本発明に係る照明器具の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態では、天井材(天井仕上材)に取り付けられる照明器具の実施形態を例示するが、本実施形態の照明器具は、壁材などの天井材以外の造営材に取り付けられる照明器具であっても構わない。また、以下の説明では、特に断りのない限り、図1に示す向きにおいて上下左右及び前後の各方向を規定する。
本実施形態の照明器具は、図1〜図4に示すように器具本体1と、器具本体1に対して着脱自在に取り付けられる点灯ユニット2とを備える。
器具本体1は、角筒状の枠体10と、矩形平板状のベース板11とが結合されることにより、下面が開放された矩形箱状に形成されることが好ましい。
枠体10は、左右方向に対向する一対の第1側板100と、前後方向に対向する一対の第2側板101と、フランジ102とを有する。第1側板100は、矩形板状の縦板1000と、縦板1000の下端縁から斜め下向きに突出する傾斜板1001と、縦板1000の上端縁から傾斜板1001と反対向き且つ水平に突出する取付片1002とが鋼板などの金属板で一体に形成されている。
また、第2側板101は、台形状の縦板1010と、縦板1010の上端縁から内向き且つ水平に突出する取付片1011と、縦板1010の両端から上向きに突出する一対の接合片1012とが、鋼板などの金属板で一体に形成されている。
第1側板100は、長手方向(前後方向)における両端に第2側板101がそれぞれ接合される。すなわち、第2側板101の一対の接合片1012が第1側板100の縦板1000及び傾斜板1001に各別に溶接されることにより、第1側板100と第2側板101とが接合される。なお、右側の第1側板100の縦板1000は、長手方向(前後方向)のほぼ中央に凸形状の孔1003が形成されている。
フランジ102は、金属板が加工されることで矩形枠状に形成され、第1側板100及び第2側板101の下端縁に接合される。
ベース板11は、鋼板などの金属板が矩形に加工されてなる。ただし、ベース板11は、4つの辺が同じ向き(下向き)に曲げ起こされることで強度の向上が図られている。
また、ベース板11は、給電用の電源線が挿通される第1挿通孔110と、外部制御信号などが伝送される信号線が挿通される第2挿通孔111とが設けられている。第1挿通孔110に挿通される電源線は、ベース板11の下面に固定される第1端子台16に電気的に接続される。第1端子台16は、図示しない接続部に電線の一端が電気的に接続される。
また、ベース板11の下面には、第2端子台17も固定される(図2参照)。第2端子台17は、第2挿通孔111に挿通される信号線と、後述する機能モジュール7の信号入力部700に電気的に接続される信号線とがそれぞれ接続される。つまり、図示しない調光器から信号線を介して伝送される調光信号(外部制御信号)が第2端子台17を通して機能モジュール7の信号入力部700に入力される。さらに、ベース板11は、図示しない吊りボルトが挿通される複数(図示例では3つ)のボルト挿通孔112が左右方向に一列に並べて設けられる。
上述のように構成されるベース板11は、枠体10の取付片1002に取り付けられる。すなわち、各取付片1002には、3つのブリッジ13が前後方向に間隔を空けて並ぶように形成され、ベース板11の左右両端にそれぞれ3つずつ設けられた爪12が、各ブリッジ13に各別に引っ掛けられる(図2参照)。
器具本体1は、ベース板11のボルト挿通孔112に挿通される吊りボルトにナットが締め付けられて吊りボルトに固定される。そして、器具本体1は、枠体10のフランジ102が天井材の下面側に露出し、その他の部分が天井材の埋込孔に挿入されて埋込配設される。つまり、フランジ102は、埋込孔の周縁と器具本体1との間に生じる隙間を塞いで隠すために設けられている。
また、枠体10の各取付片1011には、いわゆるラッチ15が左右方向に間隔を空けて2つずつ取り付けられている(図2参照)。ラッチ15は、幅細の直方体状に形成された摘まみ150と、摘まみ150を回転可能に支持する支持部とを有する。そして、ラッチ15は、取付片1011に設けられる取付孔に支持部が挿通されて取付片1011に取り付けられる。
点灯ユニット2は、図2に示すように、複数(図示例では3つ)の光源ユニット3、電源装置4、取付板5、複数(図示例では2つ)の反射部材6、機能モジュール7などを備える。
