JP2016124342A - 車両用ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

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高 梶谷
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Abstract

【課題】リザーバのリザーバ室からのブレーキ液の流入を可能として液圧ポンプの吸入側に連通する吸入室がボディ内に形成され、液圧ポンプの非作動状態でのマスタシリンダからの液圧出力に応じて閉弁するとともに液圧ポンプの作動に伴う吸入室の液圧低下およびリザーバ室の容積縮小に応じて開弁するサクション弁が、マスタシリンダおよび吸入室間に介設される車両用ブレーキ液圧制御装置において、液圧ポンプの作動によってリザーバピストンがリザーバ室の容積を最小限とする位置となった状態で車輪ブレーキ側の液圧を吸引し過ぎることがないようにする。【解決手段】リザーバピストン32がリザーバ室26の容積を最小限とする位置となった状態で、吸入室25およびリザーバ室26間がシール部材80で遮断される。【選択図】 図4

Description

本発明は、車輪ブレーキから減圧されたブレーキ液を貯留するリザーバ室をボディとの間に形成しつつ前記ボディに設けられたリザーバ孔に摺動可能に嵌合されるリザーバピストンならびに前記リザーバ室の容積を縮小する側に前記リザーバピストンを付勢するリザーバスプリングを有するリザーバと、前記リザーバ室からのブレーキ液の流入を可能として液圧ポンプの吸入側に連通するとともに前記リザーバピストンの軸線に沿う方向で前記リザーバ室から離隔した位置で前記ボディ内に形成される吸入室と、前記液圧ポンプの非作動状態でのマスタシリンダからの液圧出力に応じて閉弁するとともに前記液圧ポンプの作動に伴う前記吸入室の液圧低下および前記リザーバ室の容積縮小に応じて開弁するようにして前記マスタシリンダおよび前記吸入室間に介設されるサクション弁とを備える車両用ブレーキ液圧制御装置に関する。
このような車両用ブレーキ液圧制御装置は、特許文献1で既に知られている。
特開平6−8810号公報
ところが、上記特許文献1で開示された車両用ブレーキ液圧制御装置では、車両運転者がブレーキペダルを踏み込み操作することによるマスタシリンダからの液圧出力時には、吸入室の液圧増大に応じたリザーバピストンの移動によってサクション弁は閉弁状態にあるが、その際のアンチロックブレーキ制御によって液圧ポンプが作動すると、リザーバ室のブレーキ液が液圧ポンプに吸入され、リザーバピストンがリザーバ室の容積を最小限とする位置となってもリザーバ室が液圧ポンプの吸入側に接続されたままとなるので、出口弁が開弁していることでリザーバ室に車輪ブレーキが接続された状態では車輪ブレーキの液圧を吸引し過ぎてしまい、制御フィーリングに影響を及ぼす可能性がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、液圧ポンプの作動によってリザーバピストンがリザーバ室の容積を最小限とする位置となった状態で車輪ブレーキ側の液圧を吸引し過ぎることがないようにした車両用ブレーキ液圧制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、車輪ブレーキから減圧されたブレーキ液を貯留するリザーバ室をボディとの間に形成しつつ前記ボディに設けられたリザーバ孔に摺動可能に嵌合されるリザーバピストンならびに前記リザーバ室の容積を縮小する側に前記リザーバピストンを付勢するリザーバスプリングを有するリザーバと、前記リザーバ室からのブレーキ液の流入を可能として液圧ポンプの吸入側に連通するとともに前記リザーバピストンの軸線に沿う方向で前記リザーバ室から離隔した位置で前記ボディ内に形成される吸入室と、前記液圧ポンプの非作動状態でのマスタシリンダからの液圧出力に応じて閉弁するとともに前記液圧ポンプの作動に伴う前記吸入室の液圧低下および前記リザーバ室の容積縮小に応じて開弁するようにして前記マスタシリンダおよび前記吸入室間に介設されるサクション弁とを備える車両用ブレーキ液圧制御装置において、前記リザーバピストンが前記リザーバ室の容積を最小限とする位置となった状態で前記吸入室および前記リザーバ室間を遮断するシール部材を含むことを第1の特徴とする。
本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記吸入室が内部に形成されるとともに前記サクション弁を収容する筒状のハウジングが前記ボディ内に固定され、環状の前記シール部材が、前記リザーバ室の容積を最小限とする位置に前記リザーバピストンが在る状態で、前記ハウジングの前記リザーバ室側端部および前記リザーバピストンの一方に弾発的に当接するようにして、前記ハウジングの前記リザーバ室側端部および前記リザーバピストンの他方に装着されることを第2の特徴とする。
本発明は、第1の特徴の構成に加えて、環状の前記シール部材が、前記リザーバピストンが前記リザーバ室の容積を最小限とする位置にある状態で前記ボディに弾発的に当接するようにして前記リザーバピストンに装着されることを第3の特徴とする。
本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記液圧ポンプの非作動状態での記マスタシリンダからの液圧出力に応じた前記サクション弁の閉弁状態ならびに前記液圧ポンプの作動に伴う前記吸入室の液圧低下および前記リザーバ室の容積縮小に応じた前記サクション弁の開弁状態を切替えるようにして、前記ボディ内のシリンダ孔に摺動可能に嵌合されつつ前記サクション弁および前記リザーバピストン間に介装される中間ピストンを備え、環状の前記シール部材が、前記リザーバ室の容積を最小限とする位置にある前記リザーバピストンに弾発的に当接するようにして前記中間ピストンの前記リザーバ室側端部に装着されることを第4の特徴とする。
