JP2016131198A - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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修治 淺野
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曽根  弘樹
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Abstract

【課題】キャップの耐久性を向上させつつB、N、Oの封止空間への外方拡散を抑制する半導体装置を提供する。
【解決手段】第1面2aに半導体素子が備えられたICチップ2と、Siを主成分とすると共にB、N、Oのうちの少なくとも1つを含み、凹部31aが形成されたことで天井部32と側壁部33とを有する形状とされ、凹部31aが形成された側の一面3aおよび反対側の他面3bを有し、封止空間34内に半導体素子を封止するキャップ3とを備える半導体装置1において、天井部32の少なくとも他面3bを含む部分を、側壁部33よりもBの濃度が高い高濃度領域Aとする。これにより、キャップ3の耐久性が高くなり、キャップ3のうち封止空間34に露出した面付近の部分はBの濃度が低いため、製造時において、脱ガス処理を行う際にキャップ3中に含まれるBが封止空間34内に外方拡散する事態が生じ難くなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ICチップとキャップとを備える半導体装置、およびICチップとキャップとを備える半導体装置の製造方法に関する。
従来、半導体素子が備えられたICチップと、凹部が形成され、該凹部内に半導体素子を封止するキャップとを備える半導体装置が用いられている。この種の半導体装置としては、例えば、特許文献1に記載の力学量センサが知られている。この力学量センサは、キャップが、Si(シリコン)で構成されると共に、一面および該一面と反対側の他面を有する基板の一面に凹部が形成されたことで、凹部の底面を含む天井部と、凹部の底面の周囲から突出する側壁部とを有する形状とされている。そして、この力学量センサでは、このキャップが、キャップの凹部とICチップの一面の間の領域として形成された封止空間内に半導体素子を封止するようにキャップの一面がICチップの一面に接触させられつつ、ICチップの一面上に配置されている。
特開2007−80985号公報
上記したような半導体装置において、半導体装置全体のサイズを小さくするためには、キャップの厚さが薄くされることが好ましい。しかしながら、キャップの厚さが薄いと、強度が低くなって耐久性が不十分となるため、キャップの厚さが薄い場合であってもキャップの強度を高くすることが望まれている。
本発明は上記点に鑑みて、半導体素子が備えられたICチップと、凹部が形成され、該凹部内に半導体素子を封止するキャップとを備える半導体装置において、キャップの耐久性を向上させた構成を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1、2に記載の発明では、半導体装置において、第1面(2a)を有する基板の該第1面に半導体素子が備えられたICチップ(2)と、Siを主成分とすると共に、第2面(3a)および第2面と反対側の第3面(3b)を有する基板の該第2面に凹部(31a)が形成されたことで、該凹部の底面(31aa)を含む天井部(32)と、該凹部の底面の周囲から突出する側壁部(33)と、を有する形状とされ、B、N、Oのうちの1つを第1材料として、ICチップにおける第1材料の濃度よりも高い濃度で該第1材料を含む第1高濃度領域(A2)を有し、凹部とICチップの第1面の間の領域として形成された封止空間(34)内に半導体素子を封止するように、第2面がICチップの第1面に接触させられつつ、ICチップの第1面上に配置されたキャップ(3)と、を備えることを特徴とする。
このため、キャップが第1材料の濃度が高い第1高濃度領域を有することで、キャップの耐久性が高くなる。
また、請求項3、4に記載の発明では、半導体装置において、第1面(2a)を有する基板の該第1面に半導体素子が備えられたICチップ(2)と、Siを主成分とすると共にB、N、Oのうちの少なくとも1つを含み、第2面(3a)および第2面と反対側の第3面(3b)を有する基板の該第2面に凹部(31a)が形成されたことで、該凹部の底面(31aa)を含む天井部(32)と、該凹部の底面の周囲から突出する側壁部(33)と、を有する形状とされ、B、N、Oのうちの1つを第1材料として、天井部における少なくとも第3面を含む部分が、側壁部よりも第1材料の濃度が高い第2高濃度領域(A1)とされており、凹部とICチップの第1面の間の領域として形成された封止空間(34)内に半導体素子を封止するように、第2面がICチップの第1面に接触させられつつ、ICチップの第1面上に配置されたキャップ(3)と、を備えることを特徴とする。
