JP2016131237A - 熱伝導体、電気機器、電動機 - Google Patents

熱伝導体、電気機器、電動機 Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりも高い温度領域で使用される場合でも、発熱体である回路素子に生じた熱を放熱すること。【解決手段】回路基板15に含まれる実装面15aには、回路素子16等が取り付けられる。回路基板15と回路素子16とは、接続部14で接続される。接続部14は、はんだで実現できる。より具体的には、回路基板15上に形成された配線パターンと回路素子16とは、はんだで実現できる接続部14で、電気的に接続される。回路基板15に取り付けられた回路素子16は、実装面15aの反対側で伝熱部13aと接する。伝熱部13aを含む熱伝導体13は、ゴム弾性力を有するシリコーンゴムで形成される。【選択図】図2

Description

本発明は、回路モジュールに用いられる熱伝導体に関する。回路モジュールは、電気機器や、電気機器を備える電動機に用いられる。
近年、自動車の電動化と高機能化に伴い、多くの回路モジュールが自動車で用いられる。特に、自動車のエンジン制御には、多くの回路モジュールが用いられる。例えば、自動車のエンジン制御には、スロットルバルブや吸気バルブ等のバルブ制御に関連する回路モジュールが用いられる。
エンジン制御に関連する回路モジュールは、エンジンルームの周囲に取り付けられることがある。エンジンルームの周囲は、雰囲気温度が90℃以上となることがある。よって、エンジン制御に関連する回路モジュールには、高い耐熱性が求められる。
回路モジュールにおいて、回路基板であるプリント配線板と回路素子とは、電気的な接続部であるはんだ部で接続されている。
エンジンルームの周辺で用いられる回路モジュールには、雰囲気温度が120℃を超える、ヒートショック試験が施されることがある。ヒートショック試験において、回路モジュールには、はんだ部にひび割れ等が生じないことが求められる。はんだ部のひび割れは、クラックともいう。
そこで、回路素子やはんだは、耐熱性を向上させる開発が行われてきた。この結果、回路素子やはんだは、車のエンジンルーム周辺でも用いられるものが提供されつつある。
しかしながら、将来における、自動車の更なる発展を考慮した場合、自動車に用いられる電気機器には、更なる高出力化や更なる小型化が求められることが予想される。よって、電気機器に用いられる回路モジュールには、回路素子で生じる熱を効率よく放熱することが求められる。
また、後述する文献では、家庭用の電気機器等に用いられる回路モジュールにおいて、各回路モジュールの放熱性を向上させる構成が開示されている。
つまり、従来、家庭用の電気機器等では、回路基板であるプリント配線板上に実装される回路素子の数が増加したり、プリント配線板上に実装される回路素子の実装密度が高くなったりしていた。プリント配線板上に実装される回路素子の数が増加したり、プリント配線板上に実装される回路素子の実装密度が高くなったりすると、回路素子の雰囲気温度は高くなる。よって、家庭用の電気機器等に用いられる回路モジュールには、放熱性を向上することが求められていた。
具体的には、例えば特許文献1では、高さが異なる、複数の発熱体である回路素子が、モールド樹脂で封止された電子回路装置が開示されている。モールド樹脂は熱伝導率が高いため、電子回路装置の放熱特性は高くなる。
また、例えば特許文献2では、複数の発熱体である回路素子に対して、金属性の吸熱部材が対向して近接される構成が開示されている。金属性の吸熱部材は、ダイカスト成形にて成形される。回路素子と対向して近接された吸熱部材は、回路基板上に取り付けられた
回路素子で生じた熱を放熱する。
また、例えば特許文献3では、複数の発熱体である回路素子に対して、ゴム弾性シートが押し当てられる構成が開示されている。回路素子は、ゴム弾性シートを介してヒートシンクに熱を伝える。ゴム弾性シートは、熱伝導率が高い、柱状の突起が形成される。柱状の突起の形状は、ゴム弾性シートと回路素子とが接する方向を含む断面において、縦断面が台形となる四角錐である。
特開2005−129820号公報 特開2001−53480号公報 特開平11−289184号公報
つまり、従来の電気機器には、つぎの改善すべき点があった。
すなわち、例えば特許文献1等に記された電子回路装置では、熱硬化性のモールド樹脂を用いて、回路素子が取り付けられた回路基板が、モールド成形される。よって、モールド成形時において、回路素子には、大きな応力が加えられる。したがって、回路素子、および、回路素子と回路基板との電気的な接続部には、ストレスが生じることがある。この結果、特許文献1等に記された電子回路装置は、長期間の信頼性を確保することに、更なるひと工夫が求められる。
