JP6541874B2 - 昇華による除霜方法、昇華による除霜装置及び冷却装置 - Google Patents

昇華による除霜方法、昇華による除霜装置及び冷却装置 Download PDF

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Description

本開示は、冷却装置などの冷却面に付着した霜の昇華による除霜方法、除霜装置及び該除霜装置を備える冷却装置に関する。
従来、冷凍庫などに設けられた冷却器の冷却管に付着した霜層の除去作業は、一般に、冷却器を停止させた後、霜層を昇温させて融解する方法が行われている。
例えば、特許文献1には、散水によって霜層を溶かす方法が開示され、特許文献2には、ヒータよって霜層を加熱し融解する方法が開示されている。
しかし、これらの方法は冷却器の稼働を停止しなければならず、また、すべての霜を融解する必要があり、大きな熱エネルギが必要になる。また、霜層を融解してできた水分の乾燥又は除去に時間がかかり、冷却器の停止時間が長くなるという問題がある。
強い空気流を噴き付けて冷却器に付着した霜層を剥ぎ取る方法も行われるが、この方法では、冷却管の表面に付着力の強い霜が残り、やがてこれが成長して冷却器の閉塞を引き起こすおそれがある。従って、冷却管の間隔を広くするなどの対策が必要となり、冷却装置が大型化する問題がある。
最近では、特許文献3及び4に記載のように、冷却管に付着した霜層を昇華させて除去することで、融解水の発生をなくすようにした除霜方法も提案されている。特許文献3では、デシカントロータで冷却空間を飽和水蒸気圧以下に除湿することで昇華除霜を可能にしている。特許文献4では、ヒータによって冷却管に付着した霜層に昇華に必要な昇華潜熱を供給することで、昇華による除霜を行う。
特開2008−175468号公報 特開2008−75963号公報 特開2012−72981号公報 特開平11−118302号公報
前述のように、特許文献1及び特許文献2に開示された融解による除霜方法は、冷却器の運転を停止する必要があり、また、融解水の除去に手間取る等、種々の問題がある。
特許文献3に開示される昇華による除霜方法は、被冷却気体(空気)の湿度を飽和未満に維持するために除湿装置が必要となるなど、高コストとなる問題がある。また、特許文献3及び4に開示された除霜方法は、霜層全体を昇華させるため必要熱量が多く、除霜効率が高くないという問題がある。
幾つかの実施形態は、上記課題に鑑み、冷却装置の運転を停止せずに除霜が可能な昇華による除霜方法において、低コストな手段で除霜効率を高めることを目的とする。
(1)幾つかの実施形態に係る昇華による除霜方法は、
被冷却気体を冷却するための冷却面に付着した霜層を除去する除霜方法であって、
前記冷却面のうち前記霜層が付着した付着面を前記霜層の融点未満の温度条件下で前記霜層に対して前記付着面側に存在する熱源で加熱昇温させる加熱昇温ステップを含む。
霜層を昇華させる条件として、霜層の周囲空間が未飽和水蒸気圧であり、かつ昇華潜熱を必要とする。
上記(1)の方法によれば、霜層に対して付着面側に存在する熱源で加熱昇温させるため、主流の被冷却気体を大きく昇温させることなく,付着面周囲の被冷却気体と霜層の付着面のみを加熱できる。これによって、霜層の根元側領域を先に加熱昇温でき、根元側領域で先に上記昇華条件が整うため、霜層の根元側領域を中心に昇華を起こすことができる。
従って、冷却面によって形成された冷却空間によって被冷却物を冷却する工程中に、例えば、該冷却面によって被冷却気体を冷却する冷却装置の運転中に、運転を停止することなく除霜が可能となる。また、除霜時に融解水が発生しないので、融解水の除去作業を必要としない。
また、主として霜層の根元側領域を重点的に昇華させるため、霜層の付着力を弱めることができ除霜が容易になる。付着力が弱まったところで外力により霜層を除去できるので、霜層全体を昇華させる必要はない。そのため、昇華に要する熱量を低減できると共に、除霜時間を短縮できる。従って、特許文献3及び4に開示された除霜方法より昇華に要する熱量を低減でき、除霜効率を向上できる。
さらに、霜層を根元側領域から根こそぎ剥離できるので、霜層により冷却流路間の空間が閉塞するのを抑制できる。従って、冷却流路間の間隔を広く確保する必要がなくなるため、冷却流路を有する冷却装置をコンパクト化できる。
なお、霜層の根元側領域を加熱昇温させることで、根元側領域の周囲に水蒸気の微小な未飽和雰囲気を形成できる。そのため、冷却面周囲の空間の湿度が飽和又は過飽和の状態であっても、昇華を起こすことができる。
(2)一実施形態では、前記(1)の方法において、
前記付着面に付着した前記霜層の先端側領域を昇温した前記付着面よりも低温に維持する冷却ステップをさらに含む。
上記冷却ステップでは、加熱昇温ステップで昇温した付着面よりも、何らかの冷却手段で霜層の先端側領域を低温に維持することにより、霜層の根元側領域から先端側領域に向けて低温となる温度勾配が形成される。これによって、先端側領域より根元側領域で優先的に昇華条件が成立しやすくなる。
霜層の根元側領域での昇華を短時間で効率良く起こさせるためには、付着面付近の温度を高く、それ以外の部分の温度を低く維持することが有効である。その方法のひとつとして、根元側領域と先端側領域との温度差を大きく取って、霜層全体に大きな温度勾配を形成させることが有効である。
(3)一実施形態では、前記(1)又は(2)の方法において、
前記加熱昇温ステップで前記加熱昇温した付着面に付着した前記霜層の根元側領域を昇華させ、前記根元側領域の前記付着面に対する付着面積を減少させる昇華ステップをさらに含む。
上記(3)の方法によれば、霜層の付着面に対する付着面積を減少させることで、霜層の付着力を低下できる。これによって、霜層の除去が容易になる。
上記昇華ステップでは、霜層の根元側領域の付着面における付着面積をゼロとすることで、付着面から霜層を除去できるが、付着面積をゼロとする前に、例えば、掻き取り、振動、重力、電磁気力等、何らかの物理的作用によって霜層を剥離させてもよい。これによって、除霜時間を短縮でき、除霜効率を向上できる。
(4)一実施形態では、前記(1)〜(3)の何れかの方法において、
前記冷却ステップは、
前記冷却面の周囲に形成された冷却空間によって、前記霜層の前記先端側領域を前記付着面より低温に維持するものである。
上記(4)の方法によれば、霜層の先端側領域を冷却する冷熱源を冷却面の周囲に形成された冷却空間とするので、特別の冷熱源を必要とせず、かつ冷却面による被冷却物の冷却工程中に除霜を行うことができる。
