JP2016129089A - コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】コネクタを大型化させずにロック解除操作を容易に行うことができるようにする。【解決手段】ハウジング10には、支点部18から前方へ突出するアーム部19が設けられている。両ハウジング10、90の正規嵌合時には、アーム部19が復帰方向に弾性変位して相手ハウジング90を係止し、もって両ハウジング10、90が離脱規制された状態で保持される。アーム部19には、支点部18から後方に引き出される引出位置と、引出位置よりも前方の引込位置とに、移動可能な移動部材60が取り付けられる。移動部材60の後端部には、引出位置にて押圧されることによってアーム部19を相手ハウジング90との係止を解除する方向に弾性変位させることが可能な解除操作部64が設けられている。【選択図】図1
Description
本発明は、コネクタに関する。
特許文献1に開示のコネクタは、互いに嵌合可能な第1、第2ハウジングを備えている。第1ハウジングは、ハウジング本体と、ハウジング本体の上面に設置されたロックアームとを有している。ロックアームは、ハウジング本体の上面から立ち上がる脚部(支点部)と、脚部の上端から前後両方向に延出するアーム部とを有している。アーム部の後端部には、操作部(解除操作部)が設けられている。
第1、第2ハウジングの嵌合過程では、アーム部が脚部を支点として弾性的に傾動する。第1、第2ハウジングの正規嵌合時には、アーム部が復帰方向に弾性変位して、アーム部の前端部が第2ハウジングに設けられたロック部を係止し、これによって第1、第2ハウジングが離脱規制された状態で保持される。また、嵌合状態にある第1、第2ハウジングを離脱させる際には、操作部を押圧してアーム部をロック部との係止を解除する方向に弾性変位させ、その状態で、第1、第2ハウジングを互いに引き離すようにする。
ところで、この種のコネクタでは、アーム部の前後長を変更することにより、ロック部に対するロックアームの係止力を調整することができる。この場合、仮に、アーム部の前後長が長くなると、脚部がハウジング本体の後端側に設置されるため、操作部がハウジング本体の後端よりも後方に突出して配置される懸念がある。その結果、コネクタ全体の前後長が長くなってしまう。これに鑑み、操作部のハウジング本体からの突出量を抑えると、操作部と脚部との間に十分な距離を確保できないことから、操作部を押圧しても、それがアーム部にうまく連動せず、ロックアームの係止解除操作に支障をきたすおそれがある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コネクタを大型化させずにロック解除操作を容易に行うことができるようにすることを目的とする。
本発明のコネクタは、相手ハウジングに嵌合可能なハウジングを備え、前記ハウジングには、支点部から前記相手ハウジングの位置する前方へ突出するアーム部が設けられ、両ハウジングの嵌合過程では、前記アーム部が前記支点部を支点として弾性的に傾動し、前記両ハウジングの正規嵌合時には、前記アーム部が復帰方向に弾性変位して前記相手ハウジングを係止し、もって前記両ハウジングが離脱規制された状態で保持されるようになっており、前記アーム部には、前記支点部から後方に引き出される引出位置と、前記引出位置よりも前方の引込位置とに、移動可能な移動部材が取り付けられ、前記移動部材の後端部には、前記引出位置にて押圧されることによって前記アーム部を前記相手ハウジングとの係止を解除する方向に弾性変位させることが可能な解除操作部が設けられているところに特徴を有する。
移動部材が引込位置に配置されることにより、解除操作部が後方に大きく突出した状態になるのを回避することができ、コネクタ全体をコンパクトにすることができる。一方、嵌合状態にある両ハウジングを離脱させる際には、移動部材を引出位置に引き出すことで、支点部から解除操作部までの距離を十分に確保することができるため、てこの原理によって比較的容易にアーム部を係止解除方向に弾性変位させることができる。
本発明の好ましい実施形態を以下に示す。
前記移動部材は、前記両ハウジングが正規嵌合されるまでは前記ハウジングに対して移動を規制された状態で留め置かれ、前記両ハウジングが正規嵌合されるに伴って前記ハウジングに対する移動が許容される。これによれば、移動部材が移動可能であるか否かをもって、両ハウジングが正規嵌合されたかどうかを知ることができる。
