JP6872953B2 - 発熱部品の固定構造および発熱部品の固定方法 - Google Patents

発熱部品の固定構造および発熱部品の固定方法 Download PDF

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Description

本発明は、発熱部材を放熱板に固定する発熱部品の固定構造および発熱部品の固定方法に関する。
発熱部品の中でも発熱量の多い電力半導体素子は、発熱された熱を放熱させるために放熱板が取り付けられて用いられる。放熱板は、放熱効率を高めるために直接筐体と接続され、筐体は感電防止のためアース電位となっていることから、電力半導体素子と、電力半導体素子と異電位となっている放熱板との間に絶縁放熱シートが挿入されている。さらに、電力半導体素子と絶縁放熱シートと放熱板との密着性を高めるために、取付金具によって電力半導体素子が放熱板に押さえつけられている。このとき、電力半導体素子と、放熱板および取付金具とは異電位となるため、平坦な絶縁放熱シートを曲げて異電位である電力半導体素子を包みこむことで、絶縁を確保する。
特許文献1には、半導体素子を取付金具により半導体素子の放熱板とは反対側の面から押さえ込むようにして放熱板へ取り付けた半導体素子の放熱板への固定構造であり、半導体素子と放熱板との間および取付金具と半導体素子との間に絶縁シートを介在させた半導体素子の放熱板への固定構造が開示されている。
実開昭62−168651号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、組み立て作業において絶縁放熱シートと取付金具とを用いて半導体素子を放熱板に取り付けるとき、まず放熱板の上に絶縁放熱シートを敷き、その上に半導体素子を乗せる。つぎに、絶縁放熱シートの端を掴んで半導体素子の上まで折り返す形で絶縁放熱シートを折り曲げる。そして、絶縁放熱シートを掴んで折り曲げた状態を維持しながら取付金具を持ち、さらにドライバーとネジとを持って取付金具を取り付ける必要があった。このため、同時に複数のものを保持する作業が必要となり、組み立て作業が困難である、という問題があった。
また、放熱特性を低下させないためには半導体素子と絶縁放熱シートと放熱板とを十分に密着させるための押さえつけ力が必要である。これは、半導体素子の絶縁放熱シートとの接触面および絶縁放熱シートの半導体素子との接触面には凹凸があるため、押さえつけ力が不足すれば放熱経路に空気が介在して接触熱抵抗が上がり、放熱を妨げるためである。特に大電力用途の半導体素子においては大量の熱を筐体外へ放熱しなればならないことから、接触熱抵抗を下げるために強力な押さえつけ力が必要となるため、取付金具の支点をできるだけ半導体素子の押さえ位置に近づけることが重要となる。しかし、異電位である電力半導体素子と取付金具を接近させると絶縁距離不足となり、絶縁距離と押さえつけ力の両立が困難という問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、固定金具によって発熱部品が放熱板に固定された発熱部品の固定構造において、組み立てが容易であり、発熱部品と放熱板とを密着させるとともに固定金具と発熱部品との絶縁距離を確保することが可能な発熱部品の固定構造を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる発熱部品の固定構造は、放熱板と、放熱板の一面上に配置された絶縁放熱シートと、放熱面が絶縁放熱シートと対向した状態で絶縁放熱シート上に配置された発熱部品と、放熱板に発熱部品を固定する固定金具と、を有する。固定金具は、一端側に設けられ、一面に固定される固定部と、固定部から延在して他端側に設けられ、発熱部品における放熱板側と反対方向を向く背面側から発熱部品をバネ性によって放熱板側に押圧して固定する押圧部と、を有し、絶縁放熱シートは、一面の面内方向において固定金具の固定部側の端部に、一面から離れる方向に立ち上がった立ち上がり部を有する。一面に垂直な方向において、立ち上がり部の高さは、発熱部品の背面の高さよりも高い。立ち上がり部は、一面において発熱部品を挟んで発熱部品と反対側の面に、一面に垂直な方向における中間領域が凹形状とされた凹部を有する。
