JP2016124258A - 記録装置および記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 搬送量を検出するためのパターンと不吐検出パターンとを記録する際に、不吐検出パターンを用いて正確に不吐検出を行ない得る確率を高める。
【解決手段】 搬送量を検出するためのパターンを記録するために使用するノズル列の使用範囲の位置を所定のタイミングで異ならせる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、記録装置および記録方法に関する。
搬送されるメディアに高品位にプリントするには、画像のプリント位置の精度が重要である。例えば、複数色にてプリントを行う際には、各色のプリント位置を精度よくあわせて、色ずれの少ないプリントを実現しなければならない。また、ドットプリンタの場合には同じ色内においても精度よくプリント位置を合わせてドットずれを低減し、輪郭がシャープな単色文字品位等を実現することが求められる。
一定速度で搬送されるメメディア上に固定されたインクジェットプリントヘッドによってプリントがなされるタイプのプリンタにおいては、搬送誤差が生じると、プリント位置がずれてしまう。このため、メディアの移動量(搬送量)を検知して、搬送の誤差に応じてプリント位置を補正する手段が必要である。
特許文献1に開示される装置では、メディアの移動量を検出するために、メディアの表面を異なるタイミングで2回、撮像素子にて撮像し、1回目に撮像して取得した画像データの中から特定のテンプレート画像を抽出する。そのテンプレート画像が、2回目の撮像画像のどこに存在するかをパターンマッチング技術にて検出し、この結果からメディアの移動量を算出している。
また、特許文献2には、記録用紙の余白に記録用紙の位置を検出するための検知用パターンを記録する方法が開示されている。
特開2011−95162号公報 特開平3−42264号公報
特許文献1の方法では、メディアの種類によっては1回目に撮像した画像から抽出したテンプレート画像に特徴点がなく、パターンマッチング技術によって2回目の画像データのどこに前記のテンプレート画像が存在するか検知できない畏れがある。
特許文献2の方法は、検知用のパターンを実画像とは別に記録するものである。しかし、この方法では、余白に検知用パターンを記録している。被記録媒体に余白がない場合には、実画像の記録領域内に被記録媒体の移動量の検知用パターンを記録する必要がある。被記録媒体の移動量のずれは、搬送が進むにつれて大きくなっていくため、極力高い頻度で検知し、記録位置の補正を随時行う必要がある。そのため、被記録媒体の搬送方向において、被記録媒体の移動量の検知用パターンを一定の間隔で記録し続けることが望ましい。
一方、記録の品位を維持するために、被記録媒体へ実画像の記録を行いながら、所定のタイミングでインク吐出用のノズルの不吐出を検出する方法が知られている。この方法を用いる場合、実画像の記録の間に不吐検出パターンを記録して、これをスキャナなどのイメージセンサで読み取り、不吐出を検知する。
ここで、実際に特定のノズルが不吐出である場合は、そのノズルに対応する領域にはインクのドットが記録されないはずである。しかし、不吐検出パターンと移動量の検知用パターンとが重なり、不吐出ノズルに対応する吐出位置にドットが記録されてしまうと、読み取り結果ではその部分に記録が行われたかのように認識される。これでは、正確に不吐出の検出をすることが出来ず、何度もこの状態が続く限りは特定のノズルの不吐出の状態であることは検出されない。
本発明は上記を鑑みなされたものであって、画像記録に伴って移動量を検出するためのパターンの記録を行いながら、正確に不吐出の検出を行い得る確率を高めることを目的とする。
本発明は、被記録媒体に対して画像を記録するためにインクを吐出する複数のノズルが所定方向に配列された第1のノズル列を備える画像記録用の第1の記録ヘッドと、被記録媒体を前記所定方向と交差する搬送方向に搬送する搬送手段と、前記搬送手段による前記被記録媒体の搬送量を検出するための搬送パターンを前記被記録媒体に記録するためにインクを吐出する複数のノズルが所定方向に配列された第2のノズル列を備える、前記第1の記録ヘッドと別の第2の記録ヘッドと、を有する記録装置であって、前記搬送手段によって搬送されている前記被記録媒体に対して、読み取り手段によって読み取られ、前記被記録媒体の非画像領域に前記ノズル列のうち不吐出の状態となっているノズルを検出するための不吐検出パターンを前記第1の記録ヘッドによって記録させ、前記第2の記録ヘッドによって、所定のタイミングで前記2のノズル列の使用領域の前記所定方向における位置を変更しながら、前記被記録媒体の画像領域および非画像領域に所定の間隔で、前記搬送パターンを記録させるための制御手段を有することを特徴とする記録装置である。
