JP2016125472A - 噴霧装置及び排気浄化装置 - Google Patents

噴霧装置及び排気浄化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016125472A
JP2016125472A JP2015002451A JP2015002451A JP2016125472A JP 2016125472 A JP2016125472 A JP 2016125472A JP 2015002451 A JP2015002451 A JP 2015002451A JP 2015002451 A JP2015002451 A JP 2015002451A JP 2016125472 A JP2016125472 A JP 2016125472A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow path
movable body
reducing agent
spray
exhaust
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015002451A
Other languages
English (en)
Inventor
好伸 永田
Yoshinobu Nagata
好伸 永田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Futaba Industrial Co Ltd
Original Assignee
Futaba Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Futaba Industrial Co Ltd filed Critical Futaba Industrial Co Ltd
Priority to JP2015002451A priority Critical patent/JP2016125472A/ja
Publication of JP2016125472A publication Critical patent/JP2016125472A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】排気浄化装置の排気流路内に還元剤を噴霧する噴霧装置において、噴霧装置の大型化を抑制しつつ還元剤の噴霧態様を変化させる。【解決手段】噴霧装置は、流路形成部と、切替部と、を備える。流路形成部は、供給源から供給された還元剤を噴霧孔へ導く還元剤流路として、噴霧孔からの還元剤の噴霧態様が異なる複数種類の還元剤流路を選択的に形成可能である。切替部は、流路形成部により形成される還元剤流路を切り替える。【選択図】図2

Description

本発明は、排気浄化装置の排気流路内に還元剤を噴霧する噴霧装置に関する。
ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排ガス中には、大気汚染物質である窒素酸化物(NOx)が含まれている。こうした排ガスを浄化するための装置として、SCR(Selective Catalytic Reduction:選択触媒還元)方式の触媒を有する排気浄化装置が周知である。この種の排気浄化装置は、触媒の浄化性能を高めるために、排気流路内の排ガスに尿素水を噴霧する噴霧装置を備えている。噴霧装置によって排ガス中に噴霧された尿素水は、排ガスの熱により加水分解し、加水分解により生じたアンモニア(NH3)が排ガスとともに触媒へ供給される。排ガス中の窒素酸化物は、触媒においてアンモニアと反応し、還元浄化される。
ところで、内燃機関から排気流路に流入する排ガスの流量及び温度は、内燃機関の稼動状態や周囲の環境などによって変動する。このため、例えば排気流路を流れる排ガス流量が少なく排ガス温度が低い状態で、噴霧装置によって尿素水を触媒に噴霧すると、排ガス流量が多く排ガス温度が高い場合に比べて尿素水の加水分解が起こりにくくなる。逆に、排ガス流量が多く排ガス温度が高い場合には、排ガス流量が少なく排ガス温度が低い場合に比べて、排ガスの流れが速くなり、噴霧装置から噴霧された尿素水が排ガスに流されやすくなる。よって、触媒の浄化性能をより向上させるためには、触媒に噴霧する尿素水の噴霧態様も排ガスの状態に合わせて変化させることが望ましい。そこで、尿素水を噴霧装置に供給するポンプを制御することにより、排ガスの状態に合わせ尿素水を好適な粒子径になるよう変化させ、窒素酸化物の浄化率を向上させる構成が提案されている(特許文献1参照)。
特開2009−293513号公報
しかしながら、前述した特許文献1に記載の構成では、尿素水の粒子径を変化させる制御のためにポンプを大型化させる必要があるため、大型化したポンプ設置のためのスペースを余分に確保しなければならない問題があった。
本発明は、噴霧装置の大型化を抑制しつつ還元剤の噴霧態様を変化させることを目的としている。
本発明の一側面は、噴霧装置であって、流路形成部と、切替部と、を備える。流路形成部は、供給源から供給された還元剤を噴霧孔へ導く還元剤流路として、噴霧孔からの還元剤の噴霧態様が異なる複数種類の還元剤流路を選択的に形成可能である。切替部は、流路形成部により形成される還元剤流路を切り替える。
このような構成によれば、還元剤流路を切り替えることで噴霧孔からの還元剤の噴霧態様を変化させることができる。その結果、例えば排ガスの状態に合わせて還元剤の噴霧態様を変化させることが可能となる。
上記構成において、流路形成部は、供給源から供給された還元剤に旋回流を発生させる旋回流路を備え、還元剤に発生させる旋回流の度合いが異なる複数種類の還元剤流路を選択的に形成可能であってもよい。このような構成によれば、還元剤に発生させる旋回流の度合いによって、還元剤の噴霧態様を変化させることができる。
上記構成において、流路形成部は、供給源から還元剤が供給される内部空間及び内部空間に供給された還元剤を外部へ噴霧するための噴霧孔が形成された筐体と、内部空間において移動可能に設けられた可動体と、を備えてもよい。可動体には、流入口から流入した還元剤を流出口へ導く流路であって、旋回流路として機能する内部流路が形成されてもよい。可動体が第1の位置に位置している状態では、可動体により噴霧孔が覆われるとともに、流出口と噴霧孔とが連通して流入口から噴霧孔へ至る還元剤流路が形成されてもよい。また、可動体が第2の位置に位置している状態では、可動体により噴霧孔が覆われず、供給源から供給された還元剤が内部流路を通らずに噴霧孔へ至る還元剤流路が形成されてもよい。そして、切替部は、可動体の位置を第1の位置と第2の位置との間で移動させることにより還元剤流路を切り替えてもよい。このような構成によれば、筐体の内部空間において可動体の位置を移動させる簡素な構成により、還元剤流路を切り替えることができる。
