JP2016051963A - 撮像装置及び偏光フィルタ部材 - Google Patents

撮像装置及び偏光フィルタ部材 Download PDF

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Abstract

【課題】偏光フィルタの入射範囲中心から離れた位置に配置される偏光フィルタ領域を透過する偏光成分の受光量に基づいて得られる偏光指標値の誤差を小さくする。【解決手段】互いに異なる偏光方向をもつ偏光成分をそれぞれ選択して透過させる複数種類の偏光フィルタ領域103aが隣接するように配置された偏光フィルタ103と、受光素子102aが2次元配置された画像センサ102により前記偏光フィルタを通じて入射してくる撮像領域からの光を受光して、該偏光フィルタ上における各領域の受光量を取得する撮像手段とを有する撮像装置において、前記偏光フィルタは、撮像領域からの光が入射する入射範囲の中心から離れた位置で隣接する領域間における入射範囲中心方向の中心間距離が、該入射範囲の中心に近い位置で隣接する領域間における入射範囲中心方向の中心間距離よりも短くなるように構成されている。【選択図】図10

Description

本発明は、偏光フィルタを通じて撮像領域からの光を受光して撮像する撮像装置及び偏光フィルタ部材に関するものである。
従来、偏光方向が異なる偏光成分をそれぞれ選択して透過させる複数種類の偏光フィルタ領域が隣接して配置された偏光フィルタを通じ、入射してくる撮像領域からの光を、受光素子が2次元配置された画像センサで受光して撮像する撮像装置が知られている。
特許文献1には、受光素子が2次元配置された受光素子アレイ(画像センサ)上に偏光子アレイ(偏光フィルタ)が搭載された偏光イメージング装置が開示されている。偏光子アレイは、1つの受光素子に対して1つの偏光子(偏光フィルタ領域)が対応するように多数の偏光子が2次元配置されたものである。また、偏光子アレイは、透過させる偏光成分の偏光方向が異なる偏光子が互いに隣り合うように配置されている。
特許文献2には、フォトセンサ(受光素子)が2次元配置された二次元アレイ(画像センサ)上に色フィルタアレイを配置したイメージセンサが開示されている。色フィルタアレイは、1つの受光素子に対して1つの色フィルタエリアが対応するように色フィルタエリアが2次元配置されたものである。このイメージセンサには、二次元アレイ上におけるフォトセンサの高密度化に伴う個々のフォトセンサの集光効率低下を補うため、1つのフォトセンサに対して1つのマイクロレンズが対応するようにマイクロレンズが2次元配置されたマイクロレンズアレイを備えている。
特許文献2に開示のイメージセンサにおいては、非テレセントリックレンズである撮像レンズを用いて集光された光が、マイクロレンズアレイの中心から離れた位置に配置されるマイクロレンズへ入射するとき、その入射光に角度がつく。そのため、そのマイクロレンズを透過した光の二次元アレイ上の合焦スポットは、当該マイクロレンズに対応するフォトセンサからズレてしまい、当該フォトセンサへの照射面積が減って、集光効率が低下する。このような集光効率の低下を抑制する目的で、特許文献2に開示のイメージセンサにおいては、マイクロレンズアレイ上における各マイクロレンズの中心点の位置が、対応するフォトセンサ(受光素子)の中心点からオフセットした位置となるように位置決めしている。このような構成により、マイクロレンズを透過して二次元アレイ上に照射される合焦スポットが、対応するフォトセンサからズレるのを抑制し、集光効率の低下を抑制している。
特許文献1に開示の偏光イメージング装置のように、複数種類の偏光フィルタ領域が隣接するように配置された偏光フィルタを備える撮像装置は、一般に、偏光フィルタ上の偏光フィルタ領域ごとの受光量を画像センサで検出する。そして、偏光フィルタ上の隣接する複数種類の偏光フィルタ領域の各受光量から得られる偏光指標値を用いて、各種画像処理を実施する。例えば、特定方向の偏光成分(S偏光成分)を透過させる偏光フィルタ領域と、この特定方向に直交する方向の偏光成分(P偏光成分)を透過させる偏光フィルタ領域とが互いに隣接するように配置された偏光フィルタを考える。この場合、S偏光成分の受光量SとP偏光成分の受光量Pとの比(S/P又はP/S)、差(|S−P|)、又は、(S−P)/(S+P)若しくは(P−S)/(S+P)で表される差分偏光度などの偏光指標値を用いて、各種画像処理が実施される。
このような偏光フィルタを備える撮像装置においては、通常、撮像レンズとして、非テレセントリックレンズが用いられる。そのため、偏光フィルタの中心から離れた箇所に配置される偏光フィルタ領域への入射光に角度がつく。その結果、当該偏光フィルタ領域を透過した光が画像センサ上に照射される照射部分は、当該偏光フィルタ領域に対応する画像センサ上の受光素子に対し、画像センサの中心から離れる方向へズレてしまう。これにより、当該偏光フィルタ領域を透過した光の照射部分が、当該偏光フィルタ領域に対応する受光素子からズレるだけでなく、当該受光素子に隣接する受光素子すなわち別の種類の偏光フィルタ領域に対応する受光素子に入射してしまう場合がある。この場合、上述したような偏光指標値を画像処理に用いる撮像装置においては、その偏光指標値に大きな誤差をもたらすことになる。
例えば、S偏光成分の照射部分が、対応する受光素子からズレるだけでなく、隣接する受光素子(P偏光成分に対応する受光素子)に入射したとする。この場合、偏光指標値として例えば偏光比S/Pを用いるときには、分子のSは本来よりも小さくなる一方、分母のPは本来よりも大きくなるので、単にSが本来よりも小さくなるだけの場合と比べて、誤差が大きいものとなる。
特に、偏光フィルタを備える撮像装置では、設計の都合上、各偏光フィルタ領域を透過した偏光成分を、対応する受光素子に集光させるためのマイクロレンズアレイのような集光手段を配置できない場合がある。この場合、偏光フィルタ領域を透過した光が画像センサ上に照射される照射部分の面積が大きいため、入射光の角度により照射部分が僅かにズレるだけで、隣接する受光素子にも入射してしまいやすい。
