JP2016125897A - 点群データ取得システム及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】点群データ取得システム1は、複数の超音波発信部12を有し第1座標系を備える第1電子機器10と、3次元計測部22及び複数の超音波受信部23を有し第2座標系を備える第2電子機器20と、を備え、複数の超音波受信部23のそれぞれが、複数の超音波発信部12のそれぞれから発信された超音波を受信するのに要した超音波伝播時間を測定する超音波伝播時間測定部26と、超音波伝播時間測定部26により測定された超音波伝播時間に基づいて、複数の超音波受信部23の第1座標系における座標値をそれぞれ算出する第2電子機器位置情報算出部14を備える。
【選択図】図1
Description
複数の異なる計測位置から計測された各点群データの位置情報は、当該点群データを計測した各計測位置の位置及び方位に基づく座標系(以下「固有座標系」ともいう)により表される。
このため、これらの異なる計測位置から計測された各点群データの各固有座標系により表される位置情報を同一の座標系(以下、「基準座標系」ともいう)により表される位置情報に変換する必要がある。座標系の変換により、すべての点群データの位置情報を基準座標系により表し、同一座標系により表された各点群データを部分的に重なる部分のマッチングを行い、合成することが知られている。こうすることで、死角が減り、計測対象物の輪郭を把握する三次元データが得られる(例えば、特許文献2参照)。
ここで、マッチングとは、異なる計測位置から得られた複数の点群データにおいて、部分的に重なる部分の位置合わせを行うことで、整合性を保持しつつ統合させることを言う。
このため、3次元計測装置の位置の設定作業に時間がかかるという課題があった。
また、各3次元計測装置を予め正確に測定された位置に設置することが必要となるため、計測対象物の状況に合わせて、計測位置を即座に変更できないという課題があった。
例えば、動く人間、動く動物、動く物等、時間の経過に伴って形状が変化する物体を計測対象とした場合には、複数の計測装置を使用していても、物体の変形に伴って生じるオクルージョン(手前にある物体が背後の物体をかくす状態)による死角が発生する場合に従来技術では、計測位置を即座に変更して、欠損部分の少ない3次元画像を取得することができないという課題があった。
なお、マーカー等を対象物に設置(例えば接着又は塗布)する作業において、計測対象物に損傷を与える恐れがある場合もあるという課題もあった。
前記超音波伝播時間測定ステップにおいて測定された前記超音波伝播時間に基づいて、前記第2電子機器の複数の超音波受信部の前記第1座標系における座標値をそれぞれ算出する第2電子機器位置情報算出ステップと前記第2電子機器位置情報算出ステップにおいて算出された、前記1つ以上の第2電子機器の複数の超音波受信部の前記第1座標系における座標値を前記第2電子機器毎に記憶する第2電子機器位置情報記憶ステップと、
前記3次元計測ステップにより計測された前記点群データを前記第2電子機器毎に記憶する源点群データ記憶ステップと、を備える点群データ取得方法に関する。
そうすることで、例えば、動く人間、動く動物、動く物等、時間の経過に伴って形状が変化する物体を計測対象とした場合には、物体の変形に伴って生じるオクルージョン(手前にある物体が背後の物体をかくす状態)による死角が発生するときに、欠損部分を極力少なくするために、3次元計測装置の計測位置を即座に変更して対応することができ、360度の角度から計測対象物の輪郭を表す複数の点群データを取得することができる。
図1に示すように、点群データ取得システム100は、第1電子機器10と、1つ以上の移動可能な第2電子機器20と、3次元データ保存部30と、3次元データ処理部40と、3次元データ表示操作部50と、を含んで構成される。
第1電子機器10は、有線及び/又は無線通信機能を備える、例えばノートパソコンを含むパソコン、あるいはCPU、DSP等の演算チップを搭載した演算ボードで構成することができる。
第2電子機器20は、3次元計測部22と、有線及び/又は無線通信機能と、を備える、例えばノートパソコンを含むパソコン、タブレット端末等の移動可能な電子機器、あるいはCPU、DSP等の演算チップを搭載した演算ボードで構成することができる。
3次元データ保存部30は、源点群データ記憶部31と、第2電子機器位置情報記憶部32(子機座標情報記憶部)と、合成点群データ記憶部33と、を備える。
3次元データ処理部40は、点群データ座標値変換部41と、合成点群データ作成部42と、を備える。
合成点群データ作成部42は、さらに、第1合成点群データ作成部421と、点群データマッチング部422と、を備える。
3次元データ表示制御部50は、視点操作部51と、データ表示方式選択部52と、データ再生・保存指示部53と、3次元データ表示処理部54と、を備える。
また、3次元データ保存部30、3次元データ処理部40、及び3次元データ表示制御部50をそれぞれ別のパソコン、タブレット端末、スマートフォン、サーバ等の電子機器により構成された、分散システムとすることができる。
また、3次元データ保存部30、3次元データ処理部40、及び3次元データ表示制御部50の一部又は全てを第1電子機器10、又は第2電子機器20により構成することもできる。
また、3次元データ保存部30、3次元データ処理部40をクラウド上の仮想サーバ上においてもよい。
最初に、第2電子機器20について説明する。
