JP2016133140A - 駆動装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】出力対象回転体の回転速度ムラを抑制することができる駆動装置および画像形成装置を提供する。【解決手段】回転軸たる第二回転軸17に取り付けられた駆動伝達切り替え手段たる第一クラッチ7のクラッチ駆動伝達部材7fには、駆動爪7aが設けられている。クラッチ駆動伝達部材7fの駆動爪7aは、第一クラッチ7と同軸軸に設けられ、第一クラッチ7を介して第二回転軸17に駆動力を出力する駆動伝達部材たる出力ギヤ6の嵌合穴6aに嵌合して、出力ギヤ6に接続されている。【選択図】図4

Description

本発明は、駆動装置および画像形成装置に関するものである。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、またはそれらの複合機などの画像形成装置においては、画像形成動作のために多くの駆動装置が備えられている。
特許文献1には、クラッチを用いて出力対象回転体たる排紙ローラを正回転させたり逆回転させたりする駆動装置が記載されている。この駆動装置には、排紙ローラを正回転させる正回転駆動伝達経路と排紙ローラを逆回転駆動伝達経路とを有し、各駆動伝達経路にそれぞれクラッチを設けている。各駆動伝達経路を構成する複数の駆動伝達部材のうちのひとつが、クラッチを介して回転軸に取り付けられている。
正転駆動伝達経路のクラッチをONにし、逆転駆動伝達経路のクラッチをOFFにすると、出力軸が正回転し、排紙ローラが正回転する。一方、正転駆動伝達経路のクラッチをOFFにし、逆転駆動伝達経路のクラッチをONにすると、出力軸が逆回転し、排紙ローラが逆回転する。
しかしながら、特許文献1に記載の駆動装置においては、排紙ローラに回転速度ムラが生じ、排紙ローラを精度よく一定の速度で回転駆動させることができないという不具合があった。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、駆動力を伝達する状態と駆動力の伝達を遮断する状態とを切り替え可能な駆動伝達切り替え手段と、前記駆動伝達切り替え手段に接続され、前記駆動伝達切り替え手段を介して前記駆動伝達切り替え手段が取り付けられた回転軸に駆動力を出力する、または、前記回転軸から前記駆動伝達切り替え手段を介して駆動力が入力される駆動伝達部材とを備えた駆動装置において、前記駆動伝達部材を前記回転軸と同軸上に設けたことを特徴とするものである。
本発明によれば、出力対象回転体の回転速度ムラを抑制することができる。
本実施形態の駆動装置を適用した画像形成装置の概略構成を示す図。 同駆動装置の概略断面図。 同駆動装置の各駆動伝達経路を示す斜視図。 第一クラッチの概略構成図。 (a)は、第一クラッチと出力ギヤとを示す斜視図であり、(b)は、第一クラッチの斜視図であり、(c)は、出力ギヤの斜視図。 変形例1の駆動装置の概略断面図。 変形例2の駆動装置の概略断面図。 変形例3の駆動装置の概略平面図。 変形例4の駆動装置の概略断面図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態の駆動装置を備えた画像形成装置100の概略構成を示す図である。
同図に示すように、画像形成装置100は、自動原稿送り装置110、読取装置120、作像装置130、定着装置140、給紙装置150、排紙装置160及び再給紙装置170を備えている。
自動原稿送り装置110は、この実施形態は、シートスルーの読み取りに対応した原稿送り機構を有する。読取装置120は、自動原稿送り装置110によって読み取り位置まで送られてきた原稿を搬送している状態で読み取る公知のものである。
作像装置130は、感光体、帯電チャージャ、光書き込みユニット、現像ユニット、転写ユニット、クリーニングユニット、除電ユニットなどを備えた公知のものである。すなわち、作像装置130は、帯電チャージャにより電位を付与した感光体に、光書き込みユニットにより潜像を形成し、この潜像を現像ユニットにより顕像化されたトナー像を、転写ユニットにより記録紙上に転写する。また、転写されずに残ったトナーは、クリーニングユニットによりクリーニングされ、また、感光体表面に残った電位は、徐電ユニットにより零電位に戻される。
定着装置140は、加圧ローラ140bと熱ローラ140aを対とする定着ローラ対を備えている。
給紙装置150は、給紙カセットに集積された記録紙を1枚ずつ引き出し、作像装置130の転写ユニット側に送り出す。
排紙装置160は、定着装置140から搬送される記録紙を排紙トレイ163へ排紙する一方で、再給紙装置170側へスイッチバックさせることができる。すなわち、排紙装置160は、一対の排紙ローラ161a,161bを備え、排紙センサ162により、記録紙が排紙ローラ161a,161bに端部が挟まれたニップ状態を検出したら、排紙ローラ161a,161bを逆転させて、再給紙装置170に供給する。
再給紙装置170は、作像装置130により作像されて排紙装置160の排紙ローラ161a,161bにニップ状態となった記録紙を、点線にて示すスイッチバック経路171を経てその裏面に転写可能な向きとして、作像装置130に供給する。なお、一対の排紙ローラ161a,161bは、外歯歯車を噛み合わせるなどして、回転入力に対し、両者が逆回転する構造となっている。
次に、下排紙ローラ161bまたは上排紙ローラ161aを回転駆動する駆動装置について説明する。以下の説明では、上排紙ローラ161aと、下排紙ローラ161bとを区別しない場合は、「排紙ローラ161」として説明する。
図2は、排紙ローラ161を駆動する駆動装置20の概略断面図であり、図3は、駆動装置20の各駆動伝達経路21,22を示す斜視図である。
駆動装置20は、モータ1を備えている。モータ1は、モータ取り付け面板12に取り付けられている。側面板15とモータ取り付け面板12とには、駆動入力軸13および駆動出力軸14が固定されている。駆動入力軸13には、モータ入力ギヤ部2aとモータ入力プーリ部2bと有するモータ入力部材2が回転自在に支持されている。また、駆動出力軸14には、アイドラギヤ部4bとモータ出力プーリ部4aとを有するモータ出力部材4が回転自在に支持されている。
モータ1のモータギヤ1aには、モータ入力ギヤ部2aが噛み合っており、モータ入力プーリ部2bとモータ出力プーリ部4aとには、モータタイミングベルト3が架け渡されている。
また、駆動装置20は、第一回転軸16と、第二回転軸17とを有している。第一回転軸16は、側面板15とモータ取り付け面板12とに軸受16a,16bを介して回転自在に支持されている。第一回転軸16は、アイドラギヤ部4bと噛み合う駆動ギヤ部5aと入力ギヤ部5bとを備えた駆動入力部材5と、第二クラッチ8と、入力プーリ9とが取り付けられている。駆動入力部材5と第二クラッチ8は、第一回転軸16と一体で回転するように第一回転軸16に固定されており、入力プーリ9は、第一回転軸16に回転自在に取り付けられている。入力プーリ9は、嵌合穴9aを有し、第二クラッチ8の駆動爪8aがこの嵌合穴9aに嵌合している。
第二回転軸17は、側面板15に軸受18を介して回転自在に支持されており、排紙ローラ161bが設けられている。また、第二回転軸17は、入力ギヤ部5bと噛み合う出力ギヤ6と、第一クラッチ7と、出力プーリ11とが取り付けられている。出力プーリ11と第一クラッチ7は、第二回転軸17と一体で回転するように第二回転軸17に固定されている。出力ギヤ6は、第二回転軸17に回転自在に取り付けられている。出力ギヤ6は、嵌合穴6aを有し、第一クラッチ7の駆動爪7aがこの嵌合穴6aに嵌合している。
本実施形態の駆動装置20は、第一回転軸16から第二回転軸17への駆動伝達経路を2つ有している。第一駆動伝達経路21は、外歯車の入力ギヤ部5bと、外歯車の出力ギヤ6と、第一クラッチ7とで構成されている。第二駆動伝達経路22は、第二クラッチ8と、入力プーリ9と、タイミングベルト10と、出力プーリ11とで構成されている。
