JP2016131791A - 電気掃除機 - Google Patents

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Abstract

【課題】塵埃を遠心分離する第1分離部と第2分離部とを用いつつ、第2分離部からの排気に伴う圧力損失を抑制し、吸込仕事率を確保した電気掃除機を提供する。【解決手段】第2分離部92は、第2分離部本体77およびカバー72を有する。第2分離部本体77は、内周面が一端側から他端側へと徐々に縮径する円筒状に形成され、内周面に沿って空気を旋回させることで第1分離部69により分離しなかった塵埃を遠心分離する。カバー72は、第2分離部本体77の一端側と連通し第2分離部本体77で塵埃が遠心分離された空気が排出される排出開口89を備え第2分離部本体77の一端側を覆う。フィルタ体96は、第2分離部92の排出開口89に対して離間された位置に、排出開口89に対向して配置される。蓋体73は、フィルタ体96に対して排出開口89と反対側かつ側方の位置にフィルタ体96を介してカバー72の排出開口89と連通する排気口59を有し、カバー72を覆う。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、塵埃を遠心分離する多段の分離部を有する集塵装置を備えた電気掃除機に関する。
従来、電動送風機を内蔵した掃除機本体に設けられた集塵装置として、比較的大きい粗塵を遠心分離する第1分離部と、この第1分離部で分離できなかった比較的小さい細塵(微細塵)を遠心分離する第2分離部とを備えたものがある。
第2分離部は、通常、複数が並列的に設けられており、円筒状の第2分離部本体内へと接線方向に沿って含塵空気を吸い込み、この含塵空気を第2分離部本体内で旋回させて塵埃を遠心分離するとともに、第2分離部本体の上部から空気を排出する。このとき、集塵装置を小型化するために風路を下方へと屈曲させて、排気口の位置を下方に設定することが考えられるものの、このように風路が屈曲している場合には、圧力損失が生じるおそれがあるため、特に充電式の電気掃除機など、吸込力を向上することが容易でない電気掃除機などに適用する際には、圧力損失に起因する吸込仕事率の低下を防止することが望まれる。
特開2014−33740号公報
本発明が解決しようとする課題は、塵埃を遠心分離する第1分離部と第2分離部とを用いつつ、第2分離部からの排気に伴う圧力損失を抑制し、吸込仕事率を確保した電気掃除機を提供することである。
実施形態の電気掃除機は、電動送風機を備えた本体部を有する。また、この電気掃除機は、電動送風機の駆動により含塵空気が吸い込まれる集塵装置を有する。この集塵装置は、第1分離部と、第2分離部と、フィルタ体と、蓋体とを備える。第1分離部は、塵埃を遠心分離する。第2分離部は、第2分離部本体およびカバーを有する。第2分離部本体は、内周面が一端側から他端側へと徐々に縮径する円筒状に形成され、内周面に沿って空気を旋回させることで第1分離部により分離しなかった塵埃を遠心分離する。カバーは、第2分離部本体の一端側と連通しこの第2分離部本体で塵埃が遠心分離された空気が排出される排出開口を備えこの第2分離部本体の一端側を覆う。フィルタ体は、第2分離部の排出開口に対して離間された位置に、排出開口に対向して配置される。蓋体は、フィルタ体に対して排出開口と反対側かつ側方の位置にこのフィルタ体を介してカバーの排出開口と連通する排気口を有し、カバーを覆う。
一実施形態の電気掃除機の集塵装置の図5のI−I相当位置を示す断面図である。 同上集塵装置の一部を模式的に示す説明断面図である。 同上集塵装置の一部を取り外した斜視図である。 同上集塵装置の図3に示す状態からさらに一部を取り外した状態を示す斜視図である。 同上集塵装置を示す斜視図である。 同上電気掃除機の本体部を示す斜視図である。 同上電気掃除機を示す斜視図である。 同上電気掃除機の風量と吸込仕事率との関係の一例を示すグラフである。
以下、一実施形態の構成を、図面を参照して説明する。
図7において、11は電気掃除機を示し、この電気掃除機11は、この電気掃除機11を掃除に使用しない収納状態で支持する図示しない支持装置(充電台)とともに電気掃除装置を構成するものである。
