JP2016139732A - 抵抗器及び抵抗器の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セラミックス基板11の一方の面に形成された抵抗体12及び金属電極13a、13bを含むチップ抵抗体16と、金属電極に電気的に接続された金属端子14a、14bと、セラミックス基板の他方の面側に形成されたAl部材23(ヒートシンク)と、を備える。セラミックス基板とAl部材とが、Al−Si系のろう材によって接合され、金属電極と金属端子とがはんだによって接合される。Al部材は、セラミックス基板側の面に対向する対向面の湾曲の度合いが、−30μm/50mm以上、700μm/50mm以下の範囲である。
【選択図】図1
Description
しかしながら、従来の接合方法、例えば特許文献1のように、基板と放熱板とをはんだによって接合している場合、後工程で押圧によって湾曲を矯正すると、はんだからクラックが生じやすく、基板と放熱板とが剥離する懸念があった。
また、Al部材の対向面に更に別な部材を接合する際にも、Al部材と、別な部材との密着性を確保することができる。
Al部材を純度が99.98mass%以上のAlからなる緩衝層とヒートシンクとの積層体から構成することによって、チップ抵抗体で発生した熱を効率的にヒートシンクに伝搬させ、熱を速やかに放散することができる。また、緩衝層を純度99.98mass%以上の高純度Alによって形成することで、変形抵抗が小さくなり、冷熱サイクルが負荷された際にセラミックス基板に発生する熱応力をこの緩衝層によって吸収でき、セラミックス基板に熱応力が加わって割れが発生することを抑制することが可能になる。
緩衝層の厚みが0.4mm未満であると、熱応力による変形を充分に緩衝できない懸念がある。また、緩衝層の厚みが2.5mmを超えると、熱を効率的にAl部材に伝搬させることが難しくなる懸念がある。
この場合、チップ抵抗体および金属端子が絶縁性の封止樹脂によってモールドされるので、電流リークを防止でき、抵抗器の高耐圧性を実現できる。また、封止樹脂として熱膨張係数(線膨張率)が8ppm/℃以上、20ppm/℃以下の範囲内の樹脂を用いることによって、抵抗体の発熱に伴う封止樹脂の熱膨張による体積変化を最小に抑えることができる。これによって、封止樹脂に覆われたチップ抵抗体や金属端子に対して過剰な応力が加わることで接合部分がダメージを受け、導通不良等の不具合を起こすことを防止できる。
セラミックス基板の厚みを0.3mm以上1.0mm以下の範囲内にすることによって、セラミックス基板の強度と、抵抗器全体の薄厚化とを両立することができる。また、Al部材の厚みを2.0mm以上、10.0mm以下の範囲内とすることで、充分な熱容量を確保できると共に抵抗器全体の薄厚化も図ることができる。
また、Al部材の対向面に更に別な部材を接合する際にも、Al部材と、別な部材との密着性を確保することが可能になる。
これによって、Al部材の対向面の湾曲の度合いが、平坦面に対して−30μm/50mm以上、700μm/50mm以下の範囲にすることが可能になる。
これによって、Al部材の対向面の湾曲の度合いが、平坦面に対して−30μm/50mm以上、700μm/50mm以下の範囲にすることが可能になる。
これによって、Al部材の対向面の湾曲の度合いが、平坦面に対して−30μm/50mm以上、700μm/50mm以下の範囲にすることが可能になる。
この場合、チップ抵抗体および金属端子が絶縁性の封止樹脂によってモールドされるので、電流リークを防止でき、高耐圧性を備えた抵抗器を製造することができる。また、チップ抵抗体および金属端子を封止樹脂で覆うことによって、チップ抵抗体や金属端子に対して過剰な応力が加わることで接合部分がダメージを受け、導通不良等の不具合を起こすことを防止した抵抗器を製造することができる。
本発明の抵抗器の第一実施形態について、添付した図1を参照して説明する。
図1は、第一実施形態の抵抗器の積層方向に沿った断面を示す断面図である。第一実施形態に係る抵抗器10は、セラミックス基板11と、このセラミックス基板11の一方の面11aに重ねて形成されたチップ抵抗体16と、を備えている。このチップ抵抗体16は、抵抗体12及びこの抵抗体12に電圧を印加するための金属電極13a,13bとを有している。また、金属電極13a,13bのそれぞれに重ねて、金属端子14a,14bが配置されている。金属電極13aと金属端子14aとの間、および金属電極13bと金属端子14bとは、それぞれ、はんだによって接合されている。
