JP2016123556A - 呼吸補助装置および吸気圧制御方法 - Google Patents

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孝文 金田
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一宣 有馬
俊樹 小野
Toshiki Ono
俊樹 小野
川野 健二
Kenji Kawano
健二 川野
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Abstract

【課題】患者の血液中の酸素飽和度の変動に対応できる呼吸補助装置を得る。【解決手段】吸気となる気体を吐出する気体圧回路部Aと、患者のSpO2値を測定するパルスオキシメータ33と、気体圧回路部Aから吐出される気体の吐出圧を、パルスオキシメータ33の測定データに基づいて制御する制御回路部Cとを備える。制御回路部Cは、パルスオキシメータ33の測定データが正常値を外れているときには、当該測定データが正常値となるように予め設定された上限値と下限値との範囲内で気体圧回路部Aから吐出される気体の吐出圧を制御する。【選択図】図3

Description

本発明は、呼吸補助装置および吸気圧制御方法に関するものである。
入院患者に対する医療用として、あるいは一般家庭での在宅医療用などとして、患者の呼吸を補助するための様々な呼吸補助装置が使用されている。
ここで、従来の呼吸補助装置では、事前に設定した吐出圧の設定値に従って患者への吸気圧の供給を行っている。
なお、呼吸補助装置について記載されている文献としては、例えば特開2013−144178号公報、特開2014−133166号公報、特開2014−151104号公報などがある。
特開2013−144178号公報 特開2014−133166号公報 特開2014−151104号公報
しかしながら、従来の呼吸補助装置では、設定した吐出圧設定にのみ従って患者への供給圧力を行うため、患者の状態に関わらずに一定の吐出圧しか供給できない。
一方、呼吸器疾患の患者や睡眠時無呼吸症候群の患者などでは、呼吸補助装置の使用中であっても血液中の酸素飽和度の数値が正常値を外れるときがある。
このときには、患者の血液中の酸素飽和度の変動に対して速やかに当該数値を正常値に回復させるよう対応するのが望ましいが、規則的な吐出圧パターンのもとで動作する従来の呼吸補助装置では、このような対応が困難である。
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、患者の血液中の酸素飽和度の変動に対応することのできる呼吸補助装置および吸気圧制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明の呼吸補助装置は、吸気となる気体を吐出する気体吐出手段と、患者の血液中の酸素飽和度を測定する測定手段と、前記気体吐出手段から吐出される気体の吐出圧を、前記測定手段の測定データに基づいて制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の本発明の呼吸補助装置は、上記請求項1に記載の発明において、前記気体吐出手段は、前記気体を送り出す送風手段、および前記送風手段の下流に設置され、前記送風手段から吐出される気体の状態を制御する気体制御手段を備え、前記制御手段は、前記送風手段から送り出された気体の圧力を検出する第1の検出手段、前記気体制御手段の下流の気体の流量を検出する第2の検出手段、および前記第2の検出手段の下流の気体の圧力を検出する第3の検出手段を備え、当該制御手段は、前記第1の検出手段、前記第2の検出手段および前記第3の検出手段の検出データに基づいて、前記送風手段および前記気体制御手段の少なくとも何れかの動作を制御することにより、前記気体吐出手段から吐出される気体の吐出圧を制御する、ことを特徴とする。
請求項3に記載の本発明の呼吸補助装置は、上記請求項1に記載の発明において、前記気体吐出手段は、前記気体を送り出す送風手段を備え、前記制御手段は、前記送風手段から送り出された気体の圧力を検出する第1の検出手段、前記送風手段の下流の気体の流量を検出する第2の検出手段、および前記第2の検出手段の下流の気体の圧力を検出する第3の検出手段を備え、当該制御手段は、前記第1の検出手段、前記第2の検出手段および前記第3の検出手段の検出データに基づいて前記送風手段の動作を制御することにより、前記気体吐出手段から吐出される気体の吐出圧を制御する、ことを特徴とする。
