JP2016130698A - サーモパイルアレイセンサのキャリブレーションシステム、及びオートキャリブレーション処理方法 - Google Patents
サーモパイルアレイセンサのキャリブレーションシステム、及びオートキャリブレーション処理方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】測定対象空間に人が立ち入ることなく、当該サーモパイルアレイセンサの温度出力値の補正や、劣化状況の遠隔診断を行うことができるサーモパイルアレイセンサのキャリブレーションシステムを実現する。
【解決手段】サーモパイルアレイセンサ10のキャリブレーションシステム100は、測定対象物から放射される赤外線を受光して起電力を発生するサーモパイルアレイセンサ10と、所定の温度になるように制御される補正エリア20と、サーモパイルアレイセンサ10が補正エリア20の温度を測定できる位置に、サーモパイルアレイセンサ10または/および補正エリア20を相対的に移動させる移動装置30と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】サーモパイルアレイセンサ10のキャリブレーションシステム100は、測定対象物から放射される赤外線を受光して起電力を発生するサーモパイルアレイセンサ10と、所定の温度になるように制御される補正エリア20と、サーモパイルアレイセンサ10が補正エリア20の温度を測定できる位置に、サーモパイルアレイセンサ10または/および補正エリア20を相対的に移動させる移動装置30と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、測定対象空間における測定対象物の温度分布を非接触で測定するサーモパイル(Thermopile)アレイセンサのキャリブレーションシステム、及び該サーモパイルアレイセンサの温度出力値を自動的に補正するオートキャリブレーション処理方法に関する。
サーモパイルは、測定対象物が放出する赤外線を検出して熱起電力を発生する素子である。近年、サーモパイルは、焦電センサに代わる人検知センサとして注目されている。サーモパイルアレイセンサは、サーモパイルを直列もしくは並列に複数接続したセンサデバイスであり、特にサーモパイルを直列に複数接続することにより高い電位を得ることができる。例えば、測定対象空間の天井などにサーモパイルアレイセンサを設置することにより、測定対象物の温度分布を非接触で測定可能であり、人の存在・不存在や人数などを把握することができる。
サーモパイルアレイセンサに関連する技術として、例えば、特許文献1には、半導体基板に測定用サーモパイルを複数並設してなるサーモパイルアレイセンサが開示されている。特許文献1のサーモパイルアレイセンサは、半導体基板に、遮光された補償用サーモパイルを設けるとともに、測定用サーモパイルおよび補償用サーモパイルのそれぞれに信号取り出しのためのスイッチを設け、測定用サーモパイルと補償用サーモパイルの出力の差に基づいて演算処理を行うように構成される。
また、サーモパイルアレイセンサの測定視野角は一般に60〜90°程度であり、測定視野角がそれほど大きくない。そこで、特許文献2には、測定対象空間の天井に複数のサーモパイルアレイセンサを格子状に等間隔で設置することで、測定対象空間の全域に亘って温度測定を可能にしたサーモパイルアレイセンサが開示されている。
ところで、従来、サーモパイルアレイセンサの出力補正を行う場合は、以下の手順で簡易補正を行っていた。まず、個々のサーモパイルに専用のキャップを取り付け、一定温度測定を行っている状況を作り出す。次に、表示内容のばらつき補正や、サーモパイル単体の劣化状況の確認を行う。そして、アプリケーションソフト上におけるオフセット補正機能を用いて、表示補正を行う。したがって、このような手順で表示補正を行うので、特許文献2のように、天井にサーモパイルアレイセンサを多数設置している場合には、各サーモパイルに専用キャップを一個ずつ取り付けなければならず、キャップ取り付け作業が煩雑であった。
また、従来の簡易補正では、センサ自体の補正を行うわけではなく、ソフト上において表示のずれを補正するだけであるので、サーモパイルの交換時期などを判断できず、サーモパイル単体の劣化状況を診断することもできなかった。
