JP2016125988A - 携帯端末装置及びキャリブレーション方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】オフセットを精度良く調整すること。【解決手段】携帯端末装置は、自装置が静止しているか否かを判定するためのセンサ値を取得するセンサと、前記センサによって取得されるセンサ値を自装置が静止中のセンサ値に相当するオフセットを用いて補正して得られる補正センサ値と第1の閾値とを比較する比較部と、前記比較部による比較の結果、前記センサによって所定のキャリブレーション期間内に取得されたすべてのセンサ値について補正センサ値が前記第1の閾値未満である場合に、当該キャリブレーション期間に取得されたセンサ値に基づいてオフセットを更新する更新部とを有する。【選択図】図4
Description
本発明は、携帯端末装置及びキャリブレーション方法に関する。
近年、例えば腕時計型や眼鏡型のウェアラブル機器の開発が盛んになっている。ウェアラブル機器は、ユーザの体の一部に装着されて使用されることが多いため、ユーザの動作状態を検知する機能を有することがある。すなわち、例えば、カメラを搭載するウェアラブル機器の中には、ユーザに装着されたウェアラブル機器がユーザの動作状態を検知し、ユーザが静止しているタイミングでカメラによる撮像を実行するものなどがある。
ユーザの動作状態を検知するためには、例えば加速度センサ、ジャイロ(角速度)センサ又は地磁気センサなどの様々なセンサを利用することが可能である。特に、ウェアラブル機器では、小型化及び省電力化の観点から部品点数を削減することが好ましく、簡易な動作状態の検知でも十分であることから、例えば加速度センサのみが搭載されることがある。
ところで、加速度センサは、センサにかかる加速度を検知するため、通常、センサの移動とは無関係の重力加速度を常に検知する。そこで、加速度センサが検知するセンサ値から、重力加速度に相当するオフセットを減算して補正センサ値を求め、この補正センサ値の大きさによってセンサの移動の有無が判定されることがある。すなわち、加速度センサが静止した状態で検知される加速度をオフセットとし、加速度センサのセンサ値からオフセットを減算することで、センサの移動に起因する加速度が求められることがある。
オフセットは、加速度センサが静止した状態で検知される加速度に等しいが、加速度センサが静止した状態で検知される加速度は、例えば周囲の温度の影響を受けて変動する。このような温度による変動は、一般に温度ドリフトと呼ばれる。温度ドリフトが発生すると、補正センサ値の算出に用いられるオフセットが、加速度センサが静止した状態で検知される加速度とずれる可能性がある。そこで、オフセットの値を調整するキャリブレーションが行われることがある。すなわち、加速度センサが静止中に検知する加速度が温度変化や時間経過によって変動しても、変動に追従するようにキャリブレーションが実行されてオフセットが更新される。
しかしながら、キャリブレーションは、所定の期間内に取得される加速度センサのセンサ値からオフセットを決定する処理であるため、この期間内に他のセンサ値とは大きく異なる異常値が取得されてしまうと、正確なオフセットが得られないという問題がある。具体的には、例えばウェアラブル機器に搭載された加速度センサのキャリブレーションを実行する場合、ウェアラブル機器がユーザに装着された状態では、たとえユーザが静止していても微小な振動などが発生し、オフセットの決定に用いられるセンサ値が変化する。そして、センサ値が大きく変化すると、ばらついた複数のセンサ値からオフセットが決定されることになるため、オフセットが正確でない可能性がある。オフセットが正確でなくなる結果、センサ値とオフセットから求められる補正センサ値の精度が低下し、正確に状態検知をすることが困難となる。
なお、このような問題は、加速度センサに限るものではなく、センサによって測定されるセンサ値から所定のオフセットを減算する処理が行われる他のセンサにおいても同様に生じる。
開示の技術は、かかる点に鑑みてなされたものであって、オフセットを精度良く調整することができる携帯端末装置及びキャリブレーション方法を提供することを目的とする。
本願が開示する携帯端末装置は、1つの態様において、自装置が静止しているか否かを判定するためのセンサ値を取得するセンサと、前記センサによって取得されるセンサ値を自装置が静止中のセンサ値に相当するオフセットを用いて補正して得られる補正センサ値と第1の閾値とを比較する比較部と、前記比較部による比較の結果、前記センサによって所定のキャリブレーション期間内に取得されたすべてのセンサ値について補正センサ値が前記第1の閾値未満である場合に、当該キャリブレーション期間に取得されたセンサ値に基づいてオフセットを更新する更新部とを有する。