特に、電子回路装置が自動車に取り付けられた場合、電子回路装置は、雰囲気温度が大きく変化する。よって、雰囲気温度が大きく変化する環境下において、成形後のモールド樹脂には、熱膨張作用および熱収縮作用が加えられる。成形後のモールド樹脂に熱膨張作用および熱収縮作用が加えられると、回路素子、および、回路素子と回路基板との電気的な接続部には、大きな応力が加えられる。この結果、特許文献1等に記された電子回路装置は、長期間の信頼性を確保することに、更なるひと工夫が求められる。
また、モールド樹脂をモールド成形するためには、金型や樹脂封入装置などの設備が必要となる。よって、特許文献1等に記された電子回路装置を実施する場合、大きな初期投資が必要となる。
また、例えば特許文献2等に記された構成では、回路素子で生じた熱を吸熱する部材として、ダイカスト成形された金属体が用いられる。ダイカスト成形された金属体は、筐体である。よって、ダイカスト成形された金属体を変更する場合、金型の変更を伴うため、設計の自由度が制限される。
なお、筐体を成形する場合、ダイカスト成形した金属体は、金属薄板をプレス成形した筐体や樹脂成形で成形された筐体と比べて、コストが高くなる。
さらに、例えば特許文献2等に記された構成を用いる場合、回路素子で生じた熱を効果的に放熱するには、電気機器の組立てに高い精度が求められる。すなわち、電気機器を組み立てる際、回路素子と筐体との位置関係を精度良く組み立てるためには、高い製造技術が必要となる。換言すれば、回路素子と筐体との間の空間が広くなれば、筐体は、回路素子から十分な熱を吸収することができない。
よって、回路素子は、十分な放熱が行われないために、熱による劣化が生じることが考察される。
一方、回路素子と筐体とが接する場合、すなわち、回路素子と筐体との間の空間が無い場合、電気絶縁性を確保することが困難になる。
さらに、回路素子が筐体に押し付けられる場合、回路素子には、筐体から大きな応力が加えられることになる。このような場合、回路素子が、破損する虞が生じる。
また、例えば特許文献3等に記された構成では、複数の発熱体である回路素子に対して、縦断面が台形となる四角錐の突起が形成された、ゴム弾性シートが押し当てられる。ゴム弾性シートに形成された突起は、高さが一様である。例えば特許文献3等に記された構成を用いる場合、回路素子の高さが異なると、つぎの不具合が生じる虞があった。
すなわち、最も高さが低い回路素子を基準として構成した場合、最も高さが高い回路素子には、必要以上の応力が加えられる。この場合、最も高さが高い回路素子は、破損することが考察される。
一方、最も高さが高い回路素子を基準として構成した場合、最も高さが低い回路素子には、ゴム弾性シートが接触しないことが考察される。この場合、最も高さが低い回路素子は、ゴム弾性シートを介して、回路素子で生じた熱を放熱できない。よって、最も高さが低い回路素子は、熱破壊に至ることが考察される。
さらに、回路素子は、回路基板であるプリント配線板上において、いろいろな方向や角度、粗密の状態等で取り付けられる。よって、単一形状に形成されたゴム弾性シートでは、プリント配線板上に取り付けられた、全ての回路素子に対して、ゴム弾性シートと回路素子との接触面積を一律に確保することは困難である。
上記課題を解決する好適な構成として、以下の態様を構成する。
上記課題を解決する第1の発明は、弾性体で形成され、発熱体と接する凸状の伝熱部を含む吸熱面と、放熱板と接する放熱面と、を有する熱伝導体である。
また、第2の発明は、弾性体で形成され、発熱体と接する伝熱部を成す、第1の凹部を含む吸熱面と、放熱板と接する放熱面と、を有する熱伝導体である。
また、第3の発明は、第1の発明又は第2の発明の熱伝導体において、前記伝熱部は、前記吸熱面から突出した前記伝熱部の端部に、前記端部から凹んだ窪み部を含む。
また、第4の発明は、第1の発明又は第2の発明の熱伝導体において、前記弾性体の材料は、シリコーンゴム又はアクリルゴムである態様を含む。
また、第5の発明は、第1の発明又は第2の発明の熱伝導体において、前記放熱面には、前記放熱板と前記放熱面との間に生じる応力を緩和する第2の凹部を含む。
また、第6の発明は、第5の発明の熱伝導体において、前記第2の凹部は、エンボス加工により形成される態様を含む。
また、第7の発明は、第1の発明又は第2の発明の熱伝導体を備える電気機器において、前記発熱体は、接続部を介して、回路基板と電気的に接続された回路素子であり、前記
放熱板は、前記回路基板が収納される筐体を含む。
また、第8の発明は、第7の発明の電気機器において、前記筐体が有する熱伝導率の値は、前記熱伝導体が有する熱伝導率の値よりも大きい態様を含む。
また、第9の発明は、第7の発明の電気機器において、前記伝熱部は、さらに、前記吸熱面から突出した前記伝熱部の端部に、前記端部から凹んだ窪み部を含み、前記窪み部は、前記回路素子と嵌合する態様を含む。
また、第10の発明は、第7の発明の電気機器において、前記伝熱部と前記接続部とは、非接触である態様を含む。
また、第11の発明は、第7の発明の電気機器において、前記放熱面には、前記放熱板と前記放熱面との間に生じる応力を緩和する第2の凹部を含む。
また、第12の発明は、第7の発明の電気機器において、請求項7に記載の電気機器において、前記第2の凹部は、エンボス加工により形成される態様を含む電気機器。