(5)一実施形態では、前記(4)の方法において、
前記付着面を複数の区画に分け、
前記冷却ステップによって前記冷却面の周囲に前記冷却空間を形成しながら、前記加熱昇温ステップ及び前記昇華ステップを前記複数の区画ごとに行う。
上記(5)の方法によれば、除霜作業を区画された付着面毎に行うので、被冷却物の冷却工程を阻害することなく除霜が可能になる。
(6)一実施形態では、前記(3)〜(5)の何れかの方法において、
前記昇華ステップによって前記付着面積が減少した前記霜層に対して物理的な力を加えて前記霜層を前記付着面から剥離させる剥離ステップをさらに含む。
上記(6)の方法によれば、霜層の付着面に対する付着面積をゼロとする前に、霜層全体の昇華を待つことなく、例えば、掻き取り、振動、重力、電磁気力等、何らかの物理的力を霜層に加えることで、霜層を剥離させることができる。これによって、昇華に要する熱量を低減できると共に、除霜時間を短縮でき、除霜効率を向上できる。
(7)一実施形態では、前記(6)の方法において、
前記剥離ステップは、
前記付着面に沿って前記被冷却気体の流れを形成させ、前記霜層を前記被冷却気体の風圧によって前記付着面から剥離するものである。
上記(7)の方法によれば、被冷却物に対する冷却効果を増すために形成された被冷却気体の対流を霜層の剥離に兼用できるので、剥離ステップのための設備や操作を必要としない。
(8)一実施形態では、前記(1)〜(7)の何れかの方法において、
前記加熱昇温ステップにおいて、
前記霜層の温度が高いほど前記付着面の昇温速度を増加させる。
本発明者等が得た知見によれば、霜層の温度が高いほど加熱昇温ステップにおける昇温速度を大きくしないと、昇華ステップにおける霜層の付着面積低減効果が向上しないことがわかった。この理由は、加熱昇温ステップにおいて、霜層の温度が高いほど霜層の根元側領域と先端側領域とで温度差が取れにくくなり,かつ霜層の温度が高いほど、霜結晶が粗大化するため熱伝導率が大きくなり、そのため、霜層内部の温度分布が、霜層の根元側領域と先端側領域との温度差が小さい状態で平衡に近づいてしまうためであると考えられる。
そこで、加熱昇温ステップ前の霜層の温度が高いほど付着面の昇温速度を増加させ、霜層の根元側領域と先端側領域間の温度勾配を大きくすることで、根元側領域の昇華を促進させることができる。
(9)一実施形態では、前記(1)〜(8)の何れかの方法において、
前記加熱昇温ステップにおいて、
前記霜層の層厚が薄いほど前記付着面の昇温速度を増加させる。
霜層の層厚が薄いと、熱伝導によって短時間で先端側領域まで温度が上昇してしまうため、霜の根元側領域の昇華を促進させる温度勾配を形成させることが難しくなる。そこで、霜層の層厚が薄いときは、付着面の昇温速度を増加させて温度勾配を形成することで、霜層の根元側領域の昇華を促進させることができる。
(10)一実施形態では、前記(1)〜(9)の何れかの方法において、
前記加熱昇温ステップにおいて、
前記付着面に対し瞬間的な昇温を断続的に行う。
霜層に形成された温度勾配は、時間の経過と共に霜層内の熱移動によって平衡状態に近づく。そこで、付着面に対し瞬間的な昇温を断続的に行い、瞬間的な温度勾配を断続的に形成することで、根元側領域の昇華を持続させることができる。
なお、瞬間的な昇温では発生する熱量が少ないため、冷却面の周囲に形成される冷却空間の温度上昇を抑制できる。
(11)一実施形態では、前記(1)〜(10)の何れかの方法において、
前記加熱昇温ステップにおいて、
前記冷却面を形成する冷却流路に加温された前記冷媒を供給して前記付着面を昇温させる。
上記(11)の方法によれば、既存の冷却空間に新たな設備を追加することなく霜層の付着面の加温が可能となるのでコスト高とならない。
なお、この加温手段では、上記冷却流路のうち一部領域のみ除霜を行い、他の領域の冷却流路では冷却運転を行うことで、冷却運転を継続しながら除霜を行うことができる。
(12)幾つかの実施形態に係る除霜装置は、
被冷却気体を冷却するための冷却面に付着した霜層を除去する除霜装置であって、
前記冷却面のうち前記霜層が付着した付着面を前記霜層に対して前記付着面側に存在する熱源で加熱昇温させるための加熱昇温部と、
前記付着面の温度を検出するための温度センサと、
前記温度センサの検出値が入力され、前記加熱昇温部を作動させて前記付着面を氷の融点未満の温度条件下で加熱昇温させ、前記霜層の根元側領域から先端側領域までの間で温度勾配を形成させる制御部と、
を備える。
上記(12)の構成において、上記加熱昇温部によって、上記付着面を加熱昇温し付着面周囲に昇華が可能な条件を成立させることで、霜層の根元側領域を中心に霜層の昇華を起こすことができる。
また、上記制御部は、付着面の温度検出値に基づいて、上記加熱昇温部の作動を制御し、霜層の根元側領域から先端側領域に向けて低温となる温度勾配を形成させる。これによって、根元側領域を中心に昇華を促進させ、根元側領域の付着面における付着面積を減少でき、除霜を容易にすることができる。
(13)一実施形態では、前記(12)の構成において、
前記霜層の前記先端側領域を冷却する冷却部を備え、
前記制御部は、前記冷却部を作動させて前記先端側領域を冷却することで、前記温度勾配を形成させるものである。
上記(13)の構成によれば、上記冷却部によって霜層の先端側領域を冷却することで、上記温度勾配を容易に形成できる。
(14)一実施形態では、前記(12)又は(13)の構成において、
前記冷却面に沿う被冷却気体の流れを形成するための流れ形成部をさらに備える。
上記(14)の構成によれば、上記流れ形成部によって形成された被冷却気体の風圧によって、霜層の根元側領域の付着面における付着面積をゼロとする前に、付着面積が減少した霜層を根元側領域から剥離できる。これによって、昇華に要する熱量を低減できると共に、除霜時間を短縮でき、除霜効率を向上できる。
(15)一実施形態では、前記(12)〜(14)の何れかの構成において、
前記加熱昇温部は前記付着面に高周波電流を通電するための高周波電流誘電部である。
上記(15)の構成によれば、高周波電流の表皮効果によって付着面に電流を集中できるため、付着面に付着した霜層の加温効率を向上でき、省エネが可能となる。
(16)一実施形態では、前記(12)〜(14)の何れかの構成において、
前記付着面に形成された導電性物質層と、
前記導電性物質層と前記冷却面を形成する冷却流路との間に形成された電気絶縁層と、
を備え、