さらに本発明は、第4の特徴の構成に加えて、前記サクション弁を開弁する側への前記中間ピストンの移動端を規制する規制部が、前記シリンダ孔の内面に設けられ、前記規制部で規制された状態で前記中間ピストンの前記リザーバ室側端部が、前記リザーバ室に突出するように前記中間ピストンが形成されることを第5の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、リザーバピストンがリザーバ室の容積を最小限とする位置となったときには、吸入室およびリザーバ室間が遮断されるので、出口弁が開弁していることでリザーバ室に車輪ブレーキが接続された状態であっても、液圧ポンプの作動によって車輪ブレーキ側の液圧を吸引し過ぎることがない。
また本発明の第2の特徴によれば、ハウジングのリザーバ室側端部またはリザーバピストンに装着される環状のシール部材が、リザーバピストンがリザーバ室の容積を最小限とする位置にある状態で、リザーバピストンまたはハウジングのリザーバ室側端部に弾発的に当接して、吸入室およびリザーバ室間が遮断されるので、液圧ポンプの作動によって車輪ブレーキ側の液圧を吸引し過ぎることがない。
本発明の第3の特徴によれば、リザーバピストンに装着される環状のシール部材が、リザーバピストンがリザーバ室の容積を最小限とする位置にある状態でボディに弾発的に当接して、吸入室およびリザーバ室間が遮断されるので、液圧ポンプの作動によって車輪ブレーキ側の液圧を吸引し過ぎることがない。
本発明の第4の特徴によれば、サクション弁およびリザーバピストン間に介装される中間ピストンのリザーバ室側端部に装着される環状のシール部材が、リザーバ室の容積を最小限とする位置にあるリザーバピストンに弾発的に当接して、吸入室およびリザーバ室間が遮断されるので、液圧ポンプの作動によって車輪ブレーキ側の液圧を吸引し過ぎることがない。
さらに本発明の第5の特徴によれば、サクション弁の開弁側への中間ピストンの移動端がシリンダ孔の内面に設けられる規制部で規制され、その規制状態で中間ピストンのリザーバ室側端部がリザーバ室に突出するので、中間ピストンのリザーバ室側端部に装着される環状のシール部材が、リザーバ室の容積を最小限とする位置にあるリザーバピストンに確実に当接するようにして吸入室およびリザーバ室間を確実に遮断することができる。
第1の実施の形態の車両用ブレーキ液圧制御装置の液圧回路図である。 モジュレータのうちリザーバ、サクション弁、中間ピストンおよび液圧ポンプを示す縦断面図である。 図2の3矢示部拡大図である。 図2の4矢示部拡大図である。 第2の実施の形態の図4に対応した断面図である。 第3の実施の形態の図4に対応した断面図である。
以下、本発明の実施の形態について添付の図面を参照しながら説明する。
本発明の第1の実施の形態について図1〜図4を参照して説明すると、先ず図1において、マスタシリンダMは、ブレーキペダルPの踏み込み操作に応じてブレーキ液圧を出力する第1および第2出力ポート11A,11Bを有してタンデム型に構成されており、このマスタシリンダMと、左前輪用車輪ブレーキBA、右後輪用車輪ブレーキBB、右前輪用車輪ブレーキBCおよび左後輪用車輪ブレーキBDとの間にモジュレータ12が介設される。
前記モジュレータ12は制御弁手段13を備える。この制御弁手段13は、左前輪用車輪ブレーキBA、右後輪用車輪ブレーキBB、右前輪用車輪ブレーキBCおよび左後輪用車輪ブレーキBDに個別に対応した第1〜第4入口弁14A〜14Dと、左前輪用車輪ブレーキBA、右後輪用車輪ブレーキBB、右前輪用車輪ブレーキBCおよび左後輪用車輪ブレーキBDに個別に対応した第1〜第4出口弁15A〜15Dとから成り、第1〜第4入口弁14A〜14Dは常開型電磁弁であり、第1〜第4出口弁15A〜15Dは常閉型電磁弁である。
第1および第2入口弁14A,14Bは、第1出力ポート11Aに連なる第1入力通路16Aと、左前輪用車輪ブレーキBAおよび右後輪用車輪ブレーキBBに個別に連なる第1および第2出力通路18A,18Bとの間に設けられ、第3および第4入口弁14C,14Dは、第2出力ポート11Bに連なる第2入力通路16Bと、右前輪用車輪ブレーキBCおよび左後輪用車輪ブレーキBDに個別に連なる第3および第4出力通路18C,18Dとの間に設けられる。第1入力通路16Aには第1レギュレータ弁17Aが介設され、第2入力通路16Bには第2レギュレータ弁17Bが介設される。
第1および第2出口弁15A,15Bは、第1および第2出力通路18A,18Bと、第1減圧通路20Aとの間に設けられ、第3および第4出口弁15C,15Dは、第3および第4出力通路18C,18Dと、第2減圧通路20Bとの間に設けられる。第1および第2減圧通路20A,20Bは、第1および第2リザーバ19A,19Bがそれぞれ有するリザーバ室26に個別に接続される。
第1入力通路16Aにおいて第1レギュレータ弁17Aと第1および第2入口弁14A,14Bとの接続部は、第1オリフィス22Aが介設される第1還流通路21Aを介して第1液圧ポンプ23Aの吐出側に接続され、第2入力通路16Bにおいて第2レギュレータ弁17Bと第3および第4入口弁14C,14Dとの接続部は、第2オリフィス22Bが介設される第2還流通路21Bを介して第2液圧ポンプ23Bの吐出側に接続され、第1および第2液圧ポンプ23A,23Bは共通の電動モータ24で駆動される。
第1および第2液圧ポンプ23A,23Bの吸入側は、それらの液圧ポンプ23A,23Bに個別に対応した吸入室25にそれぞれ接続されており、それらの吸入室25は、第1および第2リザーバ19A,19Bがそれぞれ備えるリザーバ室26からのブレーキ液の流入が可能である。また第1入力通路16Aにおいて第1レギュレータ弁17Aと第1出力ポート11Aとの間には第1サクション通路27Aが接続され、第2入力通路16Bにおいて第2レギュレータ弁17Bと第2出力ポート11との間には第2サクション通路27Bが接続される。