上記構成において、内部流路は、流出口に近づくほど内径が小さくなる形状の絞り流路と、流入口から流入した還元剤を、絞り流路の中心軸方向とは異なる方向から絞り流路における上流側へ供給する供給流路と、を備えてもよい。このような構成によれば、供給流路から絞り流路へ供給された還元剤が、絞り流路によって旋回するように案内されながら流出口へ導かれ、噴霧孔から噴霧される。したがって、還元剤が内部流路を通らずに噴霧孔から直接噴霧される場合と比較して、噴霧角度を大きくしたり、噴霧される粒子径を小さくしたりすることが可能となる。
上記構成において、内部空間は、少なくとも可動体を収容する部分が円柱状に形成され、可動体は、内部空間の内周面にガイドされて中心軸方向へ移動可能に設けられ、中心軸方向から見て円の一部が切り欠かれた形状であり、切欠きによって生じる隙間が還元剤流路として機能してもよい。このような構成によれば、可動体が第2の位置に位置している状態において、筐体と可動体との間に、供給源から供給された還元剤が内部流路を通らずに噴霧孔へ至る還元剤流路を形成することができる。
上記構成において、可動体は、少なくとも一部が強磁性体によって形成され、切替部は、通電されることによって生じる磁力で可動体を移動させてもよい。このような構成によれば、切替部への通電の有無によって可動体を第1の位置と第2の位置との間で移動させ、2つの異なる還元剤流路を切り替えることができる。
また、本発明の別の側面は、排気浄化装置であって、流路部材と、触媒と、拡散部材と、上記噴霧装置と、を備える。流路部材は、排気流路を形成する。触媒は、排気流路を流れる排ガスを浄化する。拡散部材は、排気流路における触媒の上流側に設けられ、排気流路を流れる排ガスを拡散する。噴霧装置は、排気流路における拡散部材の上流側へ還元剤を噴霧する。
このような構成によれば、例えば排ガスの状態に合わせて還元剤の噴霧態様を変化させることで、還元剤を拡散部材により均一に当てて拡散させ、触媒に流入する還元剤の分布の偏りを抑制することができる。
実施形態の排気浄化装置の断面図である。 図2(A)は実施形態の第1の状態での噴霧装置の断面図、図2(B)は実施形態の第2の状態での噴霧装置の断面図である。 図3(A)は可動体の斜視図、図3(B)は可動体下部の平面図である。 図4(A)は第1の状態での流路切替装置の断面図、図4(B)は第2の状態での流路切替装置の断面図である。 図5(A)は第1変形例における可動体下部の平面図、図5(B)は図5(A)のVB-VB断面図である。 図6(A)は第2変形例における可動体下部の平面図、図6(B)は図6(A)のVIB-VIB断面図である。 図7(A)は第3変形例の第1の状態での流路切替装置の断面図、図7(B)は第3変形例の第2の状態での流路切替装置の断面図である。 図8(A)は第4変形例の第1の状態での流路切替装置の断面図、図8(B)は第4変形例の第2の状態での流路切替装置の断面図である。 図9(A)は第5変形例の第1の状態での流路切替装置の断面図、図9(B)は第5変形例の第2の状態での流路切替装置の断面図である。 図10(A)は第6変形例の第1の状態での流路切替装置の断面図、図10(B)は第6変形例の第2の状態での流路切替装置の断面図である。 図11(A)は第7変形例の第1の状態での流路切替装置の断面図、図11(B)は第7変形例の第2の状態での流路切替装置の断面図である。
以下、本発明の例示的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
[1.構成]
図1に示すように、排気浄化装置1は、自動車の内燃機関(例えばディーゼルエンジン)から排出された排ガスを浄化するためのものであり、第1の流路部材2と、第2の流路部材3と、触媒4と、噴霧装置5と、拡散部材6と、を備える。なお、以下の説明では、図1を基準に上下左右方向(鉛直方向及び水平方向)を表現するが、あくまでも説明の便宜上の表現であり、排気浄化装置1が設けられる向きは特に限定されない。
第1の流路部材2は、内燃機関から排出された排ガスを自動車の外部へ導くための排気流路の一部、具体的には触媒4へ至る排気流路を形成する。第1の流路部材2は、排気流路における上流側(図1でいう左側)から順に、第1の管部2Aと、第2の管部2Bと、第3の管部2Cと、第4の管部2Dと、第5の管部2Eと、を備える。なお、これら各管部2A〜2Eは説明の便宜上の区分であり、第1の流路部材2を構成する部品の区分は特に限定されない。
第1の管部2Aは、直線状の円管部である。
第3の管部2Cは、第1の管部2Aと内径が同じ直線状の円管部である。ただし、第3の管部2Cは、排ガスの流れる方向が第1の管部2Aと異なる。具体的には、第1の管部2Aは、排ガスが斜め下方へ流れる流路を形成し、第3の管部2Cは、排ガスが水平方向へ流れる流路を形成する。このため、第1の管部2Aと第3の管部2Cとは、側面視において円弧状に湾曲した円管部である第2の管部2Bによって、なだらかに連結されている。なお、この例では、第1の管部2Aの中心軸線である第1の軸線C1と第3の管部2Cの中心軸線である第2の軸線C2とが交差している。
第5の管部2Eは、第3の管部2Cと同軸の(第2の軸線C2を中心軸線とする)直線状の円管部である。ただし、第5の管部2Eは、第3の管部2Cの内径よりも外径が大きい円柱状の触媒4を収容するために、第3の管部2Cよりも内径が大きく形成されている。このため、第3の管部2Cと第5の管部2Eとは、排気流路の内径を徐々に拡大するための拡径流路を形成する円錐台状の円管部である第4の管部2Dによって、なだらかに連結されている。
つまり、触媒4へ至る排気流路として、触媒4の上流側に湾曲流路及び拡径流路を有する排気流路が、第1の流路部材2によって形成されている。
第2の流路部材3は、噴霧装置5により噴霧された(排気流路外の噴霧孔14から拡散された)還元剤を触媒4よりも上流側の排気流路へ導く還元剤流路を形成する。第2の流路部材3は、第3の管部2Cと同軸の(第2の軸線C2を中心軸線とする)円管部であり、この例では、排気流路へ向かって若干テーパ状に拡径している。第2の流路部材3は、第1の流路部材2における第2の管部2Bに接続されており、噴霧装置5により噴霧された還元剤は、第2の管部2B内を流れる排ガスと合流する。
触媒4は、窒素酸化物を還元する機能を有するSCR方式の触媒であり、排気流路における拡径流路の下流側(具体的には第5の管部2E内)に設けられている。
