JP2016135717A - 板ガラスの製造装置、及び板ガラスの製造方法、及びガラスリボン - Google Patents

板ガラスの製造装置、及び板ガラスの製造方法、及びガラスリボン Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は支持ロールの接触によるロール痕の数を減らすことを課題とする。
【解決手段】支持ロール配置例1では、ガラスリボンGの流入側にセラミックス製支持ロール40Aが設けられ、ガラスリボンGの流れ方向の下流側に金属製の支持ロール40が設けられている。支持ロール40−1、40−2の下流に配置されたセラミックス製支持ロール40A−1、40A−2は、セラミックス製回転部材50A−1、50A−2のロール痕100、110が上流側に配置された支持ロール40−1、40−2のロール痕102、112と重なるように配置されている。
【選択図】図8

Description

本発明は板ガラスの製造装置、及び板ガラスの製造方法、及びガラスリボンに関する。
板ガラスの成形方法として、フロート法が広く用いられている。フロート法は、浴槽内に収容される溶融金属(例えば、溶融スズ)上に導入された溶融ガラスを所定方向に流動させ、帯板状のガラスリボンとする方法である。ガラスリボンは、水平方向に流動する過程で徐々に冷却された後、リフトアウトロールによって溶融金属から引き上げられ、徐冷炉内で徐冷され、板状ガラスとなる。板状ガラスは、徐冷炉から搬出された後、切断機によって所定の寸法形状に切断され、製品である板ガラスとなる。
ところで、平衡厚さより薄い状態にあるガラスリボンは、幅方向に収縮しようとする。収縮が過大であると、製品である板ガラスの厚さが目標の厚さよりも厚くなってしまう。
そこで、従来から、ガラスリボンの幅方向の収縮を抑制するため、ガラスリボンを支持する支持ロールが用いられている(例えば、特許文献1参照)。支持ロールは、アッパロールあるいはトップロールとも呼ばれており、ガラスリボンの幅方向両側に複数対配置され、ガラスリボンに対し幅方向に張力を加える。
支持ロールは、ガラスリボンの表面と接触する回転部材を先端部に有する。回転部材は、例えば円盤状であって、外周に、歯車状の凹凸部を有する。凹凸部の凸部がガラスリボンに食い込むことにより、ガラスリボンの収縮が抑制される。
板ガラスの製造装置においては、複数の支持ロールがフロートバス内に挿入されており、各支持ロールによる張力がガラスリボンのエッジ領域(縁部)に作用させることによりガラスリボンを所定の厚さに成形している。また、各支持ロールは、金属により形成されており、高温(例えば、700°C〜1050°C)に加熱されたガラスリボンに接触すると、歯車状の凹凸部が変形するおそれがある。そのため、支持ロールの軸の内部を2重構造にして冷却液の通路を形成しており、軸内部の通路に冷却液を供給して支持ロールを冷却している。
特開2011−225386号公報
板ガラスの製造装置においては、ガラスリボンのエッジ領域に支持ロールの凸部が食い込んだ接触痕が残り、さらには支持ロールが冷却されているため、ガラスリボンのエッジ領域の温度が低下してエッジ領域の接触痕の表面が硬くなっている。そのため、従来は、図14に示されるように、複数の支持ロール40−1〜40−4の回転部材50−1〜50−4の各接触位置をずらすことで下流側の支持ロールが上流側の支持ロールによる接触痕120に接触しないように配置していた。また、ガラスリボンが搬送される下流の工程では、エッジ領域を削除して残りの平坦部分を製品として搬出している。
従来は、複数の支持ロールの接触位置を重ならないようにずらしていたため、ガラスリボンのエッジ領域が増えることで、製品として使用可能な領域(エッジ領域を除く領域)が狭くなって生産性及び歩留りが低下するという問題があった。
そこで、本発明は上記課題を解決する板ガラスの製造装置、及び板ガラスの製造方法、及びガラスリボンの提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下のような手段を有する。
本発明は、溶融ガラスをフロートバスの流入口からフロートバス内の溶融金属上に供給し、前記溶融金属上を流れるガラスリボンに前記フロートバスの両側に配置された複数の支持ロールの回転部材を接触させて前記ガラスリボンを横幅方向に広げて所定の厚さに成形する板ガラスの製造装置において、
少なくとも一つのセラミックス製支持ロールが前記ガラスリボンに接触する位置を、前記ガラスリボンの流れ方向の上流側に配置された他の支持ロールのうち少なくとも一つの支持ロールが前記ガラスリボンに接触する位置と重なるように配置することを特徴とする。
本発明によれば、溶融ガラスの表面に残るロール痕の幅を狭くすることが可能になり、製品化の過程で切断される不要部分が減少し、製品領域の面積を増やして生産性及び歩留りを高めることが可能になる。