図1に示すように、第2電子機器20は、第2通信部21と、3次元計測部22、複数(例えば3つ)の超音波受信部23と、超音波伝播時間測定部26と、を備える。また、第2電子機器20は、さらに、赤外線受光部24及び/又は時刻同期部25を備えることができる。
有線、又は無線回線による通信モジュール。第1電子機器10の第1通信部11と対向し、第1電子機器10、第2電子機器20間の制御信号、各種データをやり取りする。
3次元デジタイザ、レーザースキャナ等と同様の3次元計測手段として、「深度センサ」がある。「深度センサ」には主に、(1)Time−of−flight方式、(2)三角測量方式、(3)Depth of Deforce方式等があるが、(1)のTime−of−flight方式は、レーザや赤外線等の光を計測対象物に対して照射して反射させ、センサに届くまでの飛行時間をもとに計算し、計測対象物表面の各点までの直線距離(以下、「深度」ともいう)を瞬時に得ることができるセンサである。深度センサは計測対象物各点の深度を画素単位で把握することができる。
ここで、計測対象物とは、例えば、既設の建造物(例えば原子力発電所等のプラントや文化財等)の凹凸を有する非平面形状の計測対象物のみならず、動く人間、動く動物、動く物等、時間の経過に伴って形状が変化する物体を含むことができる。
第2電子機器20の有する3次元計測部22は、深度センサを、例えば通常の画像カメラと組み合わせて構成することができる。深度センサを通常の画像カメラと組み合わせて構成される3次元計測部22を以下、「深度カメラ」ともいう。深度カメラを用いて計測対象物を計測することで、計測対象物表面の各点を画素単位で例えばRGBの色情報とともに深度情報を併せ持つ、計測対象物の画像データを生成することができる。
したがって、3次元計測部22により計測する場合には、計測対象物表面の各点(画素単位)の位置を表す3次元座標(x、y、z)と、その3次元座標位置における計測対象物表面のRGBの色情報と、からなる点データの集合を計測データとして取得することができる。
すなわち、N個(2≦N)の3次元計測部22をインデックス1、2、3、・・・Nにより識別する場合、tを計測時刻とすると、インデックス(識別番号)nの3次元計測部22(以下「3次元計測部22n」ともいう)により取得した点群データをQn(t)と表現することができる。
例えば、第1電子機器10のトリガーによる同期制御により、複数個あるすべての3次元計測部22に対して計測動作を同期させることにより、同時刻に計測対象物を計測させるように構成することができる。トリガーとしては、例えば、第1電子機器10から3次元計測部22に対して計測指示信号を出すことができる。
すなわち、源点群データ記憶部31には、すべての3次元計測部22nにより計測される、点群データの集合{Qn(t)}(1≦n≦N)(t:タイムスタンプ)が記憶される。
点群データQn(t)は、計測対象物の表面の各点を、例えばデータ形式{3次元計測部22の識別番号n、各点の固有座標系(第2座標系)における座標値(x、y、z)、点群取得時刻t、R(赤成分)、G(緑成分)、B(青成分)等}で表した点データの集合であるといえる。
なお、測定時刻が必ずしも一致しない場合には、例えば当該時刻の近傍の3次元計測部22nの計測位置により、線形補完することができる。
第2電子機器20は、少なくとも3つの超音波受信部23(C1、C2、C3)を備える。3つの超音波受信部23(C1、C2、C3)の位置は、第2座標系の原点C0とした場合に、始点をC0、終点をそれぞれC1、C2、C3とする3つのベクトルが、線形独立であれば、C1、C2、C3の位置は、任意の位置でよい。
なお、超音波受信部23は、無指向性の受信部とすることができる。
赤外線受光部24は、後述する第1電子機器10の有する赤外線発光部14から発光された赤外線を受光すると同時に、3つの超音波受信部23(C1、C2、C3)にそれぞれ対応する複数のタイマーカウンターをスタートさせる。なお、複数のそれぞれの超音波受信部23(C1、C2、C3)は、後述する第1電子機器10の超音波発信部12(P1〜P4)のそれぞれが発信した超音波を受信した時点で、割り込み制御により、前記対応するタイマーカウンターをストップさせる。
このように、赤外線は、第1電子機器10及び第2電子機器20間で、タイマーカウンターの同期をとるためのトリガーとして用いることができる。
なお、赤外線受光部24は、例えば、無指向性の受光部とすることができる。
時刻同期部25は、例えば、IEEE1588に規定されたプロトコルを用いて、第2電子機器20の内部時刻を基準時刻に同期させる。後述するように、第1電子機器10も、同様に時刻同期部15を有し、例えば、IEEE1588に規定されたプロトコルを用いて、第1電子機器10の内部時刻を基準時刻に同期させる。
そうすることで、第1電子機器10の内部時刻及び1つ以上の第2電子機器20の各内部時刻を、同期させることができる。
超音波伝播時間測定部26は、超音波が、後述する第1電子機器10の各超音波発信部12(P1、P2、P3、P4)から発信されてから、各超音波受信部23(C1、C2、C3)により受信されるまでの時間を計測する。
超音波伝播時間の測定についての詳細な手順については、後述する。
図1に示すように、第1電子機器10は、第1通信部11と、複数(例えば4つ)の超音波発信部12と、第2電子機器位置情報算出部13と、を備える。また、第1電子機器10は、さらに赤外線発光部14及び/又は時刻同期部15を備えることができる。
なお、超音波発信部12の個数は、理論的には3つ以上でもよいが、4つにすることでその後の計算処理が簡便になるため、本実施形態においては4つとする。ただし、4つに限定するものではない。