本願が開示する携帯端末装置及びキャリブレーション方法の1つの態様によれば、オフセットを精度良く調整することができるという効果を奏する。
以下、本願が開示する携帯端末装置及びキャリブレーション方法の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
図1は、一実施の形態に係る撮像システムの構成を示す図である。図1に示す撮像システムは、情報処理装置100及び携帯端末装置200を有する。なお、本実施の形態においては、撮像システムを例に挙げて携帯端末装置200のキャリブレーションについて説明するが、本発明は、種々のシステムに用いられる携帯端末装置に適用可能である。また、携帯端末装置が単独で用いられる場合にも当然適用可能である。
情報処理装置100は、例えばユーザが所持するスマートフォンなどの電子機器であり、様々なアプリケーションを動作させ、アプリケーションに従って動作する。具体的には、情報処理装置100は、例えば携帯端末装置200に対して撮像指示を無線送信したり、携帯端末装置200から受信された画像に対する画像処理を行ったりする。
携帯端末装置200は、例えばユーザの身体に装着可能なウェアラブル機器であり、情報処理装置100と無線通信する。具体的には、携帯端末装置200は、情報処理装置100から送信された撮像指示を無線受信し、撮像指示に従ってカメラを用いた撮像を実行する。このとき、携帯端末装置200は、加速度センサによって自装置が静止しているか否かを判定し、自装置が静止していると判定されたタイミングで撮像を実行する。そして、携帯端末装置200は、撮像して得られた画像を情報処理装置100へ無線送信する。また、携帯端末装置200は、加速度センサのセンサ値から減算されるオフセットを更新するキャリブレーションを所定の周期で実行する。携帯端末装置200の具体的な構成及び動作については、後に詳述する。
図2は、上記の撮像システムにおける撮像処理を示すフロー図である。すなわち、図2は、携帯端末装置200が情報処理装置100から撮像指示を受信した場合の撮像処理を示している。
情報処理装置100が送信した撮像指示が携帯端末装置200によって受信されると(ステップS101)、携帯端末装置200は、加速度センサを用いて自装置が静止しているか否かを判定する(ステップS102)。この判定の結果、携帯端末装置200が静止していない場合には(ステップS102No)、携帯端末装置200は、加速度センサを用いた判定を繰り返して自装置が静止するまで待機する。
そして、携帯端末装置200が静止していると判定された場合には(ステップS102Yes)、携帯端末装置200は、カメラを用いて撮像を実行する(ステップS103)。撮像によって得られた画像は、携帯端末装置200から情報処理装置100へ送信される(ステップS104)。
このように、加速度センサを用いた静止判定により、携帯端末装置200が静止したタイミングで撮像が実行されるため、鮮明な画像を取得することができる。なお、加速度センサを用いた静止判定においては、必ずしも携帯端末装置200が完全に静止しているか否かを判定する必要はない。すなわち、例えば情報処理装置100における画像処理が可能な程度に鮮明な画像が取得できるのであれば、携帯端末装置200が多少動いているタイミングで撮像が実行されても良い。
次いで、携帯端末装置200の構成について、図3を参照しながら説明する。図3は、一実施の形態に係る携帯端末装置200の構成を示すブロック図である。図3に示す携帯端末装置200は、カメラ201、加速度センサ202、通信インタフェース(以下「通信I/F」と略記する)203、プロセッサ204及びメモリ205を有する。
カメラ201は、プロセッサ204からの撮像指示に従って、撮像を実行する。加速度センサ202は、互いに垂直な3軸の加速度を検知し、検知した3軸の加速度をプロセッサ204へ出力する。したがって、重力が働く環境下では、加速度センサ202のセンサ値には、携帯端末装置200の移動とは無関係の重力加速度が含まれる。
通信I/F203は、アンテナを介して無線通信する。具体的には、通信I/F203は、例えば情報処理装置100から送信される撮像指示を受信し、カメラ201によって取得される画像を送信する。
プロセッサ204は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processer)などを備え、携帯端末装置200の各部を制御する。具体的には、プロセッサ204は、加速度センサ202のセンサ値を取得し、センサ値からオフセットを減算して補正センサ値を算出する。そして、プロセッサ204は、補正センサ値に基いて、携帯端末装置200が静止しているか否かを判定し、静止している場合には、カメラ201へ撮像指示を出力する。また、プロセッサ204は、加速度センサ202のセンサ値から減算されるオフセットを更新するキャリブレーションを実行する。プロセッサ204の詳細な機能については、後に詳述する。