本発明による板ガラスの製造装置の実施形態1の概略構成を上方からみた横断面図である。 本発明による板ガラスの製造装置の実施形態1における支持ロールの取付構造を示す一部縦断面図である。 支持ロールの回転部材を軸方向から見た図である。 回転部材の断面形状を示す縦断面図である。 本発明による板ガラスの製造装置の実施形態1におけるセラミックス製支持ロールの取付構造を示す一部縦断面図である。 セラミックス製回転部材を軸方向から見た正面図である。 セラミックス製回転部材の断面形状を示す縦断面図である。 複数の支持ロールの配置例1及びガラスリボンに形成されたロール痕を上方からみた図である。 従来のロール痕と配置例1のロール痕を比較するガラスリボンの縦断面図である。 支持ロールの別の配置例2及びガラスリボンに形成されたロール痕を上方からみた図である。 従来のロール痕と配置例2のロール痕を比較するガラスリボンの縦断面図である。 支持ロールの別の配置例3及びガラスリボンに形成されたロール痕を上方からみた図である。 従来のロール痕と配置例3のロール痕とを比較するガラスリボンの縦断面図である。 従来の支持ロールの配置例及びガラスリボンに形成されたロール痕を上方からみた図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。以下の図面において、同一のまたは対応する構成には、同一のまたは対応する符号を付して、説明を省略する。
〔実施形態1〕
図1は、本発明による板ガラスの製造装置の実施形態1の概略構成を上方からみた横断面図である。図2は本発明による板ガラスの製造装置の実施形態1における支持ロールの取付構造を示す一部縦断面図である。
図1及び図2に示されるように、板ガラスの製造装置10は、フロート法により板ガラスを製造する装置であり、溶融ガラスを溶融錫浴に導入してガラスリボンGに成形した後、ガラスリボンGの温度を徐々に下げる徐冷を行うように構成されている。
板ガラスの製造装置10の上流側には、溶融ガラスを生成する溶融窯が設けられている。
板ガラスの製造装置10は、フロートバス20を有する。フロートバス20は、溶融金属(例えば、溶融スズ)Sを収容する浴槽22、浴槽22の外周上縁に沿って設置される側壁24、および側壁24に連結され、浴槽22の上方を覆う天井26などで構成される。天井26には、浴槽22と天井26との間に形成される空間28に、還元性ガスを供給するガス供給路30が設けられている。また、ガス供給路30には、加熱源としてのヒータ32が挿通されており、ヒータ32の発熱部32aが溶融金属S、ガラスリボンGの上方に配置されている。
上記成形装置10を用いた成形方法は、フロートバス20の流入口から溶融金属(例えば、溶融スズ)S上に導入された溶融ガラスを所定方向に流動させることにより、帯板状のガラスリボンGとする方法である。ガラスリボンGは、下流方向(図1中、X方向)に流動する過程で冷却された後、リフトアウトロールによって溶融スズSから引き上げられ、徐冷炉内で徐冷され、板状ガラスとなる。板状ガラスは、徐冷炉から搬出された後、切断機によって所定の寸法形状に切断され、製品である板ガラスとなる。
フロートバス20内の空間28は、溶融スズSの酸化を防止するため、ガス供給路30から供給される還元性ガスで満たされている。還元性ガスは、例えば、水素ガスを1〜15体積%、窒素ガスを85〜99体積%含んでいる。フロートバス20内の空間28は、側壁24の隙間などから大気が混入するのを防止するため、大気圧よりも高い気圧に設定されている。
フロートバス20内の温度分布を調節するため、ヒータ32は、例えば、ガラスリボンGの流動方向(X方向)および幅方向(Y方向)に間隔をおいて複数設けられている。ヒータ32の出力は、ガラスリボンGの流動方向(X方向)上流側ほど、ガラスリボンGの温度が高くなるように制御される。また、ヒータ32の出力は、ガラスリボンGの温度が幅方向(Y方向)に均一または分布をつけるように制御される。
また、フロートバス20の内部は、上記のように溶融ガラスが供給される低粘性領域L1と、溶融金属S上を流動するガラスリボンGを左右両側(横幅方向)に広げて所定の厚さに成形する成形領域L2と、ガラスリボンGを徐冷する徐冷領域L3とを有する。各領域L1〜L3の天井26には、複数のヒータ32が配置されている。そして、各領域毎に各ヒータ32による加熱量が制御されており、各領域L1〜L3を通過するガラスリボンGの温度を調整することで、ガラスリボンGの粘性を制御している。
供給領域L1に供給される溶融ガラスの温度は、例えば、1050°C〜1150°Cであるが、徐冷領域L3におけるガラスリボンGの温度は、ソーダライムガラス(ソーダ石灰ガラス)の場合、例えば736°C、無アルカリガラスの場合、例えば937°Cに調整される。
また、成形領域L2は、フロートバス20内のガラスリボンGが幅方向に収縮するのを抑制するため、ガラスリボンGの横幅方向の収縮を抑制する複数の支持ロール40、セラミックス製支持ロール40Aを有する。各支持ロール40、セラミックス製支持ロール40Aは、図2、図5に示すように、ガラスリボンGの幅方向両側から側壁24を貫通してフロートバス20内に挿入され、ガラスリボンGに対し幅方向(図中、Y方向)に張力を加える。
成形領域L2は、ガラスリボンGの粘度が、例えば104.5〜107.5dPa・sになる。成形領域L2におけるガラスリボンGの温度は、例えば、ソーダライムガラスの場合は744°C〜976°Cであり、無アルカリガラスの場合は946°C〜1207°Cである。