本発明は、上記の事情に鑑みて創案されたものであり、測定対象空間に人が立ち入ることなく、当該サーモパイルアレイセンサの温度出力値の補正や、劣化状況の遠隔診断を行うことができるサーモパイルアレイセンサのキャリブレーションシステム、及びオートキャリブレーション処理方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るサーモパイルアレイセンサのキャリブレーションシステムは、測定対象物から放射される赤外線を受光して起電力を発生するサーモパイルアレイセンサと、所定の温度になるように制御される補正エリアと、上記サーモパイルアレイセンサが上記補正エリアの温度を測定できる位置に、上記サーモパイルアレイセンサまたは/および上記補正エリアを相対的に移動させる移動装置と、を有する。
上記サーモパイルアレイセンサのキャリブレーションシステムの構成において、上記補正エリアは、上記補正エリアの温度を制御する温度制御手段と、上記補正エリアの温度を測定する温度測定手段と、を更に有し、上記サーモパイルアレイセンサが測定する上記補正エリアの温度と、上記温度測定手段が測定する上記補正エリアの温度との差分に基づいて、上記サーモパイルアレイセンサの温度出力値を補正する。
また、本発明に係るサーモパイルアレイセンサのオートキャリブレーション処理方法は、サーモパイルアレイセンサの出力補正時期をカウントする手順と、上記サーモパイルアレイセンサが補正エリアの温度を測定できる位置に、上記サーモパイルアレイセンサまたは/および上記補正エリアを相対的に移動させる手順と、上記補正エリアの温度を所定温度に制御する手順と、上記補正エリアの温度を測定する手順と、上記補正エリアの温度を測定した上記サ−モパイルアレイセンサの温度出力値と上記補正エリアの温度との差分を求める手順と、上記差分に基づいて上記温度出力値を補正する手順と、を有する。
上記補正する手順は、補正を行うための閾値を設定しておき、上記差分が前記閾値を超えたときに、上記温度出力値を補正することが好ましい。
また、上記補正を行う度に補正回数に1を加算して該補正の累積補正回数を求める手順と、上記累積補正回数が前記サーモパイルアレイセンサの交換実施回数に到達したときに、上記サーモパイルアレイセンサの交換信号を送信する手順と、を更に有することが好ましい。
本発明によれば、測定対象空間に人が立ち入ることなく、サーモパイルアレイセンサの温度出力値の補正、及びサーモパイルアレイセンサの劣化状況の遠隔診断を行うことができるという優れた効果を発揮する。
以下に本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものである。したがって、具体的な寸法等は以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(第1の実施の形態)
(構成の説明)
まず、図1および図2を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るサーモパイルアレイセンサのキャリブレーションシステム100の構成について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係るサーモパイルアレイセンサのキャリブレーションシステムの模式図である。図2は本発明の第1の実施の形態のキャリブレーションシステムの構成のブロック図である。
(構成の説明)
まず、図1および図2を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るサーモパイルアレイセンサのキャリブレーションシステム100の構成について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係るサーモパイルアレイセンサのキャリブレーションシステムの模式図である。図2は本発明の第1の実施の形態のキャリブレーションシステムの構成のブロック図である。
図2に示すように、本実施の形態に係るキャリブレーションシステム100において、サーモパイルアレイセンサ10、補正エリア20、及び移動装置30を有する。これらサーモパイルアレイセンサ10、補正エリア20、及び移動装置30は、例えば、図1に示すように、測定対象空間の天井1に配される。サーモパイルアレイセンサ10または/および補正エリア20は、移動装置30により軌道部材2上を任意の位置に搬送可能に構成されており、サーモパイルアレイセンサ10が補正エリア20の温度を測定できる位置に相対的に移動されるようになっている。
サーモパイルは、測定対象物の温度分布を非接触で2次元的に測定するセンサである。サーモパイルアレイセンサ10の測定側には、測定対象物から放射される赤外線を受光するための不図示の受光部を備える。サーモパイルアレイセンサ10の内部は、受光部で集光された赤外線が照射される領域に、複数のサーモパイルアレイ(不図示)を備える。例えば、不図示の半導体基板上にサーモパイルセンサが整列して配置されている。サーモパイルアレイとしては、例えば、ドイツのハイマンセンサ社のサーモパイルアレイ(HTPA32x31)を採用することが可能である。受光部に対して測定対象物から放射された赤外線が入射すると、サーモパイルアレイは当該赤外線の入射エネルギー量に応じた熱起電力を発生する。即ち、サーモパイルアレイセンサ10は熱型赤外線センサとして機能する。