前記昇温部は前記導電性物質層に通電する通電部を含む。
上記(16)の構成によれば、上記導電性物質層と上記冷却流路との間に上記電気絶縁層を備えることで、除霜時に導電性物質層に集中して電流を流すことができる。これによって、加温効率を向上できる。また、導電性物質層の膜厚を薄くすることで、加温に必要な熱エネルギ量を節減でき省エネが可能となる。
(17)一実施形態では、前記(16)の構成において、
前記電気絶縁層と前記冷却流路との間に介在する断熱層をさらに備える。
上記(16)の構成によれば、電気絶縁層と冷却流路との間に上記断熱層を備えることで、除霜時に冷却流路への熱移動を抑制できるので、除霜時の付着面の昇温速度を増加でき、かつ熱効率を向上できる。
なお、上記断熱層の厚さを小さく抑えることで、付着面周囲の被冷却気体に対する冷却効率の低下を抑制できる。
(18)一実施形態に係る冷却装置は、
内部に被冷却空間を形成するためのハウジングと、
被冷却気体を冷却するための冷却面を有し、前記冷却面によって前記被冷却空間を冷却するための冷却器と、
上記(12)〜(17)の何れかの構成の昇華による除霜装置と、
を備え、
前記冷却空間に収納された被冷却物を冷却する。
上記(18)の構成によれば、上記(12)〜(17)の何れかの構成を有する除霜装置を備えることで、冷却装置の運転中に冷却装置を停止せずに冷却面に付着した除霜が可能になる。また、除霜時に融解水が発生しないので、融解水の除去作業を必要としない。
また、上記除霜装置によって、霜層の根元側領域を中心に昇華するので、霜層全体を昇華する必要がないため、必要熱量を低減でき、かつ除霜時間を短縮でき、除霜効率を向上できる。
さらに、霜層を根元側領域から根こそぎ剥離できるので、上記冷却面を形成する冷却流路間の空間が霜層により閉塞するおそれがなくなり、従って、冷却流路間の間隔を広く取る必要がないため、冷却流路を内蔵する冷却器をコンパクト化できる。
幾つかの実施形態によれば、被冷却物を冷却する冷却装置の運転を止めることなく、除霜を行うことができると共に、簡易かつ低コストな除霜手段を実現できる。
一実施形態に係る除霜方法の工程図である。 一実施形態に係る除湿方法を示す断面図である。 幾つかの実施形態に係る霜層の温度勾配を示す線図である。 一実施形態に係る除霜方法を示す概略図である。 一実施形態に係る除霜装置のブロック線図である。 一実施形態に係る除霜装置の断面図である。 一実施形態に係る冷却流路の斜視図である。 一実施形態に係る除霜装置の断面図である。 一実施形態に係る除霜装置の断面図である。 一実施形態に係る除霜装置の断面図である。 一実施形態に係る冷却装置の概略図である。 一実施例に係る除霜結果を示すグラフである。 一実施例に係る除霜結果を示すグラフである。 比較例としての昇華除霜方法の除霜結果を示す線図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載され又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一つの構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は一実施形態に係る除霜方法の工程図であり、図2は霜層Fが付着した一実施形態に係る冷却面12aを示す。
一実施形態に係る除霜方法は、被冷却気体aを冷却するための冷却面12aに付着した霜層Fを除去するものであり、図1に示すように、加熱昇温ステップS10を含む。加熱昇温ステップS10では、冷却面12aのうち霜層Fが付着した付着面を霜層の融点未満の温度条件下で霜層に対して付着面側に存在する熱源で加熱昇温させる。
一実施形態では、冷却面12aは例えば冷却管などの冷却流路12の外表面に形成される。加熱昇温ステップS10において、冷却面12aのうち霜層Fが付着した付着面側に存在する熱源で加熱昇温させるため、被冷却気体aを加熱することなく付着面のみを加熱できる。これによって、霜層Fの根元側領域Frを先に加熱昇温できるため、根元側領域Frで前述の昇華条件が先に整い、根元側領域Frを中心に昇華が起こる。
加熱昇温ステップS10によって、付着面に対する霜層の付着力を弱めることができ、除霜が容易になる。付着力が弱まったところで外力により霜層を除去できるので、霜層全体を昇華させる必要はない。そのため、昇華に要する熱量を低減できると共に、除霜時間を短縮できる。従って、特許文献3及び4に開示された除霜方法より昇華に要する熱量を低減でき、除霜効率を向上できる。
なお、霜層Fの根元側領域Frを加熱昇温させることで、根元側領域Frの周囲に水蒸気の微小な未飽和雰囲気を形成できる。そのため、冷却面周囲の冷却空間の湿度が飽和又は過飽和の状態であっても、昇華を起こすことができる。
上記除霜方法によれば、被冷却気体aによって被冷却物を冷却する冷却装置においては、冷却装置の運転を止めずに除霜が可能となる。また、除霜時に融解水が発生しないので、融解水の除去作業を必要としない。また、主として霜層Fの根元側領域Frを昇華させるため、霜層全体を昇華させる必要はなく、そのため、昇華に要する熱量を低減できると共に、除霜時間を短縮できる。
さらに、霜層Fを根元側領域Frから根こそぎ剥離できるので、冷却流路12が複数配置される場合、霜層Fにより冷却流路間の空間が閉塞するのを抑制できる。従って、冷却流路間の間隔を広く確保する必要がなくなるため、冷却流路を有する冷却装置をコンパクト化できる。
一実施形態では、図2に示すように、冷却流路12は冷媒rが流れる冷却管であり、冷却管の外表面に冷却面12aが形成される。ここで言う「冷媒」はブラインも含むものとする。
一実施形態では、冷却流路12は例えば冷凍庫内に配設され、庫内の被冷却気体aを0℃以下の温度に冷却し、庫内に収納された被冷却物を保冷する。保冷中に冷却面12aに霜層Fが付着し成長する。
一実施形態では、冷凍庫内に設けられた冷却器のハウジング内に設けられ、該ハウジング内に導入される被冷却気体aを0℃以下に冷却し、庫内に収納された被冷却物を保冷する。
一実施形態では、冷却流路12は熱交換器に形成され熱交換媒体が流れる熱交換流路である。
一実施形態では、冷却面12aに付着した霜層Fの先端側領域Ftを昇温した付着面よりも低温に維持する(冷却ステップS12)。
冷却ステップS12では、加熱昇温ステップS10で昇温した冷却面12aよりも、何らかの手段で霜層Fの先端側領域Ftを低温に維持することにより、霜層Fの根元側領域Frから先端側領域Ftに向けて低温となる温度勾配が形成される。これによって、先端側領域Ftより根元側領域Frで昇華条件が成立しやすくなり、根元側領域Frを中心として昇華が起こる。