支持ロール40、セラミックス製支持ロール40Aは、先端部にガラスリボンGと接触する回転部材50、セラミックス製回転部材50Aを有する。回転部材50、セラミックス製回転部材50Aは、ガラスリボンGの上面(縁部より内側の上面)との摩擦により、ガラスリボンGが幅方向に収縮しないように、ガラスリボンGの幅方向端部を支持する。そして、回転部材50、セラミックス製回転部材50Aが回転することによって、ガラスリボンGが所定方向に送り出される。
〔支持ロール40の構成〕
図2に示されるように、支持ロール40は、主に、回転部材50と、連結部材60と、軸部材70とにより構成される。軸部材70は、先端が浴槽22の側壁24を貫通してフロートバス20内に挿入されており、基端が側壁24の外側に配置された駆動装置34に接続されている。
〔回転部材50〕
回転部材50は、図3に示すように、金属製円盤状であって、回転部材50の中心軸線と軸部材70の中心軸線とは同一直線上にある。また、回転部材50は、図1に示すように、外周にて、ガラスリボンGの左右両側縁部(製品化の過程で切断される不要部分)の表面(本実施形態では、上面)と接触する。回転部材50が回転することによって、ガラスリボンGが所定方向(X方向)に送り出される。
回転部材50は、例えば図3に示すように、外周に、歯車状の凹凸52を有する。凹凸52によって、回転部材50がガラスリボンGの両側縁部に食い込みやすくなる。また、凹凸52の凸部52aは、先端が先細形状であるので、ガラスリボンGの表面に機械的に係合してY方向への張力を伝達することができると共に、X方向への駆動力も確実に伝達することができる。また、凹凸52の凸部52aは、特に限定されないが、例えば図4に示すように、先細り状(例えば、四角錐状)に形成されてよい。歯車状の凹凸52は、回転部材50の外周に一列形成されているが、複数列形成されてもよい。
〔軸部材70〕
図3は、本発明の一実施形態による駆動ロールを示す正面図である。図4は、図3のIV−IV線に沿った断面の一部拡大図である。
図4に示されるように、軸部材70は、冷媒流路を内部に有しており、冷媒流路を流れる冷媒によって冷却され、ステンレス鋼(日本工業規格(JIS)でSUSと表される鋼材)や炭素鋼(日本工業規格(JIS)でSCと表される鋼材)などの金属材料で形成されてよい。軸部材70の外周には、断熱材等を巻き付けてもよい。
軸部材70は、例えば、2重管であって、内管および外管で構成される。内管の内側空間と、内管の外周面と外管の内周面との間に形成される空間とで冷媒流路が構成される。
冷媒としては、水などの液体、または、空気などの気体が用いられる。冷媒は、内管の内側空間を通り、連結部材60および回転部材50の内側空間に供給された後、内管の外周面と外管の内周面との間に形成される空間を通り、外部に排出される。外部に排出された冷媒は、冷却器で冷却され、再び、内管の内側空間に還流されてもよい。なお、冷媒の流れ方向は逆方向であってもよい。この冷媒の供給により支持ロール40が冷却され、ガラスリボンGとの接触による温度上昇が緩和される。
軸部材70は、図2に示すように、側壁24を貫通しており、フロートバス20の外部において、モータや減速機などで構成される駆動装置34に接続されている。駆動装置34が作動することによって、軸部材70の中心軸線を中心に、軸部材70、連結部材60、および回転部材50が一体的に回転する。
従って、回転部材50は、回転しながら冷媒の供給により冷却され、ガラスリボンGの表面(上面)に係合してY方向の張力を作用させることができる。その際、ガラスリボンGの表面(上面)は、回転部材50との接触により表面温度が低下し、粘性が高くなる。さらには、ガラスリボンGの表面(上面)には、凸部52aが食い込んだあとの凹み(ロール痕)が間欠的に残ることになる。
連結部材60は、軸部材70と回転部材50とを連結する部材である。連結部材60は、軸部材70の冷媒流路と連通する内側空間を内部に有している。連結部材60は、例えば筒状であって、連結部材60の軸部材70側の端部の外径および内径が、それぞれ、軸部材70の外管の外径および内径と同じである。連結部材60は、軸部材70の外管と突き合わされ、例えば溶接によって、同軸的に連結されている。連結部材60は軸部材70と溶接が容易な材質であることが好ましく、同一材料で形成されることがより好ましい。
〔連結部材60〕
連結部材60は、図4に示すように、軸部材70と一体化されており、軸部材70の冷媒流路と連通する不図示の内側空間を内部に有してよい。内側空間には冷媒が流れるので、連結部材60は鋼や耐熱合金などの金属材料で形成されてよい。連結部材60には、回転部材50が取り外し可能に取り付けられる。
連結部材60は、軸部材70と一体化されるシャフト部62と、シャフト部62の先端部から、シャフト部62の径方向外方に突出する環状のフランジ部63と、シャフト部62の先端部から、シャフト部62と同軸的に延びるロッド部64とを一体的に有する。
シャフト部62は、軸部材70と突き合わされ、例えば溶接によって一体化されている。シャフト部62には、軸部材70の冷媒流路と連通する不図示の冷媒流路が設けられてよい。
フランジ部63は、シャフト部62の先端部(軸部材70と反対側の端部)から、シャフト部62の径方向外方に突出している。フランジ部63には、軸部材70の冷媒流路と連通する不図示の冷媒流路が設けられてよい。