図1に示すように、移動装置30は、天井1に設置されたレール等の軌道部材2を備える。サーモパイルアレイセンサ10は、軌道部材2上を移動可能に構成されている。サーモパイルアレイセンサ10は、軌道部材2上を移動することにより、補正エリア20まで移動できるように構成されている。軌道部材2は、サーモパイルアレイセンサ10の数や設置位置に応じて、適宜縦横に配設される。図1に例示するキャリブレーションシステム100では、天井1に10個のサーモパイルアレイセンサ10(a1,a2,b1,b2,c1,c2,d1,d2,e1,e2)を設置しているが、当該サーモパイルアレイセンサ10の数や設置位置は限定されず、例示した数よりも多いサーモパイルアレイセンサ10を設置してもよいし、軌道部材2の配置についても適宜変更可能である。
補正エリア20は、各サーモパイルアレイセンサ10の温度出力値の補正を行うための領域である。補正エリア20は、軌道部材2の一部に設けられている。本実施の形態の補正エリア20は、例えば、金属やカーボン等の赤外線を遮蔽可能な箱体によって構成されているが、赤外線を遮蔽可能であれば例示の材質に限定されない。本実施の形態では、複数のサーモパイルアレイセンサ10に対して、共通の補正エリア20が設定されているが、これに限定されず、各サーモパイルアレイセンサ10に対して、個別に補正エリア20を設定してもよい。
補正エリア20は、図2に示すように、当該補正エリア20の温度を制御するための温度制御手段21を備える。温度制御手段21は、補正エリア20が所定の温度(一定の温度)となるように温度制御する。本実施の形態の温度制御手段21は、発熱体もしくは冷却体によって構成される。発熱体としては、例えば、電気ヒータ、サーモスタット等の電気的発熱体が挙げられるが、例示の発熱体に限定されない。他方、冷却体としては、例えば、ペルチェ素子等の冷却素子が挙げられるが、例示の冷却体に限定されない。
また、補正エリア20は、図2に示すように、当該補正エリア20の温度を測定するための温度測定手段22を備える。本実施の形態の温度測定手段22としては、例えば、CMOS温度センサ等の温度センサによって構成されるが、例示の温度センサに限定されない。
補正エリア20は、サーモパイルアレイセンサ10の温度出力値を補正するための不図示の出力補正部を有していてもよい。出力補正部は、例えば、マイクロコンピュータによって構成される。あるいは、サーモパイルアレイセンサ10を制御する不図示のコントローラを備え、当該コントローラで温度出力値の補正を行ってもよい。また、補正エリア20は、補正時期をカウントするためのタイムカウンタ等の補正時期算定手段(図示せず)を備えていてもよく、あるいはコントローラで補正時期をカウントしてもよい。
(作用の説明)
次に、図1から図3を参照して、本発明の実施の形態に係るサーモパイルアレイセンサのキャリブレーションシステム100の作用とともに、本実施の形態に係るサーモパイルアレイセンサのオートキャリブレーション処理方法について説明する。図3は本発明の実施の形態に係るサーモパイルアレイセンサのオートキャリブレーション処理方法の説明に供するフローチャートである。
次に、図1から図3を参照して、本発明の実施の形態に係るサーモパイルアレイセンサのキャリブレーションシステム100の作用とともに、本実施の形態に係るサーモパイルアレイセンサのオートキャリブレーション処理方法について説明する。図3は本発明の実施の形態に係るサーモパイルアレイセンサのオートキャリブレーション処理方法の説明に供するフローチャートである。
本発明の第1の実施の形態に係るサーモパイルアレイセンサのオートキャリブレーション処理方法は、サーモパイルアレイセンサの出力補正時期をカウントする手順と、サーモパイルアレイセンサが補正エリアの温度を測定できる位置にサーモパイルアレイセンサまたは/および補正エリアを相対的に移動させる手順と、補正エリアの温度を所定温度に制御する手順と、補正エリアの温度を測定する手順と、サ−モパイルアレイセンサの温度出力値と補正エリアの温度との差分を求める手順と、差分に基づいて温度出力値を補正する手順と、を有する。上記補正する手順は、補正を行うための閾値を設定しておき、上記差分が上記閾値を超えたときに、サ−モパイルアレイセンサの温度出力値を補正することが好ましい。
