JP2016130601A - 熱交換器 - Google Patents

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和田 紀彦
Norihiko Wada
紀彦 和田
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Abstract

【課題】熱交換器のフィン表面における着霜を抑制することを目的とする。
【解決手段】内部を冷媒が循環する伝熱管10と、伝熱管10と接触するフィン20とを備え、フィン20の表面に空気が送風される熱交換器1であって、空気の送風50に対して、フィン20よりも風上に設けられる前置電極30と、伝熱管10及び前記フィン20の少なくとも何れか一方と前置電極30との間に直流電圧を印加する直流電源40とを備え、誘電泳動によって空気中の水分を前置電極30の表面に引き寄せることを特徴とする。これにより、熱交換器1のフィン20表面における結露を抑制でき、フィン20表面における着霜をも抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば冷蔵庫、冷凍庫等の冷凍サイクルに使用される熱交換器に関するものである。
熱交換器は、一般的に図6に示すように、内部を冷媒が循環する伝熱管10と、貫通孔を有するフィン20とを備える。フィン20は、その貫通孔を通して伝熱管10を貫通させ、伝熱管10とフィン20は接触される。伝熱管10の内部の冷媒が蒸発することにより、伝熱管10と接触するフィン20が冷却され、さらにそのフィン20が、フィン20表面と接触する空気を冷却する。冷却された空気は、例えば冷蔵庫等の庫内に設けられるファンによって送風され、庫内を循環して冷却する構成としている。図6の矢印50は、庫内の空気が送風される方向を示す。
特開2002‐90084号公報
ここで、フィン20表面に送風される空気が水分を含んでいる場合、その空気が冷却されることによって、フィン20表面で凝縮して結露する。結露した水分がさらに冷却されると、フィン20表面で凝固して着霜する。この着霜は熱交換器3の運転時において連続的に成長するため、フィン20表面に大きな霜が形成されることとなる。フィン20表面に生じた霜は、フィン20表面と、空気との熱伝達効率を低下させる。また、霜が空気の送風の抵抗となり、フィン20表面に送風される空気の量が少なくなる。以上より、フィン20表面が着霜することにより熱交換器3の冷却効率が低下してしまう。
そこで、従来の熱交換器3では、一定の時間毎、又はフィン20表面での霜の成長をモニタリングして、霜が一定の大きさに成長した時点で熱交換器3を停止し、図示しないヒータでフィン20表面を加熱することで、フィン20表面で着霜した霜を加熱融解して除去する態様であった。しかしながら、この場合、ヒータによる加熱中は熱交換器3を停止させなければならない。また、冷却すべきフィン20表面を一度加熱することとなるため、熱交換器3を再開するときにフィン20表面を余分に冷却しなければならない。そのため、熱交換器3の冷却効率は低下する。さらに、ヒータ加熱に余分な電力を要する。
本発明は上記課題を解決するものであって、熱交換器のフィン表面における着霜を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の熱交換器は、内部を冷媒が循環する伝熱管と、前記伝熱管と接触するフィンとを備え、前記フィンの表面に空気が送風される熱交換器であって、前記空気の送風に対して、前記フィンよりも風上に設けられる前置電極と、前記伝熱管及び前記フィンの少なくとも何れか一方と前記前置電極との間に直流電圧を印加する直流電源とを備え、誘電泳動によって前記空気中の水分を前記前置電極の表面に引き寄せることを特徴とする。
本発明の熱交換器によれば、熱交換器のフィン表面における結露を抑制することにより、フィン表面における着霜を抑制することができる。
