JP2016138325A - 金属又は半金属炭窒化膜の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、1,2,4−トリアゾール化合物を用いて、化学気相蒸着法(Chemical Vapor Deposition法;以下、CVD法と称する)及び原子層成長法(Atomic Layer Deposition;以下、ALD法と称する)により金属又は半金属炭窒化膜を製造する方法に関する。
近年、半導体や電子部品等の分野において、高い耐薬品性を有する「金属又は半金属窒化膜中に炭素が存在する炭窒化膜」について多くの研究・開発がなされている。金属又半金属炭窒化膜の製造方法としては、例えば、アンモニアなどの無機窒素ガスと、アセチレンなどの炭化水素ガスを組み合わせて製造する方法(例えば、特許文献1参照)や、イソプロピルアミンを炭素・窒素供給源(炭窒化剤)として使用する方法(例えば、特許文献2参照)が知られている。
また、シリコン炭窒化膜を製造するための炭窒化剤としてアミノシラン類(例えば、特許文献3〜5参照)を使用する方法が開示されている。
また、シリコン炭窒化膜を製造するための炭窒化剤としてアミノシラン類(例えば、特許文献3〜5参照)を使用する方法が開示されている。
しかしながら、無機窒素ガスと炭化水素ガスとを使用する方法では、それぞれのガスを供給する手段を別途設ける必要があり、また成膜に際して600℃以上の高い温度が必要であるなどの問題があった。
一方、アミノシラン類を使用する方法では、プラズマ雰囲気で行うために、プラズマに耐えることができない基板を選択できないという問題があった。
そのため、本発明の課題は、上記問題点を解消し、1,2,4−トリアゾール化合物を炭窒化剤として用いた金属又は半金属炭窒化膜の製造方法を提供するものである。
一方、アミノシラン類を使用する方法では、プラズマ雰囲気で行うために、プラズマに耐えることができない基板を選択できないという問題があった。
そのため、本発明の課題は、上記問題点を解消し、1,2,4−トリアゾール化合物を炭窒化剤として用いた金属又は半金属炭窒化膜の製造方法を提供するものである。
本発明の課題は、1,2,4−トリアゾール化合物又はその溶媒溶液を窒素供給源として用いることを特徴とする、金属又は半金属炭窒化膜の製造方法によって解決される。
本発明により、高い耐薬品性を有する金属又は半金属炭窒化膜を製造することができる。
(1,2,4−トリアゾール化合物)
本発明の1,2,4−トリアゾール化合物は、下記式(1)で示される化合物である。
本発明の1,2,4−トリアゾール化合物は、下記式(1)で示される化合物である。
(式中、Rは、同一又は異なっていても良く、水素原子、炭素原子数1〜5の直鎖状、分枝状、又は環状のアルキル基、又は炭素原子数1〜5のトリアルキルシリル基を示す。なお、複数のRは互いに結合して環を形成していても良い。)
本発明の1,2,4−トリアゾール化合物は、前記の一般式(1)で示される。その一般式(1)において、Rは、水素原子、炭素原子数1〜5の直鎖又は分枝状のアルキル基、又はトリアルキルシリル基である。
炭素原子数1〜5の直鎖、分枝状又は環状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基などが挙げられる。
炭素原子数1〜5のトリアルキルシリル基としては、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチルエチルシリル基、メチルジエチルシリル基などが挙げられる。
なお、複数のRは互いに結合して環を形成していても良く、形成される環としては、例えば、炭素原子数2〜10の飽和又は不飽和の環が挙げられる。
炭素原子数1〜5の直鎖、分枝状又は環状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基などが挙げられる。
炭素原子数1〜5のトリアルキルシリル基としては、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチルエチルシリル基、メチルジエチルシリル基などが挙げられる。
なお、複数のRは互いに結合して環を形成していても良く、形成される環としては、例えば、炭素原子数2〜10の飽和又は不飽和の環が挙げられる。
本発明において使用する1,2,4−トリアゾール化合物は、例えば、式(2)から式(29)で示される。なお、これらの1,2,4−トリアゾール化合物は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
(金属源又は非金属源)
本発明の金属又は半金属炭窒化膜を製造するために使用する金属源又は半金属源としては、例えば、