有線、又は無線回線による通信モジュール。第2電子機器20の第2通信部21と対向し、第1電子機器10、第2電子機器20間の制御信号、各種データをやり取りする。
第1電子機器10は、少なくとも4つの超音波発信部12(P1、P2、P3、P4)を備える。4つの超音波発信部12(P1、P2、P3、P4)の位置は、線形独立である任意の位置としてよい。
なお、超音波発信部12は、無指向性の発信部とすることができる。例えば、「筒形超音波トランシーバ」を適用することもできる(例えば、特表2005−530370参照)。なお、「筒形超音波トランシーバ」に限定されるものではない。例えば4つの超音波発信部12からなるグループを複数備えて、第2電子機器20の移動範囲内の任意のエリアが少なくともいずれかのグループの発信する超音波によってカバーされるようにしてもよい。
第1電子機器10は、予め設定される時間間隔(例えば、6ミリ秒間隔)で、4つの超音波発信部12(P1、P2、P3、P4)から、順次例えば40KHz程度の超音波を発信することができる。この場合、全ての第2電子機器20の超音波受信部23(C1、C2、C3)の位置情報は、24ミリ秒で測定されることになる。すなわち、1回の位置情報取得に必要なターンアラウンド時間は、24ミリ秒とすることができる。
具体的には、例えば超音波発信部12のP1の超音波出力時刻に、すべての第2電子機器20内の3次元計測部22に対して計測指示信号を発信する。これをP1、P2、P3、P4と順次行い、超音波発信部12のP4の出力が終わった後にウェイトし、超音波発信部P1の超音波出力時刻を調整することで両者の同期をとることができる。
前述したとおり、超音波伝播時間測定部26は、各超音波発信部12(P1、P2、P3、P4)から発信された超音波を各超音波受信部23(C1、C2、C3)が受信するまでの時間を計測することができる。
第2電子機器位置情報算出部13は、第2電子機器20の超音波伝播時間測定部26により測定された超音波伝播時間を、例えばネットワークを介して取得し、各超音波発信部12(P1、P2、P3、P4)と、各超音波受信部23(C1、C2、C3)との距離を算出することができる。
そうすることで、第2電子機器位置情報算出部13は、第2電子機器20の超音波受信部23(C1、C2、C3)の基準座標系(第1座標系)における座標値(以下「第2電子機器位置計測結果」ともいう)を算出することができる。
超音波受信部23(C1、C2、C3)の基準座標系(第1座標系)における座標値の算出についての詳細な処理については、後述する。
すなわち、N個(2≦N)の第2電子機器20を3次元計測部22と同じインデックス1、2、3、・・・Nにより識別する場合、tを第2電子機器20の位置の測定時刻とすると、各第2電子機器20の位置情報をLで表すばあい、識別番号nの第2電子機器20の時刻tにおける位置情報をLn(t)等と表現することができる。
すなわち、第2電子機器位置情報記憶部32には、すべての第2電子機器20nの、時刻tに測定される第2電子機器位置情報の集合{Ln(t)}(1≦n≦N)(t:タイムスタンプ)がリアルタイムに記憶される。
すなわち、後述する3次元データ処理部40(点群データ座標値変換部41)により、時刻tを突き合わせることで、各点群データQn(t)を測定したときの第2電子機器20n(3次元計測部22n)の計測位置Ln(t)を特定することができ、そうすることで各点群データQn(t)の固有座標系(第2座標系)の座標値で表された各点を基準座標系(第1座標系)における座標値で表すことができる。
各点群データQn(t)の固有座標系(第2座標系)の座標値で表された各点を基準座標系(第1座標系)における座標値で表すための詳細な処理については、後述する。
赤外線発光部14は、少なくとも4つの超音波発信部12(P1、P2、P3、P4)が、それぞれ所定時間間隔で順次超音波を発信する際に、同時に赤外線を発光する。
赤外線発光部14は、例えば、無指向性の発光部とすることができる。また、赤外線発光部14は、例えば、複数の発光部を備え、各発光部が同時に異なる方向に向けて赤外線を発光することで、第2電子機器20の移動範囲内の任意のエリアが赤外線発光部14の発光する赤外線によってカバーされるようにしてもよい。
時刻同期部15は、例えば、IEEE1588に規定されたプロトコルを用いて、第1電子機器10の内部時刻を基準時刻に同期させる。前述したように、第2電子機器20も、同様に時刻同期部25を有し、例えば、IEEE1588に規定されたプロトコルを用いて、第1電子機器10の内部時刻を基準時刻に同期させる。
そうすることで、第1電子機器10の内部時刻及び複数の第2電子機器20の各内部時刻の同期をとることができる。
まず、図2〜図4を参照して、超音波伝播時間測定部26により、超音波が第1電子機器10の各超音波発信部12(P1、P2、P3、P4)から発信されてから、各第2電子機器20の各超音波受信部23(C1、C2、C3)により受信されるまでの時間を計測する処理について説明する。
以下は、1つの第2電子機器20の第2電子機器位置情報の算出について説明するが、全ての第2電子機器20についても同様に算出できる。
なお、図2を参照すると、例えば、レンズの焦点(あるいは、カメラの重心)を原点C0とし、光軸方向をZ’軸、水平方向をX’軸、垂直方向をY’軸とすると、C1、C2、C3はそれぞれ、Z’軸、X’軸、Y’軸に一致して、原点C0から一定の距離例えば10cm離れた点に設置する。
すなわち、C0,C1,C2,C3の固有座標系(第2座標系)における座標値は、以下のとおりとする(単位cm)。
C0の座標値=(0,0,0)、
C1の座標値=(0,0,10)、
