JP2016133430A - 電流検出装置および磁界検出装置 - Google Patents
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Abstract
Description
さらに、本発明に係る実施の形態は、当該電流検出装置を用いて、導体を流れる電流が誘起する磁界で外部磁界を打ち消し、それをTMR素子またはGMR素子の抵抗値から検出することで外部磁界の強度を検出するための磁界検出装置に関する。
以下、本発明に係る各実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る電流検出装置の構成を示した斜視図である。図1に示すように、実施の形態1に係る電流検出装置においては、細長い矩形(長方形)の平板状のTMR素子1が設けられている。TMR素子1は、磁化方向が固定された固定層(後述する図2の符号101参照)と、外部磁界によって磁化方向が変化するフリー層(後述する図2の符号106参照)とを有している。TMR素子1の構成の詳細については図2を用いて後述する。
なお、以下の説明では、図1に示すように、矩形の各部材における、短辺が延びた方向を「短手方向」と呼び、長辺が延びた方向を「長手方向」と呼ぶこととする。
また、TMR素子1においては、短辺が延びた方向を「短手方向」または「a−a’方向」と呼び、長辺が延びた方向を「長手方向」または「b−b’方向」と呼び、TMR素子1の短手方向及び長手方向の両方に垂直な方向を「積層方向」と呼ぶこととする。
上部電極5は、図1に示すように、TMR素子1の平面の大きさよりも大きく、TMR素子1の平面全体に設けられるとともに、さらに、a−a’方向に、その片側がTMR素子1の端部から突出している。具体的には、上部電極5の短手方向の一方の端部が、TMR素子1の短手方向の端部から、a−a’方向におけるa方向に突出するように設けられている。
同様に、下部電極6も、図1に示すように、TMR素子1の平面の大きさよりも大きく、TMR素子1の平面全体に設けられるとともに、さらに、a−a’方向に、その片側がTMR素子1の端部から突出している。ただし、下部電極6の突出する方向は、上部電極5の逆方向である。すなわち、下部電極6の短手方向の一方の端部が、TMR素子1の端部から、a−a’方向におけるa’方向に突出するように設けられている。
ただし、制御装置155はTMR素子1の抵抗値を必ずしも取得する必要はない。TMR素子に印加する電流が一定であるとき、TMR素子1の上部電極と下部電極間に発生する電圧の変化は、TMR素子1の抵抗変化に実質的に比例するため、電圧変化から直接、導体4を流れる電流強度を検出することが可能である。
この時のTMR素子1の抵抗または電圧変化は、検出対象の導体4に流れる電流が誘起する磁界に比例または単調増加もしくは減少するため、その抵抗変化または電圧変化を読み取ることで、電流強度を検出することが可能となる。制御装置155(電流値算出部)は、電圧計151が測定した電圧値または、電圧値と電流源152によってTMR素子1に印加された定電流の電流値とから、TMR素子1の抵抗値を求め、当該電圧値、または、当該抵抗値に基づいて導体4に流れる電流の電流値を求める。
磁界に対するTMR素子1の抵抗変化は通常、電流源152から印加される電流値に対して変化し、電流値が大きくなるほど抵抗変化は減少する。このため、電流源152から印加される各電流値に対してTMR素子1にその電流値を流した時の、下部電極6と上部電極5との間の電位差の変化、または、前記電位差をその時の電流値で除することによって得られる抵抗値の変化を、制御装置155は記憶している。これは、導体4を流れる電流値と、TMR素子1の抵抗値との関係、または、導体4を流れる電流値と、TMR素子1に印加される電流によってTMR素子1に誘起される電圧の関係の対応表が記録されている。またこの関係は、TMR素子1に印加される電流強度によって変化するため、TMR素子1に印加される電流値毎に別に記録されている。導体4を流れる電流値に応じて得られた、TMR素子1の抵抗値、または、誘起される電圧を、対応表の内、電圧、または、抵抗値が最も近しい、導体4を流れる電流値の値近傍の区間において、種々の補間法(線形補間法、多項式補間法など)を使用して測定値を確定する。これら処理は制御装置155が実行する。ただし、電流源152からTMR素子1に印加される電流値が一定である場合は、その電流値における、磁界に対する電位差の変化、または、抵抗変化のみを記憶していればよい。すなわち、導体4に流れる検出対象電流が誘起する磁界に対して、電圧計151が検出するTMR素子1の下部電極6と上部電極5の間の電位差変化の変化、または、これを電流源152が供給する電流値で除することによって得られるTMR素子1の抵抗値の変化を、電流源152が供給する電流値毎に制御装置155が記憶している値と比較することによって、電流値を検出することが可能である。