そして、この電気掃除機11は、掃除機本体15と、この掃除機本体15に直接接続された延長管16および吸込口体としての床ブラシ17からなる風路体18とを備えた、いわゆるスティック型の電気掃除機である。なお、この電気掃除機11については、以下、前後方向、上下方向および左右方向などは、床ブラシ17、あるいはこの床ブラシ17が接続される延長管16の先端側を被掃除面(床面)に載置して掃除する使用状態(例えば、図7に示す状態)を基準とする。すなわち、図7に示す矢印Uおよび矢印D方向を上下方向、矢印FR方向および矢印RR方向を前後方向、および、矢印L方向および矢印R方向を左右方向と定義する。
掃除機本体15は、本体部21と、この本体部21に対して着脱可能な集塵装置22とを備えている。
図6および図7に示す本体部21は、例えば合成樹脂などにより形成された本体ケース25により外郭が構成されている。この本体部21には、一端部に位置する接続部26および充電接続部27と、他端部に位置する突出部28と、これら接続部26および充電接続部27と突出部28との間を連続する長手状の本体29と、この本体29に突設され集塵装置22を保持する保持部30と、突出部28と保持部30とを連結して掃除機本体15を把持するための把持部31とが構成され、本体29と保持部30との間に、集塵装置22が嵌合する嵌合部32が凹設されている。そして、この本体部21には、電動送風機34、この電動送風機34などの駆動を制御する制御手段35、および、これら電動送風機34および制御手段35の電源となる電源部である二次電池36などが収容されて構成されている。
接続部26は、延長管16が接続される本体接続口41を前端部に備えている。また、この接続部26には、接続された延長管16を保持する延長管クランプ部43が設けられているとともに、集塵装置22を本体部21に装着する際の支点となる支点部44が設けられている。
延長管クランプ部43は、周知の任意の構成を用いることができるが、接続部26の上部に操作可能に露出している。
支点部44は、本実施形態では接続部26の上部に凹設されており、延長管クランプ部43に対して後方、すなわち本体接続口41と反対側に位置している。この支点部44は、内面が側方から見て円弧状に湾曲して形成されている。
充電接続部27は、二次電池36の充電用で、支持装置側と機械的および電気的に接続される部分である。この充電接続部27の内部には、図示しない充電端子が配置されている。
本体29は、直線長手状に形成されており、使用状態で前部が下側、後部が上側となるように傾斜している。この本体29の内部には、電動送風機34および制御手段35などが収容されている。また、この本体29には、嵌合部32すなわち集塵装置22に対向する上部に、この集塵装置22と連通する第1開口としての吸気連通口47および電動送風機34の吸込側と連通する第2開口としての排気連通口48が前後すなわち本体29の長手方向に離間されて並んでそれぞれ開口されている。
保持部30は、本体29の上部、具体的には本体29と突出部28とが連続する位置の前部から、本体29の長手方向に対して交差(直交)する方向に沿って突出している。したがって、この保持部30と本体29とにより、本体部21の上部が嵌合部32を囲んでL字状となっている。この保持部30には、集塵装置22を本体部21に装着する際のガイドとなる案内部51が嵌合部32に対向する位置に設けられている。
案内部51は、例えば保持部30に沿ってすなわち本体29(本体部21)の長手方向に対して交差(直交)する方向に沿って直線リブ状に形成されている。本実施形態では、この案内部51は、保持部30の嵌合部32と対向する位置に、左右に離間されて一対設けられている。また、これら案内部51は、保持部30の基端側の端部が集塵装置22を係止固定する集塵装置係止部51aとなっている。したがって、これら案内部51は、集塵装置22を本体部21に対して係止固定する係止固定部の機能を有している。
把持部31は、手元操作部とも呼ばれるもので、突出部28(本体部21(掃除機本体15))の後端部から保持部30の先端部(前端部)に亘って連続する円弧状に形成されている。また、この把持部31には、電動送風機34などの動作を制御手段35に設定するための設定ボタン53が配置されている。
また、電動送風機34は、ファンモータとも呼ばれ、駆動により負圧を発生させることで風路体18を介して集塵装置22へと含塵空気を吸い込むとともに、集塵装置22にて塵埃が分離された空気を吸い込んで自冷した後、排気するものである。
