JP2016130277A - 活性エネルギー線硬化型組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】接着力、透明性、硬化性に優れ、薄いフィルムを大面積で接着してもうねりを発生させない活性エネルギー線硬化型組成物の提供。【解決手段】組成物全体に対して、下記(A)成分を1〜50重量%、下記(B)成分を1〜98重量%及び下記(C)成分を0.5〜10重量%の割合で含む活性エネルギー線硬化型組成物。(A)成分:ビニル系単量体を150〜350℃の温度で重合した後、水素を付加することにより得られる重合体(B)成分:1分子中に1個以上のエポキシ基を有する化合物(C)成分:光カチオン重合開始剤【選択図】なし

Description

本発明は、紫外線、可視光、又は電子線等の活性エネルギー線の照射により硬化可能な活性エネルギー線硬化型組成物に関し、好ましくは種々の基材を接着することが可能な活性エネルギー線硬化型接着剤組成物に関するものであり、さらに、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等に使用される各種光学フィルム又はシートの製造に好適に使用されるものであり、これら技術分野で賞用され得るものである。
尚、本明細書においては、アクリレート及び/又はメタクリレートを(メタ)アクリレートと、アクリロイル基及び/又はメタクリロイル基を(メタ)アクリロイル基と、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を(メタ)アクリル酸と表す。
活性エネルギー線硬化型接着剤は、一般に溶剤を含まず、又瞬時に硬化する特長を有するため、作業環境、安全性、生産速度、省エネルギー等の点で優れている。このため、液晶ディスプレイ、タッチパネル、建材等に使用される各種部材の製造に好適に使用されている。具体的には、液晶ディスプレイ等に使用される偏光板や輝度向上フィルム等の各種光学フィルムの接着剤、タッチパネルとディスプレイの空隙を充填する接着剤、熱線反射フィルム等のディスプレイ以外の光学部材などが挙げられる。
活性エネルギー線としては、紫外線、可視光線、及び電子線が使用されることが多いが、中でも紫外線照射装置は比較的安価であり、使いやすい。このため、活性エネルギー線硬化型接着剤は、ガラスや透明性フィルムの接着に使用されることが多い。
透明性プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセルロース、非晶性のシクロオレフィンポリマー、ポリメチルメタクリレート、及びポリカーボネートがよく使用されている。
接着剤には、各種被着体との接着力や硬化物の透明性等が求められ、種々の検討がなされてきている(例えば特許文献1)。
ところが最近では、薄いフィルムを大面積で貼り合わせることがあり、その場合、接着力や透明性の他に、硬化物のうねりが問題となる。
又、各種部材のコストダウンのため、生産速度を高める必要がある。このため、接着剤の硬化速度への要求も厳しくなってきた。
このような背景から、接着力、透明性、硬化性に優れ、薄いフィルムを大面積で接着してもうねりを発生させない活性エネルギー線硬化型接着剤が求められている。
特開2001−64594号公報(特許請求の範囲)
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、接着力、透明性及び硬化性に優れ、薄いフィルムを大面積で接着してもうねりを発生させない活性エネルギー線硬化型組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、種々の研究の結果、特定の重合体及びエポキシ化合物を特定の割合で含む活性エネルギー線硬化型組成物が上記課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、組成物全体に対して、下記(A)成分を1〜50重量%、下記(B)成分を1〜98重量%及び下記(C)成分を0.5〜10重量%の割合で含む活性エネルギー線硬化型組成物に関する。
(A)成分:ビニル系単量体を150〜350℃の温度で重合した後、水素を付加することにより得られる重合体
(B)成分:1分子中に1個以上のエポキシ基を有する化合物
(C)成分:光カチオン重合開始剤
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の組成物によれば、接着力、透明性、硬化性に優れ、薄いフィルムを大面積で接着してもうねりを発生させない活性エネルギー線硬化型接着剤を提供することができる。このため、色変換フィルム、偏光板、輝度向上フィルム、熱線反射フィルム及び空隙充填剤等、種々の光学フィルムの製造に好適に使用することができる。又、光学フィルム以外でも、平滑性を要求される様々な部材や製品の製造に、好適に使用することができる。
本発明は、組成物全体に対して、下記(A)成分を1〜50重量%、下記(B)成分を1〜98重量%及び下記(C)成分を0.5〜10重量%の割合で含む活性エネルギー線硬化型組成物に関する。
(A)成分:ビニル系単量体を150〜350℃の温度で重合した後、水素を付加することにより得られる重合体
(B)成分:1分子中に1個以上のエポキシ基を有する化合物
(C)成分:光カチオン重合開始剤
以下、(A)〜(C)成分、その他の成分、及び本発明の組成物の好ましい使用方法について、詳細に説明する。
以下、(A)〜(C)成分、その他の成分について、詳細に説明する。
1.(A)成分
(A)成分は、ビニル系単量体を、150〜350℃の温度で重合し、得られた重合体に水素を付加して得られる重合体である。
ビニル系単量体を高温重合して得られた重合体は、活性エネルギー線硬化型組成物に配合することにより、可塑剤及び粘着性付与剤等として諸物性の改善のため使用され、本発明ではうねりの発生防止のため使用している。しかしながら、ビニル系単量体を高温で重合すると、副反応により、分子末端に二重結合を有する重合体が得られてしまう。この様な重合体を活性エネルギー線硬化型組成物に配合すると、この二重結合の影響により、十分な硬化性が得られない場合がある等の問題があった。本発明では、ビニル系単量体を150〜350の温度で重合して得られた重合体を、さらに水素を付加して二重結合を消失させることにより、当該重合体を配合する場合であっても、硬化性に優れるものとすることができる。
ビニル系単量体は、エチレン性不飽和基を1個有する化合物であり、ビニル系単量体のラジカル重合で使用されるものを使用することができる。
ビニル系単量体の具体例としては、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル等が挙げられるが、共重合性、硬化物の機械的特性、耐候性及び耐水性等が優れるため、(メタ)アクリレートが好ましい。
(メタ)アクリレートの例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸脂肪族アルキルエステル;
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート等のヘテロ原子含有(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのε−カプロラクトン付加物等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;
グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリレート類;
3−トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、3−トリエトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、3−トリイソプロポキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、3−メチルジメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、3−メチルジエトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、メチルジイソプロポキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、3−ジメチルメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、3−ジメチルエトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、3−ジメチルイソプロポキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、8−トリメトキシシリルオクチル(メタ)アクリレート等のアルコキシシリル基含有(メタ)アクリレート類;並びに