また、導体4を流れる電流が誘起する磁界に対して、TMR素子1の抵抗変化が実質的に線形的である場合は、抵抗値の磁界に対する変化の割合を記憶しておくことによって、導体4を流れる測定対象電流の大きさを算出することが可能である。この時の、導体4を流れる電流値に対する、TMR素子1の抵抗値の変化の割合をa、TMR素子1に磁界を印加しない時の、TMR素子1の抵抗をbとすると、測定対象電流の大きさxに対する、TMR素子1の抵抗をyとすると次式のようになる。
y=ax+b
この時、a、bを予め取得しておき、測定対象電流が流れた時のyを測定することで、xを求めることが可能となる。なお、この時の、a、bは必ずしも抵抗値である必要はなく、TMR素子1に対して定電流を印加した時に、TMR素子1の上部電極5と下部電極6との間に生じる電位差を使用することでも、実現できる。この時は、TMR素子1に入力したある定流値に対して、導体4に電流を流した時のTMR素子1に誘起される前記電圧の変化の割合をa'、磁界を印加しない時のTMR素子1に誘起される電圧b'とすると、測定対象電流の大きさxに対するTMR素子1に誘起される電圧y’とすると、これらの関係は次式のようになる。
y’=a’x+b’
従って、a’とb’を予め取得しておくことで、得られた電圧y’に対して、導体4を流れる電流を計算することが可能となる。
なお、前述のとおり、TMR素子1の抵抗値は、TMR素子1に印加した電流値によって変化するため、上記で示した各定数a、b、a’、b’はTMR素子1に印加した電流値依存性がある。このため、TMR素子1に印加した電流値によって、これら定数を自動的に変更する機能が必要であり、この機能は制御装置155に内包されている。
TMR素子1の長手方向の側面においては、導体4を流れる電流と逆向きのバイアス電流を導体2a,2bに流すことによって、検出対象となる導体4の磁界を打消す向きに、導体2a,2bによりバイアス磁界を印加する。これにより、TMR素子1の側面近傍において、加工プロセス等で劣化した磁化の回転を抑制し、電流検出時のバルクハウゼンノイズやヒステリシスの発生による検出精度の低下を抑制することができる。
また、TMR素子1の短手方向の側面においては、導体3a,3bにより、長手方向を向くバイアス磁界を印加することで、磁化の動きを抑制することで、電流検出時のバルクハウゼンノイズやヒステリシスの発生による検出精度低下を抑制するとともに、反磁界による形状異方性の低下を補うことができ、電流検出精度を向上することが可能である。
このように、本実施の形態では、TMR素子1の側面の下部(または上部)に、バイアス電流を流す導体2a,2b,3a,3bを備えることで、TMR素子1の側面に直交する向きにバイアス磁界を印加することが可能になる。
上述したように、TMR素子1の出力における、バルクハウゼンノイズやヒステリシスの発生要因は長手方向エッジにおける、側壁(エッジ)ダメージなどに起因する不連続な磁化挙動、および、短手方向エッジにおける反磁界による形状異方性磁界の低下が要因の一つにある。そのため、本実施の形態1では、導体2a,2bによりバイアス磁界を印加することで、長手方向のエッジにおける磁化の動きを抑制することができ、不連続な磁化挙動による、素子の抵抗変化におけるバルクハウゼンノイズやヒステリシスを低減することが可能となる。また、短手方向のエッジにおける反磁界は、フリー層の磁化のヒステリシスやバルクハウゼンノイズを増加させるため、導体3a,3bによりバイアス磁界を印加することで、反磁界を抑制することは、TMR素子1の抵抗変化におけるヒステリシスやバルクハウゼンノイズを低減させることに有効である。また、本実施の形態1においては、TMR素子1の端部にのみバイアス磁界を印加するようにしたので、TMR素子1全体にバイアス磁界を印加することによる感度の低下を抑制することができる。
以上のことから、本実施の形態1を実施することで、高感度で電流検出精度の高い電流検出装置を実現することが可能となる。
また、本実施の形態1では、図4のように配線するだけで実現可能であるため、TMR素子1全体にバイアス磁界を印加する追加的な構造の作製が不要であり、作製コストを抑えることができる。