以上の課題は、複数種類の偏光フィルタ領域が隣接するように配置された偏光フィルタに限らず、1種類又は2種類以上の偏光フィルタ領域といずれの偏光成分も選択しない非偏光フィルタ領域とが隣接するように配置された偏光フィルタについても同様に生じ得る。
なお、特許文献2に開示のイメージセンサは、マイクロレンズアレイを備えているので、マイクロレンズを透過した光の二次元アレイ(画像センサ)上の合焦スポットの面積が小さい。そのため、入射光の角度によって、隣接するフォトセンサ(受光素子)に入射してしまうほど合焦スポットがズレるようなことはない。特許文献2に記載されている技術は、入射光の角度による集光効率の低下を改善する目的でマイクロレンズ及び色フィルタエリアをオフセットさせる技術であり、隣接する受光素子への入射を防止することを目的とした技術ではない。
上述した課題を解決するために、本発明は、互いに異なる偏光方向をもつ偏光成分をそれぞれ選択して透過させる複数種類の偏光フィルタ領域が隣接するように配置された偏光フィルタ、又は、特定の偏光方向をもつ偏光成分を選択して透過させる1種類又は2種類以上の偏光フィルタ領域といずれの偏光成分も選択しない非偏光フィルタ領域とが隣接するように配置された偏光フィルタと、受光素子が2次元配置された画像センサにより前記偏光フィルタを通じて入射してくる撮像領域からの光を受光して、該偏光フィルタ上における各領域の受光量を取得する撮像手段とを有する撮像装置において、前記偏光フィルタは、撮像領域からの光が入射する入射範囲の中心から離れた位置で隣接する領域間における入射範囲中心方向の中心間距離が、該入射範囲の中心に近い位置で隣接する領域間における入射範囲中心方向の中心間距離よりも短くなるように構成されていることを特徴とする。
以上、本発明によれば、偏光フィルタの入射範囲中心から離れた位置に配置される領域を透過する偏光成分の受光量に基づいて得られる偏光指標値の誤差を小さくすることができるという優れた効果が得られる。
実施形態1における車載機器制御システムの概略構成を示す模式図である。 同車載機器制御システムで用いられる撮像装置の偏光フィルタの一例を示す説明図である。 同撮像装置の偏光フィルタの他の例を示す説明図である。 同撮像装置の画像処理部を示すブロック図である。 同撮像装置の光学系を透過した光が偏光フィルタを介して画像センサへ到達するまでの光路の概略を示す説明図である。 (a)は、従来の偏光フィルタにおいて、同偏光フィルタの中心付近に位置するS偏光フィルタ領域を通過した入射光の光路を、その光路の側方から見たときの説明図である。(b)は、(a)の例における画像センサ上の照射部分の位置を示す説明図である。 (a)は、従来の偏光フィルタにおいて、同偏光フィルタの端部付近に位置するS偏光フィルタ領域を通過した入射光の光路を、その光路の側方から見たときの説明図である。(b)は、(a)の例における画像センサ上の照射部分の位置を示す説明図である。 従来の偏光フィルタにおいて、入射角に対する偏光情報の精度低下を説明するためのグラフである。 実施形態1における偏光フィルタの各偏光フィルタ領域の位置を説明するための説明図である。 (a)は、同偏光フィルタの端部付近に位置するS偏光フィルタ領域を通過した入射光の光路を、その光路の側方から見たときの説明図である。(b)は、(a)の例における画像センサ上の照射部分の位置を示す説明図である。 同偏光フィルタにおける入射角に対する偏光情報の精度を示すグラフである。 (a)は、変形例2における偏光フィルタの中心付近に位置する4つの偏光フィルタ領域を示す説明図である。(b)は、変形例2における偏光フィルタの端部付近に位置する4つの偏光フィルタ領域を示す説明図である。 変形例3における偏光フィルタの各偏光フィルタ領域の位置を説明するための説明図である。 (a)は、輝度画像を撮像する撮像装置で撮像した黒色体の画像例である。(b)は、実施形態1に係る撮像装置で撮像した黒色体の画像例である。 (a)は、輝度画像を撮像する撮像装置で撮像した透明材あるいは反射材に刻印された文字等の画像例である。(b)は、実施形態1に係る撮像装置で撮像した透明材あるいは反射材に刻印された文字等の画像例である。
〔実施形態1〕
以下、本発明に係る撮像装置を、車載機器制御システムに用いる一実施形態(以下、本実施形態を「実施形態1」という。)について説明する。
図1は、本実施形態1における車載機器制御システムの概略構成を示す模式図である。
本車載機器制御システムは、自動車などの移動体に搭載された撮像装置で撮像した自車両進行方向前方領域(撮像領域)の撮像画像を解析して、撮像領域内に存在する検出対象物の位置を検出し、その検出結果を表示部300に表示して運転者に有益な情報(車走行補助用情報)を提供するものである。本実施形態1の車載機器制御システムに設けられる撮像装置は、主に、撮像部100と画像処理部200とから構成される。
撮像部100は、例えば、自車両のフロントガラスのルームミラー付近に設置され、走行する自車両の進行方向前方領域を撮像領域とする。撮像部100は、主に、撮像レンズ等の光学系101と、光学フィルタである偏光フィルタ103と、受光素子が2次元配置された画素アレイで構成された画像センサ102とから構成されている。
図2は、本実施形態1で用いられる偏光フィルタ103の一例を示す説明図である。
図2に示す偏光フィルタ103は、画像センサ102の受光素子102aの縦列方向(鉛直方向)に平行に振動する鉛直偏光成分(S偏光成分)のみを選択して透過させる偏光フィルタ領域であるS偏光フィルタ領域103aと、画像センサ102の受光素子102aの横列方向(水平方向)に平行に振動する水平偏光成分(P偏光成分)のみを選択して透過させる別の種類の偏光フィルタ領域であるP偏光フィルタ領域103bとが、2次元方向で交互に隣接するように格子状に配置されて市松状に領域分割されたものである。偏光フィルタ103の各領域は、画像センサ102上における1つの受光素子102a(単位領域)にそれぞれ対応している。偏光フィルタ103の各偏光フィルタ領域103a,103bは、例えば、ワイヤーグリッド構造で構成することができる。グリッド材料としては、アルミニウムが主に利用されるが、金、銀、タングステン等などを利用してもよい。もちろん、偏光フィルタ領域の構成はこのようなワイヤーグリッド偏光子に限らず、例えば、一次元フォトニック結晶で構成したものでもよい。