本発明の実施の形態1における熱交換器の正面図を示す。 同熱交換器の前置電極の底面図を示す。 同熱交換器、及び従来の熱交換器のフィン表面における着霜量の比較検証結果を示す図である。 本発明の実施の形態2における熱交換器の正面図を示す。 本発明の実施の形態3における熱交換器の前置電極の底面図を示す。 従来の熱交換器の正面図を示す。 従来の熱交換器のフィン表面における拡大断面図を示す。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態に係る熱交換器について、図1〜図3を参照しながら説明する。実施の形態1に係る熱交換器1は、図1に示すように、伝熱管10と、フィン20と、前置電極30と、直流電源40とを備える。以下、各構成について詳細を説明する。
伝熱管10は、冷凍サイクルの冷媒が循環するための流路である。冷媒が伝熱管10内部で蒸発することにより、伝熱管10は冷却される。そして、伝熱管10は、その周囲と熱交換が行われる。伝熱管10は、高い熱伝導率の材料、かつ高い電気伝導率の材料、例えば銅やアルミニウムで形成される。伝熱管10は、例えば図1に示すように、U字状に曲げられて熱交換器1の高さ方向に積層された状態で、例えば冷蔵庫等の庫内に格納される。しかし、伝熱管10はこの形状に限定されるものではない。伝熱管10の幅は、例えば直径8mmである。
フィン20は、貫通孔が設けられており、その貫通孔を通して伝熱管10を貫通させ、伝熱管10と接触し、例えば、ろう付によって接合される。フィン20は、伝熱管10と接触することで、伝熱管10と熱交換し、伝熱管10が冷却されることにより冷却される。冷却されたフィン20は、フィン20表面と接触する空気と熱交換することで、その空気を冷却する。フィン20は伝熱管10と同様に高い熱伝導率の材料、かつ高い電気伝導率の材料であって、例えば銅やアルミニウムで形成される。フィン20は、例えば2つの貫通孔を通して、図1のようにU字状に曲げられた伝熱管10を2回貫通させる。しかし、フィン20はこの形状に限定されるものではなく、伝熱管10と接触すればどのような形状であっても良い。フィン20は、伝熱管10とで冷却部を構成し、冷却部は、例えば幅350mm、奥行き150mm、高さ350mmの寸法である。
冷蔵庫等の庫内には、図示しないファンが設けられており、ファンは庫内の空気を送風して循環させる。図1における矢印50は、庫内の空気が送風される方向を示す。例えば、空気は、伝熱管10の下方から上方に向かって、高さ方向に送風される。伝熱管10及びフィン20とが高さ方向に積層されている場合、空気はフィン20表面を複数回通過するため、熱交換器1の冷却効率を向上させることができる。しかし、空気がフィン20表面に送風されるように構成すればよく、送風の方向50は、高さ方向に限定されない。
また、送風がフィン20によって妨げられると、送風の抵抗が大きくなってしまう。送風抵抗が大きくなると、熱交換器1の冷却効率も低下してしまうため、フィン20は送風抵抗を最小限にするように設けることが好ましい。例えば、図1に示すように、フィン20は、送風の方向50に対して平行な板状であって、熱交換器1の幅方向に所定の間隔で複数配列される。
前置電極30は、空気の送風に対して、フィン20よりも風上に設けられる。図1に示されるように、空気が伝熱管10の下方から上方に向かって送風される場合は、前置電極30はフィン20の下方に設けられる。例えば、伝熱管10及びフィン20よりも30mm下方に設けられる。前置電極30は、導電体であって、例えばSUSで形成される。また、前置電極30の表面積は、冷却部の表面積、すなわち伝熱管10の表面積とフィン20の表面積との和よりも小さく、冷却部の表面積が前置電極の表面積の2倍から10倍程度であればよい。本実施の形態に係る熱交換器1では、前置電極30は、送風の方向に対して交差する、例えば垂直な方向に配列された複数の棒状電極30cを含む。具体的には、図2に示すように、互いに離間する1対の支持電極30a、30bと、それらの支持電極30a、30bの間を架橋する棒状電極30cとで構成される。しかし、支持電極30a、30bがなく、棒状電極30cが庫内の側壁同士を架橋する構成としてもよい。また、棒状電極30cは、図2では熱交換器の奥行方向に配列される場合が描かれているが、送風の方向50に対して垂直な方向に配列されればよく、例えば幅方向に配列されても良い。また、棒状電極30cの断面は、例えば円形状であって、その円周は例えば10mmで、長さは350mmである。また、棒状電極30cの配列のピッチは例えば40mmで、配列本数は5本である。この場合、棒状電極30cの表面積は17500mmとなる。