第1サクション通路27Aは、第1液圧ポンプ23Aの吸入側に連なる前記吸入室25に第1サクション弁28Aを介して接続され、第2サクション通路27Bは、第2液圧ポンプ23Bの吸入側に連なる前記吸入室25に第2サクション弁28Bを介して接続される。
第1および第2サクション弁28A,28Bは、前記第1および第2液圧ポンプ23A,23Bの非作動状態での前記マスタシリンダMからの液圧出力に応じて閉弁状態となり、第1および第2液圧ポンプ23A,23Bの作動に伴う前記吸入室25の液圧低下ならびに第1および第2リザーバ19A,19Bがそれぞれ個別に備える前記リザーバ室26の容積縮小に応じて開弁する。
次に図2〜図4を参照して、第1リザーバ19A、第1液圧ポンプ23Aおよび第1サクション弁28Aについて具体的に説明するが、第2リザーバ19B、第2液圧ポンプ23Bおよび第2サクション弁28Bは、第1リザーバ19A、第1液圧ポンプ23Aおよび第1サクション弁28Aと基本的に同様に構成されるので詳細な説明は省略する。
図2に注目して、前記モジュレータ12のボディ30には、その下端面に開口するリザーバ孔31が設けられており、第1リザーバ19Aは、左前輪用車輪ブレーキBAおよび右後輪用車輪ブレーキBBからの余剰ブレーキ液を貯留するリザーバ室26を前記ボディ30との間に形成しつつ前記リザーバ孔31に摺動可能に嵌合されるリザーバピストン32と、前記リザーバ室26の容積を縮小する側に前記リザーバピストン32を付勢するリザーバスプリング33とを有し、第1減圧通路20Aが、前記リザーバ室26に通じるようにして前記ボディ30に設けられる。
前記リザーバピストン32の外周には、前記リザーバ孔31の内周に弾発的に摺接する環状の第1のシール部材34が装着される。また前記ボディ30の下端部には、前記リザーバ孔31の下端部を閉じる蓋板35が、外部に開放したばね室36を前記リザーバピストン32との間に形成するようにしてかしめ固定され、前記ばね室36に収容される前記リザーバスプリング33が、前記リザーバピストン32および前記蓋板35間に縮設される。
前記リザーバ孔31の下部内周には、前記蓋板35に隣接して環状溝37が形成されており、この環状溝37には、前記リザーバ室26の容積を大きくする側への前記リザーバピストン32の移動端を該リザーバピストン32への当接によって規制する第1のストッパリング38が装着される。
前記ボディ30には、前記リザーバ孔31よりも小径であって該リザーバ孔31の上端に連なって上方に延びる弁取付け孔39が設けられる。この弁取付け孔39は、前記リザーバ孔31から偏心した位置で上下に延びるようにして前記ボディ30に設けられるものであり、上方に向かうにつれて段階的に小径となるように形成される。また前記ボディ30には、前記弁取付け孔39よりも小径であって該弁取付け孔39の上端から上方に延びるフィルタ装着孔40が上端を閉じるようにして設けられ、このフィルタ装着孔40の上端部に、第1サクション通路27Aが連通される。また前記フィルタ装着孔40には、前記弁取付け孔39側からフィルタ41が収容、固定される。
前記弁取付け孔39には、筒状のハウジング43が圧入、固定されるものであり、このハウジング43は、前記弁取付け孔39に対応して段付きの円筒状に形成されるハウジング主体44と、該ハウジング主体44の上端部に結合される円筒状の支持筒45とから成るものであり、前記ハウジング主体44の上端部が前記支持筒45の下端部に同軸に圧入される。
図3に注目して、第1サクション弁28Aは、前記ボディ30内に収容、固定される前記ハウジング43における前記支持筒45との間に第1の弁室46を形成するようにして前記支持筒45に摺動可能に嵌合される弁座部材47と、球状に形成されて第1の弁室46に収容される第1の弁体48と、前記弁座部材47および前記第1の弁体48間に設けられて第1の弁室46に収容される第1の弁ばね49とを備える。
前記支持筒45の上端部には、前記フィルタ装着孔40に通じる通路孔50を形成するようにして半径方向内方に張り出す第1の内向き鍔部45aが一体に設けられており、前記弁座部材47の軸方向中間部内周には、第1の弁室46に臨んで開口して前記通路孔50と同軸に配置される第1の弁孔51を形成するようにして半径方向内方に張り出す第2の内向き鍔部47aが一体に設けられ、この第2の内向き鍔部47aに、第1の弁室46に臨むテーパ状の第1の弁座52が前記第1の弁孔51を中央部に開口させるようにして形成される。前記第1の弁体48は前記第1の弁座52に着座することを可能として前記第1の弁室46に収容される。前記第1の弁ばね49は、第1の弁室46に収容されており、前記第1の弁体48を第1の弁座52に着座させるばね力を発揮するようにして前記内向き鍔部45aおよび前記第1の弁体48間に設けられる。
また前記第1サクション弁28Aは、前記第1の弁座52よりも大径に形成されて前記ボディ30内の固定位置に配置される第2の弁座53と、第2の弁座53に着座することを可能として前記弁座部材47に一体に設けられる弁体部54とを備える。
前記第2の弁座53は、前記ハウジング43におけるハウジング主体44の上端部内周にテーパ状に形成されるものであり、第1の弁孔51の軸線に沿う方向に移動することが可能な前記弁座部材47の前記ハウジング主体44側端部に前記弁体部54が一体に設けられる。
しかも前記ハウジング主体44における前記支持筒45の内周には、前記弁体部54が第2の弁座53から離座した状態で、前記第1の弁孔51を迂回して前記第1の弁室46および前記吸入室25間でのブレーキ液の流通を可能とするための通路溝55が設けられており、前記弁体部54が第2の弁座53から離座したときには、第1の弁孔51が開放しているものの第2の弁座53に前記弁体部54が着座している状態よりも多くのブレーキ液の流通が可能となる。