前記移動部材は、前記両ハウジングが正規嵌合されるまでは前記ハウジングに対して移動を規制された状態で留め置かれ、前記両ハウジングが正規嵌合されるに伴って前記ハウジングに対する移動が許容される。これによれば、移動部材が移動可能であるか否かをもって、両ハウジングが正規嵌合されたかどうかを知ることができる。
前記解除操作部は、前記引込位置にて前記支点部と同一位置又は前記支点部よりも前方の位置に配置され、前記引込位置で押圧されても前記アーム部を前記相手ハウジングとの係止を解除する方向に弾性変位させることができないようになっている。例えば、両ハウジングが嵌合状態にあるときに、解除操作部が引込位置にあれば、解除操作部を押圧してもアーム部を係止解除方向に弾性変位させることができないため、両ハウジングが不用意に離脱させられる事態を回避することができる。
<実施例>
以下、実施例を図面に基づいて説明する。本実施例のコネクタは、ハウジング10と、ハウジング10に対して前後方向に移動可能に取り付けられる移動部材60とを備えている。ハウジング10は、相手ハウジング90と嵌合可能とされている。なお、以下の説明において、前後方向については、両ハウジング10、90が嵌合開始時に互いに向き合う面側を前側とし、上下方向については、図1〜図5を基準とする。
以下、実施例を図面に基づいて説明する。本実施例のコネクタは、ハウジング10と、ハウジング10に対して前後方向に移動可能に取り付けられる移動部材60とを備えている。ハウジング10は、相手ハウジング90と嵌合可能とされている。なお、以下の説明において、前後方向については、両ハウジング10、90が嵌合開始時に互いに向き合う面側を前側とし、上下方向については、図1〜図5を基準とする。
相手ハウジング90は合成樹脂製であって、図1に示すように、機器95に直結して設けられている。そして、相手ハウジング90は、前方に突出する筒状のフード部91を有している。フード部91内には、相手端子金具80の雄タブ81が前方に突出して配置されている。フード部91の上壁上面には、ロック部92が突設されている。
ハウジング10は同じく合成樹脂製であって、図5に示すように、前後方向に長いブロック状のハウジング本体11と、ハウジング本体11の周りを取り囲む筒状の嵌合筒部12と、嵌合筒部12とハウジング本体11とをつなぐ径方向に沿った連結部13とを有している。ハウジング本体11と嵌合筒部12との間で、且つ連結部13の前方には、相手ハウジング90が進入可能な嵌合空間14が開放して設けられている。
ハウジング本体11には、複数のキャビティ15(図1〜図5では一つのみ図示)が設けられている。キャビティ15は、ハウジング本体11を前後方向に貫通する形態とされている。キャビティ15の内壁上面には、ランス16が前方に突出して設けられている。図1に示すように、キャビティ15には、後方から端子金具50が挿入されるようになっている。
端子金具50は導電性の金属板を曲げ加工等することで前後方向に細長い形態で成形されている。図1に示すように、端子金具50は、筒状の箱部51と、箱部51の後方に配置されたオープンバレル状のワイヤバレル52と、ワイヤバレル52の後方に配置されたオープンバレル状のインシュレーションバレル53とを有している。箱部51には、両ハウジング10、90の正規嵌合時に相手端子金具80の雄タブ81が挿入されて電気的に接続される。
ワイヤバレル52は、電線55の端末部にて被覆の除去により露出する芯線部に圧着により電気的に接続され、インシュレーションバレル53は、電線55の端末部に嵌着されたゴム栓58に圧着により機械的に接続されている。端子金具50がキャビティ15に正規に挿入されると、箱部51がランス16に弾性的に係止されて端子金具50が抜け止めされ、且つ、ゴム栓58がキャビティ15の内周面に弾性的に密着してキャビティ15内が液密にシールされるようになっている。
図1に示すように、ハウジング本体11には、その前面を覆うように前方からフロント部材59が組み付けられる。フロント部材59がハウジング本体11に組み付けられると、ランス16の前方がフロント部材59の前壁部分で覆われるようになっている。また、ハウジング本体11の外周面には、連結部13の前方に、シールリング57が嵌着されている。両ハウジング10、90が正規嵌合されると、相手ハウジング90のフード部91とハウジング本体11との間にシールリング57が弾性的に挟持され、両ハウジング10、90間が液密にシールされるようになっている。なお、シールリング57は、ハウジング本体11に組み付けられるフロント部材59によって前方への抜け出しが規制されるようになっている。
