JP2016134322A - 電池パックの冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パッケージトレイの上方空間における冷気または熱気が乗員に不快感を与えることを抑制する電池パックの冷却装置を提供することである。【解決手段】車室2から吸引した空気により電池パック11を冷却して荷室2に排気し、当該排気をパッケージトレイ5の連通部5aを通して車室2に戻す冷却手段14a,15,16と、パッケージトレイ5の連通部5aに隣接する吸気口21aからパッケージトレイ5の上方の空気を吸引して排気口22aから車室2に排気する吸排気手段20と、を備え、パッケージトレイ5の上方の空気温度が、第1の所定温度THより高い、または第1の所定温度THより低い第2の所定温度TLより低いと推定または測定されるときに、吸排気手段20を動作させて、パッケージトレイ5の上方の空気を、パッケージトレイ5の連通部5aに隣接する吸気口21aから吸引して排気口22aから車室2に排気する。【選択図】図1

Description

本発明は、電池パックの冷却装置に関し、特に、電池パックを冷却した空気を荷室に排気する電池パックの冷却装置に関する。
電気自動車やハイブリッド自動車においては、モータを駆動するための電池パックや、この電池パックの充放電を制御する制御装置等を備える電池ユニットが搭載されている。この電池ユニットは、車両構成や電池ユニットの大きさ等に応じて、座席の下方、フロアパネルの下方、荷室等の車両の様々な位置に配置される。
電池パックは充放電によって発熱し、高温になると電池パックの出力特性が低下してしまう。そこで、車両のフロアパネルに固定された電池パックに、車室から取り込んだ空気を供給して電池パックを冷却する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−33799公報
車室と荷室とは、座席の後側上方に配置されたパッケージトレイに設けられた連通口を介して連通しているので、車室から取り込んだ空気を電池パックに供給して、電池パックを冷却した空気を荷室に排気すると、この排気によって荷室内の空気が連通口から車室の座席の後側上方に押し出されて車室内に流出する。
一方、荷室は外気温度の影響を受けやすく、荷室の温度は外気温度と略同じ温度となることがある。このため、外気温度が低い場合や高い場合には、電池パックを冷却した空気が荷室に排気されると、荷室の低温空気(冷気)または高温空気(熱気)がパッケージトレイの連通口を介して車室に流出して、乗員が冷気や熱気を感じて快適性が損なわれる。
また、パッケージトレイの上方の空気は、リアガラスからの日射等の影響により暖められて温度上昇して高温となる場合がある。この場合も、電池パックを冷却した空気を荷室に排気すると、このパッケージトレイの上方空間の高温空気(熱気)が車室に流出して、乗員が熱気を感じて快適性が損なわれる。
そこで、本発明では、パッケージトレイの上方空間における冷気または熱気が乗員に不快感を与えることを抑制する電池パックの冷却装置を提供することを目的とする。
本発明の電池パックの冷却装置は、車室と、荷室と、前記車室と前記荷室とを仕切ると共に前記車室と前記荷室とを連通させる連通部が設けられたパッケージトレイと、を備える車両に搭載される電池パックの冷却装置であって、前記車室から吸引した空気により前記電池パックを冷却して前記荷室に排気し、当該排気を前記パッケージトレイの前記連通部を通して前記車室に戻す冷却手段と、前記パッケージトレイの前記連通部に隣接して開口する吸気口から前記パッケージトレイの上方の空気を吸引して、座席の下方に開口する排気口から前記車室に排気する吸排気手段と、前記吸排気手段を動作させる制御部と、を備え、前記制御部は、前記パッケージトレイの上方の空気温度が、第1の所定温度より高い、または前記第1の所定温度より低い第2の所定温度より低いと推定または測定されるときに、前記吸排気手段を動作させることを特徴とする。
本発明によれば、パッケージトレイの上方空間における冷気または熱気が乗員に不快感を与えることを抑制でき、乗員の快適性を維持することができる。
電池パックの冷却装置が配置された車両後部の概略図である。 荷室を車両後方から見た概略構成図である。 後部座席を車室から見た概略構成図である 電池ユニットの制御部に関する入出力系統図である。 車室に戻る空気の流れの切換制御を説明するフローチャートである。