請求項4に記載の本発明の呼吸補助装置は、上記請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、前記制御手段は、前記測定手段の測定データが所定の数値範囲を外れているときには、当該測定データが前記所定の数値範囲内となるように予め設定された上限値と下限値との範囲内で、前記気体吐出手段から吐出される気体の吐出圧を制御する、ことを特徴とする。
請求項5に記載の本発明の呼吸補助装置は、上記請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、前記測定手段は、無線通信機能を有し、前記制御手段は、前記測定手段との間で無線通信を行う無線通信部を備えており、前記制御手段は、前記無線通信部を介して得られた前記測定手段の測定データに基づいて、前記気体吐出手段から吐出される気体の吐出圧を制御する、ことを特徴とする。
請求項6に記載の本発明の呼吸補助装置は、上記請求項1〜5の何れか一項に記載の発明において、前記制御手段は、現在の吐出圧パターンの波形を維持したままで、または前記所定の数値範囲を外れた前記測定手段の測定データを前記所定の数値範囲内とするために設定された吐出圧パターンを呼び出して、前記気体吐出手段から吐出される気体の吐出圧を制御する、ことを特徴とする。
請求項7に記載の本発明の吸気圧制御方法は、患者の血液中の酸素飽和度の測定データを取得する第1の工程と、前記第1の工程で測定された酸素飽和濃度の測定データが所定の数値範囲内であるか否かを判断する第2の工程と、前記第2の工程で測定データが前記所定の数値範囲を外れていると判断されたならば、測定データが前記所定の数値範囲内となるように予め設定された上限値と下限値との範囲内で患者に供給する気体の吐出圧を制御する第3の工程と、を実行することを特徴とする。
本発明によれば、測定手段で測定された患者の血液中の酸素飽和度の測定データに基づいて気体の吐出圧を制御しているので、患者の血液中の酸素飽和度の変動に対応することが可能になる。
本発明の一実施の形態に係る呼吸補助装置を構成する装置本体部の外観を示す斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る呼吸補助装置を構成するパルスオキシメータの外観を示す斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る呼吸補助装置の概略構成図である。 図3の呼吸補助装置の回路ブロック図である。 本発明の一実施の形態に係る呼吸補助装置における吐出圧補正動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係る呼吸補助装置において補正前後の吐出圧の波形パターンを示すグラフである。
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図1および図2は本実施の形態における呼吸補助装置の外観を示す斜視図である。
本実施の形態の呼吸補助装置は、呼吸器疾患や神経筋疾患等により換気補助の必要な患者に対して家庭内で換気補助を行うための装置であり、図1に示す装置本体部1と図2に示すパルスオキシメータ33とで構成されている。
装置本体部1を構成する筐体2は、例えばプラスチックからなり、その外形は、例えば扁平な略直方体状に形成されている。装置本体部1の外寸は、家庭内で使用可能な大きさに形成されており、特に限定されるものではないが、装置本体部1の筐体2の長さ(長手方向の寸法)は、例えば220mm程度、筐体2の幅(長手方向に直交する短方向の寸法)は、例えば140mm程度、筐体2の厚さは、例えば174mm程度である。
装置本体部1の筐体2の表面(図1において上面)には、表示部3が目視可能な状態で設置されている。表示部3は、呼吸補助装置の操作状況やメッセージ等が表示される装置であり、例えば、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)により形成されている。また、装置本体部1の筐体2の長手方向の一端面には吐出口4が設けられている。吐出口4は、装置本体部1で生成された気体(空気など、患者にとって吸気となる気体)を吐出する開口部である。
装置本体部1の筐体2の表面において表示部3の近傍には、呼吸補助装置を所定の設定のもとで動作させるための3個のスイッチSW1,SW2,SW3が設置されている。