トリクロロアルミニウム、トリブロモアルミニウム、トリフルオロアルミニウム、トリヨードアルニウム、テトラブロモチタン、テトラクロロチタン、テトラフルオロチタン、テトラヨードチタン、テトラブロモジルコニウム、テトラクロロジルコニウム、テトラフルオロジルコニウム、テトラヨードジルコニウム、テトラブロモハフニウム、テトラクロロハフニウム、テトラフルオロハフニウム、テトラヨードハフニウム、ペンタクロロタンタル、ペンタクロロモリブデン、ヘキサフルオロモリブデン、ビスシクロペンタジエニルジクロロモリブデン、ヘキサクロロタングステン、ヘキサフロオロタングステン、ジブロモコバルト、ジクロロコバルト、ジフルオロコバルト、ジヨードコバルト、ジブロモニッケル、ジクロロニッケル、ジヨードニッケル、ジブロモマンガン、ジクロロマンガン、ジフルオロマンガン、ジヨードマンガン、モノブロモ銅、ジブロモ銅、モノクロロ銅、ジクロロ銅、ジフルオロ銅、ジヨード銅、トリブロモガリウム、トリクロロガリウム、トリフルオロガリウム、トリヨードガリウム、トリブロモビスマス、トリクロロビスマス、トリフルオロビスマス、トリヨードビスマス、トリブロモルテニウム、トリクロロルテニウム、トリフルオロルテニウム、トリクロロロジウム、ジブロモ白金、ジクロロ白金、テトラクロロ白金、ジヨード白金、ジブロモパラジウム、ジクロロパラジウム、ジヨードパラジウム、トリヨードルテニウム、ベンゼンジクロロルテニウム、ジブロモ亜鉛、ジクロロ亜鉛、ジフルオロ亜鉛、ジヨード亜鉛などの金属ハロゲン化物;
テトラクロロシラン、テトラフルオロシラン、ヘキサクロロジシラン、クロロペンタメチルジシラン、ジクロロテトラメチルジシラン、モノクロロシラン、ジクロロシラン、トリクロロシラン、テトラブロモゲルマニウム、テトラクロロゲルマニウム、テトラヨードゲルマニウム、トリブロモボロン、トリクロロボロン、トリフルオロボロン、トリヨードボロン、などの半金属ハロゲン化物;
が挙げられる。
本発明の金属又は半金属炭窒化膜を製造するために使用する金属源又は半金属源としては、例えば、
トリクロロアルミニウム、トリブロモアルミニウム、トリフルオロアルミニウム、トリヨードアルニウム、テトラブロモチタン、テトラクロロチタン、テトラフルオロチタン、テトラヨードチタン、テトラブロモジルコニウム、テトラクロロジルコニウム、テトラフルオロジルコニウム、テトラヨードジルコニウム、テトラブロモハフニウム、テトラクロロハフニウム、テトラフルオロハフニウム、テトラヨードハフニウム、ペンタクロロタンタル、ペンタクロロモリブデン、ヘキサフルオロモリブデン、ビスシクロペンタジエニルジクロロモリブデン、ヘキサクロロタングステン、ヘキサフロオロタングステン、ジブロモコバルト、ジクロロコバルト、ジフルオロコバルト、ジヨードコバルト、ジブロモニッケル、ジクロロニッケル、ジヨードニッケル、ジブロモマンガン、ジクロロマンガン、ジフルオロマンガン、ジヨードマンガン、モノブロモ銅、ジブロモ銅、モノクロロ銅、ジクロロ銅、ジフルオロ銅、ジヨード銅、トリブロモガリウム、トリクロロガリウム、トリフルオロガリウム、トリヨードガリウム、トリブロモビスマス、トリクロロビスマス、トリフルオロビスマス、トリヨードビスマス、トリブロモルテニウム、トリクロロルテニウム、トリフルオロルテニウム、トリクロロロジウム、ジブロモ白金、ジクロロ白金、テトラクロロ白金、ジヨード白金、ジブロモパラジウム、ジクロロパラジウム、ジヨードパラジウム、トリヨードルテニウム、ベンゼンジクロロルテニウム、ジブロモ亜鉛、ジクロロ亜鉛、ジフルオロ亜鉛、ジヨード亜鉛などの金属ハロゲン化物;
テトラクロロシラン、テトラフルオロシラン、ヘキサクロロジシラン、クロロペンタメチルジシラン、ジクロロテトラメチルジシラン、モノクロロシラン、ジクロロシラン、トリクロロシラン、テトラブロモゲルマニウム、テトラクロロゲルマニウム、テトラヨードゲルマニウム、トリブロモボロン、トリクロロボロン、トリフルオロボロン、トリヨードボロン、などの半金属ハロゲン化物;
が挙げられる。
(金属又は半金属炭窒化膜の製造)
CVD法及びALD法においては、成膜対象物での膜形成のために1,2,4−トリアゾール化合物を気化させる必要があるが、1,2,4−トリアゾール化合物を気化させる方法としては、例えば、1,2,4−トリアゾール化合物自体を気化室に充填又は搬送して気化させる方法だけでなく、1,2,4−トリアゾール化合物を適当な溶媒(例えば、ヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素類;トルエン等の芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジブチルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。)に希釈した溶液を液体搬送用ポンプで気化室に導入して気化させる方法(溶液法)も使用出来る。