本発明によれば、固定金具によって発熱部品が放熱板に固定された発熱部品の固定構造において、組み立てが容易であり、発熱部品と放熱板とを密着させるとともに固定金具と発熱部品との絶縁距離を確保することが可能な発熱部品の固定構造が得られる、という効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造を示す模式斜視図 本発明の実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造を示す断面図であり、図1における線分II−II線における断面図 本発明の実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造に用いられる絶縁放熱シートを示す上面図 本発明の実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造に用いられる絶縁放熱シートを示す断面図であり、図3における線分IV−IV線における断面図 本発明の実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造の形成方法を示す斜視図 本発明の実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造の形成方法を示す斜視図 本発明の実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造の形成方法を示す斜視図 発熱部品を一方向に連続的に配置することを想定した発熱部品の固定構造の斜視図 本発明の実施の形態2にかかる発熱部品の固定構造を示す断面図
以下に、本発明の実施の形態にかかる発熱部品の固定構造および発熱部品の固定方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造を示す模式斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造を示す断面図であり、図1における線分II−II線における断面図である。図3は、本発明の実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造に用いられる絶縁放熱シートを示す上面図である。図4は、本発明の実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造に用いられる絶縁放熱シートを示す断面図であり、図3における線分IV−IV線における断面図である。本実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造は、放熱板1と、放熱板1の一面1a上に配置された絶縁放熱シート2と、放熱面3cが絶縁放熱シート2と対向した状態で絶縁放熱シート2上に配置された発熱部品3と、放熱板1に発熱部品3を固定する固定金具5と、により構成される。
放熱板1は、一面1aの外形形状が長方形状とされた平板状を有し、アルミニウムに代表される熱伝導性の高い金属材料により構成されたヒートシンクである。放熱板1は、載置面である一面1a上に絶縁放熱シート2、発熱部品3および固定金具5が載置される。放熱板1の一面1aには、固定金具5をネジ6でネジ固定するためのネジ孔1bが設けられている。
また、放熱板1における一面1aには、第1の方向において既定の距離だけ離間した位置に、一面1aと垂直な方向に突出した2つの突起部である円柱1cが設けられている。第1の方向は、図1におけるY方向に対応する。第1の方向において2つの円柱1cが離間している既定の距離は、2つの円柱1cの間に発熱部材を配置可能な距離とされており、第1の方向における発熱部品3の幅寸法よりも長い距離とされている。また、第1の方向において、1つの円柱1cと発熱部品3との距離は、円柱1cと発熱部品3の放熱面3cとの絶縁を確保できる距離とされる。円柱1cは、放熱板1における一面1aにおいて少なくとも2つ設けられる。また、放熱板1の面方向において第1の方向と直交する第2の方向において、2つの円柱1cの位置は同じ位置であってもよく、異なる位置であってもよい。第2の方向は、図1におけるX方向に対応する。なお、2つの円柱1cの端面にはネジ孔が設けられている。