また、直流電源40は、フィン20と前置電極30との間に直流電圧を印加する。図1では、直流電源40は伝熱管10と支持電極30bとに接続される態様が描かれているが、この場合、直流電源40の一端は伝熱管10を介してフィン20と接続し、他端は支持電極30bを介して棒状電極30cと接続する。しかしながら、この態様に限られず、伝熱管10とフィン20とは接触して電気的に接続されているため、例えば直流電源40の一端が直接フィン20と接続されてもよい。また、他端が直接棒状電極30cと接続されてもよい。
空気が前置電極30を通過する際に、その空気が水分を含んでいる場合、フィン20と前置電極30との間に直流電圧が印加されると、誘電泳動によって空気中の水分が前置電極30に引き寄せられることとなる。以下、詳細を説明する。
空気中の水蒸気及び微小な水滴の分子は、直流電圧が印加されることによって分極する。分極した水分子は、水素イオンと酸素イオンとが分離することなく、正電荷である水素イオンは負電極へ、負電荷である酸素イオンは正電極へと引き寄せられる力が作用する。ここで、正電極と負電極の間に発生する電界が一様である場合、両方の力は打ち消し合うが、電極間に発生する電界が一様でない場合、水分子は電界が強い方の電極側へと引き寄せられることとなる。この現象を誘電泳動という。誘電泳動の力の方向は、電極の正負によらず、電界の勾配に依存する。本発明では、フィン20と前置電極30とで形状が異なるため電界の勾配が発生し、前置電極30の表面積は伝熱管10の表面積とフィン20の表面積との和よりも小さいため、前置電極30表面の方が電気力線の密度が高くなり、前置電極30側が強電場となる。そのため、水分子は、強電場である前置電極30側へと引き寄せられることとなる。
上記の構成において、伝熱管10内部に−20℃の冷媒を循環させながら前置電極30の下方から湿度80%の空気を風速5m/minで送風させた状態で、直流電源40によりフィン20表面と前置電極30との間に−20kVの直流電圧を印加し、フィン20表面における着霜状態を評価した。図3は、経過時間に対してのフィン20表面における着霜量を、従来の熱交換器と比較検証した結果を示す。ここで、図3における従来の熱交換器は、図6に示される熱交換器3であって、前置電極及び直流電源を備えないものである。本実施の形態に係る熱交換器1のフィン20表面における着霜量は、従来の熱交換器2のフィン20表面における着霜量と比較して3分の1程度となった。
図6に示される従来の熱交換器3は、前置電極及び直流電源を備えないものであるため、フィン20には電圧が印加されない。そのため、水分を含んだ空気はフィン20表面で冷却されて結露し、さらに冷却されることで着霜する。フィン20表面の着霜により、フィン20表面と、フィン20表面に送風される空気との熱交換効率が低下するため、熱交換器3の冷却効率は低下する。
本発明の熱交換器1によれば、空気中に含まれる水分は前置電極30側へと引き寄せられるため、フィン20表面に送風される空気は、水分が奪われて乾燥した空気となる。そのため、フィン20表面で結露することを抑制することができる。フィン20表面での結露が減少するため、フィン20表面の着霜も減少し、ひいてはフィン20表面の着霜によって熱交換器1の冷却効率が低下することを抑制することができる。
なお、本発明の熱交換器1では、フィン20表面における結露は抑制されるが、前置電極30表面においては結露が発生する。しかし、前置電極30はフィン20の風上に設けられるため、前置電極30には、フィン20表面によって冷却される前の空気が通過する。そのため、その水分は前置電極30から流れ落ちることで、前置電極30表面で結露した水分が凝固して着霜することは起こりにくく、霜によって送風抵抗が増大することも起こりにくい。
また、特許文献1に記載の熱交換器では、図7に示すように、フィン20表面に親水性又は撥水性のコーティング層60を形成し、このコーティング層60にプラズマ照射を施すことで、コーティング層60表面に微細な凹凸を形成し、コーディング層60の親水性又は撥水性を向上させることとしている。これにより、親水性表面の場合は、フィン20表面で結露した水分は迅速に流下排出され、撥水性表面の場合は、フィン表面で結露した水分は迅速に落下排出され、いずれの場合もフィン20表面での着霜を抑制することができる。