図1において、エンジンとモータジェネレータを備えるハイブリッドの車両1は、車室2と、車室2の後側に隣接している荷室3とを備え、車室2には後部座席4が配置されている。後部座席4の後側上方には、車室2と荷室3とを仕切るパッケージトレイ5が設けられている。このパッケージトレイ5は連通部としての複数の連通口5aを備えており、車室2と荷室3とを連通している。
図1〜3に示すように、後部座席4の後側の荷室3には、モータジェネレータに電力を供給する電池ユニット10が配置されている。電池ユニット10は、複数の電池セルを電気的に接続して構成される電池パック11と、電池パック11の温度を検出する電池温度センサ12と、電池パック11の温度等に基づいて電池パック11の充放電を制御する制御部13と、これらを収容するケーシング14と、電池パック11に冷却用の空気を供給する冷却ファン15と、冷却ファン15に車室2の空気を導入する吸気ダクト16とを備えている。なお、図1〜3において、矢印Upは車両上方向を示し、矢印Rrは車両後方を示し、矢印Rhは車両の前方を向いたときの右方向を示し、矢印Lhは車両の前方を向いたときの左方向を示している。
ケーシング14の上面には冷却ファン15が配置される。冷却ファン15には、吸気ダクト16の一端が接続されており、吸気ダクト16の他端は後部座席4のシートサイドガーニッシュ6に設けられた開口6aに接続される。ケーシング14の後面には、電池パック11を冷却した空気を荷室3に排気する排気口14aが設けられている。冷却ファン15、吸気ダクト16、排気口14a等により電池パック11を冷却する冷却手段が構成されている。
後部座席4の後側であり、電池ユニット10の上方には、車両2の後部空間の空調を行うA/Cユニット20が配置されている。A/Cユニット20は、パッケージトレイ5の上方に開口する吸気ダクト21と、後部座席4の下方に開口する排気ダクト22と、吸気ダクト21から吸引した空気を排気ダクト22を介して後部座席4の下方に排気する送風ファン23と、吸気ダクト21から吸引した空気の温度を調節する図示しない温度調節部と、送風ファン23や温度調節部を制御する制御部24とを備えている。
A/Cユニット20の上面には、吸気ダクト21の一端が接続されており、吸気ダクト21の他端は、パッケージトレイ5を貫通してパッケージトレイ5の上方に開口している。この開口が吸気口21aを構成しており、吸気口21aはパッケージトレイ5の連通口5aの近傍であって連通口5aよりも車室2側に設けられている。
A/Cユニット20の右側面には、排気ダクト22の一端が接続されており、排気ダクト22は、A/Cユニット20の右側面から車両1の右側に延出した後、車両1の下方に向かって屈曲して、さらに車両1のスカッフプレート7に沿って、後部座席4の下方まで延びている。排気ダクト22の他端は、後部座席4の下方において車室2の中央に向かって開口しており、この開口が排気口22aを構成している。
A/Cユニット20は、図示しない送風ダクトから温度調節された空気を送風して、車室2の後部空間の空調を行う通常の空調動作と、パッケージトレイ5の上方の空気を車室2の後部座席4の下方に排気する吸排気手段としての送風動作との2つの動作が可能である。送風動作の場合、空気の温度調節は行わず送風ファン23による送風のみを行う。なお、A/Cユニット20とは独立して送風動作を行う吸排気手段を設けてもよい。
図1に示すように、パッケージトレイ5の上面には、リアガラス1aを透過する日射量を検出する日射センサ8が設けられている。日射センサ8はフォトダイオード等から構成されている。車両1の後部には、車両1の外気温度を検出する外気温度センサ9が設けられている。外気温度センサ9はサーミスタ等の温度検出素子から構成されている。なお、外気温度センサ9は外気温度を検出することができれば車両1の後部以外に設けられていてもよい。
図4に示すように、電池ユニット10の制御部13には、日射センサ8、外気温度センサ9、電池温度センサ12が検出した検出値がそれぞれ入力される。制御部13は、電池温度センサ12からの検出情報に基づいて、冷却ファン15の動作を制御する。制御部13は、A/Cユニット20の制御部24と制御信号の授受を行うために信号線により接続されており、日射センサ8、外気温度センサ9から入力される検出値に基づいて、制御部24に制御信号を出力し、制御部24を介して送風ファン23の動作を制御する。
また、制御部13は、電池パック11の冷却の必要性を判断するための冷却判断温度TBと、パッケージトレイ5から乗員の上半身に流れる空気の温度が、快適性を損なう高温であるかを判断する熱気判断温度THと、パッケージトレイ5から乗員の上半身に流れる空気の温度が、快適性を損なう低温であるかを判断する冷気判断温度TLとを記憶している。なお、冷却判断温度TB、熱気判断温度TH、冷気判断温度TLについては、以下のフローチャートにおいて詳しく説明する。