CVD法及びALD法においては、成膜対象物での膜形成のために1,2,4−トリアゾール化合物を気化させる必要があるが、1,2,4−トリアゾール化合物を気化させる方法としては、例えば、1,2,4−トリアゾール化合物自体を気化室に充填又は搬送して気化させる方法だけでなく、1,2,4−トリアゾール化合物を適当な溶媒(例えば、ヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素類;トルエン等の芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジブチルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。)に希釈した溶液を液体搬送用ポンプで気化室に導入して気化させる方法(溶液法)も使用出来る。
成膜対象物上への金属又は半金属炭窒化膜の蒸着方法(製造方法)としては、公知のCVD法もしくはALD法で行うことが出来、例えば、常圧又は減圧下にて、1,2,4−トリアゾール化合物を不活性なガス(例えば、アルゴンガス、ヘリウムガス、窒素ガス)と、金属又は半金属ハロゲン化物と同時に、もしくは交互に加熱した成膜対象物(基板上)に送り込んで、所望の金属又は半金属炭窒化膜を蒸着させる方法で使用できる。
所望の金属源又は半金属源により金属又は半金属炭窒化膜を蒸着させる際の全ガス量に対する1,2,4−トリアゾール化合物のガスの含有割合は、好ましくは0.1〜99容量%、更に好ましくは0.5〜95容量%である。
本発明の1,2,4−トリアゾール化合物を用いて金属又は半金属炭窒化膜を蒸着させる場合、その蒸着条件としては、例えば、反応系内の圧力は、好ましくは1Pa〜200kPa、更に好ましくは10Pa〜110kPa、成膜対象物温度は、好ましくは100〜600℃、更に好ましくは200〜500℃、1,2,4−トリアゾール化合物を気化させる温度は、好ましくは0〜180℃、更に好ましくは10〜100℃である。
(金属又は半金属炭窒化膜の製造装置)
本発明の金属又は半金属炭窒化膜の製造に使用する製造装置としては、
成膜対象物が備えられるとともに、
所定の温度に設定可能な加熱部を有する反応室と、
前記反応室内に金属源又は半金属源を供給する金属源又は半金属源供給手段と、
前記反応室内に1,2,4−トリアゾール化合物又はその溶媒溶液を供給する炭窒化剤供給手段と、
前記反応室に接続された排気管を有し、前記反応室内のガスを前記排気管から排気して
当該反応室内を所定の圧力に設定可能な排気手段と、
前記加熱部を制御して前記反応室内を所定の温度に設定するとともに、前記排気手段を
制御して前記反応室内を所定の圧力に設定した状態で、前記金属源又は半金属源供給手段及び前記1,2,4−トリアゾール化合物又はその溶媒溶液供給手段を制御して、前記金属源又は半金属源と前記1,2,4−トリアゾール化合物とを前記反応室内に供給させ、前記成膜対象物に金属又は半金属炭窒化膜を形成する制御手段とを備える金属又は半金属炭窒化膜の製造装置が挙げられる。
本発明の金属又は半金属炭窒化膜の製造に使用する製造装置としては、
成膜対象物が備えられるとともに、
所定の温度に設定可能な加熱部を有する反応室と、
前記反応室内に金属源又は半金属源を供給する金属源又は半金属源供給手段と、
前記反応室内に1,2,4−トリアゾール化合物又はその溶媒溶液を供給する炭窒化剤供給手段と、
前記反応室に接続された排気管を有し、前記反応室内のガスを前記排気管から排気して
当該反応室内を所定の圧力に設定可能な排気手段と、
前記加熱部を制御して前記反応室内を所定の温度に設定するとともに、前記排気手段を
制御して前記反応室内を所定の圧力に設定した状態で、前記金属源又は半金属源供給手段及び前記1,2,4−トリアゾール化合物又はその溶媒溶液供給手段を制御して、前記金属源又は半金属源と前記1,2,4−トリアゾール化合物とを前記反応室内に供給させ、前記成膜対象物に金属又は半金属炭窒化膜を形成する制御手段とを備える金属又は半金属炭窒化膜の製造装置が挙げられる。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
参考例1(N−トリメチルシリル−1,2,4−トリアゾール;化合物(14)の合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積100mlのフラスコに、1,2,4−トリアゾール5.00g(72.4mmol)及びヘキサメチルジシラザン5.84g(32.6mmol)を加え、混合液を攪拌しながら145〜150℃にて4時間反応させた。
反応終了後、得られた反応液を減圧下で蒸留(120℃,6.7kPa)させて、無色透明液体として、N−トリメチルシリル−1,2,4−トリアゾール5.33gを得た(単離収率;52%)。
なお、N−トリメチルシリル−1,2,4−トリアゾールの物性値は以下の通りであった。
