JP2016138504A - 自由支持式螺旋ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】設置場所に対する制約が少なく、全長の変更が容易であって、しかも安価に製造することが可能な自由支持式螺旋ポンプを提供する。
【解決手段】自由支持式螺旋ポンプ1は、所定の間隔をあけて同心状に配置された複数の環状円板2と、その平面部と直交するように配置されて各環状円板2を互いに連結する複数の棒状体3と、螺旋状に巻回された状態で環状円板2の内側に設置される合成樹脂製のチューブ4と、棒状体3に連結される固定具5を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、螺旋状に設置されたチューブを回転させることで液体を移送させるアルキメデスポンプに係り、特に、設置場所に対する制約が少ない自由支持式螺旋ポンプに関する。
従来、河川や用水路から水を汲み上げる手段として、水車や動力付きポンプなどが用いられている。しかし、水車は、径によって揚程(水を汲み上げられる高さ)が決まるため、大きな水車を設置できない場所では揚程を高くすることができない。また、製造コストが高いことに加え、設置や移動が容易でないという課題があった。一方、動力付きポンプの場合も揚程を高くしようとすると、大型化する必要があるため、製造コストやランニングコストが高くなることに加え、設置場所が限定されてしまうという課題があった。
このような課題を解決するものとして、例えば、特許文献1には、「揚水装置」という名称で、円筒状の胴部内に螺旋板が一体に設けられたアルキメデスポンプに関する発明が開示されている。
特許文献1に開示された発明は、従来のアルキメデスポンプにおいて、螺旋板の両端から外側に突出した回転軸の一方に羽根車が取り付けられるとともに、回転軸が支持体によって回転可能に支持された構造となっている。
このような構造によれば、羽根車を水中に配置すると、水流を受けて回転する羽根車とともに回転軸が回転するため、螺旋板も回転し、その結果、管路に沿って水が汲み上げられるという作用を有する。すなわち、この発明は、水流を利用して螺旋板を回転させる構造となっているため、ランニングコストを安く抑えることができる。
また、特許文献2には、「風車及び灌漑用ポンプ」という名称で、風車の回転力を利用したポンプに関する発明が開示されている。
特許文献2に開示された発明は、スクリュー羽根の回転軸の上端に、複数枚の受風羽根を有する風車が取り付けられた構造であり、風車の回転力によって水が汲み上げられるため、動力付きポンプとは異なり、燃料代や電気代がかからないため、ランニングコストの削減を図ることができる。
特開平07−269489号公報 特開平01−208574号公報
上述の従来技術である特許文献1に記載された発明では、螺旋板を回転させる機構を水中に設置する必要があるため、深い湖等に設置することは困難である。すなわち、設置場所に対する制約が多いという課題があった。また、構造が複雑なため、運搬や設置が容易でなく、製造コストも高いという課題があった。さらに、胴部の長さに対する設計上の自由度が小さく、汎用性に乏しいという課題があった。
特許文献2に開示された発明においては、スクリュー羽根の回転軸の上端に風車が取り付けられており、複雑で大掛かりな構造であるため、安価に製造できないという課題があった。また、設置場所が制限されるという課題があった。さらに、スクリュー羽根を内蔵する揚水筒の長さを自由に変更できないため、汎用性に乏しい。
本発明はこのような従来の事情に対処してなされたものであり、設置場所に対する制約が少なく、全長の変更が容易であって、しかも安価に製造することが可能な自由支持式螺旋ポンプを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明である自由支持式螺旋ポンプは、所定の間隔をあけて同心状に配置される複数の第1の環状円板と、この第1の環状円板同士を互いに連結する複数の棒状体と、水密性を有し螺旋状に巻回されて水路を形成するチューブと、第1の環状円板又は棒状体に取り付けられる固定具と、を備え、棒状体は、第1の環状円板と直交し、かつ、チューブを囲繞するように第1の環状円板の円周方向に対して所定の間隔をあけて配置されることにより第1の環状円板とともに円筒状のフレームを形成し、チューブは、このフレームに固定されるとともに、螺旋の中心軸がフレームの円筒軸と平行をなすように第1の環状円板の内側に設置され、フレームは、円筒軸を中心として回動可能に固定具によって支持されることを特徴とするものである。