C2の座標値=(10,0,0)
C3の座標値=(0,10,0)
図2を参照すると、例えば、4つの超音波発信部12(P1、P2、P3、及びP4)は、それぞれ基準座標系(第1座標系)の原点、X軸、Y軸、及びZ軸に一致して設置され、各P1〜P3は、原点P1から一定の距離例えば10cm離れた点に設置する。
すなわち、P1、P2、P3、P4の基準座標系(第1座標系)における座標値は、以下のとおりとする(単位cm)。
P1の座標値=(0,0,0)、
P2の座標値=(10,0,0)、
P3の座標値=(0,10,0)、
P4の座標値=(0,0,10)
次に、各超音波受信部23(C1、C2、C3)は、超音波発信部12のP1の発信した超音波を受信した時点で、割り込み制御により、前記対応するタイマーカウンターをストップさせる。
このようにして、超音波伝播時間測定部26は、超音波が超音波発信部12のP1から発信されて、各超音波受信部23(C1、C2、C3)により受信されるまでのそれぞれの超音波伝播時間測定値T11,T12、T13を得ることができる。
同様に、図3に示すように、超音波伝播時間の測定を超音波発信部12のP2、P3、P4と繰り返すことで、合計12個の超音波伝播時間測定値{Tjk}(1≦j≦4,1≦k≦3)を得る。
この際、前述したように、超音波受信部23(例えば、C1)の超音波受信時刻となるタイムスタンプを超音波伝播時間測定値{Tjk}(1≦j≦4,1≦k≦3)に付すことができ、当該タイムスタンプに基づいて第2電子機器位置計測結果間で関連付けが可能となる。
本実施形態では、超音波伝播時間を測定するために、反射波ではなく単方向の波を使うため、第1電子機器10及び第2電子機器20との間で、超音波発信時刻の同期をとる必要がある。このため、第1電子機器10の赤外線発光部14及び第2電子機器20の赤外線受光部24との間で、赤外線を超音波発信時刻の同期をとるためのトリガーとして使用している。
これに対して、例えば、IEEE1588に規定されたプロトコル等を用いて、第1電子機器10及びすべての第2電子機器20がそれぞれの内部時刻を基準時刻に同期させる時刻同期部15,25を備えることで、例えば、図4に示すように、第1電子機器10の赤外線発光部14及び第2電子機器20の赤外線受光部24を省略することができる。
より具体的には、例えば、超音波伝播時間測定部26は、各超音波発信部12(P1、P2、P3、P4)がそれぞれ、超音波を発信する発信時刻sj(1≦j≦4)を、例えばネットワークを介して取得し、リアルタイムに記憶する。または、超音波発信部12(P1、P2、P3、P4)の超音波発信時を予め設定しておき、例えば超音波伝播時間測定部26に共有しておくことができる。
超音波伝播時間測定部26は、各超音波発信部12(P1、P2、P3、P4)の発信した超音波を各超音波受信部23(C1、C2、C3)が受信した12個の受信時刻tjk(1≦j≦4,1≦k≦3)を取得する。
超音波伝播時間測定部26は、12個の受信時刻tjk(1≦j≦4,1≦k≦3)からsj(1≦j≦4)を減算することにより、各超音波発信部12(P1、P2、P3、P4)の発信した超音波が各超音波受信部23(C1、C2、C3)により受信されるまでの超音波伝播時間測定値Tjk(1≦j≦4,1≦k≦3)を得る。
前述したように、各超音波発信部12(P1、P2、P3、P4)は、それぞれが異なる周波数の超音波を発信するようにすることができる。この場合、第2電子機器20の各超音波受信部23(C1、C2、C3)は、受信した超音波の周波数により、どの超音波発信部12(P1、P2、P3、P4)から出た超音波であるかを判断することで、超音波伝播時間測定値{Tjk}(1≦j≦4,1≦k≦3)を測定することができる。
第2電子機器位置情報算出部13は、超音波伝播時間測定部26により測定された12個の超音波伝播時間測定値(Tjk)に超音波の速度を掛けることにより、各超音波発信部12(P1、P2、P3、P4)と各超音波受信部23(C1、C2、C3)間の直線距離Rjk(1≦j≦4、1≦k≦3)を算出することができる。
次に、第2電子機器位置情報算出部13が、各超音波発信部12(P1、P2、P3、P4)と各超音波受信部23(C1、C2、C3)間の各直線距離Rjk(1≦j≦4、1≦k≦3)に基づいて、各点C0、C1、C2、C3の基準座標系(第1座標系)における座標値を算出する処理について、前述の例に基づいて説明する。
ここで、各点C0、C1、C2、C3の基準座標系(第1座標系)における座標値を(x0,y0,z0)、(x1,y1,z1)、(x2,y2,z2)、及び(x3,y3,z3)とする。
x12+y12+z12 = R112 (式1)
(x1−10)2+y12+z12 = R212 (式2)
x12+(y1−10)2+z12 = R312 (式3)
x12+y12+(z1−10)2 = R412 (式4)
x1=(R212 − R112 +100)/20
y1=(R312 − R112 +100)/20
z1=(R412 − R112 +100)/20
・・・(式5)
x2=(R222 − R122 +100)/20
y2=(R322 − R122 +100)/20
z2=(R422 − R122 +100)/20
・・・(式6)
x3=(R232 − R132 +100)/20
y3=(R332 − R132 +100)/20
z3=(R432 − R132 +100)/20
・・・(式7)
(x0−x1)2+(y0−y1)2+(z0−z1)2 = 102 (式8)
(x0−x2)2+(y0−y2)2+(z0−z2)2 = 102 (式9)