このため、キャップの天井部が第1材料の濃度が高い第2高濃度領域とされていることで、キャップの耐久性が高くなる。また、キャップのうち封止空間に露出した面(側壁部のうち封止空間に露出した面)付近の部分においては第1材料の濃度が(天井部に比べて)低くされているため、製造時において、脱ガス処理を行う際にキャップ中に含まれる第1材料が封止空間内に外方拡散してしまう事態が生じ難くなる。よって、第1材料が封止空間内に外方拡散してしまうことによる半導体素子の機能を害する等の不具合が生じ難くなる。
また、請求項5〜7に記載の発明では、半導体装置の製造方法において、第1面(2a)を有する基板の該第1面に半導体素子が備えられたICチップ(2)を用意する第1工程と、Siを主成分とすると共にB、N、Oのうちの少なくとも1つを含み、第2面(3a)および第2面と反対側の第3面(3b)を有する基板の該第2面に凹部(31a)が形成されたことで、該凹部の底面(31aa)を含む天井部(32)と、該凹部の底面の周囲から突出する側壁部(33)と、を有する形状とされ、B、N、Oのうちの1つを第1材料として、天井部における少なくとも第3面を含む部分が、側壁部よりも第1材料の濃度が高い第2高濃度領域(A1)とされたキャップ(3)を用意する第2工程と、キャップの凹部とICチップの第1面の間の領域として形成された封止空間(34)内に半導体素子を封止するように、キャップの第2面をICチップの第1面に接触させつつ、ICチップとキャップを貼り合わせることでワークを形成する第3工程と、ワークを加熱することで封止空間内のガスを外部に放出させる脱ガス処理を行う第4工程と、を含むことを特徴とする。
このため、請求項3、4に記載の発明と同様の効果が得られる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態における半導体装置の断面構成を示す図である。 本発明の第4実施形態における半導体装置の断面構成を示す図である。 他の実施形態で説明する半導体装置の断面構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る半導体装置1について図1を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態に係る半導体装置1は、ICチップ2と、キャップ3とを備える。なお、本実施形態では、半導体装置1を圧力センサに適用した例について説明する。
図1に示すように、ICチップ2は、支持基板21、絶縁膜22、半導体層23が順に積層され、矩形状とされたSOI基板24を用いて構成されている。そして、半導体層23のうち絶縁膜22と反対側の面がICチップ2の一面2aとされ、支持基板21のうち絶縁膜22側と反対側の面がICチップ2の他面2bとされている。なお、このICチップ2の一面2aが、特許請求の範囲に記載の第1面に相当する。
本実施形態に係る半導体装置1では、支持基板21および半導体層23としてSi基板が用いられ、絶縁膜22として酸化膜(SiO)等が用いられている。
また、本実施形態に係る半導体装置1では、支持基板21(ICチップ2)の他面2bには、一端部(図1中における紙面右側の端部)側において絶縁膜22に達する断面矩形状の凹部25が形成されている。また、半導体層23のうち凹部25の底面を含む部分(凹部25が形成されたことで薄肉とされた薄肉部)には、圧力によって抵抗値が変化するゲージ抵抗26が形成されている。さらに、半導体層23には、凹部25の底面を含む部分よりも他端部(図1中における紙面左側の端部)に配線層27が形成されている。この配線層27は、半導体層23内を適宜引き回されることにより、図1とは異なる別断面において、各ゲージ抵抗26の接続点と電気的に接続されている。
このように、ICチップ2は、一面2aを有する基板(SOI基板)24の一面2aに半導体素子(薄肉部、ゲージ抵抗26等)が備えられた構成とされている。
図1に示すように、キャップ3は、一面3aおよび該一面3aと反対側の他面3bを有するSi基板31によって構成されている。具体的には、ここでは、Si基板31は、Siを主成分とすると共にB(ボロン)を含む構成とされている。そして、キャップ3は、図示しない接合部材を介してICチップ2(半導体層23)に接合されている。キャップ3の一面3aには、凹部31aが形成されている。なお、このキャップ3の一面3aが、特許請求の範囲に記載の第2面に相当し、このキャップ3の他面3bが、特許請求の範囲に記載の第3面に相当し、このBが、特許請求の範囲に記載の第1材料に相当する。
