JP2016137782A - フロントピラー構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】凹凸嵌合手段だけで効率的に剛性を確保し、而も部品点数を削減することで軽量且つ安価にする。【解決手段】フロントピラー2にピラーガーニッシュ1を組付けるにあたり、当該ピラーガーニッシュ1を車幅方向Wに沿って移動するだけで、フロントピラー2に固定される第1の合成樹脂製のクリップ31の軸部31bがドッグハウス30の切欠部32に嵌合すると共に、ピラーガーニッシュ1の裏面に固定される第2の合成樹脂製のクリップ41の係止爪部41cがフロントピラー2に設けられた第2のクリップ孔42に嵌合することになるので、組付方向が車幅方向Wでも、嵌合手段3、4の嵌合方向を当該車幅方向Wと共に当該車幅方向Wに略直交する車両高さ方向Hに配置することができる。【選択図】図1
Description
本発明は、車両のフロントピラー構造に係り、特に、フロントピラーに沿ってピラーガーニッシュが配置されているフロントピラー構造に関する。
従来から、車両にはフロントガラスの両側を支えるためにフロントピラーが設けられている。このフロントピラーは、アウターパネルとインナーパネルを接合することにより閉断面が形成され、この閉断面内部にはリインフォースメントが配設されている。このフロントピラーは、フロントピラーの車外側とこれに接着したフロントガラスの側縁との接着部やフロントピラーの溶接ビードを見栄えよく覆い隠したり、デザイン上の要請でフロントピラーを黒く見せたりするために、フロントピラーに沿ってピラーガーニッシュが配置されている。
このようなピラーガーニッシュが車外側に配置されたフロントピラーとして、例えば図4(A)、(B)に示すように、フロントピラー6の外面に取り付けられた第1のクリップ61が、ピラーガーニッシュ7の裏面側に設けられた受け部材62の嵌合穴(図示せず。)に嵌合締結される第1のクリップ締結部60と、フロントピラー6の外面にリベット止めされた第2のクリップ71が、ピラーガーニッシュ7の背面側に設けられた係止部72の係止穴に嵌合締結される第2のクリップ締結部70とを有し、さらに、フロントピラー6の長手方向における下方側にリベット止めされた第1のリテーナ81の幅方向両側縁に形成された係止突起81aに、ピラーガーニッシュ7の裏面側に設けられた係止穴82が係止される第1のリテーナ係合部80Aと、フロントピラー6の長手方向における上方側にリベット止めされた第2のリテーナ81の幅方向両側縁に形成された係止突起81aに、ピラーガーニッシュ7の裏面側に設けられた係止穴82が係止される第2のリテーナ係合部80Bとを有する車両のピラーガーニッシュの取付構造が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
なお、第1のクリップ締結部60及び第2のクリップ締結部70は、それぞれピラーガーニッシュ7の長手方向に沿って複数配置され、第1のリテーナ係合部80はフロントピラー6の長手方向における下方側に配置され、第2のリテーナ係合部90はフロントピラー6の長手方向における上方側に配置されている。また、第1のリテーナ係合部80A及び第2のリテーナ係合部80Bは基本的には同じような構造なので、図4(B)に示すように、各部は同一符号を付している。
このような車両のピラーガーニッシュの取付構造によれば、ピラーガーニッシュ7の長手方向における全域に亘って上述のような固定手段を複数配置させているので、ピラーガーニッシュ7をフロントピラー6に組付けた際の当該ピラーガーニッシュ7の剛性確保や、フロントピラー6に対するピラーガーニッシュ7の長手方向軸の回転ねじれを抑制することが可能になる。なお、「ピラーガーニッシュの長手方向軸」とは、回転ねじれを生じさせる回転中心のことを意味する。
