JP2016127512A - 撮像装置 - Google Patents

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Sukehiro Kimura
輔宏 木村
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Abstract

【課題】クロストークを抑制して、偏光フィルタ上の偏光フィルタ領域を透過した偏光成分の受光量を適切に取得できるようにする撮像装置を提供する。【解決手段】特定の偏光成分を選択して透過させる偏光フィルタ領域103bを備えた偏光フィルタ103と、受光素子102aを2次元配置した画像センサとを備えた撮像装置において、特定の波長帯の波長成分を選択して透過させる第一カラーフィルタ領域102Rが、偏光フィルタ領域103bを透過した偏光成分を受光する受光素子の直前に配置されており、偏光フィルタ領域103bに対し、撮像領域からの光が偏光フィルタに入射する入射範囲の中心に近い側から隣接する第一偏光フィルタ領域103aを通る光路上には、第一カラーフィルタ領域102Rが透過させる波長帯をカットする第二カラーフィルタ領域103Gが設けられている。【選択図】図11

Description

本発明は、撮像装置に関するものである。
従来、偏光フィルタと、受光素子を2次元配置した画像センサとを備え、画像センサにより偏光フィルタを通じて入射してくる撮像領域からの光を受光し、特定の偏光成分の受光量を取得する撮像装置が知られている。
特許文献1には、受光素子が2次元配置された受光素子アレイ(画像センサ)上に偏光子アレイ(偏光フィルタ)が搭載された偏光イメージング装置が開示されている。偏光子アレイは、1つの受光素子に対して1つの偏光子(偏光フィルタ領域)が対応するように多数の偏光子が2次元配置されたものである。また、偏光子アレイは、透過させる偏光成分の偏光方向が異なる偏光子が互いに隣り合うように配置されている。
特許文献1に開示の偏光イメージング装置のように、複数種類の偏光フィルタ領域が隣接するように配置された偏光フィルタを備える撮像装置は、一般に、偏光フィルタ上の偏光フィルタ領域ごとの受光量を画像センサで取得する。このような撮像装置において、偏光フィルタの中心から離れた箇所に配置される偏光フィルタ領域への入射光に角度がつくと、当該偏光フィルタ領域を透過した光が画像センサ上に照射される照射部分は、当該偏光フィルタ領域に対応する画像センサ上の受光素子に対し、画像センサの中心から離れる方向へズレる。これにより、当該偏光フィルタ領域を透過した光の照射部分が、当該偏光フィルタ領域に対応する受光素子からズレるだけでなく、当該受光素子に隣接する受光素子すなわち別の種類の偏光フィルタ領域に対応する受光素子に入射するクロストークが発生してしまう場合がある。クロストークが発生すると、偏光フィルタ上の偏光フィルタ領域を透過した偏光成分の受光量を適切に取得できなくなるという問題が発生する。
上述した課題を解決するために、本発明は、特定の偏光方向をもつ偏光成分を選択して透過させる偏光フィルタ領域を備えた偏光フィルタと、受光素子を2次元配置した画像センサとを備え、前記画像センサにより前記偏光フィルタを通じて入射してくる撮像領域からの光を受光して、該偏光フィルタ上における偏光フィルタ領域を透過した偏光成分の受光量を取得する撮像装置において、特定の波長帯の波長成分を選択して透過させる第一波長選択フィルタ領域が、前記偏光フィルタ領域を透過した偏光成分を受光する受光素子の直前に配置されており、前記偏光フィルタ領域に対し、撮像領域からの光が前記偏光フィルタに入射する入射範囲の中心に近い側から隣接する偏光フィルタ上の箇所を通る光路上には、前記第一波長選択フィルタ領域が透過させる波長帯をカットする第二波長選択フィルタ領域が設けられていることを特徴とする。
以上、本発明によれば、クロストークを抑制して、偏光フィルタ上の偏光フィルタ領域を透過した偏光成分の受光量を適切に取得できるようになるという優れた効果が奏される。
実施形態における車載機器制御システムの概略構成を示す模式図である。 同車載機器制御システムで用いられる撮像装置の偏光フィルタと画像センサとの配置例を示す説明図である。 同偏光フィルタのワイヤグリッド構造を説明するための説明図である。 同偏光フィルタの構成を示す説明図である。 同撮像装置の画像処理部を示すブロック図である。 同撮像装置の光学系を透過した光が偏光フィルタを介して画像センサへ到達するまでの光路の概略を示す説明図である。 (a)は、比較例の偏光フィルタの中心付近に位置する第一偏光フィルタ領域を通過した入射光の光路を、その光路の側方から見たときの説明図である。(b)は、(a)の例における画像センサ上の照射部分の位置を示す説明図である。 (a)は、比較例の偏光フィルタの端部付近に位置する第一偏光フィルタ領域を通過した入射光の光路を、その光路の側方から見たときの説明図である。(b)は、(a)の例における画像センサ上の照射部分の位置を示す説明図である。 比較例の偏光フィルタにおいて、入射角に対する偏光情報の精度低下を説明するためのグラフである。 実施形態の偏光フィルタ及び画像センサの一部を模式的に示した斜視図である。 (a)は、同偏光フィルタの端部付近に位置する第一偏光フィルタ領域を通過した入射光の光路を、その光路の側方から見たときの説明図である。(b)は、(a)の例における画像センサ上の照射部分の位置を示す説明図である。 同偏光フィルタにおける入射角に対する偏光情報の精度を示すグラフである。 変形例1における偏光フィルタの一例を示す説明図である。 変形例2における偏光フィルタの一例を示す部分斜視図である。 変形例3における偏光フィルタの一例を示す説明図である。 (a)は、波長選択画像を撮像する撮像装置で撮像した黒色体の画像例である。(b)は、実施形態に係る撮像装置で撮像した黒色体の画像例である。 (a)は、波長選択画像を撮像する撮像装置で撮像した透明材あるいは反射材に刻印された文字等の画像例である。(b)は、実施形態に係る撮像装置で撮像した透明材あるいは反射材に刻印された文字等の画像例である。