こうしたセラミックス基板11とヒートシンク23との接合構造は後ほど詳述する。
このヒートシンク23の周縁付近には、複数のネジ穴24,24が形成されている。
図2は、本発明の抵抗器の第二実施形態を示す断面図である。
なお、以下の説明において、第一実施形態の抵抗器と同一の構成に関しては同一の符号を付与し、その詳細な説明は略す。
この第二実施形態の抵抗器30では、純度が99.98mass%以上のAlからなる緩衝層29と、ヒートシンク23との積層体からAl部材を構成している。即ち、ヒートシンク23とセラミックス基板11の他方の面11b側との間に、純度が99.98mass%以上のAlからなる緩衝層29が形成されている。ヒートシンク23およびセラミックス基板11は、この緩衝層29に対して、それぞれAl−Si系のろう材によって接合されている。
図3は、本発明の抵抗器の第三実施形態を示す断面図である。
なお、以下の説明において、第一実施形態の抵抗器と同一の構成に関しては同一の符号を付与し、その詳細な説明は略す。
この第三実施形態の抵抗器40では、チップ抵抗体46は、抵抗体42及びこの抵抗体42に電圧を印加するための金属電極13a,13bとを有している。そして、本実施形態では、抵抗体42として、RuO2系厚膜抵抗体を用いている。
本実施形態では、抵抗体42は、セラミックス基板11の一方の面11aと、金属電極13a,13bの上面側の一部を覆うように形成されている。
次に、第一実施形態に係る抵抗器10の製造方法について、図4、図5、図6を参照して説明する。
図4、図5は、第一実施形態の抵抗器の製造方法を段階的に示した断面図である。また、図6は、第一実施形態の抵抗器の製造方法における各工程を示したフローチャートである。
セラミックス基板11の他方の面11bとヒートシンク23との接合にあたっては、Al−Si系のろう材箔をセラミックス基板11の他方の面11bとヒートシンク23との間に挟み込む。そして、真空加熱炉においては、例えば積層方向に0.5kgf/cm2以上10kgf/cm2以下の加圧力を負荷し、真空加熱炉の加熱温度を640℃以上650℃以下に設定し、10分以上60分以下保持する。これによって、セラミックス基板11の他方の面11bとヒートシンク23との間に配したAl−Si系のろう材箔が溶融し、Al−Si系のろう材によってセラミックス基板11とヒートシンク23とが接合される。これによって、セラミックス基板11とヒートシンク23とからなる接合体31が得られる。
以上の工程を経て、第一実施形態に係る抵抗器10を製造することができる。
さらに、Cuからなる金属端子14a,14bの厚さを0.1mm以上とすることで、端子としての強度を十分に確保するとともに比較的大きな電流を流すことができる。また、金属端子14a,14bの厚さを0.3mm以下とすることで、抵抗体12の発熱回数が多くてもセラミックス基板11に割れが発生することを抑制できる。
図7は、本発明の抵抗器の製造方法の第二実施形態を示す断面図である。
なお、以下の説明において、第一実施形態の抵抗器の製造方法と同一の構成に関しては同一の符号を付与し、その詳細な説明は略す。
本実施形態の抵抗器の製造方法では、湾曲矯正工程として加圧冷却矯正を行う。
図7(a)に示す湾曲矯正工程では、まず、ヒートシンク23の対向面23bの湾曲状態が対向面23bの中心領域が周縁領域よりも外側に向けて突出した状態である下凸型湾曲であるか、対向面23bの周縁領域が中心領域よりも外側に向けて突出した上凸型湾曲であるかを確認する。
図8は、本発明の抵抗器の製造方法の第三実施形態を示す断面図である。
なお、以下の説明において、第一実施形態の抵抗器の製造方法と同一の構成に関しては同一の符号を付与し、その詳細な説明は略す。
本実施形態の抵抗器の製造方法では、接合時加圧矯正として、湾曲矯正工程を接合工程と同時に行う。
図8(a)に示す接合工程、湾曲矯正工程では、まず、矯正治具37を用いて、セラミックス基板11の他方の面11bとヒートシンク23との間にAl−Si系のろう材箔を挟み込むとともに、ヒートシンク23の対向面23b側に、所定の曲率で湾曲した矯正面32aを備えた下部加圧板32を当接させ、また金属電極13a,13bに上部加圧板33を当接させる。下部加圧板32の矯正面32aの曲率は、例えば、2000mm〜3000mm程度となるように形成されている。そして、矯正治具37を加圧バネ38によって加圧する。