図1に示すように、キャップ3は、一面3aおよび他面3bを有する基板の一面3aに凹部31aが形成されたことで、凹部31aの底面31aaを含む天井部32と、凹部31aの底面31aaから突出する側壁部33とを有する形状とされている。
図1に示すように、本実施形態に係る半導体装置1では、キャップ3の凹部31aとICチップ2の一面2aの間の領域として封止空間34が形成されている。この封止空間34は、圧力センサの基準圧力室として構成されている空間であり、ここでは、後述するようにICチップ2とキャップ3とが真空条件下で接合されることにより、真空圧とされている。
図1に示すように、キャップ3は、凹部31aとICチップ2の一面2aの間の領域として形成された封止空間34内に半導体素子を封止するように、一面3aがICチップ2の一面2aに接触させられつつ、ICチップ2の一面2a上に配置されている。
ここで、図1に示すように、本実施形態に係る半導体装置1では、キャップ3の天井部32における少なくとも他面3bを含む部分が、キャップ3の側壁部33よりもBの濃度が高い高濃度領域A1とされている。なお、この高濃度領域A1が、特許請求の範囲に記載の第2高濃度領域に相当する。
このため、Si中に含まれるBの濃度を高くするとSiの降伏応力が高くなることから、本実施形態に係る半導体装置1では、キャップ3の天井部32がBの濃度が高い高濃度領域A1とされていることで、キャップ3の耐久性が高くなる。
ここで、キャップ3に含まれたBの濃度を高くした場合(特に、キャップ3のうち封止空間に近い部分におけるBの濃度を高くした場合)、製造時において、ICチップ2とキャップ3とを貼り合せた後に脱ガス処理(加熱することで、封止空間内のガスを外部に放出させること)を行った際に、キャップ3中に含まれていたBが封止空間内に外方拡散(アウトディフュージョン)してしまう事態が生じ得る。そして、このようにキャップ3中のBが封止空間内に外方拡散してしまうと、これらBが半導体素子等に付着し、半導体素子の機能を害する等の不具合を生じさせることがある。
しかしながら、本実施形態に係る半導体装置1では、キャップ3のうち封止空間34に露出した面(側壁部33のうち封止空間34に露出した面)付近の部分においてはBの濃度が(天井部32に比べて)低くされている。このため、製造時において、脱ガス処理を行う際にキャップ3中に含まれるBが封止空間34内に外方拡散してしまう事態が生じ難くなる。よって、本実施形態に係る半導体装置1では、Bが封止空間34内に外方拡散してしまうことによる半導体素子の機能を害する等の不具合が生じ難くなる。
なお、本実施形態に係る半導体装置1では、キャップ3の他面3bの全域を含む部分において高濃度領域A1が形成されている。
また、本実施形態に係る半導体装置1では、高濃度領域A1がキャップ3の凹部31aの底面31aaにまで達しないように形成されている。すなわち、高濃度領域A1がキャップ3の凹部31aの底面31aaから離された位置において形成されている。言い換えると、キャップ3の天井部32のうち所定の厚さの高濃度領域A1が形成されており、この高濃度領域A1の所定の厚さは、天井部32の厚さ(凹部31aの底面31aaからキャップ3の他面3bまでの長さ)よりも薄くされている。なお、この高濃度領域A1の所定の厚さは、キャップ3に凹部31aを形成する際のエッチングの時間や、高濃度領域A1を形成するためにキャップ3の他面3bに向けてBをイオン注入等する際のイオン注入等のエネルギーを制御することにより調整される。
このように、本実施形態に係る半導体装置1では、キャップ3の天井部32における少なくとも他面3bを含む部分のうち、凹部31aの底面31aaから離された部分のみが、高濃度領域A1とされている。
このため、キャップ3のうち封止空間34に露出した面(凹部31aの底面31aa)付近の部分が、Bの濃度が高い高濃度領域A1とされずにBの濃度が低い領域とされることで、特に、脱ガス処理を行う際にキャップ3中に含まれるBが封止空間34内に外方拡散してしまう事態が生じ難くなる。
また、図1に示すように、キャップ3には、キャップ3をICチップ2とキャップ3との積層方向に貫通する複数の貫通電極部35が形成されている。
具体的には、各貫通電極部35は、Si基板31を貫通して配線層27を露出させる貫通孔35aの壁面に絶縁膜35bが形成され、絶縁膜35b上に配線層27と電気的に接続される貫通電極35cが形成されている。そして、貫通電極35cのうちキャップ3の他面3b上に配置された部分が、ワイヤ等を介して外部回路等と電気的に接続されるパッド部35dとされている。なお、絶縁膜35bとしては、例えば、TEOS(オルトケイ酸テトラエチル)等が用いられ、貫通電極35cおよびパッド部35dとしては、例えばAl(アルミニウム)等が用いられる。