以下、本発明に係る撮像装置を、車載機器制御システムに用いる一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態における車載機器制御システムの概略構成を示す模式図である。
本車載機器制御システムは、自動車などの移動体に搭載された撮像装置で撮像した自車両進行方向前方領域(撮像領域)の撮像画像を解析して、撮像領域内に存在する検出対象物の位置を検出し、その検出結果を表示部300に表示して運転者に有益な情報(車走行補助用情報)を提供するものである。
撮像部100は、例えば、自車両のフロントガラスのルームミラー付近に設置され、走行する自車両の進行方向前方領域を撮像領域とする。撮像部100は、主に、撮像レンズ等の光学系101と、光学フィルタである偏光フィルタ103と、受光素子が2次元配置された画素アレイで構成された画像センサ102とから構成されている。
図2は、本実施形態で用いられる偏光フィルタ103と画像センサ102との配置例を示す説明図である。
図2に示す偏光フィルタ103は、偏光方向が互いに45°ずつズレた4種類の偏光成分をそれぞれ選択して透過させる4種類の偏光フィルタ領域103a,103b,103c,103dが、2次元方向で交互に隣接するように格子状に配置されて市松状に領域分割されたものである。偏光フィルタ103の各偏光フィルタ領域103a,103b,103c,103dは、画像センサ102上における1つの受光素子102a(単位領域)にそれぞれ対応している。
第一偏光フィルタ領域103aは、画像センサ102の受光素子102aの横列方向(水平方向)に平行に振動する偏光成分のみを選択して透過させる偏光フィルタ領域である。
第二偏光フィルタ領域103bは、画像センサ102の受光素子102aの横列方向(水平方向)に対して45°傾斜した方向に振動する偏光成分のみを選択して透過させる偏光フィルタ領域である。
第三偏光フィルタ領域103cは、画像センサ102の受光素子102aの縦列方向(鉛直方向)に平行に振動する偏光成分のみを選択して透過させる偏光フィルタ領域である。
第四偏光フィルタ領域103dは、画像センサ102の受光素子102aの横列方向(水平方向)に対して前記第二偏光フィルタ領域とは逆方向へ45°傾斜した方向に振動する偏光成分のみを選択して透過させる偏光フィルタ領域である。
偏光フィルタ103の各偏光フィルタ領域103a,103b,103c,103dは、例えば、ワイヤグリッド構造で構成することができる。ワイヤグリッド構造では、図3に示すように、電場がワイヤの長手方向に対して垂直な直線偏光(TM波)については、振動方向の線幅が小さいために自由電子の動きが制限されて透過することができる。これに対し、電場がワイヤの長手方向に対して平行な直線偏光(TE波)については、自由電子が電場に平行に振動できるため、自由電子から散乱される光波と入射波の干渉により、大部分が反射光となる。これにより、入射光は、ワイヤ長手方向が互いに異なる各偏光フィルタ領域103a,103b,103c,103dからそれぞれ異なる特定の偏光成分のみが透過する。
グリッド材料としては、アルミニウムが主に利用されるが、金、銀、タングステン等などを利用してもよい。もちろん、偏光フィルタ領域の構成はこのようなワイヤグリッド構造に限らず、例えば、一次元フォトニック結晶で構成したものでもよい。
また、本実施形態における画像センサ102は、受光素子102aが2次元配置された画素アレイ102−1と、第一波長選択フィルタとしてのカラーフィルタ102−2とから構成される。カラーフィルタ102−2は、互いに異なる波長帯の波長成分をそれぞれ選択して透過させる3種類の第一波長選択フィルタ領域としてのカラーフィルタ領域102R,102G,102Bのいずれかが、偏光フィルタ103上における各偏光フィルタ領域103a,103b,103c,103dのそれぞれに対応するように、2次元方向で格子状に配置されている。したがって、カラーフィルタ102−2上の各カラーフィルタ領域102R,102G,102Bは、画素アレイ102−1上における1つの受光素子102a(単位領域)にそれぞれ対応している。
カラーフィルタ102−2は、各カラーフィルタ領域102R,102G,102Bが画素アレイ102−1上の各受光素子102aの直前に位置するように、画素アレイ102−1と一体に支持され、画素アレイ102−1とともに画像センサ102を構成する。各カラーフィルタ領域102R,102G,102Bは、それぞれ対応する波長帯のみを透過させ、対応しない波長帯は透過させない。具体的には、カラーフィルタ領域102Rは、例えば580nm以上750nm以下の波長帯域である赤色成分のみを透過させ、それ以外の波長帯域をカットする。また、カラーフィルタ領域102Gは、例えば450nm以上600nm以下の緑色成分のみを透過させ、それ以外の波長帯域をカットする。また、カラーフィルタ領域102Bは、例えば380nm以上480nm以下の青色成分のみを透過させ、それ以外の波長帯域をカットする。本実施形態において、各カラーフィルタ領域102R,102G,102Bが透過させる各透過波長帯は、他のカラーフィルタ領域の透過波長帯とはほとんど重ならないように設定しているが、ある程度は部分的に重なっていてもよい。