絶縁放熱シート2は、面方向における外形形状が長方形状とされ、絶縁性を有する樹脂材料によって形成されて、放熱板1の一面1aと発熱部品3との間に配置されている。放熱板1の一面1aの面方向において、絶縁放熱シート2の外形寸法は、放熱板1の一面1aよりも小さく、発熱部品3よりも大きい。すなわち、絶縁放熱シート2は、放熱板1上において、放熱板1の一面1aの面内に包含され、且つ放熱板1の一面1aの面内において発熱部品3を包含する領域に配置されている。
絶縁放熱シート2は、放熱板1の一面1aに接触して放熱板1の一面1aと平行に配置されて平坦形状を有する平坦部21と、平坦部21の第1辺部21aから延びて一面1aから離れる方向に立ち上がった立ち上がり部22と、を有する。立ち上がり部22が延びる平坦部21の第1辺部21aは、第2の方向の一端部である。したがって、絶縁放熱シート2は、平坦部21の第1辺部21aを基点として折り曲げられて、第1の方向に沿ってみた場合にL型に成形されたL型形状を有している。L型形状における立ち上がり部22は、放熱板1の一面1a上に配置された状態において、放熱板1の一面1aから垂直方向に立ち上がった直立形状となっている。
なお、立ち上がり部22の折り曲げ形状は、必ずしも放熱板1の一面1aから垂直方向に立ち上がった直立形状に限定されない。立ち上がり部22の折り曲げ形状は、一面1aに対する垂直方向から第2の方向における一方の方向に多少傾いた折り曲げ形状とされてもよい。
また、立ち上がり部22は、本実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造を組み立てる前に、あらかじめ平坦部21の第1辺部21aから平坦部21に対して垂直方向に折り曲げられてL型形状に形成されている。
また、絶縁放熱シート2は、放熱板1の一面1a上の既定の位置に配置された際に放熱板1の円柱1cと重なる位置に、円柱1cと同じ直径を有する2つの円形の貫通孔2aが設けられている。2つの貫通孔2aは、第1の方向において、2つの円柱1c間と同じ間隔で離間した位置に設けられている。絶縁放熱シート2の貫通孔2aに放熱板1の円柱1cを通すことによって、絶縁放熱シート2の放熱板1上における位置決めがなされる。すなわち、絶縁放熱シート2の貫通孔2aに円柱1cを挿通させることで、放熱板1上における既定の位置に、簡単に絶縁放熱シート2を配置することが可能とされている。なお、貫通孔2aに円柱1cを通し易くするために、貫通孔2aの直径を円柱の直径に対して余裕を持たせて大きめにしてもよい。
発熱部品3は、例えば電源装置に適用されるパワー半導体素子である。ただし、発熱部品3は、パワー半導体素子に限定されず、放熱板1による放熱が必要とされる発熱を伴う半導体素子を適用できる。
発熱部品3は、素子が樹脂封止されてなり直方体形状を有する本体部である樹脂封止部と、樹脂封止部の第1側面3aから樹脂封止部の外部に延びて設けられて発熱部品3の外部と電気的に接続するための端子4と、を有している。放熱板1の一面1aの面内方向において第1側面3aと反対側を向く発熱部品3の第2側面3bは、絶縁放熱シート2の立ち上がり部22に接触している。また、発熱部品3は、放熱面3cが絶縁放熱シート2と密着した状態で、放熱板1側と反対方向を向く背面3d側から固定金具5によって放熱板1側に押圧されて固定されている。
固定金具5は、放熱板1に固定された状態で発熱部品3を絶縁放熱シート2とともに放熱板1上に固定するための固定部品であり、いわゆる板ばねの機能を有している。固定金具5は、固定金具5の一端側に設けられて一面1aと平行に設けられた固定部5aと、第2の方向において固定部5aから発熱部品3側に延在して固定金具5の他端側に設けられて発熱部品3における背面3d側から発熱部品3を放熱板1側に押圧して固定する押圧部5bと、を有する。
固定部5aは、平板状を有し、固定金具5を放熱板1に固定するためのネジ6を挿通させる貫通孔5cが設けられている。
押圧部5bは、発熱部品3を背面3d側から押さえつけるために、一面1aと垂直な方向において一面1aから離れる方向に、固定部5aにおける発熱部品3側の端部から屈曲して発熱部品3の高さを超える位置まで延び、さらに一面1aに近づく方向に屈曲した屈曲形状を有する。すなわち、押圧部5bは、図2において、固定部5aの端部から上方へ折れ曲がり、発熱部品3の高さを超えた位置からさらに折れ曲がってゆるやかに下方へ向かう形状となっている。また、押圧部5bの先端部分は、わずかに上方へ屈曲しており、屈曲している部分における一面1a側の部分が発熱部品3を背面3dと接触する接触部5dとなる。