以上、本実施形態に係る半導体装置1の構成について説明した。次に本実施形態に係る半導体装置1の製造方法について図1を参照しつつ説明する。
まず、図1に示すように、SOI基板24を用意し、半導体層23にゲージ抵抗26や配線層27を形成する。なお、SOI基板24は、例えば、支持基板21および半導体層23の一方に絶縁膜22を形成し、絶縁膜22を介して支持基板21と半導体層23とを貼り合わせることで用意される。このようにして、半導体素子が備えられたICチップ2を用意する。この工程が、特許請求の範囲に記載の第1工程に相当する。
また、図1に示すように、キャップ3を構成するSi基板31を用意し、Si基板31に凹部31aをドライエッチング等により形成する。
続いて、図1に示すように、キャップ3の他面3bに向けてBをイオン注入(イオンインプラ)もしくは熱拡散させることにより、キャップ3の天井部32における少なくとも他面3bを含む部分を、キャップ3の側壁部33よりもBの濃度が高い高濃度領域(図1中の符号Aを参照)とする。なお、ここでは、キャップ3の他面3bの全域を含む部分において高濃度領域A1を形成している。また、高濃度領域A1がキャップ3の凹部31aの底面31aaにまで達しない程度にBをイオン注入している。このように、キャップ3を用意する。この工程が、特許請求の範囲に記載の第2工程に相当する。
その後、SOI基板24における半導体層23に接合部材(SiO膜など)を介してSi基板31を貼り合わせる。特に限定されるものではないが、半導体層23とSi基板31との貼り合わせは、直接接合にて行うこともできる。このように半導体層23にSi基板31を貼り合わせることにより、キャップ3の凹部31aとICチップ2の一面2aとの間に封止空間34が構成される。このようにして、ICチップ2とキャップ3を貼り合わせることでワークを形成する。この工程が、特許請求の範囲に記載の第3工程に相当する。
続いて、図1に示すように、キャップ3に複数の貫通電極部35を形成する。具体的には、Si基板31の他面3bに図示しないマスクを形成してドライエッチング等を行い、配線層27に達する複数の貫通孔35aを形成する。次に、各貫通孔35aの壁面にTEOS等の絶縁膜35bを成膜する。
その後、各貫通孔35aの底部に形成された絶縁膜35bを除去することにより、各貫通孔35aから配線層27を露出させる。そして、各貫通孔35aにスパッタ法や蒸着法等によって金属膜を形成することにより、配線層27と電気的に接続される貫通電極35cを形成する。また、Si基板31の他面3b上に形成された金属膜を適宜パターニングしてパッド部35dを形成する。このようにして、キャップ3に複数の貫通電極部35を形成する。
続いて、図1に示すように、Si基板31の他面3bに図示しないマスクを形成してドライエッチング等を行い、凹部25を形成する。また、ワークを加熱することで封止空間34内のガスを外部に放出させる脱ガス処理を行う。この脱ガス処理の工程が、特許請求の範囲に記載の第4工程に相当する。以上の工程を経て、ICチップ2に薄肉部が構成され、半導体装置1が製造される。
なお、上記では、1つの半導体装置1の製造方法について説明したが、ウェハ状のSOI基板24とSi基板31とを用意し、これらを貼り合わせた後にダイシングカットしてチップ単位に分割するようにしても良い。
上記で説明したように、本実施形態に係る半導体装置1では、キャップ3の天井部32における少なくとも他面3bを含む部分が、キャップ3の側壁部33よりもBの濃度が高い高濃度領域A1とされている。
このため、本実施形態に係る半導体装置1では、キャップ3の天井部32がBの濃度が高い高濃度領域A1とされていることで、キャップ3の耐久性が高くなる。また、本実施形態に係る半導体装置1では、キャップ3のうち封止空間34に露出した面(側壁部33のうち封止空間34に露出した面)付近の部分においてはBの濃度が(天井部32に比べて)低くされている。このため、製造時において、脱ガス処理を行う際にキャップ3中に含まれるBが封止空間34内に外方拡散してしまう事態が生じ難くなる。よって、本実施形態に係る半導体装置1では、B、Nが封止空間34内に外方拡散してしまうことによる半導体素子の機能を害する等の不具合が生じ難くなる。
また、本実施形態に係る半導体装置1では、高濃度領域A1がキャップ3の凹部31aの底面31aaにまで達しないように形成されている。すなわち、高濃度領域A1がキャップ3の凹部31aの底面31aaから離された位置において形成されている。このように、本実施形態に係る半導体装置1では、キャップ3の天井部32における少なくとも他面3bを含む部分のうち、凹部31aの底面31aaから離された部分のみが、高濃度領域A1とされている。