図6は、本発明の実施の形態2に係る電流検出装置を構成する、TMR素子1と、検出対象の電流が流れる導体4と、バイアス磁界印加用の導体2a,2b,3a,3bとの配置を示す斜視図である。図7は、実施の形態2に係る電流検出装置の動作を説明するための模式図である。また、図8は、TMR素子1と導体2a、2b、3a、3b、4の配置及び接続関係の上面図である。
上述したように、実施の形態2においては、導体4と導体2a,2bとが接続されているため、図4に示した電流源153a,153bが設けられていない。他の構成については、基本的に、図4と同じであるため、同一符号を付して示し、その説明は省略する。
実施の形態2では、検出対象の電流は、導体4、導体2a、2bを流れる。導体4と導体2a、2bの端部が電気的に接続されているため、導体2a、2bを流れる電流は導体4を流れる電流と等しく、導体2a、2bから発生する磁界は導体4から発生する検出対象の磁界に比例する。このため、TMR素子1のエッジ近傍では、導体4から発生する磁界を、導体2a,2bから発生する磁界で、常に相殺することが可能となる。また、実施の形態2でも、実施の形態1と同様に、導体3a、3bを流れる電流が発生する磁界の面内成分は、TMR素子1の長手方向を向くため、TMR素子1の短手方向のエッジで発生する反磁界を抑制する。
図9は、本発明の実施の形態3によるTMR素子および各導体の配置を示した斜視図である。図10は、実施の形態3に係る電流検出装置の動作を説明するための模式図である。また、図11はTMR素子1と導体2a、2b、3a、3b、4の配置及び接続関係の上面図である。
上述したように、実施の形態3においては、導体4と導体2a,2bと導体3a,3bとが接続されているため、図4に示した電流源153a,153b,153c,153dが設けられていない。他の構成については、基本的に、図4と同じであるため、同一符号を付して示し、その説明は省略する。
図12は本発明の実施の形態4のTMR素子1と導体121の配置の斜視図である。図13は、実施の形態4に係る電流検出装置の動作を説明するための模式図である。また、図14はTMR素子1と導体121の配置の上面図である。
上述の実施の形態3との違いは、実施の形態3では、導体3a,3bと導体4とが、導体2a,2bを介して接続されていたが、実施の形態4では、導体3a,3bと導体4とが直接接続されている点が異なる。
従って、実施の形態4では、導体121は、一枚の矩形の平板状の導体から構成されており、長手方向に延びた2本のスリット121a,121bが形成された構成とも言える。TMR素子1の短手方向において、スリット121a,121bよりも外側になる部分が、実施の形態1の導体2a,2bに相当する。また、TMR素子1の長手方向において、スリット121a,121bよりも外側になる部分が、実施の形態1の導体3a,3bに相当する。
図15は本発明の実施の形態5のTMR素子1と導体1510の配置を示した斜視図である。図16は、実施の形態1に係る電流検出装置の動作を説明するための模式図である。また、図17は本実施の形態によるTMR素子1と導体1510の上面図である。
なお、延長部分3aEx,3bExも、導体3a,3bと同じ導体から構成されている。
また、導体7a,7bの幅(または断面積)は、導体4の短手方向の幅(または断面積)と小さいかあるいは等しく、且つ、導体2a,2b,3a,3bの幅(または断面積)よりも大きい。
さらに、導体7a,7bは、L字型になるように、導体7a,7bの長手方向に直交する方向にその一端が延びて、延長部分7aEx,7bExとなっている。延長部分7aEx,7bExも、導体7a,7bと同じ導体から構成されている。また、延長部分7aEx,7bExの端部は、導体2a,2bの各他端に接続されている。
従って、全体の形状としては、図17に示すように、導体4と導体3a,3bとが矩形の平板状の導体から構成され、その両側に、導体2a,7a,及び、それらの延長部分3aEx,7aExから構成された矩形の平板状の導体1511aと、導体2b,7b、および、それらの延長部分3bEx,7bExから構成された矩形の平板状の導体1511bとが接続されている。導体1511aは、スリット1512aが形成された矩形の平板状の導体とも言え、スリット1512aの外側が導体7aに相当する。同様に、導体1511bは、スリット1512bが形成された矩形の平板状の導体とも言え、スリット1512bの外側が導体7bに相当する。