メモリ205は、例えばRAM(Random Access Memory)を備え、プロセッサ204が実行する演算処理に用いられるデータ等を一時的に記憶する。
図4は、一実施の形態に係るプロセッサ204の機能を示すブロック図である。図4に示すプロセッサ204は、二乗和算出部301、キャリブ閾値比較部302、計時部303、キャリブレーション制御部304、平均値算出部305、静止閾値比較部306及びカメラ制御部307を有する。
二乗和算出部301は、加速度センサ202から出力される3軸それぞれのセンサ値を取得し、3軸のセンサ値の二乗和を算出する。すなわち、二乗和算出部301は、加速度センサ202によって検知される加速度ベクトルの大きさの二乗を算出する。なお、二乗和算出部301は、加速度センサ202のセンサ値を常に取得する必要はなく、情報処理装置100からの撮像指示が通信I/F203によって受信された場合や、後述するキャリブレーション制御部304によってキャリブレーションが実行される場合にセンサ値を取得すれば良い。
キャリブ閾値比較部302は、キャリブレーション実行時に、キャリブレーション制御部304からオフセットを取得し、二乗和算出部301によって算出された二乗和からオフセットの二乗を減算する。そして、キャリブ閾値比較部302は、二乗和とオフセットの二乗の差分をキャリブレーション用の所定の閾値(以下「キャリブ閾値」という)と比較し、比較結果をキャリブレーション制御部304へ通知する。すなわち、キャリブ閾値比較部302は、キャリブレーションが実行される期間に、加速度センサ202によって検知される加速度の大きさとオフセットの差分が所定の範囲内に収まるか否かをキャリブレーション制御部304へ通知する。
なお、キャリブ閾値は、例えば前回のキャリブレーションからの経時変化などによって自然に変動し得る程度の加速度を反映した値にすれば良い。具体的には、例えば携帯端末装置200を静止させた状態で加速度の大きさを求め、比較的長時間(例えば8時間)経過した後、再度携帯端末装置200を静止させた状態で加速度の大きさを求める。そして、こうして求められた加速度の大きさが例えば0.2Gずれているものとする。一方、携帯端末装置200の消費電力を削減する観点から、キャリブレーションが1時間周期で実行されるものとする。このような場合、キャリブ閾値は、キャリブレーション周期の1時間に自然に変動し得る加速度の大きさである0.025G(=0.2G×1時間/8時間)に2倍のマージンを設けた0.05Gなどとすれば良い。
計時部303は、時間を計測し、所定の周期が到来するとキャリブレーションを開始するようにキャリブレーション制御部304へ指示する。また、計時部303は、キャリブレーション制御部304がキャリブレーションを開始すると、所定のキャリブレーション期間を測定するタイマーのために時間情報を提供する。
キャリブレーション制御部304は、計時部303からの指示に従ってキャリブレーションを開始する。すなわち、キャリブレーション制御部304は、計時部303からキャリブレーションの開始が指示されると、計時部303から提供される時間情報を用いて所定のキャリブレーション期間を測定するタイマーを開始させる。そして、キャリブレーション制御部304は、タイマーが動作中にキャリブ閾値比較部302から通知される比較結果を参照し、加速度センサ202によって検知される各サンプルの二乗和とオフセットの二乗との差がキャリブ閾値未満であるか否かを判定する。
キャリブレーション制御部304は、所定のキャリブレーション期間が経過してタイマーが満了するまでのすべてのサンプルについて、キャリブ閾値比較部302から通知される比較結果がキャリブ閾値未満であることを示す場合に、オフセットの更新を実行する。すなわち、キャリブレーション制御部304は、キャリブレーション期間におけるサンプルの二乗和の平均値を平均値算出部305から取得し、取得した平均値の正の平方根を新たなオフセットとする。
一方、キャリブレーション制御部304は、所定のキャリブレーション期間が経過してタイマーが満了するまでの間に、サンプルの二乗和とオフセットの二乗との差分がキャリブ閾値以上となった場合、タイマーをリセットする。そして、キャリブレーション制御部304は、改めてタイマーを開始させ、所定のキャリブレーション期間継続してキャリブ閾値未満であることを示す比較結果が得られるまで、オフセットの更新を実行しない。換言すれば、キャリブレーション制御部304は、キャリブレーション期間の間に一度でもサンプルの二乗和とオフセットの二乗との差分がキャリブ閾値以上となった場合には、このキャリブレーション期間におけるサンプルを用いてオフセットを更新することはない。そして、キャリブレーション制御部304は、サンプルの二乗和とオフセットの二乗との差分がすべてキャリブ閾値未満となるキャリブレーション期間に得られたサンプルを用いてオフセットを更新する。