このため、本実施形態に係る半導体装置1では、キャップ3のうち封止空間34に露出した面(凹部31aの底面31aa)付近の部分が、Bの濃度が高い高濃度領域A1とされず、Bの濃度が低い領域とされることで、特に、脱ガス処理を行う際にキャップ3中に含まれるBが封止空間34内に外方拡散してしまう事態が生じ難くなる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、高濃度領域A1の構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態に係る半導体装置1においては、キャップ3の天井部32を、N(窒素)の濃度が高い高濃度領域A1としている。
このため、Si中に含まれるNの濃度を高くするとSiの降伏応力が高くなることから、本実施形態に係る半導体装置1においても、キャップ3の耐久性が高くなる。
ここで、第1実施形態のようにキャップ3に含まれたBの濃度を高くした場合と同様、キャップ3に含まれたNの濃度を高くした場合においても、製造時において、ICチップ2とキャップ3とを貼り合せた後に脱ガス処理(加熱することで、封止空間内のガスを外部に放出させること)を行った際に、キャップ3中に含まれていたNが封止空間内に外方拡散(アウトディフュージョン)してしまう事態が生じ得る。そして、このようにキャップ3中のNが封止空間内に外方拡散してしまうと、これらNが半導体素子等に付着し、半導体素子の機能を害する等の不具合を生じさせることがある。
しかしながら、本実施形態に係る半導体装置1では、キャップ3のうち封止空間34に露出した面(側壁部33のうち封止空間34に露出した面)付近の部分においてはNの濃度が天井部32に比べて)を低くしている。このため、製造時において、脱ガス処理を行う際にキャップ3中に含まれるNが封止空間34内に外方拡散してしまう事態が生じ難くなる。よって、本実施形態に係る半導体装置1では、Nが封止空間34内に外方拡散してしまうことによる半導体素子の機能を害する等の不具合が生じ難くなる。
また、本実施形態に係る半導体装置1では、キャップ3の天井部32における少なくとも他面3bを含む部分のうち、凹部31aの底面31aaから離された部分のみを、高濃度領域A1としている。このため、本実施形態に係る半導体装置1では、キャップ3のうち封止空間34に露出した面(凹部31aの底面31aa)付近の部分が、Nの濃度が高い高濃度領域A1とされずにNの濃度が低い領域とされ、特に、脱ガス処理を行う際にキャップ3中に含まれるNが封止空間34内に外方拡散してしまう事態が生じ難くなる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、高濃度領域A1の構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態に係る半導体装置1においては、キャップ3の天井部32を、O(酸素)の濃度が高い高濃度領域A1としている。
このため、Si中に含まれるOの濃度を高くするとSiの降伏応力が高くなることから、本実施形態に係る半導体装置1においても、キャップ3の耐久性が高くなる。
ここで、キャップ3に含まれたOの濃度を高くした場合(特に、キャップ3のうち封止空間に近い部分におけるOの濃度を高くした場合)、キャップ3の表面(キャップ3のうち封止空間に露出した面等)においてOに起因する結晶欠陥が生じ易くなる。すなわち、この場合、キャップ3のうち封止空間に露出した面(凹部を形成する面)において、Oに起因する結晶欠陥が生じ易くなる。このようにキャップ3のうち封止空間に露出した面に結晶欠陥が生じてしまうと、該露出した面に空気中の異物や不純物が付着し易くなってしまう。そして、製造時において、キャップ3をICチップに接合させる前に該露出した面に空気中の異物や不純物が付着してしまうと、その後に脱ガス処理等のために加熱されたときにそれら異物や不純物が封止空間内に外方拡散して、半導体素子の機能を害する等の不具合を生じさせることがある。
しかしながら、本実施形態に係る半導体装置1では、キャップ3のうち封止空間34に露出した面(側壁部33のうち封止空間34に露出した面)付近の部分においてはOの濃度が(天井部32に比べて)を低くしている。このため、キャップ3のうち封止空間34に露出した面(凹部31aの底面31aa)においてOに起因する結晶欠陥が生じ難くなり、結晶欠陥が生じた面に空気中の異物や不純物が付着してしまう事態が生じ難くなる。よって、本実施形態に係る半導体装置1では、製造時において、キャップ3をICチップ2に接合させる前に結晶欠陥が生じた面に空気中の異物や不純物が付着して脱ガス処理等のために加熱されたときにそれら異物や不純物が封止空間内に外方拡散してしまう事態が生じ難くなる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、高濃度領域A1ではなく高濃度領域A2を有する構成に変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