なお、導体3a,3bの延長部分3aEx,3bExは、互いに、導体4の短手方向の逆向きの方向に延びているため、導体4の中心に対し、互いに点対称の位置になるように構成されている。同様に、導体7a,7bの延長部分7aEx,7bExは、互いに、導体4の短手方向の逆向きの方向に延びているため、導体4の中心に対し、互いに点対称の位置になるように構成されている。
図18は本発明の実施の形態6による電流検出装置の、TMR素子1と各導体の配置を示した斜視図である。図19は、実施の形態6に係る電流検出装置の動作を説明するための模式図である。また、図20における破線a−a’における断面図を図20に示す。
そのため、TMR素子1の長手および短手方向の各エッジに磁界を印加するための電流は、導体2a、2bを負荷154に並列に接続することで、検出対象の電流に比例して供給することができるため、簡易に、電流供給回路を構成することが可能となる。
なお、ここで、導体2a、2bに流れる電流が導体181を流れる電流と同じ方向であるように接続した場合には、上述の実施の形態4の効果を得ることができる。一方、導体2a、2bに流れる電流が導体181を流れる電流の向きと逆向きになるように接続した場合には、上述の実施の形態5に示した効果を得ることが可能となる。
本実施の形態では、上述の本発明の実施の形態1〜6に係る電流検出装置を用いて構成される磁界検出装置について説明する。本実施の形態による磁界検出装置の磁界検出精度は、電流検出装置の電流検出精度に依存するため、上述の実施の形態1〜6で説明した電流検出精度が向上した電流検出装置を用いることによって、磁界検出精度を向上させることが可能となる。
電圧測定部215は、例えば、図1に示す電圧計151から構成されている。
抵抗測定部216は、電圧測定部215で測定された電圧値に基づいて、TMR素子1の抵抗値を算出するものである。
判定部218は、導体4を流れる電流が誘起する誘起磁界が、TMR素子1に印加されている外部磁界を打ち消したか否かを、抵抗測定部216で測定したTMR素子1の抵抗値を、TMR素子1に外部磁界を印加しないときの抵抗値と比較することで判定するものである。
磁界演算部219は、判定部218が、導体4を流れる電流が誘起する誘起磁界が、TMR素子1に印加されている外部磁界を打ち消したと判定した場合に、その時点の導体4を流れる電流の値に基づいて、外部磁界の強度を算出するものである。
表示部217は、抵抗測定部216、判定部218及び磁界演算部219の処理結果を表示するものである。
また、実際的な処理としては、下記構成とし、TMR素子1に印加される電圧を取得することで、本実施の形態による磁界検出装置を実現することが可能である。図25は制御装置214の構造を省略した制御装置214aのブロック図である。制御装置214aにおいては、判定部218は、電圧測定部215の値から、抵抗値に換算せず直接、TMR素子1に印加されている外部磁界が打ち消されたかどうかを判定する。最初に、定電流をTMR素子1に印加し、TMR素子1に外部磁界が印加されていない場合の、TMR素子1の電圧を判定部218に記憶させておく。次に、電流源213から導体4に流した電流に対して、TMR素子1の電圧がTMR素子に磁界を印加しない時の電圧と等しくなることを検出することで、TMR素子に印加された外部磁界が打ち消されたかどうかを判定するものである。表示部217は、電圧測定部215、判定部218、磁界演算部219の処理結果を表示するものである。
まず、外部磁界210を印加しない状態でTMR素子1の抵抗値R0を測定し、次に外部磁界H210を印加した状態でTMR素子1の抵抗R1を測定し、R0とR1の差の絶対値ΔRを求める(ステップS1)。
次に、図21の導体2の例えばA→B方向の電流を増加、または、B→A方向の電流を減少させる(ステップS2)。
次に、導体4に直流電流を供給した状態のTMR素子1の抵抗R2を測定し、R2とR0の差の絶対値ΔR’を求める(ステップS3)。
次に、ΔR>ΔR’(TMR素子1の抵抗がR0に近づくとき)か否かを判定し、そうであるならば、ステップS5に進み、そうでなければ、ステップS6に進む。
ステップS5では、ΔR’<α(α:予め設定された閾値)か否かを判定し、そうでなければ、ステップS1に戻り、ステップS1〜S4を繰り返して、同じ向きに直流電流を増加させ、ΔR’<αになったら、ステップS11に進む。
ステップS11では、この時点の電流212を磁界に換算して出力する。
次に、図20の導体2の例えばB→A方向の電流を増加、またはA→B方向の電流を減少させる(ステップS7)。
次に、R2とR0の差の絶対値ΔR’を求める(ステップS8)。