ベンジル(メタ)アクリレートが挙げられる。
これら化合物の中で、硬化物の柔軟性を重視する場合は、炭素数4以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを共重合させることが好ましい。硬化物の硬さを重視する場合は、メチルメタクリレートを共重合させることが好ましい。カチオン硬化性を重視する場合は、エポキシ基を有する(メタ)アクリレートを共重合させることが好ましい。
(A)成分の製造では、まず、ビニル系単量体を150〜350℃の温度で重合する。
重合温度を150℃以上とすることにより、少ない量の開始剤で、かつ連鎖移動剤を用いなくても、分子量の制御が容易となり、硬化物とした場合の耐候性が優れたものとなる。一方、重合温度を350℃以下とすることにより、単量体から重合体への転化率を上げることができる。又、分解生成物に起因する着色の問題を回避することができる。好ましい重合温度は170〜300℃の範囲であり、180〜250℃の範囲がより好ましい。
重合方法としては、溶液重合、塊状重合、分散重合等が挙げられる。
反応プロセスとしては、バッチ式、セミバッチ式、連続重合のいずれでもよいが、組成の均一性に優れる点で、連続重合が好ましい。
高温連続重合法としては、特開昭57−502171号公報、特開昭59−6207号公報及び特開昭60−215007号公報等に開示された公知の方法に従えば良い。
例えば、加圧可能な反応器に、加圧下で所定温度に設定した後、各単量体及び必要に応じて重合溶媒とからなる単量体混合物を一定の供給速度で反応器へ供給し、単量体混合物の供給量に見合う量の重合液を抜き出す方法が挙げられる。
又、単量体混合物には、必要に応じて重合開始剤を配合することもできる。その配合する場合の配合量としては、単量体混合物100重量部に対して0.001〜3重量部であることが好ましい。
圧力は、反応温度と使用する単量体混合物及び溶媒の沸点に依存するもので、反応に影響を及ぼさないが、前記反応温度を維持できる圧力であればよい。
単量体混合物の滞留時間は、1〜60分であることが好ましい。滞留時間が1分に満たない場合は単量体が充分に反応しない恐れがあり、未反応単量体が60分を越える場合は、生産性が悪くなってしまうことがある。好ましい滞留時間は2〜40分である。
(A)成分の製造で用いる重合開始剤の例としては、所定の反応温度でラジカルを発生する開始剤であれば何れも使用可能である。
具体的には、ジ−t−ブチルパーオキシド及びジ−t−ヘキシルパーオキシド等の有機過酸化物、並びにアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサカルボニトリル、アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド及び4,4'−アゾビス(4−シアノバレリックアシッド)等のアゾ系化合物等が挙げられる。
(A)成分の製造は、有機溶媒中で行う溶液重合と、無溶剤又は少量の有機溶媒を含む塊状重合の何れの方法を用いてもよいが、無溶剤又は少量の溶剤を含む塊状重合が好ましい。
溶液重合の場合、有機溶媒としては、有機炭化水素系化合物が適当でありテトラヒドロフラン及びジオキサン等の環状エーテル類、ベンゼン、トルエン及びキシレン等の芳香族炭化水素化合物、酢酸エチル及び酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン及びシクロヘキサノン等のケトン類等、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類が例示され、これらの1種又は2種以上を用いることができる。(メタ)アクリル酸エステル共重合体をよく溶解しない溶剤では、反応器の壁にスケールが成長しやすく洗浄工程等で生産上の問題がおきやすい。
有機溶媒の使用量は、全ビニル系単量体100重量部に対して、80重量部以下とすることが好ましい。80重量部以下とすることにより、短時間で高い転化率が得られる。より好ましくは、1〜50重量部である。又、オルト酢酸トリメチル、オルト蟻酸トリメチル等の脱水剤を添加することもできる。
反応器から抜き出された反応液は、そのまま次の工程に進むか、あるいは蒸留等により未反応単量体、溶剤、及び低分子量オリゴマー等の揮発性成分を留去することによって重合体を単離することができる。反応液から留去した未反応単量体、溶剤、及び低分子量オリゴマーなどの揮発性成分の一部を原料タンクに戻すか又は直接反応器に戻し、再度重合反応に利用することもできる。
このように未反応単量体及び溶剤をリサイクルする方法は経済性の面から好ましい方法である。リサイクルする場合には、反応器内で望ましい単量体比と望ましい溶剤量を維持するように新たに供給する単量体混合物の混合比を決定する必要がある。
上記の方法により得られた重合体に水素付加を行うことにより、(A)成分が得られる。
水素付加の方法としては、従来公知の方法に従えば良い。
即ち、重合体反応液に、還元触媒を添加した後、系内を水素雰囲気にし、圧力を常圧〜10MPa、温度を20〜180℃程度に加熱し、2〜20時間ほど反応させる。
還元触媒としては、均一系触媒及び不均一系触媒のいずれも使用できる。
均一系触媒の具体例としては、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム等のロジウム錯体、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、クロロヒドロカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム等のルテニウム錯体、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)白金等の白金錯体、カルボニルビス(トリフェニルホスフィン)イリジウム等のイリジウム錯体等が挙げられる。
一方、不均一系触媒としては、ニッケル、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、白金等の遷移金属をカーボン、シリカ、アルミナ、繊維、有機ゲル状物等に担持させた固体触媒が挙げられる。
還元触媒としては、ろ過等により容易に触媒が除去できるため品質が安定し、高価な触媒が再利用できる点で、不均一系触媒が好ましい。
添加する還元触媒の割合としては、均一系触媒の場合、重合体に対して、10〜1,000ppmが好ましい。不均一系触媒の場合、1,000〜10,000ppmが好ましい。
水素付加により、重合体中の二重結合濃度を0.2meq/g以下まで減少させることが好ましい。
0.2meq/g以下にすることにより、組成物の硬化性を向上することができる。より好ましくは、0.1meq/g以下、さらに好ましくは、0.05meq/g以下である。
(A)成分の二重結合濃度は、1H−NMRの測定により、5〜6.5ppmに認められる二重結合のシグナルと、3〜4.5ppmに認められるエステルに隣接するメチレン、メチル基のシグナルの積分値の比から算出することができる。
(A)成分の重量平均分子量(以下、「Mw」という)としては、1,000〜50,000が好ましい。1,000以上であることにより硬化物において、長期に渡ってブリードせずに安定に系中の存在し、50,000以下であることにより、組成物として配合した時に適正な粘度となり、作業性が優れるとものとなる。より好ましくは、1,500〜20,000である。
尚、本発明におけるMwとは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によって測定し、ポリスチレン換算の値を意味する。
(A)成分のガラス転移温度(以下、「Tg」という)としては、−80℃〜20℃となることが好ましい。Tgを20℃以下とすることにより、柔軟性に優れるものとなる。より好ましくは、−10℃以下である。
尚、本発明におけるTgとは、示差走査熱量計において検出される吸熱ピークの中間点により測定した価を意味する。
(A)成分としては、前記した化合物を単独で使用しても、又は二種以上を併用してもよい。