噴霧装置5は、液状の還元剤を噴霧し、第2の流路部材3を介して、排気流路における拡散部材6よりも上流側(具体的には第2の管部2B内)へ還元剤を供給する。本実施形態では、還元剤として尿素水を噴霧する。なお、厳密には、排ガス中に噴霧された尿素水が、排ガスの熱により加水分解してアンモニア(NH3)が生じ、こうして生じたアンモニアが還元剤として機能するが、加水分解前の状態(尿素水)についても還元剤と称する。なお、噴霧装置5の具体的な構成については後述する。
拡散部材6は、上流側から流入した排ガスを拡径流路へ拡散するように流出させ、触媒4に流入する排ガスの偏りを抑制する(均一に近づける)ためのものであり、排気流路における拡径流路の上流側(第3の管部2C内)に設けられている。
次に、噴霧装置5の具体的な構成について説明する。
図2(A)及び図2(B)に示すように、噴霧装置5は、ポンプ11と、流路切替装置12と、を備える。
ポンプ11は、図示しない電子制御装置によって制御され、図示しないタンク内の還元剤(尿素水)を流路切替装置12に供給する。
流路切替装置12は、ケース121と、可動体13と、スプリング122と、コイル123と、を有する。
ケース121には、ポンプ11から還元剤が供給される内部空間120と、内部空間120に供給された還元剤を外部(本実施形態では第2の管部2B内)へ噴霧するための噴霧孔14と、が形成されている。つまり、内部空間120は、ポンプ11から供給された還元剤を噴霧孔14へ導く流路として機能する。
具体的には、内部空間120は、上流側(図2(A)及び図2(B)でいう上側)から順に、上流流路12A、中流流路12B及び下流流路12Cに区分される。上流流路12A、中流流路12B及び下流流路12Cは、いずれも円柱状の空間であり、中心軸が互いに重なるように(同軸に)形成されている。中流流路12Bは、上流流路12Aよりも断面積が大きく、下流流路12Cは、中流流路12Bよりも断面積が大きい。つまり、内部空間120は、下流側へ向かって段階的に広がった形状である。
可動体13は、強磁性体材料(例えばフェライト系ステンレス鋼)によって形成された概略円柱状の部品である。可動体13には、流入口131から流入した還元剤を流出口132へ導く内部流路13Aが形成されている。
具体的には、図3(A)に示すように、可動体13は、可動体上部133及び可動体下部134の2つの異なる部品によって構成されている。可動体上部133は、概略円柱状の部品であって、その中心軸方向から見て、円の一部(この例では中心軸を挟む2箇所)に直線状の形状を有する切欠き135Aを形成する。可動体下部134は、可動体上部133と基本的な形状は同一であり、可動体上部133と対応する位置に2つの切欠き135Bが形成されている。ただし、可動体下部134は、内部流路13Aを形成するための2つの溝136及び1つの貫通孔137が形成されている点で、可動体上部133と異なる。
貫通孔137は、下流側が流出口132に近づくほど内径が小さくなる形状(この例では円錐状)の絞り流路を形成する。なお、この例では、流出口132は、その内径が噴霧孔14の内径と同じになるように設計されている。
溝136は、図3(B)にも示すように、切欠き135B側に形成された流入口131から流入した還元剤を、貫通孔137の中心軸方向とは異なる方向から貫通孔137により形成される絞り流路の上流側へ供給する供給流路を形成する。この例では、溝136の中心軸が、貫通孔137の中心軸に直交する面と平行な方向であって、貫通孔137の中心軸と交わらない方向となるように、溝136が形成されている。また、この例では、溝136は、貫通孔137の中心軸方向から見て、供給流路が絞り流路の円の接線となる位置及び向きに形成されている。特に、この例では、2つの溝136の中心軸が互いに平行となるように、溝136が形成されている。
つまり、内部流路13Aは、可動体13の側面であって切欠き135Bが形成された2つの平面のそれぞれに形成された2つの流入口131から流入した還元剤を合流させて、可動体13の下流側端面に形成された1つの流出口132へ導く流路である。
可動体13は、切欠き135A及び切欠き135Bの形成されていない部分(円柱を形成する部分)の外径が、下流流路12Cの内径と同じ(正確には下流流路12Cの内径よりもやや小さい)大きさに形成されている。このため、可動体13は、下流流路12Cの内周面によって中心軸方向以外への移動が制限される。一方、可動体13は、中心軸方向の長さが下流流路12Cの長さよりも短い。つまり、可動体13は、下流流路12Cにおいて中心軸方向に沿って移動可能に設けられている。なお、図2(A)及び図2(B)に示される可動体13は、切欠き135A及び切欠き135Bが形成された部分の断面である。図2(A)及び図2(B)に示すように、切欠き135A及び切欠き135Bによって生じる隙間(可動体13の外面と下流流路12Cの内周面との間の隙間)が還元剤の流路として機能する。
スプリング122は、上流流路12Aの内径よりも大きく、中流流路12Bの内径よりも小さい外径であって、内部空間120に収容されている。スプリング122の上流側端部は、中流流路12Bの上流側端面に当接する。一方、スプリング122の下流側端部は、可動体13の上流側端面に当接する。つまり、スプリング122は、可動体13を下流側方向に付勢する。なお、本実施形態では、可動体上部133及び可動体下部134は、スプリング122によって可動体上部133が可動体下部134側に付勢されることにより、互いに当接する。ただし、これに限定されるものではなく、可動体上部133及び可動体下部134が互いに接合されていてもよい。
コイル123は、ケース121における内部空間120の外周に形成された収容空間に収容され、可動体13を囲うように配置される。コイル123は、図示しない通電装置により通電されることによって、スプリング122による付勢力に反して可動体13を上流側へ移動させる磁力を発生する。
すなわち、コイル123が通電されていない状態では、図4(A)に示すように、可動体13は、スプリング122の付勢力によって、可動体13の下流側端面が下流流路12Cの下流側端面に当接する位置(第1の位置)に位置する。この状態では、可動体13により噴霧孔14が覆われるとともに、流出口132と噴霧孔14とが連通して流入口131から噴霧孔14へ至る流路が形成される。つまり、噴霧孔14へ至る流路は、可動体13の内部流路13Aのみとなる。なお、この状態で形成される還元剤流路(ポンプ11から供給された還元剤を噴霧孔14へ導く流路)を、以下「第1の還元剤流路」という。
