JP2016127477A - 自動原稿送り装置 - Google Patents

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Hiroaki Fujita
浩明 藤田
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Abstract

【課題】構造の複雑化を抑制しながら、モータが高温の状態になるのを抑制することが可能な自動原稿送り装置を提供する。【解決手段】このスキャナ装置100は、モータ1と、制御部2と、温度上昇テーブル92を記憶する記憶部9とを備え、制御部2は、温度上昇テーブル92に基づいて、温度上昇値T1を算出して、算出した温度上昇値T1に基づいて、モータ1を駆動させるように構成されている。【選択図】図1

Description

この発明は、自動原稿送り装置に関し、特に、モータを備えた自動原稿送り装置に関する。
従来、モータを備えた自動原稿送り装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、モータを備えた自動原稿送り装置が開示されている。この自動原稿送り装置は、モータと、発熱量取得手段と、待ち時間決定手段とを含む。そして、発熱量取得手段は、モータを駆動させることにより原稿を自動原稿送り装置の内部に給紙した時点から、モータを駆動させることにより原稿を自動原稿送り装置の外部に排紙した時点までの時間に基づいて、駆動後のモータの発熱量を算出するように構成されている。また、待ち時間決定手段は、モータの発熱量が所定のしきい値を超えた場合には、次の原稿の給紙を開始する時間を遅延させるための待ち時間を設定するように構成されている。これにより、自動原稿送り装置に、サーミスタ等の温度検出部を設けることなく、モータが高温の状態になった場合でも、待ち時間の間にモータの温度が下降するので、モータがさらに高温になるのを抑制することが可能になる。その結果、上記特許文献1の構成では、自動原稿送り装置の構成が複雑化するのを抑制しながら、モータが高温の状態になった場合には、モータがさらに高温になるのを抑制することが可能である。
特開2009−254000号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の自動原稿送り装置では、モータを駆動させた後に、駆動後のモータの発熱量を算出して待ち時間を設定するように構成されているため、モータの駆動中に発熱量が所定のしきい値を大きく超えた状態(発熱量が比較的大きい状態)で、モータが駆動されている場合があるという不都合がある。この場合には、上記特許文献1の構成では、待ち時間の前にモータの温度は高温の状態になってしまうという問題点があると考えられる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、構造の複雑化を抑制しながら、モータが高温の状態になるのを抑制することが可能な自動原稿送り装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による自動原稿送り装置は、原稿を搬送するためのモータと、モータの駆動の制御を行う制御部とを備え、モータの駆動条件とモータの温度上昇値とが対応付けられた第1の情報を記憶する記憶部とを備え、制御部は、第1の情報に基づいて、温度上昇値を算出して、算出した温度上昇値に基づいて、モータを駆動させるように構成されている。
この発明の一の局面による自動原稿送り装置では、上記のように、制御部をモータの温度上昇値を算出するように構成することにより、サーミスタ等の温度検出部を別途設けることなく、モータの温度上昇値を算出することができるので、構造の複雑化を抑制することができる。また、制御部を、第1の情報に基づいて、温度上昇値を算出して、算出した温度上昇値に基づいて、モータを駆動させるように構成することにより、たとえば、モータを駆動させる前に、次にモータを駆動させた場合にモータが高温の状態になるか否かを判断することができる。その結果、構造の複雑化を抑制しながら、モータが高温の状態になるか否かの判断に応じてモータを駆動させることにより、モータが高温の状態になるのを抑制することができる。
上記一の局面による自動原稿送り装置において、好ましくは、制御部は、算出した温度上昇値が所定のしきい値を超える場合に、算出した温度上昇値に基づいて、モータの駆動開始を遅延させる待ち時間を設定するように構成されている。このように構成すれば、モータが高温の状態になる前に、モータの温度を下降させるための待ち時間を予め設定することができるので、モータが高温の状態になるのを確実に抑制することができる。
上記一の局面による自動原稿送り装置において、好ましくは、駆動条件は、モータの駆動時間を含む。このように構成すれば、モータの駆動時間に応じて温度上昇値を算出することができる。
上記一の局面による自動原稿送り装置において、好ましくは、駆動条件は、モータの駆動速度を含む。このように構成すれば、モータの駆動速度に応じて温度上昇値を算出することができる。
上記一の局面による自動原稿送り装置において、好ましくは、記憶部は、モータの停止時間と温度下降値とが対応付けられた第2の情報を記憶するように構成されており、制御部は、算出した温度上昇値が所定のしきい値を超える場合に、第2の情報に基づいて、モータを駆動させるように構成されている。このように構成すれば、第2の情報に基づいて、モータの温度を下降させるための待ち時間を容易に設定することができるので、モータが高温の状態になるのを確実に抑制することができる。
上記一の局面による自動原稿送り装置において、好ましくは、制御部は、駆動条件が互いに異なる複数の原稿搬送モードに応じてモータを駆動させる制御を行うとともに、各々の原稿搬送モードの開始前に、モータの温度上昇値を算出するとともに、算出した温度上昇値が所定のしきい値を超える場合に、各々の原稿搬送モードの開始前に、モータの駆動開始を遅延させる待ち時間を設定するように構成されている。ここで、モータの駆動条件は、原稿搬送モードに応じて異なる場合がある。この点を考慮して、本発明では、制御部を、各々の原稿搬送モードの開始前に、モータの温度上昇値を算出するように構成することにより、モータの駆動条件であるモータの駆動速度やモータの駆動周期等に応じたモータの温度上昇値を取得することができるので、より正確に、次にモータを駆動させた場合のモータの温度上昇値を算出することができる。