本発明によれば、搬送量を検出するためのパターンを記録するノズルを所定のタイミングで切り替える。これにより、画像記録に伴って画像記録に伴って搬送量を検出するためのパターンの記録を行いながら、正確に不吐出の検出を行い得る確率を高めることが可能となる。
実施形態に係るプリント装置の全体外観図である。 実施形態に係るプリント部の内部の構成を示す図である。 実施形態に係るセンサユニットの構成図である。 実施形態に係るメディアの移動量を検出する様子を説明するための図である。 不吐検出パターンと、マーキングパターンが重なっている状態を示す図 実施形態に係る、不吐検出パターンとマーキングパターンとの記録の状態を示す図である。 実施形態に係るプリント装置の一部の電気構成図である。 実施形態に係るマーキングパターンと不吐検出パターンとの記録のタイミングを示す図である。 プリント装置のための制御系を示すブロック図である。
(第1の実施形態)
以下に本発明の実施形態として、インクジェット方式を用いたプリント装置(記録装置)の実施形態を説明する。本形態のプリント装置は、メディアとして長尺で連続したシートを使用した高速ラインプリンタである。例えば、プリントラボ等における大量の枚数のプリントの分野に適している。
図1は実施形態のプリント装置の全体外観図である。プリント装置1000は、プリント部1、シート供給部2、シート巻取部3を有する。シート供給部2はロール状に巻かれたロールシート4を保持して、連続シートをロールから引き出しながらA方向(矢印)に送り、プリント部1に供給する。プリント部1では連続シートに複数の画像を順次プリントしていく。プリントされた連続シートは、シート巻取部3にてロールシート5として巻き取られてゆく。
図2はプリント部1の内部の構成を示す略図である。図2(a)は上面図、図2(b)は側面図である。被記録媒体であるメディア8は連続シートであり、シート供給部2からプリント部1に供給された連続シート状のメディア8はプリント部において矢印A方向に搬送される。プリント部におけるシート搬送機構として、搬送ローラ11と従動回転するピンチローラ12からなるメイン搬送ローラ対が搬送精度を司る。各色のプリントヘッド17〜20のそれぞれの下流側に、搬送ローラ13と従動回転するピンチローラ14からなるサブ搬送ローラ対が4組設けられている。なお、17〜20はインクジェット方式の画像記録用のプリントヘッドであり、ブラック色用のプリントヘッド17、シアン色用のプリントヘッド18、マゼンタ色用のプリントヘッド19、イエロー色用のプリントヘッド20である。各ヘッドは、使用が想定されるメディアの最大幅(B方向についての)をカバーする範囲わたってインクジェット方式のノズルが所定方向に配列されたノズル列を有するライン型プリントヘッドである。インク吐出用のノズルは、ノズルの配列方向(B方向)全域に渡ってならぶように形成されている。なお、B方向はA方向と交差し、実質的に直交する方向である。これらの画像記録用のヘッドはユーザーが所望する画像のデータに応じて画像を記録する。インクジェット方式は、発熱素子を用いた方式、ピエゾ素子を用いた方式、静電素子を用いた方式、MEMS素子を用いた方式等を採用することができる。色数およびプリントヘッドの数は4つには限定はされず、さらに多い数あるいは少ない数であってもよい。各プリントヘッドにはインクチューブが接続され、図示しないインクタンクからインクが供給される。各プリントヘッドは対応する色のインクを貯蔵するインクタンクと一体のユニットとしてもよい。各プリントヘッドは、ヘッドホルダ10に一体に保持されている。201はセンサユニットであり、マーキングヘッド100によって記録されたメディア8の移動量または移動速度を検出するための搬送パターンとしてのマーキングパターンを撮像する。これによって得た画像データを元に、パターンマッチングによりメディア8の移動量または移動速度を検出するために用いる。マーキングヘッド100はインクジェット式プリントヘッドであり、インクを吐出するためのマーキング用ノズル部101を有している。また、マーキングヘッド100およびセンサユニット201は、実画像を記録するための各色のプリントヘッドの上流かつメディア幅方向の略中央に配置されている。この配置によって、余白のないフチ無し全面印刷に対応でき、各色インクジェットヘッドのミストの影響を受けにくく、メディアの微小蛇行および微小スキュウに対して平均的な搬送量が検出できるものである。このような搬送パスにおいて、A方向に搬送されることでヘッドに対して相対的に移動する被記録媒体に対して、ブッラク、シアン、マゼンタ、イエローの順に固定されたヘッドからワンパス印刷がなされてゆく。40は不吐検出をする際に、プリントヘッド17〜20によって記録される不吐検出パターンを読み取るイメージセンサである。50は搬送ローラの軸に固定されたエンコーダーであり、後述する印字駆動タイミングの生成に使用される。また、マーキングヘッド100もヘッドホルダ7に固定されている。