このため、ポンプ11から内部空間120へ供給された還元剤は、可動体13の内部流路13Aを通って噴霧孔14へ流れ、噴霧孔14から噴霧される。具体的には、図4(A)に示すように、可動体13に形成された2つの流入口131から内部流路13Aに流入した還元剤は、貫通孔137の内周面に沿って一定方向に旋回するように案内される。つまり、内部流路13Aは、流入した還元剤に旋回流を発生させる旋回流路として機能する。発生した旋回流は、その遠心力によって貫通孔137の内周面の圧力を増大させる。その結果、噴霧孔14から噴霧される還元剤の粒子径が小さくなるとともに、噴霧角度が大きくなる。
一方、コイル123が通電された状態では、図4(B)に示すように、可動体13は、コイル123に発生する磁力によって、スプリング122による付勢力に反して上流側へ移動し、下流流路12Cの下流側端面から浮いた状態となる。つまり、可動体13は、当該可動体13により噴霧孔14が覆われない位置(第2の位置)に位置する。この状態では、ポンプ11から供給された還元剤が可動体13の内部流路13Aを通らずに噴霧孔14へ至る流路が形成される。なお、この状態で形成される還元剤流路(ポンプ11から供給された還元剤を噴霧孔14へ導く流路)を、以下「第2の還元剤流路」という。
このため、ポンプ11から内部空間120へ供給された還元剤は、切欠き135A及び切欠き135Bによって生じる隙間を通って噴霧孔14へ流れ、噴霧孔14から噴霧される。なお、可動体13の内部流路13Aを通って噴霧孔14へ至る流路も形成されているが、内部流路13Aを通らない流路と比較して圧力損失が大きいため、還元剤のほとんどは内部流路13Aを通らずに噴霧孔14へ供給される。その結果、可動体13が第1の位置に位置した状態と比較して、噴霧孔14から噴霧される還元剤の粒子径が大きくなるとともに、噴霧角度が小さくなる。
[2.効果]
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)噴霧装置5は、ポンプ11から供給された還元剤を噴霧孔14へ導く還元剤流路として、噴霧孔14からの還元剤の噴霧態様が異なる2種類の還元剤流路(第1の還元剤流路及び第2の還元剤流路)を選択的に形成可能に構成されている。そして、噴霧装置5は、形成される還元剤流路を切替可能に構成されている。したがって、噴霧装置5によれば、還元剤流路を切り替えることで噴霧孔14からの還元剤の噴霧態様を変化させることができる。
例えば、排気流路を流れる排ガス流量が少なく排ガス温度が低い状態では、第1の還元剤流路が形成され、逆に、排ガス流量が多く排ガス温度が高い状態では、第2の還元剤流路が形成されるといったように、排ガスの状態に合わせて還元剤の噴霧態様を変化させることができる。すなわち、排気流路を流れる排ガス流量が少なく排ガス温度が低い状態では、排ガス流量が多く排ガス温度が高い状態に比べて、噴霧装置5から噴霧された加水分解が起こりにくくなる。このため、噴霧孔14から噴霧される還元剤の粒子径が小さくなるとともに、噴霧角度が大きくなるようにすることで、加水分解が起こりやすくすることができる。また、排ガス流量が多く排ガス温度が高い状態では、排ガス流量が少なく排ガス温度が低い状態に比べて、排ガスの流れが速くなり、噴霧装置5から噴霧された還元剤が排ガスに流されやすくなる。このため、噴霧孔14から噴霧される還元剤の粒子径が大きくなるとともに、噴霧角度が小さくなるようにすることで、還元剤が排ガスに流されにくくすることができる。なお、排ガス温度が高いため、噴霧される還元剤の粒子径が大きくても加水分解は十分に促進される。
(1b)流路切替装置12は、ポンプ11から供給された還元剤に旋回流を発生させる内部流路13Aを備え、旋回流を積極的に発生させる第1の還元剤流路と、旋回流を積極的に発生させない第2の還元剤流路と、を選択的に形成可能である。したがって、旋回流の度合いが異なる2種類の還元剤流路を選択することによって、還元剤の噴霧態様を変化させることができる。
(1c)流路切替装置12において、可動体13には、流入口131から流入した還元剤を流出口132へ導く流路であって旋回流路として機能する内部流路13Aが形成されている。可動体13が第1の位置に位置している状態(第1の状態)では、可動体13により噴霧孔14が覆われるとともに、流出口132と噴霧孔14とが連通して流入口131から噴霧孔14へ至る内部流路13Aが形成される。また、可動体13が第2の位置に位置している状態(第2の状態)では、可動体13により噴霧孔14が覆われず、ポンプ11から供給された還元剤が内部流路13Aを通らずに噴霧孔14へ至る流路が形成される。そして、コイル123は、可動体13の位置を第1の位置と第2の位置との間で移動させることにより還元剤流路を切り替える。したがって、ケース121の内部空間120において可動体13の位置を移動させる簡素な構成により、還元剤流路を切り替えることができる。
(1d)内部流路13Aには、流出口132に近づくほど内径が小さくなる形状の貫通孔137と、流入口131から流入した還元剤を、貫通孔137の中心軸方向とは異なる方向から貫通孔137における上流側へ供給する溝136と、が形成されている。このような構成によれば、溝136から貫通孔137へ供給された還元剤が、貫通孔137によって旋回するように案内されながら流出口132へ導かれ、噴霧孔14から噴霧される。したがって、還元剤が内部流路13Aを通らずに噴霧孔14から噴霧される場合と比較して、噴霧角度を大きくしたり、噴霧される粒子径を小さくしたりすることが可能となる。
(1e)内部空間120は、可動体13を収容する部分である下流流路12Cが円柱状に形成されている。可動体13は、下流流路12Cの内周面にガイドされて中心軸方向へ移動可能に設けられ、中心軸方向から見て円の一部が切り欠かれた切欠き135A及び切欠き135Bによって生じる隙間が還元剤の流路として機能する。したがって、可動体13が第2の位置に位置している状態において、下流流路12Cの内周面と可動体13の外面との間に、ポンプ11から供給された還元剤が内部流路13Aを通らずに噴霧孔14へ至る還元剤の流路を形成することができる。
(1f)可動体13が強磁性体によって形成され、コイル123は、通電されることによって生じる磁力で可動体13をスプリング122の付勢力に反して移動させる。したがって、コイル123への通電の有無によって可動体13を第1の位置と第2の位置との間で移動させ、還元剤流路を、第1の還元剤流路及び第2の還元剤流路のいずれかに切り替えることができる。
(1g)排気浄化装置1において、噴霧装置5は、排気流路における拡散部材6の上流側へ還元剤を噴霧する。したがって、例えば排ガスの状態に合わせて還元剤の噴霧態様を変化させることで、還元剤を拡散部材6により均一に当てて拡散させ、触媒4に流入する還元剤の分布の偏りを抑制することができる。
なお、本実施形態では、ポンプ11が供給源の一例に相当し、ケース121が筐体の一例に相当し、ケース121及び可動体13が流路形成部の一例に相当し、コイル123が切替部に相当する。