制御手段35は、電動送風機34などを設定ボタン53による使用者の設定にしたがって動作させる駆動制御部と、支持装置側から給電を受けて二次電池36を充電する定電流回路などの充電回路部とを備えるものである。本実施形態では、この制御手段35として、例えばマイコンを備えた回路基板が用いられる。
二次電池36は、複数の電池を直列あるいは並列に接続した電池パックである。なお、この二次電池36に代えて、電源コードを用いて外聞電源から電力を取るコードリール装置を電源部として用いてもよい。
そして、図1ないし図5および図7に示す集塵装置22は、含塵空気から塵埃を分離する分離本体部55と、この分離本体部55により分離された塵埃を収容する塵埃収容部であるカップ部56とを備えた、略円筒状に形成されている。また、この集塵装置22には、本体部21に装着した状態でこの本体部21に対向する位置に、電動送風機34の駆動により含塵空気を吸い込む吸気口58およびこの吸気口58から吸い込まれて分離本体部55により塵埃が分離された空気を集塵装置22の外部に排出する排気口59がそれぞれ開口されている。そして、この集塵装置22は、吸気口58および排気口59を本体部21(本体29)の上側に対向させて、すなわちこれら吸気口58および排気口59側を下側として本体部21の嵌合部32に嵌合して本体部21に装着される。なお、集塵装置22の各部の位置関係については、一端側である分離本体部55側を上側、他端側であるカップ部56側を下側として説明する。
分離本体部55は、集塵装置22の一端側(上端側)を構成するもので、例えば合成樹脂などにより形成されている。この分離本体部55は、カップ部56内に挿入される第1本体部61と、基本的にカップ部56の上部に位置してこのカップ部56を覆う第2本体部62とを一体的に備えている。
第1本体部61は、円筒状の分離部64と、この分離部64の下端部に設けられてこの分離部64よりも拡径する有蓋円筒状の圧縮部65とを一体的に備えている。また、この第1本体部61は、上端部(分離部64の上端部)が第2本体部62に対して接続されている。そして、この第1本体部61(分離部64および圧縮部65)は、分離本体部55とカップ部56とを互いに取り付けた状態でカップ部56と略同軸に配置される。
分離部64は、外周面に軸方向に沿って長手状の通気開口67が周方向に複数、略等間隔に開口されており、これら通気開口67を覆ってフィルタ68が設けられている。そして、この分離部64は、分離本体部55とカップ部56とを互いに取り付けた状態でカップ部56の内周面に対して離間され、このカップ部56の内面との間に、含塵空気を旋回させて比較的大きい塵埃である粗塵を遠心分離(サイクロン分離)する第1分離部(第1遠心分離部)69を構成している。
圧縮部65は、第1分離部69で遠心分離された塵埃を圧縮して内部に保持する部分であり、カップ部56の内周面および底面に対して離間されて位置している。
一方、第2本体部62は、主体部71と、この主体部71の一端側である上端側に取り付けられたカバー72と、このカバー72を覆って主体部71の上端に取り付けられた蓋体73と、主体部71の他端側である下端側に取り付けられた塵埃案内部74とを備えている。
主体部71は、略円筒状に形成され、カップ部56の上部に露出している。すなわち、この主体部71は、外面が円弧状面(略円筒面)に形成されている。また、この主体部71には、中心部に円筒状の通気風路部76が形成されているとともに、この通気風路部76の周囲に、複数の第2分離部本体77が形成されている。さらに、この主体部71は、通気風路部76と各第2分離部本体77とのそれぞれの上端部が、カバー72の下部に対向する対向面である平坦状の上面部79により連結されている。さらに、この上面部79には、各第2分離部本体77に対応して、円弧状のリブ部81が立ち上げられているとともに、このリブ部81に連続して、導風部82が形成されている。そして、この主体部71の外部には、分離本体部55に対してカップ部56を係止保持する塵埃収容部保持部としてのカップ部保持部84と、蓋体73を主体部71に対して係止保持する蓋体保持部85とがそれぞれ取り付けられている。
通気風路部76は、第1分離部69を通過した含塵空気が通過する風路部である。すなわち、この通気風路部76は、下流端部である下端部が第1本体部61の分離部64と気密に、かつ、同軸上に接続されている。また、この通気風路部76は、下流側である下側から上流側である上側へと徐々に縮径されるように形成されている。