光源ユニット3は、図5に示すように、基板31、基板31が取り付けられる取付部材32、基板31を覆うようにして取付部材32に取り付けられるカバー部材33、カバー部材33の両端の開口を閉塞するカバーエンド34などを有する。
基板31は、絶縁材料(例えば、セラミック)によって長尺の板状に形成されている。基板31の表面(下面)には、複数個のLED(発光ダイオード)30が、基板31の短手方向における中央部において、基板31の長手方向に沿って2列に並べて実装されている。
また、基板31表面の短手方向におけるLED30の外側に、各LED30のアノード及びカソードを電気的に接続するための導電体が形成されている。さらに、基板31表面の長手方向における一端にコネクタ311が実装され、コネクタ311に前記導電体が電気的に接続されている。このコネクタ311には、後述するように、中継コネクタ37が電気的に接続される。
取付部材32は、板金に曲げ加工を施すことにより、長尺且つ矩形板状の底壁部320と、底壁部320の左右方向(短手方向)における両端から上下方向に延出する一対の側壁部321とを有する角樋状に形成されている。底壁部320の略中央部には、基板31を収容するための凹所3200が全長に亘って設けられている。また、各側壁部321の先端には、互いに離れる方向に傾斜する傾斜部3210がそれぞれ全長に亘って設けられている。
また、凹所3200には、複数の固定部が設けられる。これらの固定部は、凹所3200の底を切り起こすことで鈎形に形成されている。基板31には、これら複数の固定部が各別に挿通される複数の孔が貫通している。そして、各固定部は、基板31の孔に挿通された後、先端側がLED30から遠のく向きに曲げられることにより、凹所3200の底との間に基板31を挟み込んで固定する。
カバー部材33は、透光性を有する材料(例えば、アクリル樹脂等)により、略半円筒形の主部330と、主部330の長手方向に沿った両端部より互いに並行するように上向きに突出した一対の突壁部331とが一体に形成されている。なお、各突壁部331の先端(上端)には、内向きに突出する突起部3310がそれぞれ一体に設けられている。また、主部330の長手方向に沿った両端部には、主部330と連なるように各突壁部331の外側まで延出された延出部332がそれぞれ一体に形成されている。そして、カバー部材33は、各突壁部331の突起部3310が、取付部材32の各傾斜部3210に引っ掛けられることにより、基板31の表面を覆うように取付部材32の下面側に取り付けられる。
カバーエンド34は、合成樹脂材料により、厚みの薄い半円板状に形成される。カバーエンド34は、カバー部材33及び取付部材32の長手方向の端部に取り付けられて、カバー部材33の両端の開口を閉塞する。
また、光源ユニット3を取付板5に取り付けるため、一対の取付金具36が取付部材32の上面側に固定される。取付金具36は、板金を曲げ加工することにより、矩形板状の固定片360と、固定片360の長手方向の両端部から下向きに曲げ起こされた一対の脚片361とが一体に形成されてなる。固定片360の中央には、取付板5にねじ止めするためのねじ孔が設けられている。また、各脚片361には、取付部材32の側壁部321にねじ止めするためのねじ孔が設けられている。取付金具36は、取付部材32の側壁部321間に収められる。そして、取付金具36は、カバー部材33の突壁部331に貫設されたねじ挿通孔と、側壁部321に貫設されたねじ挿通孔とに挿通されたねじ362が、固定片360のねじ孔にねじ込まれることで取付部材32にねじ止めされる。
取付板5は、鋼板などの金属板によって矩形に形成される。ただし、取付板5は、4つの辺が同じ向き(下向き)に曲げ起こされることで強度の向上が図られている。そして、3つの光源ユニット3は、長手方向に沿って互いに平行となり且つ隣の光源ユニット3との間隔が何れも等しくなるように並べた状態で取付板5の下面に固定される(図2参照)。すなわち、取付板5には複数のねじ挿通孔が設けられており、各ねじ挿通孔に挿通される固定ねじ50が、取付金具36の固定片360に設けられているねじ孔にねじ込まれることにより、光源ユニット3が取付板5に固定される。なお、取付板5には3つの窓孔53が1つの辺(後側の辺)に沿って等間隔且つ1列に並ぶように設けられており、各光源ユニット3の中継コネクタ37がそれぞれ窓孔53に挿通されている(図10参照)。
また、取付板5の右側における前後方向のほぼ中央に、引掛金具57がねじ止めされている。引掛金具57は、取付板5の外側に突出し、器具本体1の第1側板100の孔1003に挿入されるように構成される(図3参照)。つまり、点灯ユニット2は、引掛金具57の先端部分を第1側板100における孔1003の周縁部分に引っ掛けることにより、器具本体1に吊り下げられて仮保持される。