冷却ステップS12において、先端側領域Ftを付着面12aより低温に維持する手段として、例えば、冷却面12aによって冷却された被冷却気体aの対流熱伝達によって先端側領域Ftを冷却する方法、あるいは霜層自体の熱容量で根元側領域Frの温度上昇が霜層内部の熱伝導により先端側領域Ftに伝わる時間よりも短い時間の間温度勾配を形成させる方法、等がある。
一実施形態では、加熱昇温ステップS10で加熱昇温した付着面12aに付着した霜層Fの根元側領域Frを昇華させ、根元側領域Frの付着面12aに対する付着面積を減少させる(昇華ステップS14)。
昇華ステップS14では、根元側領域Frの付着面12aに対する付着面積をゼロとすることで、付着面から霜層を除去できるが、他方、付着面積をゼロとする前に、例えば、掻き取り、振動、重力、電磁気力等、何らかの物理的作用によって霜層Fを剥離させてもよい。これによって、除霜時間を短縮でき、除霜効率を向上できる。
図3は、上記温度勾配の幾つかの例を模式的に示している。図3に示すグラフの横軸は、冷却面12aからの霜層Fの高さを示し、縦軸は被冷却気体a及び霜層Fの各部位の温度を示す。一例として、例えば、急速冷凍フリーザなどの場合、冷却面12aは冷却管を流れる冷媒によって−45℃に冷却され、被冷却気体aは冷却面12aによって−36℃に冷却される。除霜時に、加熱昇温ステップS10で冷却面12aは−5℃に急速昇温される。
加熱昇温ステップS10で−5℃に急速昇温された付着面12aの昇温直後の温度分布はラインAのようになる。そこから時間が経過するにつれて熱伝導によりラインA、Aへ変化する。このときの冷却ステップS12における冷却源は、例えば、霜層自体の熱容量や冷凍機の冷凍運転時の被冷却気体aとなる。
昇華による付着面積の減少を効率良く起こすためには、付着面近傍の温度勾配を大きく取ることが望ましい。そのためには、ラインAのようなある程度の急速昇温が必要である。例えば、加熱昇温ステップS10において付着面12aの加熱による温度上昇が、霜層内の熱伝導によって先端側領域Ftに伝わる時間より短時間で融点近くまで達するとよい。加熱昇温直後のラインA〜Aのような温度分布を維持することが理想的であるが、この温度分布は過渡変化における瞬間的なものであるため、維持することができない。
従って、昇温している時間に対して、相対的にラインA〜Aに近い温度分布の時間割合を増加させるために、例えば、加熱昇温ステップS10において瞬間的な加熱昇温を断続的に繰り返すことが有効である。このときの冷却ステップS12における冷却源として、冷凍機の冷凍運転時の被冷却気体aが有効である。
また、霜層の物理的な条件(密度、霜層高さ、熱伝導率等)及び被冷却気体aの条件(風速、温度)などにより決定される平衡した温度分布、つまりラインB、B及びBに示すような温度分布を維持して付着面積を低減する場合においては、効率良く付着面積を減少させるために、霜層Fの根元側領域Frと先端側領域Ftとの温度差を大きく取ることが望ましい。その場合、例えば、加熱昇温ステップS10において付着面12aの温度を制御可能な範囲で融点に限りなく近づけ、さらに、冷却ステップS12において先端側領域Ftの冷却に利用する被冷却気体aの温度を可能な限り低くし、かつ被冷却気体aの風速を増加させる、等の手段によって熱伝達率を向上させることで、先端側領域Ftの温度を可能な限り低下させることが有効である。
被冷却気体は空気の場合、飽和水蒸気分圧は被冷却空気の温度が高いほど大きくなる。例えば、氷の飽和圧力基準で、空気温度−40℃に対して、−30℃で約25Pa、−20℃で約90Pa、10℃で約250Pa、0℃で約600Paとなっており、融点に近いほど加速度的に増加する。飽和水蒸気圧の差が大きいほど、高圧側の昇華が促進される。
従って、効率良く付着面積を減少させるためには、加熱昇温ステップS10において、付着面12aの温度を可能な限り急速昇温させること、及び可能な限り融点に近づけることが望ましい。
一実施形態では、冷却ステップS12において、付着面12aの周囲に形成された冷却空間によって、霜層Fの先端側領域Ftを付着面12aより低温に維持する。
これによって、霜層Fの先端側領域Ftを冷却する冷熱源を冷却面12aの周囲に形成された冷却空間とするので、特別の冷熱源を必要とせず、かつ冷却面12aによる被冷却物の冷却工程中に除霜を行うことができる。
一実施形態では、冷却面12aを複数の区画に分け、冷却ステップS12によって冷却面12aの周囲に前記冷却空間を形成しながら、加熱昇温ステップS10及び昇華ステップS14を複数の区画ごとに行う。
これによって、除霜作業を区画された付着面毎に行うので、被冷却物の冷却工程を阻害することなく除霜が可能になる。
一実施形態では、図4に示すように、熱交換器1を構成するダクト1aの内部に冷却流路12(例えば冷却管)が設けられる。ダクト1aの内部では送風機3によって被冷却気体aの流れが形成される。熱交換器1は例えば冷凍庫内に設けられた冷却器であり、冷却流路12に冷凍機(不図示)から冷媒が送られる。冷却流路12は複数の区画に分割されて、冷凍機の運転を継続しながら、冷却流路12に付着した霜層の除去を一区画ごとに順々に行う。
一実施形態では、図1に示すように、昇華ステップS14によって付着面積が減少した霜層Fに対して物理的な力を加えて霜層Fを付着面12aから剥離させる(剥離ステップS16)。
剥離ステップS16によって、霜層Fの付着面12aに対する付着面積をゼロとする前に、霜層全体の昇華を待つことなく、例えば、掻き取り、振動、重力、電磁気力等、何らかの物理的力を霜層に加えることで、霜層Fを剥離させることができる。これによって、昇華に要する熱量を低減できると共に、除霜時間を短縮でき、除霜効率を向上できる。
一実施形態では、剥離ステップS16において、付着面12aに沿って被冷却気体aの流れを形成させ、昇華ステップS14によって付着面積が減少した霜層Fを被冷却気体aの風圧によって付着面12aから剥離する。
これによって、被冷却物に対する冷却効果を増すために形成された被冷却気体aの対流を霜層Fの剥離に兼用できるので、剥離ステップS16のための設備や操作を必要としない。
一実施形態では、加熱昇温ステップS10において、霜層Fの温度が高いほど、付着面12aの昇温速度を増加させるとよい。