ロッド部64は、シャフト部62の先端部から、シャフト部62と同軸的に延びている。ロッド部64には、軸部材70の冷媒流路と連通する不図示の冷媒流路が設けられてよい。ロッド部64は、図4に示すように、回転部材50を貫通しており、先端部に雄ネジ部を有している。雄ネジ部にネジ止めされるナット41と、フランジ部63とによって、回転部材50の軸方向の移動が制限される。ナット41を雄ネジ部から取り外すことにより、回転部材50の取り外しが可能となる。
また、連結部材60は、フランジ部63の先端側の面に固定され、ロッド部64の中心軸線と平行な軸部67、68を有している。軸部67、68と、ロッド部64とによって連結部材60と回転部材50が一体的に回転可能となる。
軸部67、68は、図4に示すように、それぞれ、回転部材50を貫通しており、先端部に雄ネジ部を有している。雄ネジ部にネジ止めされるナット42、43と、フランジ部63とによって、回転部材50の軸方向の移動が制限される。ナット42、43を雄ネジ部から取り外すことにより、回転部材50の取り外しが可能となる。
〔駆動装置34〕
図2に示されるように、駆動装置34は、軸部材70を回転駆動する駆動モータを有する。駆動装置34は、ガラスリボンGの移動速度に応じた回転数に制御され、軸部材70、連結部材60を介して回転部材50の回転駆動力をガラスリボンGに伝達し、ガラスリボンGの移動速度を制御する。
〔セラミックス製支持ロール40Aの構成〕
図5は本発明による板ガラスの製造装置の実施形態1におけるセラミックス製支持ロール40Aの取付構造を示す一部縦断面図である。図5に示されるように、セラミックス製支持ロール40Aは、主に、セラミックス製回転部材50Aと、連結部材60Aと、軸部材70Aとにより構成される。軸部材70Aは、先端が浴槽22の側壁24を貫通してフロートバス20内に挿入されており、基端が側壁24の外側に配置された駆動装置34に接続されている。
〔セラミックス製回転部材50A〕
図6は、セラミックス製回転部材50Aを示す正面図である。図7(a)〜(c)は、図6のVI−VI線に沿ったセラミックス製回転部材50Aの縦断面図の例である。
図6に示されるように、セラミックス製回転部材50Aは、前述した金属製の回転部材50と同様に連結部材60Aを介して軸部材70Aに連結されている。セラミックスは、高い耐熱性(材質によるが溶融温度が約2000°C〜3000°C)を有する。そのため、セラミックス製回転部材50Aは、ガラスリボンGの温度(例えば、1050°C〜1150°C)に耐える十分な耐熱性を有するため、連結部材60A及び軸部材70Aの内部に冷媒を流すための通路を設ける必要がない。よって、セラミックス製回転部材50Aは、ガラスリボンGに接触した際、ガラス温度を下げず、高温を維持させることができ、または材質上、外周に凹凸を設けなくてもガラスリボンGに対して摩擦力が得られる。
また、セラミックス製回転部材50Aの外周面に高さ0.1mm〜10mm程度の突起を複数設けても良いし、回転部材120の外周面に深さ0.1mm〜10mm程度の溝を複数設けてもよい。また、回転部材120の外周面に突起と溝とを両方設けても良い。突起の高さや溝の深さは、回転部材120の外周面を基準として計測される。突起の高さや溝の深さは、図7(a)に示す半径r、図7(b)に示す曲率半径Ra、及び図7(c)に示すRb、Rcに比べて小さい。このように、外周面に小さな突起、溝を設けることでガラスリボンGの表面に摩擦力が生じる。
セラミックス製回転部材50Aは、外周面56Aが、例えば図7(a)に示すように、全周にわたって、断面形状が径方向外方に凸の湾曲状である。セラミックス製回転部材50Aの外周面56Aは、所定の曲率半径を有する曲面に形成されており、軸方向中央部が軸方向両端部よりも径方向外方に突出する。
そのため、セラミックス製回転部材50Aは、外周面56AがガラスリボンGの左右両側縁部(製品化の過程で切断されるエッジロス部分)の表面に接触すると、ガラスリボンGの粘性による摩擦力が発生して回転駆動力を伝達することができる。この摩擦力は、セラミックス製回転部材50Aの内部に冷媒が流れていないので、セラミックス製回転部材50Aの近傍において、ガラスリボンGが強く冷却されず、高温状態を維持して高い粘性により得られるからである。
また、外周面56Aが幅広形状であるため、ガラスリボンGの表面に接触した際、外周面56Aの曲面に応じた緩やかな凹み(ロール痕)がガラスリボンGの表面に残される。
例えば図7(b)に示すように、前記凸の湾曲状の曲率半径Raは、ガラスリボンGとのグリップ力を考慮すると、R1mm〜R100mmが好ましく、R3mm〜R50mmがより好ましく、R5mm〜R30mmがさらに好ましく、R10mm〜R20mmが特に好ましい。また前記凸の湾曲状において、例えば図7(c)に示すように、前記軸方向中央部の曲率半径Rbと前記軸方向両端部の曲率半径Rcとが複合Rであってもよい。このとき曲率半径Rb、RcともR1mm〜R100mmが好ましく、R3mm〜R50mmがより好ましく、R5mm〜R30mmがさらに好ましく、R10mm〜R20mmが特に好ましい。また前記凸の湾曲状において、一部に平坦部を有していてもよいが、平坦部を有していない方がガラスリボンGとのグリップ力が安定するので好ましい。