固定金具5において、発熱部品3を背面3d側上部から押さえつけるための押圧部5bは、第1の方向において二股に分割されている。押圧部5bは、第1の方向において二股に分割されることで、放熱板1側に押さえつける押さえつけ力を第1の方向において離間した2点から発熱部品3に対して与えることができる。これにより、固定金具5は、発熱部品3の一部が絶縁放熱シート2上で浮き上がることを防止して、発熱部品3を均一に且つ確実に絶縁放熱シート2に押さえつけることができる。
絶縁放熱シート2上に発熱部品3が配置されていない状態では、一面1aと垂直な方向において、固定金具5の押圧部5bの接触部5dと絶縁放熱シートの上面2bとの距離は、発熱部品3の厚みよりも小さい寸法となる。そして、固定金具5の押圧部5bは、絶縁放熱シート2上に発熱部品3が配置されている状態では、一面1aと垂直な方向において、絶縁放熱シート2から離れる方向、すなわち放熱板1から離れる方向の応力が掛かるため、反力で発熱部品3を絶縁放熱シート2側に押さえつける力、すなわち放熱板1側に押さえ付ける力を発熱部品3に与える。すなわち、固定金具5は、バネ性を有し、発熱部品3を放熱板1に向けて付勢する付勢部品としての機能を有する。
なお、固定金具5の形状は、固定金具5を放熱板1へ取り付ける位置が、第2の方向において立ち上がり部22を挟んで発熱部品3と反対側にあり、発熱部品3を放熱板1に向けて付勢できれば、特に限定されない。
なお、絶縁放熱シート2の立ち上がり部22は、図2に示すようにL型部分における立ち上がり部22の起点、すなわちL型形状の折り曲げ部の外周部の厚みを、立ち上がり部22における他の部分よりも厚くして、折り曲げ部の強度を補強することが好ましい。これにより、絶縁放熱シート2が、発熱部品3を押圧する応力が原因で、立ち上がり部22の起点の内側から裂けることを防止できる。
以下、上述したように、発熱部品3と絶縁放熱シート2と、および絶縁放熱シート2と放熱板1とが密着した状態で、固定金具5によって発熱部品3と絶縁放熱シート2とが放熱板1に固定されて一体となったものを半導体アッセンブリーと呼ぶ。
半導体アッセンブリーは、最終的に、一面1aと垂直な方向において固定金具5側に配置される図示しないプリント基板に組み付けて固定される。半導体アッセンブリーは、発熱部品3の端子4がプリント基板のスルーホールに挿入され、プリント基板とをネジ止めすることでプリント基板に固定される。さらに、発熱部品3の端子4はプリント基板にはんだ付けされる。円柱1cは、固定金具5がプリント基板と接触しない高さに設定される。
つぎに、本実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造の形成方法について説明する。図5から図7は、本発明の実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造の形成方法を示す斜視図である。まず、第1工程において、図5に示すように一面1aを上向きにして配置された放熱板1の一面1a上に、図6に示すように絶縁放熱シート2が載置される。このとき、絶縁放熱シート2の2つの貫通孔2aに2つの円柱1cを通すことにより、絶縁放熱シート2の放熱板1上における位置決めがなされる。
つぎに、第2工程において、発熱部品3における放熱面3cを絶縁放熱シートの上面2bと対向させ、放熱面3cと絶縁放熱シートの上面2bとを接触させた状態で、図7に示すように発熱部品3が絶縁放熱シート2の上に載置される。すなわち、発熱部品3は、放熱面3cを下向きにした状態で、絶縁放熱シート2の上に載置される。発熱部品3を絶縁放熱シート2上に配置する際は、発熱部品3を絶縁放熱シート2上に載置した後に絶縁放熱シート2上でスライドさせ、一面1aの面内方向において第1側面3aと反対側を向く発熱部品3の第2側面3bを立ち上がり部22に突き当てることによって、容易に絶縁放熱シート2上における発熱部品3の位置決めを行うことができる。