(A)成分の含有割合は、組成物全体を基準として1〜50重量%であり、好ましくは
1〜40重量%である。(A)成分の割合が1重量%に満たない場合は、フィルム積層体のうねりが大きくなってしまい、一方、50重量%を超えると硬化性や接着力が低下してしまう。
2.(B)成分
(B)成分は、1分子中に1個以上のエポキシ基を有する化合物である。
(B)成分としては、1分子中に1個以上のエポキシ基を有する化合物であれば種々の化合物を使用することができ、好ましい化合物としては、炭素数2〜10個を有するジオールのジグリシジルエーテル〔以下、「(B1)成分」という〕、脂環式エポキシ基を有する化合物〔以下、「(B2)成分」という〕及び芳香族エポキシ基を有する化合物〔以下、「(B3)成分」という〕等を挙げることができる。
以下、(B1)〜(B3)成分について説明する。
2−1.(B1)成分
(B1)成分は、炭素数2〜10個を有するジオールのジグリシジルエーテルである。
尚、炭素数2〜10個を有するジオールにおける「炭素数」とは、ジオールから水酸基を除いた部位を構成する炭素の数を意味する。
(B1)成分の具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメチロールジグリシジルエーテル、1,9−ノナンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ヒドロキノンジグリシジルエーテル及びレゾルシンジグリシジルエーテル等が挙げられる。
(B1)成分としては、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル及び1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等の炭素数4〜6個を有するアルカンジオールのジグリシジルエーテルが、得られる組成物が低粘度となり、硬化物が接着力に優れ、さらに無色透明である点で、より好ましい。
2−2.(B2)成分
(B2)成分は、脂環式エポキシ基を有する化合物である。
(B2)成分の具体例としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートのカプロラクトン変性物、多価カルボン酸と3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアルコールのエステル化物又はカプロラクトン変性物、3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシル、リモネンジオキサイド、4−ビニルシクロヘキセンジオキサイド、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、脂環式エポキシ基を有するシルセスキオキサン、脂環式エポキシ基を有するシリコーンポリマー等が挙げられる。
(B2)成分としては、1分子中に2個の脂環式エポキシ基を有する分子量200〜500の化合物が、得られる組成物が低粘度となる点と、硬化物が接着力に優れる点でより好ましく、下記式(1)に示す化合物が特に好ましい。
Figure 2016130277
2−3.(B3)成分
(B3)成分は、芳香族エポキシ基を有する化合物である。
(B3)成分の具体例としては、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テレフタル酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル及び、末端カルボン酸ポリブタジエンとビスフェノールA型エポキシ樹脂の付加反応物等を挙げることができる。
2−4.その他エポキシ化合物
(B)成分としては、前記(B1)〜(B3)成分以外のエポキシ化合物を使用することもできる。
具体的には、ポリエチレングリコール(繰返し数6以上)ジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール(繰返し数4以上)ジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコール(繰返し数3以上)ジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、両末端水酸基のポリブタジエンジグリシジルエーテル等の炭素数11以上のジオールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。
これら以外にも、エポキシ化植物油、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、ポリブタジエンの内部エポキシ化物、スチレン−ブタジエン共重合体の二重結合が一部エポキシ化された化合物〔例えば、ダイセル化学工業(株)製の“エポフレンド”〕、及びエチレン−ブチレン共重合体とポリイソプレンのブロックコポリマーのイソプレン単位が一部エポキシ化された化合物(例えば、KRATON社製の“L−207”)等が挙げられる。
(B)成分としては、前記した化合物を単独で使用しても、又は二種以上を使用してもよい。
(B)成分の含有割合は、組成物全体を基準として1〜98重量%であり、好ましくは1〜60重量%である。(B)成分の割合が1重量%に満たない場合は、硬化性が低下してしまい、一方、98重量%を超えると硬化物にうねりが生じやすくなってしまう。
3.(C)成分
(C)成分は、光カチオン重合開始剤である。即ち、紫外線や電子線等の活性エネルギー線の照射によって、カチオン又はルイス酸を発生し、エポキシ化合物やオキセタン化合物等のカチオン硬化性成分の重合を開始させる化合物である。
(C)成分の具体例としては、スルホニウム塩、ヨードニウム塩及びジアゾニウム塩等が挙げられる。
スルホニウム塩の例として、例えば、
トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、
トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
トリフェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジフェニル−4−(フェニルチオ)フェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、
ジフェニル−4−(フェニルチオ)フェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
4,4’−ビス〔ジフェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、
4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロアンチモネート、
4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、
7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントン ヘキサフルオロアンチモネート、
7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントン テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
4−フェニルカルボニル−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド ヘキサフルオロホスフェート、
4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド ヘキサフルオロアンチモネート、
4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジ(p−トルイル)スルホニオ−ジフェニルスルフィド テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等のトリアリールスルホニウム塩が挙げられる。
ヨードニウム塩の例として、例えば、
ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、
ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、
ジ(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、