また、ピラーガーニッシュが車外側に配置されたフロントピラーとして、図5(A)、(B)に示すように、ピラーガーニッシュ9の裏面側の長手方向の4箇所に形成されたドッグハウス91〜94と、フロントピラー側のクリップ孔101に嵌合させ且つ各ドッグハウス91〜94の切欠90a内に挿入固定させてピラーガーニッシュ9をフロントピラー10に固定するクリップ95と、ピラーガーニッシュ9の下部右側に形成されフロントピラー10にタッピングネジ96で固定するためのブラケット97と、ピラーガーニッシュ9の裏面側の上下部左側に固定されフロントピラー10にボルト98で固定するためのブラケット99とを有する車両用ピラーガーニッシュの取付構造が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
このような車両用ピラーガーニッシュの取付構造によれば、4箇所のクリップ締結部でクリップ締結されると共に、ピラーガーニッシュ9の上部や下部にそれぞれブラケット97、99を介してネジ締結やボルト締結されているので、ピラーガーニッシュ9のフロントピラー10への固定を強化している。
なお、上述した図4、図5に示すピラーガーニッシュの剛性を確保するのは、当該ピラーガーニッシュのガタツキを防いだり、フロントピラーに対する組付けの節度感を向上させたりするためである。
しかしながら、背景技術に記載した図4(A)、(B)に示す車両のピラーガーニッシュの取付構造では、ピラーガーニッシュ7のフロントピラー6への組付けや、ピラーガーニッシュ7をフロントピラー6に組付けた際の当該ピラーガーニッシュ7の剛性確保に必要な部品点数が多くなり、部品コストが上がる難点があった。また、各リテーナ80A、80Bをフロントピラー6に固定するためにリベットを使用しているので、リペアサービスにおいてリベットを切断して取り外す等の付随作業が発生する難点があった。さらに、第1のクリップ締結部60及び第2のクリップ締結部70の締結方向が1軸方向に沿って配置されていることから、これらクリップ締結部60、70だけでピラーガーニッシュ7をフロントピラー6に組付けると、ピラーガーニッシュ7に回転ねじれが生じ易くなるので、ピラーガーニッシュ7の剛性確保のために、金属板からなるガーニッシュ7と共に2つのリテーナ81、81が必要になる難点があった。
また、背景技術に記載した図5(A)、(B)に示す車両用ピラーガーニッシュの取付構造では、タッピングネジやボルトによる締結手段を採用しているので、ピラーガーニッシュ9のフロントピラー10への取付作業に時間を要する難点があった。また、クリップ締結部の締結方向が1軸方向に沿って配置されていることから、このクリップ締結部だけでピラーガーニッシュ9をフロントピラー10に組付けると、図5(B)に示すように、ピラーガーニッシュ9のa部、即ち、クリップ締結部から遠い位置となる側面部位の剛性確保が困難になる難点があった。なお、このようなピラーガーニッシュ9の剛性確保のためには、ピラーガーニッシュ9とフロントピラー10とを、クリップ締結部の他にネジ締結部やボルト締結部が多数必要になる。
本発明は、このような従来の難点を解消するためになされたもので、クリップ締結部だけで効率的に剛性を確保することでき、而も部品点数を削減することで軽量且つ安価にするフロントピラー構造を提供することを目的とする。
上述の目的を達成する本発明の第1の態様であるフロントピラー構造は、フロントピラーに沿ってピラーガーニッシュが配置され、当該ピラーガーニッシュを当該フロントピラーに対して1軸方向の一方側から組付けるフロントピラー構造において、1軸方向に交差する軸方向で突出するようにフロントピラーに設けられた第1の凸部、及び1軸方向に沿って移動することで第1の凸部に嵌合するようにピラーガーニッシュの裏面に設けられた第1の凹部から成る第1の嵌合手段と、1軸方向の他方側に突出するようにピラーガーニッシュの裏面に設けられた第2の凸部、及び第2の凸部が1軸方向に沿って移動することで嵌合するようにフロントピラーに設けられた第2の凹部から成る第2の嵌合手段とを備え、第1の嵌合手段及び第2の嵌合手段はそれぞれピラーガーニッシュの長手方向に沿って複数配置されているものである。