この理由は、前述のように、加熱昇温ステップS10において、霜層の温度が高いほど周囲の被冷却気体aの温度も高く、昇温した付着面12aと先端側領域Ftとの間で大きな温度差が取れにくくなること、及び霜層の温度が高いほど、霜結晶が粗大化するため熱伝導率が大きくなり、そのため、霜層内部の温度分布が、根元側領域Frと先端側領域Ftとの温度差が小さい状態ですぐに平衡に近づいてしまうために、昇温速度を増加しなければ、温度勾配を大きく取れないためである。
従って、加熱昇温ステップ前の霜層が高いほど付着面12aの昇温速度を増加させ、根元側領域Frと先端側領域Ft間の温度勾配を大きくすることで、根元側領域Frの昇華を促進させることができる。
一実施形態では、加熱昇温ステップS10において、霜層Fの層厚が薄いほど、冷却面12aの昇温速度を増加させるとよい。
霜層Fの層厚が薄いと、先端側領域Ftに比較的早く熱が伝わるため、短時間で温度分布が平衡に近づく。さらに、熱伝導距離が短いため、根元側領域Frと先端側領域Ftとの温度差が付きにくい。そのため、温度勾配を大きくできず、根元側領域Frに集中して昇華を起こすことができない。つまり、余分な熱量が必要となり、付着面積低減効率(付着力低減効率)が悪くなる。
そこで、加熱昇温ステップS10において昇温速度を増加させることで、霜層Fに、図3中のラインA〜Aのような温度分布を形成することで、根元側領域Frの付着面積低減効率を向上でき、省エネが可能になる。
一実施形態では、加熱昇温ステップS10において、冷却面12aに対し瞬間的な昇温を断続的に行うようにする。
霜層Fに形成されたラインA、A及びA等で示される温度勾配は、霜層の付着面の昇温状態が持続されると、霜層内の熱移動によって平衡状態に近づく。そこで、冷却面12aに対し瞬間的な昇温を断続的に行うことで、被冷却気体aの温度上昇を抑制しつつ、根元側領域Frの昇華を維持できる。
また、瞬間的な昇温では発生する熱量が少ないため、冷却面12aの周囲に形成される冷却空間の温度上昇を抑制できる。
一実施形態では、加熱昇温ステップS10において、冷却流路12に加温された冷媒rを供給して付着面12aを昇温させるようにする。
この昇温手段によれば、既存の冷却空間に新たな設備を追加することなく霜層Fの付着面12aの加温が可能となるのでコスト高とならない。
一実施形態に係る除霜装置10は、図5に示すように、除霜時に冷却面12aのうち霜層Fが付着した付着面を昇温させるための加熱昇温部14を備える。加熱昇温部14は霜層Fに対して付着面12a側に存在する熱源を有する。また、付着面12aの温度を検出するための温度センサ16を備え、温度センサ16の検出値は制御部18に入力される。制御部18は、加熱昇温部14を作動させて付着面12aを霜層Fの融点未満の温度条件下で昇温させると共に、根元側領域Frから先端側領域Ftまでの間で先端側領域Ftに向けて低温となる温度勾配を形成させる。
除霜装置10は、被冷却気体aを冷却するための冷却面12aに付着した霜層Fを除去する。
上記構成において、加熱昇温部14によって付着面12aを加熱昇温させ、付着面12aの周囲に昇華が可能な条件を成立させることができ、これによって、根元側領域Frを中心として昇華が起こる。
制御部18は、加熱昇温ステップS10において、温度センサ16の検出値に基づき、例えば、図3に示すラインA〜A及びラインB〜Bのように、根元側領域Frから先端側領域Ftに向けて低温となる温度勾配を形成する。
上記温度勾配の形成によって、根元側領域Frを中心とした昇華が起こり、根元側領域Frの付着面12aに対する付着面積を減少できる。これによって、霜層Fの付着力を減少できるため、除霜が容易になる。
なお、霜層はそのまま昇華を続けて消滅させてもよいし、あるいは付着力が減少した霜層に対し、例えば、掻き取り、振動、重力、電磁気力等の物理的作用を加えて付着面12aから剥離させてもよい。
上記構成によれば、被冷却物の冷却を大きく阻害せずに付着面12aの除霜を行うことができると共に、除霜時に融解水が発生しないので、融解水の除去作業を必要としない。また、主として霜層Fの根元側領域Frを昇華させるため、昇華に要する熱量を低減できると共に、除霜時間を短縮できる。従って、除霜効率を向上できる。
さらに、霜層Fを根元側領域Frから根こそぎ剥離できるので、霜層Fにより冷却流路12間の空間が閉塞するのを抑制でき、従って、冷却流路間の間隔を広く確保する必要がなくなるため、冷却流路12を有する冷却装置をコンパクト化できる。
一実施形態では、図5に示すように、冷却流路12は冷却器22のケーシング22aの内部に設けられる。冷却流路12は冷媒管26を介して冷凍機24に接続される。冷凍機24から冷媒rが冷媒管26を介して冷却流路12に循環される。冷却器22では、冷却流路12を循環する冷媒rによって、冷却面12aが氷点下の温度に冷却されることで、被冷却気体aが氷点下の温度に冷却される。
例えば、冷却流路12は冷却管であり、冷却面12aは冷却管の外表面である。被冷却気体aは例えば空気である。流れ形成部20によって被冷却気体aの流れが形成され、被冷却気体aの流れはケーシング22aの内部で発生し、被冷却気体aは冷却面12aに接触して冷却される。
一実施形態では、図5に示すように、除霜装置10は、霜層Fの先端側領域Ftを冷却する霜層先端冷却部28をさらに備える。制御部18は、霜層先端冷却部28を作動させて先端側領域Ftを冷却することで、根元側領域Frから先端側領域Ftまでの間で、根元側領域Frから先端側領域Ftに向かって低温となる温度分布を形成させる。
霜層先端冷却部28を備えることで、先端側領域Ftの冷却を確実に行うことができ、これによって、上記温度分布を確実に形成できる。
一実施形態では、図6に示すように、霜層先端冷却部28は、付着面12aに形成される霜層Fに対向して配置されたペルチェ素子30である。ペルチェ素子30を構成する加熱部位30a及び冷却部位30bのうち、冷却部位30bが霜層Fに対抗するように配置される。
ペルチェ素子30の冷却部位30bからの放射冷却によって霜層Fの先端側領域Ftを冷却し、これによって、上記温度分布を容易に形成できる。
一実施形態では、図5に示すように、除霜装置10は、冷却面12aに沿う被冷却気体aの流れを形成するための流れ形成部20を備える。
一実施形態では、流れ形成部20は送風機である。
流れ形成部20を備えることで、根元側領域Frの付着面12aに対する付着面積をゼロとする前に、付着面積が減少した霜層Fを被冷却気体aの流れによる風圧によって根元側領域Frから剥離できる。これによって、昇華に要する熱量を低減できると共に、除霜時間を短縮でき、除霜効率を向上できる。