第一クラッチ7と第二クラッチ8は、それぞれコネクタ71、81により制御部200に接続されている。第一クラッチ7のコネクタ71と、第二クラッチ8のコネクタ81の色が互いに異なっており、第一クラッチ7のコネクタ71と、第二クラッチ8のコネクタ81とを容易に識別できるようになっている。これにより、クラッチのコネクタの誤接続を抑制できる。本実施形態では、色により識別可能にしているが、形状により識別可能としてもよい。
次に、第一,第二クラッチについて説明する。第一,第二クラッチは、駆動爪が嵌合する部材が異なる以外は、同じ構成であるので、以下の説明では、代表して第一クラッチついて説明する。
図4は、第一クラッチ7の概略構成図である。また、図5(a)は、第一クラッチ7と出力ギヤ6とを示す斜視図であり、図5(b)は、第一クラッチ7の斜視図であり、図5(c)は、出力ギヤ6の斜視図である。
図4に示すように、第一クラッチ7は、電磁クラッチであり、軸固定部7e、電磁コイル部7d、ロータ部7c、アーマチュア7bなどを備えている。軸固定部7eには、第二回転軸17が挿入される挿入穴を有しており、その挿入穴が、断面D字形状となっている。第二回転軸17には、このD字形状と嵌合するように、切り欠いて、断面D字部分を有している。軸固定部7eの断面D字形状部分を、第二回転軸17の断面D字部分と嵌合させることにより、軸固定部7eを、第二回転軸17と連れ回りするように固定している。
軸固定部7eには、電磁コイル部7dが、軸固定部7eに対して回転自在に取り付けられている。一方、ロータ部7cは、軸固定部7eと一体で回転するよう軸固定部7eに固定されている。金属円盤からなるアーマチュア7bは、出力プーリ側に延びる一対の駆動爪7aを備えたクラッチ駆動伝達部材7fに取り付けられている。
図4、図5(c)に示すように、出力ギヤ6の第一クラッチ7との対向面には、一対の嵌合穴6aが形成されており、この嵌合穴6aにクラッチ駆動伝達部材7fの駆動爪7aが嵌合している。
アーマチュア7bと一体のクラッチ駆動伝達部材は、クラッチON時にロータ部7c側へスライド移動してアーマチュア7bがロータ部7cに確実に吸着するように、軸固定部7eに対して、所定のクリアランスを有して軸固定部7eに取り付けられる。そのため、クラッチ駆動伝達部材7fは、どうしても回転軸に対してラジアル方向のガタが大きくなってしまう。その結果、クラッチ駆動伝達部材7fは、自重などにより、回転軸17の軸中心とクラッチ駆動伝達部材7fの回転軸中心とがズレる所謂軸芯ズレが生じる。クラッチがONとなると、この軸芯ズレが生じた状態で、クラッチ駆動伝達部材7fのアーマチュア7bがロータ部7cに密着する。
出力ギヤ6にアーマチュア7bを取り付け、出力ギヤ6をクラッチ駆動伝達部材7fとした場合、クラッチON時にクラッチ駆動伝達部材7fに軸芯ズレがあると、クラッチ駆動伝達部材7fと入力ギヤ5bとの噛み合い位置がラジアル方向で変動してしまう。その結果、噛み合い位置と回転軸17の中心との距離近くなると、クラッチ駆動伝達部材7fが速く回転し、噛み合い位置が遠くなると、遅く回転することになりクラッチ駆動伝達部材7fから電磁クラッチを介して駆動力が伝達される回転軸17に回転速度ムラが生じ、排紙ローラに回転速度ムラが生じてしまう。
また、出力ギヤ6をクラッチ駆動伝達部材7fとした場合、ラジアル方向のガタが大きいため、クラッチOFF時に回転軸17に対して出力ギヤ6が傾く場合がある。出力ギヤ6は、クラッチOFF時にも入力ギヤ部5bから駆動力が伝達される。そのため、出力ギヤ6が傾くと、噛み合い振動や、歯の異常磨耗が生じるおそれがある。
これに対し、本実施形態では、出力ギヤ6を第二回転軸17に取り付け、出力ギヤ6にクラッチ駆動伝達部材7fの駆動爪7aが嵌合する嵌合穴6aを設け、出力ギヤ6と第一クラッチ7とを軸方向から駆動連結している。出力ギヤ6は、第二回転軸17に対して回転可能な隙間でよく、第二回転軸17に対してラジアル方向に精度よく位置決めされ、出力ギヤ6の回転軸中心と、第二回転軸17との軸中心が精度よく一致している。これにより、入力ギヤ5から出力ギヤ6の駆動伝達において、出力ギヤ6に回転速度ムラが生じるのを抑制することができる。
また、出力ギヤ6は第二回転軸17に対してほとんどラジアル方向にガタがない状態で第二回転軸17に取り付けられるので出力ギヤ6が第二回転軸17に対して傾くのを抑制することができる。これにより、クラッチOFF時において、入力ギヤ5bと出力ギヤ6との噛み合い振動や歯の異常磨耗が生じるのを抑制することができる。
また、出力ギヤ6を、第一クラッチ7と同軸上に設けることで、クラッチON時において、クラッチ駆動伝達部材7fが第二回転軸17に対して軸芯ズレが生じていても、出力ギヤ6とクラッチ駆動伝達部材7fとの間で回転速度ムラが生じることがない。これは、クラッチON時において、クラッチ駆動伝達部材7fのアーマチュア7bがロータ部7dに密着しているとき、クラッチ駆動伝達部材7fの被当接部たる駆動爪7aは、第二回転軸17の軸中心を中心にして公転する。同様に、第二回転軸17に取り付けられた出力ギヤ6の当接部たる嵌合穴6aも第二回転軸17の軸中心を中心にして公転する。このように、駆動爪7a、嵌合穴6aともに第二回転軸17の軸中心を中心にして公転するため、クラッチ駆動伝達部材7fが第二回転軸17に対して軸芯ズレが生じていても、クラッチ駆動伝達部材7fと出力ギヤ6との接続位置がラジアル方向で変動することがない。その結果、出力ギヤ6とクラッチ駆動伝達部材7fとの間の駆動伝達において回転速度ムラが生じるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、第一クラッチ7と、第二クラッチ8とを同一構成にしている。これにより、第一クラッチ7として、使用されていたクラッチを、第二クラッチ8として使用し、第二クラッチ8として使用されていたクラッチを第一クラッチ7として使用するなど、定期的にクラッチを入れ替えることができる。例えば、使用時間や、クラッチにかかる負荷などにより、一方のクラッチに対して、他方のクラッチの方が早く劣化してしまう場合がある。この場合、上述のように、クラッチを定期的に入れ替えることで、クラッチの寿命を延ばすことができる。
また、第二駆動伝達経路22において、クラッチ駆動伝達部材7fを入力プーリとした場合、タイミングベルト10の張力により、入力プーリ9が出力プーリ側に移動し、第一回転軸16との間で軸芯ずれが生じる。その結果、タイミングベルト10に回転速度ムラが生じ、第二伝達経路で排紙ローラに駆動力を伝達するときも、排紙ローラに回転速度ムラが生じる。また、入力プーリ9が軸固定部のモータ側にのみ接触し、軸固定部が偏磨耗してしまうおそれもある。さらに、クラッチOFF時に入力プーリが第一回転軸に対して傾いてしまうおそれもある。本実施形態においては、クラッチOFF時でも、後述するように入力プーリ9が回転する。クラッチOFF時に入力プーリが第一回転軸に対して傾いてしまうと、タイミングベルトと入力プーリとの当接圧が軸方向で異なってしまい、タイミングベルトが異常磨耗してしまうなどの不具合が発生する。
これに対し、本実施形態では、図2に示すように、入力プーリ9を第一回転軸16に取り付け、入力プーリ9にクラッチ駆動伝達部材の駆動爪8aが嵌合する嵌合穴9aを設け、入力プーリ9と第二クラッチ8とを軸方向から駆動連結している。これにより、入力プーリ9に回転速度ムラが生じることなく第二クラッチ8から駆動力を伝達することができる。入力プーリ9は、第一回転軸16に対して回転可能な隙間でよく、第一回転軸16に対してラジアル方向に精度よく位置決めされる。よって、入力プーリ9の回転軸中心と、第一回転軸16との軸中心が精度よく一致している。これにより、タイミングベルト10に回転速度ムラが生じることない。これにより、第二駆動伝達経路22で排紙ローラを回転駆動させるときも、排紙ローラの回転速度ムラを抑制することができる。