つぎに、第3工程において、固定金具5が放熱板1に固定される。すなわち、発熱部品3の上に固定金具5の押圧部5bを載せ、ネジ6を固定金具5の貫通孔5cおよび放熱板1のネジ孔1bに挿通して固定することで、固定金具5の固定部5aが放熱板1にネジ固定される。これにより、絶縁放熱シート2を介して発熱部品3が放熱板1に密着固定される。なお、ネジ6による固定金具5の放熱板1への固定箇所は1箇所に限定されず、固定金具5は複数箇所で放熱板1へ固定されてもよい。以上の工程を実施することにより、図1に示すように本実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造が得られる。
なお、発熱部品3の背面3dと固定金具5の押圧部5bとの間の絶縁が必要な場合は、発熱部品3の背面3d上に別の絶縁シートを載せてから固定金具5をネジ止めすればよい。この場合、絶縁シートが円柱1cと重なる位置に貫通孔を設けておくことで、絶縁放熱シート2の位置決めと同様に、絶縁シートの位置決めを容易に行うことが可能になる。
つぎに、半導体アッセンブリーにおける各部の電位について説明する。半導体アッセンブリーの放熱板1は、アース接地された金属筐体に取り付けられた放熱用ヒートシンクに液状の放熱グリスを介して接触固定される。液状の放熱グリスを介していてもヒートシンクと放熱板1との間には直接接触する部分が生じるため、放熱板1はアース電位となる。さらに、放熱板1に取り付けられて固定金具5および固定に使用したネジ6は、いずれも強度を確保するため一般的に金属材料が使用されるため、アース電位となる。
一方、プリント基板に組み付けられた半導体アッセンブリーにおいて、発熱部品3の端子4には電圧が印加される、また、端子4と内部導通している放熱面3cは、同じく電圧が印加される部分であるので充電部となる。
固定金具5の押さえつけ力は、第2の方向において、図2に示すように固定金具5の支点、すなわち固定部5aのネジ6による一面1aへの固定位置から、押圧部5bが発熱部品3を押さえつける位置、すなわち接触部5dまでの距離Lが短いほど強くなる。固定部5aのネジ6による一面1aへの固定位置は、厳密には、ネジ6における発熱部品3側の端部Aである。発熱部品3が大電力用途の半導体素子である場合、発熱部品3の発熱量が比較的大きいため、発熱部品3と絶縁放熱シート2との密着面積、および絶縁放熱シート2と放熱板1との密着面積をできるだけ増やして発熱部品3の熱の放熱能力を高めるために、発熱部品3を強力に押さえつける必要がある。このためには、第2の方向において、固定金具5の固定部5aのネジ6による一面1aへの固定位置をできるだけ発熱部品3に近づけることが重要である。
アース電位となる固定金具5と、充電部となる発熱部品3の放熱面3cとは異電位となるため、固定金具5と放熱面3cとの間には絶縁距離が必要となる。このとき、上記のように絶縁放熱シート2の立ち上がり部22を直立形状にすることによって、発熱部品3の放熱面3cと固定金具5との絶縁距離Dを確保することができる。そして、絶縁放熱シート2の立ち上がり部22の高さが高いほど、絶縁効果が高くなる。すなわち、本実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造では、絶縁放熱シート2が立ち上がり部22を備えない平坦な形状を有する場合に比べて、発熱部品3の放熱面3cと固定金具5との絶縁距離を長く設けることができる。絶縁距離は、立ち上がり部22を沿面距離として考えることになるため、立ち上がり部22の高さは、必要な絶縁距離を満たす寸法に設定される。
上述した本実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造では、絶縁放熱シート2にあらかじめ立ち上がり部22が設けられていることにより、半導体アッセンブリーの組立作業時に同時に複数の部品を保持する保持行為および保持部材が不要であり、組み立て作業が容易となり、半導体アッセンブリーの組立作業性が向上する。