次に、制御部13の制御について図5に示すフローチャートに基づいて説明する。まず、ステップS10において、電池温度センサ12から電池パック11の温度を取得して、ステップS11へ進む。
ステップS11では、電池温度センサ12が検出した温度と、制御部13が記憶している冷却判断温度TBとを比較する。冷却判断温度TBは、電池パック11の温度が上昇した場合に、電池パック11の冷却が必要であるかを判断するための温度である。電池パック11は充放電によって発熱し、高温になると出力特性が低下するので、電池パック11の温度を検出して、電池パック11の冷却が必要であるかを判断する。ステップS11において、検出温度が冷却判断温度TB以上である場合(YES)、電池パック11を冷却する必要があると判断してステップS12に進む。
ステップS12では、パッケージトレイ5の上方空間の空気温度を推定する。パッケージトレイ5の上方空間の空気は、リアガラス1aを透過する日射により暖められるので、この上方空間の空気は日射量が多いと高温となる。このため、日射センサ8により検出された日射量に基づきパッケージトレイ5の上方空間の空気温度を推定することができる。よって、制御部13は、日射センサ8が検出した日射量に基づいてパッケージトレイ5の上方空間の空気温度を推定してステップS13に進む。
ステップS13では、推定されたパッケージトレイ5の上方空間の空気温度と、制御部13が記憶している熱気判断温度THとを比較する。第1の所定温度としての熱気判断温度THは、パッケージトレイ5の上方空間に滞留している空気が車室2に流出して乗員の上半身に触れたときに乗員が熱気を感じて不快と感じる温度である。荷室3の空気がパッケージトレイ5の連通口5aを介してパッケージトレイ5の上方に押し出されると、パッケージトレイ5の上方空間に滞留している空気が車室2に押し出される。このとき、パッケージトレイ5の上方空間の空気温度が高温であると、乗員は熱気を感じて快適性が損なわれる。よって、パッケージトレイ5の上方空間の空気温度が、乗員の快適性を損なう高温であるかを判断するための熱気判断温度THを設定している。
ステップS13において推定されたパッケージトレイ5の上方空間の空気温度が、熱気判断温度TH以上である場合(YES)、パッケージトレイ5の上方空間の空気は熱気であると判断してステップS14に進む。
ステップS14では、パッケージトレイ5の上方空間の高温空気(熱気)を吸引して後部座席4の下方に排気する。すなわち、制御部13が、A/Cユニット20の制御部24に対して送風ファン23の駆動信号を出力し、A/Cユニット20の制御部24が送風ファン23を駆動してステップS15に進む。送風ファン23が駆動されると、図1において、矢印F1で示すように、パッケージトレイ5の上方空間の高温空気(熱気)が、吸気ダクト21の吸気口21aから吸引される。そして、矢印F2で示すように、排気ダクト22の排気口22aから後部座席4の下方に排気される。温度に関して人は上半身よりも下半身のほうが鈍感であるので、高温空気(熱気)を乗員の足元に排気しても不快と感じにくい。
ステップS15では、電池パック11に冷却用空気を供給する。すなわち、制御部13が冷却ファン15を駆動して最初のステップS10に戻る。冷却ファン15が駆動されると、図1において、矢印F3で示すように、車室2の空気が吸気ダクト16を介して電池パック11に供給される。この供給された空気は電池パック11との間で熱交換を行って電池パック11を冷却する。そして、矢印F4で示すように、電池パック11との熱交換により暖められた空気は、排気口14aから荷室3に排気される。さらに、荷室3の空気は、排気口14aから排気された空気によって、パッケージトレイ5の連通口5aからパッケージトレイ5の上方空間に押し出される。押し出された空気は、A/Cユニット20の吸気ダクト21の吸気口21aから吸引されて排気ダクト22の排気口22aから排気される。
一方、ステップS13において推定されたパッケージトレイ5の上方空間の空気温度が、熱気判断温度THより低い場合(NO)、パッケージトレイ5の上方空間の空気温度は高温ではなく乗員の快適性を損なわないと判断してステップS16に進む。
ステップS16では、荷室3の空気温度を推定する。荷室3は外気温度の影響を受けやすく、荷室3の空気温度は外気温度と略同じ温度になる。このため、外気温度を検出することによって、荷室3の空気温度を推定することができる。よって、制御部13は、外気温度センサ9が検出した外気温度に基づき荷室3の空気温度を推定してステップS17に進む。