また、クラッチOFF時に入力プーリ9が第一回転軸16に対して傾くのを抑制することができ、タイミングベルトの異常磨耗を抑制することができる。
次に、排紙ローラ161への駆動伝達について説明する。
第一クラッチ7をON、第二クラッチ8をOFFにすると、第二回転軸17は、第一駆動伝達経路21から駆動力が伝達される。このとき、第二回転軸17は、第一回転軸16とは逆方向に回転駆動する。また、第一駆動伝達経路21から駆動力が伝達されて、第二回転軸17が回転すると、第二回転軸17とともに、出力プーリ11が第一回転軸16の回転方向とは逆方向に回転する。その結果、タイミングベルト10を介して入力プーリ9に第一回転軸16とは逆方向に回動させる駆動力が伝達される。このとき、上述したように、第二クラッチ8はOFFとなっており、また、入力プーリ9は、第一回転軸16に対して回転自在に支持されている。よって、入力プーリ9は、第一回転軸16とは逆方向に空回りする。
第一クラッチ7をOFF、第二クラッチ8をONにすると、第二回転軸17は、第二駆動伝達経路22から駆動力が伝達され、第二回転軸17は、第一回転軸16と同方向に回転駆動する。このとき、出力ギヤ6は、入力ギヤ部5bから第二回転軸17とは、逆回転方向に回動させる駆動力が伝達される。しかし、第一クラッチ7はOFFとなっており、出力ギヤ6は、第二回転軸17に対して回転自在に支持されている。よって、出力ギヤ6は、第二回転軸17に対して逆方向に空回りする。
各クラッチ7,8の切り換え制御は、次のように行う。以下の説明では、第一駆動伝達経路21を、排紙ローラ161を正回転させる正転駆動伝達経路として用い、第二駆動伝達経路22を排紙ローラ161を逆回転させる正転駆動伝達経路として用いる場合について説明する。
画像形成動作を開始する際、第一クラッチ7をONにし、第二クラッチ8をOFFにして、モータ1を駆動する。すると、第一駆動伝達経路21を介して、第二回転軸17に駆動力が伝達され、第二回転軸17から最終的に駆動力が排紙ローラ161に伝達され、排紙ローラ161が正回転する。
画像形成モードが両面印刷モードのときは、排紙センサ162(図1参照)が記録紙の搬送方向後端を検知したら、第一クラッチ7をONからOFFに切り換えた後、第二クラッチ8をOFFからONに切り換える。これにより、第二回転軸17への駆動伝達経路が、第一駆動伝達経路21から第二駆動伝達経路22に切り替わり、排紙ローラ161が逆回転する。これにより、記録紙が、スイッチバックされ、再給紙装置170へ搬送される。排紙センサ162(図1参照)がスイッチバック搬送中の記録紙の搬送方向後端を検知したら、第二クラッチ8をONからOFFに切り換えた後、第一クラッチ7をOFFからONに切り換える。これにより、第二回転軸17への駆動伝達経路が、第二駆動伝達経路22から第一駆動伝達経路21に切り替わり、排紙ローラ161が再び正回転する。その後、両面印刷された記録紙が排紙ローラ161により排紙トレイ163へ排出される。
本実施形態では、第二駆動伝達経路22は、タイミングベルト10を用いた駆動伝達経路となっている。この第二駆動伝達経路22は、大きな負荷変動が発生するおそれのあるときの駆動伝達に用いるのが好ましい。
駆動伝達経路を、内歯歯車や外歯車などの歯車で構成した場合、排紙ローラ161に大きな負荷変動が生じた場合、歯同士が突き当たり、歯が損傷したり、騒音が発生したりするおそれがある。一方、タイミングベルトを用いることで、排紙ローラ161に大きな負荷変動が生じた場合、タイミングベルトが弾性変形して、その負荷変動を吸収することができる。
例えば、排紙ローラ161を正回転させるときは、記録紙の先端が排紙ローラ161に突き当たることがあり、排紙ローラ161に大きな負荷が生じることがある。一方、排紙ローラ161を逆回転させるときは、排紙ローラ対で挟み込んだ状態の記録紙をスイッチバックさせるため、記録紙の先端が排紙ローラ161に突き当たることがないため、負荷変動が、正回転時よりも少ない。この場合は、第二駆動伝達経路22のとき、排紙ローラ161が正回転するように構成し、第一駆動伝達経路21のとき、排紙ローラ161が逆回転するように構成する。
また、例えば、装置の生産性を高めるために、すばやくスイッチバック搬送させたい場合は、一方のクラッチをOFFにした直後に、他方のクラッチをONにする必要がある。一方のクラッチをOFFにした直後は、慣性で排紙ローラは正回転しているため、一方のクラッチをOFFにした直後に他方のクラッチONして、回転方向をすばやく反転させると、大きな負荷が生じる。一方、記録紙をスイッチバック搬送した後、再度、排紙ローラに記録紙が到達するまでには、十分な時間がある。従って、他方のクラッチをOFFにして、排紙ローラの回転が停止してから、一方のクラッチをONにして排紙ローラを再度、正回転させることができる。その結果、逆回転時の方が、正回転時に比べて、負荷変動が大きい場合がある。よって、このような場合は、第一駆動伝達経路21のとき、排紙ローラ161が正回転するように構成し、第二駆動伝達経路22のとき、排紙ローラ161が逆回転するように構成する。
また、タイミングベルトを用いた駆動伝達経路の方が、外歯車のみで構成した駆動伝達経路に比べて、高速回転域での静音性に期待できる。従って、排紙ローラの正回転、逆回転のうち、回転速度を速くしたい方の駆動伝達に、第二駆動伝達経路22を用いるのが好ましい。
排紙ローラ正回転時は、良好な定着性を得るために、記録紙搬送速度をあまり高めることができないが、スイッチバック搬送時は、記録紙を搬送するだけであるので、搬送速度を高めることができる。よって、排紙ローラ161は、正回転時の回転速度よりも逆回転時の回転速度を速くするのが好ましい。このように、排紙ローラ161の逆回転時の回転速度を速くする場合は、タイミングベルト10を用いた第二駆動伝達経路22を介して駆動伝達するときに、排紙ローラ161が逆回転するようにする。これにより、スイッチバック搬送時の騒音を、第一駆動伝達経路で排紙ローラ161を逆回転させる場合に比べて、抑制することができる。
また、タイミングベルト10を用いた駆動伝達経路は、歯車のみで構成した駆動伝達経路に比べて、クラッチをONにしてから、第二回転軸17に駆動力が伝達されるまでの時間が長い。よって、タイミングベルト10を用いた駆動伝達経路のクラッチをONにするタイミングを、歯車のみで構成した駆動伝達経路のクラッチをONにするタイミングよりも早くするのが好ましい。これにより、タイミングベルト10を用いた駆動伝達経路のクラッチをONにするタイミングを、歯車のみで構成した駆動伝達経路のクラッチをONにするタイミングと同じにした場合に比べて、回転軸の回転開始遅れが生じるのを防止することができる。
また、第一駆動伝達経路21を、外歯車のみで構成することで、耐久性を高めることができる。従って、第一駆動伝達経路は、使用頻度が多く、使用時間の長い回転方向の駆動に用いるのが好ましい。排紙ローラ161は、記録紙をスイッチバック搬送する逆回転よりも、排紙トレイ163へ記録紙を排出する正回転の方が、使用頻度が多く、使用時間が長い。従って、第一駆動伝達経路21を介して駆動伝達するときに、排紙ローラ161を正回転させるように構成するのが好ましい。