また、第13の発明は、第7の発明の電気機器において、前記電気機器から電力が供給されるステータと、前記ステータと対向して位置するロータと、を備える電動機である。
本発明の熱伝導体により、発熱体で生じた熱を放熱する。したがって、本発明を用いれば、本発明の熱伝導体が、従来よりも高い温度領域で使用される場合でも、本発明の熱伝導体が用いられる回路モジュールの信頼性を高めることができる。よって、本発明を用いれば、本発明の熱伝導体が用いられる電気機器は、従来よりも広い温度領域で使用できる。また、本発明の熱伝導体が用いられる電気機器は、電動機にも組み込まれる。したがって、電動機は、長期における信頼性が更に高められた、電気機器を備える。
本発明の実施例1における熱伝導体が用いられる電動機の断面を示す説明図 図1に示す電動機で用いられる電気機器の要部拡大を示す図 図1に示す電動機で用いられる他の電気機器の要部拡大を示す図 図1に示す電動機で用いられるさらに他の電気機器の要部拡大を示す図 図2に示す電気機器の要部拡大を示す図
以下、本発明の実施例について、図面と表とを参照しながら説明する。なお、以下の実施例は、本発明を具現化した一例であって、本発明の技術的範囲を制限するものではない。
図1は、本発明の実施例1における熱伝導体が用いられる電動機の断面を示す説明図である。図2から図4は、それぞれ、図1に示す電動機で用いられる電気機器の要部拡大図である。図5は、図2に示す電気機器の要部拡大図である。
なお、各図において、図面を見易くするために、ハッチングは、主要部分にのみ施している。
図1、図2に示すように、本発明の実施例1における熱伝導体13は、弾性体で形成さ
れ、吸熱面13bと、放熱面13cと、を有する。吸熱面13bは、発熱体である回路素子16と接する凸状の伝熱部13aを含む。放熱面13cは、放熱板である筐体9と接する。
あるいは、図3に示すように、本発明の実施例1における他の熱伝導体23は、弾性体で形成され、吸熱面13bと、放熱面13cと、を有する。本発明の吸熱面13bは、発熱体である回路素子16と接する伝熱部13aを成す、第1の凹部13dを含む。放熱面13cは、放熱板である筐体9と接する。
本構成は、例えば、つぎの過程を経て、形成できる。すなわち、熱伝導体13、23は、吸熱面側金型と放熱面側金型とを用いて、形成できる。
吸熱面側金型は、高さが異なる回路素子16の配列に合わせて、熱伝導体13、23が有する吸熱面13bを形成する。吸熱面側金型には、吸熱面13b上において、それぞれの回路素子16の高さに応じて、必要とされる伝熱部13aを形成する型が施されている。よって、吸熱面13bには、それぞれの回路素子16の高さに合わせて、伝熱部13aが形成される。
放熱面側金型は、放熱板である筐体9の形状に合わせて、熱伝導体13、23が有する放熱面13cを形成する。放熱面側金型には、放熱面13cの形状に応じて、筐体9と熱伝導体13、23とが密着するような型が施されている。
吸熱面側金型と放熱面側金型との間には、硫黄などの成分が加えられていない生ゴムが、準備される。準備された生ゴムは、放熱面側金型と吸熱面側金型との間で加圧されながら、硫黄などの成分が供給される。つまり、生ゴムは、加硫成形される。すなわち、生ゴムは、直圧成形法により、形成できる。
本構成とすれば、つぎの作用効果を得ることができる。すなわち、図1から図3に示すように、回路基板15には、形状が異なる、複数の発熱体である回路素子16が取り付けられる。熱伝導体13、23は、発熱体である回路素子16の形状に適合するよう、弾性力を有する材料で形成される。熱伝導体13、23は、発熱体である回路素子16と接している。熱伝導体13、23は、回路素子16と接した部分から吸熱する。換言すれば、回路素子16は、熱伝導体13、23と接する部分より放熱する。
よって、本実施例における熱伝導体13、23を用いれば、回路基板15に取り付けられた、形状が異なる、複数の発熱体である回路素子16に対して、それぞれの回路素子16が放熱に必要とする接触面積を確保できる。よって、本実施例における熱伝導体13、23は、より効率的に、発熱体である回路素子16に生じた熱を放熱できる。
ここで、回路素子16について、説明する。
回路基板15には、各種の電気回路を構成する電子部品が取り付けられる。本実施例でいう回路素子16とは、これら電子部品のうち、温度変化が電子部品の特性に大きな影響を与えるものをいう。電子部品の特性には、性能劣化や寿命の短期化、あるいは、電子部品が熱破壊に至ること等がある。主な回路素子16には、集積回路(Integrated Circuit)10と、汎用部品であるコンデンサ11等がある。なお、以下の説明において、集積回路10は、IC10という。
一方、本実施例において、電子部品のうち、温度変化が電子部品の特性に大きな影響を与えないものもある。つまり、電子部品の雰囲気温度に温度変化が生じても、電子部品を
使用する上で支障がないものがある。主な電子部品には、抵抗器12等がある。