このような第1の態様であるフロントピラー構造によれば、フロントピラーにピラーガーニッシュを組付けるにあたり、当該ピラーガーニッシュを1軸方向に沿って移動するだけで、第1の嵌合手段の第1の凸部が第1の凹部に嵌合すると共に、第2の嵌合手段の第2の凸部が第2の凹部に嵌合することになることから、組付方向が1軸方向でも、嵌合手段の嵌合方向を当該1軸方向と共に当該1軸方向に交差する軸方向に配置することができる。
本発明の第2の態様は第1の態様であるフロントピラー構造において、ピラーガーニッシュは、フロントピラーの車外側に配置されている場合には、1軸方向は車幅方向である。
このような第2の態様であるフロントピラー構造によれば、フロントピラーに対して容易にピラーガーニッシュを組付けることができる。
このような第2の態様であるフロントピラー構造によれば、フロントピラーに対して容易にピラーガーニッシュを組付けることができる。
本発明の第3の態様は第2の態様であるフロントピラー構造において、第1の凸部はフロントピラーに設けられた第1のクリップ孔に圧入して嵌合することで固定される第1の合成樹脂製のクリップ、第1の凹部はピラーガーニッシュの裏面に設けられ第1の合成樹脂製のクリップの突出部位が嵌合する切欠部が設けられたドッグハウス、第2の凸部はピラーガーニッシュの裏面に固定される第2の合成樹脂製のクリップ、及び第2の凹部は第2の合成樹脂製のクリップを圧入することで嵌合するようにフロントピラーに設けられた第2のクリップ孔である。
このような第3の態様であるフロントピラー構造によれば、フロントピラーの車外側にピラーガーニッシュが配置されているフロントピラーにおいては、フロントピラーに対してピラーガーニッシュを組付けることが容易になる。
このような第3の態様であるフロントピラー構造によれば、フロントピラーの車外側にピラーガーニッシュが配置されているフロントピラーにおいては、フロントピラーに対してピラーガーニッシュを組付けることが容易になる。
本発明の第4の態様は第3の態様であるフロントピラー構造において、フロントピラーは、第1の合成樹脂製のクリップが第1のクリップ孔に圧入して嵌合した際に当該クリップに面圧接する部位、及び第2の合成樹脂製のクリップが第2のクリップ孔に圧入して嵌合した際に当該クリップに面圧接する部位がそれぞれ平面状に形成されているものである。
このような第4の態様であるフロントピラー構造によれば、第1の合成樹脂製のクリップ及び第2の合成樹脂製のクリップの何れにおいてもフロントピラーに対して面圧接させることができることから、安定した状態でピラーガーニッシュをフロントピラーに固定させることができるので、ピラーガーニッシュの剛性確保を向上させることができる。
このような第4の態様であるフロントピラー構造によれば、第1の合成樹脂製のクリップ及び第2の合成樹脂製のクリップの何れにおいてもフロントピラーに対して面圧接させることができることから、安定した状態でピラーガーニッシュをフロントピラーに固定させることができるので、ピラーガーニッシュの剛性確保を向上させることができる。
本発明の第5の態様は第1の態様乃至第4の態様のうち何れか1つの態様であるフロントピラー構造において、第1の嵌合手段及び第2の嵌合手段は、ピラーガーニッシュの長手方向に沿って交互に配置されているものである。
このような第5の態様であるフロントピラー構造によれば、第1の嵌合手段及び第2の嵌合手段の配置点数を最小限にしてピラーガーニッシュの剛性を確保することができる。
このような第5の態様であるフロントピラー構造によれば、第1の嵌合手段及び第2の嵌合手段の配置点数を最小限にしてピラーガーニッシュの剛性を確保することができる。
本発明のフロントピラー構造によれば、凹凸嵌合手段だけで効率的に剛性を確保することでき、而も部品点数を削減することで軽量且つ安価にすることができるようになる。
以下、本発明のフロントピラー構造を実施するための形態例について、図面を参照して説明する。なお、本発明のフロントピラー構造は、車幅方向の中心に対して基本的には左右対称に形成されているので、図2では一方のフロントピラーのみを図示し、この一方のフロントピラーについて説明する。また、この発明を実施するための形態で使用する各図中において矢印で方向を示してあるが、これは運転席に着座した乗員から見た方向を示している。矢印Wは車幅方向、矢印Hは車両高さ方向、矢印UPは車両上方向、矢印FRは車両前方向、矢印LHは車両左方向、矢印OUTは車幅外側方向をそれぞれ示している。さらに、各矢印は各部品がフレームとして組み込まれたときの方向性を示している。
