JP2016125991A - 電流測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】屈曲部が設けられたバスバーにおいて、バスバーの電流測定精度の低下を抑制し、かつ、バスバーの電流測定を行う電流測定センサの配置の自由度を向上させることができる電流測定装置を提供すること。
【解決手段】電流測定装置1は、電流が印加されるバスバー2と、バスバー2に印加される電流を測定する電流測定センサ3、4とを備える。バスバー2の屈曲部14、15において、屈曲部14、15の外側部におけるバスバー2の厚さは、それぞれ屈曲部14、15の内側部におけるバスバー2の厚さよりも厚い。
【選択図】図1

Description

本発明は、電流測定装置に関する。
機械に搭載されるモータにおいて、そのモータの動作を適切に制御するため、モータに流れる電流を測定する技術が開示されている。
例えば、特許文献1には、バスバーに流れる電流を測定するために、バスバーに流れる電流により発生する磁界の磁束密度を検出し、検出された磁束密度に基づいてバスバーに流れる電流値を測定する電流測定センサが開示されている。ここで、特許文献1では、バスバーは直線状であり、バスバーにおける電流の経路は曲がらない。
特開2014−139556号公報
バスバーが設けられる場所の状況に応じて、電流の経路が曲げられる箇所(屈曲部)がバスバーに設けられることがある。このとき、屈曲部では電流が最短距離で流れようとするため、屈曲部の内側部は屈曲部の外側部に比較して電流密度が上がる。従って、例えば2つの電流測定センサがそれぞれ屈曲部の内側部と外側部の電流密度を測定する場合、屈曲部の内側部の電流密度を測定する電流測定センサの測定値は、屈曲部の外側部の電流密度を測定する電流測定センサの測定値よりも高くなる。そのため、電流測定センサの測定値に誤差が生じ、バスバーに流れる正確な電流値を測定できなくなるという課題がある。
電流測定センサの測定値に誤差が生じるのを回避するため、バスバーの屈曲部以外の場所でバスバーの電流を測定することも考えられる。しかしながら、その場合、電流測定センサを配置可能な場所が限定されてしまう。
引用文献1では、バスバーに屈曲部が設けられていることは想定されていないため、上述の課題を解決することはできない。
本発明の電流測定装置は、屈曲部が設けられたバスバーにおいて、バスバーの電流測定精度の低下を抑制し、かつ、バスバーの電流測定を行う電流測定センサの配置の自由度を向上させることができるものである。
本発明にかかる電流測定装置は、電流が印加されるバスバーと、前記バスバーに印加される電流を測定する電流測定センサと、を備える。ここで、前記バスバーの屈曲部において、前記屈曲部の外側部における前記バスバーの厚さは、前記屈曲部の内側部における前記バスバーの厚さよりも厚い。
この電流測定装置では、バスバーの屈曲部において、その外側部のバスバーの厚さは、内側部のバスバーの厚さよりも厚い。そのため、バスバーの屈曲部の外側部は、内側部に比較して抵抗が小さくなる。従って、屈曲部においてバスバーの内側部の厚さと外側部の厚さとが同じ値である場合(即ち、屈曲部の外側部の抵抗と内側部の抵抗とが略同じ値である場合)と比較して、屈曲部の外側部に流れる電流量が大きくなる。これにより、屈曲部に流れる電流密度を、外側部と内側部とで均一に近づけることができる。以上から、バスバーの屈曲部において電流密度を測定したとき、屈曲部においてバスバーの内側部の厚さと外側部の厚さとが同じ値である場合と比較すると、測定値が正確な値(即ち、バスバーにおいて電流密度が均一である場合の測定値)に近づく。そのため、バスバーの電流測定精度の低下を抑制することができる。また、バスバーの屈曲部の電流を測定することができるため、電流を測定する電流測定センサをバスバーの屈曲部近傍に配置することができる。従って、電流測定センサの配置の自由度を向上させることができる。
本発明により、屈曲部が設けられたバスバーにおいて、バスバーの電流測定精度の低下を抑制し、かつ、バスバーの電流測定を行う電流測定センサの配置の自由度を向上させることができる電流測定装置を提供することができる。