この場合、好ましくは、原稿を読み取る読取部をさらに備え、複数の原稿搬送モードは、読取部に原稿を引き込む際にモータを駆動させる原稿引き込みモードと、読取部において原稿を読み取る際にモータを駆動させる原稿読み取りモードと、読取部から原稿を排出する際にモータを駆動させる原稿排出モードとを含む。このように構成すれば、原稿が搬送される一連の動作である引き込み、読み取りおよび排出の動作のそれぞれに対応したモータの温度上昇値を適切に取得することができるので、さらに正確に、次にモータを駆動させた場合のモータの温度上昇値を算出することができる。
上記一の局面による自動原稿送り装置において、好ましくは、制御部は、算出した温度上昇値が所定のしきい値を超える場合に、モータの温度下降値が、算出した温度上昇値と所定のしきい値との差分値に略等しくなるように、モータの駆動開始を遅延させる待ち時間を設定するように構成されている。このように構成すれば、モータの温度下降値が、算出したモータの温度上昇値と所定のしきい値との差分値よりもある程度大きくなるように余裕を持って待ち時間を設定する場合に比べて、待ち時間が大きくなり過ぎるのを抑制することができる。これにより、モータが高温の状態になるのを抑制しながら、極力迅速な原稿の自動送り動作を実現することができる。
上記一の局面による自動原稿送り装置において、好ましくは、制御部は、原稿の搬送を開始する前に、直前の原稿の搬送が終了した時点でのモータの温度上昇値である第1温度上昇値と、直前の原稿の搬送が終了した時点から原稿の搬送を開始する時点までの経過時間とに基づいたモータの第2温度上昇値を算出するとともに、算出した第2温度上昇値が所定のしきい値を超える場合には、モータの駆動開始を遅延させる待ち時間を設定する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、直前の原稿の搬送に伴ってモータの温度が上昇している場合も考慮して待ち時間が設定されるので、次の原稿の搬送時にも、モータが高温の状態になるのを抑制することができる。
本発明によれば、上記のように、構造の複雑化を抑制しながら、モータが高温の状態になるのを抑制することができる。
本発明の第1実施形態によるスキャナ装置の全体構成を示したブロック図である。 本発明の第1実施形態によるスキャナ装置の構成を模式的に示した断面図である。 本発明の第1実施形態による原稿搬送モードとモータの駆動速度との関係を説明するための図である。 本発明の第1実施形態による温度上昇テーブルの一部を示す図である。 本発明の第1実施形態による温度上昇テーブルをグラフ化して表した図である。 本発明の第1実施形態による温度下降テーブルの一部を示す図である。 本発明の第1実施形態による温度下降テーブルをグラフ化して表した図である。 本発明の第1実施形態による温度上昇値の変化の様子を説明するための図である。 本発明の第1実施形態による温度検出処理および待ち時間算出処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態による温度検出処理および待ち時間算出処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第3実施形態による複写装置の全体構成を示したブロック図である。 本発明の第3実施形態による複写装置の構成を模式的に示した断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
まず、図1〜図8を参照して、本発明の第1実施形態によるスキャナ装置100の全体構成について説明する。第1実施形態によるスキャナ装置100は、複数の用紙Paを有する原稿Pを画像データとして読み取るとともに、読み取った画像データを記憶するいわゆるドキュメントスキャナ機能を有する。また、スキャナ装置100は、原稿Pの各用紙Paを自動的に搬送するADF(Auto Document Feeder)装置としての機能を有する。なお、スキャナ装置100は、本発明の「自動原稿送り装置」の一例である。
図1に示すように、スキャナ装置100には、原稿Pを搬送するためのモータ1と、モータ1の駆動の制御を行う制御部2とが設けられている。ここで、第1実施形態では、スキャナ装置100によって自動的に原稿Pを搬送する動作を行う際、制御部2は、モータ1を駆動させる前に、モータ1の駆動条件(図3参照)に基づいて、次にモータ1を駆動させた場合のモータ1の温度上昇値T1を算出するとともに、算出したモータ1の温度上昇値T1がしきい値温度Ttを超える場合には、モータ1の駆動開始を遅延させる待ち時間twを設定する制御を行うように構成されている。また、しきい値温度Ttは、本発明の「所定のしきい値」の一例である。
次に、スキャナ装置100の装置構成の詳細について説明する。
モータ1は、ステッピングモータを含み、モータ1のステッピングモータは、制御部2からパルス状の電流が供給されることにより駆動するように構成されている。なお、モータ1は、複数のモータを設けて原稿Pを搬送するように構成してもよいし、1つのモータにより原稿Pを搬送するように構成してもよい。
制御部2は、CPU(Central Processing Unit)等を含み、後述する記憶部9に予め記憶されている制御プログラム91を実行することにより、スキャナ装置100の各部を制御するように構成されている。具体的には、制御部2は、モータ1の温度上昇値T1等を算出する機能を有する温度算出部21と、モータ1にパルス状の電流を供給することによりモータ1の駆動を制御する機能を有するパルス生成部22と、後述する読取部7および画像化回路8の動作を制御する機能を有する読取制御部23とを含む機能ブロックとして構成されている。なお、制御部2は、機能ブロックとしてではなく、それぞれ機能ごとの専用のハードウェアを設けてもよい。
図2に示すように、スキャナ装置100には、スキャナ装置本体部3と給紙トレイ4と排紙トレイ5とが設けられている。また、スキャナ装置本体部3の内部には、用紙搬送機構部6と読取部7とが配置されている。
給紙トレイ4は、原稿Pを配置可能に構成されており、スキャナ装置本体部3から一部が突出するように設けられている。また、排紙トレイ5は、読取部7により読み取りが行われた後の原稿Pが配置されるように構成されており、スキャナ装置本体部3から一部が突出するように設けられている。用紙搬送機構部6は、ローラ部6a〜6dにより構成されている。
ローラ部6a〜6dは、モータ1にそれぞれ接続されており、原稿Pの用紙Paに接触しながら回転することにより、用紙Paを1枚ずつ給紙トレイ4から読取部7に、さらに読取部7から排紙トレイ5に搬送するように構成されている。