なお、本発明において、「螺旋の中心軸がフレームの円筒軸と平行をなす」とは、「螺旋の中心軸がフレームの円筒軸と略平行をなす」場合も含んだ状態を表すものとする。
上記構造の自由支持式螺旋ポンプにおいては、チューブがフレームによって螺旋形状を保たれたまま、保持されるという作用を有する。また、チューブの下端が流水路内に配置され、フレームの円筒軸が鉛直方向からやや傾斜した状態となるように固定具を介してフレームを架台等に固定した状態で円筒軸を中心として回動させると、それに伴って流水路の水がチューブ内を移動する。すなわち、螺旋状に巻回されたチューブはアルキメデスポンプとして機能する。
また、フレームが第1の環状円板と棒状体という簡単な形状の2種類の部品のみによって構成され、フレームだけでなくチューブも軽量構造であることから、本発明の自由支持式螺旋ポンプを架台等に固定する際、固定具をフレームの中央付近に取り付けた場合でもフレームの姿勢が不安定な状態になり難い。
そして、フレームは組み立てや分解が容易であり、特に、分解すれば、嵩張らないため、持ち運び易く、保管する際にも広いスペースを必要としない。
さらに、本発明の自由支持式螺旋ポンプにおいては、あるフレームの端部の第1の環状円板の平面部に、他のフレームの端部の第1の環状円板の平面部を当接させ、この2枚の第1の環状円板同士をネジやボルト等を用いて固定することにより、2つのフレームが簡単に連結されるという作用を有する。
また、第2の発明は、第1の発明において、固定具は、フレームに取り付けられる環状の保持手段と、フレームの円筒軸を中心として回動可能に保持手段を支持する支持手段と、を備えることを特徴とするものである。
このような構造の自由支持式螺旋ポンプにおいては、第1の発明の作用に加えて、架台等に支持手段を固定した状態で、保持手段を支持手段に対して回動させると、フレームが円筒軸を中心として容易に回動するという作用を有する。
第3の発明は、第2の発明において、保持手段は、フレームが挿設される第2の環状円板と、この第2の環状円板の内周面に設置されて棒状体の外周面を囲むように保持する保持具と、からなり、支持手段は、フレームを挿設可能な円形の開口部を有する支持板と、この支持板の開口部に対して同心状に、かつ、その円周方向へ等間隔にそれぞれ複数個配置される第1のベアリング及び第2のベアリングと、を備え、第2の環状円板は、支持板の開口部と同心状に設置され、第1のベアリング及び第2のベアリングは、第2の環状円板の外周面と平面に対してそれぞれ当接した状態で回動可能に支持板に設置されることを特徴とするものである。
なお、本発明において、「第1のベアリング及び第2のベアリングが支持板の開口部に対してその円周方向へ等間隔に配置される」とは、「第1のベアリング及び第2のベアリングが支持板の開口部に対してその円周方向へ略等間隔に配置される」場合も含んだ状態を表すものとする。
このような構造の自由支持式螺旋ポンプにおいては、第2の発明の作用に加えて、保持具が棒状体の長手方向の任意の箇所に対して取り付け可能な構造であるため、フレームに対する固定具の取り付け箇所についての制約が極めて少ないという作用を有する。
第4の発明は、第3の発明において、固定具は、フレームを挿設可能に形成され支持板の開口部と同心状に配置される環状のギヤと、モータの駆動軸に接続され、このギヤと同一平面内で回動可能に設置されるスプロケットと、このスプロケットとギヤに巻回されるローラーチェーンと、を備え、ギヤは第2の環状円板と一体的に回動可能に設置されることを特徴とするものである。
このような構造の自由支持式螺旋ポンプにおいては、第3の発明の作用に加えて、モータを駆動させると、その駆動力がスプロケットとローラーチェーンを介してギヤに伝達されて第2の環状円板とともにフレームが円筒軸を中心として回動するという作用を有する。
第5の発明は、第1の発明乃至第4の発明において、チューブとフレームは、少なくともいずれか一方が合成樹脂製であることを特徴とするものである。