またガラスリボンGとのグリップ力を考慮すると、図7(b)に示す前記凸の湾曲状におけるセラミックス製回転部材50Aの半径方向の幅dは、0.5mm以上が好ましく、1mm以上がより好ましく、2mm以上がさらに好ましい。同様に、前記凸の湾曲状におけるセラミックス製回転部材50Aの半径方向の幅dは、5mm以下が好ましく、4mm以下がより好ましい。
また図7(b)に示すセラミックス製回転部材50Aの半径rは、連結部材74とガラスリボンGとの接触防止や軸部材70の水平性を考慮すると、100mm以上が好ましく、150mm以上がより好ましく、180mm以上がさらに好ましく、セラミックス製回転部材50AとガラスリボンGとの位置調整やセラミックス製回転部材50Aの回転速度の微調整を考慮すると350mm以下が好ましく、300mm以下がより好ましく、270mm以下がさらに好ましい。
またセラミックス製回転部材50Aの厚さwは、ガラスリボンGとのグリップ力を考慮すると、5mm以上が好ましく、10mm以上がより好ましく、15mm以上がさらに好ましく、30mm以上が特に好ましく、ガラスリボンGの平坦性向上や不要なグリップ幅の拡大防止を考慮すると120mm以下が好ましく、100mm以下がより好ましく、80mm以下がさらに好ましく、60mm以下がよりさらに好ましく、40mm以下が特に好ましい。
このように、セラミックス製回転部材50Aの外周面56Aは、図7(a)〜(c)に示すように、全周にわたって、断面形状が径方向外方に凸の湾曲状であり、歯車状の凹凸がないので、破損し難く、成形や加工コストが低減される。また図7(a)〜(c)のような構造の場合、ガラスリボンGを安定して板状ガラスに成形できるため好ましい。
セラミックス製回転部材50Aは、前述したように、内部に冷媒流路を有しておらず、セラミックスで形成される。セラミックスは、従来の鋼や耐熱合金などの金属に比べて高温強度が高いので、従来必要であった冷媒流路が不要になる。よって、冷媒がセラミックス製回転部材50Aの内部を流れないので、セラミックス製回転部材50Aの近傍において、ガラスリボンGが強く冷却され難い。その結果、ガラスリボンGの温度、ひいては、ガラスリボンGの厚さが安定化するので、製品である板ガラスの平坦性が向上する。また、セラミックス製回転部材50Aの近傍において、ガラスリボンGが強く冷却され難く、硬くなり難いので、セラミックス製回転部材50Aの外周面56Aが接触するガラスリボンGとの密着性向上による摩擦力で、セラミックス製回転部材50AのガラスリボンGに対するグリップ性が向上する。この冷却無しによる効果は、ガラスリボンGの温度が低くなる、流動方向下流側において顕著である。
セラミックスとしては、特に限定されないが、例えば、炭化ケイ素(SiC)質セラミックス、窒化ケイ素(Si)質セラミックスなどが用いられる。炭化ケイ素や窒化ケイ素は、溶融スズSの飛沫や溶融スズSの蒸気に対する耐性が高く、また、高温強度やクリープ特性に優れている。
セラミックスの種類は、製品である板ガラス(即ち、ガラスリボンG)の種類などに応じて選定される。例えば、板ガラスが無アルカリガラスの場合、耐熱衝撃性に優れた窒化ケイ素質セラミックスが好適である。無アルカリガラスの場合、フロートバス20内の温度が高い傾向にあるので、耐熱衝撃性が高い方が操業操作の自由度が高くなるからである。さらに、高温であるほど、ガラスリボンGや溶融スズSとの反応性が問題となりやすいが、窒化ケイ素質セラミックスは反応性についても低い傾向にあるからである。また、板ガラスの種類がソーダライムガラスの場合、窒化ケイ素質セラミックスの他、炭化ケイ素質セラミックスやアルミナ系セラミックスを用いることができる。
本発明に用いられる板ガラスは、例えば、酸化物基準の質量百分率表示で、SiOを50〜75%、Alを0.1〜24%、Bを0〜12%、MgOを0〜10%、CaOを0〜14.5%、SrOを0〜24%、BaOを0〜13.5%、NaOを0〜20%、KOを0〜20%、ZrOを0〜5%、MgO+CaO+SrO+BaOを5〜29.5%、NaO+KOを0〜20%を含有するものである。
無アルカリガラスは、アルカリ金属酸化物(NaO、KO、LiO)を実質的に含有しないガラスである。無アルカリガラス中のアルカリ金属酸化物の含有量の合量(NaO+KO+LiO)は、例えば0.1%以下であってよい。
無アルカリガラスは、例えば、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:50〜70%、好ましくは50〜66%、Al:10.5〜24%、B:0〜12%、MgO:0〜10%、好ましくは0〜8%、CaO:0〜14.5%、SrO:0〜24%、BaO:0〜13.5%、ZrO:0〜5%を含有し、MgO+CaO+SrO+BaO:8〜29.5%、好ましくは9〜29.5%を含有するものである。
無アルカリガラスは、歪点が高く溶解性を考慮する場合は好ましくは、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:58〜66%、Al:15〜22%、B:5〜12%、MgO:0〜8%、CaO:0〜9%、SrO:3〜12.5%、BaO:0〜2%を含有し、MgO+CaO+SrO+BaO:9〜18%を含有するものである。