なお、以下の説明において、回路基板15に取り付けられる電子部品を総称して、回路素子16等ということもある。
また、本実施例における熱伝導体13、23において、伝熱部13aは、弾性力を有する材料で形成され、発熱体である回路素子16の形状に応じて成形される。換言すれば、伝熱部13aは、適度な弾力を伴って、回路素子16と接している。よって、雰囲気温度が大きく変化する環境下において、温度変化に伴う、回路素子16の線膨張係数と、熱伝導体13の線膨張係数との差による応力が生じても、伝熱部13aから回路素子16に加えられる応力を抑制できる。したがって、本実施例における熱伝導体13は、回路素子16の品質を損なうことなく、回路素子16の信頼性を維持できる。
特に、顕著な作用効果を奏する構成は、以下のとおりである。
すなわち、図1、図2に示すように、本実施例における熱伝導体13において、伝熱部13aは、吸熱面13bから突出した伝熱部13aの端部13eに、端部13eから凹んだ窪み部13fを含む。
本構成とすれば、伝熱部13aと回路素子16とが密着する。
また、本実施例における熱伝導体13において、弾性体の材料は、シリコーンゴム又はアクリルゴムである。
本構成とすれば、熱伝導体13は、ゴム弾性力を備える。また、熱伝導体13は、雰囲気温度が高い環境下でも、後述する理由により、高い信頼性を確保できる。
すなわち、雰囲気温度が高い環境下において、シリコーンゴム及びアクリルゴムは、時間の経過に伴う、ゴム硬度の変化が少ない。換言すれば、雰囲気温度が高い環境下において、シリコーンゴム及びアクリルゴムは、時間が経過しても、硬くならずに、ゴム弾性力を維持している。
雰囲気温度の変化が激しい環境下において、熱伝導体13が用いられた電気機器100には、温度変化に伴う、膨張や収縮が生じることがある。
上述したように、シリコーンゴム及びアクリルゴムは、ゴム弾性力を維持している。よって、電気機器100を構成する部材が、膨張、あるいは、収縮しても、熱伝導体13が有するゴム弾性力により、回路素子16や、回路素子16と回路基板15との電気的な接続部14には、大きな応力が加えられることを防止できる。
また、図4に示すように、本実施例における熱伝導体33において、放熱面13cには、放熱板である筐体9と放熱面13cとの間に生じる応力を緩和する、第2の凹部17が含まれる。
特に、第2の凹部17は、エンボス加工により形成される。
また、図1から図3に示すように、本実施例における熱伝導体13、23を備える電気機器100は、つぎの構成である。すなわち、発熱体は、接続部14を介して、回路基板15と電気的に接続された回路素子16である。放熱板は、回路基板15が収納される筐体9である。
本構成とすれば、回路基板15上に、複数の発熱体である回路素子16が取り付けられるとき、つぎの作用効果を奏する。すなわち、電気機器100は、回路基板15と筐体9との間に位置する空間において、弾性力を有する熱伝導体13、23が取り付けられる。
熱伝導体13、23が有する吸熱面13bは、回路基板15に取り付けられた回路素子16と吸熱面13bとの間に位置する空間において、弾性力を有する伝熱部13aが回路素子16と接する。
熱伝導体13、23が有する放熱面13cは、筐体9と接する。
よって、回路素子16で生じた熱は、熱伝導体13、23を介して、筐体9へと伝達される。筐体9に伝達された熱は、筐体9から電気機器100の外部へと放熱される。
したがって、本実施例における電気機器100は、より効率的に、回路素子16に生じた熱を、電気機器100の外部に放熱できる。
特に、顕著な作用効果を奏する構成は、以下のとおりである。
すなわち、本実施例における電気機器100において、筐体9が有する熱伝導率の値は、熱伝導体13が有する熱伝導率の値よりも大きい。
本構成とすれば、発熱体である回路素子16で生じた熱は、熱伝導体13、23を介して、筐体9から筐体9の外部に向けて、効率良く放熱される。よって、本実施例における電気機器100は、発熱体である回路素子16の温度を効率的に下げることができる。
また、図5に示すように、本実施例における電気機器100において、伝熱部13aは、さらに、吸熱面13bから突出した伝熱部13aの端部13eに、端部13eから凹んだ窪み部13fが含まれる。窪み部13fは、回路素子16と嵌め合わされる。
本構成とすれば、回路素子16の天面16aと側面16bとは、窪み部13fの、平面13gと、側面13hとを介して、伝熱部13aと接する。
また、本実施例における電気機器100において、伝熱部13aと接続部14とは、非接触である。
本構成によれば、伝熱部13aと接続部14との間に、一定の隙間を確保できる。よって、温度変化に伴う、回路素子16の線膨張係数と、熱伝導体13の線膨張係数との差による体積変化が発生しても、伝熱部13aが、接続部14と接触することを回避できる。したがって、電気機器100は、回路素子16が取り付けられた回路基板15の信頼性を向上できる。