偏光フィルタ103のS偏光フィルタ領域に対向した受光素子は、S偏光成分を受光してその受光量に応じた出力信号を出力し、偏光フィルタ103のP偏光フィルタ領域に対向した受光素子は、P偏光成分を受光してその受光量に応じた出力信号を出力する。したがって、本実施形態1によれば、S偏光成分の偏光画像データとP偏光成分の偏光画像データとを1回の撮像動作で得ることができる。画像センサ102の各受光素子102aから出力される出力信号に基づき、画像センサ102からは、偏光RAW画像データとして、各受光素子102aの受光量に応じたデジタル信号値を画像の水平・垂直同期信号とともに画像処理部200へと出力する。
撮像領域内に存在する物体表面における偏光反射率は、その表面の材質や形状によって異なる。そのため、1又は2以上の偏光成分についての偏光RAW画像データから、撮像領域内の偏光情報を得ることにより、偏光反射率の違いを利用して、一般のカメラのような輝度情報や波長情報では正確に捉えるのが困難な黒色体のエッジや透明体の輪郭などを認識することが可能となる。
図2に示した偏光フィルタ103は、互いに直交する2つの方向の偏光成分(S偏光成分とP偏光成分)の受光量を得るための偏光フィルタであるが、図3に示すように、4種類の偏光フィルタ領域103a,103b,103c,103dを有する偏光フィルタであってもよい。各偏光フィルタ領域103a,103b,103c,103dは、偏光方向が45°ずつずれた偏光成分のみを透過させるように構成されている。以下の説明では、本実施形態1の偏光フィルタ103が図3に示すような構成を有する場合について説明する。
本実施形態1においては、偏光フィルタ103上の各偏光フィルタ領域103a,103bを透過した各偏光成分が集光されないまま、画像センサ102上の受光素子102aへ入射するように構成されている。詳しくは、本実施形態1においては、受光素子102aの集光効率を上げるために、各受光素子102aの入射側にはマイクロレンズが設けられている。ただし、偏光フィルタ103と画像センサ102とを接合するために、本実施形態1では、偏光フィルタ103と画像センサ102上のマイクロレンズアレイとの間に接着剤を充填している。そのため、マイクロレンズアレイ上の各マイクロレンズによる集光機能が発揮されない状態になっている。
このような構成においては、偏光フィルタ103上の各偏光フィルタ領域103a,103bを透過した各偏光成分が画像センサ102上に照射される照射部分の面積(照射スポット径)が大きい。したがって、その照射部分が僅かにズレるだけで、対応受光素子に隣接する他の受光素子に入射しやすい。そのため、本実施形態1においては、図3に示すように、各偏光フィルタ領域103a,103bの間に遮光部103eが設けられている。このような遮光部103eが介在することで、各偏光フィルタ領域103a,103bが互いに接するように配置される構成と比べて、対応受光素子に隣接する他の受光素子に入射しにくいように構成している。
図4は、画像処理部200を示すブロック図である。
画像処理部200は、主に、偏光指標値出力手段としての画像情報生成部203と、車走行補助用情報生成部204とから構成されている。画像情報生成部203は、撮像部100から出力された偏光RAW画像データから、各画像画素について、そのS偏光成分とP偏光成分の大きさの違いを示す偏光指標値を算出し、偏光情報として出力する。ここで使用する偏光指標値としては、例えば、P偏光成分の受光量Pに対するS偏光成分の受光量Sの比率である偏光比(S/P)を用いることもできるし、P偏光成分の受光量PとS偏光成分の受光量Sの合計値に対するこれらの偏光成分の受光量の差分値の比率である差分偏光度((P−S)/(P+S))を用いることもできる。
偏光指標値として偏光比を用いる場合、P偏光成分の受光量Pが小さい値であるとき(P≒0)のとき、算出される偏光比は∞に近い値をとることになり、適正な値を得ることができない。また、偏光指標値として差分偏光度を用いる場合、P偏光成分の受光量PとS偏光成分の受光量Sの合計値が小さい値であるとき(P+S≒0)のとき、算出される差分偏光度が∞に近い値をとることになり、適正な値を得ることができない。両者を比較すると、適正な値を得ることができない状況になる確率が、前者の偏光比よりも後者の差分偏光度の方が少ないので、差分偏光度を偏光指標値として用いるのが好ましい。ただし、偏光比は、S偏光成分の受光量Sが小さい値であるとき(S≒0)のときには正確な値を得ることができる。以下、本実施形態1では、差分偏光度を偏光指標値として用いる場合について説明する。
また、画像情報生成部203は、差分偏光度のほか、後段の車走行補助用情報生成部204の処理に用いる他のデータも生成して出力する。例えば、本実施形態1では、撮像領域内の各地点からの光の受光量に応じたモノクロ輝度情報も出力する。このモノクロ輝度情報は、P偏光成分の受光量PとS偏光成分の受光量Sの合計値(P+S)を代用することができる。
車走行補助用情報生成部204は、画像情報生成部203から出力された各画像画素の差分偏光度をフレームメモリ内に一旦保持し、その差分偏光度に応じた画素値をもつ差分偏光度画像の画像データを生成する。このとき、差分偏光度の値はマイナス値の範囲からプラス値の範囲まで分布するので、例えば、ゼロを中心とした有効範囲の差分偏光度を画像画素値の範囲(例えば0〜255)に規格化し、規格化した数値を画素値とする。画像情報生成部203から出力された各画像画素のモノクロ輝度情報については、その有効範囲を画像画素値の範囲(例えば0〜255)に規格化し、規格化した数値を画素値とすればよい。