[3.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(2a)上記実施形態では、中心軸を挟む2箇所切欠き135A及び切欠き135Bが形成された概略円柱状の可動体13であって、可動体下部134に2つの溝136及び下流側が円錐状の1つの貫通孔137が形成された可動体13を例示したが、これに限定されるものではない。
例えば、図5(A)及び図5(B)に示す第1変形例の可動体下部234は、概略円柱状の部品であって、その中心軸方向から見て、円の一部(この例では円周方向に沿って互いに等間隔となる4箇所)に直線状の形状を有する切欠き235を形成する。また、可動体下部234には、内部流路を形成するための4つの溝236及び1つの貫通孔237が形成されている。つまり、第1変形例の可動体下部234は、上記実施形態の可動体下部134と比較すると、切欠き235が4箇所に形成されている点と、溝236が4つ形成されている点と、が異なる。なお、図示しないが、可動体下部234とともに第1変形例の可動体を形成する可動体上部にも、可動体下部234と対応する位置に、4つの切欠きが形成されている。
貫通孔237は、上記実施形態の貫通孔137と同一の形状である。
溝236は、上記実施形態と同様、その中心軸が、貫通孔237の中心軸に直交する面と平行な方向であって、貫通孔237の中心軸と交わらない方向となるように形成されている。また、溝236は、上記実施形態と同様、貫通孔237の中心軸方向から見て、供給流路が絞り流路の円の接線となる位置及び向きに形成されている。特に、4つの溝236のうち円周方向に沿って互いに隣り合う2つの溝236の中心軸は、直交する位置関係にある。
つまり、第1変形例の可動体には、当該可動体の側面であって切欠き235が形成された4つの平面のそれぞれに形成された4つの流入口231から流入した還元剤を合流させて、流出口232へ導く内部流路が形成されている。
このような第1変形例によれば、上記実施形態と同様の効果が得られる。特に、第1変形例によれば、還元剤を4つの流入口231から流入させて合流させるため、旋回流をより促進させることが可能となり、噴霧される還元剤の粒子径をより小さくするとともに噴霧角度をより大きくすることが可能となる。なお、第1変形例では、4つの切欠き235及び4つの溝236が形成された可動体下部234を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、切欠き及び溝の数が3つ又は5つ以上であってもよい。
また例えば、図6(A)及び図6(B)に示す第2変形例の可動体下部334は、基本的には上記実施形態の可動体下部134と同一の形状であるが、上記実施形態のような下流側が円錐状の貫通孔137に代えて、図6(B)に示す断面形状の貫通孔337が形成されている点が異なる。具体的には、貫通孔337は、上記実施形態と同様、下流側が流出口332に近づくほど内径が小さくなる形状の絞り流路を形成する。ただし、貫通孔337により形成される絞り流路は、その軸方向と直交する方向から見て、下流側が円錐面よりも内側に突出した曲線状に形成される。なお、貫通孔337の内径の最小値(流出口332の内径)及び最大値(流出口332とは反対側の端部の内径)は、上記実施形態の可動体下部134の貫通孔137と同一である。
このような第2変形例によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。特に、第2変形例によれば、上記実施形態のような下流側が円錐状の貫通孔137と比較して、流出口332付近に径の絞られた流路を形成することができるため、絞り流路の長さを短くすることができる。
また例えば、図7(A)及び図7(B)に示す第3変形例の流路切替装置42は、上記実施形態のケース121及び可動体13に代えて、ケース421及び可動体43を備える点が異なる。第3変形例の可動体43は、上記実施形態と同一の可動体上部133と、図7(A)等に示す可動体下部434と、によって構成されている。可動体下部434は、基本的には上記実施形態の可動体下部134と同一の形状であるが、下流側端部が半球状に形成されている点が異なる。ケース421の下流流路42Cは、その下流側端部の内径が、下流側へ向かって徐々に小さくなるテーパ状に形成されている。このため、図7(A)に示すように、可動体43が第1の位置に位置している状態では、可動体下部434の下流側端部が、下流流路42Cの下流側端部に当接(線接触)し、還元剤の流路を塞ぐ。なお、この例では、噴霧孔44が流出口432よりも大きい内径を有している。
このような第3変形例によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。特に、第3変形例によれば、可動体下部434の下流側端部が下流流路42Cの下流側端部に線接触するため、可動体43が第1の位置に位置している状態でのシール性を向上させることができる。さらに、下流流路42Cの下流側端部がテーパ状であるため、可動体43が第2の位置に位置している状態で、還元剤を流出口432へスムーズに流れやすくすることができる。
また例えば、図8(A)及び図8(B)に示す第4変形例の流路切替装置52は、上記実施形態のケース121及び可動体13に代えて、ケース521及び可動体53を備える点が異なる。第4変形例の可動体53は、図8(A)等に示す可動体上部133及び可動体下部534によって構成されている。可動体下部534は、基本的には上記実施形態の可動体下部134と同一の形状であるが、貫通孔537が円柱状である点が異なる。貫通孔537の内径は、上記実施形態の貫通孔137の内径の最大値と同一である。
ケース521には、下流流路52Cよりも下流側に、噴霧孔54に近づくほど内径が小さくなる形状(この例では円錐状)の旋回部538が形成されている。なお、旋回部538の形状は、上記実施形態の貫通孔137の円錐部と同一である。
図8(A)に示すように、可動体53が第1の位置に位置している状態では、貫通孔537と旋回部538とが連通して、上記実施形態と同様の第1の還元剤流路が形成される。一方、図8(B)に示すように、可動体53が第2の位置に位置している状態では、可動体下部534が下流流路52Cの下流側端面から浮いた状態となり、還元剤が、可動体53の外面と下流流路52Cの内周面との間の隙間を通って旋回部538に流入する。ただし、この状態では、還元剤は旋回部538にその円周部全体から流入するため、可動体53の内部流路を通って流れる場合のように旋回が促進されない。よって、可動体53が第1の位置に位置している場合と比較して、噴霧される還元剤の粒子径は大きくなる。このような第4変形例によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