さらに、取付板5の前後両端には、ラッチ15の摘まみ150が挿通可能な寸法を有する矩形の挿通孔54がそれぞれ2つずつ設けられている。すなわち、埋込孔に埋め込まれた器具本体1内に点灯ユニット2を収容する際、取付板5の各挿通孔54に挿通されたラッチ15の摘まみ150が90度回転されることにより、挿通孔54に対して摘まみ150が抜け止めされる。したがって、点灯ユニット2は、4つのラッチ15によって器具本体1(枠体10の一対の取付片1011)に取り付けられる。ただし、上述のようなラッチ15は従来周知であるから、詳細な構成の図示並びに説明は省略する。
反射部材6は、隣り合う光源ユニット3の間に生じる2箇所のスペースにそれぞれ配置される(図2及び図3参照)。これらの反射部材6は、一対の反射板60と、各反射板60の上端から上向きに延出された一対の側板61とを有する。反射板60は、長方形状の金属板が曲げ加工されて構成されている。一対の反射板60は、長手方向に沿った一方の端縁同士が繋がっており、長手方向から見てV字状に形成されている。そして、取付板5に設けられている複数の差込部51が、側板61に設けられている複数の差込孔610に差し込まれることにより、取付板5に反射部材6が取り付けられる(図1及び図2参照)。
電源装置4は、第1プリント配線板に電子部品が実装されて構成される電源回路と、前記電源回路を収容する第1ケース42とを有する。電源回路の回路図を図6に示す。この電源回路は、入力コネクタ400、フィルタ回路401、整流器402、昇圧回路403、降圧回路404、出力コネクタ405、主制御回路406、制御電源回路407、調光制御回路408、消灯制御回路409、制御用コネクタ410などを備える。
入力コネクタ400は、第1端子台16を介して外部電源(商用交流電源)9と電気的に接続される。フィルタ回路401は、コモンモードチョークコイル4010と、アクロス・ザ・ラインコンデンサ4011とで構成される。整流器402は、ダイオードブリッジで構成され、フィルタ回路401及び入力コネクタ400を介して外部電源9と交流入力端子が電気的に接続され、外部電源9から供給される交流電圧・交流電流を全波整流して直流出力端子から出力する。
昇圧回路403は、チョークコイルL1、スイッチ素子Q1、整流素子D1、平滑コンデンサC1などで構成される、従来周知の昇圧チョッパ回路(力率改善回路)である。また、降圧回路404は、スイッチ素子Q2、インダクタL2、整流素子D2、抵抗R1、平滑コンデンサC2などで構成される、従来周知の降圧チョッパ回路(バックコンバータ)である。整流器402から出力される脈流電圧が昇圧回路403で昇圧され、昇圧回路403から出力される直流電圧が降圧回路404で降圧される。出力コネクタ405は、レセプタクルコネクタからなり、降圧回路404の出力端子(平滑コンデンサC2の両端)と電気的に接続される。
主制御回路406は、昇圧回路403のスイッチ素子Q1並びに降圧回路404のスイッチ素子Q2をそれぞれスイッチングし、昇圧回路403の出力電圧を一定に維持するとともに、降圧回路404の出力電流を目標値に一致させるように構成される。制御電源回路407は、昇圧回路403の出力電圧から制御電圧(例えば、5V〜3V程度の直流電圧)を生成するように構成される。主制御回路406は、制御電源回路407から供給される制御電圧で動作する。
制御用コネクタ410は、レセプタクルコネクタからなり、機能モジュール7のプラグコネクタ703が差込接続される。後述するように、機能モジュール7から出力される制御信号が制御用コネクタ410を介して調光制御回路408と消灯制御回路409に入力される。
消灯制御回路409は、制御信号に応じて、点灯中のLED30を消灯させるための消灯信号を生成して主制御回路406に出力するように構成される。主制御回路406は、消灯信号を受け取ると、スイッチ素子Q2のスイッチングを中止して降圧回路404を停止させ、LED30を消灯するように構成される。ただし、主制御回路406は、消灯信号を受け取った場合、スイッチ素子Q2だけで無くスイッチ素子Q1のスイッチングも中止して昇圧回路403と降圧回路404を双方とも停止させてもよい。このように昇圧回路403と降圧回路404の双方が停止すれば、降圧回路404のみが停止する場合と比較して、消灯中における電源装置4の消費電力が削減される。