車走行補助用情報生成部204は、このようにして求めた差分偏光度画像データや輝度画像データを用いて、自車両周囲に存在する障害物、他車両、車線(白線等)、マンホール蓋などの路面構成物、ガードレールなどの路端構造物などの各種物体位置情報、路面が乾燥状態か湿潤状態かを示す路面乾湿情報、日向部分か影部分かを示す日照情報などを、車走行補助用情報として生成する。生成された車走行補助用情報は表示部300に送られ、運転者に提供される。
次に、本発明の特徴部分である、偏光フィルタ103の構成について説明する。
図5は、撮像レンズ等の光学系101を透過した光が偏光フィルタ103を介して画像センサ102へ到達するまでの光路の概略を示す説明図である。
図6(a)は、偏光フィルタ103の中心付近に位置するS偏光フィルタ領域103aを通過した入射光の光路を、その光路の側方から見たときの説明図である。図6(b)は、図6(a)の例における画像センサ102上の照射部分Hの位置を示す説明図である。
図7(a)は、偏光フィルタ103の端部付近に位置するS偏光フィルタ領域103aを通過した入射光の光路を、その光路の側方から見たときの説明図である。図7(b)は、図7(a)の例における画像センサ102上の照射部分Hの位置を示す説明図である。
実際には、画像センサ102上のすべての受光素子102aに対して真っ直ぐに光が入射することはなく、画像センサ102上の位置によって受光素子102aに対する光の入射角が異なる。具体的には、画像センサ102の中心(撮像レンズの中心軸Oが通る光が入射することになる画像センサ上の地点)から離れた位置に配置される受光素子102aほど、光の入射角が大きくなる。
従来の偏光フィルタは、各偏光フィルタ領域の中心位置が、画像センサ102の各受光素子102aの中心の直上に位置していた。このような構成では、偏光フィルタの中心(撮像レンズの中心軸Oが通る偏光フィルタ上の地点)から離れた位置の偏光フィルタ領域に対する光の入射角θが一定以上の大きさをもつとき、図7に示すように、対応受光素子に隣接する他の受光素子に一部の光が入射するクロストークの問題が発生する。この場合、得られる差分偏光度等の偏光指標値の誤差が大きく、差分偏光度画像データを用いた処理の精度が低下してしまう。
図8は、従来の偏光フィルタにおいて入射角に対する偏光情報の精度低下を説明するためのグラフである。
ここで用いた画像センサは、略正方形状の受光面(一辺サイズ3.2μm)を有する受光素子(外形が一辺サイズ5.5μmの正方形状である受光素子)102aが接するように格子状に配置された画像センサ102を用いた。この画像センサ102には、各偏光フィルタ領域の中心位置が画像センサ102の各受光素子102aの中心の直上に位置するように構成された偏光フィルタが、画像センサ102の受光面とのギャップが9μmとなるように取り付けられている。この偏光フィルタは、透過偏光方向が互いに直交している2種類の偏光フィルタ領域を交互に隣接するように配置したもので、各偏光フィルタ領域における透過偏光成分とこれに直交する方向の偏光成分との透過率比は100:1である。このような撮像装置に対し、一方の種類の偏光フィルタ領域が透過させる偏光方向をもつ一様な光(波長550nm程度の可視光)を入射させ、偏光フィルタ領域のワイヤーグリッドは厚みを無視できる200nm程度の厚さとする。
図8では、偏光情報の精度低下を示す尺度として偏光比を用いる。この偏光比が高いほど正確な偏光情報が得られていることを示す。画像センサ102の中心における入射角は0°であり、その中心から離れるにつれて入射角が増大する。入射角が小さい場合、すなわち、画像センサ102の中心付近においては、クロストークが一切発生しておらず、偏光比は100をとる。しかしながら、入射角が一定の角度(約7°)を超えると、クロストークの発生により偏光比が急激に低下しはじめ、入射角が13.4°になると偏光比は5以下にまで低下する。
図9は、本実施形態1における偏光フィルタ103の各偏光フィルタ領域の位置を説明するための説明図である。
図10(a)は、偏光フィルタ103の端部付近に位置するS偏光フィルタ領域103aを通過した入射光の光路を、その光路の側方から見たときの説明図である。図10(b)は、図10(a)の例における画像センサ102上の照射部分Hの位置を示す説明図である。
本実施形態1における偏光フィルタ103の各偏光フィルタ領域103a〜103dは、従来の偏光フィルタよりも図9中矢印で示す方向すなわち偏光フィルタ103の中心FOに近づく方向へずれた位置をとる。換言すれば、偏光フィルタ103の各偏光フィルタ領域103a〜103dは、その中心位置が、画像センサ102の各対応受光素子102aの中心位置よりも、偏光フィルタ103の中心FOに近づく方向へオフセットした位置をとる。このときのオフセット量dは、偏光フィルタ103と画像センサ102の受光面とのギャップをgとし、入射角をθとすると、下記の式(1)より求めることができる。
d = g×tanθ ・・・(1)
このように、本実施形態1においては、入射角θに応じたオフセット量dで偏光フィルタ103の各偏光フィルタ領域103a〜103dの位置を画像センサ102の対応受光素子102aに対してオフセットさせている。本実施形態1によれば、図11に示すように、入射角の違いによらず、どの偏光フィルタ領域103a〜103dを通過した入射光でも、適切に対応受光素子102aに受光され、クロストークが発生することはない。
入射角θは、偏光フィルタ103の中心FOから離れるにつれて増大するので、本実施形態1における偏光フィルタ103は、偏光フィルタ103の中心FOから離れるほど各偏光フィルタ領域103a〜103dのオフセット量dが多くなるように構成されている。言い換えると、偏光フィルタの中心FOから離れた位置で隣接する偏光フィルタ領域間における偏光フィルタ中心方向の中心間距離が、偏光フィルタの中心FOに近い位置で隣接する偏光フィルタ領域間における偏光フィルタ中心方向の中心間距離よりも短くなるように構成されている。そのため、偏光フィルタ103に入射される光の最大入射角をθmaxとし、画素数(受光素子数)が縦列方向(鉛直方向)も横列方向(水平方向)もn個としたとき、偏光フィルタ103の中心FOから横列方向に数えてi番目に位置する受光素子102aに対応する偏光フィルタ領域の横列方向のオフセット量dは、下記の式(2)より求めることができる。また、縦列方向のオフセット量dも、同様に、下記の式(2)より求められる。