読取部7は、イメージセンサを含み、読取部7のイメージセンサは、後述する原稿読み取りモードの際に、用紙搬送機構部6により搬送される用紙Paの片面または両面を各ページ毎にデータとして読み取るように構成されている。
また、図1に示すように、スキャナ装置100には、画像化回路8および記憶部9が設けられている。画像化回路8は、読取部7に読み取られたデータを画像データとして取得するように構成されている。そして、制御部2は、画像化回路8により取得された画像データを記憶部9に記憶するか、または、図示しない外部の記憶部(たとえば外部のパーソナルコンピュータ等)に記憶するように構成されている。また、記憶部9には、制御プログラム91、温度上昇テーブル92および温度下降テーブル93が予め記憶されている。なお、温度上昇テーブル92は、本発明の「第1の情報」の一例である。また、温度下降テーブル93は、本発明の「第2の情報」の一例である。
次に、スキャナ装置100による原稿搬送モードについて説明する。
ここで、第1実施形態では、スキャナ装置100の用紙Paを給紙トレイ4から排紙トレイ5に搬送する動作は、読取部7に用紙Paを引き込む際にモータ1を駆動させる原稿引き込み動作(原稿引き込みモード)と、読取部7において用紙Paを読み取る際にモータ1を駆動させる原稿読み取り動作(原稿読み取りモード)と、読取部7から用紙Paを排出する際にモータ1を駆動させる原稿排出動作(原稿排出モード)とを含む。
そして、制御部2は、制御プログラム91を実行することにより、上記した原稿引き込みモードと原稿読み取りモードと原稿排出モードとに、それぞれ対応するモータ1の駆動条件を設定して、モータ1を駆動するように構成されている。
具体的には、図3に示すように、スキャナ装置100は、原稿引き込み動作に対応するモータ1の駆動速度(たとえば、1800pps(pulce/sec))によりモータ1を駆動させる原稿引き込みモードと、原稿読み取り動作に対応するモータ1の駆動速度(たとえば、390pps〜4000pps)によりモータ1を駆動される原稿読み取りモードと、原稿排出動作に対応するモータ1の駆動速度(たとえば、4000pps)によりモータ1を駆動させる原稿排出モードとを有する。制御部2のパルス生成部22は、上記のモータ1の駆動速度に応じたパルス状の電流をモータ1に供給することにより、モータ1を駆動させる。
また、原稿読み取りモードは、さらに互いにモータ1の駆動条件が異なるモードを含む。図3に示すように、モータ1は、読取部7による原稿Pの読み取り方法(たとえば、モノクロ、グレーおよびカラー)と、それぞれの原稿Pの読み取り方法の解像度に応じたモータ1の駆動速度がそれぞれ設定されている。たとえば、制御部2は、モノクロでかつ解像度が75dpiの場合には、モータ1を、4000ppsの駆動速度により駆動させる制御を行う。
次に、スキャナ装置100による温度算出処理について説明する。
ここで、第1実施形態では、制御部2の温度算出部21は、モータ1を駆動させる前(上記各々の原稿搬送モードの開始前)に、予め取得されたモータ1の駆動時間tdと現在の温度上昇値T2との関係に基づいて、モータ1の温度上昇値T1(温度上昇値T3)を算出する制御を行うように構成されている。なお、本明細書では、「温度上昇値」を、たとえば、スキャナ装置100の製造時(モータ1が1回も駆動されていない状態)を基準(0℃)とする相対的な温度値として記載している。また、現在のモータ1の温度上昇値T1を、現在の温度上昇値T2とし、次にモータ1を駆動させた場合の温度上昇値T1を温度上昇値T3とする。
具体的には、制御部2の温度算出部21は、モータ1を駆動させる前(上記各々の原稿搬送モードの開始前)に、モータ1の駆動時間tdとモータ1の温度上昇値T1との関係を示す温度上昇テーブル92に基づいて、温度上昇値T3を算出する制御を行うように構成されている。
温度上昇テーブル92は、上記した現在の温度上昇値T2とモータ1の駆動時間tdと温度上昇値T3との関係を示すように構成されている。そして、制御部2の温度算出部21は、モータ1を駆動させる前に、次にモータ1を駆動させる際のモータ1の駆動時間tdと現在の温度上昇値T2とに基づいて、温度上昇テーブル92を参照することにより温度上昇値T3を算出するように構成されている。
ここで、図4は、温度上昇テーブル92の一例である。図4に示すように、温度上昇テーブル92には、駆動時間td[秒]に対応する各原稿搬送モード(モータ1の各駆動速度)の温度上昇値T1が設けられている。たとえば、制御部2の温度算出部21は、原稿引き込みモード(1800pps)の開始前において、現在の温度上昇値T2が4.1℃の状態(図4では、駆動時間74秒に相当)からモータ1の駆動時間tdが4秒(図4では、駆動時間78秒に相当)となるように動作させる場合には、温度上昇テーブル92から、温度上昇値T3が4.6℃であるという情報を取得する。なお、図4の温度上昇テーブル92は、2秒毎に対応する温度上昇値T1を示すように図示しているが、2秒以外の時間毎に対応する温度上昇値T1の情報を有していてもよい。
なお、上記では、原稿引き込みモードの例を示したが、制御部2の温度算出部21は、原稿読み取りモードおよび原稿排出モードにおいても上記と同様に、温度上昇テーブル92を用いて、モータ1の温度上昇値T1を算出するように構成されている。
次に、図5に温度上昇テーブル92の一部をグラフ化したものを示す。ここで、温度上昇テーブル92は、スキャナ装置100において、たとえば、温度検出部を設けてモータ1の駆動時間Tdに応じたモータ1の温度上昇値T1を測定した場合における実測値と略一致するように構成されている。これにより、モータ1の温度特性は、モータ1の構成およびスキャナ装置100の構成に対して固定的な性質を有するため、同一のモータ1および同一のスキャナ装置100では、同一の温度上昇テーブル92を用いることが可能である。
次に、スキャナ装置100による待ち時間設定処理について説明する。
ここで、第1実施形態では、制御部2は、温度算出部21により算出した温度上昇値T3がしきい値温度Ttを超える場合には、待ち時間twを設定して、待ち時間twの間、モータ1の駆動を開始する(各原稿搬送モードが開始する)時間を遅延させることにより、温度上昇値T1がしきい値温度Tt以下になるように制御するように構成されている。
具体的には、制御部2は、モータ1の停止時間tpとモータ1の温度下降値T4(およびモータ1の温度上昇値T1)との関係を示す温度下降テーブル93に基づいて、待ち時間twを設定する制御を行うように構成されている。