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積100mlのフラスコに、1,2,4−トリアゾール5.00g(72.4mmol)及びヘキサメチルジシラザン5.84g(32.6mmol)を加え、混合液を攪拌しながら145〜150℃にて4時間反応させた。
反応終了後、得られた反応液を減圧下で蒸留(120℃,6.7kPa)させて、無色透明液体として、N−トリメチルシリル−1,2,4−トリアゾール5.33gを得た(単離収率;52%)。
なお、N−トリメチルシリル−1,2,4−トリアゾールの物性値は以下の通りであった。
1H−NMR(CDCl3,δ(ppm));0.50(9H,s),8.09(1H、s),8.21(1H、s)
実施例1〜3(蒸着実験;シリコン炭窒化膜の製造)
当該1,2,4−トリアゾール化合物(2)及び(14)を用いて、CVD法による蒸着実験を行い、成膜特性を評価した。
評価試験には、図2に示す装置を使用した。気化器1(ガラス製アンプル)にある1,2,4−トリアゾール化合物2は、ヒーター3で加熱されて気化し、マスフローコントローラー4を経て予熱器5で予熱後導入されたアルゴンガスに同伴し気化器1を出る。気化器6(ガラス製アンプル)にあるヘキサクロロジシラン7は、ヒーター8で加熱されて気化し、マスフローコントローラー9を経て予熱器10で予熱後導入されたアルゴンガスに同伴し気化器6を出る。気化器1及び気化器6を出たガスは、それぞれ別に反応器11に導入される。反応系内圧力は真空ポンプ手前のバルブ12の開閉により、所定圧力にコントロールされ、圧力計13によってモニターされる。反応器の中央部はヒーター14で加熱可能な構造となっている。反応器に導入された1,2,4−トリアゾール化合物2及びヘキサクロロジシラン7は、反応器内中央部にセットされ、ヒーター14で所定の温度に加熱された被蒸着基板15の表面上で熱分解し、基板15上にシリコン炭窒化膜が析出する。反応器11を出たガスは、トラップ16、真空ポンプを経て、大気中に排気される構造となっている。
当該1,2,4−トリアゾール化合物(2)及び(14)を用いて、CVD法による蒸着実験を行い、成膜特性を評価した。
評価試験には、図2に示す装置を使用した。気化器1(ガラス製アンプル)にある1,2,4−トリアゾール化合物2は、ヒーター3で加熱されて気化し、マスフローコントローラー4を経て予熱器5で予熱後導入されたアルゴンガスに同伴し気化器1を出る。気化器6(ガラス製アンプル)にあるヘキサクロロジシラン7は、ヒーター8で加熱されて気化し、マスフローコントローラー9を経て予熱器10で予熱後導入されたアルゴンガスに同伴し気化器6を出る。気化器1及び気化器6を出たガスは、それぞれ別に反応器11に導入される。反応系内圧力は真空ポンプ手前のバルブ12の開閉により、所定圧力にコントロールされ、圧力計13によってモニターされる。反応器の中央部はヒーター14で加熱可能な構造となっている。反応器に導入された1,2,4−トリアゾール化合物2及びヘキサクロロジシラン7は、反応器内中央部にセットされ、ヒーター14で所定の温度に加熱された被蒸着基板15の表面上で熱分解し、基板15上にシリコン炭窒化膜が析出する。反応器11を出たガスは、トラップ16、真空ポンプを経て、大気中に排気される構造となっている。
蒸着条件及び蒸着結果(膜特性)を表1に示す。なお、被蒸着基盤としては、20mm×20mmサイズのものを使用した。
以上の結果より、1,2,4−トリアゾール化合物を用いることにより、低温にてシリコン炭窒化膜を製造できることがわかる。
本発明により1,2,4−トリアゾール化合物を用いた金属又は半金属炭窒化膜の製造方法を提供することができる。
1 気化器
2 1,2,4−トリアゾール化合物
3 気化器ヒーター
4 マスフローコントローラー
5 予熱器
6 気化器
7 ヘキサクロロジシラン
8 気化器
9 マスフローコントローラー
10 予熱器
11 反応器
12 圧力調整用バルブ
13 圧力計
14 基板ヒーター
15 基板
16 トラップ
2 1,2,4−トリアゾール化合物
3 気化器ヒーター
4 マスフローコントローラー
5 予熱器
6 気化器
7 ヘキサクロロジシラン
8 気化器
9 マスフローコントローラー
10 予熱器
11 反応器
12 圧力調整用バルブ
13 圧力計
14 基板ヒーター
15 基板
16 トラップ
Claims (9)
- 半金属がケイ素である請求項1記載の金属又は半金属炭窒化膜の製造方法。
- 使用する溶媒が、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類及びエーテル類からなる群より選ばれる少なくとも1種の溶媒である請求項1〜2のいずれか1項に記載の金属又は半金属炭窒化膜の製造方法。
- 金属源又は半金属源と、1,2,4−トリアゾール化合物又はその溶媒溶液を供給して、成膜対象物上に金属又は半金属炭窒化膜を形成させる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の金属又は半金属炭窒化膜の製造方法。