(x0−x3)2+(y0−y3)2+(z0−z3)2 = 102 (式10)
なお、C1、C2、C3の位置を計測するためには、第1電子機器10側の超音波発信部12は3つあればよいが、本実施形態ではP1、P2、P3、P4の4つとした。そうすることで、計算を簡単にするとともに、測定精度を向上させることができる。
超音波伝播時間測定部26及び第2電子機器位置情報算出部13の一連の処理はリアルタイムに処理することができる。
次に、3次元データ処理部40について説明する。
<3次元データ処理部40について>
[点群データ座標値変換部41]
nを第2電子機器20(3次元計測部22)のインデックス(識別番号)、計測時刻をtとしたとき、点群データ座標値変換部41は、点群データ{Qn(t)}(1≦n≦N)(t:タイムスタンプ)を、同一座標系(例えば基準座標系)の座標に変換するための座標変換行列{Fn(t)}(1≦n≦N)(t:タイムスタンプ)を算出し、各点群データQn(t)の各点を表す固有座標系(第2座標系)における座標値から基準座標系(第1座標系)における座標値への座標変換を行う。
まず、点群データ座標値変換部41は、時刻tを突き合わせることで、各点群データQn(t)を測定したときの第2電子機器20n(3次元計測部22n)の計測位置Ln(t)を特定する。なお、点群データQn(t)を測定したときの測定時刻と第2電子機器20n(3次元計測部22n)の計測位置Ln(t)を測定したときの測定時刻とが必ずしも一致しない場合には、例えば点群データQn(t)を測定したときの測定時刻の近傍の時刻における3次元計測部22nの計測位置を用いて、線形補完することができる。
このように、点群データ座標値変換部41は、各第2電子機器位置情報Ln(t)に基づいて、点群データ{Qn(t)}の各点を示す固有座標系(第2座標系)における座標値を基準座標系(第1座標系)における座標値に変換するための座標変換行列Fn(t)を算出することができる。
このようにして、点群データ座標値変換部41は、点群データQn(t)の各点を基準座標系(第1座標系)での座標値に変換した点群データ{Q´n(t)}を算出することができる。
合成点群作成部42は、第1合成点群データ作成部421と、点群データマッチング部422と、を備える。
第1合成点群データ作成部421は、点群データ座標値変換部41により、時刻tにおける各点群データQn(t)の各点の固有座標系(第2座標系)での座標値を、基準座標系(第1座標系)での座標値に変換した各点群データ{Q´n(t)} (1≦n≦N)間の基準座標系(第1座標系)での座標値が同じ点については、同一点として、重ね合わせることで、合成点群データQ´(t)を作成することができる。
しかし、各点群データ{Q´n(t)}(1≦n≦N)間の基準座標系(第1座標系)での座標値が同じ点であっても、測定誤差等により、位置ずれが発生する可能性がある。
このため、点群データマッチング部422は、点群データ座標値変換部41により、基準座標系(第1座標系)での座標に変換した各点群データ{Q´n(t)}の各点の座標値に基づいて、それぞれの点群データ{Q´n(t)}(1≦n≦N)から抽出した3次元形状に係る特徴パラメータ(例えば、曲面の曲率(ガウス曲率))に基づいて重なる部分の位置合わせ(マッチング)を、行うことで、位置ずれを補正することができる。
そうすることで、同一の基準座標系(第1座標系)での座標で表される複数の点群データ{Q´n(t)}(1≦n≦N)を用いて、より正確な欠損部分の少ない3次元立体となる合成点群データ(以下、「Q(t)」と表す)を取得することができる。
なお、位置ずれの補正については、バックグラウンド処理として、例えば、1秒1回程度のサンプリングとしてもよい。
しかしながら、ICP法は総当たり方式であるため、データ量が多くなると、膨大な時間を要していた。
また、位置合わせのための判定指標として、色情報を用いる方法もある。しかしながら、色は、同一個所であっても、見る角度や光の当たり具合によって違って見えることもあり、したがって、異なる位置から測定された点群データQn(t)とQm(t)(n≠m)とを、色を判定指標とするマッチングは不安定であった。
曲面の曲率は、座標系に依存しない物理的数学的特性であって、同じ曲面の同一箇所の凸凹度合いは、どの位置(すなわち、どの3次元計測部22)から見ても同じになることから、マッチングの判定指標として使用することができる。「曲面の曲率」を用いることで、どの3次元計測部22から測定されても、「曲面」の曲率は同一の値をとることが想定されることから、位置合わせ時のエラー発生を減少させることができる。また、マーカー設置の手間が無く、色情報と違って光が不要なため、光源(太陽等)の具合に左右されることがない。
なお、曲面の曲率としては、例えばガウス曲率、平均曲率等があるが、第1実施形態では、ガウス曲率を適用することができる。
具体的には、点群データマッチング部422は、まず複数の点群データを基準座標系での座標値を突き合わせ、その積集合を得ることで、マッチング処理対象となる点群データの範囲を限定する。このことにより、マッチング処理に要する計算量を大幅に減らすことができ、システム全体の速度向上に寄与することができる。また、積集合が空集合の場合は、そもそもマッチング処理をしなくて良い。
次に、点群データマッチング部422は、部分的に重なる、点群データA及び点群データBの重なる部分において、「両曲面」上の「ある程度の広がりをもった面」上の各点の曲率を求め、それらを比較して、例えば曲率の差の合計が最小となるような最適な変換を、これら一連の処理を繰り返しながら求める。
例えば近傍点は、x0の隣り合う値を例えばx−2、x−1、x0、x+1、x+2等として表すと、