平均値算出部305は、二乗和算出部301によって算出される二乗和を所定数のサンプルについて収集し、収集した二乗和の平均値を算出する。このとき、平均値算出部305は、例えば連続する16サンプルについての平均値を算出する場合、1番目から16番目のサンプルについての平均値を算出した後、2番目から17番目のサンプルについての平均値を算出するようにしても良い。すなわち、平均値算出部305は、同じサンプルを重複して用いて二乗和の平均値を算出しても良い。この平均値は、携帯端末装置200が静止しているか否かの判定に用いられる。
また、平均値算出部305は、キャリブレーション制御部304からキャリブレーション期間が指定されると、指定されたキャリブレーション期間に得られたサンプルの二乗和の平均値を算出し、キャリブレーション制御部304へ出力する。すなわち、平均値算出部305は、サンプルの二乗和とオフセットの二乗との差分がすべてキャリブ閾値未満であったキャリブレーション期間におけるサンプルの二乗和の平均値をキャリブレーション制御部304へ出力する。
静止閾値比較部306は、キャリブレーション制御部304からオフセットを取得し、平均値算出部305によって算出された平均値からオフセットの二乗を減算する。そして、静止閾値比較部306は、平均値とオフセットの二乗の差を静止判定用の所定の閾値(以下「静止閾値」という)と比較し、比較結果をカメラ制御部307へ通知する。すなわち、静止閾値比較部306は、所定数のサンプルごとに、加速度センサ202によって検知される加速度の大きさとオフセットの差分が所定の範囲内に収まるか否かをカメラ制御部307へ通知する。なお、静止閾値は、キャリブ閾値よりも大きく、例えば情報処理装置100における画像処理が可能な程度に鮮明な画像を撮像するのに許容される加速度を反映した値にすれば良い。
カメラ制御部307は、静止閾値比較部306から通知される比較結果を参照し、平均値とオフセットの二乗の差が静止閾値未満である場合には、カメラによる撮像が可能であると判断する。そして、カメラ制御部307は、カメラ201に対して撮像指示を出力し、撮像を実行させる。一方、カメラ制御部307は、平均値とオフセットの二乗の差が静止閾値以上である場合には、カメラによる撮像を延期する。なお、カメラ制御部307は、静止閾値比較部306から通知される比較結果を所定数収集し、平均値とオフセットの二乗の差が静止閾値未満となる比較結果の方が多い場合に、カメラによる撮像が可能であると判断しても良い。
次いで、上記のように構成された携帯端末装置200におけるキャリブレーション処理について、図5に示すフロー図を参照しながら説明する。
計時部303は、前回のキャリブレーションが実行されてからの経過時間を測定しており、前回のキャリブレーションが実行されてから所定の周期が経過したか否かを判断する(ステップS201)。そして、所定の周期が経過するまでは経過時間の測定を継続し(ステップS201No)、所定の周期が経過すると(ステップS201Yes)、キャリブレーション制御部304に対してキャリブレーションの開始が指示される。
この指示を受け、キャリブレーション制御部304によって、キャリブレーション期間を測定するタイマーが開始される(ステップS202)。また、二乗和算出部301によって、加速度センサ202によって測定された3軸加速度のサンプルが取得され(ステップS203)、加速度の大きさの二乗に相当する二乗和が算出される(ステップS204)。算出された二乗和は、キャリブ閾値比較部302へ出力され、キャリブ閾値比較部302によって、二乗和とオフセットの二乗との差分が算出される(ステップS205)。オフセットは、携帯端末装置200が静止している場合に加速度センサ202が検知する加速度に相当するため、携帯端末装置200が静止してキャリブレーションに適した状態であれば、算出された差分は0に近くなる。
そこで、キャリブ閾値比較部302によって、算出された差分がキャリブ閾値未満であるか否かが判定される(ステップS206)。判定結果は、キャリブレーション制御部304へ通知され、算出された差分がキャリブ閾値以上であれば(ステップS206No)、キャリブレーション制御部304が開始したタイマーがリセットされる(ステップS207)。換言すれば、算出された差分が比較的大きくキャリブレーションに適していない場合には、キャリブレーション期間をカウントするタイマーがリセットされ(ステップS207)、再度最初からキャリブレーション期間のカウントが開始される。タイマーがリセットされた後は、引き続き加速度センサ202が測定する加速度のサンプルが取得され、二乗和とオフセットの二乗との差分がキャリブ閾値と比較される。