図5に示すように、ハウジング本体11の上方には、ロックアーム17が設けられている。ロックアーム17は、ハウジング本体11の上面の後端部から立ち上がる支点部18と、支点部18の上端から前方へ突出する片持ち状のアーム部19とからなる。アーム部19は、その前端部が上下動するように支点部18を中心として弾性変位可能(傾動変位可能)とされている。自然状態にあるアーム部19は、全体として前後方向に沿って略水平に配置されている。
アーム部19は平板状をなし、図5に示すように、その前端部に、幅方向(図5の紙面奥行方向)に沿ったロック受部21が設けられている。ロック受部21の後面は、上下方向にほぼ沿って配置され、両ハウジング10、90の正規嵌合時に、ロック部92と対面して係止可能とされている。また、アーム部19には、前後方向に延出して後方に開放された第1溝部22が設けられている。第1溝部22の前端は、ロック部92の後面によって閉塞されている(図3及び図4を参照)。そして、第1溝部22はアーム部19の下面に開口している。
図5に示すように、アーム部19の上面には、第2溝部23が開口している。第2溝部23は、前後方向に延出して前方に開放される形態とされ、その後端が壁部24によって閉塞されている。壁部24は前後方向に沿った平板状をなし、アーム部19の後端部で、且つロック受部21よりも上方に配置されている。壁部24の前端には、爪状のストッパ受部25が上方に突出して設けられている。ストッパ受部25の前面は、上下方向にほぼ沿って配置され、移動部材60の後述するストッパ部68と対面して係止可能とされている。アーム部19における第1溝部22と第2溝部23との間となる上下方向中間部には、貫通溝26が前後方向に貫通して設けられている。貫通溝26は、その下方が第1溝部22と連通しつつロック受部21の上面によって区画され、且つ、その上方が第2溝部23と連通しつつ壁部24の下面によって区画されている。アーム部19の貫通溝26には、移動部材60の後述する係止アーム63が挿入可能とされている。
嵌合筒部12には、ロックアーム17を挟んだ幅方向両側に、一対の側壁27(図5では1つのみ図示)が起立して設けられている。両側壁27は、ロックアーム17の両側面を全体的に覆い、その後端がハウジング10全体の後端と同一位置に配置されている。両側壁27の前端部間には天板部28が架設されている。ここで、アーム部19は、天板部28の後方で且つ両側壁27間の空間を通して上方に露出して配置されている。
続いて、移動部材60について説明する。移動部材60は合成樹脂製であって、図1及び図6に示すように、幅方向に沿った縦壁状の基部61と、基部61の上部から前方に突出する平板状の覆い部62と、基部61の下部から前方に突出する帯板状の係止アーム63と、基部61の上端部から一段高く突出する解除操作部64とを有している。この移動部材60は、係止アーム63を貫通溝26に差し込むようにしてアーム部19に後方から取り付けられ、基部61がハウジング10の内側(両側壁27間)に引っ込む引込位置(図4を参照)と、基部61がハウジング10の後方へ引き出される引出位置(図1〜図3を参照)とに、アーム部19に対して前後方向に移動可能とされている。
図1に示すように、覆い部62は、アーム部19の上面を覆うように配置され、係止アーム63との間に壁部24を挟むことが可能とされている。また、覆い部62の両側壁部には、アーム部19の両側縁部をスライド可能に抱持する一対のレール部65(図6を参照)が設けられている。これによって、移動部材60とアーム部19との一体性が高められ、後述するように、解除操作部64に対する押圧操作にアーム部19を連動させることが可能となっている。
図6に示すように、覆い部62の幅方向両側には、一対の弾性係止部66が突出して設けられている。弾性係止部66は、前後方向に延出して前後両端が覆い部62と基部61とにそれぞれ連結された両持ち状をなし、その前後両端を支点として幅方向に撓み変形可能とされている。そして、弾性係止部66には、爪状の規制突起67が外側に突出して設けられている。移動部材60が引込位置にあるときに、図示はしないが、規制突起67が側壁27の内面に設けられた段差部29(図5を参照)を弾性的に係止することにより、移動部材60が引出位置に後退するのが規制されるようになっている(詳細は図示せず)。
また、図1に示すように、覆い部62の下面には、爪状のストッパ部68が下向きに(係止アーム63側)に突出して設けられている。ストッパ部68の後面は、上下方向にほぼ沿って配置されている。移動部材60が引出位置にあるときに、ストッパ部68が壁部24のストッパ受部25を弾性的に係止することにより、移動部材60が引出位置から後方へ脱落するのが規制されるようになっている。