図3は、センサユニット201の構成図であり、図3(a)は上方から見た図、図3(b)は側方から見た断面図である。センサユニット201は、大きくは発光部、受光部、画像処理部からなり、これらがユニットとして一体化されている。光源203は、LED、などの発光素子である。光源203から発する光は、導光体202に導かれてメディア8の表面を斜め方向から照明する。メディア8上の照明領域の像は、レンズ206によってイメージセンサ205に結像する。透明な保護カバー204は、メディア8の側からインクミストなどが進入してレンズ206に汚れが付着するのを防止する。イメージセンサ205によって、マーキングヘッド100により記録されたマーキングパターンを含むメディアの画像を取得する。イメージセンサ205の撮像信号は、A/D変換して画像処理部207に送られる。画像処理部207では、メディアの移動に伴って複数回の撮像を行って得られた複数の画像データを、パターンマッチング処理を含む画像処理により比較して、メディアの移動量(搬送量)を検出する。こうして求めたメディアの移動情報は、後述する制御部6にフィードバックされる。
図9は、プリント装置1000の制御系の詳細構成を示すブロック図である。プリント装置に設けられた制御部6(破線で囲まれる範囲)は、CPU105、ROM106、RAM107、エンジン制御部111、個別ユニット制御部112、画像処理部113を有して構成される。CPU105(中央演算処理部)は、記録装置の各ユニットの動作を統合的に制御する。ROM106は、CPU105が実行するためのプログラムや記録装置の各種動作に必要な固定データを格納する。RAM107は、CPU105のワークエリアとして用いられたり、種々の受信データの一時格納領域として用いられたり、各種設定データを記憶させたりする。操作部110はユーザーとの入出力インターフェースである。
比較的高速なデータ処理が要求されるユニットについては専用の処理部が設けられている。画像処理部113は、記録装置で扱う記録データの画像処理を行う。入力された画像データの色空間(たとえばYCbCr)を、標準的なRGB色空間(たとえばsRGB)に変換する。また、このRGBの画像データを本実施形態のプリンタで用いるC、M、Y、Kインクのデータに変換する色分解処理を行う。さらに、このインク色の画像データに対し解像度変換、画像解析、画像補正等、様々な画像処理が必要に応じて施される。そして、以上のようにして得られたC、M、Y、Kインクそれぞれの多値(例えば、256値)の画像データに対して量子化(2値化)を行い、C、M、Y、Kインクそれぞれの記録データ(2値データ)を生成する。
以上の画像処理によって得られた記録データは、RAM107に格納される。この記録データはプリントヘッド17から20に送られる。また、画像処理部113は、イメージセンサ40から得られる撮影データの解析、解析結果をエンジン制御部111へフィードバックするなどの処理も行う。
エンジン制御部111は、CPU105等から受信した制御コマンドに基づいて記録データに応じてプリント部1のプリントヘッド17−20およびマーキング用記録駆動部505の駆動制御を行なう。エンジン制御部111は、さらに記録装置内の各部の搬送機構の制御も行なう。個別ユニット制御部112は、シート供給部2、シート巻取部3の各ユニットを個別に制御するためのサブコントローラである。
CPU105による指令に基づいて個別ユニット制御部112によりそれぞれのユニットの動作が制御される。外部インターフェース109は、制御部6をホスト装置108に接続するためのインターフェース(I/F)であり、ローカルI/FまたはネットワークI/Fである。以上の構成要素はシステムバスによって接続されている。
ホスト装置108は、記録装置に記録を行わせるための画像データの供給源となる装置である。ホスト装置108は、汎用または専用のコンピュータであってよい。