一方、算出された差分がキャリブ閾値未満であれば(ステップS206Yes)、キャリブレーション制御部304が開始したタイマーが満了したか否かが判断される(ステップS208)。この判断の結果、タイマーが満了していなければ(ステップS208No)、引き続き加速度センサ202が測定する加速度のサンプルが取得され、二乗和とオフセットの二乗との差分がキャリブ閾値と比較される。
そして、タイマーが満了した場合(ステップS208Yes)、タイマーが満了するまでのキャリブレーション期間において、サンプルの二乗和とオフセットの二乗との差分が一度もキャリブ閾値以上とならなかったことを意味する。すなわち、タイマー開始から満了までのキャリブレーション期間のすべてのサンプルについて、サンプルの二乗和とオフセットの二乗との差分がキャリブ閾値未満であったこととなる。この場合には、キャリブレーション制御部304から平均値算出部305に対して、このキャリブレーション期間におけるサンプルの二乗和の平均値を算出するように指示される。
この指示を受け、平均値算出部305によって、サンプルの二乗和とオフセットの二乗との差分がすべてキャリブ閾値未満であったキャリブレーション期間におけるサンプルの二乗和の平均値が算出される(ステップS209)。算出された平均値は、キャリブレーション制御部304へ通知され、キャリブレーション制御部304によって平均値の正の平方根が求められ、新たなオフセットに設定される(ステップS210)。
このように、本実施の形態においては、加速度の大きさがオフセットと大きく異ならないキャリブレーション期間に取得されたサンプルを用いてオフセットが更新される。このため、他のセンサ値と大きく異なる異常値がキャリブレーションに用いられることがなく、精度が高いオフセットを算出することができる。
次に、本実施の形態に係る携帯端末装置200の動作の具体例について、図6を参照しながら説明する。図6は、加速度センサ202によって検知された3軸加速度の二乗和からオフセットの二乗を減算して得られる補正センサ値の時系列変化の一例を示す。
図6に示すように、時刻T0から時刻T1までの間は、補正センサ値が静止閾値以上であるため、カメラ制御部307によって、携帯端末装置200が静止していないと判定され、カメラ201による撮像は延期される。ここで、時刻T1の直前の時間帯においては、瞬時的には補正センサ値が静止閾値未満となることがある。しかしながら、本実施の形態においては、平均値算出部305によって複数のサンプルの二乗和の平均値が算出され、平均値とオフセットの差分が静止閾値と比較されるため、瞬時値によって静止判定の結果がゆらぐことはない。また、さらに静止判定を正確にするために、カメラ制御部307が静止閾値比較部306による比較結果を所定数収集し、平均値とオフセットの二乗の差分が静止閾値未満となる比較結果の方が多い場合に、携帯端末装置200が静止していると判断しても良い。
時刻T1になると、カメラ制御部307によって、携帯端末装置200が静止したと判断されるため、カメラ201による撮像が実行される。そして、時刻T2になると、計時部303によってキャリブレーションを実行する周期が到来したと判断され、キャリブレーション制御部304によってキャリブレーション期間を測定するタイマが開始される。タイマ開始後、サンプルの二乗和とオフセットの二乗との差分がキャリブ閾値と比較されるが、時刻T3から時刻T4までは、差分がキャリブ閾値以上となる。このため、時刻T3から時刻T4までの間は、キャリブレーション制御部304によってタイマの開始とリセットが繰り返される。
そして、時刻T4にタイマがリセットされた開始した後、タイマが満了する時刻T5までは、すべての補正センサ値がキャリブ閾値未満である。そこで、平均値算出部305によって、この時刻T4から時刻T5までのキャリブレーション期間におけるサンプルの二乗和の平均値が算出される。そして、算出された平均値の正の平方根が新たなオフセットとなるため、時刻T5以降は補正センサ値が図中実線で示す推移をすることになる。なお、図中破線は、時刻T5以降も更新前のオフセットを用いた場合の補正センサ値の推移を示す。