- 金属源又は半金属源が、金属ハロゲン化物又は半金属ハロゲン化物である請求項4に記載の金属又は半金属炭窒化膜の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項の製造方法で得られる金属又は半金属炭窒化膜。
- 半金属がケイ素である請求項6記載の金属又は半金属炭窒化膜。
- 成膜対象物が備えられるとともに、
所定の温度に設定可能な加熱部を有する反応室と、
前記反応室内に金属源又は半金属源を供給する金属源又は半金属源供給手段と、
前記反応室内に1,2,4−トリアゾール化合物又はその溶媒溶液を供給する炭窒化剤供給手段と、
前記反応室に接続された排気管を有し、前記反応室内のガスを前記排気管から排気して
当該反応室内を所定の圧力に設定可能な排気手段と、
前記加熱部を制御して前記反応室内を所定の温度に設定するとともに、前記排気手段を
制御して前記反応室内を所定の圧力に設定した状態で、前記金属源又は半金属源供給手段及び前記1,2,4−トリアゾール化合物又はその溶媒溶液供給手段を制御して、前記金属源又は半金属源と前記1,2,4−トリアゾール化合物とを前記反応室内に供給させ、前記成膜対象物に金属又は半金属炭窒化膜を形成する制御手段とを備える金属又は半金属炭窒化膜の製造装置。 - 半金属がケイ素である請求項8記載の金属又は半金属炭窒化膜の製造装置。
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CN201680003675.9A CN107075675A (zh) | 2015-01-14 | 2016-01-04 | 金属碳氮化膜或半金属碳氮化膜的制造方法、金属碳氮化膜或半金属碳氮化膜以及金属碳氮化膜或半金属碳氮化膜的制造装置 |
EP16737228.3A EP3246428A1 (en) | 2015-01-14 | 2016-01-04 | Method for manufacturing metal carbonitride film or metalloid carbonitride film, metal carbonitride film or metalloid carbonitride film, and apparatus for manufacturing metal carbonitride film or metalloid carbonitride film |
US15/528,770 US20170342551A1 (en) | 2015-01-14 | 2016-01-04 | Method for manufacturing metal carbonitride film or metalloid carbonitride film, metal carbonitride film or metalloid carbonitride film, and apparatus for manufacturing metal carbonitride film or metalloid carbonitride film |
KR1020177013897A KR20170105483A (ko) | 2015-01-14 | 2016-01-04 | 금속 탄질화막 또는 반금속 탄질화막의 제조 방법, 금속 탄질화막 또는 반금속 탄질화막, 및 금속 탄질화막 또는 반금속 탄질화막의 제조 장치 |
PCT/JP2016/050050 WO2016114157A1 (ja) | 2015-01-14 | 2016-01-04 | 金属炭窒化膜又は半金属炭窒化膜の製造方法、金属炭窒化膜又は半金属炭窒化膜及び金属炭窒化膜又は半金属炭窒化膜の製造装置 |
TW105100983A TW201634729A (zh) | 2015-01-14 | 2016-01-13 | 金屬氮化碳膜或類金屬氮化碳膜之製造方法、金屬氮化碳膜或類金屬氮化碳膜、及金屬氮化碳膜或類金屬氮化碳膜之製造裝置 |
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Non-Patent Citations (1)
Title |
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羽渕仁恵,外4名: "トリアゾールを原料としたホットワイヤーCVDによるアモルファス窒化炭素薄膜の作製(Preparation of Amo", 2007年秋季第68回応用物理学会学術講演会 講演予稿集, JPN6016008672, 4 September 2007 (2007-09-04), pages 600 - 5, ISSN: 0004078985 * |
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