また、スイッチバックするために、一方のクラッチをOFFにして、他方のクラッチをONにするが、一方のクラッチをOFFにした直後は、慣性で排紙ローラ161は正回転している。そのため、他方のクラッチがONとなり、排紙ローラ161が逆回転を開始するまでの間、記録紙は排紙ローラ161の慣性で、排紙トレイ163へ向けて搬送される。その結果、装置の構成によっては、他方のクラッチがONとなり、排紙ローラ161が逆回転を開始するまでの間の排紙ローラ161の慣性の回転で、記録紙の後端が排紙ローラ対から抜けてしまうおそれがある。このようなおそれがあるときは、第二回転軸17を、側面板15に回転自在に支持する軸受18を、第二回転軸17の回転を止めるブレーキ装置にする。ブレーキ装置を設けることで、記録紙をスイッチバックをする際に、一方のクラッチをONからOFFに切り替えると同時に、ブレーキ装置を作動させて第二回転軸17の回転にブレーキをかける。これにより、他方のクラッチがONとなり、排紙ローラ161が逆回転を開始するまでの間の排紙ローラ161の慣性による回転を抑制することができる。よって、スイッチバック搬送が開始されるまえに、排紙ローラ161の慣性による回転により、記録紙が排紙トレイ163へ搬送されてしまうのを防止することができる。また、ブレーキ装置を設けることで、他方のクラッチをONにする際、停止または十分減速された第二回転軸17と駆動連結される。これにより、排紙ローラ161の回転方向を切り替える際の負荷トルクの上昇を抑制することができる。
また、本実施形態では、第一クラッチ7と第二クラッチ8を同一構成としているが、回転速度ムラを抑制する必要のある駆動伝達経路のクラッチのみ、先の図4、図5に示したクラッチとしてもよい。例えば、排紙ローラ161を正回転するとき、排紙ローラ対に挟み込まれ排紙ローラにより搬送されているとき、記録紙の後端は、定着装置を抜けていない場合がある。このとき、排紙ローラに回転速度ムラがあると、画像の後端に定着ムラが生じるおそれがある。一方、スイッチバック搬送のときは、記録紙を搬送するだけなので、多少、排紙ローラに回転速度ムラがあっても、画像などに影響を及ぼすことが少ない。従って、排紙ローラを正回転させる駆動伝達経路のクラッチのみ、先の図4、図5に示したクラッチとしてもよい。
次に、駆動装置の変形例について、説明する。
[変形例1]
図6は、変形例1の駆動装置20Aの概略断面図である。
この変形例1は、第一クラッチ7と第二クラッチ8を、第二回転軸17に設けたものである。
この変形例では、入力プーリ9が第一回転軸16と一体で回転するように、入力プーリ9が第一回転軸16に取り付けられている。また、出力プーリ11が、第二回転軸17に対して回転自在に第二回転軸17に支持されている。出力プーリ11に、第二クラッチ8の駆動爪8aが嵌合する嵌合穴が形成されている。
この変形例1では、第一クラッチ7をON、第二クラッチ8をOFFにすると、第二回転軸17は、第一駆動伝達経路21から駆動力が伝達される。このとき、出力プーリ11は、入力プーリ9、タイミングベルト10を介して、第二回転軸17の回転方向に対して逆向きに回転している。このとき、上述したように、第二クラッチ8はOFFとなっており、出力プーリ11は、第二回転軸17に対して回転自在に支持されている。よって、出力プーリ11は、第二回転軸17の回転方向に対して逆方向に空回りする。
第一クラッチ7をOFF、第二クラッチ8をONにすると、第二回転軸17は、第二駆動伝達経路22から駆動力が伝達され、第二回転軸17は、第一駆動伝達経路21により駆動伝達されたときとは、逆方向に回転する。このとき、出力ギヤ6は、入力ギヤ部5bから第二回転軸17とは、逆回転方向に回動させる駆動力が伝達される。しかし、第一クラッチ7はOFFとなっており、出力ギヤ6は、第二回転軸17に対して回転自在に支持されている。よって、出力ギヤ6は、第一クラッチ7の第二回転軸17に対して逆方向に空回りする。
先の図2に示したように、第一クラッチ7を第二回転軸17に設け、第二クラッチ8を第一回転軸16に設けた構成においては、各クラッチの交換作業は、次のようになる。すなわち、第一クラッチ7の交換は、第二回転軸17にアクセスし、第一クラッチ7を第二回転軸17から取り外して、新品のクラッチを第二回転軸17に取り付ける作業となる。また、第二クラッチ8の交換作業は、次のようになる。まず、モータ取り付け面板12にアクセスして、モータ取り付け面板12を取り外す。次に、第一回転軸16にアクセスし、第二クラッチ8を第一回転軸16から取り外す。次に、新品の第二クラッチ8を第一回転軸16に取り付けた後、モータ取り付け面板12を画像形成装置に取り付ける。この場合、作業者は、モータ取り付け面板12と、第一回転軸にアクセスする必要がある。このように、第一クラッチ7と、第二クラッチ8とを別々の軸に取り付けた場合、少なくとも画像形成装置には、モータ取り付け面板12と、第一回転軸16と、第二回転軸17のすべてに作業者がアクセス可能にするためのスペースを確保する必要がある。その結果、装置の大型化を招くおそれがある。
これに対し、この変形例1では、図6に示すように、第一クラッチ7、第二クラッチ8を、第二回転軸17に設けている。これにより、作業者は、第二回転軸17にアクセスすれば、第一クラッチ7、第二クラッチ8いずれも、交換することができる。これにより、クラッチ交換作業のためのスペースを、第二回転軸17にアクセス可能なスペースS1のみでよい。その結果、モータ取り付け面板12の背面に、例えば制御基板などの部材を設けることが可能となり、装置の小型化を図ることができる。
[変形例2]
図7は、変形例2の駆動装置20Bの概略断面図である。
この変形例2は、第一駆動伝達経路21を内歯歯車23を備えた伝達経路とし、第二駆動伝達経路22を外歯車のみで構成した伝達経路としたものである。
第一駆動伝達経路21は、内歯歯車23と、出力ギヤ6と第一クラッチ7とで構成されている。内歯歯車23の外周には、外歯部23aが設けられており、この外歯部23aに、モータのモータギヤ1aと噛み合い、駆動入力軸13に回転自在に支持されたモータ出力ギヤ36が噛み合っている。第二回転軸17に回転自在に支持されている出力ギヤ6は、内歯歯車23の内歯部23bに噛み合っている。
第二駆動伝達経路22は、第二入力ギヤ24と第二出力ギヤ25と第二クラッチ8とで構成されている。第二入力ギヤ24は、第二クラッチ8の駆動爪8aが嵌合する嵌合穴が形成されており、第一回転軸16に回転自在に支持されている。第二出力ギヤ25は、第二入力ギヤ24と噛み合っており、第二回転軸17と一体で回転するように第二回転軸17に取り付けられている。
第一クラッチ7をON、第二クラッチ8をOFFにして、第一駆動伝達経路21から第二回転軸17に駆動力が伝達されると、第二回転軸17が第一回転軸16と同方向に回転駆動する。一方、第一クラッチ7をOFF、第二クラッチ8をONにして、第二駆動伝達経路22から第二回転軸17に駆動力が伝達されると、第二回転軸17が第一回転軸16とは逆方向に回転する。
この変形例2では、第一駆動伝達経路21に内歯歯車23を用いることで、出力ギヤ6との噛み合い部を内歯歯車23で覆うことができ、噛み合い部で発生する騒音を、内歯歯車23により遮蔽することができる。また、外歯車に比べて、噛み合い率を上げることができ、騒音・振動の発生を抑制することができる。これにより、装置の静音性を高めることができる。このため、この内歯歯車23を備えた第一駆動伝達経路21は、使用頻度が多く、使用時間が長い方の駆動伝達に用いるのが好ましい。具体的には、排紙ローラ161は、記録紙をスイッチバック搬送する逆回転よりも、排紙トレイ163へ記録紙を排出する正回転の方が、使用頻度が多く、使用時間が長い。従って、第一駆動伝達経路21を介して駆動伝達するときに、排紙ローラ161を正回転させる。これにより、効果的に装置の静音性を高めることができる。
また、内歯歯車23は、外歯車に比べて、耐久性が弱い。従って、トルクの低いほうの駆動伝達に第一駆動伝達経路21を用いるようにするのが好ましい。例えば、上述したように、すばやくクラッチを切り換えてスイッチバック搬送するように構成し、スイッチバック搬送時の方が、負荷トルクが大きい場合は、第一駆動伝達経路21を介して駆動伝達するときに、排紙ローラ161が正回転するように構成する。
[変形例3]
図8は、変形例3の駆動装置20Cの概略平面図である。
この変形例3は、第一駆動伝達経路21、第二駆動伝達経路22いずれも、タイミングベルトを用いた駆動伝達経路とした。また、第一回転軸16に出力対象回転体として、定着装置の熱ローラ140aを設けたものである。