図4に注目して、前記ハウジング43における前記ハウジング主体44内には、上下に延びるシリンダ孔56が形成されており、第1サクション弁28Aおよび前記リザーバピストン32間に介装される中間ピストン57が前記シリンダ孔56に摺動可能に嵌合される。
前記中間ピストン57は、円筒状に形成されるピストン主体58と、該ピストン主体58の前記リザーバピストン32とは反対側に同軸に結合されるロッド59とから成るものである。
この中間ピストン57は、前記ハウジング43における前記支持筒45との間に、吸入室25を形成するようにして前記シリンダ孔56に液密にかつ摺動可能に嵌合されるものであり、前記第1リザーバ19Aのリザーバピストン32が前記リザーバ室26の容積を増大する側に移動した状態で前記リザーバ室26に通じる通路60が、前記ピストン主体58に同軸に設けられる。
前記ロッド59は、前記ピストン主体58の上端部に同軸に結合される円筒部59aと、前記ピストン主体58の上端部に対向して前記円筒部59aの上端部を閉じる端壁部59bと、前記第1の弁孔51よりも大径に形成されるようにして前記端壁部59bに同軸に連設されて上方に延びる大径ロッド部59cと、前記第1の弁孔51に挿通されるようにして前記大径ロッド部59cに同軸に連なる小径ロッド部59dとを有し、前記大径ロッド部59cの一端部は前記弁座部材47の前記第2の内向き鍔部47aに下方から当接可能であり、前記大径ロッド部59cの一端部に同軸に連なる前記小径ロッド部59dの一端部は、前記第1の弁室46に収容される前記第1の弁体48に当接可能である。
前記中間ピストン57は、前記吸入室25の液圧によって軸方向位置を変化させるとともに、前記第1リザーバ19Aにおける前記リザーバピストン32の軸方向移動によっても軸方向位置を変化させるものであり、吸入室25の液圧増大時には、前記第1リザーバ19Aにおけるリザーバ室26の容積を増大する側に前記リザーバピストン32を押圧する側に移動し、それによって第1サクション弁28Aは、先ず第1の弁体48が第1の弁座52に着座した後に、第1の弁体48を介して前記弁座部材47が第1の弁ばね49で押されることによって前記弁体部54が第2の弁座53に着座することになって閉弁状態となる。また前記第1液圧ポンプ23Aに作動によって吸入室25の液圧が低下したとき、ならびに前記第1リザーバ19Aの前記リザーバ室26の容積が減少する方向の前記リザーバピストン32の軸方向移動時には、前記中間ピストン57の一部を構成する前記ロッド59の小径ロッド部59dの一端部で第1弁体48が押し上げられることによって、第1の弁体48が第1の弁座52から離座して第1の弁孔51が開放され、次いで前記弁座部材47の前記内向き鍔部47aが前記大径ロッド部59cで押し上げられることによって、前記弁体部54が第2の弁座53から離座し、第1サクション弁28Aが開弁する。
前記ハウジング43における前記ハウジング主体44の側壁部には、該ハウジング主体44の外周および前記ボディ30間に形成される環状室61に前記吸入室25を連通させる複数の連通孔62が設けられており、前記ボディ30に内蔵される第1液圧ポンプ23Aの吸入側が前記環状室61に連通される。したがって第1液圧ポンプ23Aの作動によって前記吸入室25のブレーキ液は第1液圧ポンプ23Aに吸入されることになる。
前記中間ピストン57には、前記リザーバ室26から前記吸入室25へのブレーキ液の流通を許容する一方向弁64が内蔵されており、この一方向弁64は、前記ハウジング主体58および前記ロッド59間に形成される第2の弁室65に収容される球状の第2の弁体66と、前記通路60に同軸に通じる第2の弁孔67を中央部に開口させるようにしつつ第2の弁室65に臨むようにして前記ハウジング主体58の上端部にテーパ状に形成される第3の弁座68と、第2の弁体66を第3の弁座68に着座させる方向に付勢するばね力を発揮するようにして前記ロッド59および前記第2の弁体66間に設けられて前記第2の弁室65に収容される第2の弁ばね69とを備える。
前記ハウジング主体58の上部側壁には、前記第2の弁室65を前記吸入室25に連通させる複数の連通孔70が設けられる。
前記中間ピストン57における前記ピストン主体58の前記リザーバピストン32寄り外周には環状の規制突部58aが一体に突設される。また前記シリンダ孔56の前記リザーバピストン32寄りの内周には、環状である第2の装着溝71が設けられており、この第2の装着溝71には、前記規制突部58aに前記リザーバピストン32側から当接することで、前記中間ピストン57の前記第1のリザーバ19A側への移動端を規制する第2のストッパリング72が装着される。
また前記シリンダ孔56の軸方向中間部の内面には、前記第1リザーバ19A側に段差状に臨む環状の規制部73が設けられ、前記中間ピストン57におけるピストン主体58には、第1サクション弁28Aを開弁する側に移動する際に前記規制部73に当接し得る肩部58bが設けられており、前記規制部73は、第1サクション弁28Aを開弁する方向の前記中間ピストン57の移動端を規制することになる。しかも前記規制部73で規制された状態で前記中間ピストン57の前記リザーバピストン32側端部が、前記リザーバ室26に突出するように前記中間ピストン57が形成される。
ここで通常のブレーキ制御、アンチロックブレーキ制御および自動ブレーキ制御が実行されたときの第1および第2リザーバ19A,19B、第1および第2液圧ポンプ23A,23Bならびに第1および第2サクション弁28A,28Bの動作を次に説明する。
通常のブレーキ制御時には、第1〜第4入口弁14A〜14Dと、第1および第2レギュレータ弁17A,17Bとは開弁し、第1〜第4出口弁15A〜15Dは閉弁しており、ブレーキペダルPを踏み込むことによって、第1および第2サクション弁28A,28BはマスタシリンダMからの液圧作用に応じて閉弁状態となり、マスタシリンダMから出力される液圧は、左前輪用車輪ブレーキBA,右後輪用車輪ブレーキBB、右前輪用車輪ブレーキBCおよび左後輪用車輪ブレーキBDに伝達される。