本実施形態においては、偏光フィルタ103の各偏光フィルタ領域103a,103b,103c,103dを透過した各偏光成分は、対応するカラーフィルタ領域102R,102G,102Bを透過した後に、対応する受光素子102aに受光される。よって、各受光素子102aからは、それぞれ、対応する偏光成分をもち、かつ、対応する波長成分をもった光成分の受光量に応じた出力信号が出力される。画像センサ102の各受光素子102aから出力される出力信号に基づき、画像センサ102からは、偏光RAW画像データとして、各受光素子102aの受光量に応じたデジタル信号値を画像の水平・垂直同期信号とともに画像処理部200へと出力する。本実施形態によれば、互いに異なる偏光成分の偏光画像データ及び互いに異なる波長成分の波長選択画像データを、1回の撮像動作で得ることができる。
撮像領域内に存在する物体表面における偏光反射率は、その表面の材質や形状によって異なる。そのため、1又は2以上の偏光成分についての偏光RAW画像データから、撮像領域内の偏光情報を得ることにより、偏光反射率の違いを利用して、一般のカメラのような輝度情報や波長情報では正確に捉えるのが困難な黒色体のエッジや透明体の輪郭などを認識することが可能となる。
なお、本実施形態では、偏光フィルタ領域103a,103b,103c,103dの種類と、対応するカラーフィルタ領域102R,102G,102Bの種類との組み合わせが、1つだけの例であるが、複数の組み合わせが存在するようにしてもよい。すなわち、1種類の偏光フィルタ領域に対して2種類以上のカラーフィルタ領域102R,102G,102Bが対応するように、偏光フィルタ103上の各偏光フィルタ領域や、カラーフィルタ102−2上の各カラーフィルタ領域を配置してもよい。
本実施形態において、偏光フィルタ103上の各偏光フィルタ領域103a,103b,103c,103dを透過した各偏光成分が画像センサ102上に照射される照射部分の面積(照射スポット径)が大きい。したがって、その照射部分が僅かにズレるだけで、対応受光素子に隣接する他の受光素子に入射しやすい。そのため、本実施形態においては、図4に示すように、各偏光フィルタ領域103a,103b,103c,103dの間に遮光部103eが設けられている。このような遮光部103eが介在することで、各偏光フィルタ領域103a,103b,103c,103dが互いに接するように配置される構成と比べて、対応受光素子に隣接する他の受光素子に入射しにくいように構成している。
図5は、画像処理部200を示すブロック図である。
画像処理部200は、主に、偏光指標値出力手段としての画像情報生成部203と、車走行補助用情報生成部204とから構成されている。画像情報生成部203は、撮像部100から出力された偏光RAW画像データから、各画像画素について、画像センサ102の受光素子102aの縦列方向(鉛直方向)に平行に振動する偏光成分(以下「S偏光成分」という。)と、画像センサ102の受光素子102aの横列方向(水平方向)に平行に振動する偏光成分(以下「P偏光成分」という。)との間の大きさの違いを示す偏光指標値を算出し、偏光情報として出力する。ここで使用する偏光指標値としては、例えば、P偏光成分の受光量Pに対するS偏光成分の受光量Sの比率である偏光比(S/P)を用いることもできるし、P偏光成分の受光量PとS偏光成分の受光量Sの合計値に対するこれらの偏光成分の受光量の差分値の比率である差分偏光度((P−S)/(P+S))を用いることもできる。
偏光指標値として偏光比を用いる場合、P偏光成分の受光量Pが小さい値であるとき(P≒0)のとき、算出される偏光比は∞に近い値をとることになり、適正な値を得ることができない。また、偏光指標値として差分偏光度を用いる場合、P偏光成分の受光量PとS偏光成分の受光量Sの合計値が小さい値であるとき(P+S≒0)のとき、算出される差分偏光度が∞に近い値をとることになり、適正な値を得ることができない。両者を比較すると、適正な値を得ることができない状況になる確率が、前者の偏光比よりも後者の差分偏光度の方が少ないので、差分偏光度を偏光指標値として用いるのが好ましい。ただし、偏光比は、S偏光成分の受光量Sが小さい値であるとき(S≒0)のときには正確な値を得ることができる。以下、本実施形態では、差分偏光度を偏光指標値として用いる場合について説明する。
また、画像情報生成部203は、差分偏光度のほか、後段の車走行補助用情報生成部204の処理に用いる他のデータも生成して出力する。例えば、本実施形態では、撮像領域内の各地点からの光のうち、特定の波長帯をもつ光成分の受光量に応じた波長情報も出力することができる。
車走行補助用情報生成部204は、画像情報生成部203から出力された各画像画素の差分偏光度をフレームメモリ内に一旦保持し、その差分偏光度に応じた画素値をもつ差分偏光度画像の画像データを生成する。このとき、差分偏光度の値はマイナス値の範囲からプラス値の範囲まで分布するので、例えば、ゼロを中心とした有効範囲の差分偏光度を画像画素値の範囲(例えば0〜255)に規格化し、規格化した数値を画素値とする。画像情報生成部203から出力された各画像画素のモノクロ輝度情報については、その有効範囲を画像画素値の範囲(例えば0〜255)に規格化し、規格化した数値を画素値とすればよい。
車走行補助用情報生成部204は、このようにして求めた差分偏光度画像データや波長選択画像データを用いて、自車両周囲に存在する障害物、他車両、車線(白線等)、マンホール蓋などの路面構成物、ガードレールなどの路端構造物などの各種物体位置情報、路面が乾燥状態か湿潤状態かを示す路面乾湿情報、日向部分か影部分かを示す日照情報などを、車走行補助用情報として生成する。生成された車走行補助用情報は表示部300に送られ、運転者に提供される。
次に、本発明の特徴部分である、偏光フィルタ103の構成について説明する。
図6は、撮像レンズ等の光学系101を透過した光が偏光フィルタ103を介して画像センサ102へ到達するまでの光路の概略を示す説明図である。
図7(a)は、比較例の偏光フィルタ103’の中心付近に位置する第一偏光フィルタ領域103aを通過した入射光の光路を、その光路の側方から見たときの説明図である。図7(b)は、図7(a)の例における画像センサ102上の照射部分Hの位置を示す説明図である。