実施の形態1にかかる電流測定装置の斜視図である。 実施の形態1にかかる電流測定装置の側面図である。 実施の形態1にかかる屈曲部の断面図である。 実施の形態1にかかる屈曲部の断面図である。 関連技術にかかる電流測定装置の斜視図である。 関連技術にかかる電流測定装置の側面図である。 関連技術にかかる電流測定結果を示したグラフである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1及び図2に示すように、電流測定装置1は、バスバー2と、電流測定センサ3、4とを備える。バスバー2は、電流が流れる板状の部材である。なお、図1及び図2におけるX方向はバスバー2の厚さ(板厚)方向であり、Y方向はバスバー2における電流の第1の通過方向であり、Z方向(高さ方向)はバスバー2における電流の第2の通過方向である。
バスバー2の一端には端子11が設けられており、端子11には端子穴12が形成されている。電流は、矢印A1の方向からバスバー2の端子11に流入し、バスバー2の端部13(他端)から矢印A2の方向に流出する。また、バスバー2は、屈曲部14、15を有する。この屈曲部14、15により、バスバー2に流れる電流の経路が変化する。各屈曲部14、15では、その内側部のバスバー2の厚さに比較して、その外側部のバスバー2の厚さが厚く構成されている。図3は、屈曲部14をIの切断面(図1及び図2参照)で切断した断面図であり、図4は、屈曲部15をIIの切断面(図1及び図2参照)で切断した断面図である。図3に示されるように、屈曲部14の外側部の厚さx1は、内側部の厚さx2に比較すると厚い。また、図4に示されるように、屈曲部15の外側部の厚さx3は、内側部の厚さx4に比較すると厚い。
図1及び図2に戻り、説明を続ける。電流測定センサ3、4は、バスバー2の近傍(特に屈曲部15の近傍)に配置された電流測定のためのセンサである。電流測定センサ3は、電流測定センサ3が対向する屈曲部15の内側部における電流密度を測定し、電流測定センサ4は、電流測定センサ4が対向する屈曲部15の外側部における電流密度を測定する。
なお、電流測定センサ3はバスバー2の表面(一方の主面)側に配置され、電流測定センサ4はバスバー2の裏面(他方の主面)側に配置される。また、電流測定センサ3、4の端子11からのZ方向の距離(高さ)は略同じである。電流測定センサ3、4は、バスバー2に流れる電流により発生する磁界の磁束密度を検出し、検出された磁束密度に基づいてバスバー2に流れる電流密度を測定する。
以上に示した電流測定装置1と比較するため、図5及び図6を参照して、関連技術にかかる電流測定装置101を説明する。図5及び図6に示す通り、電流測定装置101は、バスバー102と、電流測定センサ103、104とを備える。バスバー102は、電流が流れる板状の部材である。また、バスバー102は、その一端に端子111が設けられており、端子111には端子穴112が形成されている。電流は、矢印A3の方向からバスバー102の端子111に流入し、バスバー102の端部113(他端)から矢印A4の方向に流出する。なお、図5及び図6におけるX、Y、Z方向は、図1及び図2におけるX、Y、Z方向と同様の方向である。
また、バスバー102は、角が丸まって形成された屈曲部114、115を有する。この屈曲部114、115により、バスバー102に流れる電流の経路が変化する。また、図1及び図2におけるバスバー2と異なり、バスバー102の厚さは一定である。
電流測定センサ103、104は、バスバー102の近傍(特に屈曲部115の近傍)に配置された電流測定のためのセンサである。なお、電流測定センサ103はバスバー102の表面(一方の主面)側に配置され、電流測定センサ104はバスバー102の裏面(他方の主面)側に配置される。また、電流測定センサ103、104の端子111からのZ方向の距離(高さ)は略同じである。電流測定センサ103は、電流測定センサ103が対向する屈曲部115の内側部における電流密度を測定し、電流測定センサ104は、電流測定センサ104が対向する屈曲部115の外側部における電流密度を測定する。電流測定センサ103、104の電流値測定方法は、図1及び図2における電流測定センサ3、4と同様である。