図6に示すように、温度下降テーブル93は、たとえば、温度上昇値T1が63.4℃の状態においてモータ1を停止して、停止した時点から現在までの経過時間である停止時間tpと、温度上昇値T1との関係を示している。なお、温度下降値T4は、停止時間tpに伴う温度上昇値T1の下降量として記載している。
ここで、第1実施形態では、制御部2は、温度上昇値T3がしきい値温度Ttを超える場合に、待ち時間twによるモータの温度下降値T4が、温度上昇値T3としきい値温度Ttとの差分値に略等しく、かつ、温度上昇値T3としきい値温度Ttとの差分値よりも大きくなるように、待ち時間twを設定する制御を行うように構成されている。すなわち、制御部2は、以下の式(1)および(2)を満たすようなモータ1の温度下降値T4となるように待ち時間twを設定する。
T4≒T3−Tt ・・・ (1)
T4≧T3−Tt ・・・ (2)
さらに具体的には、温度上昇値T2から温度上昇値T3への変化値(T2−T3)を変化値T5とした場合、制御部2は、以下の式(3)を満たす温度下降値T4となるように待ち時間twを設定する。すなわち、以下の式(3)は、上記の(1)において、T3==T2+T5とした式に相当する。
T4≒T2−(Tt―T5)・・・(3)
そして、第1実施形態では、制御部2は、上記の式(1)または(3)を満たすモータ1の温度下降値T4となるような待ち時間twを、モータ1の停止時間tpとモータ1の温度下降値T4との関係を示す温度下降テーブル93に基づいて、設定する制御を行うように構成されている。
そして、図6に示すように、制御部2は、モータ1の停止時間tpと、上記の式(1)または(3)を満たすようなモータ1の温度下降値T4とに基づいて、温度下降テーブル93から、待ち時間twを算出するように構成されている。
たとえば、図4に示すように、原稿排出モード(4000pps)によりモータ1を6秒駆動させる場合において、しきい値温度Ttを50.0℃とし、現在の温度上昇値T2を49.7℃(図4の駆動時間674秒に相当)とした場合、制御部2の温度算出部21により算出された温度上昇値T3は50.2℃(変化値T5=0.5℃)となり、しきい値温度Ttを超えた場合には、制御部2の温度算出部21は、式(3)を用いて、温度下降値T4を、0.2℃(=49.7℃−(50.0℃−0.5℃))として算出する。
そして、図6に示すように、制御部2は、温度下降テーブル93の49.7℃(図6の停止時間142秒に相当)から、温度下降値T4(0.2℃低い温度)に対応する49.5℃(図6の停止時間144秒に相当)という情報を取得する。そして、制御部2は、2秒(=144秒−142秒)を待ち時間twとして設定する。
また、図7に温度下降テーブル93をグラフ化して表したもの示す。温度下降テーブル93をグラフ化したものは、温度上昇テーブル92と同様に、スキャナ装置100におけるモータ1の駆動を停止させて、モータ1の停止時間tpと温度上昇値T1(温度下降値T4)を実測してグラフ化したものと略一致する。
制御部2は、上記のように待ち時間twを設定した後、待ち時間twを経過後に、次の原稿搬送モードを開始する(モータ1の駆動を開始する)制御を行うように構成されている。スキャナ装置100は、以上の処理を繰り返すことにより、図8に示すように、温度上昇値T1は、しきい値温度Ttを超えない状態を維持することが可能に構成されている。
また、制御部2は、複数の用紙Paを有する原稿Pを搬送する際に、直前の原稿P(用紙Pa)の搬送が終了した時点から、次の原稿P(用紙Pa)の搬送を開始するまでの予め設定されている用紙間の待ち時間twdに基づいて、温度下降値T4を算出する制御を行うように構成されている。
具体的には、制御部2は、温度下降テーブル93を用いて、現在の温度上昇値T2および用紙間の待ち時間twdに基づいて、温度下降値T4を算出する。たとえば、現在の温度上昇値T1が49.1℃(停止時間150秒に相当)であり、用紙間の待ち時間twdが1秒とすると、制御部2は、用紙間の待ち時間twd経過後の温度上昇値T1の49.0℃(停止時間151秒に相当)を取得して、温度下降値T4を0.1℃(=49.1℃−49.0℃)として算出する。
そして、制御部2は、複数の用紙Paを有する原稿Pを搬送する際に、上記の用紙間の待ち時間twdに対応した(温度下降値T4を差し引いた)現在の温度上昇値T2を用いて、次の用紙Paの原稿搬送処理、温度算出処理および待ち時間設定処理を実行するように構成されている。
次に、図9を参照して、第1実施形態のスキャナ装置100による温度算出処理および待ち時間設定処理フローについて説明する。以下の制御処理は、スキャナ装置100の制御部2によって実行される。
ここで、第1実施形態では、原稿引き込みモードの実行処理であるステップS5の開始前のステップS1〜S4において、次にモータ1を駆動させた場合の温度上昇値T1(温度上昇値T3)の算出および待ち時間twの設定が行われる。
具体的には、ステップS1において、原稿引き込みモードにおける温度上昇値T3の算出が行われる。なお、温度上昇値T3は、温度上昇テーブル92(図4参照)を用いて、算出される。その後、ステップS2に進む。
ステップS2において、ステップS1において算出した温度上昇値T3がしきい値温度Ttを超えるか否かが判断される。温度上昇値T3がしきい値温度Ttを超える場合には、ステップS3に進み、温度上昇値T3がしきい値温度Ttを超えない場合には、ステップS5に進む。
ステップS3において、待ち時間twの設定が行われる。なお、上記の式(1)または(3)に基づいて、温度下降値T4が算出され、算出された温度下降値T4に基づいて、温度下降テーブル93(図6参照)を用いることにより待ち時間twが算出される。その後、ステップS4に進む。
ステップS4において、待ち時間twの間、モータ1の停止状態が維持される。そして、待ち時間twを設けることにより、モータ1の温度が温度下降値T4分、下降する。その後、ステップS5に進む。
ステップS5において、原稿引き込みモードが実行される。すなわち、モータ1が駆動され、用紙搬送機構部6が動作されることにより、原稿Pの給紙トレイ4から読取部7への引き込み動作(図2参照)が行われる。
また、第1実施形態では、上記の原稿引き込みモードと同様に、原稿読み取りモードの実行処理であるステップS10の開始前のステップS6〜S9において、次にモータ1を駆動させた場合の温度上昇値T1(温度上昇値T3)の算出および待ち時間twの設定が行われる。
ステップS6において、原稿読み取りモードにおける温度上昇値T3の算出が行われる。その後、ステップS7に進む。
ステップS7において、ステップS6において算出した温度上昇値T3がしきい値温度Ttを超えるか否かが判断される。温度上昇値T3がしきい値温度Ttを超える場合には、ステップS8に進み、温度上昇値T3がしきい値温度Ttを超えない場合には、ステップS10に進む。