各第2分離部本体77は、内周面が一端側である上端側から他端側である下端側へと徐々に縮径する円筒状、すなわち截頭円錐状に形成されており、この内周面に沿って空気を旋回させることで第1分離部69により分離しなかった比較的小さい塵埃である細塵を遠心分離するものである。これら第2分離部本体77は、同一円上に互いに周方向に略等間隔に離間されて配置されており、通気風路部76を通過した含塵空気が上端側から導風部82を介して導入されるようになっている。また、これら第2分離部本体77の下端部は、これら第2分離部本体77で遠心分離された細塵を排出する塵埃排出口86となっている。これら塵埃排出口86は、塵埃案内部74の上方に離間されて配置されているとともに、分離本体部55とカップ部56とを互いに取り付けた状態でカップ部56の内部に連通している。
リブ部81は、カバー72を下方から支持する部分であり、第2分離部本体77の上端部の外縁に沿って、これら第2分離部本体77と同軸上に形成されている。また、このリブ部81は、通気風路部76側、すなわち分離本体部55(主体部71)の中心側が開口する円弧状となっている。
導風部82は、リブ部81に連続して設けられ、通気風路部76を通過した含塵空気を、各第2分離部本体77の上端部の位置に、これら第2分離部本体77の内部にこれら第2分離部本体77の接線方向に沿って導入するように形成されている。
カップ部保持部84は、排気口59の下部(直下)にて主体部71の下端部に位置している。このカップ部保持部84は、集塵装置22を本体部21(図6)に取り付けた状態でこの本体部21の本体29(嵌合部32)に対向する位置に設けられ、集塵装置22を本体部21に取り付けた状態で操作されないようになっている。
蓋体保持部85は、カップ部保持部84の上部(直上)で、かつ、排気口59の下部(直下)に位置しており、主体部71の上端部近傍に位置している。そして、この蓋体保持部85は、集塵装置22を本体部21(図6)に取り付けた状態でこの本体部21の本体29(嵌合部32)に対向する位置に設けられ、集塵装置22を本体部21に取り付けた状態で操作されないようになっている。
また、カバー72は、主体部71の上面部79上に配置され、蓋体73により上側が覆われるようになっている。このカバー72は、円形板状に形成されたカバー本体88と、このカバー本体88に各第2分離部本体77に対応して開口された排出開口89と、これら排出開口89のそれぞれの下部に突出する排出筒部90と、カバー本体88の蓋体73に対向する上部に突出するフィルタ体支持部91とを備えている。そして、このカバー72により各第2分離部本体77の上端部が覆われることで、第2分離部92が構成されている。
カバー本体88は、蓋体73に対向するカバー72の側面である上面88aが平坦状となっており、この上面88aと蓋体73との間で、排気口59に連通する排気風路94を区画している。
各排出開口89は、各第2分離部本体77の上端側と連通するもので、これら第2分離部本体77の上端部と略等しい径寸法に形成された円形状となっており、各第2分離部本体77と同様に、同一円上に互いに周方向に略等間隔に離間されて配置されている。そして、これら排出開口89は、各第2分離部本体77で塵埃が遠心分離された空気が排気風路94へと排出されるようになっている。すなわち、これら排出開口89は、各第2分離部本体77と排気風路94とを連通している。
各排出筒部90は、各排出開口89と略等しい径寸法を有する円筒状に形成されている。
フィルタ体支持部91は、カバー本体88の外縁部近傍を囲んで例えば2つ形成されている。これらフィルタ体支持部91は、蓋体73との間で、フィルタ体96を上下に挟持するようになっている。
フィルタ体96は、排気風路94内に位置し、第2分離部92(第2分離部本体77)にて細塵が分離された空気中に僅かに微細塵が残留している場合にこの微細塵を捕集するものであり、全ての第2分離部本体77の上方を覆って、集塵装置22の軸方向に対して交差(直交)する方向に沿って配置されている。このフィルタ体96は、フィルタ体支持部91により、カバー72のカバー本体88の上面88aに対して上方に離間され、各排出開口89に対向して配置されている。
蓋体73は、分離本体部55(集塵装置22)の上端部を構成している。この蓋体73は、上記排気口59を有しているとともに、集塵装置22を本体部21に対して着脱可能に係止する着脱機構98が上部に設けられている。