図9は、本発明の抵抗器の製造方法の第四実施形態を示す断面図である。
なお、以下の説明において、第一実施形態の抵抗器の製造方法と同一の構成に関しては同一の符号を付与し、その詳細な説明は略す。
図3に示すような、RuO2系厚膜抵抗体からなる抵抗体42を備えた抵抗器40を製造する際には、例えば、厚みが0.3mm以上1.0mm以下のAlNからなるセラミックス基板11を用意する。そして、図9(a)に示すように、セラミックス基板11の一方の面11aの所定位置に、例えば厚膜印刷法を用いてAg−Pdペーストを印刷、乾燥し、その後焼成し、例えば厚みが7〜13μm程度のAg−Pd厚膜からなる金属電極13a,13bを形成する(金属電極形成工程)。
(本発明例1〜5)
AlNからなるセラミックス基板(15mm×11mm×0.635mmt)の一方の面に、スパッタリング法を用いてTa−Si系の抵抗体(10mm×10mm×0.5μm)を形成した。次いで抵抗体の上の両端にCuをスパッタリング法で形成した後、めっき法で1.6μmの厚さのCu電極(2mm×10mm)を形成した。次いで、セラミックス基板の他方の面には、Al−Si系ろう材箔を介して、Al合金(A1050)からなるヒートシンク(20mm×13mm×3mmt)を積層し、積層方向に3kgf/cm2に加圧力を付加し、真空雰囲気において、645℃で30分保持して、セラミックス基板とヒートシンクとをAl−Si系ろう材によって接合した。そして、ヒートシンクの対向面を、抵抗器の製造方法における第一実施形態で示した矯正工程である冷間矯正によって、所定の湾曲度合(反り量)に矯正した。即ち、本発明例1の反り量は−30μm、本発明例2は0μm(平坦面)、本発明例3は100μm、本発明例4は350μm、本発明例5は700μmとした。そして、Cu電極上にSn−Agはんだを用いて、Cu端子を接合した。
AlNからなるセラミックス基板(15mm×11mm×0.635mmt)の一方の面に、スパッタリング法を用いてTa−Si系の抵抗体(10mm×10mm×0.5μm)を形成した。次いで抵抗体の上の両端にCuをスパッタリング法で形成した後、めっき法で1.6μmの厚さのCu電極(2mm×10mm)を形成した。次いで、セラミックス基板の他方の面には、Al−Si系ろう材箔を介して、Al合金(A1050)からなるヒートシンク(20mm×13mm×3mmt)を積層し、積層方向に3kgf/cm2に加圧力を付加し、真空雰囲気において、645℃で30分保持して、セラミックス基板とヒートシンクとをAl−Si系ろう材によって接合した。そして、ヒートシンクの対向面を、抵抗器の製造方法における第二実施形態で示した矯正工程である加圧冷却矯正によって、所定の湾曲度合(反り量)に矯正した。即ち、本発明例6の反り量は100μmとした。そして、Cu電極上にSn−Agはんだを用いて、Cu端子を接合した。
AlNからなるセラミックス基板(15mm×11mm×0.635mmt)の一方の面に、スパッタリング法を用いてTa−Si系の抵抗体(10mm×10mm×0.5μm)を形成した。次いで抵抗体の上の両端にCuをスパッタリング法で形成した後、めっき法で1.6μmの厚さのCu電極(2mm×10mm)を形成した。次いで、セラミックス基板の他方の面には、Al−Si系ろう材箔を介して、Al合金(A1050)からなるヒートシンク(20mm×13mm×3mmt)を積層した。積層方向に3kgf/cm2に加圧力を付加し、真空雰囲気において、645℃で30分保持して、セラミックス基板とヒートシンクとをAl−Si系ろう材によって接合した。この接合時に、ヒートシンクの対向面を、抵抗器の製造方法における第三実施形態で示した矯正工程である接合時加圧矯正によって、接合と同時に所定の湾曲度合(反り量)に矯正した。本発明例7の反り量は100μmとした。そして、Cu電極上にSn−Agはんだを用いて、Cu端子を接合した。