= (2×g×tanθmax×(i−1))/(n−2) ・・・(2)
偏光フィルタ103は、偏光フィルタ領域103a〜103dのすべてが、前記式(2)から求まるそれぞれに適したオフセット量dでオフセットするように構成されれば、各偏光フィルタ領域103a〜103dの中心を通った光が対応受光素子102aの中心に到達させることが可能である。この場合、各偏光フィルタ領域103a〜103dを通過した偏光成分の各照射部分が対応受光素子102aからズレるのを高精度に抑制できる。しかしながら、この構成では、偏光フィルタ103の構成が複雑化し、製造コストを増大させるおそれがある。
一方で、すべての偏光フィルタ領域103a〜103dがそれぞれに適したオフセット量dでオフセットしていなくてもよい。例えば、図8に示したように、クロストークの発生により偏光比が急激に低下しはじめる入射角(約7°)以下の入射角に対応する位置に配置される偏光フィルタ領域、すなわち、偏光フィルタ103の中心FOに近い位置に配置される偏光フィルタ領域については、オフセットさせなくてもクロストークが発生していない。したがって、偏光フィルタ103の中心FOに近い位置に配置される偏光フィルタ領域は、オフセットの必要はない。一方で、クロストークが発生する入射角(約7°)を超える入射角に対応する位置に配置される偏光フィルタ領域、すなわち、偏光フィルタ103の中心FOから離れた位置に配置される偏光フィルタ領域については、オフセットさせる必要がある。しかしながら、これらの偏光フィルタ領域の各オフセット量dは、必ずしも前記式(2)よりそれぞれ求まるオフセット量に完全に一致させる必要はなく、クロストークが発生しない程度までオフセットさせればよい。具体的には、各偏光フィルタ領域のオフセット量dは、下記の式(3)を満たすように設定すれば、クロストークの発生を抑制可能である。
< (2×g×tanθmax)/(n−2) ・・・(3)
〔変形例1〕
次に、本実施形態1における偏光フィルタ103の一変形例(以下、本変形例を「変形例1」という。)について説明する。
本変形例1の偏光フィルタ103は、偏光フィルタの中心FOからの距離に応じて区分される複数の領域群jごとにオフセット量dが異なるように構成し、同一領域群内ではオフセット量dが一定である。各領域群のオフセット量dは偏光フィルタの中心FOから離れる領域群ほど大きくなるように構成される。言い換えると、本変形例1の偏光フィルタは、複数の領域群ごとに、隣接する偏光フィルタ領域間における偏光フィルタ中心方向の中心間距離が偏光フィルタの中心FOから離れるほど短くなるように構成され、かつ、同一領域群内での偏光フィルタ中心方向の中心間距離は同じになるように構成されている。
本変形例1においても、上述した実施形態1と同様、入射角の違いによらず、どの偏光フィルタ領域103a〜103dを通過した入射光でも、クロストークの発生が抑制され、適切な偏光情報が得られる。
〔変形例2〕
次に、本実施形態1における偏光フィルタ103の他の変形例(以下、本変形例を「変形例2」という。)について説明する。
図12(a)は、本変形例2における偏光フィルタの中心付近に位置する4つの偏光フィルタ領域を示す説明図である。
図12(b)は、本変形例2における偏光フィルタの端部付近に位置する4つの偏光フィルタ領域を示す説明図である。
本変形例2の偏光フィルタ103も、上述した実施形態1と同様、偏光フィルタ103の中心FOから離れるほど各偏光フィルタ領域103a〜103dのオフセット量dが多くなるように構成されている。言い換えると、本変形例2の偏光フィルタも、偏光フィルタの中心FOから離れた位置で隣接する偏光フィルタ領域間における偏光フィルタ中心方向の中心間距離L’,L’が、偏光フィルタの中心FOに近い位置で隣接する偏光フィルタ領域間における偏光フィルタ中心方向の中心間距離L,Lよりも短くなるように構成されている。
ただし、このように構成する場合、偏光フィルタの中心FOから離れた位置では、偏光フィルタ領域の大きさとの関係で、隣接する偏光フィルタ領域間における偏光フィルタ中心方向の中心間距離L’,L’を短くするにも限度がある。本変形例2では、この限度以上に中心間距離L’,L’を短くするため、図12(a)及び(b)に示すように、偏光フィルタの中心FOから離れた位置に配置される偏光フィルタ領域の面積が偏光フィルタの中心FOに近い位置に配置される偏光フィルタ領域の面積よりも小さくなるように構成されている。これにより、偏光フィルタ領域の面積が小さくなった分だけ、隣接する偏光フィルタ領域間における偏光フィルタ中心方向の中心間距離L’,L’を更に短くすることが可能となる。その結果、上述した実施形態1と同様、入射角の違いによらず、どの偏光フィルタ領域103a〜103dを通過した入射光でも、クロストークの発生が抑制され、適切な偏光情報が得られる。
〔変形例3〕
次に、本実施形態1における偏光フィルタ103の更に他の変形例(以下、本変形例を「変形例3」という。)について説明する。
図13は、本変形例3における偏光フィルタ103の各偏光フィルタ領域の位置を説明するための説明図である。
本変形例3の偏光フィルタ103’は、図13に示すように、横列方向(水平方向)に同一種類の偏光フィルタ領域103a,103bが隣接し、横列方向に対して直交する縦列方向(鉛直方向)に異なる種類の偏光フィルタ領域103a,103bが隣接するように構成されている。