前記ブレーキペダルPを踏み込んだブレーキ状態で車輪がロック状態に陥りそうになったときのアンチロックブレーキ制御時には、ロック状態に陥りそうになった車輪ブレーキに作用する液圧の減圧、保持および増圧を、第1〜第4入口弁14A〜14Dおよび第1〜第4出口弁15A〜15Dの少なくとも一部が開閉制御されるが、第1〜第4出口弁15A〜15Dの少なくとも一部が開弁することで左前輪用車輪ブレーキBA、右後輪用車輪ブレーキBB、右前輪用車輪ブレーキBCおよび左後輪用車輪ブレーキBDから減圧されたブレーキ液が、第1および第2リザーバ19A,19Bの前記リザーバ室26に流入することになる。この際、第1および第2液圧ポンプ23A,23Bが作動することで、前記リザーバ室26のブレーキ液は、前記一方向弁64を介して前記吸入室25側に流入し、第1および第2液圧ポンプ23A,23Bから吐出されるブレーキ液は、第1および第2還流路21A,21Bを経て第1および第2入力通路16A,16B側に還流される。
たとえばブレーキペダルPの急ブレーキ操作に伴ってブレーキアシストを行うようにした加圧ブレーキ制御時には、第1および第2液圧ポンプ23A,23Bが電動モータ24で駆動されるとともに第1および第2レギュレータ弁17A,17Bが閉弁される。この際、第1および第2液圧ポンプ23A,23Bの作動によって前記吸入室25の液圧が低下し、第1および第2リザーバ19A,19Bのリザーバ室26からのブレーキ液が前記一方向弁64を介して前記吸入室25に流入し、リザーバピストン32が前記リザーバ室26の容積を減少する方向に移動することにより、中間ピストン57が上昇して第1および第2サクション弁28A,28Bが開弁する。これにより、マスタシリンダMからのブレーキ液が吸入室25に流入し、吸入室25の液圧低下状態が解消されるのに応じてリザーバピストン32および中間ピストン57が降下し、第1および第2サクション弁28A,28Bが閉弁するが、第1および第2液圧ポンプ23A,23Bの継続した作動によって前記吸入室25の液圧が低下し、第1および第2サクション弁28A,28Bが開弁する。このような第1および第2サクション弁28A,28Bの開閉の繰り返しによって前記マスタシリンダMの出力液圧の一部が第1および第2液圧ポンプ23A,23Bで吸入され、マスタシリンダMの出力液圧以上に昇圧されて第1および第2還流通路21A,21Bから第1および第2入力通路16A,16Bに吐出され、左前輪用車輪ブレーキBA、右後輪用車輪ブレーキBB、右前輪用車輪ブレーキBCおよび左後輪用車輪ブレーキBDに供給されるので、急ブレーキ操作に対応することができる。
またブレーキペダルPの非操作状態での車両発進時に駆動輪である前輪の空転を回避するようにした自動ブレーキ制御(トラクション制御)時には、第1および第2液圧ポンプ23A,23Bが電動モータ24で駆動されるとともに、第1および第2レギュレータ弁17Aと、第2および第4入口弁14B,14Dとが閉弁される。この際、第1および第2サクション弁28A,28Bは、前記吸入室25の減圧によって開弁し、マスタシリンダMの作動液は前記吸入室25から第1および第2液圧ポンプ23Aで吸引、昇圧され、第1および第2還流通路21A,21Bから第1および第2入力通路16A,16Bに吐出されることになる。この際、第1および第2レギュレータ弁17A,17Bで第1および第2入力通路16A,16Bの液圧を調節することで、駆動輪用車輪ブレーキである左前輪用車輪ブレーキBAおよび右前輪用車輪ブレーキBCの適正な作動が可能となる。
さらにブレーキペダルPの非操作状態での車両旋回時に車両の挙動を安定化させるために、左右の車輪の一方たとえば右側の車輪に装着された右後輪用車輪ブレーキBBおよび右前輪用車輪ブレーキBCを作動させるようにした自動ブレーキ制御時には、第1および第2液圧ポンプ23A,23Bが電動モータ24で駆動されるとともに、第1および第2レギュレータ弁17A,17Bと、第1および第4入口弁14A,14Dが閉弁される。この際、第1および第2サクション弁28A,28Bは、前記吸入室25の減圧によって開弁し、マスタシリンダMの作動液は前記吸入室25から第1および第2液圧ポンプ23A,23Bで吸引、昇圧され、第1および第2還流通路21A,21Bから第1および第2入力通路16A,16Bに吐出されることになる。この際、第1および第2レギュレータ弁17A,17Bで第1および第2入力通路16A,16Bの液圧を調節することで、右後輪用車輪ブレーキBBおよび右前輪用車輪ブレーキBCの適正な作動による挙動安定化が可能となる。
上述のようにアンチロックブレーキ制御や自動ブレーキ制御によって第1および第2液圧ポンプ23A,23Bが作動すると、中間ピストン57が第1および第2サクション弁28A,28Bを開弁する側に作動することになり、第1および第2液圧ポンプ23A,23Bの作動に伴う吸入室25の液圧脈動がマスタシリンダM側に影響し、ペダルフィーリングの低下を招く可能性がある。また第1および第2サクション弁28A,28Bが閉弁したままであっても前記吸入室25での液圧脈動は振動や異音の発生の原因となる。
そこで第1および第2液圧ポンプ23A,23Bの作動に伴う前記吸入室25の液圧脈動を吸収するシール手段76が、前記吸入室25および前記リザーバ室26間をシールするようにして前記中間ピストン57の外周および前記シリンダ孔56の内周間に設けられる。
前記シール手段76は、この実施の形態の形態では、図4で明示するように、前記中間ピストン57における前記ピストン主体58の前記吸入室25寄りの外周に設けられる環状の装着溝77に第2のシール部材78が装着されて成るものであるが、前記シリンダ孔56の内周に設けられる環状のシール装着溝にシール部材が装着されるようにしてもよい。