(x+1、y0)、(x+2、y0)、・・・
(x−1、y0)、(x−2、y0)、・・・
(x0、y+1)、(x0、y+2)、・・・
(x0、y−1)、(x0、y−2)、・・・
等として求めることができる。
最後に、対象物の曲面が滑らかであることを制約条件として用いて曲率計算の精度を反復計算によって向上させて、算出する。
しかし、この曲率を用いる方法は、正確ではあるが計算量が多くなる。あるいは、物体の場所によっては(エッジ部分等)、うまく適用できない場合がある。その場合は、従来のICP法、色情報を用いる方法等を組み合わせることで、対応することができる。
こうすることで、例えば、形状の変化する計測対象物の多視点同時刻の点群データの合成を行うことができる。
図1に示すように、3次元データ保存部30は、源点群データ記憶部31と、第2電子機器位置情報記憶部32と、合成点群データ記憶部33と、を備える。
源点群データ記憶部31は、各3次元計測部22により計測された点群データに、当該計測時刻となるタイムスタンプを関連付けた点群データ情報を、第2電子機器20n毎に記憶する。
前述したように、例えば、各3次元計測部22nにより計測対象物表面の各点を画素単位で、予め設定した時間間隔(例えば、1秒間に30コマ)で取得する場合、源点群データ記憶部31は、3次元計測部22n毎に、例えば、1/30秒単位の計測時刻(t)毎に生成される点群データ{Qn(t)}を記憶する(1≦n≦N)(t:タイムスタンプ)。
第2電子機器位置情報記憶部32は、第2電子機器20の複数の超音波受信部23(C1、C2、C3)の基準座標系における座標値と、複数の超音波受信部23のうち、1つの超音波受信部23が超音波を受信した時刻となるタイムスタンプを関連付けた第2電子機器位置情報を第2電子機器20n毎に記憶する。
前述したように、第2電子機器位置情報記憶部32は、すべての第2電子機器20nの、時刻tに測定される第2電子機器位置情報の集合{Ln(t)}(1≦n≦N)(t:タイムスタンプ)を記憶する。
前述したように、合成点群データ記憶部33は、例えば、第1合成点群データ作成部421により、同時刻に計測された複数の点群データ(例えば、{Qn(t)}(1≦n≦N))から合成した、1つの合成点群データを時刻毎に記憶する。なお、必要に応じて点群データマッチング部422により補正された合成点群データを記憶することができる。
次に、3次元データ表示制御部50について説明する。
図1に示すように、3次元データ表示制御部50は、視点操作部51と、データ表示方式選択部52と、データ再生・保存指示部53と、3次元データ表示処理部54と、を備える。
このため、点群データを面形式に変換し、例えばポリゴン、不整三角網のメッシュ、及びCADモデルとして扱うことができる。
また、点群データは、各点データが三次元座標値を持つため、自由視点からのデータ閲覧及び空間参照を実現できる。具体的には、点群データ自体が有する3次元座標値を用いて、点群データを3次元空間から、例えばパノラマ空間への投影が可能となる。
視点操作部51は、利用者の視点方向、視点座標等の入力を利用者から受け取ることができる。このことにより、表示画像のズーム等のカメラワークと同様の操作が可能となる。
データ表示方式選択部52は、表示画像の表示方式に関する指示を利用者から受け取ることができる。例えば、3次元空間上の点群データをどのような投影面に投影するか、を選択することができる。例えばパノラマモデルは、球面、円柱、立方体等の投影面を選択できる。
データ再生・保存指示部53は、点群データから生成された3次元モデルデータの再生または保存に関する指示を利用者から受け取ることができる。
3次元データ表示処理部54は、合成点群データ記憶部33に格納された合成点群データを読み出して、視点操作部51により入力された利用者の仮想視点に基づいて、マッピング加工を行い、その結果の表示画像をディスプレイ画面に3次元表示する。
また、3次元データ表示処理部54は、動的な3次元モデルを用いて、視点操作部51から指定された視点パラメータで3次元空間を眺めた動画像を描画することができる。
ST2において、各第2電子機器20n(1≦n≦N)の電源が入れられ、例えば、計測作業者が、移動しながら、第2電子機器20n(3次元計測部22n)により、計測対象物を計測を開始する。
ST3において、各3次元計測部22nにより点群データが取得されると同時に、ST4において、各第2電子機器20n(3次元計測部22n)の位置取得用距離データが取得される。
ST5において、基準座標系(第1座標系)における各第2電子機器20n(3次元計測部22n)の位置情報が算出される。
ST6において、3次元データ処理部40により、3次元計測部22nの取得した点群データQn(t)と、第2電子機器位置情報算出部13の算出した各第2電子機器位置情報Ln(t)との対応付けがなされる。
ST7において、3次元データ処理部40により、同時刻tにおける各点群データQn(t)のマッチング・結合(合成)がなされる。
ST8において、3次元表示制御部50により、ユーザの仮想的な視点の指定にしたがい、当該仮想的な視点から見た3次元動画が表示される。
次に、本発明の第2実施形態に係る点群データ取得システム100について、説明する。なお、第2実施形態の説明にあたって、第1実施形態と同一構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
第1実施形態においては、第1電子機器10が第2電子機器位置情報算出部13を備え、第2電子機器20が超音波伝播時間測定部26を備えていたが、本発明はこれに限定されない。