図8(a)は、比較例の偏光フィルタ103’の端部付近に位置する第一偏光フィルタ領域103aを通過した入射光の光路を、その光路の側方から見たときの説明図である。図8(b)は、図8(a)の例における画像センサ102上の照射部分Hの位置を示す説明図である。
実際には、画像センサ102上のすべての受光素子102aに対して真っ直ぐに光が入射することはなく、画像センサ102上の位置によって受光素子102aに対する光の入射角が異なる。具体的には、画像センサ102の中心(撮像レンズの中心軸Oが通る光が入射することになる画像センサ上の地点)から離れた位置に配置される受光素子102aほど、光の入射角が大きくなる。
偏光フィルタ機能のみを備えた通常の偏光フィルタ103’は、各偏光フィルタ領域の中心位置が、画像センサ102の各受光素子102aの中心の直上に位置するように組み付けられている。このような構成では、偏光フィルタの中心(撮像レンズの中心軸Oが通る偏光フィルタ上の地点)から離れた位置の偏光フィルタ領域に対する光の入射角θが一定以上の大きさをもつとき、図8に示すように、対応受光素子に隣接する他の受光素子に一部の光が入射するクロストークの問題が発生する。この場合、得られる差分偏光度等の偏光指標値の誤差が大きく、差分偏光度画像データを用いた処理の精度が低下してしまう。
図9は、比較例における偏光フィルタ103’において、入射角に対する偏光情報の精度低下を説明するためのグラフである。
ここで用いた画像センサは、略正方形状の受光面(一辺サイズ3.2μm)を有する受光素子(外形が一辺サイズ5.5μmの正方形状である受光素子)102aが接するように格子状に配置された画像センサ102を用いた。この画像センサ102には、各偏光フィルタ領域の中心位置が画像センサ102の各受光素子102aの中心の直上に位置するように構成された偏光フィルタ103’が、画像センサ102の受光面とのギャップが9μmとなるように取り付けられている。この偏光フィルタ103’は、各偏光フィルタ領域における透過偏光成分とこれに直交する方向の偏光成分との透過率比は100:1である。このような撮像装置に対し、一方の種類の偏光フィルタ領域が透過させる偏光方向をもつ一様な光であって、対応受光素子のカラーフィルタ領域の透過波長帯を含む可視光を入射させる。また、偏光フィルタ領域のワイヤグリッドは厚みを無視できる200nm程度の厚さとする。
図9では、偏光情報の精度低下を示す尺度として偏光比を用いる。この偏光比が高いほど正確な偏光情報が得られていることを示す。画像センサ102の中心における入射角は0°であり、その中心から離れるにつれて入射角が増大する。入射角が小さい場合、すなわち、画像センサ102の中心付近においては、クロストークが一切発生しておらず、偏光比は100をとる。しかしながら、入射角が一定の角度(約7°)を超えると、クロストークの発生により偏光比が急激に低下しはじめ、入射角が13.4°になると偏光比は5以下にまで低下する。
図10は、本実施形態の偏光フィルタ103及び画像センサ102の一部を模式的に示した斜視図である。
図11(a)は、本実施形態の偏光フィルタ103の端部付近に位置する第一偏光フィルタ領域103aを通過した入射光の光路を、その光路の側方から見たときの説明図である。図11(b)は、図11(a)の例における画像センサ102上の照射部分Hの位置を示す説明図である。
本実施形態における偏光フィルタ103は、ガラス基板103−1b上にワイヤグリッド103−1aを作成して各偏光フィルタ領域103a,103b,103c,103dを形成した偏光フィルタ基板103−1と、偏光フィルタ基板103−1の入射側(ワイヤグリッド103−1aが作成される側とは反対側のガラス基板103−1b上)に形成される第二波長選択フィルタとしてのカラーフィルタ層103−2とから構成されている。すなわち、本実施形態の偏光フィルタ103は、上述した比較例の偏光フィルタ103’の入射側にカラーフィルタ層103−2を形成したものである。
本実施形態のカラーフィルタ層103−2は、各偏光フィルタ領域103a,103b,103c,103dのそれぞれに対応して、当該偏光フィルタ領域に対応する画像センサ102上のカラーフィルタ領域102R,102G,102Bが透過させる波長帯と同じ波長帯を透過させる第二波長選択フィルタ領域としての第二カラーフィルタ領域103R,103G,103Bを備えている。カラーフィルタ層103−2上の各第二カラーフィルタ領域103R,103G,103Bは、画像センサ102上の対応するカラーフィルタ領域102R,102G,102Bと同じ波長帯を透過させるものであるため、画像センサ102上の各受光素子102aに受光される光成分に影響を与えない。ただし、各第二カラーフィルタ領域103R,103G,103Bは、画像センサ102上の対応するカラーフィルタ領域102R,102G,102Bに対して偏光フィルタ103の中心から遠い側に隣接する他のカラーフィルタ領域102R,102G,102Bが透過させる透過波長帯をカットする。
具体例を挙げて説明すると、図11に示すように、第一偏光フィルタ領域103aについては、偏光フィルタ103上の第二緑色カラーフィルタ領域103Gを透過した緑色成分Gの非偏光Cの光成分G/Cが当該第一偏光フィルタ領域103aに入射し、当該第一偏光フィルタ領域103aからは緑色成分GのP偏光成分Pである光成分G/Pが射出される。この光成分G/Pは、対応受光素子102aの直前に配置されている緑色カラーフィルタ領域102Gを透過した後、対応受光素子102aに受光される。
このとき、第一偏光フィルタ領域103aから射出された光成分G/Pの一部は、入射角θが一定以上の大きさをもつため、対応受光素子に隣接する他の受光素子に向かうが、その光路上には、当該他の受光素子の直前に配置されている赤色カラーフィルタ領域102Rが存在する。第一偏光フィルタ領域103aから射出された光成分G/Pは、偏光フィルタ103上の第二緑色カラーフィルタ領域103Gの透過時に、赤色カラーフィルタ領域102Rの透過波長帯である赤色成分がカットされており、赤色カラーフィルタ領域102Rを透過できる波長帯を含まない。