前記シール装着溝77は、前記中間ピストン57の軸線に沿う方向で前記第2のシール部材78との間に所定のクリアランスが生じるように形成される。すなわち前記中間ピストン57の軸線に沿う方向で前記シール装着溝77の幅W1は、該シール装着溝77での前記第2のシール部材78の軸方向移動を許容すべく、前記第2のシール部材78の幅W2よりも大きく設定される。
また上述のアンチロックブレーキ制御時に、ブレーキペダルPを踏み込み操作することによるマスタシリンダMからの液圧出力に伴って第1および第2サクション弁28A,28Bが閉弁状態にあるときに、第1および第2液圧ポンプ23A,23Bの作動によって第1および第2リザーバ19A,19Bのリザーバ室26のブレーキ液が第1および第2液圧ポンプ23A,23Bに吸入され、リザーバピストン32がリザーバ室26の容積を最小限とする位置となってもリザーバ室26が第1および第2液圧ポンプ23A,23Bの吸入側に接続されたままになっていると、出口弁15A〜15Dが開弁している状態では左前輪用車輪ブレーキBA、右後輪用車輪ブレーキBB、右前輪用車輪ブレーキBCおよび左後輪用車輪ブレーキBDのうち制御対象の車輪ブレーキの液圧を吸引し過ぎてしまい、制御フィーリングに影響を及ぼす可能性がある。
そこで前記リザーバピストン32が前記リザーバ室26の容積を最小限とする位置となった状態で前記吸入室25および前記リザーバ室26間が環状である第3のシール部材80で遮断されるものであり、この第3のシール部材80は、図4で明示するように、前記リザーバ室26の容積を最小限とする位置にある前記リザーバピストン32に弾発的に当接するようにして前記中間ピストン57におけるピストン主体58の前記リザーバ室26側端部に装着される。
またブレーキペダルPを踏み込み操作することによるマスタシリンダMからの液圧出力時には、吸入室25の液圧増大に応じた中間ピストン57の移動によって第1および第2サクション弁28A,28Bは閉弁状態にあるが、その際のアンチロックブレーキ制御や加圧ブレーキ制御によって 第1および第2液圧ポンプ23A,23Bが作動すると、第1および第2サクション弁28A,28Bが開弁することになり、その開弁初期に第1および第2液圧ポンプ23A,23Bの作動に伴う吸入室25の急激な液圧変動がマスタシリンダM側に直接影響して操作フィーリングが低下してしまう可能性がある。またブレーキペダルPの非操作状態での前記第1および第2サクション弁28A,28Bの開弁時に、自動ブレーキ制御によって前記第1および第2液圧ポンプ23A,23Bが作動したときにも第1および第2液圧ポンプ23A,23Bの作動に伴う吸入室25の急激な液圧変動がマスタシリンダM側に直接影響して操作フィーリングが低下してしまう可能性がある。
そこで前記中間ピストン57の一部を構成するロッド59および第1の弁体48の少なくとも一方と、第1および第2サクション弁28A,28Bにおける前記弁座部材47との間に、第1および第2サクション弁28A,28Bが有する第1の弁体48が第1の弁座52から離座したときの第1の弁室46および前記吸入室25間でのブレーキ液の流通を絞る絞り手段82が設けられ、この実施の形態では、前記ロッド59および前記弁座部材47間に前記絞り手段82が設けられる。
この絞り手段82は、第1の弁孔51を介して前記第1の弁室46および前記吸入室25間を流通するブレーキ液の流通経路に沿う複数箇所たとえば2箇所に配置される複数たとえば2つのオリフィス83,84から成る。
ところで前記ロッド59は、前記第1の弁孔51よりも大径に形成されるとともに一端部を前記吸入室25側から前記弁座部材47の第2の内向き鍔部47aに同軸に対向させる大径ロッド部59cと、該大径ロッド部59cの前記一端部から同軸に突出する前記小径ロッド部59dとを一体に有しており、第1の前記オリフィス83が、前記小径ロッド部59dの外周および前記第1の弁孔51の内周間に形成され、第2の前記オリフィス84が、前記大径ロッド部59cの前記一端部および前記弁座部材47間に形成される。
しかも前記大径ロッド部59cの前記一端部が、前記第2のオリフィス84を前記弁座部材47との間に形成しつつ前記弁座部材47が有する前記第2の内向き鍔部47aに当接可能な形状に形成されるものであり、この実施の形態では、前記第2のオリフィス84を形成するための溝が前記大径ロッド部59cの前記一端部に放射状に延びるように形成される。
次にこの第1の実施の形態の作用について説明すると、第1および第2リザーバ19A,19Bは、左前輪用車輪ブレーキBA、右後輪用車輪ブレーキBB、右前輪用車輪ブレーキBCおよび左後輪用車輪ブレーキBDから減圧されたブレーキ液を貯留するリザーバ室26をボディ30との間に形成するリザーバピストン32が前記リザーバ室26の容積を縮小する側に付勢されつつ前記ボディ30に摺動可能に嵌合されて成り、前記リザーバ室26からのブレーキ液の流入を可能として第1および第2液圧ポンプ23A,23Bの吸入側に連通するとともに前記リザーバピストン32の軸線に沿う方向で前記リザーバ室26から離隔した位置で前記ボディ30内に形成される吸入室25およびマスタシリンダM間に第1および第2サクション弁28A,28Bが介設され、第1および第2液圧ポンプ23A,23Bの非作動状態での前記マスタシリンダMからの液圧出力に応じた第1および第2サクション弁28A,28Bの閉弁状態と、第1および第2液圧ポンプ23A,23Bの作動に伴う前記吸入室25の液圧低下および前記リザーバ室26の容積縮小に応じた第1および第2サクション弁28A,28Bの開弁状態とを切替えることを可能として前記ボディ30内のシリンダ孔56に摺動可能に嵌合される中間ピストン57が、第1および第2サクション弁28A,28Bおよび前記リザーバピストン32間に介装されており、第1および第2液圧ポンプ23A,23Bの作動に伴う前記吸入室25の液圧脈動を吸収するシール手段76が、前記吸入室25および前記リザーバ室26間をシールするようにして前記中間ピストン57の外周および前記シリンダ孔56の内周間に設けられるので、吸入室25の液圧脈動を吸収するためのダンパ等の設置を不要もしくは簡略化した簡単な構成で吸入室25の液圧脈動を吸収して振動や異音の発生を防止することができ、マスタシリンダMからの液圧出力中に第1および第2サクション弁28A,28Bが開弁した状態でのペダルフィーリングの低下を抑制することができる。