このような本発明のフロントピラー構造は、ガーニッシュをフロントピラーに組付ける構造に特徴を有しているもので、図2に示すように、ピラーガーニッシュ1がフロントピラー2の車外側に配置されている場合、フロントピラー2の車外側に沿ってピラーガーニッシュ1が配置され、当該ピラーガーニッシュ1を当該フロントピラー2に対して1軸方向の一方側から組付ける構造である。ここで、車幅方向Wを1軸方向とすると、一方側は図2に示すフロントピラーでは車両左方向LH側となる。
具体的には図1(A)、(B)、(C)、図2に示すように、車幅方向Wに交差、例えば略直交する軸方向で突出するようにフロントピラー2に設けられた第1の凸部31、及び車幅方向Wに沿って移動することで第1の凸部31に嵌合するようにピラーガーニッシュ1の裏面に設けられた第1の凹部32から成る第1の嵌合手段3と、車幅方向Wの他方側に突出するようにピラーガーニッシュ1の裏面に設けられた第2の凸部41、及び第2の凸部41が車幅方向Wに沿って移動することで嵌合するようにフロントピラー2に設けられた第2の凹部42から成る第2の嵌合手段4とを備えている。ここで、1軸方向が車幅方向Wなので、1軸方向に略直交する軸方向は車両高さ方向H、1軸方向の他方側は車両右方向側となる。また、第1の嵌合手段3及び第2の嵌合手段4はそれぞれピラーガーニッシュ1の長手方向に沿って複数配置されている。なお、「略直交」とは、完全な直角を意味するのではなく、実質的に直交と認められる程度を意味する。
このように2軸方向それぞれに嵌合手段を配置させることでピラーガーニッシュ1の剛性を確保することができる。
このように2軸方向それぞれに嵌合手段を配置させることでピラーガーニッシュ1の剛性を確保することができる。
なお、図1においては、(B)、(C)はそれぞれフロントピラー2が仮想線で示され、左側はフロントピラー2にピラーガーニッシュ1が組付けられる前の図、右側はフロントピラー2にピラーガーニッシュ1が組付けられた後の図が示されている。また、図1(B)は図1(A)のA−A断面図、即ち、第1の嵌合手段3の断面図となるので、他の位置に配置されている第1の嵌合手段3も同様の構造である。また、図1(C)は図1(A)のB−B断面図、即ち、第2の嵌合手段4の断面図となるので、他の位置に配置されている第2の嵌合手段4も同様の構造である。
また、第1の嵌合手段3及び第2の嵌合手段4は、ピラーガーニッシュ1の長手方向に沿って交互に配置されているとよい。このように第1の嵌合手段3及び第2の嵌合手段4を、千鳥状の配置となるように設けることで、第1の嵌合手段3及び第2の嵌合手段4の配置点数を最小限にしてピラーガーニッシュ1の剛性を確保することができる。なお、図1(A)、図2においては、第1の嵌合手段3及び第2の嵌合手段4はそれぞれピラーガーニッシュ1及びフロントピラー2の長手方向の4箇所に均等配置されている。
このような第1の嵌合手段3及び第2の嵌合手段4は、例えば、クリップ締結にするとよい。具体的には、第1の嵌合手段3の場合は図1(B)に示すように、第1の凸部31はフロントピラー2に設けられた第1のクリップ孔21に圧入して嵌合することで固定される第1の合成樹脂製のクリップ、第1の凹部32はピラーガーニッシュ1の裏面に設けられ第1の合成樹脂製のクリップ31のフロントピラー2からの突出部位が嵌合する切欠部が設けられたドッグハウス30を使用する。
第1の合成樹脂製のクリップ31は、円盤状の頭部31aと、頭部31aの中心から下方へ突出する軸部31bと、軸部31bの下端に形成され第1のクリップ孔21に圧入することで弾性的に嵌合して係止される係止爪部31cと、係止爪部31cの元部側に形成される弾性フランジ部31dとから構成されている。なお、第1の合成樹脂製のクリップ31のフロントピラー2からの突出部位は、頭部31a、軸部31b及び弾性フランジ部31dが該当する。また、第1のクリップ孔21は、その径を第1の合成樹脂製のクリップ31の係止爪部31cの外径よりも若干小さくすることで、係止爪部31cが圧入可能に形成されている。