また、図4に示すように、本実施例における電気機器100において、放熱面13cには、放熱板である筐体9と放熱面13cとの間に生じる応力を緩和する、第2の凹部17が含まれる。
第2の凹部17は、エンボス加工により形成される。
また、図1に示すように、本実施例における電動機110は、上述した電気機器100と、ステータ101と、ロータ6と、を備える。
ステータ101は、電気機器100から電力が供給される。ロータ6は、ステータ101と対向して位置する。
本構成によれば、電動機110が、従来よりも高い温度領域で使用される場合でも、電動機110は、高い信頼性および高い放熱性を発揮できる。よって、本発明を用いれば、本発明の電動機110は、従来よりも広い温度領域で使用できる。 さらに、図面を用いて、詳細に説明する。
図1に示すように、本実施例における電動機110は、筐体9の内部に、ステータ101と、ロータ6と、回路モジュール4と、を備える。筐体9は、蓋9aと、フレーム3と、を有する。
ステータ101は、巻線2が巻き回されたコア1を有する。コア1は、電動機110の外殻を成すフレーム3の内側に固定される。コア1は、フレーム3の内周面に沿って、圧入される。コア1は、内側に内周面を含む筒状に形成される。コア1の内側に位置する空間には、ロータ6が位置する。
ロータ6は、ステータ101と向かい合う外周面に、永久磁石8を含む。ロータ6は、ロータ6の軸心に沿ってシャフト7が圧入される。シャフト7は、ロータ6を挟んで、一対の軸受5a、5bが取り付けられる。ロータ6は、一対の軸受5a、5bにより、回転自在に支持される。
回路モジュール4には、回路基板15に回路素子16等が取り付けられる。蓋9aは、軸受5aを保持する軸受ハウジング9bを含む。軸受ハウジング9bには、一対の軸受5a、5bのうち、出力軸7a側に位置する軸受5aが取り付けられる。
フレーム3は、軸受5bを保持する軸受ハウジング3aを含む。軸受ハウジング3aには、一対の軸受5a、5bのうち、出力軸7aの反対側に位置する軸受5bが取り付けられる。
本実施例における電動機110において、フレーム3には、ステータ101が収納される。ステータ101の内部には、シャフト7を含むロータ6が挿入される。ロータ6が挿入された状態で、蓋9aが、フレーム3に取り付けられる。蓋9aとフレーム3とは、電動機110の外殻を形成する。
電動機110の内部において、回路モジュール4は、ステータ101と蓋9aとの間に位置する。
図2に示すように、回路モジュール4において、回路基板15には、蓋9aと向かい合う実装面15a上に、回路素子16等が取り付けられる。実装面15aと蓋9aとが向かい合う空間には、熱伝導体13が位置する。
回路基板15に含まれる実装面15aには、回路素子16等が取り付けられる。回路基板15と回路素子16とは、接続部14で接続される。接続部14は、はんだで実現できる。より具体的には、回路基板15上に形成された配線パターンと回路素子16とは、はんだで実現できる接続部14で、電気的に接続される。
回路基板15に取り付けられた回路素子16は、実装面15aの反対側で伝熱部13aと接する。伝熱部13aを含む熱伝導体13は、ゴム弾性力を有するシリコーンゴムで形
成される。
シリコーンゴムは、つぎの物性を有する材料で形成できる。すなわち、シリコーンゴムの熱伝導率は、2W/m・Kである。シリコーンゴムのデュロメータのタイプAの硬度は、60度である。シリコーンゴムの絶縁破壊に至る耐電圧は、9.5kV/mmである。
熱伝導体13は、吸熱面13b上に伝熱部13aを含む。伝熱部13aは、吸熱面13bから突き出るように形成される。あるいは、伝熱部13aは、熱伝導体13に第1の凹部13dを形成することで、吸熱面13bから突き出るように、伝熱部13aを形成できる。
図5に示すように、伝熱部13aは、端部13eにおいて、陥没した窪み部13fが形成される。また、平面13gが形成される。窪み部13fに含まれる、平面13gと、側面13hとは、回路素子16に含まれる、天面16aと側面16bと接する。伝熱部13aはゴム弾性力を有するため、窪み部13fと回路素子16とは、密着する。
図2に示すように、熱伝導体13に含まれる放熱面13cは、筐体9である蓋9aと接する。蓋9aには、亜鉛メッキ鋼板が含まれる。蓋9aは、亜鉛メッキ鋼板がプレス成形されて、形成される。亜鉛メッキ鋼板がプレス成形された蓋9aの熱伝導率は、50W/m・Kである。
本構成とすれば、自動車が有するエンジンルームの周囲のように、雰囲気温度が高い環境下で電気機器100が使用されたとしても、発熱体である回路素子16で生じた熱は、効率よく放熱される。よって、本実施例によれば、高い信頼性を有する回路モジュール4が、実現できる。
また、本実施例において、回路素子16に加えられる応力を抑制するために、熱伝導体13の材料には、ゴム弾性力を有するものが用いられる。よって、電気機器100の雰囲気温度が大きく変化するような環境下でも、回路素子16の線膨張係数と、熱伝導体13の線膨張係数との差による応力が生じても、ゴム弾性力に吸収される。