ここで、屈曲部115では、電流が最短距離で流れようとする。また、屈曲部115の外側部の厚さと内側部の厚さとが同じ厚さであるため、屈曲部115の外側部の抵抗と屈曲部115の内側部の抵抗とは略同じ値である。従って、屈曲部115の内側部は屈曲部115の外側部に比較して電流密度が上がるため、電流測定センサ104の測定値は、電流測定センサ103の測定値よりも上がる。そのため、電流測定センサ103、104の測定値に誤差が生じ、バスバー102に流れる正確な電流値を測定できなくなってしまう。
図7は、電流測定センサ103、104の測定値の一例を示したグラフである。グラフの横軸は、Y軸方向に関する、電流測定センサ103、104の基準位置からのずれを示している。電流測定センサ103については、位置ずれが大きくなるほど、屈曲部115の外側方向に配置されることになる。また、電流測定センサ104については、位置ずれが大きくなるほど、屈曲部115の内側方向に配置されることになる。また、グラフの縦軸は出力誤差を示しており、出力誤差がプラスの値であるときは本来の測定値よりも電流密度を高く検出し、出力誤差がマイナスの値であるときは本来の測定値よりも電流密度を低く検出していることを意味する。グラフにおける実線は電流測定センサ103の測定値であり、グラフにおける間隔が細かい破線は電流測定センサ104の測定値であり、グラフにおける間隔が粗い破線は電流測定センサ103、104の差動出力値である。
図7で示す通り、電流測定センサ103、104ともに、位置ずれが大きくなるほど出力誤差が大きくなる。また、差動出力についても、位置ずれが大きくなるほど出力誤差が大きくなる。従って、電流測定センサ103、104の測定値に誤差が生じ、バスバー102に流れる正確な電流値を測定できなくなるという課題があった。
これに対し、本実施形態の電流測定装置1では、屈曲部14、15が上述の構成を有するので、屈曲部14、15の外側部は、その内側部に比較して抵抗が小さくなる。従って、屈曲部14、15においてバスバー2の内側部の厚さと外側部の厚さとが同じ値である場合(即ち、屈曲部14、15の外側部の抵抗と内側部の抵抗とが略同じ値である場合)と比較して、屈曲部14、15の外側部に流れる電流量が大きくなる。このため、屈曲部14、15に流れる電流密度を、外側部と内側部とで均一に近づけることができる。
以上から、バスバー2の屈曲部15において電流密度を測定しても、屈曲部15においてバスバー2の内側部の厚さと外側部の厚さとが同じ値である場合と比較すると、電流測定センサ3、4の測定値が正確な値(即ち、バスバー2において電流密度が均一である場合の測定値)に近づく。そのため、バスバー2の電流測定精度の低下を抑制することができる。また、バスバー2の屈曲部15の電流を測定することができるため、電流測定センサ3、4を屈曲部15近傍に配置することができる。従って、電流測定センサ3、4の配置の自由度を向上させることができる。また、関連技術では、電流測定センサの測定値における誤差を抑えるためにバスバーにおける電流密度を均一にしようとすると、十分な長さの直線部をバスバーに設ける必要があった。しかし、本実施形態の電流測定装置1ではその必要がなくなったため、バスバー2の形状が制約されなくなる。例えば、バスバー2を小型化することが可能となる。また、電流測定センサ3、4を配置する位置の制約が抑えられるため、電流測定センサ3、4を取り付ける部材の設計の自由度も向上する。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、バスバー2は、2つの屈曲部ではなく、1つの屈曲部を有してもよいし、3つ以上の屈曲部を有してもよい。また、電流測定センサの数は、2つではなく、1つ、又は3つ以上であってもよい。電流測定センサ3、4は、電流により発生する磁界の磁束密度を検出し、検出された磁束密度に基づいてバスバー2に流れる電流密度を測定したが、電流測定センサ3、4が電流を測定する方法はこれに限られない。
1 電流測定装置
2 バスバー
3、4 電流測定センサ
14、15 屈曲部

Claims (1)

  1. 電流が印加され、屈曲部が形成されているバスバーと、
    前記バスバーに印加される電流を測定する電流測定センサと、を備え、
    前記屈曲部において、前記屈曲部の外側部における前記バスバーの厚さは、前記屈曲部の内側部における前記バスバーの厚さよりも厚い、
    電流測定装置。
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