ドッグハウス30は所謂やぐら形状で、具体的には略四角箱状に形成され、1つの側面が開放されると共にその下面33には開放側に切り欠かれる切欠部32が形成されている。このドッグハウス30は、切欠部32の開放端側より第1の合成樹脂製のクリップの軸部31bが挿入されることで、当該第1の合成樹脂製のクリップの頭部31a及び弾性フランジ部31dで下面33が挟持される。即ち、弾性フランジ部31dの弾性力によって下面33を頭部31a及び弾性フランジ部31dで挟持することができる。したがって、第1の合成樹脂製のクリップ31をドッグハウス30に固定することができる。
また、第2の嵌合手段4の場合は図1(C)に示すように、第2の凸部41はピラーガーニッシュ1の裏面に固定される第2の合成樹脂製のクリップ、及び第2の凹部42は第2の合成樹脂製のクリップ41を圧入することで嵌合するようにフロントピラー2に設けられた第2のクリップ孔42を使用する。
第2の合成樹脂製のクリップ41は第1の合成樹脂製のクリップ31と基本的には同じような構造で、円盤状の頭部41aと、頭部41aの中心から下方へ突出する軸部41bと、軸部41bの下端に形成され第2のクリップ孔42に圧入することで弾性的に嵌合して係止される係止爪部41cと、係止爪部41cの元部側に形成される弾性フランジ部41dとから構成されている。なお、第2の合成樹脂製のクリップ41をピラーガーニッシュ1の裏面に固定するには、第2の合成樹脂製のクリップ41を係止爪部41cが突出するように、ピラーガーニッシュ1の裏面に形成されたクリップ固定部位11に固定できればどのような構造でもよい。
第2のクリップ孔42は、第1のクリップ孔21と同様に、その径を第2の合成樹脂製のクリップ41の係止爪部41cの外径よりも若干小さくすることで、係止爪部41cが圧入可能に形成されている。
また、フロントピラー2は、第1の合成樹脂製のクリップ31が第1のクリップ孔21に圧入して嵌合した際に当該クリップ31の弾性フランジ部31dに面圧接する部位、及び第2の合成樹脂製のクリップ41が第2のクリップ孔42に圧入して嵌合した際に当該クリップ41の弾性フランジ部41dに面圧接する部位がそれぞれ平面状に形成されているとよい。このようにフロントピラー2を形成させることで、第1の合成樹脂製のクリップ31及び第2の合成樹脂製のクリップ41の何れにおいてもフロントピラー2に対して面圧接させることができるので、安定した状態でピラーガーニッシュ1をフロントピラー2に固定させることができる。したがって、ピラーガーニッシュ1の剛性確保を向上させることができる。
なお、ピラーガーニッシュ1がデザイン上の要請でフロントピラー2の長手方向の下方側から突出して配置される場合には、図2、図3に示すように、ピラーガーニッシュ1の突出部位を支持するために、フロントピラー2の長手方向の下方側に延長リテーナ5を固定するとよい。この場合、延長リテーナ5に対しては従来のリテーナと同様に、係止突起に係止穴が係止されるいわゆる爪嵌合でピラーガーニッシュ1を固定させる。
このようにピラーガーニッシュ1がフロントピラー2の車外側に配置されている本発明のフロントピラー構造において、フロントピラー2にピラーガーニッシュ1を組付けるには、予めフロントピラー2のフロントガラスFG側上面に設けられた4箇所の第1のクリップ孔21にそれぞれ第1の合成樹脂製のクリップ31を先付けすると共に、ピラーガーニッシュ1の裏面に形成された4箇所のクリップ固定部位11にそれぞれ第2の合成樹脂製のクリップ41を先付けする。
そして、フロントピラー2にピラーガーニッシュ1を組付けるには図1(B)、(C)、図2に示すように、ピラーガーニッシュ1の裏面側を組付け方向Sにした状態で当該ピラーガーニッシュ1を車両左方向LH側から車幅方向Wに沿って移動させる。ピラーガーニッシュ1を車幅方向Wに沿って移動させていくと、第1の嵌合手段3は第1の合成樹脂製のクリップ31の軸部31bがドッグハウス30の切欠部32に嵌合すると共に、第2の嵌合手段4は第2の合成樹脂製のクリップ41の係止爪部41cが第2のクリップ孔42に嵌合する。