本実施形態によれば、第一偏光フィルタ領域103aから射出された光成分G/Pの一部が、対応受光素子に隣接する他の受光素子に向かっても、当該他の受光素子の直前に配置されている赤色カラーフィルタ領域102Rによって全部カットされるので、当該他の受光素子に受光されることはない。したがって、クロストークの問題が発生しない。
図12は、本実施形態における偏光フィルタ103において、入射角に対する偏光情報の精度を示すグラフである。
第二カラーフィルタ領域103R,103G,103Bを備えていない比較例の偏光フィルタ103’では、図9に示したように(図12中破線で示すように)、入射角が一定の角度(約7°)を超えると、クロストークの発生により偏光比が急激に低下しはじめ、入射角が13.4°になると偏光比は5以下にまで低下した。これに対し、本実施形態では、入射角が一定の角度(約7°)を超えても偏光比が低下せず、入射角が13.4°になっても偏光比は100に維持された。
なお、本実施形態においては、偏光フィルタ103上の全偏光フィルタ領域103a,103b,103c,103dに対してそれぞれ第二カラーフィルタ領域103R,103G,103Bを設けているが、クロストークが生じ得る箇所、すなわち、偏光フィルタ103の中心から一定以上離れた位置に配置される偏光フィルタ領域103a,103b,103c,103dにだけ、第二カラーフィルタ領域103R,103G,103Bを設けてもよい。
〔変形例1〕
次に、上述した実施形態における偏光フィルタの一変形例(以下、本変形例を「変形例1」という。)について説明する。
図13は、本変形例1における偏光フィルタ103の一例を示す説明図である。
上述した実施形態では、画像センサ102上の全受光素子102aに対応するように偏光フィルタ103上に偏光フィルタ領域が設けられていたが、本変形例1では、画像センサ102上における一部の受光素子102aのみに対応するように、偏光フィルタ103上に偏光フィルタ領域が設けられている。
より詳しくは、本変形例1では、画像センサ102上における青色カラーフィルタ領域102Bに対応する受光素子102aのみに対応する偏光フィルタ103上の箇所だけに、偏光フィルタ領域103a,103cが設けられている。画像センサ102上における赤色カラーフィルタ領域102Rや緑色カラーフィルタ領域102Gに対応する受光素子102aに対応する偏光フィルタ103上の箇所は、ワイヤグリッド103−1aが作成されておらず、ガラス基板103−1bのみであり、いずれの偏光成分も選択しない非偏光フィルタ領域となっている。
なお、本変形例1の偏光フィルタ103上に設けられる偏光フィルタ領域の種類は、P偏光成分のみを選択して透過させる第一偏光フィルタ領域103aと、S偏光成分のみを選択して透過させる第三偏光フィルタ領域103cの2種類であるが、偏光フィルタ領域の種類や数は適宜設定できる。
本変形例1において、第一偏光フィルタ領域103aに隣接する非偏光フィルタ領域からは、偏光フィルタ103上の第二赤色カラーフィルタ領域103Rを透過した赤色成分Rの非偏光である光成分R/C、又は、偏光フィルタ103上の第二緑色カラーフィルタ領域103Gを透過した緑色成分Gの非偏光である光成分G/Cが射出される。これらの光成分R/C,G/Cは、それぞれ、対応受光素子102aの直前に配置されている赤色カラーフィルタ領域102R又は緑色カラーフィルタ領域102Gを透過した後、対応受光素子102aに受光される。
このとき、非偏光フィルタ領域から射出された光成分R/C,G/Cの一部は、入射角θが一定以上の大きさをもつことで、対応受光素子に隣接する他の受光素子、具体的には、第一偏光フィルタ領域103aの対応受光素子に向かう。しかしながら、その光路上には、第一偏光フィルタ領域103aの対応受光素子の直前に配置されている青色カラーフィルタ領域102Bが存在する。非偏光フィルタ領域から射出された光成分R/C,G/Cは、偏光フィルタ103上の第二赤色カラーフィルタ領域103R又は第二緑色カラーフィルタ領域103Gの透過時に、青色成分がカットされているので、青色カラーフィルタ領域102Bを透過できる波長帯を含まない。
よって、本変形例1によれば、非偏光フィルタ領域から射出された光成分R/C,G/Cの一部が、その対応受光素子に隣接する第一偏光フィルタ領域103aの対応受光素子に向かっても、第一偏光フィルタ領域103aの対応受光素子の直前に配置されている青色カラーフィルタ領域102Bによって全部カットされるので、第一偏光フィルタ領域103aの対応受光素子に受光されることはない。第三偏光フィルタ領域103cについても同様である。したがって、第一偏光フィルタ領域103aに対応する受光素子の出力信号からは適切なP偏光成分が得られ、第三偏光フィルタ領域103cに対応する受光素子の出力信号からは適切なS偏光成分が得られる結果、上述した実施形態1と同様、クロストークの影響を受けない適切な偏光情報を取得することができる。
〔変形例2〕
次に、上述した実施形態における偏光フィルタの他の変形例(以下、本変形例を「変形例2」という。)について説明する。
図14は、本変形例2における偏光フィルタの一例を示す部分斜視図である。
上述した実施形態や変形例1では、第二波長選択フィルタ領域が偏光フィルタ上に形成されていたが、本変形例2では、第二波長選択フィルタ領域が偏光フィルタとは別体の基板上に形成されている。具体的には、偏光フィルタは、上述した比較例の偏光フィルタ103’と同様、偏光フィルタ機能のみを備えたものである。そして、この偏光フィルタ103’とは別体のガラス基板上に上述した実施形態や変形例1と同じカラーフィルタ層が形成されたカラーフィルタ基板105を、偏光フィルタ103’の近傍に配置している。