図1に示すように、係止アーム63は、基部61から前方に細長く突出する片持ち状をなし、その前端部が上下動するように弾性変位可能(傾動変位可能)とされている。係止アーム63の前端部には、爪状の係止突起69が下向きに突出して設けられている。係止突起69の前面は、上下方向にほぼ沿って配置されている。移動部材60が引出位置にあるときに、係止突起69が第1溝部22に進入してロック受部21に後方から当接することにより、移動部材60が引込位置へ向けて前進するのが規制されるようになっている。
解除操作部64は、図1及び図6に示すように、幅方向に沿った扁平突部71と、扁平突部71の両側端から前方に突出するリブ状の補助壁部72とからなる。扁平突部71の上面は、前後方向に沿って平坦に配置されている。また、扁平突部71の前面は、上方へ行くに従って前傾するように配置されている。両ハウジング10、90が正規嵌合され、移動部材60が引出位置にあるときに、扁平突部71の上面が押圧されることで、アーム部19の前端部がシーソ状に持ち上げられ、ロック受部21とロック部92との係止を解除することが可能とされている。また、移動部材60が引込位置にあるときに、扁平突部71の前面に指を引っ掛けて押し戻すことにより、移動部材60を引出位置に移動させることが可能とされている。
次に、本実施例のコネクタの作用効果を説明する。
両ハウジング10、90の嵌合に先立ち、移動部材60が引出位置に留め置かれる。図1に示すように、引出位置では、ストッパ部68がストッパ受部25に係止可能に配置されるとともに、係止突起69がロック受部21に係止可能に配置され、これによって移動部材60が前後方向への移動を規制された状態でアーム部19に保持される。また、引出位置では、解除操作部64を含むアーム部19の後端部がハウジング10の後端よりも後方に突出して配置される。これにより、解除操作部64が支点部18から後方に大きく離間することとなり、支点部18から解除操作部64までの前後長が長く確保される。
両ハウジング10、90の嵌合に先立ち、移動部材60が引出位置に留め置かれる。図1に示すように、引出位置では、ストッパ部68がストッパ受部25に係止可能に配置されるとともに、係止突起69がロック受部21に係止可能に配置され、これによって移動部材60が前後方向への移動を規制された状態でアーム部19に保持される。また、引出位置では、解除操作部64を含むアーム部19の後端部がハウジング10の後端よりも後方に突出して配置される。これにより、解除操作部64が支点部18から後方に大きく離間することとなり、支点部18から解除操作部64までの前後長が長く確保される。
続いて、ハウジング10が相手ハウジング90に正対させられ、その状態から両ハウジング10、90が互いに嵌合される。両ハウジング10、90の嵌合過程では、ハウジング10の嵌合空間14にフード部91が進入して、相手ハウジング90のロック部92がアーム部19のロック受部21と干渉する。さらに嵌合が進むと、図2に示すように、ロック受部21がロック部92の上面を摺動して持ち上げられ、アーム部19が支点部18を支点として弾性的に傾動する。すると、アーム部19に取り付けられた移動部材60も全体として傾動し、解除操作部64が下方に変位する。
図3に示すように、両ハウジング10、90が正規嵌合されると、ロック部92が第1溝部22に下方から嵌り込むとともに、アーム部19が復帰方向に弾性変位し、自然状態となる略水平姿勢へと実質的に弾性復帰する。また、ロック部92が第1溝部22に嵌り込むと、係止突起69がロック部92に押圧されて第1溝部22から押し出され、係止アーム63が壁部24の前端との当接位置を支点として撓み変形させられる。これにより、係止突起69とロック受部21との係止が解除され、移動部材60の引込位置への前進が許容される。
続いて、解除操作部64の後面等が前方に押し込まれ、移動部材60が引込位置に至らしめられる。図4に示すように、引込位置では、係止突起69がロック受部21を乗り越えて、係止アーム63が復帰方向に弾性変位し、自然状態となる略水平姿勢へと実質的に弾性復帰する。これにより、係止突起69がロック受部21の前面に係止可能に配置される。また、規制突起67が段差部29に係止可能に配置され、これによって移動部材60の引出位置への戻り移動が規制される。そして、引込位置では、基部61が壁部24の後端面に当て止めされて、移動部材60のそれ以上の前進が規制される(図6を参照)。