また例えば、図9(A)及び図9(B)に示す第5変形例の流路切替装置62は、基本的には上記実施形態の流路切替装置12と同一の構成であるが、1つの噴霧孔14が形成された上記実施形態のケース121に代えて、3つの噴霧孔64A,64B,64Cが形成されたケース621を備える点が異なる。図9(A)に示すように、可動体13が第1の位置に位置している状態では、流出口132と1つの噴霧孔64Bとが連通して、上記実施形態と同様の第1の還元剤流路を形成する。この状態では、他の2つの噴霧孔64A,64Cは、可動体下部134によって塞がれる。一方、図9(B)に示すように、可動体13が第2の位置に位置している状態では、可動体下部134が下流流路62Cの下流側端面から浮いた状態となり、還元剤が、可動体13の外面と下流流路62Cの内周面との間の隙間を通って3つの噴霧孔64A,64B,64Cへ流れる。
このような第5変形例によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。特に、第5変形例によれば、可動体13が第2の位置に位置している状態で3つの噴霧孔64A,64B,64Cが形成されるため、例えば排ガス流量が多く排ガス温度が高い状態において、還元剤の噴霧量を増やすことができるとともにより広範囲に還元剤を噴霧することができる。なお、第5変形例では、ケース621が3つの噴霧孔64A,64B,64Cを形成する構成を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、噴霧孔の数は、2つであってもよいし、また、4つ以上であってもよい。
また例えば、図10(A)及び図10(B)に示す第6変形例の流路切替装置72は、上記実施形態のケース121及び可動体13に代えて、ケース721及び可動体73を備える点が異なる。可動体73は、円柱状の部品である。ケース721には、可動体73の外径よりも大きい内径の下流流路72Cと、可動体73の外径と同じ(正確には可動体73の外径よりもやや大きい)内径の収容部72Dと、が形成されている。このため、可動体73は、収容部72Dの内周面によって中心軸方向以外への移動が制限される。
可動体73の上流側端面には、上記実施形態と同様、スプリング(図示せず)の下流側端部が当接する。また、流路切替装置72は、上記実施形態と同様、図示しないコイルを備える。当該コイルが通電されている状態(第6変形例でいう第1の状態)では、図10(A)に示すように、スプリングによる付勢力に反して、可動体73が上流側へ移動する。可動体73の上流側への移動は、ストッパ75により制限される。なお、この例では、可動体73の上流側端面がストッパ75に当接している状態で、可動体73の下流側端面がケース721の下流側外面と同一平面上に位置する。
一方、コイルが通電されていない状態(第6変形例でいう第2の状態)では、図10(B)に示すように、可動体73は、その下流側端面が、スプリングの付勢力によってケース721の下流側外面よりも外側へ突出する。なお、可動体73の下流側への移動は、図示しないストッパにより図10(B)に示す位置に制限される。
可動体73の内部には、貫通孔737が形成されている。貫通孔737は、下流側が流出口732に近づくほど内径が小さくなる形状(この例では円錐状)の絞り流路を形成する。また、可動体73の外周面には、複数のらせん状の溝738が形成されている。
コイルが通電されている状態(図10(A))では、溝738の上流側端部が下流流路72Cと連通し、溝738の下流側端部である流出口74が可動体73の下流側端面に開口する。また、この状態では、貫通孔737の流入口がストッパ75により覆われる。つまり、この状態では、可動体73の外周面と収容部72Dの内周面との間を通るらせん状の流路が形成される。還元剤は、らせん状の流路によって一定方向に旋回するように案内され、流出口74から噴霧される。噴霧された還元剤は、遠心力によって粒子径が小さくなるとともに噴霧角度が大きくなる。
一方、コイルが通電されていない状態(図10(B))では、溝738の流出口がケース721の下流側外面よりも外側へ突出するが、溝738の上流側端部が収容部72Dで覆われる。このため、らせん状の流路を還元剤が通過できない。ただし、この状態では、貫通孔737の流入口がストッパ75により覆われないため、可動体73の内部を通る流路が形成され、還元剤は流出口732から噴霧される。したがって、コイルが通電されている状態(図10(A))と比較して、噴霧される還元剤の粒子径が大きくなるとともに、噴霧角度が小さくなる。
このような第6変形例によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。特に、第6変形例によれば、可動体73の外周面に形成された溝738によって旋回流路を形成するため、可動体73の内部に旋回流路を形成する場合と比較して、構成を簡素化することができる。したがって、可動体73を一部品で形成するといったことが可能となる。
また例えば、図11(A)及び図11(B)に示す第7変形例の流路切替装置82は、上記実施形態のケース121、可動体13及びコイル123に代えて、図11(A)等に示すケース821、可動体83及び図示しない電動モータを備える点が異なる。すなわち、上記実施形態では、コイル123が通電されることによって可動体13が移動するが、第7変形例では、電動モータによって可動体83が移動する。可動体83は、可動体上部833及び可動体下部834の2つの異なる部品によって構成されている。可動体上部833は、概略円柱状の部品であって、その側面に雄ねじが形成されている。可動体下部834は、基本的には可動体下部134と同一の形状で構成されているが、可動体上部833よりも外径が小さい概略円柱状の形状を有する。また、可動体上部833と可動体下部834とは接合されており、一体的に移動する。ケース821は、可動体上部833の側面に形成された雄ねじに螺合する雌ねじが形成されている。また、可動体上部833とケース821の間には、図示されない隙間が形成されており、当該隙間より、還元剤が可動体下部834側へ流入する。
このような第7変形例によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。特に、第7変形例によれば、可動体83の中心軸方向に沿った位置を自由に変更することが可能となる。なお、第7変形例では、電動モータによって可動体13を移動させる構成を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、動力シリンダや、ピエゾアクチュエータなど、他の動力源によって可動体13を移動させてもよい。