次に、ΔR>ΔR’(TMR素子1の抵抗がR0に近づくとき)か否かを判定し、そうであるならば、ステップS10に進み、そうでなければ、ステップS1に戻る。
ステップS10では、ΔR’<α(α:予め設定された閾値)か否かを判定する。そうであれば、ステップS11に進み、そうでなければ、ステップS6に戻り、ステップS6〜S9を繰り返して、同じ向きに直流電流を増加させ、ΔR’<αになったら、ステップS11に進む。
ステップS11では、この時点の電流212を磁界に換算して出力する。
前記実施の形態1、3〜7において、導体2a,2b,3a,3b,4,61,91,121,181,1510はそれぞれTMR素子の下部に積層される構成を便宜上示したが、この順序は必須ではなく、TMR素子1の上部にこれらの導体が積層されていても本発明の効果を得ることが可能である。
Claims (6)
- 磁化方向が固定された固定層と外部磁界によって磁化方向が変化する自由層とが積層された矩形板状の磁気抵抗効果素子と、
前記磁気抵抗効果素子の2つの主面のうちの一方の主面に対向して設けられ、検出対象の電流が流れる第1の導体と、
前記第1の導体に流れる電流によって誘起される磁界により変化する前記磁気抵抗効果素子の抵抗値を測定し、前記抵抗値から前記第1の導体に流れる電流値を算出する電流値算出部と、
前記磁気抵抗効果素子の4つの側面のうちの少なくとも1つの側面に対して、当該側面に平行になるように配置され、前記磁気抵抗効果素子にバイアス磁界を付与するバイアス磁界印加用導体と
を備え、
前記バイアス磁界印加用導体は、前記磁気抵抗効果素子の積層方向において、前記バイアス磁界印加用導体の一部または全部が、それに対応する前記磁気抵抗効果素子の前記側面を含む端部に重なるように、配置され、
前記バイアス磁界印加用導体に流れる電流によって前記磁気抵抗効果素子に前記バイアス磁界を付与する
電流検出装置。 - 前記バイアス磁界印加用導体は、
前記磁気抵抗効果素子の4つの側面のうちの長手方向に延びた2つの側面に対してそれぞれ平行になるように配置された1対の第2の導体を含み、
前記1対の第2の導体のそれぞれ長手方向の向きが異なる各一端が、前記第1の導体の長手方向の向きが同じ端同士で接続されている
請求項1に記載の電流検出装置。 - 前記バイアス磁界印加用導体は、
前記磁気抵抗効果素子の4つの側面のうちの長手方向に延びた2つの側面に対してそれぞれ平行になるように配置された1対の第2の導体と、
前記磁気抵抗効果素子の4つの側面のうちの短手方向に延びた2つの側面に対してそれぞれ平行になるように配置された1対の第3の導体と
を含み、
前記1対の第2の導体のそれぞれ長手方向の向きが異なる各一端が、前記第1の導体の長手方向の向きが同じ端同士で接続されるとともに、
前記1対の第2の導体のそれぞれ長手方向の各他端が、当該他端に直交する前記1対の第3の導体のそれぞれ長手方向の各一端に接続されている
請求項1に記載の電流検出装置。 - 前記バイアス磁界印加用導体は、
前記磁気抵抗効果素子の4つの側面のうちの長手方向に延びた2つの側面に対してそれぞれ平行になるように配置された1対の第4の導体をさらに備え、
前記第4の導体の断面積は、前記第2の導体の断面積よりも大きく、前記第1の導体の断面積よりも小さい
請求項2または3に記載の電流検出装置。 - 前記バイアス磁界印加用導体は、
前記磁気抵抗効果素子の4つの側面のうちの長手方向に延びた2つの側面に対してそれぞれ平行になるように配置された1対の第2の導体と、
前記磁気抵抗効果素子の4つの側面のうちの短手方向に延びた2つの側面に対してそれぞれ平行になるように配置された1対の第3の導体と
を含み、
前記第1の導体と長手方向が等しい前記第2の導体が、前記第3の導体を介して、前記第1の導体と並列に接続されている
請求項1に記載の電流検出装置。 - 請求項1から5までのいずれか1項に記載の電流検出装置と、
前記電流検出装置が有する前記第1の導体に電流を印加する電流源と、
前記第1の導体を流れる前記電流が誘起する誘起磁界が、前記磁気抵抗素子に印加されている外部磁界を打ち消したか否かを、前記磁気抵抗素子の抵抗値を、前記磁気抵抗素子に前記外部磁界を印加しないときの抵抗値と比較することで判定する判定部と、
前記判定部が前記誘起磁界が前記外部磁界を打ち消したと判定した場合に、その時点の前記第1の導体を流れる電流の値に基づいて前記外部磁界の強度を算出する磁界演算部と
を備えた
磁界検出装置。
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