即ち、第1の合成樹脂製のクリップ31の軸部31bがドッグハウス30の切欠部32に嵌合すると、第1の合成樹脂製のクリップ31の頭部31a及び弾性フランジ部31dがドッグハウス30の下面33を挟持することができ、第2の合成樹脂製のクリップ41の係止爪部41cが第2のクリップ孔42に嵌合すると、係止爪部41cが第2のクリップ孔42に圧入されるので容易には外れなくなる。したがって、ピラーガーニッシュ1をフロントピラー2に強固に固定することができる。
このように、フロントピラー2にピラーガーニッシュ1を組付けるにあたり、当該ピラーガーニッシュ1を1軸方向に沿って移動するだけで、フロントピラー2に固定される第1の合成樹脂製のクリップ31の軸部31bがドッグハウス30の切欠部32に嵌合すると共に、ピラーガーニッシュ1の裏面に固定される第2の合成樹脂製のクリップ41の係止爪部41cがフロントピラー2に設けられた第2のクリップ孔41に嵌合することになることから、組付方向が車幅方向Wでも、嵌合手段3、4の嵌合方向を当該車幅方向Wと共に当該車幅方向Wに略直交する車両高さ方向Hに配置することができる。
したがって、2軸方向それぞれに嵌合手段を配置させることでピラーガーニッシュ1の回転ねじれを防ぐと共に剛性を確保することができるようになるので、当該ピラーガーニッシュ1のガタツキを防ぐことができ、且つフロントピラー2に対する組付けの節度感を向上させることができるようになる。なお、上述した実施例においては、嵌合手段3、4の嵌合方向を示す2軸が略直交しているが、この2軸が交差する交差角度は、このような効果を得ることができればどのような角度でもよい。
このような本発明のフロントピラー構造によれば、2軸方向それぞれに嵌合手段を配置させるだけでピラーガーニッシュの剛性を確保することができるので、ネジ締結部、ボルト締結部や補強リテーナを使用する必要性がなくなると共に、ピラーガーニッシュ1の材料として金属板より剛性の低い合成樹脂でも採用できるようになる。また、このような嵌合構造なので、リサイクル性、リペア性に優れている。
また、ピラーガーニッシュ1は、フロントピラー2の車外側に配置されていることから、当該ピラーガーニッシュ1を車両左方向LH側から車幅方向Wに沿って移動させるだけなので、フロントピラーに対して容易に組付けることができる。
さらに、第1の凸部31はフロントピラー2に設けられた第1のクリップ孔21に圧入して嵌合することで固定される第1の合成樹脂製のクリップ、第1の凹部32はピラーガーニッシュ1の裏面に設けられ第1の合成樹脂製のクリップ31の突出部位が嵌合する切欠部が設けられたドッグハウス30、第2の凸部41はピラーガーニッシュの裏面に固定される第2の合成樹脂製のクリップ、及び第2の凹部42は第2の合成樹脂製のクリップ41を圧入することで嵌合するようにフロントピラー2に設けられた第2のクリップ孔であるので、フロントピラー2の車外側にピラーガーニッシュ1が配置されているフロントピラー2においては、フロントピラー2に対してピラーガーニッシュ1を組付けることが容易になる。
なお、上述した実施例においては、第1の嵌合手段として第1の凸部は第1の合成樹脂製のクリップ、第1の凹部はドッグハウスの切欠部をそれぞれ使用し、第2の嵌合手段として第2の凸部は第2の合成樹脂製のクリップ、第2の凹部は第2のクリップ孔をそれぞれ使用していたが、これに限らず、ピラーガーニッシュを1軸方向に沿って移動するだけで、第1の嵌合手段の第1の凸部が第1の凹部に嵌合すると共に、第2の嵌合手段の第2の凸部が第2の凹部に嵌合することができれば、どのような構造のものでもよい。
また、上述した実施例においては、車外側に配置されるピラーガーニッシュに本発明のフロントピラー構造を適用していたが、これに限らず、ピラーガーニッシュを1軸方向に沿って移動するだけで、第1の嵌合手段の第1の凸部が第1の凹部に嵌合すると共に、第2の嵌合手段の第2の凸部が第2の凹部に嵌合することができれば、車内側に配置されるピラーガーニッシュでも同様の作用、効果を得ることができる。