無アルカリガラスは、高歪点を考慮する場合は好ましくは、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:54〜73%、Al:10.5〜22.5%、B:0〜5.5%、MgO:0〜10%、CaO:0〜9%、SrO:0〜16%、BaO:0〜2.5%、MgO+CaO+SrO+BaO:8〜26%を含有するものである。
板ガラスの種類が無アルカリガラスの場合、セラミックス製回転部材50Aのうち、少なくとも、ガラスリボンGと接触する部分が、窒化ケイ素質セラミックスであってよく、セラミックス製回転部材50Aの全体が窒化ケイ素質セラミックスでなくてもよい。例えば、金属、カーボンまたは他のセラミックスからなる基材上に、窒化ケイ素質セラミックスの層が成膜、接合または嵌合等によって形成されていてもよい。このように、セラミックス製回転部材50Aの部位毎に、異なる種類のセラミックスが用いられてもよい。なお、本実施形態では、セラミックス製回転部材50Aの全体が窒化ケイ素質セラミックスで形成されている。
窒化ケイ素質セラミックスは、窒化ケイ素の粉末と、焼結助剤の粉末とを含む混合粉末で作製した成形体を焼結した焼結体であってよい。焼結方法としては、常圧焼結法、加圧焼結法(ホットプレス焼結、ガス圧焼結を含む)などがある。焼結助剤としては、例えば、アルミナ(Al)、マグネシア(MgO)、チタニア(TiO)、ジルコニア(ZrO)、およびイットリア(Y)から選ばれる少なくとも1種類が用いられる。
窒化ケイ素質セラミックスは、アルミニウム(Al)の含有量が0.1質量%以下、好ましくは1質量%未満、マグネシウム(Mg)の含有量が0.7質量%以下、好ましくは0.7質量%未満、チタン(Ti)の含有量が0.9質量%以下、好ましくは0.9質量%未満であることが好ましい。Al含有量、Mg含有量、およびTi含有量が上記の範囲であると、ガラスリボンGと反応し難く、また、ガラスリボンGが付着し難いので、良好な耐久性が得られる。なお、Al含有量、Mg含有量、およびTi含有量は、それぞれ、0質量%であってもよい。
窒化ケイ素質セラミックスは、ジルコニウム(Zr)の含有量が3.5質量%以下、好ましくは3.5質量%未満、イットリウム(Y)の含有量が0.5質量%以上、好ましくは0.5質量%超、10質量%以下、好ましくは10質量%未満であることが好ましい。ZrやYは、AlやMg、Tiに比べて、ガラスリボンGと相互拡散し難い成分であるので、上記の範囲で含有されてよい。上記の範囲で含有されることによって、窒化ケイ素粉末の焼結を促進することができる。なお、Zrは任意成分であって、Zr含有量は0質量%であってもよい。
なお、本実施形態の窒化ケイ素質セラミックスは、常圧焼結法または加圧焼結法により得られる焼結体であるとしたが、反応焼結法により得られる焼結体であってもよい。反応焼結法は、金属ケイ素(Si)の粉末で成形された成形体を窒素雰囲気中で加熱する方法である。反応焼結法は、焼結助剤を使用しないので、高純度の焼結体が得られ、焼結体のガラスリボンGに対する耐久性を向上できる。
セラミックス製回転部材50Aの中心には、円孔52Aが貫通形成されている。円孔52Aには、ロッド部64が挿通される。円孔52Aの内径は、ロッド部64の外径よりも大きい。
また、セラミックス製回転部材50Aには、一対の挿通孔54Aが貫通形成されている。各挿通孔54Aには、軸部67、68が挿通される。各挿通孔54Aの内径は、対応する軸部67、68の外径よりも大きい。
また、セラミックス製支持ロール40Aは、セラミックス製回転部材50AがガラスリボンGに接触した際、冷却を行う金属製の支持ロール40と比較してガラスリボンGの接触部の温度を下げない。
〔複数の支持ロール40、セラミックス製支持ロール40Aの配置例1〕
図8は複数の支持ロールの配置例1及びガラスリボンに形成されたロール痕を上方からみた図である。尚、図8においては、フロートバス20に設けられた複数の支持ロール40、複数のセラミックス製支持ロール40Aの一部を示しており、実際には、もっと多くの支持ロールが配置されている。また、説明の便宜上、ガラスリボンGのエッジ(縁部)が流れ方向(X方向)に直線的に示しているが、実際のガラスリボンGは横幅方向(Y方向)に収縮するため、図1に示すように曲線的に変化する。
図8に示されるように、支持ロール配置例1では、上記複数の支持ロール40と複数のセラミックス製支持ロール40Aとが配置された場合を示している。この配置例1の場合、フロートバス20において、ガラスリボンGの流入側(上流側)に支持ロール40が設けられている。そして、ガラスリボンGの流れ方向(X方向)の下流側にセラミックス製支持ロール40Aが設けられている。
支持ロール40−2の回転部材50−2と支持ロール40−1の回転部材50−1とは、Y方向の異なる位置でガラスリボンGの表面に接触する。そのため、ガラスリボンGには、2本のロール痕(凹凸)100、110が形成される。
各支持ロール40、セラミックス製支持ロール40Aの位置は、少なくとも一つの支持ロールがガラスリボンGに接触する位置を、ガラスリボンGの流れ方向の上流側に配置された他の支持ロールのうち少なくとも一つの支持ロールがガラスリボンGに接触する位置と重なるように設定してある。