また、調光制御回路408は、制御信号に応じて、LED30の光出力(調光レベル)を指示する調光信号を生成して主制御回路406に出力するように構成される。なお、調光レベルは、定格電力が供給されているときのLED30の光出力を100%としたとき、LED30に供給される単位時間当たりの平均電力の定格電力に対する比率(%)で表される。例えば、LED30に供給される単位時間当たりの平均電力が定格電力の半分のとき、調光レベルが50%となる。言い換えると、調光制御回路408は、制御信号で指示される調光レベルが50%であれば、降圧回路404からLED30に供給される単位時間当たりの平均電力を定格電力の半分にするように指示する調光信号を生成する。主制御回路406は、調光制御回路408から受け取る調光信号に応じて、スイッチ素子Q2のオンデューティ比を調整するように構成されることが好ましい。さらに詳しく説明すると、調光制御回路408は、抵抗R1の両端電圧から降圧回路404の出力電流を検出し、当該出力電流の平均値を調光レベルに対応した目標値に一致させるように、調光信号を生成するように構成されることが好ましい。
第1プリント配線板は、長尺の矩形平板状の絶縁基板の裏面に配線用の導体(銅箔)がプリントされて構成される。第1プリント配線板の表面に、コネクタや平滑コンデンサ、コモンモードチョークコイル4010などの、いわゆるリード部品が実装される。そして、第1プリント配線板の裏面に、整流器402、主制御回路406、調光制御回路408、消灯制御回路409などの表面実装部品が実装される。ここで、入力コネクタ400は、第1プリント配線板の長手方向の端部(以下、第1端部と呼ぶ。)の表面に実装される。一方、出力コネクタ405及び制御用コネクタ410は、第1プリント配線板の長手方向の他端部(以下、第2端部と呼ぶ。)の表面に実装される。そして、第1端部から第2端部に向かって、フィルタ回路401、整流器402、昇圧回路403、降圧回路404、出力コネクタ405が順番に第1プリント配線板に実装される。また、主制御回路406、制御電源回路407、調光制御回路408、消灯制御回路409は、整流器402から第2端部に向かって順番に第1プリント配線板に実装される。
第1ケース42は、図7に示すように、底板420と、底板420の短手方向に沿った端縁から立ち上がる一対の第1側板421A、421Bと、底板420の長手方向に沿った端縁から立ち上がる一対の第2側板422A、422Bとを有する。すなわち、第1ケース42は、底板420の前方が開放された長尺の箱形に形成されている。また、第1ケース42は、片方の第2側板422Aの先端から外向きに突出する固定板423を備えている。固定板423は、角樋状に形成されることが好ましい。
第1プリント配線板は、裏面を底板420に対向させ、且つ第2端部を第1側板421A側とする向きで第1ケース42内に収納され、一対の第2側板422A、422Bから切り起こされる4つの爪で第1ケース42に固定される。なお、入力コネクタ400の差込口は、第1端部側の第1側板421Bに設けられた矩形の窓孔4210を通して第1ケース42の外に突出することが好ましい。
また、片方の第2側板422Bは、長手方向の中央及び一端にそれぞれ突起4220が設けられる(図7参照)。これら2つの突起4220は、球体を4分の1に分割した立体形状であり、且つ第2側板422Bの表面から外向き(他方の第2側板422Aから遠離る向き)に突出するように構成されることが好ましい。
機能モジュール7は、第2プリント配線板70に電子部品が実装されて構成される回路部と、回路部を収納する第2ケース71とを有する(図1参照)。この回路部は、図6に示すように、信号入力部700、フォトカプラ701、抵抗R2、R3、信号出力部702、信号ケーブル703などを備える。
信号入力部700は、従来周知の速結式の端子台で構成され、制御信号が伝送される一対の信号線と電気的に接続される。また、信号入力部700には、フォトカプラ701の入力端子と、限流用の抵抗R2とが電気的に直列接続される。つまり、フォトカプラ701の入力端子には、信号線に伝送される制御信号が信号入力部700を介して入力される。