これまで本発明について図面に示した特定の実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができることはいうまでもないことである。
1……ピラーガーニッシュ
2……フロントピラー
21……第1のクリップ孔
3……第1の嵌合手段
31……第1の合成樹脂製のクリップ(第1の凸部)
32……ドッグハウスの切欠部(第1の凹部)
4……第2の嵌合手段
41……第2の合成樹脂製のクリップ(第2の凸部)
42……第2のクリップ孔(第2の凹部)
W……車幅方向(1軸方向)
H……車両高さ方向(1軸方向に略直交する軸方向)
2……フロントピラー
21……第1のクリップ孔
3……第1の嵌合手段
31……第1の合成樹脂製のクリップ(第1の凸部)
32……ドッグハウスの切欠部(第1の凹部)
4……第2の嵌合手段
41……第2の合成樹脂製のクリップ(第2の凸部)
42……第2のクリップ孔(第2の凹部)
W……車幅方向(1軸方向)
H……車両高さ方向(1軸方向に略直交する軸方向)
Claims (5)
- フロントピラーに沿ってピラーガーニッシュが配置され、当該ピラーガーニッシュを当該フロントピラーに対して1軸方向の一方側から組付けるフロントピラー構造において、
前記1軸方向に交差する軸方向で突出するように前記フロントピラーに設けられた第1の凸部、及び前記1軸方向に沿って移動することで前記第1の凸部に嵌合するように前記ピラーガーニッシュの裏面に設けられた第1の凹部から成る第1の嵌合手段と、
前記1軸方向の他方側に突出するように前記ピラーガーニッシュの裏面に設けられた第2の凸部、及び前記第2の凸部が前記1軸方向に沿って移動することで嵌合するように前記フロントピラーに設けられた第2の凹部から成る第2の嵌合手段とを備え、
前記第1の嵌合手段及び前記第2の嵌合手段はそれぞれ前記ピラーガーニッシュの長手方向に沿って複数配置されていることを特徴とするフロントピラー構造。 - 前記ピラーガーニッシュは、前記フロントピラーの車外側に配置されている場合には、前記1軸方向は車幅方向であることを特徴とする請求項1記載のフロントピラー構造。
- 前記第1の凸部は前記フロントピラーに設けられた第1のクリップ孔に圧入して嵌合することで固定される第1の合成樹脂製のクリップ、前記第1の凹部は前記ピラーガーニッシュの裏面に設けられ前記第1の合成樹脂製のクリップの突出部位が嵌合する切欠部が設けられたドッグハウス、前記第2の凸部は前記ピラーガーニッシュの裏面に固定される第2の合成樹脂製のクリップ、及び前記第2の凹部は前記第2の合成樹脂製のクリップを圧入することで嵌合するように前記フロントピラーに設けられた第2のクリップ孔であることを特徴とする請求項2記載のフロントピラー構造。
- 前記フロントピラーは、前記第1の合成樹脂製のクリップが前記第1のクリップ孔に圧入して嵌合した際に当該クリップに面圧接する部位、及び前記第2の合成樹脂製のクリップが前記第2のクリップ孔に圧入して嵌合した際に当該クリップに面圧接する部位がそれぞれ平面状に形成されていることを特徴とする請求項3記載のフロントピラー構造。
- 前記第1の嵌合手段及び前記第2の嵌合手段は、前記ピラーガーニッシュの長手方向に沿って交互に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうち何れか1項に記載のフロントピラー構造。
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JP2015013130A JP2016137782A (ja) | 2015-01-27 | 2015-01-27 | フロントピラー構造 |
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2015
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