第1実施形態に係る半導体装置1では、キャップ3を、天井部32における少なくとも他面3bを含む部分がキャップ3の側壁部33よりもBの濃度が高い高濃度領域A1を有する構成としていた。しかしながら、図2に示すように、本実施形態に係る半導体装置1では、キャップ3を、ICチップ2における第1材料の濃度よりも高い濃度でBを含む高濃度領域A2を有する構成としている。なお、この高濃度領域A2が、特許請求の範囲に記載の第1高濃度領域に相当する。
なお、ここでは、図2に示すように、ここでは、第1実施形態における高濃度領域A1の場合と同様、天井部32における少なくとも他面3bを含む部分を高濃度領域A2としている。
上記したように、本実施形態に係る半導体装置1では、キャップ3を、ICチップ2における第1材料の濃度よりも高い濃度でBを含む高濃度領域A2を有する構成としている。
このため、本実施形態に係る半導体装置1においても、Si中に含まれるBの濃度を高くするとSiの降伏応力が高くなることから、キャップ3の耐久性が高くなる。
なお、本実施形態に係る半導体装置1において、ICチップ2にBが全く含まれていない構成としても良い。
(変形例)
本実施形態に係る半導体装置1において、キャップ3を、ICチップ2におけるNの濃度よりも高い濃度でNを含む高濃度領域A2を形成しても良い。また、キャップ3を、ICチップ2におけるOの濃度よりも高い濃度でOを含む高濃度領域A2を形成しても良い。これらの場合においても、Si中に含まれるN、Oの濃度を高くするとSiの降伏応力が高くなることから、キャップ3の耐久性が高くなる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、第1実施形態では、半導体装置1を圧力センサに適用した例としていたが、半導体装置1はこれに限られるものではなく、半導体装置1を例えば流量センサや温度センサに適用しても良い。
また、第1実施形態では、Bの濃度を高くした高濃度領域A1をキャップ3に形成し、第2実施形態では、Nの濃度を高くした高濃度領域A1をキャップ3に形成し、第3実施形態では、Oの濃度を高くした高濃度領域A1をキャップ3に形成していた。しかしながら、高濃度領域A1はこれらに限られるものではなく、キャップ3を、B、N、Oのうちの2つもしくは3つを含む構成とし、キャップ3の天井部32における少なくとも他面3bを含む部分を、キャップ3の側壁部33よりもB、N、Oのうちの2つもしくは3つの濃度が高い高濃度領域A1としても良い。すなわち、キャップ3を、B、N、Oのうちの少なくとも1つを含む構成とし、キャップ3の天井部32における少なくとも他面3bを含む部分を、キャップ3の側壁部33よりもB、N、Oのうちの少なくとも1つの濃度が高い高濃度領域A1としても良い。
また、第1実施形態に係る半導体装置1において、キャップ3の側壁部33においてB、N、Oが含まれていない構成としても良い。
また、第1実施形態に係る半導体装置1において、キャップ3の一面3aや他面3bに絶縁膜(酸化膜(SiO)等)等の膜が形成されていても良い。このような絶縁膜は熱酸化法またはCVD法等によって形成され得る。
また、第1実施形態では、高濃度領域A1を、キャップ3の凹部31aの底面31aaにまで達しないように形成していた。しかしながら、第1実施形態において、高濃度領域A1を、キャップ3の凹部31aの底面31aaにまで達するように形成しても良い。この場合、キャップ3の天井部32のうち封止空間34に露出した面付近の部分に起因する封止空間34へのBの外方拡散を抑制することはできないが、キャップ3の側壁部33のうち封止空間34に露出した面付近の部分に起因する封止空間34へのBの外方拡散を抑制することはできる。なお、キャップ3の側壁部33のうち封止空間34に露出した面付近の部分から離れた部分においては、わずかに高濃度領域A1が形成されていたとしても、封止空間34へのBの外方拡散は生じ難い。
なお、第1実施形態では、封止空間34内を真空圧としていたが、封止空間34内の圧力はこれに限られるものではない。
また、第4実施形態では、天井部32における少なくとも他面3bを含む部分を高濃度領域A2としていたが、第4実施形態に係る半導体装置1において、図3に示すように、キャップ2の全体を第1高濃度領域A2としても良い。この場合、キャップ3の耐久性を特に高くすることができる。