信号出力部702は、信号ケーブル703を介して電源ユニット4の制御用コネクタ410と電気的に接続される。信号ケーブル703は3本の電線703A〜703Cで構成される。そして、電源回路のグランドとフォトカプラ701の負極側の出力端子(フォトトランジスタのエミッタ)とが1本の電線703Aで電気的に接続される。また、制御電源回路407の出力端子と抵抗R3の一端との接続点が、他の1本の電線703Bで電気的に接続される。さらに、抵抗R3の他端とフォトカプラ701の正極側の出力端子(フォトトランジスタのコレクタ)の接続点が、残り1本の電線703Cで調光制御回路408及び消灯制御回路409と電気的に接続される。つまり、抵抗R3とフォトトランジスタの直列回路には常に一定の制御電源電圧が印加される。そのため、調光制御回路408及び消灯制御回路409に入力される制御信号は、フォトカプラ701の入力電圧がハイレベルのときにローレベルとなり、フォトカプラ701の入力電圧がローレベルのときにハイレベルとなる。例えば、外部から機能モジュール7に入力される制御信号(以下、外部制御信号と呼ぶ。)がパルス幅変調(PWM)信号である場合を想定する。この場合、機能モジュール7から電源ユニット4に出力される制御信号(以下、内部制御信号と呼ぶ。)のデューティ比(パルス幅)は、100%(1周期の長さ)と、外部制御信号のデューティ比(パルス幅)との差になる。例えば、外部制御信号のデューティ比が5%のときの調光レベルを100%とし、調光レベルが低く(暗く)なるにつれてデューティ比が減少する場合を想定する。この場合、調光制御回路408は、内部制御信号のデューティ比が95%のときに調光レベルを100%とし、デューティ比が減少するにつれて調光レベルを減少させればよい。また、消灯制御回路409は、内部制御信号のデューティ比が下限値(例えば、10%)以下のときに、消灯信号を出力すればよい。なお、機能モジュール7は、第2ケース71がねじ止めされることで取付板5に取り付けられる。
ところで、電源装置4は、図2及び図8に示すように、底板420を上にして取付板5の上面側に取り付けられる。ここで、取付板5に対する電源装置4の取付構造について、図8〜図10を参照して具体的に説明する。
本実施形態の照明器具は、図8に示すように、取付具8によって、電源装置4を取付板5に取り付けるように構成されることが好ましい。本実施形態における取付具8は、第1取付具80と第2取付具81で構成されることが好ましい。
第1取付具80は、固定板部800と、縦板部801と、突板部802とを有する。固定板部800は、長手方向及び短手方向の各寸法が第1ケース42の長手方向及び短手方向の各寸法よりも大きい長尺の矩形平板状に形成される。また、固定板部800は、長手方向の両端における前端寄りの位置に、それぞれ第3突部806が設けられることが好ましい。これら2つの第3突部806は、半球状の立体形状であり、且つ固定板部800の上面から上向きに突出するように構成されることが好ましい(図9参照)。
縦板部801は、長手方向及び短手方向の各寸法が第1ケース42の第2側板422Bの長手方向及び短手方向の各寸法よりも大きい長尺の矩形平板状であって、固定板部800の前端から上向きに起立するように形成される。また、縦板部801の長手方向の中央及び左端に、それぞれ矩形の孔からなる引掛孔803が設けられる。これら2つの引掛孔803は、後述するように、第1ケース42の第2側板422Bに設けられた2つの突起4220がそれぞれ各別に挿入される(図8参照)。
突板部802は、長手方向の寸法が第2側板422Bの長手方向の寸法よりも大きい長尺の矩形平板状であって、縦板部801の上端から後ろ向きに突出するように形成される。また、突板部802は、長手方向の両端に、それぞれ第1突部804が設けられることが好ましい。これら2つの第1突部804は、球体を4分の1に分割した立体形状であり、且つ突板部802の下面から下向き(固定板部800に近付く向き)に突出するように構成されることが好ましい(図9参照)。さらに、突板部802は、長手方向の中央から両端寄りの位置に、それぞれ第2突部805が設けられることが好ましい。これら2つの第2突部805は、半球状の立体形状であり、且つ突板部802の下面から下向きに突出するように構成されることが好ましい(図9参照)。なお、第1取付具80は、亜鉛鋼板などの金属板が加工されることにより、固定板部800と縦板部801と突板部802が一体に形成されることが好ましい。
第1取付具80は、固定板部800が裏面側にねじ止めされることで取付板5に固定されることが好ましい。つまり、第1取付具80は、固定用のねじ82(図9参照)を介して取付板5と電気的に導通するように構成されることが好ましい。