(2b)上記実施形態では、強磁性体材料のみによって形成された可動体13を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、強磁性体材料に加え、強磁性体材料以外の材料が用いられていてもよい。具体的には、噴霧孔14の周囲を覆うパッキン等のシール部材が設けられていれば、可動体13が第1の位置にある状態でのシール性を向上させることができる。
(2c)上記実施形態では、可動体13を移動させることにより、第1の還元剤流路と、第2の還元剤流路とを切り替える構成を例示したが、これに限定されるものではなく、他の構成によって還元剤流路を切り替えてもよい。また、上記実施形態では、2種類の還元剤流路を選択的に形成可能な構成を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、還元剤の噴霧態様がそれぞれ異なる3種類以上の還元剤流路を選択的に形成可能な構成としてもよい。例えば、可動体13の位置の連続的な変化に応じて還元剤流路の特性(例えば旋回流の強さの度合い)が徐々に変化するようにしてもよい。具体的には、例えば、旋回流を発生させない(又は発生する旋回流の度合いが小さい)流路と、当該流路と比較して発生する旋回流の度合いが大きい流路と、のそれぞれに流れる還元剤の割合を、可動体13の位置によって連続的に調整できるようにしてもよい。
(2d)上記実施形態では、還元剤に発生させる旋回流の度合いが異なる複数種類の還元剤流路として、旋回流を積極的に発生させる第1の還元剤流路と、旋回流を積極的に発生させない第1の還元剤流路と、を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、旋回流を積極的に発生させる2種類の還元剤流路を選択的に形成可能であって、一方の還元剤流路により発生する旋回流が、他方の還元剤流路により発生する旋回流よりも大きくなるようにしてもよい。
(2e)上記実施形態の第1の流路部材2は一例であり、これに限定されない。例えば、第3の管部2C、第5の管部2E及び第2の流路部材3が、残りの少なくとも1つと中心軸とが重ならないように配置されていてもよい。また例えば、第1の管部2Aと第3の管部2Cとは、内径が異なっていてもよい。また例えば、第2の流路部材3が排気流路に突出するように構成されていてもよい。また例えば、第1の流路部材2によって形成される排気流路は、湾曲流路及び拡径流路のうち少なくとも一方を有しない形状であってもよい。また例えば、第1の流路部材2及び第2の流路部材3の断面形状は円形状に限定されるものではなく、例えば楕円状や多角形状などであってもよい。
(2f)上記実施形態では、還元剤として尿素水を噴霧する構成を例示したが、これに限定されるものではなく、他の還元剤を噴霧してもよい。
(2g)上記各実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記各実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、上記各実施形態の構成の一部を、課題を解決できる限りにおいて省略してもよい。また、上記各実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
1…排気浄化装置、2…第1の流路部材、2A…第1の管部、2B…第2の管部、2C…第3の管部、2D…第4の管部、2E…第5の管部、3…第2の流路部材、4…触媒、5…噴霧装置、6…拡散部材、11…ポンプ、12,42,52,62,72,82…流路切替装置、12A…上流流路、12B…中流流路、12C,42C,52C,62C,72C…下流流路、13,43,53,73,83…可動体、13A…内部流路、14,44,54,64A,64B,64C…噴霧孔、72D…収容部、75…ストッパ、120…内部空間、121,421,521,621,721,821…ケース、122…スプリング、123…コイル、131,231…流入口、132,232,332,432,732,74…流出口、133,833…可動体上部、134,234,334,434,534,834…可動体下部、135A,135B,235…切欠き、136,236,738…溝、137,237,337,537,737…貫通孔、538…旋回部、C1…第1の軸線、C2…第2の軸線。

Claims (7)

  1. 供給源から供給された還元剤を噴霧孔へ導く還元剤流路として、前記噴霧孔からの還元剤の噴霧態様が異なる複数種類の前記還元剤流路を選択的に形成可能な流路形成部と、
    前記流路形成部により形成される前記還元剤流路を切り替える切替部と、
    を備える、噴霧装置。
  2. 請求項1に記載の噴霧装置であって、
    前記流路形成部は、前記供給源から供給された還元剤に旋回流を発生させる旋回流路を備え、還元剤に発生させる旋回流の度合いが異なる複数種類の前記還元剤流路を選択的に形成可能である、噴霧装置。
  3. 請求項2に記載の噴霧装置であって、
    前記流路形成部は、
    前記供給源から還元剤が供給される内部空間及び前記内部空間に供給された還元剤を外部へ噴霧するための前記噴霧孔が形成された筐体と、
    前記内部空間において移動可能に設けられた可動体と、
    を備え、
    前記可動体には、流入口から流入した還元剤を流出口へ導く流路であって前記旋回流路として機能する内部流路が形成され、
    前記可動体が第1の位置に位置している状態では、前記可動体により前記噴霧孔が覆われるとともに、前記噴霧孔を通って前記噴霧孔へ至る前記還元剤流路が形成され、
    前記可動体が第2の位置に位置している状態では、前記可動体により前記噴霧孔が覆われず、前記供給源から供給された還元剤が前記内部流路を通らずに前記噴霧孔へ至る前記還元剤流路が形成され、
    前記切替部は、前記可動体の位置を前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動させることにより前記還元剤流路を切り替える、噴霧装置。
  4. 請求項3に記載の噴霧装置であって、
    前記内部流路は、
    前記流出口に近づくほど内径が小さくなる形状の絞り流路と、
    前記流入口から流入した還元剤を、前記絞り流路の中心軸方向とは異なる方向から前記絞り流路における上流側へ供給する供給流路と、
    を備える、噴霧装置。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の噴霧装置であって、