また、第4実施形態に係る半導体装置1において、ICチップ2がB、N、Oを全く含まない構成とされていても良い。
2 ICチップ
3 キャップ
31 Si基板
31a キャップ(Si基板)の凹部
31aa キャップ(Si基板)の凹部の底面
32 キャップの天井部
33 キャップの側壁部
34 封止空間

Claims (7)

  1. 第1面(2a)を有する基板の該第1面に半導体素子が備えられたICチップ(2)と、
    Siを主成分とすると共に、第2面(3a)および前記第2面と反対側の第3面(3b)を有する基板の該第2面に凹部(31a)が形成されたことで、該凹部の底面(31aa)を含む天井部(32)と、該凹部の底面の周囲から突出する側壁部(33)と、を有する形状とされ、B、N、Oのうちの1つを第1材料として、前記ICチップにおける前記第1材料の濃度よりも高い濃度で該第1材料を含む第1高濃度領域(A2)を有し、前記凹部と前記ICチップの前記第1面の間の領域として形成された封止空間(34)内に前記半導体素子を封止するように、前記第2面が前記ICチップの前記第1面に接触させられつつ、前記ICチップの前記第1面上に配置されたキャップ(3)と、を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記キャップの全体が前記第1高濃度領域とされていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 第1面(2a)を有する基板の該第1面に半導体素子が備えられたICチップ(2)と、
    Siを主成分とすると共にB、N、Oのうちの少なくとも1つを含み、第2面(3a)および前記第2面と反対側の第3面(3b)を有する基板の該第2面に凹部(31a)が形成されたことで、該凹部の底面(31aa)を含む天井部(32)と、該凹部の底面の周囲から突出する側壁部(33)と、を有する形状とされ、前記B、N、Oのうちの1つを第1材料として、前記天井部における少なくとも前記第3面を含む部分が、前記側壁部よりも前記第1材料の濃度が高い第2高濃度領域(A1)とされており、前記凹部と前記ICチップの前記第1面の間の領域として形成された封止空間(34)内に前記半導体素子を封止するように、前記第2面が前記ICチップの前記第1面に接触させられつつ、前記ICチップの前記第1面上に配置されたキャップ(3)と、を備えることを特徴とする半導体装置。
  4. 前記キャップの天井部における少なくとも前記第3面を含む部分のうち、前記キャップの凹部の底面から離された部分のみが、前記第2高濃度領域とされていることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 第1面(2a)を有する基板の該第1面に半導体素子が備えられたICチップ(2)を用意する第1工程と、
    Siを主成分とすると共にB、N、Oのうちの少なくとも1つを含み、第2面(3a)および前記第2面と反対側の第3面(3b)を有する基板の該第2面に凹部(31a)が形成されたことで、該凹部の底面(31aa)を含む天井部(32)と、該凹部の底面の周囲から突出する側壁部(33)と、を有する形状とされ、前記B、N、Oのうちの1つを第1材料として、前記天井部における少なくとも前記第3面を含む部分が、前記側壁部よりも前記第1材料の濃度が高い第2高濃度領域(A1)とされたキャップ(3)を用意する第2工程と、
    前記キャップの凹部と前記ICチップの前記第1面の間の領域として形成された封止空間(34)内に半導体素子を封止するように、前記キャップの前記第2面を前記ICチップの第1面に接触させつつ、前記ICチップと前記キャップを貼り合わせることでワークを形成する第3工程と、
    前記ワークを加熱することで前記封止空間内のガスを外部に放出させる脱ガス処理を行う第4工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 前記第2工程において、前記キャップの天井部における少なくとも前記第3面を含む部分のうち、前記キャップの前記凹部の底面から離された部分のみを、前記第2高濃度領域とした前記ワークを用意することを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記第2工程は、ドライエッチングによって前記第2面に前記凹部を形成する凹部形成工程と、イオン注入によって前記天井部における少なくとも前記第3面を含む部分を前記第2高濃度領域とする高濃度形成工程と、を含むことを特徴とする請求項5または6に記載の半導体装置の製造方法。
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