このような構造の自由支持式螺旋ポンプにおいては、チューブやフレームがさらに軽量構造となるため、架台等に固定する際に固定具をフレームの中央付近に取り付けた場合でもフレームの姿勢が不安定な状態になり難いという第1の発明の作用がより一層発揮される。
第1の発明によれば、フレームの端部を支持しなくとも所望の角度で傾斜させたフレームとチューブを安定した状態で設置することができる。したがって、フレームを長くして、従来よりも長いチューブを支持することができる。さらに、チューブを回動させるための駆動機構を、従来のようにフレームの上端や下端に設ける必要がないため、本発明の場合には、例えば、水中に駆動機構を設置できない場所やチューブの上方に障害物がある場所にも設置することができる。
また、組立や分解及び持ち運びが容易なため、設置や撤去をする際の作業性が良い。さらに、部品点数が少なく、個々の部品も簡単な形状をしているため、安価に製造することができる。加えて、棒状体として、長さの異なる数種類のものを予め用意しておき、それらの中から用途に応じて適当な長さのものを選択し、適宜組み合わせることによれば、容易にフレームを所望の長さに調節することができる。また、幾つかのフレームを継ぎ足して使用することもできる。
第2の発明によれば、第1の発明の効果に加えて、円筒軸を中心としてフレームを回動させる機構が安価に実現できるという効果を奏する。
第3の発明によれば、第2の発明の効果に加えて、フレームに対し、第1の環状円板を除く所望の位置に固定具を取り付けるとともに、取り付けた後でその位置を調整することができるため、設置する際の作業性が良いという効果を奏する。また、保持手段を回動可能に支持する機構を安価に実現することができる。
第4の発明によれば、第3の発明の効果に加えて、保持手段を回動させる機構を安価に実現できるという効果を奏する。
第5の発明によれば、チューブやフレームが軽量構造であることに基づく第1の発明の効果がより一層発揮される。
本発明の実施の形態に係る自由支持式螺旋ポンプの実施例の外観斜視図である。 図1におけるA−A線矢視断面図である。 図1におけるB−B線矢視断面図である。 図1におけるC−C線矢視断面図である。 図1におけるD−D線矢視断面図である。 (a)は保持具によって棒状体が保持された状態を示す保持手段の平面図であり、(b)は同図(a)におけるE−E線矢視断面図である。 (a)はギヤの平面図であり、(b)は環状円板にギヤが接合された状態を示す環状円板とギヤの断面図である。 (a)及び(b)は本発明の自由支持式螺旋ポンプの設置例を示した模式図である。
本実施例では、流水路等から水をくみ上げる装置として説明しているが、チューブが収容されたフレームを逆方向に回動させた場合には、本発明は水中に空気を送り込む装置としても使用することができる。
本発明の自由支持式螺旋ポンプの構造について図1乃至図8を参照しながら具体的に説明する。
図1は本実施例の自由支持式螺旋ポンプの外観斜視図であり、図2及び図3はそれぞれ図1におけるA−A線矢視断面図及びB−B線矢視断面図である。また、図4及び図5はそれぞれ図1におけるC−C線矢視断面図及びD−D線矢視断面図である。さらに、図6(a)は保持具によって棒状体が保持された状態を示す保持手段の平面図であり、図6(b)は図6(a)におけるE−E線矢視断面図である。一方、図7(a)はギヤの平面図であり、図7(b)は環状円板にギヤが接合された状態を示しており、図6(b)に相当する図である。
なお、図6(a)では棒状体について断面図を示し、図6(b)及び図7(b)では支持板7,8とベアリング15,16と回動軸15a,16aと軸固定具17を破線で示している。
図1乃至図5に示すように、自由支持式螺旋ポンプ1は、所定の間隔をあけて同心状に配置される複数の環状円板2と、その平面部と直交するように配置されて各環状円板2を互いに連結する複数の棒状体3と、水密性を有し螺旋状に巻回されて水路を形成する合成樹脂製のチューブ4と、棒状体3に取り付けられる固定具5を備えている。