ステップS17では、推定した荷室3の空気温度と、制御部13が記憶している熱気判断温度THとを比較する。熱気判断温度THとは、荷室3に滞留している空気が車室2に流出して乗員の上半身に触れたときに乗員が熱気を感じて不快と感じる温度である。荷室3の空気がパッケージトレイ5の連通口5aを介して車室2に流出するときに、荷室3の空気温度が高温であると、乗員は熱気を感じて快適性が損なわれる。よって、荷室3の空気温度が、乗員の快適性を損なう高温であるかを判断するための熱気判断温度THを設定している。また、当ステップにおける熱気判断温度THは、ステップS13で述べた熱気判断温度THと同じ温度である。
ステップS17において、推定した荷室3の空気温度が熱気判断温度TH以上である場合(YES)、荷室3の高温空気(熱気)が、パッケージトレイ5の連通口5aを介して車室2に流出すると、乗員が熱気を感じて快適性を損なうと判断してステップS14に進む。
ステップS14では、上述したように、送風ファン23を駆動して、パッケージトレイ5の上方空間の空気を吸気ダクト21の吸気口21aから吸引して排気ダクト22の排気口22aから後部座席4の下方に排気する。そして、ステップS15に進み、電池ユニット10の冷却ファン15を駆動して電池パック11を冷却する。
一方、ステップS17において、推定した荷室3の空気温度が熱気判断温度THよりも低い場合(NO)、荷室3の空気温度は高温ではないと判断してステップS18に進む。
ステップS18では、推定した荷室3の空気温度と、制御部13が記憶している冷気判断温度TLとを比較する。第2の所定温度としての冷気判断温度TLとは、熱気判断温度THよりも低い温度であり、荷室3に滞留している空気が車室2に流出して乗員の上半身に触れたときに冷気を感じて不快と感じる温度である。荷室3の空気がパッケージトレイ5の連通口5aを介して車室2に流出するときに、荷室3の空気温度が低温であると、乗員は冷気を感じて快適性が損なわれる。よって、荷室3の空気温度が、乗員の快適性を損なう低温であるかを判断するための冷気判断温度TLを設定している。
ステップS18において、推定した荷室3の空気温度が冷気判断温度TL以下である場合(YES)、荷室3の低温空気(冷気)が、パッケージトレイ5の連通口5aを介して車室2に流出して、乗員が冷気を感じて快適性を損なうと判断してステップS14、S15に進む。また、ステップS18において、推定した荷室3の空気温度が冷気判断温度TLよりも高い場合(NO)、荷室3の空気温度は低温ではないと判断してステップS15に進む。
ステップS15からステップS10に戻った後、再度、電池温度センサ12から電池パック11の温度を取得して、ステップS11において電池温度センサ12が検出した温度と、制御部13が記憶している冷却判断温度TBとを比較する。
ステップS11において、検出温度が冷却判断温度TBより低い場合(NO)、電池パック11を冷却する必要はないと判断してステップS19に進む。ステップS19では、電池パック11への冷却用空気の供給を停止する。すなわち、冷却ファン15を停止してステップS20に進む。
ステップS20では、パッケージトレイ5の上方の空気吸引を停止する。すなわち、A/Cユニット20の送風ファン23を停止する。ただし、このときA/Cユニット20が空調のために送風ファン23を駆動している場合には、その駆動を維持する。
以上説明したように、電池パック11の冷却が必要となったときに、荷室3の空気温度が熱気判断温度THより低く、かつ、冷気判断温度TLより高い場合、または、パッケージトレイ5の上方空間の空気温度が熱気判断温度THより低い場合には、図1の矢印F3、F4、F5に示すように、車室2の空気が電池パック11に供給されて電池パック11を冷却し、この冷却後の空気は荷室3に排気されてパッケージトレイ5の上方空間を通って車室2に戻る。このように、電池パック11を冷却する空気は、車室2、荷室3、パッケージトレイ5の上方空間を通じて循環する。
一方、電池パック11の冷却が必要となったときに、荷室3の空気温度が熱気判断温度THより高い、または、冷気判断温度TLより低い場合、あるいは、パッケージトレイ5の上方空間の空気温度が熱気判断温度THより高い場合には、図1の矢印F1、F2で示すように、まず、パッケージトレイ5の上方空間の空気を、吸気口21aから吸引して排気口22aから後部座席4の下方に排気する。