モータギヤ1aと噛み合うモータ出力ギヤ36、第一回転軸16と一体回転するよう取り付けられた駆動入力部材5の駆動ギヤ部5aを介して、第一回転軸16に駆動力が伝達される。これにより、第一回転軸16が所定の回転速度で回転し、第一回転軸16に設けられた熱ローラ140aが所定の回転速度で回転する。
第一駆動伝達経路21は、駆動入力部材5の第一入力プーリ部5cと、第一出力プーリ26と、これらプーリに架け渡された第一タイミングベルト27と第一クラッチ7とで構成されている。第一出力プーリ26は、第一クラッチ7の駆動爪7aが嵌合する嵌合穴を有し、第二回転軸17に回転自在に支持されている。
第二駆動伝達経路22は、第二入力プーリ28と、第二出力プーリ30と、これらプーリに架け渡された第二タイミングベルト29と第二クラッチ8とで構成されている。第二入力プーリ28は、第一回転軸16と一体回転するように第一回転軸16に取り付けられている。第二出力プーリ30には、第二クラッチ8の駆動爪8aが嵌合する嵌合穴を有し、第二回転軸17に回転自在に支持されている。
第二クラッチ8をOFFにし、第一クラッチ7をONにして、第一駆動伝達経路21から第二回転軸17に駆動力が伝達されると、第二回転軸17は、第一回転軸16と同方向に第一の回転速度で回転する。一方、第二クラッチ8をONにし、第一クラッチ7をOFFにして、第二駆動伝達経路22から第二回転軸17に駆動力が伝達されると、第二回転軸17は、第一回転軸16と回転方向と同方向に第一の回転速度とは異なる第二の回転速度で回転する。
図8に示すように、第一出力プーリ26の直径は、第一入力プーリ部5cの直径よりも小さくなっており、第一駆動伝達経路21により駆動力が伝達されるとき、第二回転軸17の回転速度は、第一回転軸16の回転速度よりも速くなる。一方、第二出力プーリ30の直径は、第二入力プーリ28の直径と同じとなっており、第二駆動伝達経路22により駆動力が伝達されるとき、第二回転軸17の回転速度は、第一回転軸16の回転速度と同じ速度となる。このように、この変形例3の駆動装置20Cにおいては、クラッチを切り替えることにより、排紙ローラ161の回転速度を切り替えることができる。
この変形例3では、記録紙の搬送方向後端が定着装置140を抜けたら、第二の回転速度から第一の回転速度に切り換えて、排紙ローラ161の回転速度を上げる。これにより、すばやく記録紙を排紙トレイ163へ排出することでき、生産性を高めることができる。以下に、この変形例3を用いた駆動制御の一例について、具体的に説明する。
画像形成動作開始時は、第二クラッチ8をONにし、第一クラッチ7をOFFにしてモータ1の駆動を開始する。このとき、第二駆動伝達経路22を介して駆動力が伝達され、排紙ローラ161は、熱ローラ140aとほぼ同速の第二の回転速度で回転する。排紙センサ162が記録紙の搬送方向先端を検知したら、時刻計測を開始する。そして、記録紙の搬送速度により予め求められた記録紙の搬送方向後端が定着装置を抜ける時刻となったら、第二クラッチ8をOFFにした後、第一クラッチ7をONにする。すると、第一駆動伝達経路21を介して駆動力が第二回転軸17に伝達され、排紙ローラ161が、熱ローラ140aの回転速度よりも速い第一の回転速度で回転する。これにより、記録紙の搬送速度が加速され、すばやく排紙トレイ163へ記録紙を排出することができ、生産性を高めることができる。
一方、第一回転軸16を介して駆動力が入力される熱ローラ140aは、クラッチが切り替わっても等速で回転駆動を続ける。
また、この変形例3では、熱ローラ140aと、排紙ローラ161の2つを回転駆動する。これにより、排紙ローラ161と、熱ローラ140aとを別々の駆動装置により回転駆動させる場合に比べて、モータや駆動伝達部材の数を低減することができる。その結果、モータのモータ音や、モータや駆動伝達部材の振動による音の発生を抑制することができ、低騒音化を図ることができる。また、モータの数や駆動伝達部材の数を低減することができ、装置の小型化や、低コスト化を図ることができる。
また、この変形例3は、第一、第二駆動伝達経路いずれもタイミングベルトを用いた駆動伝達経路である。よって、第一回転軸16と第二回転軸17との距離が離れていても、入力プーリと出力プーリとクラッチとタイミングベルトとで、駆動伝達経路を形成することができる。その結果、第一回転軸16と第二回転軸17との距離が離れていても、部品点数が増大することなく、駆動伝達を行うことができる。また、内歯歯車や外歯車を用いた場合に比べて、高速域での静音性能と省スペース化の点で優れている。また、タイミングベルトが弾性的に変形して負荷変動を吸収することができるので、速度をすばやく切り換える必要がある回転体の駆動伝達に好適である。
また、先の図7に示した変形例2において、第二駆動伝達経路22をタイミングベルトを用いた駆動伝達経路として、第一駆動伝達経路21による第二回転軸17の回転方向と、第二駆動伝達経路22による第二回転軸17の回転方向とを同じし、かつ、第二回転軸17の回転速度を互いに異ならせてもよい。また、内歯歯車を用いた駆動伝達経路と、外歯車のみで構成した駆動伝達経路とで、第一駆動伝達経路21による第二回転軸17の回転方向と、第二駆動伝達経路22による第二回転軸17の回転方向とを同じし、かつ、第二回転軸17の回転速度を互いに異ならせてもよい。また、両方の駆動伝達経路を、外歯車のみで構成して、第一駆動伝達経路21による第二回転軸17の回転方向と、第二駆動伝達経路22による第二回転軸17の回転方向とを同じし、かつ、第二回転軸17の回転速度を互いに異ならせてもよい。
上記変形例3の駆動装置は、排紙ローラ161と熱ローラ140aとを回転駆動させているが、第一回転軸16により回転させる出力対象回転体は、常に一定速度で回転させる回転体であればよい。例えば、第一回転軸16により回転させる出力対象回転体の一例としては、転写ローラ、搬送ローラ、感光体、現像ローラなどが挙げられるが、これに限るものではない。また、第二回転軸17により回転させる出力対象回転体も排紙ローラに限られず、正転/逆転させたり、増速または減速させたい回転体であればよい。
また、例えば、先の図1に示す自動原稿送り装置110の原稿を搬送するローラの駆動に上述した変形例3の駆動装置を用いることができる。例えば、図1に示す自動原稿送り装置110の原稿排紙ローラ110aと、原稿搬送ローラ110bの駆動に変形例3の駆動装置を用いることができる。具体的には、第一回転軸16で原稿搬送ローラ110bを回転駆動し、第二回転軸17で原稿排紙ローラ110aを回転駆動する。第一駆動伝達経路21、第二駆動伝達経路22のいずれか一方が、原稿排紙ローラ110aを原稿搬送ローラ110bと同速度で回転させる駆動伝達経路であり、他方が原稿排紙ローラ110aを原稿搬送ローラ110bよりも速く回転させる駆動伝達経路となっている。
まず、原稿の搬送方向後端が、読取位置Yを通過するまで、一方の駆動伝達経路で原稿排紙ローラ110aに駆動力を伝達し、原稿排紙ローラ110aを原稿搬送ローラ110bと同速度で回転させる。原稿の搬送方向後端が、読取位置Yを通過したら、一方の駆動伝達経路のクラッチをOFFにし、他方の駆動伝達経路のクラッチをONにする。これにより、原稿排紙ローラ110aの回転速度が増加し、原稿排紙ローラ対に挟み込まれている原稿の搬送速度が増加する。これにより、すばやく、画像が読み取られて原稿を、排紙することができる。
また、例えば、原稿載置台にセットされた原稿束に対して接離可能に設けられたピックアップローラ110cを、第一回転軸16により回転駆動し、原稿搬送ローラ110bを第二回転軸17により回転駆動させてもよい。この場合、ピックアップローラ110cを原稿束の上面に当接させ、最上位の原稿を搬送するときは、一方の駆動伝達経路で原稿搬送ローラ110bをピックアップローラ110cと同速度で回転駆動させる。原稿搬送ローラ110bに原稿の搬送方向先端が到達し、原稿が原稿搬送ローラ110bにより搬送されるようになったら、ピックアップローラ110cを原稿束から離間させる。ピックアップローラ110cが原稿束から離間したら、一方の駆動伝達経路のクラッチをOFFにし、他方の駆動伝達経路のクラッチをONにする。これにより、原稿搬送ローラ110bの回転速度が増加し、原稿の搬送速度が増加する。これにより、すばやく、原稿を読み取り位置へ搬送することができ、生産性を高めることができる。