そして、本変形例3では、異なる種類の偏光フィルタ領域103a,103bが隣接する縦列方向については、偏光フィルタ領域がオフセットするように構成されているが、同一種類の偏光フィルタ領域103a,103bが隣接する横列方向については、偏光フィルタ領域がオフセットしないように構成されている。言い換えると、縦列方向における偏光フィルタ領域間の中心間距離は、偏光フィルタの中心FOから離れた位置の方が偏光フィルタの中心FOに近い位置よりも短くなるように構成され、横列方向における偏光フィルタ領域間の中心間距離は、偏光フィルタの中心FOからの距離に関係なく同じになるように構成されている。
ある偏光フィルタ領域を透過した光がこれに対応する受光素子とは別の受光素子に入射するクロストークが生じる場合でも、当該別の受光素子が当該偏光フィルタ領域と同じ種類の偏光フィルタに対応する受光素子である場合には、偏光情報に大きな誤差を生じさせることはない。そのため、本変形例3の偏光フィルタ103’においては、同一種類の偏光フィルタ領域103a,103bが隣接する横列方向については、クロストークが生じても、偏光情報に大きな誤差を生じさせることがない。よって、本変形例3では、縦列方向についてのみ偏光フィルタ領域をオフセットさせている。本変形例3によれば、偏光フィルタの製造が容易となる。
〔実施形態2〕
次に、本発明に係る撮像装置を車載機器制御システムに用いる他の実施形態(以下、本実施形態を「実施形態2」という。)について説明する。
なお、本実施形態2は、偏光フィルタの構成が異なる点を除いて、上述した実施形態1と同様であるため、以下の説明では実施形態1とは異なる点を中心に説明する。
本実施形態2の偏光フィルタ103は、これを構成する全偏光フィルタ領域103a〜103dを一定のオフセット量dでオフセットさせた構成をもつ。このオフセット量dは、例えば、入射角が最も大きい偏光フィルタ103の端部に位置する偏光フィルタ領域についてクロストークが発生しない最小限のオフセット量とすることができる。本実施形態2においても、上述した実施形態1と同様、入射角の違いによらず、どの偏光フィルタ領域103a〜103dを通過した入射光でも、クロストークの発生が抑制され、適切な偏光情報が得られる。
以上の説明では、本発明に係る撮像装置を車載機器制御システムに用いる例について説明したが、本発明に係る撮像装置は、車載機器制御システムに限らず、例えば、撮像画像に基づいて画像処理を実施する画像処理装置を搭載したその他のシステムにも適用できる。
例えば、図14(a)に示すように、輝度画像を撮像する撮像装置では物体のエッジ部を識別することが困難となる黒色体についても、図14(b)に示すように本発明に係る撮像装置(偏光カメラ)によれば、その黒色体のエッジ部を識別することが容易となるので、この特性を利用したシステムに広く有効利用を図ることができる。
また、例えば、図15(a)に示すように、輝度画像を撮像する撮像装置では識別することが困難である透明材あるいは反射材に刻印された文字等についても、図15(b)に示すように本発明に係る撮像装置(偏光カメラ)によれば、その刻印された文字等も容易に識別することができるので、この特性を利用したシステムに広く有効利用を図ることができる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
互いに異なる偏光方向をもつ偏光成分をそれぞれ選択して透過させる複数種類の偏光フィルタ領域103a〜103dが隣接するように配置された偏光フィルタ103,103’、又は、特定の偏光方向をもつ偏光成分を選択して透過させる1種類又は2種類以上の偏光フィルタ領域といずれの偏光成分も選択しない非偏光フィルタ領域とが隣接するように配置された偏光フィルタと、受光素子102aが2次元配置された画像センサ102により前記偏光フィルタを通じて入射してくる撮像領域からの光を受光して、該偏光フィルタ上における各領域の受光量を取得する撮像手段とを有する撮像装置において、前記偏光フィルタは、撮像領域からの光が入射する入射範囲の中心FOから離れた位置で隣接する領域間における入射範囲中心方向の中心間距離が、該入射範囲の中心に近い位置で隣接する領域間における入射範囲中心方向の中心間距離よりも短くなるように構成されていることを特徴とする。
撮像領域からの光が偏光フィルタへ入射する入射範囲の中心から離れた位置に配置される偏光フィルタ領域又は非偏光フィルタ領域(以下、単に「領域」という。)ほど、その領域に入射する入射光の角度(入射角)が大きくなる。そのため、入射範囲の中心から離れた領域を透過した光が画像センサ上に照射される照射部分ほど、その領域に対応する画像センサ上の対応受光素子(1又は2以上の受光素子)からのズレ量が多くなる。よって、入射範囲の中心から離れた位置に配置される領域を透過する光は、対応受光素子に隣接する受光素子に入射しやすく、これにより得られる偏光指標値の誤差が大きくなる。
本態様によれば、偏光フィルタの隣接領域間における入射範囲中心方向の中心間距離が、入射範囲の中心に近い位置よりも入射範囲の中心から離れた位置の方が短い。この場合、入射範囲の中心から離れた位置での入射範囲中心方向の中心間距離が、入射範囲の中心に近い位置での入射範囲中心方向の中心間距離と同じである従来の偏光フィルタと比べて、入射範囲の中心から離れた位置に配置される領域は、入射範囲の中心に近い位置をとることになる。これにより、入射範囲の中心から離れた位置に配置される領域を透過した光が画像センサ上に照射される照射部分は、画像センサの入射範囲の中心に近づくことになる。したがって、従来の偏光フィルタでは対応受光素子に対して入射範囲の中心から離れる方向へズレてしまっていた照射部分の位置を、対応受光素子へ近づくように是正することができる。その結果、入射範囲中心から離れた位置に配置される領域を透過する光が、対応受光素子に隣接する受光素子に入射するのを抑制でき、偏光指標値の誤差を小さくすることができる。
(態様B)
前記態様Aにおいて、前記偏光フィルタは、前記入射範囲の中心からの距離に応じて区分される複数の領域群ごとに、隣接領域間における入射範囲中心方向の中心間距離が該入射範囲の中心から離れるほど短くなるように構成され、かつ、同一領域群内での隣接領域間における入射範囲中心方向の中心間距離は同じになるように構成されていることを特徴とする。