また、本実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造では、一面1aと垂直な方向における絶縁放熱シート2の立ち上がり部22の寸法を大きくするほど絶縁距離を確保でき、第2の方向において固定金具5を発熱部品3に近づけることができる。これにより、半導体アッセンブリーにおいて、絶縁距離を確保するとともに、固定金具5の支点から発熱部品3の押さえ位置点まで距離を短くできるため、固定金具5の押さえつけ力を強化することができ、または固定金具5に要求される押さえつけ力を低くすることができる。前者によれば、発熱部品3と絶縁放熱シート2との密着面積、および絶縁放熱シート2と放熱板1との密着面積の増加により、放熱信頼性の向上効果が得られる。後者によれば、同じ押さえ付け力を実現する場合でも固定金具5の薄肉化が可能になり、固定金具5の調達性の向上、固定金具5の軽量化およびコストダウンが可能である。
また、本実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造では、絶縁放熱シート2が立ち上がり部22を備えることで、半導体アッセンブリーの組立作業性が向上する。放熱板1の上に絶縁放熱シート2を配置する際に、絶縁放熱シートの立ち上がり部22を位置決め用の目印として利用し、放熱板1または放熱板1と組み合わせた位置決め用治具の基準面に立ち上がり部22が接するように絶縁放熱シート2を置くことで、絶縁放熱シートの位置を容易に決定することができる。容易に放熱板1上における絶縁放熱シート2の位置決めを行うことができ、作業性が向上する。
また、発熱部品3を絶縁放熱シート2上に配置する際の作業性が向上する。すなわち、発熱部品3を絶縁放熱シート2上に配置する際、絶縁放熱シート2の立ち上がり部22を壁として利用し、発熱部品3自体または発熱部品3の配置に用いられる位置決め用治具の基準面が立ち上がり部22に接するように発熱部品3を置くことで、特別な治工具を必要とすることなく、第2の方向において容易に絶縁放熱シート2上における発熱部品3の位置決めを行うことができ、発熱部品3を絶縁放熱シート2上に配置する際の作業性が向上する。
なお、放熱板1の上に絶縁放熱シート2を配置する際には、絶縁放熱シート2の貫通孔2aに放熱板1の円柱1cを通すことによっても、放熱板1上における既定の位置に、簡単に絶縁放熱シート2を配置することが可能とされている。
また、上記においては絶縁放熱シート2において立ち上がり部22を一端側のみに設けており、発熱部品3の位置決めにおいては直立している立ち上がり部22と平行な方向に発熱部品3を自由に移動させて配置できる。これにより、プリント基板に半導体アッセンブリーを組み付けるとき、発熱部品3の端子4の位置がプリント基板のスルーホールの位置と合わなかった場合に、発熱部品3の位置を絶縁放熱シート2が直立している一端と平行方向にスライドさせることが可能であり、半導体アッセンブリーを組立て直すことにより位置修正することが可能である。これによりプリント基板への半導体アッセンブリーの組み付け作業性が向上する。さらに、プリント基板側のスルーホールを長穴形状としておくことで、発熱部品3の端子4の折り曲げ部分がスプリングバックしたとしても、スルーホールへの端子4の挿入性を維持できる。
また、絶縁放熱シート2の立ち上がり部22を絶縁放熱シート2における一端のみに限定したことにより、絶縁放熱シート2の製造方法に関しては、鋳型の中に材料を流し込み固形成形する方法以外に、絶縁放熱シートの断面形状の穴が空いた板からの材料を押出成形する方法も選択でき、鋳型に比べて金型費が安価となる。絶縁放熱シート2の位置決めに利用する貫通孔2aは、トムソン型などで打ち抜くことにより実現できる。
さらに、複数の発熱部品3をアッセンブリー化する必要がある場合は、図8に示すように絶縁放熱シート2を発熱部品3の数だけ第1の方向に伸ばし、一列に並べることで実現できる。図8は、発熱部品3を一方向に連続的に配置することを想定した発熱部品の固定構造の斜視図である。この場合も、絶縁放熱シートの押出成形が適用可能である。なお、図8においては、発熱部品3の背面3d上に別の絶縁シート7が載置されている。
したがって、本実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造によれば、組み立てが容易であり、発熱部品3と放熱板1とを密着させるとともに固定金具5と発熱部品3との絶縁距離を確保することが可能な発熱部品の固定構造が得られる。
実施の形態2.