ジ(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
トリルクミルヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
(4−メチルフェニル)[4−(2−メチルプロピル)フェニル]−ヘキサフロオロホスフェート、
ジ(4−ノニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、
ジ(4−アルキルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、
等のジアリールヨードニウム塩が挙げられる。
ジアゾニウム塩の例として、例えば
ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロホスフェート
等が挙げられる。
(C)成分は市販されており、アデカオプトマーSP−100、SP−150、SP−152、SP−170、SP−172〔(株)ADEKA製〕、フォトイニシエーター2074(ローディア社製)、カヤラッドPCI−220、PCI−620〔日本化薬(株)製〕、イルガキュア250(チバ・ジャパン社製〕、CPI−100P、CPI−110P、CPI−101A、CPI−200K、CPI−210S〔サンアプロ(株)製)、WPI―113、WPI―116〔和光純薬工業(株)製〕)、BBI−102、BBI−103、TPS−102、TPS−103、DTS−102、DTS−103〔みどり化学(株)製〕等が挙げられる。
これらの中でも、活性エネルギー線硬化性に優れ、無色透明性にも優れる理由で、スルホニウム塩が好ましく、トリアリールスルホニウム塩がより好ましい。トリアリールスルホニウム塩としては、前記したものの中でも、トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート及びジフェニル−4−(フェニルチオ)フェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェートが好ましい。
(C)成分としては、前記した化合物を単独で使用しても、又は二種以上を使用してもよい。
(C)成分の含有割合は、組成物全体中に0.5〜10重量%であり、好ましくは1〜6重量%である。(C)成分の割合を0.5重量%以上とすることで硬化性に優れるものとすることができ、10重量%以下とすることで硬化物を無色透明性に優れるものとすることができる。
4.その他の成分
本発明の組成物は、前記(A)〜(C)成分を必須とするものであるが、目的に応じて種々の成分(「その他の成分」という)を配合することができる。
その他の成分の好ましい例としては、1分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物〔以下、「(D)成分」という〕、1分子中に1個以上のオキセタニル基を有する化合物〔以下、「(E)成分」という〕及び光ラジカル重合開始剤〔以下、「(F)成分」という〕等が挙げられる。
以下、(D)、(E)成分及び(F)成分について説明する。
4−1.(D)成分
(D)成分は、1分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物で、(A)成分と異なる低分子量の化合物であり、ラジカル重合性を有する化合物である。
(D)成分の割合としては組成物全体中に1〜80重量%であることが好ましく、10〜50重量%であることがより好ましい。
(D)成分としては、(メタ)アクリロイル基含有化合物やビニル基含有化合物が挙げられるが、(メタ)アクリロイル基含有化合物が好ましい。
これら化合物の分子量としては、種々のものが選択でき、モノマー、オリゴマー、及びポリマーのいずれであってもよい。
(メタ)アクリロイル基含有化合物としては、分子内に1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物〔以下、「単官能(メタ)アクリレート」という〕及び分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物〔以下、「多官能(メタ)アクリレート」という〕が挙げられる。
単官能(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメチロールモノ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノールアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、p−クミルフェノールアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、ノニルフェノールアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、ペンタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、(2−エチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、(2−イソブチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、(1,4−ジオキサスピロ[4,5]デカン−2−イル)メチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、アリル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタルイミド、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートの具体例としては、ビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、水素添加ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、アルカンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸のアルキレンオキサイド付加物のジ又はトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ又はテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ又はヘキサ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、及びポリエステル(メタ)アクリレート(但し炭素数2〜10個を有するジオールのジ(メタ)アクリレートを除く)等が挙げられる。ポリエステル(メタ)アクリレートは、デンドリマー型の(メタ)アクリレートであっても良い。
(D)成分としては、前記化合物の中でも炭素数2〜10個を有するジオールのジ(メタ)アクリレート〔以下、「(D1)成分」という〕が好ましい。
尚、炭素数2〜10個を有するジオールにおける「炭素数」とは、ジオールから水酸基を除いた部位を構成する炭素の数を意味する。
(D1)成分の好ましい具体例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメチロールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールとヒドロキシピバリン酸と(メタ)アクリル酸のエステル化反応生成物等が挙げられる。
(D1)成分としては、硬化性及び接着力の点で、炭素数2〜10個を有するアルカンジオールのジ(メタ)アクリレートがさらに好ましく、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートが特に好ましい。
(D1))成分としては、前記した化合物を単独で使用しても、又は二種以上を使用してもよい。
(D1)成分の含有割合は、組成物全体に対して、0〜60重量%であることが好ましく、5〜55重量%であることがより好ましく、10〜50重量%であることがさらに好ましい。
4−2.(E)成分
(E)成分は、1分子中に1個以上のオキセタニル基を有する化合物である。
(E)成分としては、1分子中に1個以上のオキセタニル基を有する化合物であれば種々の化合物を使用することができ、1分子中に1個のオキセタニル基を有する化合物〔以下、「(E1)成分」という〕及び1分子中に2個以上のオキセタニル基を有する化合物〔以下、「(E2)成分」という〕等が挙げられる。