また前記シール手段76が、前記中間ピストン57の外周もしくは前記シリンダ孔56の内周に設けられる環状の装着溝77に第2のシール部材78が装着されて成り、前記シール装着溝77が、前記中間ピストン57の軸線に沿う方向で前記第2のシール部材78との間に所定のクリアランスが生じるように形成されるので、第2のシール部材78の軸方向の動きで吸入室25の液圧脈動を吸収することができる。
また前記リザーバピストン32が前記リザーバ室26の容積を最小限とする位置となった状態で前記吸入室25および前記リザーバ室26間が、前記リザーバ室26の容積を最小限とする位置にある前記リザーバピストン32に弾発的に当接するようにして前記中間ピストン57におけるピストン主体58の前記リザーバ室26側端部に装着される環状の第3のシール部材80で遮断されるようにしたので、ブレーキペダルPを踏み込み操作することによるマスタシリンダMからの液圧出力状態でのアンチロックブレーキ制御時に、出口弁15A〜15Dが開弁している状態での第1および第2液圧ポンプ23A,23Bの作動によっても、左前輪用車輪ブレーキBA、右後輪用車輪ブレーキBB、右前輪用車輪ブレーキBCおよび左後輪用車輪ブレーキBDのうち制御対象の車輪ブレーキの液圧を吸引し過ぎてしまうことはなく、制御フィーリングに影響を及ぼすことはない。
また第1および第2サクション弁28A,28Bを開弁する側への前記中間ピストン57の移動端を規制する規制部73が、前記シリンダ孔56の内面に設けられ、前記規制部73で規制された状態で前記中間ピストン57の前記リザーバ室26側端部が、前記リザーバ室26に突出するように前記中間ピストン57が形成されるので、中間ピストン57のリザーバ室26側端部に装着される第3のシール部材80が、リザーバ室26の容積を最小限とする位置にあるリザーバピストン32に確実に当接するようにして吸入室25およびリザーバ室26間を確実に遮断することができる。
また前記中間ピストン57の一部を構成するロッド59と、第1および第2サクション弁28A,28Bにおける弁座部材47との間に、第1および第2サクション弁28A,28Bが有する第1の弁体48が第1の弁座52から離座したときの第1の弁室46および前記吸入室25間でのブレーキ液の流通を絞る絞り手段82が設けられるので、第1および第2サクション弁28A,28Bの開弁状態で第1および第2液圧ポンプ23A,23Bの作動に伴う吸入室25の液圧変動がマスタシリンダM側に直接及ぶのは、第1の弁孔51を介しての第1の弁室46および吸入室26間のブレーキ液の流通が絞り手段82で絞られることによって回避することができ、操作フィーリングの低下を防止することができる。
また前記絞り手段82は、第1の弁孔51を介して前記第1の弁室46および前記吸入室25間を流通するブレーキ液の流通経路に沿う複数箇所たとえば2箇所に配置される複数たとえば2つのオリフィス83,84から成るので、前記吸入室25の液圧変動がマスタシリンダM側に直接及ぶのを効果的に抑制することができる。
ところで前記ロッド59は、前記第1の弁孔51よりも大径に形成されるとともに一端部を前記吸入室25側から前記弁座部材47の第2の内向き鍔部47aに同軸に対向させる大径ロッド部59cと、該大径ロッド部59cの前記一端部から同軸に突出する前記小径ロッド部59dとを一体に有しており、第1の前記オリフィス83が、前記小径ロッド部59dの外周および前記第1の弁孔51の内周間に形成され、第2の前記オリフィス84が、前記大径ロッド部59cの前記一端部および前記弁座部材47間に形成されるので、第1の弁孔51を介しての第1の弁室46および吸入室25間のブレーキ液の流通経路を簡易な構成でラビリンス化して効果的にブレーキ液の流通を絞ることができる。
また前記大径ロッド部59cの前記一端部が、前記第2のオリフィス84を前記弁座部材47との間に形成しつつ前記弁座部材47が有する前記第2の内向き鍔部47aに当接可能な形状に形成されるものであり、この実施の形態では、前記第2のオリフィス84を形成するための溝が前記大径ロッド部59cの前記一端部に放射状に延びるように形成されるので、第2のオリフィス84の絞り度を容易に規定し得るようにして簡単な構造で第2のオリフィス84を構成することができる。
さらに第1および第2サクション弁28A,28Bの前記弁座部材47が、第1の弁孔51の軸線に沿う方向に移動することを可能として前記ボディ30内に収容され、第1および第2サクション弁28A,28Bは、第1の弁座52よりも大径に形成されて前記ボディ30内の固定位置に配設される第2の弁座53と、第2の弁座53に着座することを可能としつつ前記第1の弁孔51の開放状態での前記弁座部材47の前記ロッド59からの押圧に伴って第2の弁座53から離座するようにして前記弁座部材47に一体に設けられる弁体部54とを備えるので、第1および第2サクション弁28A,28Bが、第1の弁孔51を開放した後に、弁座部材47がロッド59で押し上げられることによって弁座部材47の弁体部54が第2の弁座53から離座するようにして、第1の弁室46および吸入室25間のブレーキ液の流通を2段階で変化させることができる。
本発明の第2の実施の形態について図5を参照しながら説明するが、上記第1の実施の形態に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみとし、詳細な説明は省略する。