上述した実施形態や変形例1のように、偏光フィルタ上にカラーフィルタ層を形成することが困難な場合には、本変形例2のように偏光フィルタとは別体のカラーフィルタ基板105を設けても、同様の効果を得ることができる。
〔変形例3〕
次に、上述した実施形態における偏光フィルタの更に他の変形例(以下、本変形例を「変形例3」という。)について説明する。
図15は、本変形例3における偏光フィルタの一例を示す説明図である。
本変形例3の偏光フィルタ103は、一の偏光フィルタ領域に対して偏光フィルタの中心に最も近い側に隣接する隣接領域には、当該一の偏光フィルタ領域が透過させる偏光成分と同じ偏光成分を選択して透過させる偏光フィルタ領域が配置されるように、構成されている。特に、本変形例3においては、少なくとも入射範囲の中心から離れた位置においては、一の偏光フィルタ領域に対して偏光フィルタの中心に最も近い側に隣接する隣接領域に同じ種類の偏光フィルタ領域が配置されるように、同じ種類の偏光フィルタ領域が連続的に並ぶように構成される。
例えば、図15に示すように、偏光フィルタ103の中心に対して図中右上方向に位置する端部付近1では、同じ種類の偏光フィルタ領域が図中右斜め上の方向に沿って並んでいる。また、偏光フィルタ103の中心に対して図中左下方向に位置する端部付近2でも、同じ種類の偏光フィルタ領域が図中右斜め上の方向に沿って並んでいる。また、偏光フィルタ103の中心に対して図中真上方向に位置する端部付近3では、同じ種類の偏光フィルタ領域が図中上下方向に沿って並んでいる。
上述したとおり、一定以上の入射角θで光が入射する箇所(入射範囲の中心から離れた位置)においては、隣接する受光素子102aへのクロストークが発生し得る。このとき、一の偏光フィルタ領域に対応する対応受光素子に隣接する受光素子の中で最もクロストークが発生しやすいのは、当該対応受光素子に対して偏光フィルタ中心の放射方向外側に隣接する受光素子である。
本変形例3のように、一の偏光フィルタ領域に対して偏光フィルタの中心に最も近い側に隣接する隣接領域に同じ種類の偏光フィルタ領域が配置されていれば、クロストークを完全に回避できない場合でも、そのクロストークにより当該一の偏光フィルタ領域の対応受光素子に受光される光は、当該一の偏光フィルタ領域が透過させる偏光成分と同じ光成分をもつものとなる。したがって、クロストークが生じても、当該対応受光素子には、対応する偏光成分とは異なる偏光成分が受光される事態は回避できるので、その対応受光素子により取得される偏光成分の受光量に大きな誤差を生じさせることがない。
なお、上述した実施形態は、本発明の一実施形態を示すものであるため、本発明は上述した実施形態とは異なる態様についても実施可能である。例えば、本発明に係る撮像装置は、偏光フィルタ103及び画像センサ102を一体支持したユニット構成とし、撮像レンズ等の光学系を含まない撮像素子パッケージとして単体で取引できる形態を含む。この撮像素子パッケージとしては、樹脂センサパッケージ、セラミックパッケージ、積層型パッケージなどを使用することが可能であり、画素のサイズを問わない。また、偏光フィルタの基板となるガラスや画像センサのサイズ、材質も特に限定されない。特に、第二波長選択フィルタ領域の材質は限定されないので、例えば、カラーレジストや着色インキにより形成されたものを使用することが可能である。
また、以上の説明では、本発明に係る撮像装置を車載機器制御システムに用いる例について説明したが、本発明に係る撮像装置は、車載機器制御システムに限らず、例えば、撮像画像に基づいて画像処理を実施する画像処理装置を搭載したその他のシステムにも適用できる。
例えば、図16(a)に示すように、非偏光の画像を撮像する撮像装置では物体のエッジ部を識別することが困難となる黒色体についても、図16(b)に示すように本発明に係る撮像装置(偏光カメラ)によれば、その黒色体のエッジ部を識別することが容易となるので、この特性を利用したシステムに広く有効利用を図ることができる。
また、例えば、図17(a)に示すように、非偏光の画像を撮像する撮像装置では識別することが困難である透明材あるいは反射材に刻印された文字等についても、図17(b)に示すように本発明に係る撮像装置(偏光カメラ)によれば、その刻印された文字等も容易に識別することができるので、この特性を利用したシステムに広く有効利用を図ることができる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
特定の偏光方向をもつ偏光成分を選択して透過させる偏光フィルタ領域103bを備えた偏光フィルタ103と、受光素子102aを2次元配置した画像センサ102とを備え、前記画像センサにより前記偏光フィルタを通じて入射してくる撮像領域からの光を受光して、該偏光フィルタ上における偏光フィルタ領域を透過した偏光成分の受光量を取得する撮像部100等の撮像装置において、特定の波長帯の波長成分を選択して透過させる第一波長選択フィルタ領域102Rが、前記偏光フィルタ領域103bを透過した偏光成分を受光する受光素子102aの直前に配置されており、前記偏光フィルタ領域103bに対し、撮像領域からの光が前記偏光フィルタに入射する入射範囲の中心に近い側から隣接する偏光フィルタ上の箇所(第一偏光フィルタ領域103a)を通る光路上には、前記第一波長選択フィルタ領域102Rが透過させる波長帯(赤色成分)をカットする第二波長選択フィルタ領域103Gが設けられていることを特徴とする。