(E1)成分の具体例としては、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン等のアルコキシアルキル基含有単官能オキセタン、3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン等の芳香族基含有単官能オキセタン、及び3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン等の水酸基基含有単官能オキセタンを挙げることができる。
(E2)成分としては、1分子中に2個以上のオキセタニル基を有する分子量500以下の化合物〔以下、「(E2-1)成分」という〕が好ましい。
(E2-1)成分の具体例としては、ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル〕エーテル、ビス〔(3−メチルオキセタン−3−イル)メチル〕エーテル、ビス〔(オキセタン−3−イル)メチル〕エーテル、1,4−ビス[〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕メチル]ベンゼン、1,4−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ベンゼン、1,3−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ベンゼン、1,2−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ベンゼン、4,4′−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ビフェニル、2,2′−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ビフェニル、1,1,1−トリス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル〕プロパン、1,2−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕エタン、1,2−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕プロパン、1,4−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ブタン及び1,6−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ヘキサン等が挙げられる。
(E2-1)成分としては、1分子中に2個のオキセタニル基を有する分子量150〜400の化合物が、得られる組成物が低粘度となる点と、硬化物が接着力に優れる点でより好ましく、さらに好ましい分子量は、150〜300の範囲である。
(E2-1)成分としては、ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル〕エーテル、すなわち下記式(2)に示すオキセタン化合物が、特に好ましい。
Figure 2016130277
(E2-1)成分以外の(E2)成分としては、ノボラック型フェノール−ホルムアルデヒド樹脂の3−クロロメチル−3−エチルオキセタンによるエーテル化変性物、3−〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕プロピルトリメトキシシラン、3−〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕プロピルトリエトキシシラン、3−〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕プロピルトリアルコキシシランの加水分解縮合物、3−エチルオキセタン−3−イルメタノールとシランテトラオール重縮合物の縮合反応生成物等が挙げられる。
(E)成分としては、前記した化合物を単独で使用しても、又は二種以上を使用してもよい。
(E)成分の含有割合は、組成物全体中に1〜80重量%が好ましい。この割合とすることで、塗工・硬化時の雰囲気湿度が高くても、接着力を良好にすることができる。
(E)成分のより好ましい含有割合は、組成物全体中に5〜55重量%であり、さらに好ましくは10〜50重量%である。
4−3.(F)成分
(F)成分は、光ラジカル重合開始剤である。即ち、紫外線や電子線等の活性エネルギー線の照射によってラジカルを発生し、(D)成分等のラジカル硬化性成分の重合を開始させ、硬化させる化合物である。
ラジカル重合性成分は、(C)成分(光カチオン重合開始剤)が光や電子線等の活性エネルギー線で分解する際に発生するラジカルにより、ラジカル硬化性成分を硬化させることは可能である。しかし、少ない照射量で十分に反応させ、良好な接着力を得るためには、(F)成分であるラジカル重合開始剤を含有することが好ましい。
(F)成分の具体例として、例えば、次のような化合物を挙げることができる。
4′−フェノキシ−2,2−ジクロロアセトフェノン、4′−tert−ブチル−2,2−ジクロロアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、α,α−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、及び2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オンの如き、アセトフェノン系光重合開始剤;
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、及びベンゾインイソブチルエーテルの如き、ベンゾインエーテル系光重合開始剤;
ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェニルサルファイド、及び2,4,6−トリメチルベンゾフェノンの如き、ベンゾフェノン系光重合開始剤;
2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、及び1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンの如き、チオキサントン系光重合開始剤;
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、及びビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイドの如き、アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤;
1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオフェニル)〕−,2−(O−ベンゾイルオキシム)の如き、オキシム・エステル系光重合開始剤;
カンファーキノン等。
(F)成分は、1種類を単独で、又は2種類以上を所望の性能に応じて配合し、用いることができる。
(F)成分の含有割合は、組成物全体に対して、0〜10重量%であることが好ましく、0.1〜10重量%であることがより好ましく、0.5〜5重量%であることがさらに好ましい。
4−3.前記以外のその他の成分
本発明の組成物には、前記した(D)、(E)及び(F)成分以外にも種々の化合物を配合することができる。
本発明の組成物は、ビニルエーテル基含有化合物を含有しても良い。
ビニルエーテル基含有化合物を配合する場合、その含有量は、組成物全体に対して40重量%以下とすることが好ましく、20重量%以下とすることがより好ましい。
ビニルエーテル化合物の具体例としては、シクロヘキシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル等が挙げられる。
本発明の組成物には、光カチオン重合開始剤及び/又は光ラジカル重合開始剤を増感する光増感剤を配合しても良い。
光増感剤としては、9,10−ジブトキシアントラセン及び9,10−ビス(アシルオキシ)アントラセン等のアントラセン系化合物が好ましい。これらの中でも、9,10−ビス(アシルオキシ)アントラセンは、カチオン重合開始剤とラジカル重合開始剤を両方増感し、硬化物の着色も少ない点で、特に好ましい。
光増感剤を使用する場合、組成物全体に対して、0.1〜2重量%とすることが、硬化性と低着色の点から好ましい。