AlNからなるセラミックス基板(15mm×11mm×0.635mmt)の一方の面に、スパッタリング法を用いてTa−Si系の抵抗体(10mm×10mm×0.5μm)を形成した。次いで抵抗体の上の両端にCuをスパッタリング法で形成した後、めっき法で1.6μmの厚さのCu電極(2mm×10mm)を形成した。次いで、セラミックス基板の他方の面には、Al−Si系ろう材箔を介して、Al合金(A1050)からなるヒートシンク(20mm×13mm×3mmt)を積層し、積層方向に3kgf/cm2に加圧力を付加し、真空雰囲気において、645℃で30分保持して、セラミックス基板とヒートシンクとをAl−Si系ろう材によって接合した。そして、ヒートシンクの対向面を、抵抗器の製造方法における第一実施形態で示した矯正工程である冷間矯正によって、所定の湾曲度合(反り量)に矯正した。即ち、比較例1の反り量は800μm、比較例2は−60μmとした。そして、Cu電極上にSn−Agはんだを用いて、Cu端子を接合した。
AlNからなるセラミックス基板(15mm×11mm×0.635mmt)の一方の面に、スパッタリング法を用いてTa−Si系の抵抗体(10mm×10mm×0.5μm)を形成した。次いで抵抗体の上の両端にCuをスパッタリング法で形成した後、めっき法で1.6μmの厚さのCu電極(2mm×10mm)を形成した。さらにセラミックスの他方の面にもCuをスパッタリング法で形成した後、めっき法で1.6μmの厚さのCu層(10mm×10mm)を形成した。次いで、セラミックス基板の他方の面には、Sn−Ag系のはんだを介して、Al合金(A1050)からなるヒートシンク(20mm×13mm×3mmt)を接合した。なお、はんだによる接合後に矯正工程は行わなかった。ヒートシンクの対向面の反り量は−60μmとした。そして、Cu電極上にSn−Agはんだを用いて、Cu端子を接合した。
AlNからなるセラミックス基板(15mm×11mm×0.635mmt)の一方の面に、スパッタリング法を用いてTa−Si系の抵抗体(10mm×10mm×0.5μm)を形成した。次いで抵抗体の上の両端にCuをスパッタリング法で形成した後、めっき法で1.6μmの厚さのCu電極(2mm×10mm)を形成した。さらにセラミックスの他方の面にもCuをスパッタリング法で形成した後、めっき法で1.6μmの厚さのCu層(10mm×10mm)を形成した。次いで、セラミックス基板の他方の面には、Sn−Ag系のはんだを介して、Al合金(A1050)からなるヒートシンク(20mm×13mm×3mmt)を接合した。そして、ヒートシンクの対向面を、抵抗器の製造方法における第一実施形態で示した矯正工程である冷間矯正によって湾曲を矯正した。そして、Cu電極上にSn−Agはんだを用いて、Cu端子を接合した。
AlNからなるセラミックス基板(15mm×11mm×0.635mmt)の一方の面に、スパッタリング法を用いてTa−Si系の抵抗体(10mm×10mm×0.5μm)を形成した。次いで抵抗体の上の両端にCuをスパッタリング法で形成した後、めっき法で1.6μmの厚さのCu電極(2mm×10mm)を形成した。さらにセラミックスの他方の面にもCuをスパッタリング法で形成した後、めっき法で1.6μmの厚さのCu層(10mm×10mm)を形成した。次いで、セラミックス基板の他方の面には、Sn−Ag系のはんだを介して、Al合金(A1050)からなるヒートシンク(20mm×13mm×3mmt)を接合した。そして、ヒートシンクの対向面を、抵抗器の製造方法における第二実施形態で示した矯正工程である加圧冷却矯正によって湾曲を矯正した。そして、Cu電極上にSn−Agはんだを用いて、Cu端子を接合した。
AlNからなるセラミックス基板(15mm×11mm×0.635mmt)の一方の面に、スパッタリング法を用いてTa−Si系の抵抗体(10mm×10mm×0.5μm)を形成した。次いで抵抗体の上の両端にCuをスパッタリング法で形成した後、めっき法で1.6μmの厚さのCu電極(2mm×10mm)を形成した。さらにセラミックスの他方の面にもCuをスパッタリング法で形成した後、めっき法で1.6μmの厚さのCu層(10mm×10mm)を形成した。次いで、セラミックス基板の他方の面とAl合金(A1050)からなるヒートシンク(20mm×13mm×3mmt)とをSn−Ag系のはんだによって接合した。この接合時に、ヒートシンクの対向面を、抵抗器の製造方法における第三実施形態で示した矯正工程である接合時加圧矯正によって湾曲を矯正した。そして、Cu電極上にSn−Agはんだを用いて、Cu端子を接合した。