センサユニット201の撮像により得られた画像データからメディアの移動量を検出する制御を、図4を参照して説明する。メディア8は図4(a)のAの方向に搬送され、図4(a)はメディアが移動する前の状態、図4(b)はそこから所定時間後で、メディアが移動した後の状態である。図4(a)において、100はマーキングパターンを印字するマーキングヘッド、311は、マーキングヘッド100における、移動量を検出するためのマーキングパターンを記録しているノズルである。また、301、312、313、314、315は、マーキングヘッドのノズル311によって記録されたマーキングパターンである。斜線で示されたエリア302は、センサユニット201によって撮像される画像エリアを表す。マーキングヘッドのノズルからは、マーキングパターン301、312、313、314、315に対応したインクの吐出が一定の間隔で行われる。図示しているのは、マーキングパターンを1つのドットで模式的に表したものであるが、このマーキングパターンは1ドットで記録されるものの他、所定数のノズルによって記録される特定の模様のパターンであってもよい。
このとき、図4(a)の四角で囲まれたエリア300は、イメージセンサによる撮像エリア302から抽出されたテンプレート画像エリアを表わす。図4(b)において、305は2回目の撮像時までに、マーキングパターン301が移動した後の状態を表し、図4(b)の斜線で示されたエリア407は、図4(a)と同じく、イメージセンサによって撮像される画像エリアを表わす。図4(b)の四角で囲まれたエリア308は、2回目の撮像エリア307において、1回目の撮影で抽出されたテンプレート画像エリア300を検出するためのサーチエリアを表す。サーチエリア308はテンプレート画像エリアよりも広く、サーチエリアのどの画素位置にテンプレート画像と同じ画像が存在しているかをパターマッチングによって検出する。その結果から、画像処理部207はメディアの移動量を算出する。例えば、本来図4(b)の309の位置に検知パターンが存在しているはずが、305の位置に検知パターンが存在していることがパターンマッチングにて検出できた場合、その距離のずれが、メディアの移動量となる。また、306は次の移動量算出のためのテンプレート画像となり、同じ処理を繰り返すことによって、リアルタイムにメディアの移動量を算出する。算出された移動量はその都度制御部6へフィードバックされ、制御部6はその移動量を元に、エンジン制御部111を用いて、プリントヘッド17−20の個々の吐出タイミングや、プリントヘッド間の相対的な吐出タイミングを制御する。
ここで、プリントヘッド17−20のノズルについての不吐出を検出するための不吐検出パターンと、マーキングパターンが重なる場合を考える。図5において、メディア8はAの方向に搬送され、マーキングヘッド100からインクが吐出され、マーキングパターン420、430のドットイメージが形成される。また、ここでは、4色のプリントヘッドのうちブラック色用のプリントヘッド17によって不吐検出パターン410が記録される。しかし他の色のプリントヘッドも同様に不吐検出パターンの記録を行なうことはいうまでもない。以降に説明する形態においても同様である。不吐検出パターン410は、ブラック色用のプリントヘッド17のノズルからのインクの吐出によって記録される。記録される場所は、メディア8の実画像を形成する画像形成領域と別の、実画像を形成しない非画像領域である。また、ここでは破線で囲む3つのドットのセットをテンプレートとしてメディア8の移動量の検出を行う。ここで、ブラック色用のプリントヘッド17の一部のノズルが不吐出状態であり、このノズルが不吐出ノズル402であるとする。不吐検出パターン410においては、B方向において不吐出ノズル402の位置に一致する位置には記録がなされないはずである。そして、メージセンサ40によって撮像された画像データにおいても、画像が抜けており、不吐出ノズル402が不吐出状態であること検出されるはずである。しかしながら、不吐検出パターン410にマーキングパターン430が重なっているため、イメージセンサ40による検知では、あたかも不吐出ノズル402が正常吐出をおこなっているかのように検知されてしまう。
図6は、本実施形態に係り、不吐検出パターンとマーキングパターンとの重なり位置を変えるように制御している様子を示す図である。メディア8が搬送方向Aに搬送されている。図5を用いて説明したものと同様に、非画像領域に不吐検出パターン410が形成されている。一方、マーキングパターン420は、画像形成領域および、非画像領域の両方に記録されている。ここでも破線で囲む、異なる3つのノズルで形成される3つのドットをセットとしこれをテンプレートとしてメディア8の移動量の検出を行う。