これによれば、前記変形例1で説明したとおり、比較的簡単な構成の偏光フィルタにより、入射範囲中心から離れた位置に配置される領域を透過する光が対応受光素子に隣接する受光素子に入射するのを抑制でき、偏光指標値の誤差を小さくすることができる。
(態様C)
前記態様A又はBにおいて、前記偏光フィルタは、前記入射範囲の中心から離れた位置に配置される領域の面積が該入射範囲の中心に近い位置に配置される領域の面積よりも小さくなるように構成されていることを特徴とする。
これによれば、前記変形例2で説明したとおり、前記入射範囲の中心から離れた位置に配置される領域についても、隣接領域間における入射範囲中心方向の中心間距離を十分に短くでき、その領域を透過した光の照射部分の位置を、対応受光素子へ近づくように適切に是正することができる。
(態様D)
前記態様A〜Cのいずれかの態様において、前記偏光フィルタは、所定方向(横列方向等)に同一種類の領域が隣接し、該所定方向に対して直交する方向(縦列方向等)に異なる種類の領域が隣接するように構成されており、前記所定方向に対して直交する方向における隣接領域間の中心間距離は、前記入射範囲の中心から離れた位置の方が該入射範囲の中心に近い位置よりも短くなるように構成され、該所定方向における隣接領域間の中心間距離は、該入射範囲の中心からの距離に関係なく同じになるように構成されていることを特徴とする。
これによれば、前記変形例3で説明したとおり、比較的簡単な構成の偏光フィルタにより、入射範囲中心から離れた位置に配置される領域を透過する光が対応受光素子に隣接する受光素子に入射するのを抑制でき、偏光指標値の誤差を小さくすることができる。
(態様E)
互いに異なる偏光方向をもつ偏光成分をそれぞれ選択して透過させる複数種類の偏光フィルタ領域が隣接するように配置された偏光フィルタ、又は、特定の偏光方向をもつ偏光成分を選択して透過させる1種類又は2種類以上の偏光フィルタ領域といずれの偏光成分も選択しない非偏光フィルタ領域とが隣接するように配置された偏光フィルタと、受光素子が2次元配置された画像センサにより前記偏光フィルタを通じて入射してくる撮像領域からの光を受光して、該偏光フィルタ上における各領域の受光量を取得する撮像手段とを有する撮像装置において、前記偏光フィルタは、撮像領域からの光が入射する入射範囲の中心方向について、隣接領域間の中心間距離が、該偏光フィルタ上における各領域を透過した光を受光する前記画像センサ上の対応受光素子間における中心間距離よりも短くなるように構成されていることを特徴とする。
これによれば、上述した実施形態2で説明したとおり、簡単な構成の偏光フィルタにより、入射範囲中心から離れた位置に配置される領域を透過する光が対応受光素子に隣接する受光素子に入射するのを抑制でき、偏光指標値の誤差を小さくすることができる。
(態様F)
前記態様A〜Eのいずれかの態様において、前記偏光フィルタ上の各領域を透過した光が集光されないまま前記画像センサ上の受光素子へ入射するように構成されていることを特徴とする。
このような構成においては、偏光フィルタ上の各領域を透過した光が画像センサ上に照射される照射部分の面積(照射スポット径)が大きいので、その照射部分が僅かにズレるだけで、対応受光素子に隣接する他の受光素子に入射しやすく、偏光指標値の誤差が生じやすい。本態様によれば、入射範囲中心から離れた位置に配置される領域を透過する光が対応受光素子に隣接する受光素子に入射するのを抑制でき、このような構成であっても偏光指標値の誤差を小さくできる。
(態様G)
前記態様A〜Fのいずれかの態様において、前記撮像手段が取得した前記偏光フィルタ上における各領域の受光量に基づき、該偏光フィルタ上の隣接する複数種類の領域の各受光量から得られる偏光指標値を出力する画像情報生成部203等の偏光指標値出力手段を有することを特徴とする。
これによれば、誤差の少ない偏光指標値を出力する撮像装置を実現することができる。
(態様H)
前記態様A〜Gのいずれかの態様において、前記偏光フィルタ領域はワイヤーグリッド偏光子で構成されていることを特徴とする。
これによれば、広波長域に対応した撮像装置を実現しやすい。
(態様I)
前記態様A〜Gのいずれかの態様において、前記偏光フィルタ領域は一次元フォトニック結晶で構成されていることを特徴とする。
これによれば、特定波長域の入射光に対して高偏光比を有する撮像装置を実現しやすい。
(態様J)
互いに異なる偏光方向をもつ偏光成分をそれぞれ選択して透過させる複数種類の偏光フィルタ領域が隣接するように配置された偏光フィルタ、又は、特定の偏光方向をもつ偏光成分を選択して透過させる1種類又は2種類以上の偏光フィルタ領域といずれの偏光成分も選択しない非偏光フィルタ領域とが隣接するように配置された偏光フィルタを有し、前記偏光フィルタの各領域を透過した撮像領域からの光を、受光素子が2次元配置された画像センサへ入射させる偏光フィルタ部材において、前記偏光フィルタは、撮像領域からの光が入射する入射範囲の中心から離れた位置で隣接する領域間における入射範囲中心方向の中心間距離が、該入射範囲の中心に近い位置で隣接する領域間における入射範囲中心方向の中心間距離よりも短くなるように構成されていることを特徴とする。
本態様によれば、偏光フィルタの隣接領域間における入射範囲中心方向の中心間距離が、入射範囲の中心に近い位置よりも入射範囲の中心から離れた位置の方が短い。この場合、入射範囲の中心から離れた位置での入射範囲中心方向の中心間距離が、入射範囲の中心に近い位置での入射範囲中心方向の中心間距離と同じである従来の偏光フィルタと比べて、入射範囲の中心から離れた位置に配置される領域は、入射範囲の中心に近い位置をとることになる。これにより、入射範囲の中心から離れた位置に配置される領域を透過した光が画像センサ上に照射される照射部分は、画像センサの入射範囲の中心に近づくことになる。したがって、従来の偏光フィルタでは対応受光素子に対して入射範囲の中心から離れる方向へズレてしまっていた照射部分の位置を、対応受光素子へ近づくように是正することができる。その結果、入射範囲中心から離れた位置に配置される領域を透過する光が、対応受光素子に隣接する受光素子に入射するのを抑制でき、偏光指標値の誤差を小さくすることができる。