塵埃案内部74は、各第2分離部本体77の塵埃排出口86から排出された細塵を各第2分離部本体77の中心軸に対して外方へと導くもので、下方に向けて拡開状に傾斜した傾斜面74aを塵埃排出口86に対向する上部に有している。
また、カップ部56は、集塵装置22の他端側(下端側)を構成するもので、例えば透光性を有する合成樹脂などにより有底円筒状に形成されており、分離本体部55の下端部に対して同軸状に着脱可能となっている。このカップ部56は、有底円筒状の塵埃収容部本体としてのカップ部本体101と、このカップ部本体101の上端部に拡開状に形成された拡開部102とを一体に有している。さらに、このカップ部56には、本体部21(本体29)に対向する位置に、上記吸気口58が開口されているとともに、集塵装置22を本体部21に装着する際の回動支点となる係止部104が設けられている。
カップ部本体101は、第1本体部61が内部に配置されているとともに、この第1本体部61の分離部64の外周との間に空気を旋回させるようになっている。また、このカップ部本体101は、第1分離部69により分離された粗塵を内部に溜める部分である。
拡開部102は、分離本体部55の塵埃案内部74が内部に位置しており、この塵埃案内部74により案内された細塵を溜める細塵収容部106が内部に形成されている。また、この拡開部102の上端部は、カップ部56内の塵埃を廃棄する塵埃廃棄口107となっている。
係止部104は、吸気口58の下方にてカップ部本体101に突設されている。そして、この係止部104は、本体部21の支点部44(図6)に係合され、この支点部44との係合により集塵装置22を本体部21に装着する際の上下左右方向の位置決めがなされるとともに、この支点部44の位置で係止部104を中心として集塵装置22の上側を本体部21側へと回動させることで、案内部51,51に沿って着脱機構98を作動させ、集塵装置22を本体部21に装着できるようになっている。
吸気口58は、集塵装置22の装着状態で吸気連通口47と気密に接続される。したがって、この吸気口58は、集塵装置22の装着状態で、(吸気連通口47を介して)本体接続口41と気密に接続される。また、この吸気口58は、カップ部56(カップ部本体101)の接線方向に沿って含塵空気を導くように構成されている。
排気口59は、集塵装置22の装着状態で排気連通口48と気密に接続される。したがって、この排気口59は、集塵装置22の装着状態で、(排気連通口48を介して)電動送風機34の吸込側と気密に接続される。また、この排気口59は、吸気口58の上方で、かつ、集塵装置22の上端部近傍に配置されており、フィルタ体96よりも上方の排気風路94の側部上側に位置している。すなわち、この排気口59は、フィルタ体96に対して排出開口89と反対側、かつ、これら排出開口89の側方に配置されている。換言すれば、この排気口59と排出開口89とを結ぶ仮想線上にフィルタ体96が位置している。このため、各排出開口89からこの排気口59へと通過する空気が、フィルタ体96を上下方向に通過するようになっている。なお、本実施形態では、排気口59は、その全体がフィルタ体96よりも上方に位置しているが、例えば排気口59の下端部がフィルタ体96の上端部よりも僅かに下方に位置する構成などとしてもよい。すなわち、排気口59がフィルタ体96よりも上方であるとは、排気口59の少なくとも上端部がフィルタ体96の上端部よりも上方に位置することを意味しており、排気口59の下端部がフィルタ体96の上端部より下側に位置している態様も含むものとする。また、排気口59と排出開口89とを結ぶ仮想線とは、例えば排気口59の中心位置と排出開口89の中心位置とを結ぶ仮想的な直線、あるいは排出開口89の縁部と排気口59の上縁部とを結ぶ仮想的な直線などとする。
そして、図7に示す延長管16は、長尺状に形成されており、基端側が掃除機本体15の本体部21(接続部26(本体接続口41))に接続されて集塵装置22と気密に接続されるようになっている。また、この延長管16の先端側には、床ブラシ17を着脱可能に係止保持する吸込口体クランプ部としての床ブラシクランプ部111が設けられている。
床ブラシクランプ部111は、周知の任意の構成を用いることができるが、延長管16の上部に操作可能に露出している。
また、床ブラシ17は、横長、すなわち左右方向に長手状に形成されたケース体114と、このケース体114に回動可能に接続された接続管115とを備えている。そして、ケース体114には、被掃除面に対向する下部に、吸込口116が開口されている。また、接続管115は、吸込口116に連通し、延長管16の先端側に気密に接続されるとともに、床ブラシクランプ部111によりこの接続が保持されるようになっている。