なお、両ハウジング10、90が正規嵌合されずに半嵌合位置に留め置かれると、ロック部92が第1溝部22に嵌り込む位置に至らないことから、係止突起69とロック受部21との係止が維持され、移動部材60の引込位置への前進が規制される。したがって、移動部材60が引込位置に移動可能であれば、両ハウジング10、90が正規の嵌合状態にあり、移動部材60が引込位置に移動不能であれば、両ハウジング10、90が半嵌合状態にあると判断することができる。
図4に示すように、移動部材60が引込位置に至ると、移動部材60の全体がハウジング10の内側に配置され、解除操作部64の後端とハウジング10の後端とが前後方向の同一位置に揃って配置される。また、解除操作部64と支点部18とが前後方向の同一位置に重なるように配置される。したがって、解除操作部64が押圧されても、その押圧力が支点部18に上方から作用することになって、てこの原理が働かないため、アーム部19の前端部が持ち上がらず、ロック部92とロック受部21との係止が安定に維持される。その結果、解除操作部64に偶発的に外力が作用した場合でも、ロック部92とロック受部21との係止が不用意に外れることはない。
一方、両ハウジング10、90を離脱させる際には、移動部材60をいったん引出位置に引き戻すようにする。この場合、解除操作部64の扁平突部71に後方への引き戻し力を付与することにより、係止突起69とロック受部21との係止が解除されるとともに、規制突起67と段差部29との係止が解除され、移動部材60が引出位置に移行させられる。引出位置では、基部61の側方突出部分が段差部29と接触し、移動部材60が嵌合完了状態となる。
続いて、解除操作部64が上方から押圧される。すると、解除操作部64が押し下げられるとともに、移動部材60と実質的に一体化されたアーム部19の前端部がシーソ状に持ち上げられる。これにより、ロック部92がアーム部19の第1溝部22から抜け出て、ロック部92とロック受部21との係止が解除される(図2を参照)。そして、解除操作部64の押し下げ状態を維持しつつ両ハウジング10、90が引き離されることで、両ハウジング10、90が互いに離脱させられる。この場合に、支点部18から解除操作部64までの前後長(アーム長)が長く確保されているため、てこの原理によって比較的小さな力でアーム部19を係止解除方向に撓み変形させることが可能となっている。
以上説明したように、本実施例によれば、移動部材60が引込位置に配置されることにより、解除操作部64が後方に大きく突出した状態になるのを回避することができ、コネクタ全体をコンパクトにすることができる。一方、嵌合状態にある両ハウジング10、90を離脱させる際には、移動部材60を引出位置に引き出すことにより、支点部18から解除操作部64までの距離を十分に確保することができるため、てこの原理によって比較的容易にアーム部19を係止解除方向に弾性変位させることができる。
また、移動部材60が両ハウジング10、90の嵌合状態を検知する機能をも兼ね備えているため、移動部材60とは別に専用の嵌合検知部材を設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。
さらに、両ハウジング10、90が嵌合状態にあるときには、解除操作部64が引込位置にあって、解除操作部64を押圧してもアーム部19を係止解除方向に弾性変位させることができないため、嵌合状態にある両ハウジング10、90が不用意に離脱させられる事態を回避することができる。
<他の実施例>
以下、他の実施例を簡単に説明する。
(1)上記実施例とは逆に、両ハウジングが正規嵌合されるまでの間は、移動部材が引込位置に配置され、両ハウジングが正規嵌合されたときに、移動部材が引出位置に移動可能となる構成であってもよい。
(2)移動部材は、バネ部材で付勢されて自動的に引出位置又は引込位置に至る構成であってもよい。
(3)移動部材が引込位置にあるときに、解除操作部が支点部よりも前方の位置に配置されるものであってもよい。
(4)移動部材が引込位置にあるときに、移動部材の後端部がハウジングの後端よりも後方に突出して配置されるものであってもよい。
(5)移動部材は、両ハウジングの嵌合動作に実質的に連動せず、両ハウジングの嵌合状態を検知する機能を有しないものであってもよい。
(6)移動部材は、その引出位置を無段階的又は多段階的に変更可能なように構成されるものであってもよい。こうすると、解除操作時の操作力を状況に応じて調整することができる。
(7)支点部は、嵌合筒部の両側壁とアーム部との間に架設されるものであってもよい。
(8)本発明は、非防水タイプのコネクタにも適用可能である。
以下、他の実施例を簡単に説明する。
(1)上記実施例とは逆に、両ハウジングが正規嵌合されるまでの間は、移動部材が引込位置に配置され、両ハウジングが正規嵌合されたときに、移動部材が引出位置に移動可能となる構成であってもよい。