これによれば、第一偏光フィルタ領域103aから射出された光の一部が、当該第一偏光フィルタ領域103aの対応受光素子に隣接する他の受光素子に向かっても、その光路上には、当該他の受光素子の直前に配置されている第一波長選択フィルタ領域102Rが存在する。第一偏光フィルタ領域103aから射出された光成分は、対応する第二波長選択フィルタ領域103Gの透過時に、第一波長選択フィルタ領域102Rの透過波長帯である赤色成分がカットされており、第一波長選択フィルタ領域102Rを透過できる波長帯を含まない。したがって、第一偏光フィルタ領域103aから射出された光成分の一部が、対応受光素子に隣接する他の受光素子に向かっても、当該他の受光素子の直前に配置されている第一波長選択フィルタ領域102Rによってカットされ、当該他の受光素子に受光されることはない。したがって、クロストークが抑制され、当該他の受光素子により、対応する偏光成分の受光量を適切に取得できるようになる。
(態様B)
前記態様Aにおいて、前記偏光フィルタは、互いに異なる特定の偏光方向をもつ偏光成分をそれぞれ選択して透過させる複数種類の偏光フィルタ領域103a,103b,103c,103dが二次元配置されたものであり、互いに異なる特定の波長帯の波長成分をそれぞれ選択して透過させる複数種類の第一波長選択フィルタ領域102R,102G,102Bのいずれかが、前記偏光フィルタ上における一部又は全部の偏光フィルタ領域のそれぞれに対応するように、当該偏光フィルタ領域を透過した偏光成分を受光する受光素子102aの直前に配置されており、前記一部又は全部の偏光フィルタ領域のうち少なくとも前記入射範囲の中心から離れた位置に配置される特定偏光フィルタ領域に対して該入射範囲の中心に近い側から隣接する偏光フィルタ領域を通る光路上には、該特定偏光フィルタ領域に対応する第一波長選択フィルタ領域が透過させる波長帯をカットする第二波長選択フィルタ領域が設けられていることを特徴とする。
これによれば、クロストークが抑制された偏光画像を撮像することができる。なお、入射範囲の中心に近い位置のようにクロストークが発生しにくい位置では、必ずしも第二波長選択フィルタ領域を設ける必要はない。
(態様C)
前記態様Bにおいて、前記偏光フィルタは、前記画像センサ上の全受光素子に対応して、受光素子ごとの偏光フィルタ領域を備えていることを特徴とする。
これによれば、画像センサの全受光素子を使ってクロストークが抑制された偏光画像を撮像することができる。
(態様D)
前記態様B又はCにおいて、前記偏光フィルタは、いずれの偏光成分も選択しない非偏光フィルタ領域が前記偏光フィルタ領域の一部に代えて配置されたものであることを特徴とする。
これによれば、偏光画像だけでなく、非偏光の画像も、撮像することが可能となる。
(態様E)
前記態様B〜Dのいずれかの態様において、前記第二波長選択フィルタ領域に対応する偏光フィルタ領域を透過した偏光成分を受光する受光素子の直前には、該第二波長選択フィルタ領域が透過させる波長帯と同じ波長帯を透過させる波長選択フィルタが配置されていることを特徴とする。
これによれば、第二波長選択フィルタ領域を設けても、当該第二波長選択フィルタ領域に対応する受光素子が受光する受光量に与える影響を回避することができ、当該受光素子についても、対応する偏光成分の受光量を適切に取得できる。
(態様F)
前記態様Eにおいて、前記画像センサは、互いに異なる種類の第一波長選択フィルタ領域が隣接するように各第一波長選択フィルタ領域が各受光素子に対応して二次元配置されたカラーフィルタ102−2等の第一波長選択フィルタを備えており、前記偏光フィルタの前後の光路上には、前記第二波長選択フィルタ領域が各受光素子に対応して二次元配置されたカラーフィルタ層103−2等の第二波長選択フィルタを備えており、前記第二波長選択フィルタ上に配置される各第二波長選択フィルタ領域は、対応する受光素子が同じである第一波長選択フィルタ領域と同じ波長帯を透過させることを特徴とする。
これによれば、このような第二波長選択フィルタを設けても、各受光素子が受光する受光量に与える影響を回避することができ、それぞれの受光素子で対応する偏光成分の受光量を適切に取得することができる。
(態様G)
前記態様A〜Fのいずれかの態様において、前記第二波長選択フィルタ領域は、前記偏光フィルタ上に形成されていることを特徴とする。
これによれば、偏光フィルタと第二波長選択フィルタ領域との間の高い位置決め精度を実現しやすい。
(態様H)
前記態様Gにおいて、前記第二波長選択フィルタ領域は、カラーレジスト又は着色インキにより形成されたものであることを特徴とする。
二波長選択フィルタ領域は、色濃度・耐久性が高いカラーレジストで形成してもよいし、製造コストを下げるために着色インキにより形成してもよい。
(態様I)
前記態様A〜Hのいずれかの態様において、前記第二波長選択フィルタ領域は、前記偏光フィルタとは別体の基板上に形成されていることを特徴とする。
第二波長選択フィルタ領域を偏光フィルタと一体に形成することが困難な場合でも、第二波長選択フィルタ領域を偏光フィルタと別体の基板上に形成することで、クロストークの抑制を実現できる。
(態様J)
前記態様A〜Iのいずれかの態様において、前記第一波長選択フィルタ領域に対応する偏光フィルタ領域に対して前記入射範囲の中心に最も近い側に隣接する偏光フィルタ上の箇所には、該偏光フィルタ領域が透過させる偏光成分と同じ偏光成分を選択して透過させる偏光フィルタ領域が配置されていることを特徴とする。
これによれば、クロストークによって対応受光素子に隣接する隣接受光素子が受光してしまう光は、当該隣接受光素子に対応する偏光成分と同じ偏光成分をもつため、クロストークの抑制が不十分であっても、当該隣接受光素子において、対応する偏光成分とは異なる偏光成分が受光されるという事態を回避することができる。よって、その隣接受光素子により取得される偏光成分の受光量に大きな誤差を生じさせることがない。
(態様K)
前記態様A〜Jのいずれかの態様において、前記偏光フィルタ領域は、ワイヤグリッド偏光子又は一次元フォトニック結晶で形成されていることを特徴とする。
偏光フィルタ領域は、広波長域に対応可能なとなるワイヤグリッド偏光子で形成してもよいし、特定波長域の入射光に対して高偏光比を実現可能な一次元フォトニック結晶で形成してもよい。