一実施形態では、図7に示すように、冷却流路12としての冷却管の表面に熱伝達部位29が一体に取り付けられる。
該冷却管の表面に熱伝達部位29を設けることで、冷却面12aの面積を拡大でき、これによって、被冷却気体aの冷却効果を向上できる。また、霜層Fの発生を冷却面12a及び熱伝達部位29に分散できるので、冷却流路12間の被冷却気体aの流路の閉塞を抑制できる。
図示した実施形態では、熱伝達部位29は螺旋形状をし、該冷却管の外周面に巻回された放熱フィンである。
一実施形態では、図8に示すように、加熱昇温部14は高周波電流誘電部31を含む。高周波電流誘電部31は、導線32を介して冷却流路12の冷却面12aに接続される。
加熱昇温ステップS10において、高周波電流誘電部31から冷却流路12に高周波電流Eを流すことで、表皮効果によって冷却面12aに高周波電流Eを集中させることができる。
これによって、冷却面12aに付着した霜層Fの加温効果を向上でき、かつ高周波電流Eを冷却面12aに集中させることで省エネが可能となる。
一実施形態では、図9に示すように、冷却面12aに形成された導電性物質層34と、導電性物質層34と冷却流路12との間に形成された電気絶縁層36とを備える。また、加熱昇温部14として、導電性物質層34に導線40を介して電流を流す通電部38を備える。
上記構成では、加熱昇温ステップS10において、通電部38から導電性物質層34に電流を流して導電性物質層34を加温し、加温された導電性物質層34によって導電性物質層34の表面に付着した霜層Fを昇温させる。
上記構成によれば、電気絶縁層36を備えることで、除霜時に、導電性物質層34に集中して電流を流すことができる。また、導電性物質層34の膜厚を薄くすることで、加温に必要な熱エネルギ量を節減でき省エネが可能となる。
一実施形態では、導電性物質層34は導電性メッキ層であり、電気メッキ処理により電気絶縁層36の表面に被覆される。この例では、該導電性メッキ層は電気絶縁層36の表面に直接被覆できないため、図9に示すように、下地処理として電気絶縁層36の表面に導電性樹脂塗装膜42などのコーティングが必要となる。導電性樹脂塗装膜42は、電気絶縁層36の表面に、例えば、電着塗装などの手段で形成する。
メッキ処理によって形成される導電性メッキ層は膜厚を均一にできる。通電部38から膜厚が均一な導電性メッキ層で構成される導電性物質層34に均一な電流を流すことができ、これによって、冷却面12aを均一に加温できる。また、該導電性メッキ層の厚みを薄くすれば、導電性メッキ層の加温熱量を減らすことができる。
この実施形態では、導電性メッキ層に集中して電流を流すことができると共に、メッキ処理により導電性メッキ層の膜厚を薄く形成できるので、電力量を節減でき省エネが可能になる。また、通電部38の通電電圧及び通電時間を調整することで、冷却面12aの温度を適温に昇温できる。
一実施形態では、導電性物質層34を形成する方法として、例えば、無電解メッキ法や蒸着法等を用いることができる。無電解メッキ処理や蒸着処理等によって導電性物質層34を冷却面12aに形成する場合、図9に示す導電性樹脂塗装膜42などの導電性下地処理層の被覆は不要となる。そのため、導電性物質層34を電気絶縁層36の上に直接被覆できるため、その分手間及びコストを節減できる。
一実施形態では、図10に示すように、電気絶縁層36と冷却面12aとの間に介在する断熱層44(例えば、ポリイミド樹脂で構成される断熱層)をさらに備える。その他の構成は、図9に示す実施形態と同一である。
上記構成によれば、断熱層44を備えることで、加熱した導電性物質層34から冷却流路12への熱移動を抑制できるので、除霜時の冷却面12aの昇温速度及び熱効率を飛躍的に上昇させることができる。また、断熱層44の厚さを小さく抑えることで、冷却運転時の冷却効率の低下を抑制できる。即ち、冷却運転時における被冷却気体aの冷却は気体側の熱伝達率が支配的になるため、断熱層44における熱伝導は大きく影響しない。例えば、断熱層44がポリイミド樹脂の場合厚みを数〜百μm程度とすれば、数%以内の熱伝達の低下に抑えることができる。
図10に示す実施形態では、図9に示す実施形態と同様に、導電性物質層34は導電性メッキ層であり、該導電性メッキ層は電気メッキ処理により電気絶縁層36の表面に被覆される。この場合、該導電性メッキ層は電気絶縁層36の表面に直接被覆できないため、下地処理として電気絶縁層36の表面に導電性樹脂塗装膜42などのコーティングが必要となる。
一方、導電性物質層34を形成する方法として、例えば、無電解メッキ法や蒸着法等を用いる場合、導電性樹脂塗装膜42などの導電性下地処理層の被覆は不要となる。そのため、導電性物質層34を電気絶縁層36の上に直接被覆できるため、その分手間及びコストを節減できる。
一実施形態では、電気絶縁層36及び断熱層44を、電気絶縁性を有し、かつ熱伝導率が低い材料で構成された1個の層で兼用することができる。これによって、冷却流路12の構成を簡易かつ低コスト化できる。
一実施形態に係る冷却装置50は、図11に示すように、内部に冷却空間Sを形成するためのハウジング52を備える。ハウジング52の内部に冷却器22が設けられ、冷却器22のハウジングの内部に冷却面12aが形成される。冷却面12aは冷却流路12の外表面に形成される。また、冷却器22には上記構成の除霜装置10が設けられる。冷却空間Sには冷凍保管される食品などの被冷却物Mが保管される。
かかる構成において、冷却流路12の冷却面12aを除霜する場合に、上記構成の除霜装置10を備えるため、冷却装置50の運転中に冷却装置50を停止することなく冷却面12aに付着した霜層Fを除去できる。また、融解水が発生しないので、融解水の除去作業を必要としない。
また、除霜装置10によって、霜層Fの根元側領域Frを中心に昇華するので、霜層全体を昇華する必要がないため、必要熱量を低減でき、かつ除霜時間を短縮でき、除霜効率を向上できる。
さらに、霜層Fを根元側領域Frから根こそぎ剥離できるので、冷却流路12間の空間が霜層により閉塞するおそれがなくなり、従って、冷却流路間の間隔を広く取る必要がないため、冷却流路12を内蔵する冷却器22をコンパクト化できる。
(実施例1)
空気熱交換器の一般的なフィンの向きに似せた垂直横向きの平板上に着霜した霜層に対し、図1に示す各ステップを含む除霜実験を行った。
加熱昇温ステップS10はペルチェ素子を使用して上記平板を加熱昇温させた。冷却ステップS12は、被冷却空気を冷却源とし、剥離ステップS16は、被冷却空気流を用いて霜層を剥離させた。