ステップS8において、待ち時間twの設定が行われる。その後、ステップS9に進む。
ステップS9において、待ち時間twの間、モータ1の停止状態が維持される。その後、ステップS10に進む。
ステップS10において、原稿読み取りモードが実行される。すなわち、モータ1が駆動され、用紙搬送機構部6が動作されることにより原稿Pの読取部7において読み取り動作(図2参照)が行われる。
また、第1実施形態では、上記の原稿引き込みモードと同様に、原稿排出モードの実行処理であるステップS15の開始前のステップS11〜S14において、次にモータ1を駆動させた場合の温度上昇値T1(温度上昇値T3)の算出および待ち時間twの設定が行われる。
ステップS11において、原稿排出モードにおける温度上昇値T3の算出が行われる。その後、ステップS12に進む。
ステップS12において、ステップS11において算出した温度上昇値T3がしきい値温度Ttを超えるか否かが判断される。温度上昇値T3がしきい値温度Ttを超える場合には、ステップS13に進み、温度上昇値T3がしきい値温度Ttを超えない場合には、ステップS15に進む。
ステップS13において、待ち時間twの設定が行われる。その後、ステップS14に進む。
ステップS14において、待ち時間twの間、モータ1の停止状態が維持される。その後、ステップS15に進む。
ステップS15において、原稿排出モードが実行される。すなわち、モータ1が駆動され、用紙搬送機構部6が動作されることにより原稿Pの読取部7から排紙トレイ5への排出動作(図2参照)が行われる。
ステップS16において、次の原稿P(用紙Pa)があるか否かが判断される。この判断の実行は、給紙トレイ4に、原稿Pが配置されていることを検出することが可能な用紙検知部を設けて、用紙検知部の検知結果を用いて行ってもよいし、ユーザにより予め入力された枚数の情報を用いて行ってもよい。次の原稿P(用紙Pa)がある場合には、ステップS17に進み、次の原稿P(用紙Pa)がない場合には、第1実施形態によるスキャナ装置100の温度算出処理および待ち時間設定処理が終了される。
ステップS17において、用紙間の待ち時間twdの間、モータ1の停止状態が維持される。その後、ステップS1に戻る。この場合、次のステップS1における温度上昇値T1(温度上昇値T3)の算出処理は、ステップS17において用紙間の待ち時間twd分の温度下降値T4が差し引かれた値として算出される。
次に、図9を参照して、上記した第1実施形態のスキャナ装置100による温度算出処理および待ち時間設定処理の具体例について説明する。73枚の用紙Paを有する原稿Pの画像データを、モノクロ解像度150dpiの条件で読取部7により読み取る例を示す。なお、原稿Pの1枚目のステップS1の開始前の温度上昇値T1を0℃とする。また、原稿引き込みモードのモータ1の駆動時間tdが2秒、原稿読み込みモードのモータ1の駆動時間tdが5秒、原稿排出モードのモータ1の駆動時間tdが2秒、用紙間の待ち時間twdが1秒であるとする。なお、以下の例では、説明のために、上記した温度上昇テーブル92および温度下降テーブル93の説明において用いた数値とは、別個の数値例を用いて説明している。
1枚目〜72枚目までの用紙PaについてそれぞれステップS1〜S17が実行され、温度上昇値T1は、49.7℃となる。73枚目の用紙PaのステップS1において、原稿引き込みモードを実行した場合の温度上昇値T3が50.2℃と算出される。そして、ステップS3において、温度下降値T4が0.2℃となるように待ち時間twが2秒として設定される。ステップS4において、2秒経過後に、ステップS5の原稿Pの引き込み動作が実行される。
ステップS6において、原稿読み取りモードを実行した場合の温度上昇値T3が51.1℃と算出される。そして、ステップS8において、温度下降値T4が1.1℃となるように待ち時間twが11秒として設定される。ステップS9において、11秒経過後に、ステップS10の原稿Pの読み取り動作が実行される。
ステップS11において、原稿排出モードを実行した場合の温度上昇値T3が50.6℃と算出される。そして、ステップS13において、温度下降値T4が0.6℃となるように待ち時間twが6秒と設定される。ステップS14において、6秒経過後に、ステップS15の原稿Pの排出動作が実行される。
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、制御部2をモータ1の温度上昇値T1を算出するように構成することにより、サーミスタ等の温度検出部を別途設けることなく、モータ1の温度上昇値T1を算出することができるので、スキャナ装置100の構造の複雑化を抑制することができる。また、制御部2を、モータ1を駆動させる前に、温度上昇テーブル92に基づいて、温度上昇値T1(温度上昇値T3)を算出して、算出した温度上昇値T1(温度上昇値T3)に基づいて、モータ1を駆動させるように構成するように構成することにより、モータ1を駆動させる前に、次にモータ1を駆動させた場合にモータ1が高温の状態になるか否かを判断することができる。その結果、スキャナ装置100の構造の複雑化を抑制しながら、モータ1が高温の状態になるか否かの判断に応じてモータ1を駆動させることにより、モータ1が高温の状態になるのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部2を、算出した温度上昇値T1(温度上昇値T3)がしきい値温度Ttを超える場合に、算出した温度上昇値T1に基づいて、モータ1の駆動開始を遅延させる待ち時間twを設定するように構成する。これにより、モータ1が高温の状態になる前に、モータ1の温度を下降させるための待ち時間twを予め設定することができるので、モータ1が高温の状態になるのを確実に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、モータ1の駆動条件は、モータ1の駆動時間tdを含む。これにより、モータ1の駆動時間tdに応じて温度上昇値T1を算出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、モータ1の駆動条件は、モータ1の駆動速度を含む。これにより、モータ1の駆動速度に応じて温度上昇値T1を算出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、記憶部9を、モータ1の停止時間tpと温度下降値T4とが対応付けられた温度下降テーブル93を記憶するように構成して、制御部2を、算出した温度上昇値T1(温度上昇値T3)がしきい値温度Ttを超える場合に、温度下降テーブル93に基づいて、モータ1を駆動させるように構成する。