[変形例4]
図9は、変形例4の駆動装置20Dの概略断面図である。
この変形例4は、駆動伝達経路を3つ有するものである。
第一駆動伝達経路21、第二駆動伝達経路22は、先の図2と同様な構成である。第三駆動伝達経路31は、第三入力プーリ32、第三出力プーリ34と、第三タイミングベルト33と、第三クラッチ35とを有している。第三入力プーリ32は、第一回転軸16と一体で回転するように第一回転軸16に取り付けられている。第三クラッチ35は、第二回転軸17に取り付けられている。第三出力プーリ34は、第三クラッチ35駆動爪35aが嵌合する嵌合穴を有し、第二回転軸17に回転自在に支持されている。
第二駆動伝達経路22の出力プーリ11の直径は、入力プーリ9の直径よりも小さくなっており、第二駆動伝達経路22から駆動力が伝達されるとき、第二回転軸17は、第一回転軸16よりも速い速度で回転する。一方、第三駆動伝達経路31の第三入力プーリ32と第三出力プーリ34の直径は、同径であり、第三駆動伝達経路31から駆動力が伝達されるとき、第二回転軸17は、第一回転軸16と同速度で回転する。
第一駆動伝達経路21から第二回転軸17に駆動力を伝達する場合は、第一クラッチ7をON、第二、第三クラッチをOFFにする。このとき、第二回転軸17は、第一回転軸16の回転方向とは逆方向に回転する。第二駆動伝達経路22から第二回転軸17に駆動力を伝達する場合は、第二クラッチ8をON、第一、第三クラッチをOFFにする。このとき、第二回転軸17は、第一回転軸16と同方向で、第一回転軸16よりも速い速度で回転駆動する。第三駆動伝達経路31から第二回転軸17に駆動力を伝達する場合は、第三クラッチ35をON、第一、第二クラッチをOFFにする。このとき、第二回転軸17は、第一回転軸16と同方向で、第一回転軸16と同速度で回転駆動する。
変形例4の駆動装置20Dの駆動制御の一例について説明する。
画像形成動作開始時は、第三クラッチ35をONにし、第一、第二クラッチをOFFにしてモータ1の駆動を開始する。このとき、第三駆動伝達経路31を介して駆動力が伝達され、排紙ローラ161は、熱ローラ140aと同速の回転速度で回転する。
画像形成モードが片面印刷モードのときは、排紙センサ162が記録紙の搬送方向先端を検知したら、時刻計測を開始する。そして、記録紙の搬送速度により予め求められた記録紙の搬送速度後端が定着装置を抜ける時刻となったら、第三クラッチ35をOFFにした後、第二クラッチ8をONにする。すると、第二駆動伝達経路22を介して駆動力が第二回転軸17に伝達され、排紙ローラ161が、熱ローラ140aの回転速度よりも速い回転速度で回転する。これにより、記録紙の搬送速度が加速され、すばやく排紙トレイ163へ記録紙を排出することができ、生産性を高めることができる。
一方、画像形成モードが両面印刷モードのときは、排紙センサ162が記録紙の搬送方向後端を検知したら、第三クラッチ35をONからOFFに切り換えた後、第一クラッチ7をOFFからONに切り換える。これにより、第二回転軸17への駆動伝達経路が、第三駆動伝達経路31から第一駆動伝達経路21に切り替わり、排紙ローラ161が逆回転する。これにより、記録紙が、スイッチバックされ、再給紙装置170へ搬送される。排紙センサ162がスイッチバック搬送中の記録紙の後端を検知したら、第一クラッチ7をONからOFFに切り換えた後、第三クラッチ35をOFFからONに切り換える。これにより、第二回転軸17への駆動伝達経路が、第一駆動伝達経路21から第三駆動伝達経路31に切り替わり、排紙ローラ161が再び熱ローラ140aと同じ回転速度で正回転する。
その後、両面印刷された記録紙の搬送方向後端が、定着装置140を抜けたら、第三クラッチ35をOFFにした後、第二クラッチ8をONにし、記録紙搬送速度を上げて、排紙トレイ163へ記録紙を排出する。
この変形例4では、排紙ローラ161の速度を増速することができ、かつ、排紙ローラ161の回転方向を変えることができる。これにより、上述したように、排紙ローラ161によりスイッチバック搬送することができ、かつ、排紙トレイ163に記録紙を排紙する際に、すばやく記録紙を排紙することができる。
また、上述では、クラッチ駆動伝達部材に軸方向に延びる駆動爪を設け、このクラッチ駆動伝達部材に接続される駆動伝達部材に嵌合穴を設けているが、クラッチ駆動伝達部材に嵌合穴を設け、駆動伝達部材に駆動爪を設けてもよい。また、例えば、クラッチ駆動伝達部材およびこれに接続される駆動伝達部材のいずれか一方に外周に外歯が形成された部分を設け、他方に内周に内歯が筒状部を設けて、スプラインカップリングのような形態でクラッチ駆動伝達部材と、駆動伝達部材とを接続してもよい。この場合も、クラッチ駆動伝達部材が回転軸に対して軸芯ズレが生じた場合、外歯は内歯の一部にしか噛み合わなくなるが、その噛み合い位置は、ラジアル方向に変動することがない。よって、このような構成でクラッチと同軸上の駆動伝達部材をクラッチ駆動伝達部材に接続させても、クラッチ駆動伝達部材との駆動伝達において、回転速度ムラが生じることがない。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
駆動力を伝達する状態と駆動力の伝達を遮断する状態とを切り替え可能なクラッチなどの駆動伝達切り替え手段と、駆動伝達切り替え手段に接続され、駆動伝達切り替え手段を介して駆動伝達切り替え手段が取り付けられた回転軸に駆動力を出力する、または、回転軸から駆動伝達切り替え手段を介して駆動力が入力される駆動伝達部材(本実施形態では、出力ギヤ6や、入力プーリ9)とを備えた駆動装置において、駆動伝達部材を回転軸と同軸上に設けた。
本出願人は、上記特許文献1に記載の駆動装置について、排紙ローラに回転速度ムラが生じる理由について、鋭意研究を行った。その結果、以下のことがわかった。通常、クラッチとしては、電磁クラッチが用いられており、この電磁クラッチは、先の図4に示したように、軸固定部7eと、電磁コイル部7dと、ロータ部7cと、クラッチ駆動伝達部材7fとを有している。軸固定部7eは、筒状の形状であり、回転軸17に固定されている。電磁コイル部7d、ロータ部7c、クラッチ駆動伝達部材7fの順で、軸方向に並べて軸固定部7eに配設されている。電磁コイル部7dは、軸固定部7eに対して回転自在に軸固定部7eに取り付けられている。ロータ部7cは、軸固定部7eと一体で回転するように軸固定部7eに取り付けられている。また、クラッチ駆動伝達部材7fが、回転可能、かつ、軸方向に移動可能に軸固定部7eに取り付けられている。クラッチ駆動伝達部材7fのロータ部7cとの対向面には、金属材料からなる円盤形状のアーマチュア7bが取り付けられている。
クラッチがONとなると、電磁コイル部7dが励磁し、アーマチュア7bと一体となってクラッチ駆動伝達部材7fが電磁コイル部7dへと移動し、アーマチュア7bがロータ部7cに吸着する。これにより、回転軸17とクラッチ駆動伝達部材7fとが接続され、クラッチ駆動伝達部材7fと回転軸17との間で駆動力が伝達される。このように、電磁クラッチは、ON時にクラッチ駆動伝達部材7fに設けたアーマチュア7bが確実にロータ部7cに吸着するように、クラッチ駆動伝達部材7dは、軸固定部7eに対して、スムーズに軸方向にスライド移動するように取り付ける必要がある。その結果、クラッチ駆動伝達部材7fと、軸固定部7eとのクリアランスを、大きく設定する必要がある。その結果、クラッチ駆動伝達部材7fは、自重などにより、回転軸17の軸中心とクラッチ駆動伝達部材7fの回転軸中心とがズレる所謂軸芯ズレが生じる。クラッチがONとなると、この軸芯ズレが生じた状態で、クラッチ駆動伝達部材7fのアーマチュア7bがロータ部7cに密着する。