例えば、第2電子機器位置情報算出部13は、第2電子機器20が備えてもよい。また、点群データ取得システム100において、第1電子機器10及び第2電子機器20とは別に、第2電子機器位置情報算出部13を設けてもよい。
このように、本発明の点群データ取得システム100において、第1電子機器10、第2電子機器20、3次元データ保存部30、3次元データ処理部40、及び3次元データ表示制御部50の有する各機能部をそれぞれ、適宜分散させることは、ユーザにとって適宜成しえる設計事項である。
第1実施形態又は第2実施形態では、点群データ取得システム100は、1つの第1電子機器10と1つ以上の第2電子機器20とを有する第1の電子機器群を備えている。
これに対して、点群データ取得システム100は、第1の電子機器群に属さない、1つの第1電子機器10と1つ以上の第2電子機器20を備える第2の電子機器群を階層的に備えることができる。
図6を参照すると、第(n+1)層(n≧1)に第1電子機器10を備え、第(n+1)層の第1電子機器10は、第n層の第1電子機器10からみると、第2電子機器20のように作用する。
このように反復処理することにより、第(n+1)層以上(n≧1)にある第1電子機器10の第1座標系における座標値及び第2電子機器20の固有座標系における座標値を、第1層にある第1電子機器10の基準座標系(第1座標系)における座標値に変換することができる。
例えば、第1電子機器10の第1座標系とは別のグローバル座標系を適用してもよい。この場合、全ての点群データの各点は、グローバル座標系における座標値により表すことができる。
しかし、複数の点群データを使ってデータ合成、マッチング処理を行う段階になると、データ同士の時刻合わせが必要になる。具体的には、測定時刻が必ずしも一致しない場合には、例えば当該時刻の近傍の3次元計測部22nの計測位置により、線形補完することができる。また、複数の点群データ間において、時刻の近いもの同士を取り出して合成、マッチング処理することもできる。
このように構成することで、3次元計測部22は、第1電子機器10のトリガーによる同期制御なしに、各々自分のタイミングで計測対象物を計測することができる。
11 第1通信部
12 超音波発信部
13 第2電子機器位置情報算出部
14 赤外線発光部
15 時刻同期部
20 第2電子機器
21 第2通信部
22 3次元計測部
23 超音波受信部
24 赤外線受光部
25 時刻同期部
26 超音波伝播時間測定部
30 3次元データ保存部
31 源点群データ記憶部
32 第2電子機器位置情報記憶部
33 合成点群データ記憶部
40 3次元データ処理部
41 点群データ座標値変換部
42 合成点群データ作成部
421 第1合成点群データ作成部
422 点群データマッチング部
50 3次元データ表示制御部
51 視点操作部
52 データ表示方式選択部
53 データ再生・保存指示部
54 3次元データ表示処理部
100 点群データ取得システム
Claims (10)
- 1つの第1電子機器と1つ以上の移動可能な第2電子機器とを有する第1の電子機器群を備える、被写体の表面の各点までの深度情報を画素単位に有する点群データを取得する点群データ取得システムであって、
前記第1電子機器は、
第1座標系を有し、
第1通信部と、
超音波を発信する、複数の超音波発信部と、
を備え、
前記第2電子機器は、
それぞれが固有の第2座標系を有し、
第2通信部と、
超音波を受信する、複数の超音波受信部と、
前記点群データを前記第2座標系に基づいて計測する3次元計測部と、
を備え、
前記点群データ取得システムは、さらに
前記複数の超音波受信部のそれぞれが、前記複数の超音波発信部のそれぞれから発信された超音波を受信するのに要した超音波伝播時間を測定する超音波伝播時間測定部と、
前記超音波伝播時間測定部により測定された前記超音波伝播時間に基づいて、前記複数の超音波受信部の前記第1座標系における座標値をそれぞれ算出する第2電子機器位置情報算出部と、
前記複数の超音波受信部の前記第1座標系における座標値を前記第2電子機器毎に記憶する第2電子機器位置情報記憶部と、
前記3次元計測部により計測された前記点群データを前記第2電子機器毎に記憶する源点群データ記憶部と、
を備える、点群データ取得システム。 - 前記複数の超音波発信部は、それぞれ第1座標系の線形独立である任意の位置に設けられ、
前記複数の超音波受信部は、それぞれ前記第2座標系の線形独立である任意の位置に設けられる、請求項1に記載の点群データ取得システム。 - 前記第2電子機器は、さらに、
前記複数の超音波受信部のそれぞれに対応する複数のタイマーカウンターを備え、
前記点群データ取得システムは、さらに、
前記複数の超音波発信部のそれぞれが超音波を発信すると同時に赤外線を発光する赤外線発光部と、
前記赤外線を受光すると同時に、前記複数のタイマーカウンターをスタートさせる、赤外線受光部と、を備え、
前記複数の超音波受信部のそれぞれは、さらに前記超音波を受信した時点で、前記複数のタイマーカウンターのそれぞれをストップさせ、
前記超音波伝播時間測定部は、前記複数のタイマーカウンターのそれぞれがスタートされてからストップされるまでの時間に基づいて、前記複数の超音波受信部のそれぞれが、前記複数の超音波発信部のそれぞれから発信された超音波を受信するのに要した超音波伝播時間を測定する、請求項1又は請求項2に記載の点群データ取得システム。 - 前記第1電子機器及び前記第2電子機器は、それぞれ、さらに、
内部時刻を基準時刻に同期させる時刻同期部を備え、