第2取付具81は、平板部810と、3つの脚片811と、2つの側片812と、保持部813とを有する。平板部810は、長手方向の寸法が第1取付具80の長手方向の寸法にほぼ等しい矩形平板状に形成される。3つの脚片811は、平板部810の後端における長手方向の両端及び中央にそれぞれ設けられる。各脚片811は、平板部810の長手方向(左右方向)から見てL字形状に形成されることが好ましい。ただし、中央の脚片811は、両端の脚片811よりも幅寸法(平板部810の長手方向に沿った長さ寸法)を短くするように構成されることが好ましい。
2つの側片812は、平板部810の左右両端にそれぞれ設けられる。各側片812は、長尺の平板状に形成されることが好ましい。また、各側片812は、下端から下向きに突出する鉤形の引掛片8120を有することが好ましい(図10参照)。
保持部813は、長手方向の寸法が平板部810の長手方向の寸法に等しい長尺の平板状であって、平板部810の前端から上向きに起立するように形成されることが好ましい。また、保持部813には、複数(図示例では3つ)の第4突部814が長手方向に沿って等間隔に設けられることが好ましい。これら3つの第4突部814は、ブリッジ状であって、保持部813から前向き(平板部810から遠離る向き)に突出するように構成されることが好ましい(図8及び図9参照)。なお、第2取付具81は、亜鉛鋼板などの金属板が加工されることにより、平板部810と脚片811と側片812と保持部813と第4突部814が一体に形成されることが好ましい。
次に、図8〜図11を参照して、取付板5に対する電源装置4の取付作業を説明する。ただし、第1取付具80は既に取付板5に固定されている。まず、作業者は、第1取付具80に電源装置4の第1ケース42を取り付ける。すなわち、作業者は、固定板部800と縦板部801と突板部802に囲まれた空間に、底板420を上に向けた状態で、第2側板422Bの側から電源装置4を挿入する(図10参照)。このとき、作業者は、第2側板422Bの2つの突起4220を、それぞれ縦板部801の2つの引掛孔803に挿通させることにより、第1取付具80に対して、電源装置4(の第1ケース42)を位置決めすることができる。また、第1ケース42は、突板部802に設けられた2つの第1突部804が第1側板421A、421Bに当たることにより、左右方向に沿った移動が規制される(図9参照)。さらに、第1ケース42は、突板部802に設けられた2つの第2突部805が底板420に当たることによって下向きに押され、第2側板422Bの下端が固定板部800に圧接される(図9参照)。その結果、第1ケース42は、第1取付具80を介して取付板5と電気的に導通する。
続いて、作業者は、電源装置4の出力コネクタ405に電気的に接続されている複数の電線43を、3つの光源ユニット3の中継コネクタ37に電気的に接続する(図11B参照)。なお、中継コネクタ37はレセプタクルコネクタで構成されることが好ましい。故に、複数の電線43は、3つの中継コネクタ37とそれぞれ各別に接続されるプラグコネクタを送り配線するように構成されることが好ましい。而して、作業者は、電線43に接続されている3つのプラグコネクタをそれぞれ3つの中継コネクタ37に接続すればよい。
ここで、第1ケース42は、図9に示すように、第1取付具80の固定板部800に設けられた2つの第3突部806に固定板423が当たることで上向きに押し上げられる。その結果、第1ケース42の固定板423と固定板部800との間に隙間が形成される。故に、作業者は、上記隙間に電線43を通すことにより、第1ケース42と固定板部800の間に挟み込まれないように電線43を配線することができる。
続いて、作業者は、一対の側片812の引掛片8120を、左右両端の窓孔53にそれぞれ挿入した状態で、中央の脚片811をねじ止めすることにより、第2取付具81を取付板5に固定する(図8参照)。なお、各引掛片8120は、取付板5の下面側において、光源ユニット3の取付金具36の固定片360に引っ掛けられる。
第2取付具81が取付板5に固定されると、保持部813が第1ケース42の固定板423に当たり、第1ケース42の後方への移動を規制する。その結果、第1ケース42(電源装置4)は、固定板部800と縦板部801と突板部802に囲まれた空間に挿入された状態で保持部813に保持されて取付板5に取り付けられる(図1及び図8参照)。また、保持部813に設けられている3つの第4突部814が、固定板423の先端(上端)に引っ掛かる(図9参照)。その結果、第1ケース42は、固定板423が第3突部806に押されて浮き上がった姿勢を保持することができる(図9参照)。つまり、本実施形態の照明器具は、電源装置4の第1ケース42が取付板5にねじ止めされる取付構造と比較して、電源装置4の第1ケース42への取付作業(組立作業)の作業性の向上並びに組立時間の短縮を図ることができる。しかも、第1ケース42は、ねじ挿通孔を設けるスペースが不要であるから、ねじ挿通孔を設ける場合と比較して、小型化を図ることができる。