したがって、床ブラシ17(吸込口116)から延長管16、本体接続口41、集塵装置22および電動送風機34の吸込側に至る風路が構成されている。
次に、上記一実施形態の動作を説明する。
電気掃除機11を用いた掃除の際には、図7に示すように、集塵装置22を本体部21に装着した掃除機本体15(本体部21(本体接続口41))に対して、延長管16の基端側を接続して延長管クランプ部43により着脱可能に係止保持するとともに、この延長管16の先端側に、床ブラシ17の接続管115を挿入接続して床ブラシクランプ部111により着脱可能に係止保持する。この状態で、図1ないし図7に示すように、床ブラシ17が(延長管16、掃除機本体15の本体接続口41、吸気連通口47、および吸気口58を介して集塵装置22と連通するとともに、この集塵装置22の排気口59、掃除機本体15の排気連通口48を介して)電動送風機34の吸込側と連通する。
そして、電気掃除機11では、把持部31を把持した使用者が床ブラシ17を被掃除面に載置し、把持部31の設定ボタン53を操作することで設定した動作で制御手段35が電動送風機34を駆動させるとともに、床ブラシ17を被掃除面上で前後方向や斜め方向などに交互に走行させながら、電動送風機34の駆動により生じた負圧を利用して被掃除面の塵埃を吸い込む。すなわち、電動送風機34の駆動により生じた負圧は、排気連通口48、集塵装置22、吸気口58、吸気連通口47、本体接続口41、延長管16、床ブラシ17(接続管115および吸込口116)と作用し、この床ブラシ17の吸込口116から塵埃を空気とともに吸い込む。
この吸い込まれた含塵空気は、床ブラシ17から延長管16を介して、吸気口58から集塵装置22に吸い込まれる。このとき、含塵空気は、吸気口58を介して、カップ部56(カップ部本体101)の内周面の接線方向に沿って導入され、このカップ部56(カップ部本体101)の内周面に沿って旋回することで粗塵が第1分離部69で遠心分離され、圧縮部65内に圧縮されてカップ部56内に溜められる。
第1分離部69を通過した含塵空気は、フィルタ68を通過しつつ各通気開口67から通気風路部76内へと流入し、主体部71の上面部79に沿って流れ、導風部82により各第2分離部本体77に分配される。このとき、含塵空気は、導風部82に沿って各第2分離部本体77の接線方向に導入され、これら第2分離部本体77の内周面に沿って旋回することで、細塵が遠心分離される。分離された細塵は、塵埃排出口86から落下して塵埃案内部74の傾斜面74aに沿ってカップ部56の細塵収容部106に溜められる。また、各第2分離部本体77内で旋回する空気は、これら第2分離部本体77の中心軸に沿って上昇し、排出筒部90により案内されつつ排出開口89から排気風路94内に排出される。そして、この排気風路94内に排出された空気は、フィルタ体96を通過する際に僅かに残留した微細塵が捕集される。このとき、排出開口89とフィルタ体96とが離間されていることにより、これら排出開口89から排出された空気はフィルタ体96を上方へと傾斜状に広がりながら通過する(図2の線Wに示す)ことで、圧力損失が抑制される。この空気は、排気口59から集塵装置22の外部へと排出され、電動送風機34に吸い込まれてこの電動送風機34を冷却した後、掃除機本体15の外部へと排出される。
掃除が終了すると、使用者は設定ボタン53を操作して制御手段35により電動送風機34を停止させ、支持装置に装着して収納する。また、集塵装置22に捕集した塵埃を廃棄する場合などには、着脱機構98を操作して集塵装置22を本体部21から取り外すとともに、カップ部保持部84を操作して分離本体部55からカップ部56を取り外して、塵埃廃棄口107により内部の塵埃を廃棄する。塵埃を廃棄したカップ部56は、再度分離本体部55に取り付け、集塵装置22として使用する。