実験条件は、着霜時間を1時間とし、被冷却空気の風速をすべてのステップで一定(3m/s)とし、加熱昇温ステップS10における冷却面温度を-5℃とした。なお、被冷却空気温度が−5℃のときは、加熱昇温ステップS10における冷却面温度は−1.5℃とした。着霜時及び加熱昇温時の被冷却空気の温度及び湿度(氷の飽和蒸気圧基準)をパラメータとして試験を行った。
その結果を図12に示す。図中の(a)は、付着面積の減少よりも霜層全体の昇華が優位に起こり、剥離を伴わず、昇華のみで除霜された場合を示し、(b)は、付着面積の減少が優位に起こり剥離を伴って除霜された場合を示す。いずれの場合でも冷却面上の霜層を除去することができた。
また、図から、(a)と(b)との境界線Lbは、被冷却空気温度が−20℃付近を底として下に凸に形成されることがわかる。霜層は低温ほど成長が遅く、高温ほど密度が大きい。境界線Lbが下に凸となる理由は、これらの要因が影響していると考えられる。
(実施例2)
実施例1と同様の平板上に着霜した霜層に対し、図1に示す各ステップを含む除霜実験を行った。
加熱昇温ステップS10はペルチェ素子を使用して実施例1と同じ垂直横向きの平板を加熱昇温させた。冷却ステップS12は、被冷却空気を冷却源とし、剥離ステップS16は、物被冷却空気流を用いて霜層を剥離させた。
実験条件は、被冷却空気の相対湿度を氷の飽和蒸気圧基準で飽和〜過飽和条件(98%から133%程度)でほぼ一定とし,被冷却空気の風速をすべてのステップで一定(3m/s)とした。加熱昇温ステップS10における冷却面温度を-5℃とした。なお、被冷却空気温度が−5℃のときは、加熱昇温ステップS10における冷却面温度は−1.5℃とした。着霜時および昇温時の被冷却空気の温度と着霜時間をパラメータとして試験を行った。
その結果を図13に示す。図から、(a)は、付着面積の減少よりも霜層全体の昇華が優位に起こり、剥離を伴わず、昇華のみで除霜された場合を示し、(b)は、付着面積の減少が優位に起こり剥離を伴って除霜された場合を示す。いずれの場合でも冷却面上の霜層を除去することができた。
また、図から、着霜時間が長いほど、即ち、霜層高さが高いほど剥離を伴いやすい傾向がみられる。また、本実施例の場合も境界線Lbが下に凸になっており、この理由も、実施例1と同様に、霜層の温度による成長の違い及び密度の違いが影響していると考えられる。
日本機械学会論文集(B編)61巻585号(1995−5)「昇華蒸発現象を利用した除霜に関する基礎研究(第1報、強制対流下にさらされた水平霜層の昇華蒸発挙動)」(稲葉・今井著)の図8を図14に示す。図14は、加熱された空気流と昇華時間との関係を示し、空気流を加熱して昇華による除霜を行った実験結果が記載されている。
この実験条件は、昇華開始時の霜層厚さが2mm、空気温度が−5℃、空気流の相対湿度が60%であり、霜層の付着面側は断熱されている。この実験では、風速3m/s程度で除霜完了までに約300分(5時間)程度かかっている。
これに対し、実施形態に係る除霜方法では、一実施例として、空気温度約−36℃、冷却平板表面温度約−45℃、風速約3m/s、相対湿度約140%(過飽和)の条件で、2時間の着霜時間における霜層(層厚約1mm)を形成した。この霜層に対して、除霜時の空気温度約−36℃、冷却平板表面温度約−5℃まで昇温後その温度を維持し、風速約3m/s、相対湿度約140%(過飽和)の条件で、付着力の低下により被冷却空気流により剥離が開始されるまでの時間が約2.5〜3分程度であり、空気温度を高めることなく、かつ過飽和条件下でも短時間で除霜が可能である。
幾つかの実施形態によれば、冷却装置の運転を停止せずに除霜が可能な昇華による除霜方法において、低コストな手段で除霜効率を高めることができる。
1 熱交換器
1a ダクト
10 除霜装置
12 冷却流路
12a 冷却面(付着面)
14 加熱昇温部
16 温度センサ
18 制御部
20 流れ形成部
22 冷却器
24 冷凍機
26 冷媒管
28 霜層先端冷却部
29 熱伝達部位
30 ペルチェ素子
30a 加熱部位
30b 冷却部位
31 高周波電流誘電部
32、40 導線
34 導電性物質層
36 電気絶縁層
38 通電部
42 導電性樹脂塗装膜
44 断熱層
50 冷却装置
52 ハウジング
F 霜層
Fr 根元側領域
Ft 先端側領域
M 被冷却物
S 冷却空間
a 被冷却気体
r 冷媒

Claims (19)

  1. 被冷却気体を冷却するための冷却面に付着した霜層を除去する除霜方法であって、
    前記冷却面のうち前記霜層が付着した付着面を前記霜層の融点未満の温度条件下で前記霜層に対して前記付着面側に存在する熱源で加熱昇温させる加熱昇温ステップを含み、
    前記加熱昇温ステップでは、過渡的な前記加熱昇温の実行中に、前記付着面に比べて前記霜層の先端部の温度が低温であり、且つ、前記霜層内に前記先端部よりも低温である領域が存在するような温度分布を前記霜層内部に形成する
    ことを特徴とする昇華による除霜方法。
  2. 前記付着面に付着した前記霜層の先端側領域を昇温した前記付着面よりも低温に維持する冷却ステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の昇華による除霜方法。
  3. 前記加熱昇温ステップで前記加熱昇温した付着面に付着した前記霜層の根元側領域を昇華させ、前記根元側領域の前記付着面に対する付着面積を減少させる昇華ステップをさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の昇華による除霜方法。
  4. 前記冷却ステップは、
    前記冷却面の周囲に形成された冷却空間によって、前記霜層の前記先端側領域を前記付着面より低温に維持するものであることを特徴とする請求項に記載の昇華による除霜方法。
  5. 被冷却気体を冷却するための冷却面に付着した霜層を除去する除霜方法であって、
    前記冷却面のうち前記霜層が付着した付着面を前記霜層の融点未満の温度条件下で前記霜層に対して前記付着面側に存在する熱源で加熱昇温させる加熱昇温ステップと、
    前記付着面に付着した前記霜層の先端側領域を昇温した前記付着面よりも低温に維持する冷却ステップと、
    前記加熱昇温ステップで前記加熱昇温した付着面に付着した前記霜層の根元側領域を昇華させ、前記根元側領域の前記付着面に対する付着面積を減少させる昇華ステップと、
    を含み、
    前記付着面を複数の区画に分け、