本構成とすれば、自動車が有するエンジンルームの周囲のように、雰囲気温度が高い環境下で電気機器100が使用されたとしても、電気機器100は、回路素子16に加えられる応力を低く抑えることができる。よって、本実施例によれば、高い信頼性を有する回路モジュール4が、実現できる。
また、本実施例における熱伝導体13は、回路モジュール4を成す回路基板15上に取り付けられた回路素子16の外形に合わせて、上述した直圧成形法により、成形される。
本構成とすれば、特許文献1等に記されたように、モールド成形の際、回路素子16に加えられていた成形圧力による損傷は、回避できる。さらに、本構成とすれば、特許文献1等に記された技術で必要と考えられる、モールド成形用の金型や樹脂封止装置等の設備が不要となる。
また、回路素子16で生じた熱は、ゴム弾性力を有する熱伝導体13を介して、蓋9aに伝達される。蓋9aに伝えられた熱は、蓋9aから電気機器100の外側に向けて放熱される。
なお、熱伝導体13は、ゴム弾性力を有する弾性体で形成される。回路モジュール4は、熱伝導体13を介して、筐体9を構成する蓋9aに取り付けられる。よって、筐体9に
加えられた振動は、熱伝導体13で抑制されて、回路モジュール4に伝えられる。したがって、本実施例における電気機器100は、回路モジュール4に伝えられる振動を、抑制する効果も期待できる。
また、本実施例における電気機器100は、発熱体である回路素子16にのみ、熱伝導体13を接することができる。上述したように、発熱体となる回路素子16には、IC10や、コンデンサ11等がある。熱伝導体13と接する回路素子16は、効率よく、回路素子16に生じた熱を放熱できる。
一方、熱伝導体13を介した放熱を必要としない抵抗器12等には、熱伝導体13が接していない。熱伝導体13と接していない抵抗器12等には、熱伝導体13から不要な応力が加えられることはない。
熱伝導体13は、各種の回路基板15に応じて、成形される成形品である。よって、それぞれの回路基板15に取り付けられた、放熱を必要とする回路素子16に対して、伝熱部13aが形成される。それぞれの伝熱部13aから、それぞれの回路素子16に対して、適宜、適切な弾性力が加えられる。
また、それぞれの回路基板15に取り付けられた、放熱を必要としない抵抗器12等に対して、伝熱部13aは形成されない。伝熱部13aが形成されないため、抵抗器12等には、不要な応力が加えられることがない。
上述したように、熱伝導体13は、各種の回路基板15に応じて成形される。よって、応力に対する十分な強度を有しない回路素子16については、伝熱部13aから回路素子16に加えられる応力を低減できる。具体的には、伝熱部13aから回路素子16に加えられる接触圧力が弱くなるように、伝熱部13aが形成される。なお、回路素子16から吸熱すべき熱の伝達については、伝熱部13aと回路素子16との接触面積を調整して対応できる。
本構成とすれば、電気機器100は、回路素子16に加えられる応力に対する信頼性と、回路素子16から除去したい熱の放熱特性と、を確保できる。
ここで、図4を用いて、特に、応力に対する十分な強度を有しない回路素子16への対応を説明する。以下の説明において、応力に対する十分な強度を有しない回路素子16として、IC10を例示して説明する。
図4に示すように、熱伝導体33は、IC10と接する吸熱面13bと、吸熱面13bの反対側に位置する放熱面13cと、を有する。放熱面13cには、IC10と対応する位置に、第2の凹部17が形成される。
本構成とすれば、熱伝導体33からIC10に対して応力が加えられるとき、第2の凹部17が応力を緩和するように作用する。具体的には、回路基板15の線膨張係数と、IC10の線膨張係数との差による応力が、生じることがある。このとき、弾性力を有する熱伝導体33において、第2の凹部17が、適度に変形する。第2の凹部17が変形することで、熱伝導体33に生じた応力は緩和される。よって、IC10に加えられる応力は低減される。
したがって、電気機器100は、応力に対して、さまざまな耐性を有する回路素子16が取り付けられたとしても、熱伝導体33が、回路素子16に対して適切な応力を加えるように調整できる。この結果、電気機器100の品質は向上する。
なお、第2の凹部17は、エンボス加工で形成できる。その他、第2の凹部17は、IC10に加えられる応力を緩和できれば、他の形状や他の加工方法でも実現できる。
また、熱伝導体13は、回路基板15と回路素子16とを電気的に接続する接続部14との間に、隙間を有する。換言すれば、熱伝導体13と接続部14とは、非接触である。
本構成とすれば、電気機器100の雰囲気温度の変化に伴い、回路素子16の線膨張係数と、熱伝導体13の線膨張係数との差による応力が発生しても、接続部14が、熱伝導体13から応力を加えられることを回避できる。よって、電気機器100は、信頼性が向上する。
ここで、熱伝導体13を形成する材料について、説明する。
表1に示すように、熱伝導体13は、各種のゴムを材料として形成できる。表1には、各種の材料を用いて、熱伝導体13を形成した際の特性が示される。