棒状体3はチューブ4を囲繞するように環状円板2の円周方向に対して略等間隔に配置されており、環状円板2とともに円筒状のフレーム6を形成している。また、チューブ4は、螺旋の中心軸がフレーム6の円筒軸と略平行をなすように、環状円板2の内側に設置されている。すなわち、フレーム6は固定具5によって、円筒軸を中心として回動可能に支持されている。そして、フレーム6は、螺旋形状を保ったままチューブ4を保持するという機能を有している。
なお、フレーム6を形成する最下端の環状円板2の開口部は、チューブ4が自重によって下方へ移動しないように円板(図示せず)によって閉塞されている。ただし、ビニル製やゴム製のチューブ4を用いる場合には、弾性を有しており、螺旋の内径が大きくなる方向へ変形しようとする力が環状円板2の内周面に作用し、チューブ4の外周面と環状円板2の内周面との間で大きな摩擦力が発生する可能性が高い。そして、その摩擦力によってチューブ4の下方への移動が阻止される可能性がある。この場合には、フレーム6を形成する最下端の環状円板2の開口部を閉塞する必要はない。また、当該環状円板の開口部を閉塞する代わりに、少なくともチューブ4の一部をフレーム6に固定した構造とすることもできる。
本実施例では、軽量化のため、棒状体3を両端に雌ネジ部が形成された中空構造としている。そして、棒状体3は、各雌ネジ部に螺合するように形成され、環状円板2の平面部に設けられた貫通孔に挿通される雄ネジ部材を介して、他の棒状体3と環状円板2を間に挟んだ状態で連結される構造となっている。なお、棒状体3を両端にそれぞれ雄ネジ部と雌ネジ部を有する中実構造とすることもできる。この場合、2本の棒状体3は、環状円板2の平面部に設けられた貫通孔に挿通させた一方の雄ネジ部に他方の雌ネジ部を螺合させることにより、環状円板2を間に挟んで互いに連結された状態となる。ただし、棒状体3を中実構造とする場合には、直径を細くするなどして、軽量化することが望ましい。
固定具5は、フレーム6を挿通可能な円形の開口部7a,8aをそれぞれ有し、開口部7a,8aの中心が同一直線上に位置するように所定の間隔をあけて平行に配置される一対の支持板7,8と、支持板7,8を連結する連結板9a〜9c及び棒状体10と、支持板7,8の開口部7a,8aに対して同心状に配置される環状円板11,12及びギヤ13を備えており、連結板9aには接続部材14が取り付けられている。なお、棒状体10は、両端にそれぞれ雄ネジ部が形成されており、この雄ネジ部を支持板7,8に設けられたネジ孔18の雌ネジ部に螺合させることによって支持板7,8に連結される構造となっている。
支持板7,8は、開口部7a,8aが設けられ平面視して略円形をなす部分と、この部分から側方へ突出するように形成され連結板9a〜9cの端部がそれぞれ接合される取付部分7d,8dからなる。また、棒状体10は、支持板7,8と直交するように開口部7a,8aの周りに配置されており、その両端は支持板7,8の内面7b,8bにそれぞれ固定されている。
また、支持板7,8の内面7b,8bには、その平面部と直交し、開口部7a,8aに対して同心状に、かつ、その円周方向に対して略等間隔に配置された回動軸15aを中心として回動する3つのベアリング15が取り付けられており、環状円板11,12の外周面に対して、それぞれ当接した状態で回動可能に支持板7,8に設置されている。すなわち、環状円板11,12は、これら3つのベアリング15によって回動自在に保持されている。
一方、支持板7,8の外面7c,8cには、開口部7a,8aに対して同心状に、かつ、その円周方向に対して略等間隔に配置され回動軸15aと直交する回動軸16aを中心として回動する3つのベアリング16が環状円板11,12の平面に当接した状態で回動可能に設置されている。なお、ベアリング16の回動軸16aを保持する軸固定具17は支持板7,8にネジ止めされている。
環状円板11,12は、環状円板2の外径よりも大きな内径を有する開口部11a,12aが設けられており、その内周面には開口部11a,12aに挿通された棒状体3の外周を囲むように保持する保持具19が設置されている。すなわち、環状円板11,12と19は、フレーム6を保持する保持手段を構成し、支持板7,8とベアリング15,16は保持手段をフレーム6の円筒軸を中心として回動可能に支持する支持手段を構成している。