しかしながら、伝熱管10内部の冷媒の温度が−20℃程度と非常に低い場合、フィン20表面の温度も非常に低くなる。そのため、フィン20表面に親水性コーティング層を形成したとしても、フィン20表面で結露した水分は、流下排出される前に凝固するため、フィン20表面が着霜してしまう。また、フィン20表面に撥水性コーティング層を形成しとしても、図7に示すように、フィン20表面で結露した水分は、結露した当初においては非常に微小な水滴70であるため、その水滴70に作用する重力80の影響は非常に小さく、一方でフィン20表面が水滴70に作用する分子間力90の影響が大きい。そのため、フィン表面で結露した当初の微小な水滴70は、落下排出されず、重力80の影響が大きくなるまでフィン20表面に留まることとなる。そして、フィン20表面に留まった水滴70は落下排出される前に凝固するため、フィン20表面が着霜してしまう。以上より、フィン表面に親水性コーディング層又は撥水性コーティング層を形成したとしても、伝熱管内部の冷媒の温度が低い場合は、フィン20表面の着霜を効果的に抑制することができず、ひいては熱交換器の冷却効率が低下してしまう。
すなわち、特許文献1に記載の熱交換器は、フィン20表面で結露した水分が凝固して着霜することを抑制するものであって、フィン20表面での結露の抑制は行われていない。そのため、例えば伝熱管内部の冷媒の温度が−20℃程度と非常に低い場合は、フィン表面で結露した水滴が直ちに凝固するため、フィン表面の着霜を効果的に抑制することはできない。これに対して、本発明の熱交換器1は、フィン20表面での結露を抑制することによって、フィン20表面での着霜をも抑制するものである。これにより、冷媒の温度が−20℃程度と非常に低い場合であっても、フィン20表面の着霜を効果的に抑制することができ、ひいては熱交換器の冷却効率の低下を抑制することができる。
なお、棒状電極30cの直径が大きすぎたり、配列のピッチが狭すぎたりすると、送風機による送風が棒状電極30cによって妨げられることで、送風抵抗が増大し、熱交換器の冷却効率が低下してしまうおそれがある。一方、棒状電極30cの直径が小さすぎたり、配列のピッチが広すぎると、送風抵抗は低下するが、前置電極30の表面積が減少するため、フィン20表面での結露抑制効果が低下する。そのため、送風抵抗を考慮して棒状電極30cの直径及びピッチを適宜設計することが好ましい。
(実施の形態2)
実施の形態1に係る熱交換器は、前置電極及び直流電源がそれぞれ1つずつ設けられる態様であるが、実施の形態2に係る熱交換器は、前置電極が複数個に分割されており、各前置電極に対してそれぞれ直流電源が接続される。すなわち、前置電極及び直流電源が複数個となっている。そして、各前置電極には、それぞれ異なる直流電圧が印加されるように構成される。その他の構成については、実施の形態1に係る熱交換器と同様であるため省略する。以下、図4を参照しながら説明する。
フィン20表面に送風される空気は、湿度が一様ではなく偏っている場合がある。例えば一般的な冷蔵庫においては、冷蔵室に流入する空気と冷凍室に流入する空気とで幅方向に風路が分離されている。図4の幅方向左側の送風、すなわち矢印51で示される送風が冷蔵庫に流入する部分であり、幅方向右側、すなわち矢印52で示される送風が冷凍庫に流入する部分であるとすると、右側と左側とで空気の湿度が異なるため、フィン20表面における着霜の量も右側と左側とで異なることとなる。
本実施の形態に係る熱交換器2は、前置電極31、32及び直流電源41、42がそれぞれ複数個であるため、フィン20表面に送風される空気の湿度分布に対応して、各前置電極31、32に印加する直流電圧を変化させることができ、消費電力を必要最小限に最適化することができる。すなわち、湿度が高い空気に対しては、その空気が通過する前置電極に印加する電圧を高くすることにより、水分子に作用する電界を強くし、水分子を確実に前置電極に引き寄せるようにする。一方、湿度が低い空気に対しては、その空気が通過する前置電極に印加する電圧を低くすることにより、フィン20表面における結露の抑制のための消費電力を最小限とすることができる。