100 撮像部
101 光学系
102 画像センサ
102−1 画素アレイ
102−2 カラーフィルタ
102R,102G,102B カラーフィルタ領域
102a 受光素子
103,103’ 偏光フィルタ
103−1 偏光フィルタ基板
103−2 カラーフィルタ層
103R,103G,103B 第二カラーフィルタ領域
103a,103b,103c,103d 偏光フィルタ領域
103e 遮光部
105 カラーフィルタ基板
200 画像処理部
203 画像情報生成部
204 車走行補助用情報生成部
300 表示部
特許第4974543号公報

Claims (11)

  1. 特定の偏光方向をもつ偏光成分を選択して透過させる偏光フィルタ領域を備えた偏光フィルタと、受光素子を2次元配置した画像センサとを備え、
    前記画像センサにより前記偏光フィルタを通じて入射してくる撮像領域からの光を受光して、該偏光フィルタ上における偏光フィルタ領域を透過した偏光成分の受光量を取得する撮像装置において、
    特定の波長帯の波長成分を選択して透過させる第一波長選択フィルタ領域が、前記偏光フィルタ領域を透過した偏光成分を受光する受光素子の直前に配置されており、
    前記偏光フィルタ領域に対し、撮像領域からの光が前記偏光フィルタに入射する入射範囲の中心に近い側から隣接する偏光フィルタ上の箇所を通る光路上には、前記第一波長選択フィルタ領域が透過させる波長帯をカットする第二波長選択フィルタ領域が設けられていることを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項1に記載の撮像装置において、
    前記偏光フィルタは、互いに異なる特定の偏光方向をもつ偏光成分をそれぞれ選択して透過させる複数種類の偏光フィルタ領域が二次元配置されたものであり、
    互いに異なる特定の波長帯の波長成分をそれぞれ選択して透過させる複数種類の第一波長選択フィルタ領域のいずれかが、前記偏光フィルタ上における一部又は全部の偏光フィルタ領域のそれぞれに対応するように、当該偏光フィルタ領域を透過した偏光成分を受光する受光素子の直前に配置されており、
    前記一部又は全部の偏光フィルタ領域のうち少なくとも前記入射範囲の中心から離れた位置に配置される特定偏光フィルタ領域に対して該入射範囲の中心に近い側から隣接する偏光フィルタ領域を通る光路上には、該特定偏光フィルタ領域に対応する第一波長選択フィルタ領域が透過させる波長帯をカットする第二波長選択フィルタ領域が設けられていることを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項2に記載の撮像装置において、
    前記偏光フィルタは、前記画像センサ上の全受光素子に対応して、受光素子ごとの偏光フィルタ領域を備えていることを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項2又は3に記載の撮像装置において、
    前記偏光フィルタは、いずれの偏光成分も選択しない非偏光フィルタ領域が前記偏光フィルタ領域の一部に代えて配置されたものであることを特徴とする撮像装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置において、
    前記第二波長選択フィルタ領域に対応する偏光フィルタ領域を透過した偏光成分を受光する受光素子の直前には、該第二波長選択フィルタ領域が透過させる波長帯と同じ波長帯を透過させる波長選択フィルタが配置されていることを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項5に記載の撮像装置において、
    前記画像センサは、互いに異なる種類の第一波長選択フィルタ領域が隣接するように各第一波長選択フィルタ領域が各受光素子に対応して二次元配置された第一波長選択フィルタを備えており、
    前記偏光フィルタの前後の光路上には、前記第二波長選択フィルタ領域が各受光素子に対応して二次元配置された第二波長選択フィルタを備えており、
    前記第二波長選択フィルタ上に配置される各第二波長選択フィルタ領域は、対応する受光素子が同じである第一波長選択フィルタ領域と同じ波長帯を透過させることを特徴とする撮像装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置において、
    前記第二波長選択フィルタ領域は、前記偏光フィルタ上に形成されていることを特徴とする撮像装置。
  8. 請求項7に記載の撮像装置において、
    前記第二波長選択フィルタ領域は、カラーレジスト又は着色インキにより形成されたものであることを特徴とする撮像装置。
  9. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置において、
    前記第二波長選択フィルタ領域は、前記偏光フィルタとは別体の基板上に形成されていることを特徴とする撮像装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の撮像装置において、
    前記第一波長選択フィルタ領域に対応する偏光フィルタ領域に対して前記入射範囲の中心に最も近い側に隣接する偏光フィルタ上の箇所には、該偏光フィルタ領域が透過させる偏光成分と同じ偏光成分を選択して透過させる偏光フィルタ領域が配置されていることを特徴とする撮像装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の撮像装置において、
    前記偏光フィルタ領域は、ワイヤグリッド偏光子又は一次元フォトニック結晶で形成されていることを特徴とする撮像装置。
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