(2)移動部材は、バネ部材で付勢されて自動的に引出位置又は引込位置に至る構成であってもよい。
(3)移動部材が引込位置にあるときに、解除操作部が支点部よりも前方の位置に配置されるものであってもよい。
(4)移動部材が引込位置にあるときに、移動部材の後端部がハウジングの後端よりも後方に突出して配置されるものであってもよい。
(5)移動部材は、両ハウジングの嵌合動作に実質的に連動せず、両ハウジングの嵌合状態を検知する機能を有しないものであってもよい。
(6)移動部材は、その引出位置を無段階的又は多段階的に変更可能なように構成されるものであってもよい。こうすると、解除操作時の操作力を状況に応じて調整することができる。
(7)支点部は、嵌合筒部の両側壁とアーム部との間に架設されるものであってもよい。
(8)本発明は、非防水タイプのコネクタにも適用可能である。
10…ハウジング
11…ハウジング本体
17…ロックアーム
18…支点部
19…アーム部
60…移動部材
64…解除操作部
90…相手ハウジング
11…ハウジング本体
17…ロックアーム
18…支点部
19…アーム部
60…移動部材
64…解除操作部
90…相手ハウジング
Claims (3)
- 相手ハウジングに嵌合可能なハウジングを備え、前記ハウジングには、支点部から前記相手ハウジングの位置する前方へ突出するアーム部が設けられ、両ハウジングの嵌合過程では、前記アーム部が前記支点部を支点として弾性的に傾動し、前記両ハウジングの正規嵌合時には、前記アーム部が復帰方向に弾性変位して前記相手ハウジングを係止し、もって前記両ハウジングが離脱規制された状態で保持されるようになっており、
前記アーム部には、前記支点部から後方に引き出される引出位置と、前記引出位置よりも前方の引込位置とに、移動可能な移動部材が取り付けられ、
前記移動部材の後端部には、前記引出位置にて押圧されることによって前記アーム部を前記相手ハウジングとの係止を解除する方向に弾性変位させることが可能な解除操作部が設けられていることを特徴とするコネクタ。 - 前記移動部材は、前記両ハウジングが正規嵌合されるまでは前記ハウジングに対して移動を規制された状態で留め置かれ、前記両ハウジングが正規嵌合されるに伴って前記ハウジングに対する移動が許容されることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
- 前記解除操作部は、前記引込位置にて前記支点部と同一位置又は前記支点部よりも前方の位置に配置され、前記引込位置で押圧されても前記アーム部を前記相手ハウジングとの係止を解除する方向に弾性変位させることができないようになっていることを特徴とする請求項1又は2記載のコネクタ。
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JP2015002791A JP2016129089A (ja) | 2015-01-09 | 2015-01-09 | コネクタ |
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JP2015002791A JP2016129089A (ja) | 2015-01-09 | 2015-01-09 | コネクタ |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019029078A (ja) * | 2017-07-26 | 2019-02-21 | 第一精工株式会社 | 嵌合検知コネクタ装置および雌コネクタ |
JP2019029079A (ja) * | 2017-07-26 | 2019-02-21 | 第一精工株式会社 | 嵌合検知コネクタ装置および雌コネクタ |
JP2020068128A (ja) * | 2018-10-24 | 2020-04-30 | 矢崎総業株式会社 | コネクタ |
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2015
- 2015-01-09 JP JP2015002791A patent/JP2016129089A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019029078A (ja) * | 2017-07-26 | 2019-02-21 | 第一精工株式会社 | 嵌合検知コネクタ装置および雌コネクタ |
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