図6に示すように、不吐検出パターンを繰り返し記録し、その間にマーキングパターンを記録するノズルを前回マーキングパターンを記録したノズルとは異なるノズルに切り替える。図6のT1の部分には、マーキングヘッド100のノズル列の使用領域431のノズルによりマーキングパターン420が印字される。次に不吐検出パターン410の記録が終了したタイミングでマーキングパターン420のノズルを使用領域432のノズルに切り替える。そして、T2の部分に不吐検出用のパターン411を記録する。不吐検出パターン410の領域においては、不吐出ノズル402に対応する部分にマーキングパターン430が記録されていた。不吐検出用のパターン411は一部がマーキングパターン420はと重複するが、その位置は不吐検出パターン410における重複部分とB方向において位置が異なる。不吐検出用のパターン411では、不吐出ノズル402に対応する位置でマーキングパターン420との重複はない。不吐検出用のパターン411においては、不吐出部440が白抜けとなっていてイメージセンサ40はこれを検知することができる。これにより不吐出ノズル402を検出することが出来る。また、図6のC、C´はイメージセンサ205によって撮像される画像エリアの範囲を示している。B方向においてこの範囲内に、ノズル切り替え前、後のマーキングドットが収まるように、収まるようにノズルの使用領域の位置を切り替えることで、常にマーキングドットが撮像され、メディアの移動量を常に検出し、記録位置を補正しながら記録を続行できる。紙粉等が付着したことによる不吐出の場合、紙粉が隣接する2ノズルに跨って付着し、2ノズルが不吐となることもある。そのため、ノズルの使用領域を変更する際は、変更前の使用領域と変更後の使用領域とが2ノズル分以上離れるようにして変更すると好適である。
次に、図7および、図8を参照して、図6で説明したようにマーキングパターンを記録するための制御を説明する。図7は、エンジン制御部111の一部をなす記録ヘッドコントローラ501の電気構成の詳細を説明するための模式図である。記録ヘッドコントローラ501は、画像記録タイミング生成部502、実画像記録のための画像記録駆動部503、およびマーキングパターン記録のための切替信号生成部504とマーキング用記録駆動部505を含んで構成されている。画像記録駆動部503の出力側は、対応する色のプリントヘッド17−20へ接続されている。画像記録タイミング生成部502は、記録する画像情報とその画像を記録するメディア8上の位置情報を印字位置情報として管理しているモジュールである。
図8に記録ヘッドコントローラ501から出力される信号のタイミングチャートを示す。画像記録駆動部503は画像記録タイミング生成部502からのメディアに記録される画像、不吐検出パターン等の位置情報とエンコーダユニット50からの搬送されているメディアの位置情報をもとに各プリントヘッドへ記録タイミングを示す信号を送信する。この記録タイミングを示す信号は画像、不吐検知パターン等の記録タイミングを示す。この記録タイミングは、画像の位置情報とメディアの位置情報とに応じて基準となる位置からのディレイによって調整されたタイミングである。切替信号生成部504は画像記録タイミング生成部502からの位置情報とエンコーダユニット50からの信号によって、不吐検出の終了のタイミングを検知する。そして、マーキング用記録駆動部505にマーキングパターンを記録するノズルの切り替えのタイミング示す切り替えタイミング信号を送信する。この切り替えタイミングは別途設けられた基準タイミングから所定時間遅延させたタイミングである。
マーキング用記録駆動部505は記録メディアの搬送と同時にマーキング用パターンの記録タイミングの生成を行い、マーキングヘッドへ吐出のタイミング信号を出力する。また、切替信号生成部504から受信した切り替えタイミング信号に応じて、マーキングパターンを記録するためのノズルを切替える。
図8に記録ヘッドコントローラ501から出力される信号のタイミングチャートを示す。画像記録タイミング生成部502の印字位置情報は記録媒体上に不吐検出を繰り返し実行することを示している。画像記録タイミング生成部502からの不吐検出パターンの位置情報に応じて、切替信号生成部504は不吐検出終了タイミングを示す信号を生成する。これはノズルの切り替えのためのタイミングを示す切替タイミング信号である。マーキング用記録駆動部505は切替信号生成部504からの切替タイミング信号によって、マーキングパターンを印字するノズルを切り替える。図8はノズル位置Aからノズル位置Bへ切り替えている様子を示している。このように、不吐検出パターンを記録し、記録が終了したタイミングでマーキングパターンの記録ノズルを切り替え、再度不吐検出パターンを記録するという制御を行う。この制御によって不吐検出パターンを記録するたびに、不吐検出パターンとマーキングパターンとの重複部が移り変わっていく。これにより、不吐検出パターンの不吐出ノズルの対応部がマーキングパターンと一度は重複したとしても、次に記録される不吐検出パターンにおいては当該不吐出ノズルの対応部はマーキングパターンと重ならないようにすることができる。