    前記冷却ステップによって前記冷却面の周囲に冷却空間を形成しながら、前記加熱昇温ステップ及び前記昇華ステップを前記複数の区画ごとに行うことを特徴とする昇華による除霜方法。
  6. 前記昇華ステップによって前記付着面積が減少した前記霜層に対して物理的な力を加えて前記霜層を前記付着面から剥離させる剥離ステップをさらに含むことを特徴とする請求項3又は5に記載の昇華による除霜方法。
  7. 前記剥離ステップは、
    前記付着面に沿って前記被冷却気体の流れを形成させ、前記霜層を前記被冷却気体の風圧によって前記付着面から剥離するものであることを特徴とする請求項6に記載の昇華による除霜方法。
  8. 被冷却気体を冷却するための冷却面に付着した霜層を除去する除霜方法であって、
    前記冷却面のうち前記霜層が付着した付着面を前記霜層の融点未満の温度条件下で前記霜層に対して前記付着面側に存在する熱源で加熱昇温させる加熱昇温ステップを含み、
    前記冷却面の周囲の空間の除湿を行うことなく、前記加熱昇温ステップにより昇温された前記霜層の根元側領域を昇華させて除霜する
    ことを特徴とする昇華による除霜方法。
  9. 前記加熱昇温ステップにおいて、
    前記冷却面を形成する冷却流路に加温された冷媒を供給して前記付着面を昇温させることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の昇華による除霜方法。
  10. 被冷却気体を冷却するための冷却面に付着した霜層を除去する除霜方法であって、
    前記冷却面のうち前記霜層が付着した付着面を前記霜層の融点未満の温度条件下で前記霜層に対して前記付着面側に存在する熱源で加熱昇温させる加熱昇温ステップを含み、
    前記加熱昇温ステップにおいて、
    前記霜層の温度が高いほど前記付着面の昇温速度を増加させることを特徴とする昇華による除霜方法。
  11. 被冷却気体を冷却するための冷却面に付着した霜層を除去する除霜方法であって、
    前記冷却面のうち前記霜層が付着した付着面を前記霜層の融点未満の温度条件下で前記霜層に対して前記付着面側に存在する熱源で加熱昇温させる加熱昇温ステップを含み、
    前記加熱昇温ステップにおいて、
    前記霜層の層厚が薄いほど前記付着面の昇温速度を増加させることを特徴とする昇華による除霜方法。
  12. 被冷却気体を冷却するための冷却面に付着した霜層を除去する除霜方法であって、
    前記冷却面のうち前記霜層が付着した付着面を前記霜層の融点未満の温度条件下で前記霜層に対して前記付着面側に存在する熱源で加熱昇温させる加熱昇温ステップを含み、
    前記加熱昇温ステップにおいて、
    前記付着面に対し瞬間的な昇温を断続的に行うことを特徴とする昇華による除霜方法。
  13. 被冷却気体を冷却するための冷却面に付着した霜層を除去する昇華による除霜装置であって、
    前記冷却面のうち前記霜層が付着した付着面を前記霜層に対して前記付着面側に存在する熱源で加熱昇温させる加熱昇温部と、
    前記付着面の温度を検出する温度センサと、
    前記温度センサの検出値が入力され、前記加熱昇温部を作動させて前記付着面を前記霜層の融点未満の温度条件下で加熱昇温させ、前記霜層の根元側領域から先端側領域までの間で温度勾配を形成させる制御部と、
    を備え
    前記制御部は、過渡的な前記加熱昇温の実行中に、前記付着面に比べて前記霜層の先端部の温度が低温であり、且つ、前記霜層内に前記先端部よりも低温である領域が存在するような温度分布を前記霜層内部に形成するように前記加熱昇温部を制御する
    ことを特徴とする昇華による除霜装置。
  14. 被冷却気体を冷却するための冷却面に付着した霜層を除去する昇華による除霜装置であって、
    前記冷却面のうち前記霜層が付着した付着面を前記霜層に対して前記付着面側に存在する熱源で加熱昇温させる加熱昇温部と、
    前記付着面に対向配置され、前記霜層の先端側領域を放射冷却する冷却部と、
    を備え、
    前記加熱昇温部が、前記付着面を前記霜層の融点未満の温度条件下で加熱昇温させるとともに、前記冷却部が前記先端側領域を冷却することで、前記霜層の根元側領域から前記先端側領域までの間で温度勾配を形成するように構成された
    ことを特徴とする昇華による除装置。
  15. 前記冷却面に沿う前記被冷却気体の流れを形成するための流れ形成部をさらに備えることを特徴とする請求項13又は14に記載の昇華による除霜装置。
  16. 被冷却気体を冷却するための冷却面に付着した霜層を除去する昇華による除霜装置であって、
    前記冷却面のうち前記霜層が付着した付着面を前記霜層に対して前記付着面側に存在する熱源で加熱昇温させる加熱昇温部と、
    を備え、
    前記加熱昇温部は、前記付着面を前記霜層の融点未満の温度条件下で加熱昇温させ、前記霜層の根元側領域から先端側領域までの間で温度勾配を形成するように構成され、
    前記加熱昇温部は、前記付着面に高周波電流を通電するための高周波電流誘電部であることを特徴とする昇華による除霜装置。
  17. 被冷却気体を冷却するための冷却面に付着した霜層を除去する昇華による除霜装置であって、
    前記冷却面のうち前記霜層が付着した付着面を前記霜層に対して前記付着面側に存在する熱源で加熱昇温させる加熱昇温部と、
    を備え、
    前記加熱昇温部は、前記付着面を前記霜層の融点未満の温度条件下で加熱昇温させ、前記霜層の根元側領域から先端側領域までの間で温度勾配を形成するように構成され、
    前記付着面に形成された導電性物質層と、
    前記導電性物質層と前記冷却面を形成する冷却流路の間に形成された電気絶縁層と、
    を備え、
    前記加熱昇温部は前記導電性物質層に通電する通電部を含むことを特徴とする昇華による除霜装置。
  18. 前記電気絶縁層と前記冷却流路との間に介在する断熱層をさらに備えることを特徴とする請求項17に記載の昇華による除霜装置。
  19. 内部に冷却空間を形成するためのハウジングと、
    前記被冷却気体を冷却するための冷却面を有し、前記冷却面によって前記冷却空間を形成するための冷却器と、
    請求項13乃至18の何れか1項に記載の昇華による除霜装置と、
    を備え、
    前記冷却空間に収納された被冷却物を冷却することを特徴とする冷却装置。
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