また、棒状体3の外周面と保持具19の内周面は密着しており、両者の間に発生する摩擦力によって、保持具19及び環状円板11,12からなる保持手段に対して棒状体3はスライド不能に固定されている。そして、環状円板11,12はベアリング16によって支持板7,8の外面7c,8c側への移動が制限されている。すなわち、棒状体3は保持手段によって長手方向へ移動しないように保持され、保持手段は支持手段によって棒状体3の長手方向へ移動しないように支持されている。
なお、棒状体3の外周面と保持具19の内周面の間に発生する摩擦力の大きさは、棒状体3の外径に対する保持具19の内径を変更したり、棒状体3と保持具19の間に弾性材からなるスペーサを設置したりすることによって容易に調節することができる。また、上述の摩擦力を調節する代わりに、支持板7,8の内面7b,8b側への環状円板11,12の移動を制限する部材を棒状体3に取り付けても良い。あるいは、支持板7,8の内面7b,8b側にベアリング16が設けられた構造とすることもできる。
環状円板12の片面には、開口部12aと内径が等しい開口部13aを有するギヤ13が同心状に配置され、ネジ孔20を利用してネジ止めされている。これにより、ギヤ13は環状円板12と一体的に回動可能となっている。
支持板8の取付部分8dには開口部8eが設けられており、この開口部8eを通して駆動軸21aを内面8b側に突出させた状態でモータ21が取付板22によって支持板8の取付部分8dにネジ孔22aを利用してネジ止めされている。なお、モータ21は、駆動軸21aが回動軸15aと平行をなし、かつ、駆動軸21aに取り付けられたスプロケット23がギヤ13と同一平面内で回動可能となっている。また、スプロケット23とギヤ13にはローラーチェーン24が巻回されている。
したがって、モータ21を駆動させると、その駆動力がスプロケット23とローラーチェーン24を介してギヤ13から環状円板12に、さらに棒状体3へと伝達されるため、フレーム6が円筒軸を中心として回動する。
図8(a)及び図8(b)は自由支持式螺旋ポンプ1の設置例を示した模式図である。
図8(a)に示すように、円筒軸が鉛直方向と所定の傾斜角をなすとともに下端6aが流水路内に設置されるように、地面25に固設された架台26に対し固定具5を介して自由支持式螺旋ポンプ1を固定すると、チューブ4の一方の開口端4aが水面27よりも下方に配置される。そこで、前述したようにモータ21(図5参照)を駆動させると、フレーム6とともにチューブ4が中心軸の周りに回動する。そして、流水路中の水はチューブ4が回動するごとに上方へ向かって段階的に移動させられて、最終的に他方の開口端4bから吐出される。すなわち、螺旋状に巻回されて水路を形成するチューブ4は、螺旋の中心軸の周りに回動させられることによってアルキメデスポンプとしての機能を発揮する。
既に述べたように、自由支持式螺旋ポンプ1では、フレーム6が環状円板2と棒状体3という軽量で簡単な形状の2種類の部品からなる。そして、チューブ4も合成樹脂製であり、軽いため、自由支持式螺旋ポンプ1を架台26に固定する際に、図8(a)に示すように固定具5をフレーム6の中央付近に取り付けた場合でもフレーム6の姿勢が不安定な状態になり難い。すなわち、フレーム6の端部を支持しなくとも所望の角度で傾斜させたフレーム6とチューブ4を安定した状態で設置することができる。したがって、従来よりも長いフレーム6とチューブ4を使用することができる。
さらに、自由支持式螺旋ポンプ1では、チューブ4を回動させるための機構をフレーム6の上端や下端に設ける必要がない。そのため、例えば、チューブ4に長いものを使用しなければならない場所や、障害物があってチューブ4を回動させる機構を水中やチューブ4の上方に設置できない場所に対しても本発明の自由支持式螺旋ポンプ1であれば、設置が可能である。
そして、自由支持式螺旋ポンプ1は、フレーム6の組み立てや分解が容易であり、特に、分解すれば、嵩張らないため、持ち運び易く、保管する際にも広いスペースを必要としない。すなわち、自由支持式螺旋ポンプ1は、組み立てや分解あるいは持ち運びが容易なため、設置や撤去をする際の作業性が良い。また、部品点数が少なく、個々の部品も簡単な形状をしているため、安価に製造することが可能である。
さらに、棒状体3として、長さの異なる数種類のものを予め用意しておき、それらの中から用途に応じて適当な長さのものを選択し、適宜組み合わせることによれば、容易にフレーム6を所望の長さに調節することができる。