冷熱サイクル試験は、それぞれのサンプルを−40℃〜125℃の間で冷熱サイクルを繰り返し行った。繰り返し回数は3000サイクルとした。そして、試験後に、セラミックス基板とヒートシンクとの接合部分のクラックや剥がれの状況及びセラミックス基板の割れを観察した。
高温放置試験は、それぞれのサンプルを125℃で1000時間放置し、セラミックス基板とヒートシンクとの接合部分のクラックや剥がれの状況を観察した。
通電試験は、それぞれのサンプルのCu端子間に、200Wで5分間の通電を行い、通電状況を確認した。
また、従来の比較例2および比較例3は、通電試験において、端子間に導通不良が生じた。これら比較例2および比較例3は、湾曲度合いが−60μmと大きく、放熱が円滑に行われなくなるために金属電極と金属端子とを接合しているはんだが溶融し、金属電極と金属端子とが電気的に断線したためである。また、比較例3では、冷熱サイクル試験において、セラミックス基板とヒートシンクとの間で、接合面積の50%以上が剥がれる結果となった。また、高温放置試験において、セラミックス基板とヒートシンクとの間で、接合強度が30%以上低下した。また、通電試験において、端子間に導通不良が生じた。
11 セラミックス基板
12 抵抗体
13a,13b 金属電極
14a,14b 金属端子
23 ヒートシンク(Al部材)
29 緩衝層
32 矯正治具
Claims (10)
- セラミックス基板の一方の面に形成された抵抗体及び金属電極を含むチップ抵抗体と、前記金属電極に電気的に接続された金属端子と、前記セラミックス基板の他方の面側に形成されたAl部材と、を備え、
前記セラミックス基板と前記Al部材とが、Al−Si系のろう材によって接合され、
前記金属電極と前記金属端子とがはんだによって接合され、
前記Al部材は、前記セラミックス基板側の面に対向する対向面の湾曲の度合いが、−30μm/50mm以上、700μm/50mm以下の範囲であることを特徴とする抵抗器。 - 前記Al部材は、純度が99.98mass%以上のAlからなる緩衝層とヒートシンクとの積層体であり、該緩衝層と前記セラミックス基板の他方の面がAl−Si系のろう材によって接合されていることを特徴とする請求項1に記載の抵抗器。
- 前記緩衝層の厚みが0.4mm以上、2.5mm以下の範囲であることを特徴とする請求項2に記載の抵抗器。
- 前記チップ抵抗体、前記金属電極、および前記金属端子は、少なくともその一部が絶縁性の封止樹脂によって覆われ、該封止樹脂は、熱膨張係数が8ppm/℃以上、20ppm/℃以下の範囲の樹脂であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか一項記載の抵抗器。
- 前記セラミックス基板の厚みは0.3mm以上、1.0mm以下の範囲であり、かつ、前記Al部材の厚みは2.0mm以上、10.0mm以下の範囲であることを特徴とする請求項1ないし4いずれか一項記載の抵抗器。
- 請求項1ないし5いずれか一項に記載された抵抗器を製造する抵抗器の製造方法であって、
前記セラミックス基板と前記Al部材との間に、Al−Si系のろう材を配し、これらを積層方向に沿って加圧しつつ加熱して、前記セラミックス基板と前記Al部材とを前記ろう材によって接合して接合体を形成する接合工程と、
前記Al部材の湾曲を矯正する湾曲矯正工程と、
を備えたことを特徴とする抵抗器の製造方法。 - 前記湾曲矯正工程は、前記接合体の前記Al部材側に所定の曲率をもつ矯正治具を当接させ、前記セラミックス基板側から前記接合体を押圧する、冷間矯正を行う工程であることを特徴とする請求項6記載の抵抗器の製造方法。
- 前記湾曲矯正工程は、前記Al部材側および前記セラミックス基板側にそれぞれ配した平坦な矯正治具で前記接合体を挟持し、少なくとも0℃以下に冷却してから室温に戻す、加圧冷却矯正を行う工程であることを特徴とする請求項6記載の抵抗器の製造方法。
- 前記湾曲矯正工程は、前記接合工程に先だって、前記Al部材側に所定の曲率をもつ矯正治具を配する工程であることを特徴とする請求項6記載の抵抗器の製造方法。
- 前記チップ抵抗体の周囲を取り囲むように型枠を配置し、軟化させた封止樹脂を前記型枠の内部に充填する封止樹脂形成工程を、更に備えたことを特徴とする請求項6ないし9いずれか一項記載の抵抗器の製造方法。
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