特許文献1に記載の駆動装置においては、クラッチの駆動伝達部材7fは、外歯車であり、ラジアル方向に配設された外歯車に接続されたものである。このようなラジアル方向の接続において、クラッチ駆動伝達部材7fに軸芯ズレがあると、クラッチ駆動伝達部材7fとの接続位置である噛み合い位置がラジアル方向で変動してしまう。その結果、駆動伝達部材からクラッチ駆動伝達部材7fへ駆動伝達が行われる場合、噛み合い位置と回転軸の中心との距離近くなると、クラッチ駆動伝達部材7fが速く回転し、噛み合い位置が遠くなると、遅く回転することになりクラッチ駆動伝達部材7fから電磁クラッチを介して駆動力が伝達される回転軸に回転速度ムラが生じる。また、クラッチ駆動伝達部材7fから駆動伝達部材へ駆動力が伝達される場合は、駆動伝達部材に回転速度ムラが生じてしまう。このように、クラッチ駆動伝達部材7fと駆動伝達部材との間の駆動伝達において、回転速度ムラが生じることにより、排紙ローラなどの出力対象回転体に回転速度ムラが生じることがわかった。
これに対し、態様1では、駆動伝達切り替え手段に接続される駆動伝達部材を、駆動伝達切り替え手段が取り付けられている回転軸と同軸上に設けた。かかる構成においては、駆動伝達切り替え手段と、駆動伝達部材とは、例えば、次のように接続される。すなわち、駆動伝達切り替え手段のクラッチ駆動伝達部材7fに軸方向の延びる被当接部を設け、駆動伝達部材にこの被当接部に回転方向から当接する当接部を設けることで、クラッチ駆動伝達部材7fと上記駆動伝達部材とが接続され、駆動伝達切り替え手段と駆動伝達部材との間で駆動伝達を行える。この場合、クラッチ駆動伝達部材が回転軸に対して軸芯ずれがあったとしても、クラッチON時において、クラッチ駆動伝達部材7fのアーマチュア7bがロータ部7dに密着しているとき、クラッチ駆動伝達部材7fの被当接部は、回転軸の軸中心を中心にして公転する。同様に、回転軸に取り付けられた駆動伝達部材の当接部も回転軸の軸中心を中心にして公転する。このように、被当接部、当接部ともに回転軸の軸中心を中心にして公転するため、クラッチ駆動伝達部材が回転軸に対して芯ズレが生じていても、クラッチ駆動伝達部材と駆動伝達部材との接続位置がラジアル方向で変動することがない。その結果、駆動伝達部材とクラッチ駆動伝達部材との間の駆動伝達において回転速度ムラが生じることがなく、出力対象回転体を一定の速度で精度よく回転させることができる。
(態様2)
(態様1)において、クラッチなどの駆動伝達切り替え手段を有する複数の駆動伝達経路を備え、各駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段を制御して、複数の駆動伝達経路のいずれか1つから選択的に排紙ローラ161などの出力対象回転体に駆動力を伝達する。
これによれば、実施形態や変形例を用いて説明したように、駆動伝達切り替え手段を制御して駆動伝達経路を切り替えることで、排紙ローラ161などの出力対象回転体を正/逆回転駆動、増速駆動や減速駆動を行うことが可能となる。
(態様3)
(態様2)において、複数の駆動伝達経路のうち、少なくともひとつは、所定の駆動駆動経路で駆動力を伝達したときとは逆方向に排紙ローラ161などの出力対象回転体を回転させる逆転駆動伝達経路である。
これによれば、各駆動伝達経路のクラッチなどの駆動伝達切り替え手段を制御することにより、排紙ローラ161などの出力対象回転体を正回転/逆回転駆動することができる。
(態様4)
(態様2)または(態様3)において、複数の駆動伝達経路のうち、少なくとも駆動伝達経路への負荷変動が最も大きい駆動伝達経路を、タイミングベルトなどのベルトを用いて駆動伝達を行うように構成した。
これによれば、実施形態で説明したように、駆動伝達時に負荷変動が発生したとき、ベルトが弾性変形することにより負荷を吸収することができる。よって、クラッチなどの駆動伝達切り替え手段により駆動力の伝達を遮断した状態から、駆動力を伝達する状態へと切り替えたときの衝撃などにより、駆動伝達経路を構成する駆動伝達部材が破損したりするのを抑制することができる。
(態様5)
(態様2)乃至(態様4)いずれかにおいて、複数の駆動伝達経路のうち、少なくとも、排紙ローラ161などの出力対象回転体を、最も速く回転させる駆動伝達経路は、タイミングベルトなどのベルトを用いて駆動伝達を行うように構成した。
これによれば、実施形態で説明したようにベルトを用いた駆動伝達経路は、歯車を用いた場合に比べて、高速域での静音性に優れている。従って、複数の駆動伝達経路のうち、少なくとも、回転軸を、最も速く回転させる駆動伝達経路についてベルトを用いることで、歯車を用いる場合に比べて、静音化を図ることができる。
(態様6)
(態様2)乃至(態様5)いずれかにおいて、複数の駆動伝達経路のうち、少なくとも一つは、内歯歯車を用いて駆動伝達を行うように構成した。
これによれば、変形例2で説明したように、内歯歯車を用いることで、外歯車を用いた場合に比べて、噛み合い率を高めることができ、回転ムラや騒音・振動の発生を抑制することができる。
(態様7)
(態様2)乃至(態様6)いずれかにおいて、複数の駆動伝達経路のうち少なくとも一つは、外歯車のみで構成した。
これによれば、実施形態で説明したように、外歯車は、内歯歯車やタイミングベルトに比べて耐久性が高い。従って、複数の駆動伝達経路のうち少なくとも一つは、外歯車のみで構成することによって、その駆動伝達経路の耐久性を高めることができる。
(態様8)
(態様2)乃至(態様7)いずれかにおいて、クラッチなどの駆動伝達切り替え手段を制御する制御部などの制御手段に接続する各駆動伝達切り替え手段の接続コネクタに、どの駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段の接続コネクタであるのかを識別するための識別手段(本実施形態では、互いに色を異ならせた)を設けた。
これによれば、実施形態で説明したように、接続コネクタの識別手段により、その接続コネクタが、どの駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段であるのかを把握することができる。これにより、作業者は、その接続コネクタに対応する被接続部に間違えることなく、接続することができ、接続コネクタの誤接続を抑制することができる。なお、識別手段は、各接続コネクタの色を互いに異ならせたり、印を互い異ならせたり、形状を互いに異ならせたりすることにより実現できる。
(態様9)
(態様2)乃至(態様8)いずれかにおいて、各駆動伝達経路のクラッチなどの駆動伝達切り替え手段を、同一形状とした。
これによれば、クラッチなどの駆動伝達切り替え手段の劣化の進行が早い駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段と、駆動伝達切り替え手段の劣化の進行が遅い駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段とを定期的に入れ替えることができ、駆動伝達切り替え手段の寿命を延ばすことが可能となる。
また、どの駆動伝達経路で駆動伝達を行っても、排紙ローラ161などの出力対象回転体の回転速度ムラを抑制することができ、精度よく排紙ローラ161を回転駆動することができる。
(態様10)
(態様2)乃至(態様9)いずれかにおいて、複数の駆動伝達経路のうち、少なくともひとつはタイミングベルト10などのベルトを用いて駆動伝達を行う駆動伝達経路であり、ベルトを用いて駆動伝達を行う駆動伝達経路のクラッチなどの駆動伝達切り替え手段の駆動力の伝達を遮断する状態から駆動力を伝達する状態に切り替えるタイミングを、ベルトを用いずに駆動伝達を行う駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段の上記切り替えるタイミングに比べて早くした。