以上説明した一実施形態によれば、塵埃を遠心分離する第1分離部69と、この第1分離部69により分離しなかった塵埃を遠心分離する第2分離部92の第2分離部本体77とを用いつつ、第2分離部本体77で塵埃が遠心分離された空気が排出される排出開口89を備えるカバー72によって第2分離部本体77の上端側を覆い、排出開口89に対して離間した位置にフィルタ体96を配置するとともに、このフィルタ体96に対して排出開口89と反対側かつ側方の位置に排気口59を有する蓋体73によってカバー72を覆うことで、例えば第2分離部本体77から排出開口89を介して排出される空気が細長い排出筒部を通過する場合のように、フィルタ体96のうち排出筒部に対向する領域周辺の限定された範囲のみを空気が集中的に通過したり、圧力差によって排出筒部の側方に空気の一部が回り込んだりすることなく、フィルタ体96の広い範囲に広がりながら空気がフィルタ体96を通過する(図2)ため、圧力損失を抑制でき、吸込仕事率の低下を防止できる。
特に、二次電池36を電源として用いる充電式の電気掃除機11の場合には、商用交流電源などの外部電源を用いる電気掃除機の場合と比較して電動送風機34による吸込力を向上しにくく、細塵が多い被掃除面を掃除するときなどには第2分離部92において細塵(微細塵)を分離しきれないことがあるので、フィルタ体96の限定された範囲にのみ空気が流れる構成では、この範囲に目詰まりが生じ、圧力損失が大きくなる。そのため、本実施形態では、排出開口89に対して離間した位置にフィルタ体96を配置し、このフィルタ体96に対して排出開口89と反対側に排気口59を設けることで、排出開口89から排気口59へと通過する空気がフィルタ体96の局所的な範囲のみを通過することを防止して、圧力損失を抑制できる。
しかも、排気口59と排出開口89とを結ぶ仮想線上にフィルタ体96が位置しているので、排出開口89からフィルタ体96を経由して排出口59へと、大きく屈曲することなく基本的に直線状に空気が円滑に流れるので、排出開口89から排気口59に至る風路を屈曲させる構成と比較して圧力損失をより確実に抑制できる。
また、カバー72の蓋体73と対向する上面88aを平坦状とすることで、排出開口89から排出された空気の一部が上面88aに沿ってフィルタ体96のより広い範囲に広がり易くなり、圧力損失が生じにくく、圧力損失に起因する吸込仕事率の低下をより確実に防止できる。
具体的に、図8のグラフに一例を示すように、細長い排気筒部を介して第2分離部本体77から排気する比較例(破線に示す)と比較して、本実施形態に対応する実施例(実線に示す)は、風量が増加した時点での吸込仕事率が向上していることがわかる。
このように、上記一実施形態は、圧力損失を効果的に抑制できるので、特に吸込力を向上することが容易でない、二次電池36を用いたコードレスタイプの電気掃除機11に好適に用いることができる。
なお、上記一実施形態において、掃除機本体15に延長管16を直接接続するスティック型の電気掃除機として説明したが、例えば被掃除面上を走行可能な掃除機本体に対してホース体などを介して延長管を接続する、いわゆるキャニスタ型の電気掃除機、あるいは自律走行する自走式の電気掃除機などにも適用できる。
本発明の一実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11 電気掃除機
21 本体部
22 集塵装置
34 電動送風機
59 排気口
69 第1分離部
72 カバー
73 蓋体
77 第2分離部本体
88a 側面である上面
89 排出開口
92 第2分離部
96 フィルタ体

Claims (2)

  1. 電動送風機を備えた本体部と、
    前記電動送風機の駆動により含塵空気が吸い込まれる集塵装置とを具備し、
    前記集塵装置は、
    塵埃を遠心分離する第1分離部と、
    内周面が一端側から他端側へと徐々に縮径する円筒状に形成され、この内周面に沿って空気を旋回させることで前記第1分離部により分離しなかった塵埃を遠心分離する第2分離部本体、および、この第2分離部本体の一端側と連通しこの第2分離部本体で塵埃が遠心分離された空気が排出される排出開口を備えこの第2分離部本体の一端側を覆うカバーを有する第2分離部と、
    この第2分離部の前記排出開口に対して離間された位置に、この排出開口に対向して配置されたフィルタ体と、
    このフィルタ体に対して前記排出開口と反対側かつ側方の位置にこのフィルタ体を介して前記カバーの排出開口と連通する排気口を有し、前記カバーを覆う蓋体とを備えている
    ことを特徴とした電気掃除機。
  2. カバーは、蓋体と対向する側面が平坦状に形成されている
    ことを特徴とした請求項1記載の電気掃除機。
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