これにより、温度下降テーブル93に基づいて、モータ1の温度を下降させるための待ち時間twを容易に設定することができるので、モータ1が高温の状態になるのを確実に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部2を、モータ1の駆動条件が互いに異なる複数の原稿搬送モードに応じてモータ1を駆動させる制御を行うとともに、各々の原稿搬送モードの開始前に、温度上昇値T3を算出するとともに、算出した温度上昇値T3がしきい値温度Ttを超える場合には、各々の原稿搬送モードの開始前に、モータ1の駆動開始を遅延させる待ち時間twを設定する制御を行うように構成する。ここで、モータ1の駆動条件は、原稿搬送モードに応じて異なる場合がある。この点を考慮して、第1実施形態では、制御部2を、各々の原稿搬送モードの開始前に、温度上昇値T3を算出するように構成することにより、モータ1の駆動条件であるモータ1の駆動速度やモータ1の駆動周期等に応じた温度上昇値T3を取得することができるので、より正確に、次にモータ1を駆動させた場合のモータ1の温度上昇値T1(温度上昇値T3)を算出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、スキャナ装置100に、原稿Pを読み取る読取部7を設ける。そして、複数の原稿搬送モードは、読取部7に原稿Pを引き込む際にモータ1を駆動させる原稿引き込み動作を行う原稿引き込みモードと、読取部7において原稿Pを読み取る際にモータ1を駆動させる原稿読み取り動作を行う原稿読み取りモードと、読取部7から原稿Pを排出する際にモータ1を駆動させる原稿排出動作を行う原稿排出モードとを含む。これにより、原稿Pが搬送される一連の動作である引き込み、読み取りおよび排出の動作のそれぞれに対応したモータ1の温度上昇値T1を適切に取得することができるので、さらに正確に、次にモータ1を駆動させた場合のモータ1の温度上昇値T1(温度上昇値T3)を算出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部2を、算出したモータ1の温度上昇値T1がしきい値温度Ttを超える場合に、待ち時間twによるモータ1の温度下降値T4が、算出した温度上昇値T3としきい値温度Ttとの差分値に略等しくなるように、上記の式(1)または(3)を用いて、待ち時間twを設定する制御を行うように構成する。これにより、待ち時間twによるモータ1の温度下降値T4が、算出した温度上昇値T3としきい値温度Ttとの差分値よりもある程度大きくなるように余裕を持って待ち時間twを設定する場合に比べて、待ち時間twが大きくなり過ぎるのを抑制することができる。これにより、モータ1が高温の状態になるのを抑制しながら、極力迅速な原稿の自動送り動作を実現することができる。
(第2実施形態)
次に、図1を参照して、第2実施形態によるスキャナ装置200の構成について説明する。第2実施形態では、スキャナ装置200は、原稿P2の搬送を開始する前に、直前の原稿P1の搬送が終了した時点でのモータ1の温度上昇値T1である第1温度上昇値T6と、直前の原稿P1の搬送が終了した時点から原稿P2の搬送を開始する時点までの経過時間tqとに基づいたモータ1の第2温度上昇値T7を算出するように構成されている。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
本発明の第2実施形態によるスキャナ装置200には、図1に示すように、制御部202と、記憶部209とが設けられている。制御部202は、温度算出部211を含み、記憶部209は、制御プログラム291を含む。
制御部202は、記憶部209に格納されている制御プログラム291を実行することにより以下に説明する制御処理を実行することが可能に構成されている。
ここで、第2実施形態では、制御部202は、原稿P2の搬送を開始する前に、直前の原稿P1の搬送が終了した時点でのモータ1の温度上昇値T1である第1温度上昇値T6と、直前の原稿P1の搬送が終了した時点から次の原稿P2の搬送を開始する時点までの経過時間tqとに基づいたモータ1の第2温度上昇値T7を算出するとともに、算出した第2温度上昇値T7がしきい値温度Ttを超える場合には、待ち時間twを設定する制御を行うように構成されている。
具体的には、制御部202は、原稿P1の搬送を終了する際に、原稿P1の搬送が終了する時点の時刻および第1温度上昇値T6の情報を、記憶部209に記憶する。そして、制御部202は、次に原稿P2の搬送が開始される際(たとえば、次のユーザによりスキャナ装置200が使用される場合)に、上記の搬送が終了する時刻から次の搬送が開始される時刻までの経過時間tqを算出する。
そして、制御部202の温度算出部211は、次に原稿P2の搬送が開始される際に、経過時間tqと第1温度上昇値T6の情報とに基づいて、温度下降テーブル93(図6参照)を用いて、初期温度上昇値T8を算出する。すなわち、制御部202は、温度下降テーブル93を用いて、第1温度上昇値T6の状態から経過時間tq後の温度上昇値T1(初期温度上昇値T8)を取得する。
制御部202は、次のモータ1の駆動を行う前に、初期温度上昇値T8から、次にモータ1を駆動させた場合の温度上昇値T1である第2温度上昇値T7を算出して、第1実施形態によるスキャナ装置100の温度算出処理および待ち時間設定処理と同様に、第2温度上昇値T7がしきい値温度Ttを超える場合には、待ち時間twを設定する制御を行うように構成されている。
また、第2実施形態によるスキャナ装置200のその他の構成は、第1実施形態におけるスキャナ装置100と同様である。
次に、図10を参照して、第2実施形態のスキャナ装置200による温度算出処理および待ち時間設定処理フローについて説明する。以下の制御処理は、スキャナ装置200の制御部202によって実行される。
まず、ステップS21において、初期温度上昇値T8が算出される。その後、ステップS22に進む。
ステップS22において、温度算出処理および待ち時間設定処理(図9参照)が実行される。なお、ステップS22における温度算出処理および待ち時間設定処理は、第1実施形態における温度算出処理および待ち時間設定処理と同様の処理が行われるが、ステップS1において算出される温度上昇値T3は、上記第2温度上昇値T7として算出される。その後、ステップS23に進む。