評価した材料は、エチレンプロピレンジエンゴム(Ethylene Propylene Diene Methylene linkage rubber。以下、EPDMゴムと記す。)、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムである。
評価した項目は、耐熱性と、硬度と、加工性と、コストと、アウトガスと、である。これら5項目について評価した結果に基づいて、総合的な判断を下した。
なお、表1中、硬度は、後述する理由により、「信頼性」とも読み替えることができる。
すなわち、熱伝導体13を形成する材料は、硬度が高い、つまり、熱伝導体13を形成する材料が硬いと、外部から加えられた応力を緩和する能力が低くなる。よって、硬度が高い材料で形成された熱伝導体13を電気機器100に用いれば、電気機器100が有する回路素子16に対する信頼性が低くなる。
逆に、熱伝導体13を形成する材料は、硬度が低い、つまり、熱伝導体13を形成する材料が柔らかいと、外部から加えられた応力を緩和する能力が高くなる。よって、硬度が低い材料で形成された熱伝導体13を電気機器100に用いれば、電気機器100が有する回路素子16に対する信頼性は高くなる。
なお、表1に示した評価結果は、以下のとおりである。すなわち、表1中、「◎」は、極めて良好な結果を意味する。「○」は、使用上、不具合のないレベルを意味する。「△」は、使用する際、留意すべき事項を伴うレベルを意味する。換言すれば、「△」は、条件付で使用できるレベルである。「×」は、使用できないレベルを意味する。
具体的な評価の内容は、以下のとおりである。
すなわち、耐熱性の評価は、雰囲気温度が150℃の環境下に、各材料を3000時間放置して行った。耐熱性の判断は、放置の前後で生じた、各材料の硬度変化を測定して行った。耐熱性は、放置の前後で生じた硬度変化が、3度以下のものを◎とした。耐熱性は、放置の前後で生じた硬度変化が、3度を超えて7度以下のものを○とした。耐熱性は、放置の前後で生じた硬度変化が、7度を超えるものを×とした。
また、硬度の評価は、1.5W/m・K以上の熱伝導率を目標とした際、各材料が有する初期のゴム硬度の値で判断した。硬度は、初期のゴム硬度の値が60度以下となったものを◎とした。硬度は、初期のゴム硬度の値が60度を越えて70度以下となったものを○とした。硬度は、所定の条件下で使用すれば、初期のゴム硬度の値が60度を越えて70度以下となったものを△とした。
加工法は、工夫を要する工程が生じないものを○とした。加工法は、工夫を要する工程が生じるものを△とした。
コストは、量産に適する価格帯を○とした。コストは、他の要因等を考慮して、総合的に許容できる価格帯を△とした。コストは、量産に適さない価格帯を×とした。
アウトガスの評価は、各材料をヘキサンに16時間浸漬した後、ガスクロマトグラフ質量分析計を用いて行った。ガスクロマトグラフ質量分析計では、低分子シロキサンについて分析した。アウトガスは、低分子シロキサンの発生がなかったものを〇とした。アウトガスは、アニール等の処理を行えば、低分子シロキサンの発生が抑制できるものを△とした。
Figure 2016131237
評価を行った結果、アクリルゴムは、全ての項目で「○」を得た。
シリコーンゴムは、耐熱性と硬度(信頼性)で「◎」を得た。また、シリコーンゴムは、コストとアウトガスとで「△」となった。
EPDMゴムは、耐熱性で「×」となった。また、フッ素ゴムは、コストで「×」となった。
以上の結果より、熱伝導体13の材料には、アクリルゴムが適している。
また、後述する点に留意すれば、熱伝導体13の材料には、シリコーンゴムを用いることができる。すなわち、シリコーンゴムは、コストと、アウトガスとが、△となった。一方、シリコーンゴムは、耐熱性と、硬度とが、◎となった。
ここで、シリコーンゴムの優れた特徴である、耐熱性と硬度とを重要視する場合、アクリルゴムよりも若干高価となるコストは、許容できる範囲となる。
また、電気機器100の周囲に、リレー等の電気的接点を有する部品がない場合、アウトガスは、特に留意すべき事項ではない。
さらに、電気機器100の周囲に、リレー等の電気的接点を有する部品がある場合、シリコーンゴムにアニール処理を施せば、低分子シロキサンの発生を抑制できる。つまり、
アニール処理が施されたシリコーンゴムは、アウトガスの評価が○になる。
なお、アニール処理は、例えば、雰囲気温度200℃の環境下に、シリコーンゴムを4時間以上留めることで、実現できる。
以上の内容を考慮して、シリコーンゴムは、総合判断が○となった。
つまり、本実施例において、熱伝導体13は、アクリルゴムまたはシリコーンゴムを材料として形成される。この熱伝導体13は、自動車が有するエンジンルームのように、雰囲気温度が高温であっても、十分な耐熱性を有する。