さらに、サ−モパイルアレイセンサの温度出力値の補正を行う度に補正回数に1を加算して、該補正の累積補正回数を求める手順と、当該累積補正回数がサーモパイルアレイセンサの交換実施回数に到達したときに、サーモパイルアレイセンサの交換信号を送信する手順と、を有する。
以下、本発明の第1の実施の形態に係るサーモパイルアレイセンサ10のオートキャリブレーション処理方法を具体的に説明する。まず図3に示すように、サーモパイルアレイセンサ10による温度分布の測定が開始されると(S200)、補正時期であるか否かが判定される(S201)。補正時期のカウントは、補正エリア20に備えられた時期算定手段もしくはコントローラで行われる。この補正時期は、測定対象空間に人が存在しないと考えられる深夜の時間帯などに設定しておくのが望ましい。
時期算定手段もしくはコントローラは、補正時期が到来するまで(S201/NO)、補正時期のカウントを続ける。他方、補正時期が到来すると(S201/YES)、移動装置30が作動し、例えば、図1におけるサーモパイルアレイセンサ10のa1が補正エリア20に移動する(S202)。
次に、サーモパイルアレイセンサ10のa1が補正エリア20に移動した後、温度制御手段21によって補正エリア20が所定の温度に制御される(S203)。温度制御手段21による温度制御は、例えば、電気ヒータ等の発熱体によって補正エリア20を加熱することにより、もしくは、例えば、ペルチェ素子等の冷却体によって補正エリア20を冷却することにより行う。なお、サーモパイルアレイセンサ10が移動する前、あるいは移動装置30にってサーモパイルアレイセンサ10を移動させると同時に、温度制御手段21による温度制御を始めてもよい。
温度測定手段22は、常時、または、サーモパイルアレイセンサ10の補正時に、補正エリア20の温度を測定・監視している(S204、S205)。温度測定手段22は、補正エリア20が所定の温度になるまで温度を監視し続ける(S205/NO)。他方、温度測定手段22によって補正エリア20が所定の温度になっていることが確認されると(S205/YES)、サーモパイルアレイセンサ10が補正エリア20の温度測定を開始する(S206)。
そして、サーモパイルアレイセンサ10のa1が測定した補正エリア20の温度出力値と、温度測定手段22の測定した補正エリア20の真の温度とを比較して、温度出力値の差分Xを求める(S207)。補正エリア20の出力補正部もしくはコントローラは、この差分Xが所定の閾値(第1の閾値)内に収まっているか否かを判定する(S208)。第1の閾値は、例えば、温度の測定誤差等を考慮して、出力補正部もしくはコントローラに設定される。
当該差分Xが閾値(第1の閾値)内に収まっている場合は(S208/YES)、補正エリア20の出力補正部もしくはコントローラは、サーモパイルアレイセンサ10の補正は不要であると判断し、サーモパイルアレイセンサ10を初期位置に戻す(S209)。なお、サーモパイルアレイセンサ10のa1の診断が終了したら、サーモパイルアレイセンサ10のa1の補正手順と同様にして、a2、b1、b2・・・e1、e2というように、補正対象となる次のサーモパイルアレイセンサ10に対して、繰り返し診断を行う。
他方、当該差分Xが閾値(第1の閾値)内に収まっていない場合は(S208/NO)、サーモパイルアレイセンサ10の補正が必要であると判断し、サーモパイルアレイセンサ10の温度出力の補正を行う(S210)。
また、サーモパイルアレイセンサ10の温度出力補正が行われた場合には(S210)、累積補正回数Nに1を加算する(S211)。この累積補正回数が、予め定められた交換実施回数に到達した場合(S212/YES)、には、サーモパイルアレイセンサ10の交換時期であると判定する。交換時期であると判定した場合には(S212/YES)、交換信号(アラート)を外部に出力し(S213)、サーモパイルアレイセンサ10の交換が必要であることを、ユーザに報知する。
以上、説明したように、本発明の第1の実施の形態に係るサーモパイルアレイセンサ10のキャリブレーションシステム100は、所定の温度に制御される補正エリア20を備えるとともに、当該補正エリア20の温度を測定できる位置にサーモパイルアレイセンサ10を移動させる移動装置30を備えている。そして、本実施の形態に係るサーモパイルアレイセンサ10のキャリブレーションシステム100、及びオートキャリブレーション処理方法によれば、補正エリア20が所定の温度であるときのサーモパイルアレイセンサ10からの温度出力値と、温度測定手段22によって測定される補正エリア20の真の温度とを比較することで、サーモパイルアレイセンサ10の温度出力値の補正を自動で行うことができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係るサーモパイルアレイセンサ10のキャリブレーションシステム100、及びオートキャリブレーション処理方法は、補正を行うための閾値を設定しておき、サーモパイルアレイセンサ10の温度出力値と温度測定手段22によって測定された補正エリア20の真の温度との差分Xが閾値を超えたときに、サーモパイルアレイセンサ10の温度出力値を補正するので、測定誤差による補正を回避することができる。