ステップS23において、第1温度上昇値T6および終了時点の時刻の記録が行われる。その後、ステップS21に戻る。
次に、図9および図10を参照して、上記した第2実施形態のスキャナ装置200による温度算出処理および待ち時間設定処理の具体例について説明する。ここで、1人目のユーザが9枚の用紙Paを有する原稿P1の画像データを、カラー解像度300dpiの条件で読取部7により読み取った後、60秒経過後に、2人目のユーザが50枚の用紙Paを有する原稿P2の画像データを、モノクロ解像度150dpiの条件で読取部7により読み取る例を示す。
なお、原稿引き込みモードのモータ1の駆動時間tdが2秒、原稿読み込みモードのモータ1の駆動時間tdが11秒、原稿排出モードのモータ1の駆動時間tdが2秒、用紙間の待ち時間twdが1秒であるとする。なお、以下の例では、説明のために、上記した温度上昇テーブル92および温度下降テーブル93の説明において用いた数値とは、別個の数値例を用いて説明する。
まず、1人目のユーザが使用する際において、ステップS21の初期温度上昇値T8を0℃であるとする。そして、1枚目〜9枚目までの用紙PaについてステップS22(ステップS1〜S17(図9参照))が実行され、ステップS23において、第1温度上昇値T6は、24.2℃として算出され、第1温度上昇値T6の情報と9枚目の用紙Paの原稿排出モードの終了時刻とが記憶部309に記憶される。
そして、60秒経過後に、2人目のユーザの使用が開始され、上記の第1温度上昇値T6の情報および9枚目の用紙Paの原稿排出モードの終了時刻から、ステップS21の初期温度上昇値T8が20.6℃(3.6℃の下降)として算出される。そして、ステップS22において、1枚目〜50枚目までの用紙Paについて図9に示すステップS1〜S17がそれぞれ実行される。その後、ステップS23において、第1温度上昇値T6は、50.0℃として算出され、第1温度上昇値T6の情報と50枚目の用紙Paの原稿排出モードの終了時刻とが記憶部309に記憶される。
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、制御部202を、原稿P2の搬送を開始する前に、直前の原稿P1の搬送が終了した時点でのモータ1の温度上昇値T1である第1温度上昇値T6と、直前の原稿P1の搬送が終了した時点から次の原稿P2の搬送を開始する時点までの経過時間tqとに基づいたモータ1の第2温度上昇値T7を算出するとともに、算出した第2温度上昇値T7がしきい値温度Ttを超える場合には、待ち時間twを設定する制御を行うように構成する。これにより、直前の原稿P1の搬送に伴ってモータ1の温度が上昇している場合も考慮して待ち時間twが設定されるので、次の原稿P2の搬送時にも、モータ1が高温の状態になるのを抑制することができる。
また、第2実施形態によるスキャナ装置200のその他の効果は、第1実施形態におけるスキャナ装置100と同様である。
(第3実施形態)
次に、図11および図12を参照して、第3実施形態による複写装置300の構成について説明する。第3実施形態の複写装置300は、ドキュメントスキャナ機能を有する第1実施形態によるスキャナ装置100の構成に加えて、さらに原稿Pの内容を印刷用紙Qに複写(コピー)する機能を有するように構成されている。また、上記第1実施形態または上記第2実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。なお、複写装置300は、本発明の「自動原稿送り装置」の一例である。
本発明の第3実施形態による複写装置300には、図11および図12に示すように、モータ301と、制御部302と、複写装置本体部303と、複写用給紙トレイ304と、複写用排紙トレイ305と、第1用紙搬送機構部306と、記憶部309と、印字部310と、第2用紙搬送機構部311とを含む。
モータ301は、第1用紙搬送機構部306および第2用紙搬送機構部311に接続されており、第1用紙搬送機構部306に含まれるローラ部306a〜306dおよび第2用紙搬送機構部311に含まれるローラ部311a〜311dを動作させるように構成されている。
複写装置本体部303の内部には、印字部310が配置されている。そして、モータ301および第2用紙搬送機構部311により、印刷用紙Qが複写用給紙トレイ304から印字部310に搬送される。そして、制御部302に設けられている印字制御部324は、印字部310の動作を制御して、印字部310により印刷用紙Qに、読取部7により読み取られた原稿Pの画像データに基づいた印字を行う。そして、モータ301および第2用紙搬送機構部311により、印刷用紙Qが印字部310から複写用排紙トレイ305に搬送される。
記憶部309には、予め制御プログラム391、温度上昇テーブル392および温度下降テーブル393が記憶されている。
第3実施形態の複写装置300は、第1実施形態による原稿搬送モードと同様に、印字部310に印刷用紙Qを引き込む際にモータ301を駆動させるモードと、印字部310において印刷用紙Qに画像データを印字する際にモータ301を駆動させるモードと、印字部310から印刷用紙Qを排出する際にモータ301を駆動させるモードとを含む印刷用紙搬送モードを実行可能に構成されている。
また、制御部302は、原稿搬送モードおよび印刷用紙搬送モード含まれる各モードの開始前に、温度上昇テーブル392を用いて、温度上昇値T3を算出するとともに、算出した温度上昇値T3がしきい値温度Ttを超える場合には、温度下降テーブル393を用いて、待ち時間twを設定する制御を行うように構成されている。
また、第3実施形態による複写装置300のその他の構成は、第1実施形態におけるスキャナ装置100と同様である。
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記のように、複写装置300の制御部302を、原稿搬送モードおよび印刷用紙搬送モード含まれる各モードの開始前に、温度上昇テーブル392を用いて、温度上昇値T3を算出するとともに、算出した温度上昇値T3がしきい値温度Ttを超える場合には、温度下降テーブル393を用いて、待ち時間twを設定する制御を行うように構成する。これにより、印字部310を有する複写装置300においても、第1実施形態によるスキャナ装置100と同様に、複写装置300の構造の複雑化を抑制しながら、モータ301が高温の状態になるのを抑制することができる。