本発明の組成物には、前記以外にも、接着剤組成物で通常使用されるその他の成分を配合することができる。
具体的には、無機充填剤、軟化剤、酸化防止剤、老化防止剤、安定剤、粘着付与樹脂、消泡剤、可塑剤、有機溶剤、染料、顔料、処理剤及び紫外線遮断剤のような不活性成分を配合することができる。粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン酸、重合ロジン酸及びロジン酸エステル等のロジン類、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族炭化水素樹脂、脂肪族飽和炭化水素樹脂並びに石油樹脂等が挙げられる。
これらは、組成物中に20重量%以下の量で配合することが好ましい。
又、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の親水性プラスチック基材の場合、組成物に水を配合してもよい。この場合、水の含有量は20重量%以下であることが好ましい。
8.活性エネルギー線硬化型組成物
本発明は、組成物全体に対して、前記(A)成分を1〜50重量%、下記(B)成分を1〜98重量%及び下記(C)成分を0.5〜10重量%の割合で含む活性エネルギー線硬化型組成物に関する。
本発明の組成物の製造方法としては、必須成分である前記(A)〜(C)成分を、必要に応じてさらにその他成分を、常法に従い攪拌及び混合することにより製造することができる。
この場合、必要に応じて加熱することもできる。加熱温度としては、使用する組成物、基材及び目的等に応じて適宜設定すれば良いが、30〜80℃が好ましい。
組成物の粘度としては、基材に対する塗工性に優れる点で、10〜5000mPa・sが好ましい。
組成物の硬化物のTgとしては、−50〜130℃が好ましく、より好ましくは−20〜100℃である。
本発明の組成物は、種々の基材の接着に使用することができ、プラスチック、紙及び金属等を挙げることができる。
プラスチックとしては、ポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセルロース、非晶性のシクロオレフィンポリマー、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリル/スチレン共重合体、(メタ)アクリル樹脂、セルロースアセテートブチレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、塩素化ポリプロピレン、ポリエチレンナフタレート、ポリビニルピロリドン、ナイロン、ポリビニルブチラール等が挙げられる。
紙としては、模造紙、上質紙、クラフト紙、アートコート紙、キャスターコート紙、純白ロール紙、パーチメント紙、耐水紙、グラシン紙及び段ボール紙等が挙げられる。
金属箔としては、例えばアルミニウム箔等が挙げられる。
本発明の組成物は、プラスチック製フィルム又はシート(以下、単に「プラスチックフィルム」という)の接着剤として好ましく使用でき、さらに透明プラスチックフィルムの接着剤としてより好ましく使用することができる。
より具体的には、プラスチックフィルム同士の接着、プラスチックフィルムとこれ以外の種々の基材(以下、「その他基材」という)の接着に好ましく使用することができる。つまり、少なくとも一方がプラスチックフィルムである2つの基材の接着に好ましく使用できる。尚、以下において、単に「基材」と表記した場合は、プラスチックフィルム及びその他基材の総称を意味する。
プラスチックフィルムにおける材質としては、前記したプラスチックを挙げることができる。
その他基材としては、紙及び金属等が挙げられ、前記と同様のものが使用できる。
基材の厚さは特に限定されるものではないが、積層体のうねりを発生させないという本発明の組成物の長所が活かせるという観点から、基材の厚さは100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましい。
尚、プラスチックフィルムが難接着性の材質である場合、本発明の組成物を塗工する前に、一方又は両方の表面に活性化処理を行うことができる。表面活性化処理としてはプラズマ処理、コロナ放電処理、薬液処理、粗面化処理及びエッチング処理、火炎処理等が挙げられ、これらを併用してもよい。
9.使用方法
本発明の組成物の使用方法としては、常法に従えば良く、基材に組成物を塗工した後、もう一方の基材と貼り合せ、活性エネルギー線を照射する方法等が挙げられる。
本発明の組成物は、基材として薄層被着体を接着する場合に好適である。薄層被着体を接着する場合の使用方法は、ラミネートの製造において通常行われている方法に従えばよい。例えば、組成物を第1の薄層被着体に塗工し、これに第2の薄層被着体を貼り合わせ、活性エネルギー線の照射を行う方法等が挙げられる。
基材に対する塗工は、従来知られている方法に従えばよく、ナチュラルコーター、ナイフベルトコーター、フローティングナイフ、ナイフオーバーロール、ナイフオンブランケット、スプレー、ディップ、キスロール、スクイーズロール、リバースロール、エアブレード、カーテンフローコーター、コンマコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ダイコーター及びカーテンコーター等の方法が挙げられる。
基材に対して組成物を塗工する場合の膜厚としては、目的に応じて適宜設定すれば良い。
具体的には、1〜80μmが好ましく、より好ましくは2〜30μmである。
活性エネルギー線としては、可視光線、紫外線、X線及び電子線等が挙げられるが、安価な装置を使用することができるため、紫外線が好ましい。
紫外線により硬化させる場合の光源としては、様々のものを使用することができ、例えば加圧或いは高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、無電極放電ランプ、カーボンアーク灯及びLED等が挙げられる。これらの中でも、高圧水銀灯及びメタルハライドランプは特に好ましい。紫外線の照射量は、UV−A領域(365nm近傍)において、100〜2,000mJ/cm2であることが好ましく、より好ましくは200〜1,500mJ/cm2、さらに好ましくは300〜1,000mJ/cm2である。
電子線により硬化させる場合には、使用できるEB照射装置としては種々の装置が使用でき、例えばコックロフトワルトシン型、バンデグラフ型及び共振変圧器型の装置等が挙げられ、電子線としては50〜1000eVのエネルギーを持つものが好ましく、より好ましくは100〜300eVである。
本発明の組成物は、積層体の製造に好ましく使用することができる。
具体的には、基材に前記した組成物を塗工し、当該塗工面に他の基材を貼合し、前記基材のいずれかの側から活性エネルギー線を照射する方法等が挙げられる。
組成物の塗工方法、組成物の膜厚、活性エネルギー線の種類の照射条件等も前記した通りである。
本発明の組成物は、プラスチックフィルム用接着剤として好ましく使用することができる。
この場合の使用方法についても、前記と同様の方法、即ち、塗工方法、塗工膜厚及び活性エネルギー線の照射条件に従えば良い。
プラスチックフィルム用接着剤の場合、プラスチックフィルム同士の接着、プラスチックフィルムとその他基材の接着に使用することができる。
プラスチックフィルム、その他基材の例である、紙及び金属等については、前記した通りである。
プラスチックフィルムは、活性エネルギー線を透過できるものである必要があり、膜厚としては使用する薄層被着体及び用途に応じて選択すればよいが、好ましくは厚さが0.2mm以下である。
又、この場合においては、平面状態に限らず、曲面状態で接着を行うこともできる。即ち、基材を、凹状態又は凸状態に折り曲げ、この状態で組成物を塗工後、もう一方の基材を貼り合せ、活性エネルギー線を照射する方法が挙げられる。
別の方法としては、基材を平面状態で本発明の組成物を塗工し、もう一方の基材を貼り合わせ、凹状態又は凸状態に折り曲げ、活性エネルギー線を照射して接着する方法が挙げられる。
この場合、平面状態で組成物を塗工する方法としては、前記した方法に従えば良い。曲面状態で組成物を塗工する方法としては、スプレー、デップ、カーテンフローコーター、スクリーン印刷及びスロットダイコーター等を使用する方法が挙げられる。
以上の方法で、プラスチックフィルム/本発明の組成物の硬化物/プラスチックフィルムから構成される積層体、プラスチックフィルム/本発明の組成物の硬化物/その他基材から構成される積層体が製造される。
10.応用例