具体的には、支持ロール40−1、40−2の下流に配置されたセラミックス製支持ロール40A−1、40A−2は、セラミックス製回転部材50A−1、50A−2の接触によるロール痕100、110がロール痕の凹み102、112と一致するように配置されている。すなわち、下流に配置されたセラミックス製回転部材50A−1、50A−2は、支持ロール40−1、40−2によるロール痕の凹み102、112と重なる位置でガラスリボンGに接触するように配置されている。
また、セラミックス製支持ロール40A−1、40A−2のセラミックス製回転部材50Aは、ガラス表面との接触幅が支持ロール40−1、40−2よりも広く、また材質上、ガラスリボンGの接触面との摩擦が得られる。
図9は従来のロール痕と配置例1のロール痕を比較するガラスリボンの縦断面図である。図9(a)は、エッジ領域(不要領域)B2に形成されるロール痕領域B3に多数のロール痕120が形成された従来の場合(図14に示すように各支持ロール40−1〜40−4の回転部材50−1〜50−4の各接触位置をY方向にずらした場合)を示している。ロール痕領域B3には、支持ロール40の数と同数の複数のロール痕120が形成される。そのため、製品化の過程で削除されるエッジ領域B2が幅広となり、製品領域B1の横幅が狭くなっている。尚、従来の場合、支持ロール40のロール痕領域B3に残される複数のロール痕120は、回転部材50の凸部52aによるものであり、鋭角な凹みからなる。
図9(b)は、図8に示す配置例1により形成された一対のロール痕100、110を示す。すなわち、エッジ領域B2aのロール痕領域B3aには、ロール痕102,112の上に重なるようにロール痕102、112の凹部をまたいでロール痕100、110が形成されるため、図9(a)に示す従来の場合よりもロール痕領域B3aの幅が狭くなる。従って、配置例1により成形されたガラスリボンGの製品領域B1aが従来の製品領域B1と比較して幅広となり、生産性及び歩留まりを高めることが可能になる。
尚、セラミックス製支持ロール40A−1、40A−2によるロール痕100、110は、セラミックス製回転部材50A−1、50A−2の外周面56Aの外周形状に応じたものであり、上流側支持ロールによるロール痕102、112よりも幅広である。
〔支持ロール40、セラミックス製支持ロール40Aの配置例2〕
図10は支持ロールの別の配置例2及びガラスリボンに形成されたロール痕を上方からみた図である。尚、図10においては、フロートバス20に設けられた複数の支持ロール40、セラミックス製支持ロール40Aの一部を示している。また、説明の便宜上、ガラスリボンGのエッジ(縁部)が流れ方向(X方向)に直線的に示しているが、実際のガラスリボンGは横幅方向(Y方向)に収縮するため、図1に示すように曲線的に変化する。
図10に示されるように、支持ロール配置例2では、上流側に支持ロール40が配置され、下流側にセラミックス製支持ロール40Aが配置された場合を示している。この配置例2の場合、フロートバス20において、ガラスリボンGの流入側(上流側)にセラミックス製支持ロール40Aが複数設けられている。そして、ガラスリボンGの流れ方向(X方向)の下流側に支持ロール40が設けられている。
支持ロール40とセラミックス製支持ロール40A−1、40A−2の回転部材50、セラミックス製回転部材50A−1、50A−2が同一のガラスリボンGの表面に接触する。すなわち、下流側のセラミックス製回転部材50A−1、50A−2は、上流側の回転部材50によるロール痕の凹み132の上を重なる位置でガラスリボンGに接触する。そのため、ガラスリボンGには、1本のロール痕130とロール痕の凹み132とが一致して形成される。
回転部材50、セラミックス製回転部材50A−1、50A−2の位置は、少なくとも一つの支持ロールがガラスリボンGに接触する位置を、ガラスリボンGの流れ方向の上流側に配置された他の支持ロールのうち少なくとも一つの支持ロールがガラスリボンGに接触する位置と重なるように設定してある。
図11は従来のロール痕と配置例2のロール痕を比較するガラスリボンの縦断面図である。図11(a)は、エッジ領域(不要領域)B2に形成されるロール痕領域B3に多数のロール痕120が形成された従来の場合(図14に示すように各支持ロール40−1〜40−4の回転部材50−1〜50−4の各接触位置をY方向にずらした場合)を示している。
図11(b)は、図10に示す配置例2により形成されたロール痕130を示す。すなわち、エッジ領域B2aのロール痕領域B3aには、ロール痕130の上に重なるようにロール痕132の凹部をまたいでロール痕130が形成されるため、図11(a)に示す従来の場合よりもロール痕領域B3aの幅が狭くなる。従って、配置例2により成形されたガラスリボンGの製品領域B1aが従来の製品領域B1と比較して幅広となり、生産性及び歩留まりを高めることが可能になる。
〔セラミックス製支持ロール40Aの配置例3〕
図12は支持ロールの別の配置例3及びガラスリボンに形成されたロール痕を上方からみた図である。図12に示されるように、支持ロール配置例3では、複数のセラミックス製支持ロール40Aが連続して配置された場合を示している。この配置例3の場合、フロートバス20において、ガラスリボンGの流入側(上流側)から下流側にセラミックス製支持ロール40Aのみが連続して配置されている。