また、第3実施形態による複写装置300のその他の効果は、第1実施形態におけるスキャナ装置100と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1〜第3実施形態では、本発明の自動原稿送り装置を、スキャナ装置および複写装置に適用する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、スキャナ装置および複写装置以外の自動原稿送り装置に、本発明の自動原稿送り装置を適用してもよい。たとえば、自動原稿送り装置を含むプリンタ装置や複合機などに、本発明の自動原稿送り装置を適用してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、本発明のモータの温度上昇値および温度下降値を、温度上昇テーブルおよび温度下降テーブルを用いて算出する例を示したが、本発明は、これに限られない。本発明では、モータの温度上昇値および温度下降値を、温度上昇テーブルおよび温度下降テーブルを用いずに、算出してもよい。たとえば、モータの駆動時間とモータの駆動速度とを代入することにより温度上昇値を算出することが可能な計算式、および、モータの停止時間を代入することにより温度下降値を算出することが可能な計算式を用いて、モータの温度上昇値および温度下降値を算出してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、本発明のモータの駆動条件として、モータの駆動速度(pps)を用いる例を示したが、本発明は、これに限られない。本発明では、モータの駆動条件として、モータの駆動速度(pps)以外のモータの駆動条件を用いてもよい。たとえば、モータを間欠的に駆動させる場合と、モータを連続的に駆動させる場合とを、別々のモータの駆動条件として設定するように構成してもよい。
また、上記第2実施形態では、本発明の経過時間の算出方法として、記憶部に原稿の搬送が終了する時点の時刻を記憶して、次に原稿を搬送する際に、経過時間を算出するように構成する例を示したが、本発明は、これに限られない。本発明では、経過時間の算出方法として、記憶部に原稿の搬送が終了する時点の時刻を記憶して、次に原稿を搬送する際に、経過時間を算出する方法以外の算出方法を用いてもよい。たとえば、制御部により、原稿の搬送を終了する際に、タイマを起動して経過時間のカウントを開始して、次に原稿の搬送が開始される際に、経過時間のカウントを停止することにより、経過時間を算出するように構成してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、説明の便宜上、本発明の制御部の処理を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部の処理動作を、イベントごとに処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
1、301 モータ
2、202、302 制御部
7 読取部
9、209、309 記憶部
92、392 温度上昇テーブル(第1の情報)
93、393 温度下降テーブル(第2の情報)
100、200 スキャナ装置(自動原稿送り装置)
300 複写装置(自動原稿送り装置)

Claims (9)

  1. 原稿を搬送するためのモータと、
    前記モータの駆動の制御を行う制御部と、
    前記モータの駆動条件と前記モータの温度上昇値とが対応付けられた第1の情報を記憶する記憶部とを備え、
    前記制御部は、前記第1の情報に基づいて、前記温度上昇値を算出して、前記算出した温度上昇値に基づいて、前記モータを駆動させるように構成されている、自動原稿送り装置。
  2. 前記制御部は、前記算出した温度上昇値が所定のしきい値を超える場合に、前記算出した温度上昇値に基づいて、前記モータの駆動開始を遅延させる待ち時間を設定するように構成されている、請求項1に記載の自動原稿送り装置。
  3. 前記駆動条件は、前記モータの駆動時間を含む、請求項1または2に記載の自動原稿送り装置。
  4. 前記駆動条件は、前記モータの駆動速度を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動原稿送り装置。
  5. 前記記憶部は、前記モータの停止時間と温度下降値とが対応付けられた第2の情報を記憶するように構成されており、
    前記制御部は、前記算出した温度上昇値が所定のしきい値を超える場合に、前記第2の情報に基づいて、前記モータを駆動させるように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動原稿送り装置。
  6. 前記制御部は、前記駆動条件が互いに異なる複数の原稿搬送モードに応じて前記モータを駆動させる制御を行うとともに、各々の前記原稿搬送モードの開始前に、前記モータの温度上昇値を算出するとともに、前記算出した温度上昇値が所定のしきい値を超える場合に、各々の前記原稿搬送モードの開始前に、前記モータの駆動開始を遅延させる待ち時間を設定するように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の自動原稿送り装置。
  7. 前記原稿を読み取る読取部をさらに備え、
    前記複数の原稿搬送モードは、前記読取部に前記原稿を引き込む際に前記モータを駆動させる原稿引き込みモードと、前記読取部において前記原稿を読み取る際に前記モータを駆動させる原稿読み取りモードと、前記読取部から前記原稿を排出する際に前記モータを駆動させる原稿排出モードとを含む、請求項6に記載の自動原稿送り装置。
  8. 前記制御部は、前記算出した温度上昇値が所定のしきい値を超える場合に、前記モータの温度下降値が、前記算出した温度上昇値と所定のしきい値との差分値に略等しくなるように、前記モータの駆動開始を遅延させる待ち時間を設定するように構成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の自動原稿送り装置。
  9. 前記制御部は、前記原稿の搬送を開始する前に、直前の前記原稿の搬送が終了した時点での前記モータの温度上昇値である第1温度上昇値と、直前の前記原稿の搬送が終了した時点から前記原稿の搬送を開始する時点までの経過時間とに基づいた前記モータの第2温度上昇値を算出するとともに、前記算出した第2温度上昇値が所定のしきい値を超える場合には、前記モータの駆動開始を遅延させる待ち時間を設定する制御を行うように構成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の自動原稿送り装置。
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