100 撮像部
101 光学系
102 画像センサ
102a 受光素子
103,103’ 偏光フィルタ
103a,103b,103c,103d 偏光フィルタ領域
103e 遮光部
200 画像処理部
203 画像情報生成部
204 車走行補助用情報生成部
300 表示部
特許第4974543号公報 特開2011−216896号公報

Claims (10)

  1. 互いに異なる偏光方向をもつ偏光成分をそれぞれ選択して透過させる複数種類の偏光フィルタ領域が隣接するように配置された偏光フィルタ、又は、特定の偏光方向をもつ偏光成分を選択して透過させる1種類又は2種類以上の偏光フィルタ領域といずれの偏光成分も選択しない非偏光フィルタ領域とが隣接するように配置された偏光フィルタと、
    受光素子が2次元配置された画像センサにより前記偏光フィルタを通じて入射してくる撮像領域からの光を受光して、該偏光フィルタ上における各領域の受光量を取得する撮像手段とを有する撮像装置において、
    前記偏光フィルタは、撮像領域からの光が入射する入射範囲の中心から離れた位置で隣接する領域間における入射範囲中心方向の中心間距離が、該入射範囲の中心に近い位置で隣接する領域間における入射範囲中心方向の中心間距離よりも短くなるように構成されていることを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項1に記載の撮像装置において、
    前記偏光フィルタは、前記入射範囲の中心からの距離に応じて区分される複数の領域群ごとに、隣接領域間における入射範囲中心方向の中心間距離が該入射範囲の中心から離れるほど短くなるように構成され、かつ、同一領域群内での隣接領域間における入射範囲中心方向の中心間距離は同じになるように構成されていることを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項1又は2に記載の撮像装置において、
    前記偏光フィルタは、前記入射範囲の中心から離れた位置に配置される領域の面積が該入射範囲の中心に近い位置に配置される領域の面積よりも小さくなるように構成されていることを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置において、
    前記偏光フィルタは、所定方向に同一種類の領域が隣接し、該所定方向に対して直交する方向に異なる種類の領域が隣接するように構成されており、
    前記所定方向に対して直交する方向における隣接領域間の中心間距離は、前記入射範囲の中心から離れた位置の方が該入射範囲の中心に近い位置よりも短くなるように構成され、該所定方向における隣接領域間の中心間距離は、該入射範囲の中心からの距離に関係なく同じになるように構成されていることを特徴とする撮像装置。
  5. 互いに異なる偏光方向をもつ偏光成分をそれぞれ選択して透過させる複数種類の偏光フィルタ領域が隣接するように配置された偏光フィルタ、又は、特定の偏光方向をもつ偏光成分を選択して透過させる1種類又は2種類以上の偏光フィルタ領域といずれの偏光成分も選択しない非偏光フィルタ領域とが隣接するように配置された偏光フィルタと、
    受光素子が2次元配置された画像センサにより前記偏光フィルタを通じて入射してくる撮像領域からの光を受光して、該偏光フィルタ上における各領域の受光量を取得する撮像手段とを有する撮像装置において、
    前記偏光フィルタは、撮像領域からの光が入射する入射範囲の中心方向について、隣接領域間の中心間距離が、該偏光フィルタ上における各領域を透過した光を受光する前記画像センサ上の対応受光素子間における中心間距離よりも短くなるように構成されていることを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置において、
    前記偏光フィルタ上の各領域を透過した光が集光されないまま前記画像センサ上の受光素子へ入射するように構成されていることを特徴とする撮像装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置において、
    前記撮像手段が取得した前記偏光フィルタ上における各領域の受光量に基づき、該偏光フィルタ上の隣接する複数種類の領域の各受光量から得られる偏光指標値を出力する偏光指標値出力手段を有することを特徴とする撮像装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置において、
    前記偏光フィルタ領域はワイヤーグリッド偏光子で構成されていることを特徴とする撮像装置。
  9. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置において、
    前記偏光フィルタ領域は一次元フォトニック結晶で構成されていることを特徴とする撮像装置。
  10. 互いに異なる偏光方向をもつ偏光成分をそれぞれ選択して透過させる複数種類の偏光フィルタ領域が隣接するように配置された偏光フィルタ、又は、特定の偏光方向をもつ偏光成分を選択して透過させる1種類又は2種類以上の偏光フィルタ領域といずれの偏光成分も選択しない非偏光フィルタ領域とが隣接するように配置された偏光フィルタを有し、
    前記偏光フィルタの各領域を透過した撮像領域からの光を、受光素子が2次元配置された画像センサへ入射させる偏光フィルタ部材において、
    前記偏光フィルタは、撮像領域からの光が入射する入射範囲の中心から離れた位置で隣接する領域間における入射範囲中心方向の中心間距離が、該入射範囲の中心に近い位置で隣接する領域間における入射範囲中心方向の中心間距離よりも短くなるように構成されていることを特徴とする偏光フィルタ部材。
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