前記リザーバピストン32が前記リザーバ室26の容積を最小限とする位置となった状態で前記吸入室25および前記リザーバ室26間が環状である第4のシール部材86で遮断されるものであり、この第4のシール部材86は、前記ハウジング43の前記リザーバ室26側端部および前記リザーバピストン32の一方(この第2の実施の形態ではリザーバピストン32)に弾発的に当接するようにして、前記ハウジング43の前記リザーバ室26側端部および前記リザーバピストン32の他方(この第2の実施の形態ではハウジング43のリザーバ室26側端部)に装着される。
この第2の実施の形態によっても上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
本発明の第3の実施の形態について図6を参照しながら説明するが、上記第1および第2の実施の形態に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみとし、詳細な説明は省略する。
前記リザーバピストン32が前記リザーバ室26の容積を最小限とする位置となった状態で前記吸入室25および前記リザーバ室26間が環状である第5のシール部材87で遮断されるものであり、この第5のシール部材87は、前記リザーバピストン32が前記リザーバ室26の容積を最小限とする位置にある状態で、前記弁取付け孔39の前記リザーバ室26のへの開口端を同軸に囲繞しつつ前記ボディ30に弾発的に当接するようにして前記リザーバピストン32に装着される。
この第3の実施の形態によっても上記第1および第2の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
19A,19B・・・リザーバ
23A,23B・・・液圧ポンプ
25・・・吸入室
26・・・リザーバ室
28A,28B・・・サクション弁
30・・・ボディ
31・・・リザーバ孔
32・・・リザーバピストン
43・・・ハウジング
56・・・シリンダ孔
57・・・中間ピストン
73・・・規制部
80,86,87・・・シール部材
BA,BB,BC,BD・・・車輪ブレーキ
M・・・マスタシリンダ

Claims (5)

  1. 車輪ブレーキ(BA,BB,BC,BD)から減圧されたブレーキ液を貯留するリザーバ室(26)をボディ(30)との間に形成しつつ前記ボディ(30)に設けられたリザーバ孔(31)に摺動可能に嵌合されるリザーバピストン(32)が前記リザーバ室(26)の容積を縮小する側に付勢されて成るリザーバ(19A,19B)と、前記リザーバ室(26)からのブレーキ液の流入を可能として液圧ポンプ(23A,23B)の吸入側に連通するとともに前記リザーバピストン(32)の軸線に沿う方向で前記リザーバ室(26)から離隔した位置で前記ボディ(30)内に形成される吸入室(25)と、前記液圧ポンプ(23A,23B)の非作動状態でのマスタシリンダ(M)からの液圧出力に応じて閉弁するとともに前記液圧ポンプ(23A,23B)の作動に伴う前記吸入室(25)の液圧低下および前記リザーバ室(26)の容積縮小に応じて開弁するようにして前記マスタシリンダ(M)および前記吸入室(25)間に介設されるサクション弁(28A,28B)とを備える車両用ブレーキ液圧制御装置において、前記リザーバピストン(32)が前記リザーバ室(26)の容積を最小限とする位置となった状態で前記吸入室(25)および前記リザーバ室(26)間を遮断するシール部材(80,86,87)を含むことを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
  2. 前記吸入室(25)が内部に形成されるとともに前記サクション弁(28A,28B)を収容する筒状のハウジング(43)が前記ボディ(30)内に固定され、環状の前記シール部材(86)が、前記リザーバ室(26)の容積を最小限とする位置に前記リザーバピストン(32)が在る状態で、前記ハウジング(43)の前記リザーバ室(26)側端部および前記リザーバピストン(32)の一方に弾発的に当接するようにして、前記ハウジング(43)の前記リザーバ室(26)側端部および前記リザーバピストン(32)の他方に装着されることを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
  3. 環状の前記シール部材(87)が、前記リザーバピストン(32)が前記リザーバ室(26)の容積を最小限とする位置にある状態で前記ボディ(30)に弾発的に当接するようにして前記リザーバピストン(32)に装着されることを特徴とする請求項1に記載の車両ブレーキ液圧制御装置。
  4. 前記液圧ポンプ(23A,23B)の非作動状態での前記マスタシリンダ(M)からの液圧出力に応じた前記サクション弁(28A,28B)の閉弁状態ならびに前記液圧ポンプ(23A,23B)の作動に伴う前記吸入室(25)の液圧低下および前記リザーバ室(26)の容積縮小に応じた前記サクション弁(28A,28B)の開弁状態を切替えるようにして、前記ボディ(30)内のシリンダ孔(56)に摺動可能に嵌合されつつ前記サクション弁(28A,28B)および前記リザーバピストン(32)間に介装される中間ピストン(57)を備え、環状の前記シール部材(80)が、前記リザーバ室(26)の容積を最小限とする位置にある前記リザーバピストン(32)に弾発的に当接するようにして前記中間ピストン(57)の前記リザーバ室(26)側端部に装着されることを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
  5. 前記サクション弁(28A,28B)を開弁する側への前記中間ピストン(57)の移動端を規制する規制部(73)が、前記シリンダ孔(56)の内面に設けられ、前記規制部(73)で規制された状態で前記中間ピストン(57)の前記リザーバ室(26)側端部が、前記リザーバ室(26)に突出するように前記中間ピストン(57)が形成されることを特徴とする請求項4に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
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