Claims (9)

  1. 被記録媒体に対して画像を記録するためにインクを吐出する複数のノズルが所定方向に配列された第1のノズル列を備える画像記録用の第1の記録ヘッドと、被記録媒体を前記所定方向と交差する搬送方向に搬送する搬送手段と、前記搬送手段による前記被記録媒体の搬送量を検出するための搬送パターンを前記被記録媒体に記録するためにインクを吐出する複数のノズルが所定方向に配列された第2のノズル列を備える、前記第1の記録ヘッドと別の第2の記録ヘッドと、を有する記録装置であって、
    前記搬送手段によって搬送されている前記被記録媒体に対して、読み取り手段によって読み取られ、前記被記録媒体の非画像領域に前記ノズル列のうち不吐出の状態となっているノズルを検出するための不吐検出パターンを前記第1の記録ヘッドによって記録させ、前記第2の記録ヘッドによって、所定のタイミングで前記2のノズル列の使用領域の前記所定方向における位置を変更しながら、前記被記録媒体の画像領域および非画像領域に所定の間隔で、前記搬送パターンを記録させるための制御手段を有することを特徴とする記録装置。
  2. 前記制御手段は、被記録媒体に記録された第1の前記不吐検出パターンと重なる前記搬送パターンの記録に用いられる前記第2のノズル列の使用領域と、前記第1の不吐検出パターンの次に被記録媒体に記録される第2の前記不吐検出パターンと重なる前記搬送パターンの記録に用いられる前記第2のノズル列の使用領域と、が異なるように前記2のノズル列の使用領域の前記所定方向における位置を変更することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記制御手段は、前記第2のノズル列の所定の使用領域の複数のノズルを用いて前記搬送パターンを形成し、所定のタイミングで、前記第2のノズル列の、前記所定の使用領域と離れた別の領域の複数のノズルを用いて前記搬送パターンを形成するように前記第2のノズル列の使用領域を変更することを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記搬送パターンを読み取る読み取り手段と、当該読み取り手段による読み取り結果に基づいて前記記録ヘッドが前記画像を記録する位置を調整するための調整手段と、をさらに有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 前記搬送パターンを読み取る読み取り手段は、前記搬送方向において、前記第1の記録ヘッドと前記第2の記録ヘッドとの間に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記制御手段は、前記所定方向において、前記搬送パターンを読み取る読み取り手段が前記搬送パターンを読み取るための前記被記録媒体のエリアの範囲内に前記搬送パターンが記録されるように前記2のノズル列の使用領域の前記所定方向における位置を変更することを特徴とする請求項4または5に記載の記録装置。
  7. 変更前の前記第2のノズル列の使用領域と変更後の前記第2のノズル列の使用領域とは、前記所定方向において2ノズル分の長さ以上離れていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の記録装置。
  8. 前記第2の記録ヘッドは、前記搬送方向において前記第1の記録ヘッドよりも上流に設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の記録装置。
  9. 被記録媒体に対して画像を記録するためにインクを吐出する複数のノズルが所定方向に配列された第1のノズル列を備える画像記録用の第1の記録ヘッドを用いて、被記録媒体を前記所定方向と交差する搬送方向に搬送しながら記録を行い、前記第1の記録ヘッドを用いて、搬送されている前記被記録媒体の非画像領域に前記ノズル列のうち不吐出の状態となっているノズルを検出するための不吐検出パターンを記録する記録方法において、
    インクを吐出する複数のノズルが所定方向に配列された第2のノズル列を備える、前記第1の記録ヘッドと別の第2の記録ヘッドを用いて、所定のタイミングで前記2のノズル列の使用領域の前記所定方向における位置を変更しながら、前記被記録媒体の搬送量を検出するための搬送パターンを前記被記録媒体の画像領域および非画像領域に所定の間隔で前記被記録媒体へ記録することを特徴とする記録方法。
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