次に、図3は呼吸補助装置の概略構成図、図4は呼吸補助装置の回路ブロック図である。なお、図3において、白抜きの矢印は気体の流れを、実線の矢印は電気の流れを、破線の矢印は無線の電波の流れをそれぞれ示している。
呼吸補助装置の装置本体部1は、気体圧回路部(気体吐出手段)Aと、制御回路部(制御手段)Cとを有している。気体圧回路部Aは、患者にとって吸気となる気体を生成して吐出する回路部であり、取り入れ口5と、ブロワ(送風手段)6と、制御バルブ(気体制御手段)7と、流量測定部8の測定管Pと、吐出口4と、ホース9と、マスク10とを有している。一方、制御回路部Cは、気体圧回路部Aから吐出される気体の吐出圧を制御する回路部であり、主制御部MCと、ブロワ6のブロワ用モータM1と、ブロワ圧センサ(第1の検出手段)S1と、制御バルブ7のバルブ用モータM2と、流量測定部8の差圧センサ(第2の検出手段)S2と、吐出圧センサ(第3の検出手段)S3と、表示部3と、スイッチSW1〜SW3とを有している。なお、制御回路部Cは、交流電源用のアダプタAPを介して家庭用の交流電源(AC100V)PS等に電気的に接続される。
気体圧回路部Aの取り入れ口5は、装置本体部1の筐体2の外部の気体を筐体2の内部に取り入れるための開口部であり、筐体2の長手方向の他端面(吐出口4が配置された面の対向面)に設けられている。この取り入れ口5には、筐体2の内部に取り入れる気体を清浄化するために気体中のゴミや塵埃等のような異物を除去するフィルタ(図示せず)が設けられている。
取り入れ口5の下流にはブロワ6が設置されている。ブロワ6は、装置本体部1の筐体2の外部の気体を取り入れ口5から取り入れ圧縮して下流に送る送風機であり、羽部Fとブロワ用モータM1とを有している。ブロワ6の羽部Fは、その回転運動により気体を筐体2内に取り入れて圧送する部材であり、ブロワ用モータM1と機械的に接続されている。ブロワ6に代えてファン等のような他の送風機を使用しても良い。
なお、本実施の形態においては、ブロワ用モータM1としては、例えばブラシレスDCモータのようなサーボモータが用いられている。但し、モータはサーボモータに限定されるものではなく、羽部Fを回転させることができるものであれば、様々な種類のモータが適用可能である。
ブロワ6の下流にはブロワ圧センサS1を介して制御バルブ7が設置されている。ブロワ圧センサS1は、ブロワ6から圧送された気体の圧力を検出するセンサである。制御バルブ7は、気体の流量および圧力を制御するバルブであり、弁体Vとバルブ用モータM2とを有している。制御バルブ7の弁体Vは、気体流路の開口量を変えることにより気体の流量および圧力を制御する部材であり、バルブ用モータM2と機械的に接続されている。
制御バルブ7の下流には流量測定部8が設置されている。流量測定部8は、ブロワ6から制御バルブ7を介して送られた気体の流量を測定する測定器であり、測定管Pと差圧センサS2とを有している。測定管Pは、制御バルブ7を介して送られた気体を流す配管である。この測定管Pには、気体の流れる方向に沿って所定の長さだけ離れて設置された2つの分岐管を通じて差圧センサS2が接続されている。差圧センサS2は、測定管P内において気体の流れる方向に沿って所定の長さだけ離れた2つの位置の気体圧の差(2つの分岐管から送られる気体の圧力差)を検出するセンサである。
流量測定部8の下流には吐出圧センサS3を介して吐出口4が設置されている。吐出圧センサS3は、流量測定部8から送られた気体の圧力(吐出圧)を検出するセンサである。吐出口4は、ホース9を介してマスク10に接続されている。ホース9は、吐出口4から吐出された気体をマスク10に送る部材であり、可撓性を有するゴムまたはプラスチック等により形成されている。マスク10は、吐出口4からホース9を介して送られた気体を患者に供給する部材であり、患者の鼻、口またはその両方を覆うように形成されている。
一方、制御回路部Cの主制御部MCは、呼吸補助装置の全体の電気的な動作を制御する装置であり、CPU(Central Processing Unit)20と、ROM(Read Only Memory)21と、RAM(Random Access Memory)22と、ブロワ用駆動回路23と、バルブ用駆動回路24と、ブロワ圧検出回路25と、差圧検出回路26と、吐出圧検出回路27と、表示制御回路28と、スイッチ用回路29と、電源回路30と、無線通信回路(無線通信部)31と、これらを相互に電気的に接続するバスライン32とを有している。