オフセットが更新されたことにより、時刻T6以降は、補正センサ値が静止閾値以上となり、携帯端末装置200が静止していないと判定されることになる。これに対して、オフセットが更新されなかった場合は、時刻T6以降も補正センサ値が静止閾値未満であり、携帯端末装置200が静止していると判定されることになる。このように、オフセットが正しく更新されるか否かによって、携帯端末装置200の静止判定が正確に実行されるか否かが変わる。本実施の形態においては、適切なキャリブレーション期間におけるサンプルを用いて正確なオフセット更新が行われるため、携帯端末装置200の静止判定を精度良く実行することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、サンプルの二乗和とオフセットの二乗との差分がすべてキャリブ閾値未満であるキャリブレーション期間に得られたサンプルから新たなオフセットを算出する。このため、他のセンサ値とは大きく異なる異常値を含まないキャリブレーション期間におけるサンプルを用いて、正確なオフセットを算出することができる。すなわち、オフセットを精度良く調整することができる。
なお、上記一実施の形態においては、二乗和算出部301がサンプルの二乗和を算出し、キャリブ閾値比較部302及び静止閾値比較部306が二乗和とオフセットの二乗との減算をするものとした。しかし、必ずしも加速度の大きさの二乗のオーダーで演算が行われる必要はなく、加速度の大きさのオーダーで演算が行われても良い。すなわち、例えばサンプルの二乗和の正の平方根を算出して加速度の大きさを求め、加速度の大きさからオフセットを減算して得られる差分とキャリブ閾値とを比較することなども当然可能である。
また、上記一実施の形態においては、加速度センサのキャリブレーションを例に挙げて説明したが、例えば地磁気センサやジャイロセンサなどのキャリブレーションも同様に実行することが可能である。また、これらのセンサを搭載する携帯端末装置は、必ずしもウェアラブル機器でなくても良く、例えばスマートフォンなどの携帯端末装置であっても良い。
201 カメラ
202 加速度センサ
203 通信I/F
204 プロセッサ
205 メモリ
301 二乗和算出部
302 キャリブ閾値比較部
303 計時部
304 キャリブレーション制御部
305 平均値算出部
306 静止閾値比較部
307 カメラ制御部
202 加速度センサ
203 通信I/F
204 プロセッサ
205 メモリ
301 二乗和算出部
302 キャリブ閾値比較部
303 計時部
304 キャリブレーション制御部
305 平均値算出部
306 静止閾値比較部
307 カメラ制御部
Claims (6)
- 自装置が静止しているか否かを判定するためのセンサ値を取得するセンサと、
前記センサによって取得されるセンサ値を自装置が静止中のセンサ値に相当するオフセットを用いて補正して得られる補正センサ値と第1の閾値とを比較する比較部と、
前記比較部による比較の結果、前記センサによって所定のキャリブレーション期間内に取得されたすべてのセンサ値について補正センサ値が前記第1の閾値未満である場合に、当該キャリブレーション期間に取得されたセンサ値に基づいてオフセットを更新する更新部と
を有することを特徴とする携帯端末装置。 - 前記センサによって取得されるセンサ値を前記更新部によって更新されたオフセットを用いて補正して得られる補正センサ値と前記第1の閾値よりも大きい第2の閾値とを比較して、自装置が静止しているか否かを判定する判定部
をさらに有することを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。 - 前記判定部は、
補正センサ値が前記第2の閾値未満である場合に、自装置が静止していると判定することを特徴とする請求項2記載の携帯端末装置。 - 前記判定部は、
複数の補正センサ値のうち前記第2の閾値未満の補正センサ値の方が多い場合に、自装置が静止していると判定することを特徴とする請求項2記載の携帯端末装置。 - 前記更新部は、
前記キャリブレーション期間に取得されたセンサ値の平均値を新しいオフセットとしてオフセットを更新することを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。 - センサを有する携帯端末装置が静止しているか否かを判定するためのセンサ値を前記センサによって取得し、
前記センサによって取得されるセンサ値を前記携帯端末装置が静止中のセンサ値に相当するオフセットを用いて補正して得られる補正センサ値と第1の閾値とを比較し、
比較の結果、前記センサによって所定のキャリブレーション期間内に取得されたすべてのセンサ値について補正センサ値が前記第1の閾値未満である場合に、当該キャリブレーション期間に取得されたセンサ値に基づいてオフセットを更新する
処理を有することを特徴とするキャリブレーション方法。
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