これによれば、実施形態で説明したように、ベルトを用いて駆動伝達を行う駆動伝達経路を介して駆動力が伝達される際の、駆動開始遅れを防止することができる。
(態様11)
(態様2)乃至(態様10)いずれかにおいて、排紙ローラ161などの出力対象回転体の回転を止めるブレーキ装置などのブレーキ手段を設けた。
これによれば、実施形態で説明したように、回転軸に駆動力を伝達している駆動伝達経路のクラッチなどの駆動力切り替え手段を、駆動力を伝達する状態から駆動力を遮断する状態に切り替えて、別の駆動伝達経路の駆動力切り替え手段を、駆動力を遮断する状態から駆動力を伝達する状態からに切り替えるときに、慣性で排紙ローラなどの出力対象回転体が回転するのをブレーキ手段で止めることができる。
(態様12)
(態様2)乃至(態様11)いずれかにおいて、各駆動伝達経路のクラッチなどの駆動伝達切り替え手段を同一の回転軸に取り付けた。
これによれば、変形例1で説明したように、駆動伝達切り替え手段が取り付けられている回転軸にのみ、作業者がアクセス可能に画像形成装置などの駆動装置20が搭載される装置を構成すれば、各駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段の交換を行うことができる。これにより、互いに異なる回転軸に駆動伝達切り替え手段を取り付けた構成に比べて、駆動装置が搭載される装置の小型化を図ることができる。
(態様13)
(態様1)乃至(態様12)いずれかに記載の駆動装置において、前記駆動伝達切り替え手段が、電磁クラッチである。
これによれば、電磁クラッチをONにすることで、駆動力を伝達する状態にでき、OFFにすることで、駆動力の伝達を遮断する状態にすることができる。
(態様14)
(態様1)乃至(態様13)いずれかの駆動装置を備えた画像形成装置。
これによれば、実施形態で説明したように、排紙ローラ161などの出力対象回転体の回転速度ムラを抑制して回転することができる。
1:モータ
1a:モータギヤ
2:モータ入力部材
2a:モータ入力ギヤ部
2b:モータ入力プーリ部
3:モータタイミングベルト
4:モータ出力部材
4a:モータ出力プーリ部
4b:アイドラギヤ部
5:駆動入力部材
5a:駆動ギヤ部
5b:入力ギヤ部
5c:第一入力プーリ部
6:出力ギヤ
6a:嵌合穴
7:第一クラッチ
7a:駆動爪
7b:アーマチュア
7c:ロータ部
7d:電磁コイル部
7e:軸固定部
7f:クラッチ駆動伝達部材
8:第二クラッチ
8a:駆動爪
9:入力プーリ
9a:嵌合穴
10:タイミングベルト
11:出力プーリ
12:モータ取り付け面板
13:駆動入力軸
14:駆動出力軸
15:側面板
16:第一回転軸
16a,16b:軸受
17:第二回転軸
18:軸受
20:駆動装置
21:第一駆動伝達経路
22:第二駆動伝達経路
23:内歯歯車
23a:外歯部
23b:内歯部
24:第二入力ギヤ
25:第二出力ギヤ
26:第一出力プーリ
27:第一タイミングベルト
28:第二入力プーリ
29:第二タイミングベルト
30:第二出力プーリ
31:第三駆動伝達経路
32:第三入力プーリ
33:第三タイミングベルト
34:第三出力プーリ
35:第三クラッチ
35a:駆動爪
36:モータ出力ギヤ
71:コネクタ
81:コネクタ
100:画像形成装置
110:自動原稿送り装置
110a:原稿排紙ローラ
110b:原稿搬送ローラ
110c:ピックアップローラ
120:読取装置
130:作像装置
140:定着装置
140a:熱ローラ
140b:加圧ローラ
150:給紙装置
160:排紙装置
161:排紙ローラ
162:排紙センサ
163:排紙トレイ
170:再給紙装置
171:スイッチバック経路
200:制御部
特開2014−173676号公報

Claims (14)

  1. 駆動力を伝達する状態と駆動力の伝達を遮断する状態とを切り替え可能な駆動伝達切り替え手段と、前記駆動伝達切り替え手段に接続され、前記駆動伝達切り替え手段を介して前記駆動伝達切り替え手段が取り付けられた回転軸に駆動力を出力する、または、前記回転軸から前記駆動伝達切り替え手段を介して駆動力が入力される駆動伝達部材とを備えた駆動装置において、
    前記駆動伝達部材を前記回転軸と同軸上に設けたことを特徴とする駆動装置。
  2. 請求項1に記載の駆動装置において、
    前記駆動伝達切り替え手段を有する複数の駆動伝達経路を備え、
    各駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段を制御して、複数の駆動伝達経路のいずれか1つから選択的に出力対象回転体に駆動力を伝達することを特徴とする駆動装置。
  3. 請求項2に記載の駆動装置において、
    複数の駆動伝達経路のうち、少なくともひとつは、所定の駆動駆動経路で駆動力を伝達したときとは、逆方向に前記出力対象回転体を回転させる逆転駆動伝達経路であることを特徴とする駆動装置。
  4. 請求項2または3に記載の駆動装置において、
    複数の駆動伝達経路のうち、少なくとも駆動伝達経路への負荷変動が最も大きい駆動伝達経路を、ベルトを用いて駆動伝達を行うように構成したことを特徴とする駆動装置。
  5. 請求項2乃至4いずれかに記載の駆動装置において、
    複数の駆動伝達経路のうち、少なくとも、前記出力対象回転体を、最も速く回転させる駆動伝達経路は、ベルトを用いて駆動伝達を行うように構成したことを特徴とする駆動装置。
  6. 請求項2乃至5いずれかに記載の駆動装置において、
    複数の駆動伝達経路のうち、少なくとも一つは、内歯歯車を用いて駆動伝達を行うように構成したことを特徴とする駆動装置。
  7. 請求項2乃至6いずれかに記載の駆動装置において、
    複数の駆動伝達経路のうち少なくとも一つは、外歯車のみで構成したことを特徴とする駆動装置。
  8. 請求項2乃至7いずれかに記載の駆動装置において、
    駆動伝達切り替え手段を制御する制御手段に接続する各駆動伝達切り替え手段の接続コネクタに、どの駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段の接続コネクタであるのかを識別するための識別手段を設けたことを特徴とする駆動装置。
  9. 請求項2乃至8いずれかに記載の駆動装置において、
    各駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段を、同一形状としたことを特徴とする駆動装置。
  10. 請求項2乃至9いずれかに記載の駆動装置において、
    複数の駆動伝達経路のうち、少なくともひとつはベルトを用いて駆動伝達を行う駆動伝達経路であり、
    ベルトを用いて駆動伝達を行う駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段の駆動力の伝達を遮断する状態から駆動力を伝達する状態に切り替えるタイミングを、ベルトを用いずに駆動伝達を行う駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段の上記切り替えるタイミングに比べて早くしたことを特徴とする駆動装置。
  11. 請求項2乃至10いずれかに記載の駆動装置において、
    出力対象回転体の回転を止めるブレーキ手段を設けたことを特徴とする駆動装置。
  12. 請求項2乃至11いずれかに記載の駆動装置において、
    各駆動伝達経路の駆動伝達切り替え手段を同一の回転軸に取り付けたことを特徴とする駆動装置。
  13. 請求項1乃至12いずれかに記載の駆動装置において、
    前記駆動伝達切り替え手段が、電磁クラッチであることを特徴とする駆動装置。
  14. 請求項1乃至13いずれかに記載の駆動装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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