図9は、本発明の実施の形態2にかかる発熱部品の固定構造を示す断面図である。本実施の形態2にかかる発熱部品の固定構造では、実施の形態1における絶縁放熱シート2の代わりに絶縁放熱シート31を用いている。絶縁放熱シート31は、実施の形態1における絶縁放熱シート2において、立ち上がり部22の代わりに、立ち上がり部23を備える。立ち上がり部23は、一面1aにおいて発熱部品3を挟んで発熱部品3と反対側の面に、一面1aに垂直な方向における中間領域が凹形状とされた凹部を有し、凹部の端部は、第2の方向において固定部5a側に突出して庇状の突出部24となっている。すなわち、立ち上がり部23は、発熱部品3から見て外側の側面が凹形状となっている。ここで、一面1aに垂直な方向において、立ち上がり部23の高さは、発熱部品3の高さを超えている。
半導体アッセンブリーの組立が完了した後に何らかの理由で分解および再組立作業をする必要が生じた際に、分解の段階でネジ6を取り外すことでネジ孔1bまたはネジ6自体から切り粉が生じ、切り粉が発熱部品3と絶縁放熱シート2との間に入り込む可能性がある。この場合、再組立の段階で発熱部品3が絶縁放熱シート2に押し当てられることによって、切り粉が絶縁放熱シート2を食い破り、絶縁破壊が生じる可能性がある。
半導体アッセンブリーを分解および再組立する場面とは具体的には、例えば組み立てた発熱部品3が故障していた、あるいは発熱部品3の固定位置が適切でなく、発熱部品3の端子4の先端がプリント基板に挿入できなかったために発熱部品3の位置を調整する必要がある場合である。半導体アッセンブリーの分解において固定金具5を外した際に生じた切り粉は、微細で軽く、作業者の動きによって生じる気流に乗りやすいため、組立作業時に切り粉がかからないように対策することが重要である。
実施の形態2にかかる発熱部品の固定構造では、立ち上がり部23の凹形状の凹部は切り粉の受け皿となり、切り粉が発熱部品3の方へ拡散することを庇状の突出部24によって防ぐことができる。また、一面1aに垂直な方向において立ち上がり部23の高さを発熱部品3より高くすることにより、突出部24を超えて飛来した切り粉が発熱部品3の下に潜り込むことを防ぐことができる。これにより、切り粉が発熱部品3と絶縁放熱シート2との間に入り込み、再組立の段階で発熱部品3が絶縁放熱シート2に押し当てられることによって、切り粉が絶縁放熱シート2を食い破ることを防ぐことができる。
したがって、実施の形態2にかかる発熱部品の固定構造では、実施の形態1にかかる発熱部品の固定構造の効果に加え、立ち上がり部23を備える絶縁放熱シート31を用いることで、半導体アッセンブリーの分解および再組立作業時における切り粉に起因した絶縁破壊を防止できる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 放熱板、1a 一面、1b ネジ孔、1c 円柱、2,31 絶縁放熱シート、2a 貫通孔、2b 上面、3 発熱部品、3a 第1側面、3b 第2側面、3c 放熱面、3d 背面、4 端子、5 固定金具、5a 固定部、5b 押圧部、5c 貫通孔、5d 接触部、6 ネジ、7 絶縁シート、21 平坦部、21a 第1辺部、22,23 立ち上がり部、24 突出部。

Claims (7)

  1. 放熱板と、
    前記放熱板の一面上に配置された絶縁放熱シートと、
    放熱面が前記絶縁放熱シートと対向した状態で前記絶縁放熱シート上に配置された発熱部品と、
    前記放熱板に前記発熱部品を固定する固定金具と、
    を有し、
    前記固定金具は、
    一端側に設けられ、前記一面に固定される固定部と、