さらに、本発明の第1の実施の形態に係るオートキャリブレーション処理方法は、サーモパイルアレイセンサ10の温度出力値の補正を行う度に補正回数に1を加算して、該補正の累積補正回数を求め、累積補正回数がサーモパイルアレイセンサ10の交換実施回数に到達したときに、サーモパイルアレイセンサ10の交換信号を発信するので、サーモパイルアレイセンサ100の劣化状況の遠隔で把握し診断することができる。
したがって、本発明の第1の実施の形態に係るサーモパイルアレイセンサ10のキャリブレーションシステム100、及びオートキャリブレーション処理方法は、人の立ち入りが望ましくない場所の温度監視において、特に効果を発揮する。
(第2の実施の形態)
図4は本発明の第2の実施形態に係るサーモパイルアレイセンサのキャリブレーションシステムの模式図である。即ち、上記第1の実施の形態では、サーモパイルアレイセンサ10が移動装置30の軌道部材2上を移動するように構成しているが、本第2の実施の形態では、図4に示すように、回転可能な回転軸40にサーモパイルアレイセンサ10を設置して、当該サーモパイルアレイセンサ10が所定の位置もしくは方向に向くように構成している。図4に示すように、本第2の実施の形態では、それぞれのサーモパイルアレイセンサ10に補正エリア20を設定しておき、補正時期がきたときに、サーモパイルアレイセンサ10が補正エリア20の方向を向くように、回転軸40の回転を制御する。この構成によれば、上記第1の実施の形態のように、軌道部材2上に沿ってサーモパイルアレイセンサ10を移動させる必要がなく、移動構造が簡単であるという有利な効果を奏する。
図4は本発明の第2の実施形態に係るサーモパイルアレイセンサのキャリブレーションシステムの模式図である。即ち、上記第1の実施の形態では、サーモパイルアレイセンサ10が移動装置30の軌道部材2上を移動するように構成しているが、本第2の実施の形態では、図4に示すように、回転可能な回転軸40にサーモパイルアレイセンサ10を設置して、当該サーモパイルアレイセンサ10が所定の位置もしくは方向に向くように構成している。図4に示すように、本第2の実施の形態では、それぞれのサーモパイルアレイセンサ10に補正エリア20を設定しておき、補正時期がきたときに、サーモパイルアレイセンサ10が補正エリア20の方向を向くように、回転軸40の回転を制御する。この構成によれば、上記第1の実施の形態のように、軌道部材2上に沿ってサーモパイルアレイセンサ10を移動させる必要がなく、移動構造が簡単であるという有利な効果を奏する。
(第3の実施の形態)
図5は本発明の第3の実施形態に係るサーモパイルアレイセンサのキャリブレーションシステムの模式図である。図4で例示した第2の実施の形態では、複数の補正エリア20を必要としていたが、本第3の実施の形態では、例えば、図5に示すように、全てのサーモパイルアレイセンサ10に対して共通の補正エリアを設定して、サーモパイルアレイセンサ10の補正を行う。本第3の実施形態によれば、補正エリア20を複数のサーモパイルセンサアレイ10に対して共通に設けるので、補正エリアの移動頻度や補正回数を相対的に少なくすることができる。
図5は本発明の第3の実施形態に係るサーモパイルアレイセンサのキャリブレーションシステムの模式図である。図4で例示した第2の実施の形態では、複数の補正エリア20を必要としていたが、本第3の実施の形態では、例えば、図5に示すように、全てのサーモパイルアレイセンサ10に対して共通の補正エリアを設定して、サーモパイルアレイセンサ10の補正を行う。本第3の実施形態によれば、補正エリア20を複数のサーモパイルセンサアレイ10に対して共通に設けるので、補正エリアの移動頻度や補正回数を相対的に少なくすることができる。
(その他の変形例)
上記のように本発明を実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす記述及び図面はこの発明を限定するものであると理解するべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかになるはずである。例えば、上記第1の実施の形態では、移動装置30によって補正エリア20に対してサーモパイルアレイセンサ10を移動させているが、これに限定されず、サーモパイルアレイセンサ10に対して補正エリア20が移動するように構成してもよいし、補正エリア20とサーモパイルアレイセンサ10との双方を移動させるように構成してもよい。