CPU20は、ROM21内に記憶されたソフトウェア(制御プログラム)に従って、ブロワ用駆動回路23、バルブ用駆動回路24、ブロワ圧検出回路25、差圧検出回路26、吐出圧検出回路27、表示制御回路28、スイッチ用回路29、電源回路30、無線通信回路31等のような各回路を管理し、その動作を制御する回路である。
ROM21には、呼吸補助装置の動作を制御するための制御プログラム等が格納されている。RAM22には、CPU20が動作する上で必要となる各種データが一時的に格納される。
ブロワ用駆動回路23は、上記したブロワ用モータM1を駆動する回路であり、ブロワ用モータM1と電気的に接続されている。主制御部MCは、ブロワ用駆動回路23を通じてブロワ用モータM1の回転動作を制御することが可能になっている。
バルブ用駆動回路24は、上記したバルブ用モータM2を駆動する回路であり、バルブ用モータM2と電気的に接続されている。主制御部MCは、バルブ用駆動回路24を通じてバルブ用モータM2の回転動作を制御することが可能になっている。
ブロワ圧検出回路25は、上記したブロワ圧センサS1を制御するとともに、ブロワ圧センサS1で検出された検出データをRAM22等に送信する回路であり、上記したブロワ圧センサS1と電気的に接続されている。主制御部MCは、ブロワ圧センサS1およびブロワ圧検出回路25を通じて、ブロワ6の送風により生成された気体の圧力を測定することが可能になっている。
差圧検出回路26は、上記した流量測定部8の差圧センサS2を制御するとともに、差圧センサS2で検出された検出データをRAM22等に送信する回路であり、差圧センサS2と電気的に接続されている。主制御部MCは、差圧センサS2および差圧検出回路26を通じて、ブロワ6から流量測定部8に送られた気体の流量を測定することが可能になっている。
吐出圧検出回路27は、上記した吐出圧センサS3を制御するとともに、吐出圧センサS3で検出された検出データをRAM22等に送信する回路であり、吐出圧センサS3と電気的に接続されている。主制御部MCは、吐出圧センサS3および吐出圧検出回路27を通じて、装置本体部1の吐出口4から吐出される気体の圧力を測定することが可能になっている。
表示制御回路28は、上記した表示部3を制御する回路であり、上記した表示部3と電気的に接続されている。主制御部MCは、文字や画像等のような所望の情報を表示制御回路28を通じて表示部3に表示することが可能になっている。
スイッチ用回路29は、上記した3つのスイッチSW1〜SW3と電気的に接続されている。なお、上記したアダプタAPは、主制御部MCの電源回路30に電気的に接続されている。
無線通信回路31は、次に説明するパルスオキシメータ(測定手段)33との間で無線によるデータ通信を行うための回路であり、データ送受信用のアンテナ(図示せず)が含まれる。なお、本実施の形態では、このように主制御部MCとパルスオキシメータ33とは無線でデータ通信が行われるようになっているが、有線でデータ通信が行われるようになっていてもよい。
パルスオキシメータ33とは、血液中の酸素飽和度を表す指標であるSpO2値を測定する装置であり、図2に示すように、発光部33aと受光部33bとで構成されている。そして、これら発光部33aと受光部33bとで患者の指等を挟み、発光部33aで照射された赤色光と赤外光のうちで指等を透過した光が受光部33bで受光されてSpO2値が測定されるようになっている。ここで、SpO2値は、血液内の酸素とヘモグロビンとの結合状態を酸素飽和度としてパーセント(%)で示したものであり、本実施の形態では正常値(所定の数値範囲)は95%以上としている。
なお、本実施の形態のパルスオキシメータ33は、発光部33aと受光部33bとで患者の指等を挟む透過型であるが、発光部33aから患者の指等に照射されて反射した光を受光部33bで受光して測定する反射型であってもよい。
主制御部MCは、無線通信回路31を介して得られたパルスオキシメータ33によるSpO2値の測定データに基づいて気体圧回路部Aから吐出される気体の吐出圧を制御する。具体的には、上記したブロワ圧センサS1、差圧センサS2および吐出圧センサS3の検出データに基づいて、ブロワ6の動作、制御バルブ7の動作、あるいはブロワ6および制御バルブ7両方の動作を制御することにより、気体圧回路部Aから吐出される気体の吐出圧を制御する。