    前記固定部から延在して他端側に設けられ、前記発熱部品における前記放熱板側と反対方向を向く背面側から前記発熱部品をバネ性によって前記放熱板側に押圧して固定する押圧部と、
    を有し、
    前記絶縁放熱シートは、前記一面の面内方向において前記固定金具の前記固定部側の端部に、前記一面から離れる方向に立ち上がった立ち上がり部を有
    前記一面に垂直な方向において、前記立ち上がり部の高さは、前記発熱部品の前記背面の高さよりも高く、
    前記立ち上がり部は、前記一面において前記発熱部品を挟んで前記発熱部品と反対側の面に、前記一面に垂直な方向における中間領域が凹形状とされた凹部を有すること、
    を特徴とする発熱部品の固定構造。
  2. 前記発熱部品は、
    前記発熱部品の外部と電気的に接続するための端子を第1側面に備え、
    前記一面の面内方向において前記第1側面と反対側を向く第2側面が前記立ち上がり部に接触していること、
    を特徴とする請求項1に記載の発熱部品の固定構造。
  3. 前記固定金具の前記固定部は、前記一面において前記発熱部品を挟んで前記発熱部品の第1側面と反対側の領域に固定されていること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の発熱部品の固定構造。
  4. 放熱板の一面上に絶縁放熱シートを載置する第1工程と、
    放熱面を前記絶縁放熱シートと対向させた状態で前記絶縁放熱シート上に発熱部品を載置する第2工程と、
    前記放熱板に前記発熱部品を固定する固定金具を前記放熱板に固定する第3工程と、
    を含み、
    前記固定金具は、
    一端側に設けられ、前記一面に固定される固定部と、
    前記固定部から延在して他端側に設けられ、前記発熱部品における前記放熱板側と反対方向を向く背面側から前記発熱部品をバネ性によって前記放熱板側に押圧して固定する押圧部と、
    を有し、
    前記絶縁放熱シートは、前記一面の面内方向において前記固定金具の前記固定部側の端部に、前記一面から離れる方向に立ち上がった立ち上がり部を有
    前記一面に垂直な方向において、前記立ち上がり部の高さは、前記発熱部品の前記背面の高さよりも高く、
    前記立ち上がり部は、前記一面において前記発熱部品を挟んで前記発熱部品と反対側の面に、前記一面に垂直な方向における中間領域が凹形状とされた凹部を有すること、
    を特徴とする発熱部品の固定方法。
  5. 前記発熱部品は、
    前記発熱部品の外部と電気的に接続するための端子を第1側面に備え、
    前記第2工程では、前記一面の面内方向において前記第1側面と反対側を向く第2側面を前記立ち上がり部に突き当てることによって前記絶縁放熱シート上における前記発熱部品の位置決めを行うこと、
    を特徴とする請求項に記載の発熱部品の固定方法。
  6. 前記第2工程では、前記固定金具の前記固定部は、前記一面において前記発熱部品を挟んで前記発熱部品の第1側面と反対側の領域に固定されること、
    を特徴とする請求項またはに記載の発熱部品の固定方法。
  7. 前記放熱板は、前記一面上に少なくとも2つの突起部が設けられ、
    前記絶縁放熱シートは、前記突起部に対応する少なくとも2つの貫通孔が設けられ、
    前記第1工程では、前記貫通孔に前記突起部を嵌め込むことによって前記一面上における前記絶縁放熱シートの位置決めを行うこと、
    を特徴とする請求項からのいずれか1つに記載の発熱部品の固定方法。
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