本発明の組成物は、前記した通り接着剤組成物として好ましく使用でき、プラスチックフィルム用接着剤としてより好ましく使用することができる。
これから得られる積層体の用途としては、光学フィルムとして好ましく使用することができ、具体的には、色変換フィルム、偏光板、輝度向上フィルム、熱線反射フィルム及び空隙充填剤等を挙げることができ、色変換フィルム及び偏光板に好ましく使用することができる。
色変換フィルム及び偏光板の具体例を、以下に示す。
10−1.色変換フィルムの製造
本発明の組成物は、LEDを光源とするバックライトの色変換フィルムのバインダーとして、使用することが出来る。すなわち、短波長の光を赤や緑に変換する蛍光体を本発明の組成物に分散させ、これを接着剤としてプラスチックフィルム同士を接着する。
このとき、大面積ではうねりが発生するが、本発明の組成物はうねりを発生させ難い組成物であるため、プラスチックフィルムの厚さを薄くすることができる。
この場合のプラスチックフィルムを構成するプラスチックとしては、前記例示したものと同様のポリマーを挙げることができ、ポリエチレンテレフタレート(PET)が好ましい。
蛍光体としては、従来と同様のものを使用することができ、黄色、黄色+赤色、緑色+赤色等の蛍光を発する無機化合物及び有機化合物が挙げられる。
色変換フィルムの構成としては、上記以外にも、少なくとも支持体を有し、必要に応じて、光学機能層、下塗り層、反射防止層、ハードコート層及び潤滑層等の各種機能層を有するものを挙げることができる。この場合において、各層の接着剤として、例えば、支持体と光学機能層との接着剤として前記バインダーを使用することができる。
10−2.偏光板の製造
本発明の組成物は、偏光子と保護フィルムの接着や偏光板と位相差フィルムの接着に使用することができる。
偏光子とは、自然光からある一方向の直線偏光を選択的に透過する機能を有するものである。
偏光子の具体例としては、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を吸着、配向させたヨウ素系偏光子、ポリビニルアルコール系フィルムに二色性の染料を吸着、配向させた染料系偏光子、(リオトロピック)液晶状態の色素をコーティングし、配向、固定化した塗布型偏光子等が挙げられる。
これら、ヨウ素系偏光子、染料系偏光子、塗布型偏光子は、自然光からある一方向の直線偏光を選択的に透過し、他の一方向の直線偏光を吸収する機能を有するもので、吸収型偏光子と呼ばれている。
上記ヨウ素系偏光子及び染料系偏光子では、通常、その片面又は両面に保護層を設けるが、本発明の組成物は、偏光子と保護フィルムの接着に使用することができる。
保護フィルムとしては、例えば、トリアセチルセルロースやジアセチルセルロースのようなセルロースアセテート樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィルム、ポリアリレート樹脂フィルム、ポリエーテルサルホン樹脂フィルム、ノルボルネンのような環状オレフィンをモノマーとする環状ポリオレフィン樹脂フィルム等が挙げられる。
この場合、保護フィルムの透湿度としては、150g/m2/24h以下のものが好ましい。
次に、本発明の組成物は、偏光板と位相差フィルムの接着に使用することもできる。
この場合、偏光板としては、その片面又は両面に保護層を有するものを使用することができる。この場合、保護層としては、前記保護フィルムを貼合したものでも、コーティングによって形成された保護膜であっても良い。片面にのみ保護層を設けた偏光板は、位相差フィルムと接着する面が、保護層のある面であっても、保護層のない面であっても良い。
位相差フィルムとしては、種々のものが使用でき、一軸又は二軸延伸等の加工が施された光学用フィルム、ないしは液晶性の化合物等を基材に塗布し、配向、固定化の加工をした光学用フィルム等が挙げられ、三次元屈折率の大小関係(屈折率楕円体)を使用条件に合わせて制御したものである。主に、液晶ディスプレイの液晶層の着色による補償や視野角による位相差の変化を補償するために用いられる。
位相差フィルムの具体例を挙げると、延伸等の加工が施される光学フィルムの素材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンのようなポリオレフィンや、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリアリレート及びポリアミド等が例示できる。
前記した環状ポリオレフィンは、ノルボルネン、テトラシクロドデセンや、それらの誘導体等の環状オレフィンから得られる樹脂の一般的な総称であり、たとえば、特開平3−14882号公報、特開平3−122137号公報等に記載されているものが挙げられる。
具体的には環状オレフィンの開環重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンとエチレン、プロピレン等のα−オレフィンとのランダム共重合体、又これらを不飽和カルボン酸やその誘導体等で変性したグラフト変性体等が例示できる。さらには、これらの水素化物があげられる。商品としては、日本ゼオン(株)製のゼオネックス、ゼオノア、JSR(株)製のアートン、TICONA社製のトーパス等が挙げられる。
又、液晶性の化合物等を基材に塗布し、配向、固定化の加工をした光学用フィルムとしては、“WVフィルム”〔富士写真フィルム(株)製〕、“LCフィルム”、“NHフィルム”〔いずれも新日本石油(株)製〕等が挙げられる。
本発明の組成物を使用して、偏光板又は位相差フィルム付偏光板の製造方法について説明する。
当該製造方法としては、下記工程[1]〜[3]を含む方法が挙げられる。
[1]本発明の組成物を、被着体となる偏光子、偏光板、保護フィルム、保護膜、位相差フィルム、及び位相差膜から選ばれる被着体(基材)に塗工する工程、
[2]前記組成物を塗工した被着体(基材)に、偏光子、偏光板、保護フィルム、保護膜、位相差フィルム、及び位相差膜から選ばれるもう一方の被着体を貼り合わせる工程、並びに
[3]貼り合わせた被着体(積層体)に活性エネルギー線を照射する工程、特に貼り合わせた被着体(積層体)越しに前記組成物に活性エネルギー線を照射する工程。
保護フィルム又は位相差フィルムを片側だけに貼合する場合は、上記手順により偏光板又は位相差フィルム付偏光板を製造可能であるが、両側に貼合する場合は、工程[1]及び[2]を2回繰り返した後に工程[3]を実施しても良いし、工程[1]、[2]及び[3]を2回繰り返しても良い。
前記工程[1]における塗工方法、前記工程[3]における活性エネルギー線照射方法は、前記と同様の方法で行えば良い。
又、上記の製造方法を用いて、前記した様に、曲面状態で接着することもできる。
位相差フィルム付偏光板を円偏光板として使用する場合、広帯域に渡り円偏光状態にするためには、位相差フィルム付偏光板の位相差フィルム側に、位相差の異なる位相差フィルムをさらに貼り合せることもできる。
具体的には、偏光フィルムに対して、各波長に対して1/2波長を有する位相差フィルムを貼り合せ、さらに各波長に対して1/4波長を有する位相差フィルムを貼り合せる方法がある。この場合は、工程[1]及び[2]を3回繰り返した後に工程[3]を実施しても良いし、工程[1]、[2]及び[3]を3回繰り返しても良い。
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は、これらの例によって限定されるものではない。
尚、後記において「部」とは重量部を意味し、表中の配合割合を示す数値は、重量%を意味する。
実施例及び比較例において、組成物の調製に用いた各成分は次のとおりであり、以下、次のように略記する。
(A)成分
・A−1:後述する製造例2で得られる重合体。
(A’)成分〔(A)成分以外の重合体〕
・A’−1:後述する製造例1で得られる重合体。
(B)成分
・HD−DGE:1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(蒸留精製品)、四日市合成(株)製の“エポゴーセーHD(D)”
・CEL−2021:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ダイセル化学工業(株)製の“セロキサイド2021P”
(C)成分
・CPI−110P:トリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート(有効成分100%)、サンアプロ(株)製の"CPI−110P"
(D)成分