また、この熱伝導体13は、温度変化に伴い、回路素子16の線膨張係数と、熱伝導体13の線膨張係数との差による応力が生じたとしても、十分な弾性力を有する。よって、この熱伝導体13を備える電気機器100では、高温の環境下であっても、回路基板15に取り付けられた回路素子16に対して、過度な応力が加えられることはない。したがって、本実施例における熱伝導体13は、高い信頼性を確保できる。
また、この熱伝導体13を用いれば、電気機器100は、回路素子16に生じた熱を効率よく放熱できる。
以上の説明から明らかなように、本発明の実施例1における熱伝導体を用いれば、雰囲気温度が高温の場合、あるいは、広い範囲で温度変化を伴う環境下において、発熱体である回路素子を損傷することなく動作できる。回路素子で生じた熱は、熱伝導体を介して、効率よく放熱される。よって、本発明の実施例1における電気機器は、高い信頼性を確保できる。
付言すれば、本発明の実施例1における熱伝導体を用いれば、回路素子で生じた熱は、直接、熱伝導体を介して、放熱板である筐体から電気機器の外部に向けて放出される。換言すれば、回路素子で生じた熱は、回路素子の雰囲気温度、すなわち、電気機器の内部温度を上昇させることはない。よって、本発明の実施例1における熱伝導体が用いられた電気機器は、従来よりも高い温度領域で使用できる。したがって、本発明の実施例1における熱伝導体が用いられた電気機器は、従来よりも広い温度領域で使用できる。
以上のように、本発明によれば、自動車に搭載される電動機のように、従来よりも高い温度領域で使用される場合でも、電気機器は、発熱体である回路素子に生じた熱を放熱できる。よって、本発明を用いれば、電動機は、従来よりも広い温度領域で使用できる。したがって、本発明における電気機器は、高い放熱性を有するため、信頼性が確保される。
本発明における、熱伝導体や電気機器は、自動車に搭載される電動機のほか、産業用電動機や家電用電動機等にも適用できる。
1 コア
2 巻線
3 フレーム
3a、9b 軸受ハウジング
4 回路モジュール
5a、5b 軸受
6 ロータ
7 シャフト
7a 出力軸
8 永久磁石
9 筐体(放熱板)
9a 蓋
10 IC(集積回路)
11 コンデンサ
12 抵抗器
13、23、33 熱伝導体
13a 伝熱部
13b 吸熱面
13c 放熱面
13d 第1の凹部
13e 端部
13f 窪み部
13h、16b 側面
14 接続部
15 回路基板
15a 実装面
16 回路素子(発熱体)
16a 天面
17 第2の凹部
100 電気機器
101 ステータ
110 電動機

Claims (13)

  1. 弾性体で形成され、発熱体と接する凸状の伝熱部を含む吸熱面と、放熱板と接する放熱面と、を有する熱伝導体。
  2. 弾性体で形成され、発熱体と接する伝熱部を成す、第1の凹部を含む吸熱面と、放熱板と接する放熱面と、を有する熱伝導体。
  3. 請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の熱伝導体において、前記伝熱部は、前記吸熱面から突出した前記伝熱部の端部に、前記端部から凹んだ窪み部を含む、熱伝導体。
  4. 請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の熱伝導体において、前記弾性体の材料は、シリコーンゴム又はアクリルゴムである態様を含む熱伝導体。
  5. 請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の熱伝導体において、前記放熱面には、前記放熱板と前記放熱面との間に生じる応力を緩和する第2の凹部を含む、熱伝導体。
  6. 請求項5に記載の熱伝導体において、前記第2の凹部は、エンボス加工により形成される態様を含む、熱伝導体。
  7. 請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の熱伝導体を備える電気機器において、前記発熱体は、接続部を介して、回路基板と電気的に接続された回路素子であり、前記放熱板は、前記回路基板が収納される筐体を含む電気機器。
  8. 請求項7に記載の電気機器において、前記筐体が有する熱伝導率の値は、前記熱伝導体が有する熱伝導率の値よりも大きい態様を含む電気機器。
  9. 請求項7に記載の電気機器において、前記伝熱部は、さらに、前記吸熱面から突出した前記伝熱部の端部に、前記端部から凹んだ窪み部を含み、前記窪み部は、前記回路素子と嵌合する態様を含む電気機器。
  10. 請求項7に記載の電気機器において、前記伝熱部と前記接続部とは、非接触である態様を含む電気機器。
  11. 請求項7に記載の電気機器において、前記放熱面には、前記放熱板と前記放熱面との間に生じる応力を緩和する第2の凹部を含む電気機器。
  12. 請求項7に記載の電気機器において、前記第2の凹部は、エンボス加工により形成される態様を含む電気機器。
  13. 請求項7に記載の電気機器と、前記電気機器から電力が供給されるステータと、前記ステータと対向して位置するロータと、を備える電動機。
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