また、あるフレーム6の端部に位置する環状円板2の平面部に、別のフレーム6の端部に位置する環状円板2の平面部を当接させ、これら2枚の環状円板2を互いにネジやボルト等を用いて固定すると、2つのフレーム6が連結される。すなわち、フレーム6を簡単に継ぎ足して長くすることができる。
このように、本発明の自由支持式螺旋ポンプ1では、長さの異なる棒状体3を使用して所望の長さのフレーム6を組み立てたり、既に組み立てられている幾つかのフレーム6を現場で継ぎ足してフレーム6の全長を調節したりできるため、設置場所に対する制約が少ないうえ、設置の際の作業性も良い。
なお、本実施例では、チューブ4を合成樹脂製としているが、少なくとも水密性を有するとともに、螺旋状に成形できる部材であれば良いため、例えば、金属製とすることもできる。また、フレーム6は金属製でも合成樹脂製でも良いが、チューブ4だけでなくフレーム6も合成樹脂製にすれば、支持手段に加わる負荷が軽減されるため、固定具5をフレーム6の端部以外の箇所に取り付けた場合でもフレーム6をより一層安定した状態で設置することができる。
さらに、フレーム6の中央付近に加え、フレーム6の少なくともいずれか一方の端部を支持する構造とすることもできる。本実施例では、固定具5が支持板7,8及び環状円板11,12を備えているが、上述の構造にすれば、支持板7と環状円板11を省略してもフレーム6を安定した状態で支持することが可能である。なお、フレーム6があまり長くない場合や支持板8と環状円板12と保持具19が十分厚い場合にも、支持板7と環状円板11を省略することができる。逆に、フレーム6が長い場合には、複数の固定具5によってフレーム6を支持する構造としても良い。この場合、支持板や環状円板の数は2枚よりも多くなるが、本発明における支持板や環状円板の数は本実施例に示した2枚に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
2つの固定具5によってフレーム6を支持する場合には、例えば、図8(b)に示すように、一方の固定具5が他方の固定具5に対し逆向きに設置されるとともに、2つの固定具5,5が接続部材28を介して一体化された構造とすることができる。ただし、各固定具5に設置されている2つのスプロケット23,23は各モータ21の駆動軸21aに取り付けられる代わりに、モータ21によって駆動される1本の回動軸(図示せず)の両端にそれぞれ取り付けられるものとする。
このような構造によれば、2つの固定具5にそれぞれ設置された2枚の環状円板12,12を1つのモータ21によって互いに同期した状態で回動させることができる。
また、スプロケット23が取り付けられる回動軸を挿通させるための貫通孔を支持板7に設け、この回動軸によって各スプロケット23を接続した構造とすることもできる。この場合、2つの固定具5,5を互いに逆向きに設置する必要がない。そして、フレーム6に取り付けられる固定具5が3つ以上であっても上述の効果が同様に発揮される。
なお、フレーム6に複数の固定具5を取り付ける際に、各固定具5にモータ21がそれぞれ設置されていても良いが、その場合には、互いのモータ21を同期させることが必要である。
さらに、本実施例では、保持具19が棒状体3に取り付けられる構造となっているが、保持具19の代わりに環状円板2を挟持する機構を環状円板11,12に設けることにより固定具5が環状円板2に取り付けられる構造としても良い。ただし、本実施例に示した構造であれば、保持具19を棒状体3の長手方向の任意の箇所に対して取り付けることができるため、フレーム6に対する固定具5の取り付け箇所についての制約が極めて少ないというメリットがある。そして、保持具19は棒状体3に取り付けた後でもスライドさせるようにして、棒状体3の長手方向に対する位置を変更することができる。すなわち、保持具19によって棒状体3を保持する構造であれば、固定具5のフレーム6に対する取り付け箇所をいつでも容易に調整できるため、設置する際の作業性が良い。