・OXT−221:ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル〕エーテル、東亞合成(株)製の“アロンオキセタンOXT−221”
(E)成分
・HDDA:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、大阪有機化学工業(株)製の"ビスコート#230"
(F)成分
・I−184:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、BASF社製の“イルガキュア184”
・TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、BASF社製の“ダロキュアTPO”
(その他)
・UVS−581:9,10−ビス(オクタノイルオキシ)アントラセン、川崎化成工業(株)製の"アントラキュアーUVS−581"
1.製造例
1)製造例1
オイルジャケットを備えた容量1,000mLの加圧式攪拌槽型反応器のジャケット温度を245℃に保った。次いで、反応器の圧力を一定に保ちながら、2−エチルヘキシルアクリレート(75部)、メタクリル酸メチル(25部)、重合溶媒として、メチルエチルケトン(4.6部)、重合開始剤としてジt−ブチルパーオキサイド(0.77部)からなる単量体混合物を、一定の供給速度(48g/分、滞留時間:12分)で原料タンクから反応器に連続供給を開始し、単量体混合物の供給量に相当する反応液を出口から連続的に抜き出した。反応開始直後に、一旦反応温度が低下した後、重合熱による温度上昇が認められたが、オイルジャケット温度を制御することにより、反応器の内温を240〜242℃に保持した。反応器内温が安定してから36分後の時点を、反応液の採取開始点とし、これから25分間反応を継続した結果、1.2kgの単量体混合液を供給し、1.2kgの反応液を回収した。
その後反応液を薄膜蒸発器に導入して、未反応モノマー等の揮発成分を分離して、未反応モノマー等の揮発成分を除去し、重合体A’−1を得た。
重合体A’−1のGPCを測定した結果、ポリスチレン換算の数平均分子量(以下、「Mn」という)が1,500、Mw(重量平均分子量)が2,400であり、25℃における粘度が、3,600mPasであった。Tgは、−64℃、二重結合濃度は、0.63meq/gであった。
2)製造例2
オイルジャケットを備えた容量1,000mLの加圧式撹拌槽型反応器に、重合体A’−1(700g)、乾燥した5%パラジウムカーボン(3.5g)を入れ、雰囲気を真空にした後、内温を130℃に加温し、水素で約1.5MPaまで加圧した。この状態で、8時間撹拌した。
圧力をパージした後、ろ過助剤に昭和化学工業社製珪藻土「ラジオライト#100」を用いて、ろ過し、重合体A−1を得た。
重合体A−1の二重結合濃度は、1H−NMRで検出下限(0.01meq/g)以下であった。
2.実施例1、比較例1
1)組成物の製造
表1に示す各成分をそれぞれの割合で配合し、常法に従って攪拌混合して、活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を調製した。
2)積層体の製造
厚さ100μmのシクロオレフィンポリマー〔商品名ゼオノアZF−14、日本ゼオン(株)製、以下「ゼオノア」という〕、及び厚さ75μmのUV吸収剤入りアクリル樹脂〔商品名HI50−75KT−UV、(株)クラレ製、以下「アクリル樹脂」という〕上に、易接着処理としてコロナ処理を実施した。
次いで、アクリル樹脂のコロナ処理面に、得られた組成物を、バーコータで15μm厚に塗工した後、ゼオノアをラミネートした。このとき、ゼオノアのコロナ処理面が塗工面に接するよう配置した。
最後に、アイグラフィックス(株)製のベルトコンベア付き紫外線照射装置(メタルハライドランプ使用)により、ゼオノアの表面から、積算光量500mJ/cm2(UV−B)又は250mJ/cm2(UV−A)で紫外線を照射し、接着剤組成物を硬化させた。
又、得られた積層体は、23℃、相対湿度50%の条件下で1日放置した後、下記方法に従い評価した。
3.評価方法
1)無色透明性の評価
得られた積層体を目視観察し、以下の基準で判定した。
A:濁りや黄変が全く感じられない
B:濁りや黄変が僅かに感じられた
C:濁りや黄変が明らかに感じられた
2)うねりの評価
得られた積層体のうねりを目視観察し、以下の基準で判定した。
A:うねりが全く認識できない。
B:うねりが殆ど認識できない。
C:小さなうねりが認識できる。
D:明らかなうねりが認識できる。
3)接着力の評価
得られた積層体を、幅1インチ、長さ10cmに切り出し、T字剥離試験、剥離速度200mm/分で剥離接着力を評価した。但し、接着剤が未硬化で液状である場合は、接着力測定の意味がないため、接着力を評価しなかった。また、基材が破壊して接着力が評価できない場合、表中には「材破」と記載した。
Figure 2016130277
本発明の組成物である実施例1は、紫外線照射量が少なくても良好な接着力を示したが、
(A)成分を(A’)成分に変えた比較例1は、紫外線照射量が少ない場合に、接着力が弱くなった。
本発明の組成物は、接着剤として種々の基材の接着に好ましく使用することができ、特にプラスチックフィルムの接着により好ましく使用できる。又、本発明の組成物は、積層体の製造に好適に使用することができ、特に、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイに使用される光学フィルム用積層体の製造に好適に使用することができる。

Claims (12)

  1. 組成物全体に対して、下記(A)成分を1〜50重量%、下記(B)成分を1〜98重量%及び下記(C)成分を0.5〜10重量%の割合で含む活性エネルギー線硬化型組成物。
    (A)成分:ビニル系単量体を150〜350℃の温度で重合した後、水素を付加することにより得られる重合体
    (B)成分:1分子中に1個以上のエポキシ基を有する化合物
    (C)成分:光カチオン重合開始剤
  2. (A)成分の重量平均分子量が、1,000〜50,000である請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  3. (A)成分の二重結合濃度が0.2meq/g以下である請求項1又は請求項2に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  4. さらに、(D)成分として、1分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物を、組成物全体に対して1〜80重量%含む請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  5. さらに、(E)成分として、1分子中に1個以上のオキセタニル基を有する化合物を、組成物全体に対して1〜80重量%含む請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  6. (B)成分が、炭素数2〜10個を有するジオールのジグリシジルエーテルを含む請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  7. (B)成分が、脂環式エポキシ基を有する化合物を含む請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  8. (D)成分が、炭素数2〜10個を有するジオールのジ(メタ)アクリレートを含む請求項4〜請求項7のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  9. さらに、(F)成分として、光ラジカル重合開始剤を含む請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の組成物を含むプラスチック製フィルム又はシート用活性エネルギー線硬化型接着剤組成物。
  11. プラスチック製フィルム若しくはシート、請求項10に記載の組成物の硬化物、及びその他基材又はプラスチック製フィルム若しくはシートから構成される積層体。
  12. 少なくとも一方がプラスチック製フィルム又はシートである2つの基材を、請求項10に記載の組成物を用いて貼着し、これに活性エネルギー線を照射する積層体の製造方法。
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