上記のように本発明を実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす記述及び図面はこの発明を限定するものであると理解するべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかになるはずである。例えば、上記第1の実施の形態では、移動装置30によって補正エリア20に対してサーモパイルアレイセンサ10を移動させているが、これに限定されず、サーモパイルアレイセンサ10に対して補正エリア20が移動するように構成してもよいし、補正エリア20とサーモパイルアレイセンサ10との双方を移動させるように構成してもよい。
また、上記第1の実施の形態では、累積補正回数Nに1を加算し、この累積補正回数が予め定められた交換実施回数に到達した場合にサーモパイルアレイセンサ10の交換時期であると判定している。この判定方法に限定されず、例えば、上記差分Xが予め設定した第2の閾値を超える場合に、交換時期が到来したと判定してもよい。また、累積補正回数の交換実施回数への到達したこと、上記差分Xが第2の閾値を超えることのいずれか、もしくは双方の条件を満たしたときに、サーモパイルアレイセンサ10の交換時期であると判定してもよい。さらに、出力補正量の累積値を計算し、所定の累積値に到達したら、サーモパイルアレイセンサ10の交換時期であると判定してもよい。
このように、本発明は、キャリブレーション処理方法やキャリブレーションシステムの構成については、上記変形例や第1〜第3の実施の形態には記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。
10 サーモパイルアレイセンサ
20 補正エリア
21 温度制御手段
22 温度測定手段
30 移動装置
100 キャリブレーションシステム
20 補正エリア
21 温度制御手段
22 温度測定手段
30 移動装置
100 キャリブレーションシステム
Claims (5)
- 測定対象物から放射される赤外線を受光して起電力を発生するサーモパイルアレイセンサと、
所定の温度になるように制御される補正エリアと、
前記サーモパイルアレイセンサが前記補正エリアの温度を測定できる位置に前記サーモパイルアレイセンサまたは/および前記補正エリアを相対的に移動させる移動装置と、
を有することを特徴とするサーモパイルアレイセンサのキャリブレーションシステム。 - 前記補正エリアは、
前記補正エリアの温度を制御する温度制御手段と、
前記補正エリアの温度を測定する温度測定手段と、
を更に有し、
前記サーモパイルアレイセンサが測定する前記補正エリアの温度と前記温度測定手段が測定する前記補正エリアの温度との差分に基づいて前記サーモパイルアレイセンサの温度出力値を補正することを特徴とする請求項1に記載のサーモパイルアレイセンサのキャリブレーションシステム。 - サーモパイルアレイセンサの出力補正時期をカウントする手順と、
前記サーモパイルアレイセンサが補正エリアの温度を測定できる位置に前記サーモパイルアレイセンサまたは/および前記補正エリアを相対的に移動させる手順と、
前記補正エリアの温度を所定温度に制御する手順と、
前記補正エリアの温度を測定する手順と、
前記補正エリアの温度を測定した前記サ−モパイルアレイセンサの温度出力値と前記補正エリアの温度との差分を求める手順と、
前記差分に基づいて前記温度出力値を補正する手順と、
を有することを特徴とするサーモパイルアレイセンサのオートキャリブレーション処理方法。 - 前記補正する手順は、補正を行うための閾値を設定しておき、前記差分が前記閾値を超えたときに、前記温度出力値を補正することを特徴とする請求項3に記載のサーモパイルアレイセンサのオートキャリブレーション処理方法。
- 前記補正を行う度に補正回数に1を加算して該補正の累積補正回数を求める手順と、
前記累積補正回数が前記サーモパイルアレイセンサの交換実施回数に到達したときに、前記サーモパイルアレイセンサの交換信号を送信する手順と、
を更に有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載のサーモパイルアレイセンサのオートキャリブレーション処理方法。
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