このように、フレーム6の保持手段は本実施例に示した構造に限定されるものではなく、適宜変更可能である。また、環状円板11,12を支持板7,8に設置されたベアリング15,16によってフレーム6の円筒軸を中心として回動可能に支持するという支持手段や、保持手段を回動させる機構も本実施例に示した構造に限定されない。例えば、ベアリング16を支持板7,8の内面7b,8b側に設けた構造としても良い。また、ギヤ13やローラーチェーン24を設置せずに、ベアリング15,16の回動軸15a,16aに対してモータ21の駆動力を直接伝達させる構造とすることもできる。なお、本実施例に示した構造とした場合、保持手段を回動可能に支持する機構や保持手段を回動させてフレーム6を円筒軸を中心として回動させる機構を安価に実現することができる。
本発明の請求項1乃至請求項5に記載された発明は、流水路等から水をくみ上げる場合や水中に空気を送り込む場合に利用可能である。
1…自由支持式螺旋ポンプ 2…環状円板 3…棒状体 4…チューブ 5…固定具 6…フレーム 6a…下端 7,8…支持板 7a,8a…開口部 7b,8b…内面 7c,8c…外面 7d,8d…取付部分 8e…開口部 9a〜9c…連結板 10…棒状体 11,12…環状円板 11a,12a…開口部 13…ギヤ 13a…開口部 14…接続部材 15…ベアリング 15a…回動軸 16…ベアリング 16a…回動軸 17…軸固定具 18…ネジ孔 19…保持具 20…ネジ孔 21…モータ 21a…駆動軸 22…取付板 22a…ネジ孔 23…スプロケット 24…ローラーチェーン 25…地面 26…架台 27…水面 28…接続部材

Claims (5)

  1. 所定の間隔をあけて同心状に配置される複数の第1の環状円板と、
    この第1の環状円板同士を互いに連結する複数の棒状体と、
    水密性を有し螺旋状に巻回されて水路を形成するチューブと、
    前記第1の環状円板又は前記棒状体に取り付けられる固定具と、を備え、
    前記棒状体は、前記第1の環状円板と直交し、かつ、前記チューブを囲繞するように前記第1の環状円板の円周方向に対して所定の間隔をあけて配置されることにより前記第1の環状円板とともに円筒状のフレームを形成し、
    前記チューブは、このフレームに固定されるとともに、前記螺旋の中心軸が前記フレームの円筒軸と平行をなすように前記第1の環状円板の内側に設置され、
    前記フレームは、前記円筒軸を中心として回動可能に前記固定具によって支持されることを特徴とする自由支持式螺旋ポンプ。
  2. 前記固定具は、前記フレームに取り付けられる環状の保持手段と、前記フレームの前記円筒軸を中心として回動可能に前記保持手段を支持する支持手段と、を備えることを特徴とする請求項1記載の自由支持式螺旋ポンプ。
  3. 前記保持手段は、
    前記フレームが挿設される第2の環状円板と、この第2の環状円板の内周面に設置されて前記棒状体の外周面を囲むように保持する保持具と、からなり、
    前記支持手段は、
    前記フレームを挿設可能な円形の開口部を有する支持板と、
    この支持板の前記開口部に対して同心状に、かつ、その円周方向へ等間隔にそれぞれ複数個配置される第1のベアリング及び第2のベアリングと、を備え、
    前記第2の環状円板は、前記支持板の前記開口部と同心状に設置され、
    前記第1のベアリング及び前記第2のベアリングは、前記第2の環状円板の周面と平面に対してそれぞれ当接した状態で回動可能に前記支持板に設置されることを特徴とする請求項2記載の自由支持式螺旋ポンプ。
  4. 前記固定具は、
    前記フレームを挿設可能に形成され前記支持板の前記開口部と同心状に配置される環状のギヤと、
    モータの駆動軸に接続され、このギヤと同一平面内で回動可能に設置されるスプロケットと、
    このスプロケットと前記ギヤに巻回されるローラーチェーンと、を備え、
    前記ギヤは前記第2の環状円板と一体的に回動可能に設置されることを特徴とする請求項3記載の自由支持式螺旋ポンプ。
  5. 前記チューブと前記フレームは、少なくともいずれか一方が合成樹脂製であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の自由支持式螺旋ポンプ。
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