前記超音波伝播時間測定部は、前記複数の超音波発信部のそれぞれが超音波を発信した発信時刻情報及び前記複数の超音波受信部のそれぞれが前記超音波を受信した受信時刻情報に基づいて、前記複数の超音波受信部のそれぞれが、前記複数の超音波発信部のそれぞれから発信された超音波を受信するのに要した超音波伝播時間を測定する、請求項1又は請求項2に記載の点群データ取得システム。 - 前記第2電子機器位置情報記憶部は、さらに、
前記複数の超音波受信部の前記第1座標系における座標値に、前記複数の超音波受信部のうち、1つの超音波受信部が超音波を受信した時刻となるタイムスタンプを関連付けた第2電子機器位置情報を前記第2電子機器毎に記憶し、
前記源点群データ記憶部は、さらに、
前記3次元計測部により計測された前記点群データに、前記点群データの計測時刻となるタイムスタンプを関連付けた点群データ情報を前記第2電子機器毎に記憶し、
前記点群データ取得システムは、さらに、
前記第2電子機器位置情報及び前記点群データ情報に基づいて、前記点群データ情報に含まれる前記点群データにおける各点のデータの前記第2座標系における座標値を、前記第1座標系における座標値に変換する点群データ座標値変換部と、
複数の点群データを、前記点群データ座標値変換部により変換された前記第1座標系における座標値に基づいて、重なる部分の位置合わせを行うことで、1つの合成点群データを作成する合成点群データ作成部と、
前記合成点群データ作成部により作成された合成点群データを記憶する合成点群データ記憶部と、
を備える、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の点群データ取得システム。 - 前記合成点群データ作成部は、さらに、
複数の点群データを、前記点群データ座標値変換部により変換された前記第1座標系における座標値に基づいて、重なる部分の位置合わせを行い、さらに前記第1座標系における同一座標値を有する部分を有する異なる複数の点群データからそれぞれ抽出した3次元形状に係る曲面の曲率を用いて、前記複数の点群データをマッチングする点群データマッチング部を備える請求項5に記載の点群データ取得システム。 - 前記合成点群データ作成部は、さらに、
同時刻に計測された複数の点群データを、前記点群データ座標値変換部により変換された前記第1座標系における座標値に基づいて、重なる部分の位置合わせを行うことで、1つの合成点群データを作成する、請求項5又は請求項6に記載の点群データ取得システム。 - 前記点群データ取得システムは、さらに、
前記第1の電子機器群に属さない、1つの第1電子機器と1つ以上の第2電子機器を備える第2の電子機器群を有し、
前記第2の電子機器群に属する第1電子機器は、さらに、
超音波を受信する、複数の超音波受信部を備え、
前記超音波伝播時間測定部は、さらに前記第1の電子機器群に属する前記第1電子機器の前記複数の超音波発信部のそれぞれから発信された超音波を、前記第2の電子機器群に属する前記第1電子機器の備える前記複数の超音波受信部のそれぞれが受信するのに要した超音波伝播時間を測定し、
前記第2電子機器位置情報算出部は、さらに前記超音波伝播時間測定部により測定された前記超音波伝播時間に基づいて、前記第2の電子機器群に属する第1電子機器の複数の超音波受信部の前記第1の電子機器群に属する第1電子機器における第1座標系における座標値をそれぞれ算出し、
前記第2電子機器位置情報記憶部は、さらに前記第2の電子機器群に属する前記第1電子機器の複数の超音波受信部の、前記第1の電子機器群に属する前記第1電子機器における第1座標系における座標値を前記第2の電子機器群に属する前記第1電子機器に対応して記憶し、
前記源点群データ記憶部は、さらに前記第2の電子機器群に属する第2電子機器の3次元計測機により計測された点群データを前記第2の電子機器群に属する前記第2電子機器毎に記憶する、請求項1乃至請求項7に記載のいずれか1項に記載の点群データ取得システム。 - 被写体の表面の各点までの深度情報を画素単位に有する点群データを取得する点群データ取得方法であって、
第1座標系を有する第1電子機器の複数の超音波発信部により複数の超音波を発信する超音波発信ステップと、
第2座標系をそれぞれ有する1つ以上の第2電子機器の複数の超音波受信部により、前記超音波発信ステップにより発信された前記複数の超音波のそれぞれを受信する超音波受信ステップと、
前記1つ以上の第2電子機器の3次元計測部により、点群データを前記第2座標系に基づいて計測する3次元計測ステップと、
前記超音波発信ステップにおいて発信された前記複数の超音波のそれぞれを、前記超音波受信ステップにおいて、前記第2電子機器の複数の超音波受信部それぞれにより受信するのに要した超音波伝播時間を測定する超音波伝播時間測定ステップと、
前記超音波伝播時間測定ステップにおいて測定された前記超音波伝播時間に基づいて、前記第2電子機器の複数の超音波受信部の前記第1座標系における座標値をそれぞれ算出する第2電子機器位置情報算出ステップと
前記第2電子機器位置情報算出ステップにおいて算出された、前記1つ以上の第2電子機器の複数の超音波受信部の前記第1座標系における座標値を前記第2電子機器毎に記憶する第2電子機器位置情報記憶ステップと、
前記3次元計測ステップにより計測された前記点群データを前記第2電子機器毎に記憶する源点群データ記憶ステップと、
を備える点群データ取得方法。 - 複数の超音波発信部を備えるコンピュータ、及び3次元計測部と複数の超音波受信部とを備えるコンピュータに、請求項9に記載の方法の各ステップを実行させるためのコンピュータプログラム。
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