また、第2取付具81は、3つの脚片811及び2つの側片812により、取付板5と平板部810との間に配線用の空間を形成するように構成される。そして、当該空間に配置される電線43は、取付板5の上方から平板部810によって覆い隠される(図11A参照)。したがって、施工作業時などにおいて、点灯ユニット2が取り扱われる際、作業者の手指などが誤って電線43に引っ掛かるような不具合の発生を抑えることができる。
なお、第1取付具80の縦板部801及び突板部802と、第2取付具81の保持部813とは、例えば、切り起こし加工などによって取付板5と一体に構成されても構わない。
上述のように本実施形態の照明器具は、器具本体1と、器具本体1に取り付けられる点灯ユニット2とを備える。点灯ユニット2は、1乃至複数の光源ユニット3と、光源ユニット3に電力を供給して点灯させる電源装置4と、表面(下面)に光源ユニット3が取り付けられるとともに裏面(上面)に電源装置4が取り付けられる取付板5とを有する。電源装置4は、電力を生成するための電源回路(昇圧回路403、降圧回路404)を構成する回路基板(プリント配線板)と、回路基板を収容するケース(第1ケース42)とを有する。ケース(第1ケース42)は、一面が開放された箱状に形成される。取付板5は、裏面から当該裏面の法線方向(上下方向)に起立する縦板部801と、縦板部801の先端から裏面と対向するように突出する突板部802と、保持部813とを有する。また、取付板5は、裏面と縦板部801と突板部802に囲まれた空間に電源装置4が挿入されるように構成される。保持部813は、ケース(第1ケース42)に当たることでケース(第1ケース42)を保持するように構成される。
本実施形態の照明器具は、縦板部801及び突板部802と保持部813とで挟み込むように電源装置4を取付板5に取り付けるので、従来例のようにねじ止めされる場合と比較して、組立作業の作業性の向上及び組立時間の短縮を図ることができる。
また、本実施形態の照明器具において、縦板部801及び突板部802の少なくとも何れか一方は、保持部813と縦板部801の対向方向(前後方向)と交差する方向(左右方向)からケース(第1ケース42)に当たる第1突部804を有することが好ましい。
本実施形態の照明器具が上述のように構成されれば、第1突部804によってケース(第1ケース42)の上記方向(左右方向)の移動が規制されるので、取付板5に対する電源装置4のがたつきを抑えることができる。
さらに、本実施形態の照明器具において、突板部802は、裏面(取付板5の上面)に向かって突出する第2突部805を有することが好ましい。第2突部805は、ケース(第1ケース42)を上記裏面に向かって押すように構成されることが好ましい。
本実施形態の照明器具が上述のように構成されれば、ケース(第1ケース42)を取付板5と接触させて電気的に導通させることができる。
また、本実施形態の照明器具において、取付板5は、裏面(取付板5の上面)から法線方向(上下方向)に沿って突出する第3突部806を有することが好ましい。第3突部806は、ケース(第1ケース42)の一部(固定板423)を押し上げるように構成されることが好ましい。
本実施形態の照明器具が上述のように構成されれば、裏面(取付板5の上面)とケース(第1ケース42)との間に隙間が形成される。その結果、電源装置4と光源ユニット3を電気的に接続する電線43が上記隙間に配置されることにより、ケース(第1ケース42)と取付板5の間に挟み込まれないように電線43を配線することができる。
さらに、本実施形態の照明器具において、電源装置4と光源ユニット3を電気的に接続し且つ電源装置4の電源回路から光源ユニット3への給電路となる電線43と、電線43を隠す隠し部(平板部810)とを備えることが好ましい。隠し部(平板部810)は、裏面(取付板5の上面)との間に電線43が配置される空間を形成し、且つ法線方向(上下方向)から電線43を覆うように構成されることが好ましい。
本実施形態の照明器具が上述のように構成されれば、施工作業時などにおいて、作業者の手指などが誤って電線43に引っ掛かるような不具合の発生を抑えることができる。