熱交換器2の幅方向左側に湿度80%で風速5m/minの空気を送風させ、幅方向右側に湿度40%で風速5m/minの空気を送風させ、幅方向左側の前置電極31と、幅方向右側の前置電極32に対して、前置電極31には−20kVの電圧を、前置電極32には−10kVの電圧を印加した場合、熱交換器2の着霜量は幅方向において同等であることが確認できた。
なお、上記態様は、空気の湿度が熱交換器2の幅方向に偏っている場合を示し、幅方向に前置電極及び直流電源を複数設けることを例示したものであり、本実施の形態に係る熱交換器2は、この態様に限定されない。例えば、空気の湿度が熱交換器2の奥行方向に偏っている場合は、奥行き方向に前置電極及び直流電源を複数設けるようにすればよい。また、前置電極及び直流電源がそれぞれ2つ設けられている態様としているが、これに限られず、3つ以上であっても良い。
(実施の形態3)
実施の形態1及び2に係る熱交換器では、前置電極は、送風の方向に対して垂直な方向に複数配列された棒状電極を含む態様であるが、実施の形態3に係る熱交換器では、前置電極は、送風の方向に対して垂直な面と、その面に設けられた複数の開口部とで構成される格子状電極を含む態様である。すなわち、実施の形態3では、棒状電極の代わりに格子状電極が使用される。その他の構成については、実施の形態1又は2に係る熱交換器と同様であるため説明を省略する。
本実施の形態に係る熱交換器によれば、図2に示すような棒状電極30cではなく、図5に示す格子状電極30dが使用されることで、棒状電極30cの場合と比較して前置電極30の表面積が向上する。これにより、前置電極30の表面と前置電極30を通過する空気との接触面積が増加するため、前置電極30の表面で結露する量が増大し、フィン20表面で結露する量が減少する。そのため、実施の形態1又は2と比較して、フィン20表面での着霜量をさらに抑制することができる。
ここで、格子状電極30dの断面形状は、例えば円形状である。また、格子状電極30dの開口部30eの大きさは空気の湿度に応じて設計される。すなわち、湿度が高い場合には前置電極30の表面積が大きくなるように開口部30eの面積を小さくし、湿度が低い場合は前置電極30の表面積が小さくなるように開口部30eの面積を大きくする。例えば、開口部30eの大きさを10mm角とし、格子状電極30dの断面円形状の直径を3mmとした場合、前置電極30の表面積は、実施の形態1の場合の1.6倍程度となる。実施の形態1で着霜状態の評価を行った場合と同じ条件で、実施の形態3のフィン20表面の着霜状態の評価を行うと、フィン20表面への着霜量は、実施の形態1のフィン表面への着霜量と比較して約3割低減することができた。
また、開口部30eの大きさを一様とせず、すなわち不均一とし、湿度が高い空気が通過する部分と、湿度が低い空気が通過する部分とで開口部30eの大きさが異なるように設計しても良い。すなわち、湿度が高い空気は、小さい開口部30eを通過させることで、前置電極30表面で結露する量を増大させ、フィン20表面における結露を確実に抑制することができる。一方、湿度が低い空気は、大きい開口部30eを通過させることで、フィン20表面における結露を抑制しつつも、送風抵抗を最小化することができる。
なお、実施の形態1〜3に係る熱交換器のフィン表面には、撥水性コーティング層が形成されることが好ましい。一般的に空気中の水蒸気の固体表面での結露のしやすさ、及び空気中の水蒸気及び微小な水滴の固体表面への付着しやすさには、固体表面の表面エネルギーに大きく影響する。すなわち、表面エネルギーが大きい固体表面には結露や水滴の付着が起こりやすく、表面エネルギーが小さい固体表面には結露や水滴の付着が起こりにくい。よって、固体表面の表面エネルギーを小さくすることによって、固体表面への結露や水滴の付着を抑制することができる。フィン表面に撥水性コーティング層を形成することによって、フィン表面の表面エネルギーを低下させることができるため、フィン表面に撥水性コーティング層が形成されない場合と比較して、フィン表面の結露や水滴の付着をより効果的に抑制することができる。
また、前置電極表面にも、撥水性コーティング層が形成されることが好ましい。前置電極表面で結露した水滴は、合体して大きな水滴となるため、この水滴が送風抵抗を増大させ、また、水滴によりフィンと前置電極との間の電界が乱れるおそれがある。前置電極表面に撥水性コーティング層を形成すれば、前置電極表面に結露した水滴は、合体して大きくなる前に前置電極表面から滑落させることができるため、送風抵抗の増大および電界の乱れといった問題を解決することができる。