上流側からセラミックス製支持ロール40A−1とセラミックス製支持ロール40A−2、及びセラミックス製支持ロール40A−3は、それぞれセラミックス製回転部材50A−1、50A−2、50A−3がガラスリボンGに対して同一の接触位置となるように設定されている。すなわち、下流側のセラミックス製回転部材50A−2、50A−3は、上流側のセラミックス製回転部材50A−1のロール痕140と重なる位置でガラスリボンGに接触する。そのため、ガラスリボンGには、1本のロール痕140が形成される。
尚、セラミックス製回転部材50A−1、50A−2、50A−3の位置は、少なくとも一つの支持ロールがガラスリボンGに接触する位置を、ガラスリボンGの流れ方向の上流側に配置された他の支持ロールのうち少なくとも一つの支持ロールがガラスリボンGに接触する位置と重なるように配置してある。
図13は従来のロール痕と配置例3のロール痕を比較するガラスリボンの縦断面図である。図13(a)は、エッジ領域(不要領域)B2に形成されるロール痕領域B3に多数のロール痕120が形成された従来の場合(図14に示すように各支持ロール40−1〜40−4の回転部材50−1〜50−4の各接触位置をY方向にずらした場合)を示している。
図13(b)は、図12に示す配置例3により形成されたロール痕140を示す。すなわち、エッジ領域B2aのロール痕領域B3aには、1本のロール痕140が形成されるため、図13(a)に示す従来の場合よりもロール痕領域B3aの幅が狭くなる。従って、配置例3により成形されたガラスリボンGの製品領域B1aが従来の製品領域B1と比較して幅広となり、生産性及び歩留まりを高めることが可能になる。
上記配置例1〜3は、支持ロール40、セラミックス製支持ロール40Aの配置の一例を示しているが、これ以外の配置例を採用しても良い。
また、支持ロール40、セラミックス製支持ロール40Aの回転部材50、セラミックス製回転部材50Aによるガラスリボンに対する張力の作用方向は、水平方向(Y方向)でも良いし、あるいは水平方向に対して所定角度傾斜した斜め上方向でも良い。
また、上記セラミックス製回転部材50Aの外周面56Aの形状は、図7に示すものに限らず、緩やかな曲面を有する形状であれば、他の形状としても良い。
また、各支持ロール40、セラミックス製支持ロール40Aによるロール痕は、100%一致しなくても一部が重なり合うように配置しても良い。
また、金属製の支持ロール40としては、凸部52aが一列に突出する構成のものでも良いし、あるいは、凸部52aが複数列に突出する構成のものでも良い。
10 板ガラスの成形装置
20 フロートバス
22 浴槽
24 側壁
26 天井
28 空間
29 出口
30 ガス供給路
32 ヒータ
34 駆動装置
40、40−1、40−2、 支持ロール
40A、40A−1、40A−2、40A−3 セラミックス製支持ロール
50、50−1、50−2 回転部材
50A、50A−1、50A−2、50A−3 セラミックス製回転部材
52 凹凸
52a 凸部
56A 外周面
60、60A 連結部材
70、70−1、70−2、70A、70A−1、70A−2 軸部材
100、110、120、130、140 ロール痕
132 ロール痕
G ガラスリボン

Claims (5)

  1. 溶融ガラスをフロートバスの流入口からフロートバス内の溶融金属上に供給し、前記溶融金属上を流れるガラスリボンに前記フロートバスの両側に配置された複数の支持ロールの回転部材を接触させて前記ガラスリボンを横幅方向に広げて所定の厚さに成形する板ガラスの製造装置において、
    少なくとも一つのセラミックス製支持ロールが前記ガラスリボンに接触する位置を、前記ガラスリボンの流れ方向の上流側に配置された他の支持ロールのうち少なくとも一つの支持ロールが前記ガラスリボンに接触する位置と重なるように配置することを特徴とする板ガラスの製造装置。
  2. 前記セラミックス製支持ロールは、前記ガラスリボンに接触する回転部材がセラミックスにより形成され、前記回転部材の外周面の厚さが5mm〜120mmであることを特徴とする請求項1に記載の板ガラスの製造装置。
  3. 溶融ガラスをフロートバスの流入口からフロートバス内の溶融金属上に供給し、前記溶融金属上を流れるガラスリボンに前記フロートバスの両側に配置された複数の支持ロールの回転部材を接触させて前記ガラスリボンを横幅方向に広げて所定の厚さに成形する板ガラスの製造方法において、
    少なくとも一つのセラミックス製支持ロールが前記ガラスリボンに接触する位置を、前記ガラスリボンの流れ方向の上流側に配置された他の支持ロールのうち少なくとも一つの支持ロールが前記ガラスリボンに接触する位置と重なるように配置する工程を有することを特徴とする板ガラスの製造方法。
  4. 前記セラミックス製支持ロールは、前記ガラスリボンに接触する回転部材がセラミックスにより形成され、前記回転部材の外周面の厚さが5mm〜120mmであることを特徴とする請求項3に記載の板ガラスの製造方法。
  5. 請求項3または4に記載の板ガラスの製造方法により成形されたガラスリボン。
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