その後、図1の矢印F3、F4に示すように、車室2の空気が電池パック11に供給されて電池パック11を冷却し、この冷却後の空気は荷室3に排気されてパッケージトレイ5の上方空間に流出する。このパッケージトレイ5の上方空間に流出した空気は、吸気口21aから吸引されて排気口22aから後部座席4の下方に排気されるので、電池パック11を冷却する空気は、図1における矢印F4から矢印F5ではなく矢印F1、F2の経路によって、車室2に戻ることになる。
このように、電池パック11を冷却する空気は、車室2、荷室3、パッケージトレイ5の上方空間、吸気ダクト21、排気ダクト22を通じて循環する。このため、パッケージトレイ5の上方空間を通って車室2に戻ることが抑制される。
よって、荷室3における熱気判断温度THより高い高温空気(熱気)、冷気判断温度TLより低い低温空気(冷気)、パッケージトレイ5の上方空間における熱気判断温度THより高い高温空気(熱気)が車室2に流出して、この熱気、冷気が後部座席4の乗員に不快感を与えることを抑制でき、乗員の快適性を維持することができる。
特に、冷却ファン15を駆動する前に、パッケージトレイ5の上方空間の高温空気(熱気)、低温空気(冷気)を吸気口21aから吸引して排気口22aから後部座席4の下方に排気するので、乗員への熱気、冷気の流出をより抑制することができる。
上述した実施形態では、パッケージトレイ5の上方空間の空気を吸引するためにA/Cユニット20を使用したが、A/Cユニット20とは独立して送風動作を行う吸排気手段を設ける場合には、この吸排気手段として、一端がパッケージトレイ5の上方に開口する吸気ダクトと、この吸気ダクトの他端が接続される送風ファンと、この送風ファンに一端が接続され、他端が車室に開口する排気ダクトと、送風ファンの動作を制御する制御部とを備える構成としてもよい。そして、排気ダクトの流路を、送風ファンからCピラー、天井、Bピラーを介してスカッフプレートの隙間から車室2に繋がる流路として、パッケージトレイ5の上方空間の空気を乗員の足元に排気する。
また、排気ダクトの流路を、送風ファンからCピラー、天井、Aピラーを介して、運転席及び助手席のレッグスペースに繋がる流路として、パッケージトレイ5の上方空間の空気を運転席及び助手席のレッグスペースに排気してもよい。
上述した実施形態では、パッケージトレイ5の上方空間の空気の温度を、日射センサ8が検出する日射量に基づいて推定していた。これに代えて、A/Cユニット20の送風ファン23の駆動により、A/Cユニット20の内部に取り込んだ空気の温度をA/Cユニット20内に設けられている温度センサによって検出してもよい。このようにすることによって、パッケージトレイ5の上方空間の空気の温度を直接検出することができる。また、パッケージトレイ5の上面に温度センサを設けて、パッケージトレイ5の上方空間の空気の温度を測定してもよい。
1 車両、1a リアガラス、2 車室、3 荷室、4 後部座席、5 パッケージトレイ、5a 連通口、6 シートサイドガーニッシュ、6a 開口、7 スカッフプレート、8 日射センサ、9 外気温度センサ、10 電池ユニット、11 電池パック、12 電池温度センサ、13,24 制御部、14 ケーシング、14a,22a 排気口、15 冷却ファン、16,21 吸気ダクト、20 A/Cユニット、21a 吸気口、22 排気ダクト、23 送風ファン、TB 冷却判断温度、TH 熱気判断温度、TL 冷気判断温度。

Claims (1)

  1. 車室と、荷室と、前記車室と前記荷室とを仕切ると共に前記車室と前記荷室とを連通させる連通部が設けられたパッケージトレイと、を備える車両に搭載される電池パックの冷却装置であって、
    前記車室から吸引した空気により前記電池パックを冷却して前記荷室に排気し、当該排気を前記パッケージトレイの前記連通部を通して前記車室に戻す冷却手段と、
    前記パッケージトレイの前記連通部に隣接して開口する吸気口から前記パッケージトレイの上方の空気を吸引して、座席の下方に開口する排気口から前記車室に排気する吸排気手段と、
    前記吸排気手段を動作させる制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記パッケージトレイの上方の空気温度が、第1の所定温度より高い、または前記第1の所定温度より低い第2の所定温度より低いと推定または測定されるときに、前記吸排気手段を動作させることを特徴とする電池パックの冷却装置。

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