    前記内部空間は、少なくとも前記可動体を収容する部分が円柱状に形成され、
    前記可動体は、前記内部空間の内周面にガイドされて中心軸方向へ移動可能に設けられ、前記中心軸方向から見て円の一部が切り欠かれた形状であり、切欠きによって生じる隙間が前記還元剤流路として機能する、噴霧装置。
  6. 請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載の噴霧装置であって、
    前記可動体は、少なくとも一部が強磁性体によって形成され、
    前記切替部は、通電されることによって生じる磁力で前記可動体を移動させる、噴霧装置。
  7. 排気流路を形成する流路部材と、
    前記排気流路を流れる排ガスを浄化する触媒と、
    前記排気流路における前記触媒の上流側に設けられ、前記排気流路を流れる排ガスを拡散する拡散部材と、
    請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の噴霧装置と、
    を備え、
    前記噴霧装置は、前記排気流路における前記拡散部材の上流側へ還元剤を噴霧する、排気浄化装置。
JP2015002451A 2015-01-08 2015-01-08 噴霧装置及び排気浄化装置 Pending JP2016125472A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015002451A JP2016125472A (ja) 2015-01-08 2015-01-08 噴霧装置及び排気浄化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015002451A JP2016125472A (ja) 2015-01-08 2015-01-08 噴霧装置及び排気浄化装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016125472A true JP2016125472A (ja) 2016-07-11

Family

ID=56357659

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015002451A Pending JP2016125472A (ja) 2015-01-08 2015-01-08 噴霧装置及び排気浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016125472A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019007375A (ja) * 2017-06-21 2019-01-17 株式会社Soken 尿素水噴射装置
WO2020137750A1 (ja) * 2018-12-28 2020-07-02 株式会社デンソー エンジンの触媒反応システム
JP2020109289A (ja) * 2018-12-28 2020-07-16 株式会社デンソー エンジンの触媒反応システム
JP2022512305A (ja) * 2018-12-13 2022-02-03 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング ガス状媒体を貯留するためのタンク装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019007375A (ja) * 2017-06-21 2019-01-17 株式会社Soken 尿素水噴射装置
JP2022512305A (ja) * 2018-12-13 2022-02-03 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング ガス状媒体を貯留するためのタンク装置
JP7212779B2 (ja) 2018-12-13 2023-01-25 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング ガス状媒体を貯留するためのタンク装置
WO2020137750A1 (ja) * 2018-12-28 2020-07-02 株式会社デンソー エンジンの触媒反応システム
JP2020109289A (ja) * 2018-12-28 2020-07-16 株式会社デンソー エンジンの触媒反応システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6108461B2 (ja) 排気浄化装置
US10711677B2 (en) Exhaust aftertreatment system having mixer assembly
JP2016125472A (ja) 噴霧装置及び排気浄化装置
EP2151560B1 (en) Exhaust emission purifier
US8991160B2 (en) Reductant aqueous solution mixing device and exhaust aftertreatment device provided with the same
US20090140077A1 (en) Nozzle system for injector
WO2018139023A1 (ja) 排気ガス浄化装置
JP2013072436A (ja) 混合/気化装置
US20170363053A1 (en) Cooling device for injector
JP2014190177A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2007155029A (ja) 切替バルブ構造
JP4215004B2 (ja) 燃料噴射弁
JP2014152780A (ja) 燃料を噴射するためのバルブ
JPWO2012164722A1 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2019124201A (ja) 排気浄化装置
JP6846212B2 (ja) 旋回流発生装置
JP5898868B2 (ja) 排気ガス浄化装置
JP6894385B2 (ja) 混合装置
JP2018001103A (ja) 噴射弁
JP6680624B2 (ja) 排気浄化装置
JP6961998B2 (ja) 還元剤噴射弁
JP6930211B2 (ja) 還元剤噴射弁
JP2007224794A (ja) 燃料噴射装置
KR20210103366A (ko) 배출가스 후처리를 위한 시스템 및 방법
JP2024033960A (ja) 噴射弁