撥水性コーティング層としては、フッ素系のコーティング材料あるいは炭化水素系のコーティング材料等から選択される。また、陽極酸化、切削、研削等の加工方法により、フィン表面や前置電極表面に微細凹凸形状を形成し、その表面に撥水性コーティングを施すことで、結露低減効果をさらに向上させることができる。
なお、実施の形態1〜3に係る熱交換器では、高さ方向に一つの前置電極が設けられる場合について述べたが、これに限られず、高さ方向に複数の前置電極が配列されても良い。この場合は、送風抵抗が増大すると考えられるが、フィン表面での結露抑制効果を向上させることができる。さらに、棒状電極や格子状電極の断面形状は、円形状である場合を述べたが、これに限られず、多角形状であっても良く、送風の方向と平行な板状であってもよい。円形状の場合は、前置電極30を通過する空気を整流することができ、送風抵抗を最小限とすることができる。
なお、実施の形態1〜3に係る熱交換器では、前置電極30とフィン20との間に直流電圧を印加する場合を述べたが、前置電極30の対極としては、前置電極30よりも表面積が大きい電極であれば、フィン20に限定されない。例えば、高さ方向に表面積の異なる前置電極30を2つ設け、これら2つの前置電極30の間に直流電圧を印加すれば、電界勾配が生じて、空気中の水滴は表面積が小さい方の前置電極30に引き寄せられて、フィン20表面での結露を抑制できる。また、例えば、風下に後置電極(図示しない)を設け、前置電極30と後置電極との間に電圧をかけて前置電極に水滴を引き寄せることも可能である。前置電極30の対極をフィン20とすることで、フィン20から前置電極の方向へ力が発生するため、フィン20への結露を効果的に防止することができる。
本発明の熱交換器は、冷凍サイクルに使用され、例えば冷蔵庫、冷凍庫等に好適に使用される。
1,2,3 熱交換器
10 伝熱管
20 フィン
30,31,32 前置電極
30a,30b 支持電極
30c 棒状電極
30d 格子状電極
30e 開口部
40,41,42 直流電源
50,51,52 送風(送風の方向)
60 撥水コーティング層
70 水滴
80 重力
90 分子間力

Claims (7)

  1. 内部を冷媒が循環する伝熱管と、前記伝熱管と接触するフィンとを備え、前記フィンの表面に空気が送風される熱交換器であって、
    前記空気の送風に対して、前記フィンよりも風上に設けられる前置電極と、
    前記伝熱管及び前記フィンの少なくとも何れか一方と前記前置電極との間に直流電圧を印加する直流電源とを備え、
    誘電泳動によって前記空気中の水分を前記前置電極の表面に引き寄せる
    ことを特徴とする熱交換器。
  2. 前記フィンの表面に、撥水性コーティング層が形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記前置電極の表面に、撥水性コーティング層が形成される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の熱交換器。
  4. 前記前置電極は、前記空気の送風の方向に対して垂直な方向に配列された複数の棒状電極を含む
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱交換器。
  5. 前記前置電極は、前記空気の送風の方向に対して垂直な面と、その面に設けられた複数の開口部とで構成される格子状電極を含む
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱交換器。
  6. 前記格子状電極の各開口部の大きさは不均一である
    ことを特徴とする請求項5に記載の熱交換器。
  7. 前記前置電極は複数個に分割され、
    各前置電極に対してそれぞれ直流電源が接続され、
    各前置電極には、それぞれ異なる直流電圧が印加される
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱交換器。
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