つまり、前述のように、SpO2値は、本実施の形態では95%以上が正常値とされていることから、パルスオキシメータ33で測定された患者のSpO2値がこの数値範囲を外れている場合には、正常値の範囲内となるようにブロワ6や制御バルブ7の動作を制御して気体の吐出圧を制御する。
ここで、気体の吐出圧を示す要素として、吸気圧(IPAP)と呼気圧(EPAP)とで構成される吐出圧がある。よって、気体の吐出圧の制御とは、吐出圧を予め設定された上限値と下限値との間で変動させることということができる。つまり、正常値を外れたSpO2値を回復させるケースでは、吸気圧(IPAP)および呼気圧(EPAP)の両方あるいは何れか一方を(多くの場合には、吸気圧(IPAP)を)、予め設定された上限値と下限値との範囲で変動させることになる。なお、吸気圧(IPAP)および呼気圧(EPAP)の両方を予め設定された上限値と下限値との範囲で変動させれば、事前に設定された吐出圧パターンの波形が維持されることになる。
但し、吸気圧(IPAP)と呼気圧(EPAP)の上限値と下限値は、例えば医師などの指導の下に設定されるのが望ましい。また、本実施の形態においてSpO2値の正常値として示した95%以上との数値は一例に過ぎず、他の数値(例えば、「96%以上」のように下限値が異なる数値や、「95〜98%」のように下限値と上限値とを規定した数値など)を採ることを排除するものではない。
次に、呼吸補助装置の動作例を図3および図4を参照して説明する。
まず、呼吸補助装置の電源を入れると、ROM21内に記憶されたソフトウェア(制御プログラム)に従ってCPU20が動作を開始する。ここで、操作者がスイッチSW1〜SW3を押すことにより、所定の吐出圧パターンや吸気圧(IPAP)、呼気圧(EPAP)などに対応する電気信号がスイッチ用回路29で生成されてバスライン32を通じてCPU20に送られる。また、CPU20は、無線通信回路31を介してパルスオキシメータ33に対して患者のSpO2値の測定データを要求し、これに応じて、パルスオキシメータ33による患者のSpO2値の測定データが無線通信回路31で受信され、バスライン32を通じてCPU20に送られる。
CPU20では、スイッチ用回路29から送られた電気信号に応じて、ROM21内に記憶されたデータをRAM22に格納する。そして、CPU20は、上記制御プログラムと設定されたデータに基づいて、ブロワ用駆動回路23およびバルブ用駆動回路24を通じてブロワ用モータM1およびバルブ用モータM2を制御することにより、所望の吐出圧パターンを生成する。この際、CPU20は、ブロワ圧センサS1、差圧センサS2および吐出圧センサS3の各部で得られた気体圧の検出データを参照することにより、所望の吐出圧パターンが得られるようにブロワ用モータM1およびバルブ用モータM2の動作をブロワ用駆動回路23およびバルブ用駆動回路24を通じて調節する。
ここで、所望の吐出圧パターンの吐出圧および気体流量の調節は、ブロワ6または制御バルブ7の少なくとも一方により行う。ブロワ6のみで気体圧および気体流量を調節する場合は、制御バルブ7の弁体Vによる気体流路の開口量を一定にした状態で、ブロワ6の羽部Fの回転量をブロワ用モータM1の調節により変えることで行う。この場合、制御バルブ7を設けないことで呼吸補助装置のコストを低減することができる。
また、制御バルブ7のみで気体圧および気体流量を調節する場合は、ブロワ6からの気体圧および気体流量を一定にした状態で、制御バルブ7の弁体Vによる気体流路の開口量をバルブ用モータM2の調節により変えることで行う。これにより、気体圧の調節に制御バルブ7を使用しない場合に比べて、吐出圧パターンの波形の成形精度を向上させることができる。
さらに、ブロワ6および制御バルブ7の両方で気体圧および気体流量を調節する場合は、ブロワ6の羽部Fの回転量をブロワ用モータM1の調節により変えるとともに、制御バルブ7の弁体Vによる気体流路の開口量をバルブ用モータM2の調節により変えることで行う。これにより、吐出圧パターンの波形の成形精度をさらに向上させることができる。
さて、パルスオキシメータ33による患者のSpO2値の測定データが正常値を外れている場合には、CPU20は、ブロワ圧センサS1、差圧センサS2および吐出圧センサS3の各部で得られた気体圧の検出データを参照することにより、SpO2値が正常値の範囲内となるようにブロワ用モータM1およびバルブ用モータM2の動作をブロワ用駆動回路23およびバルブ用駆動回路24を通じて調節し、ブロワ6や制御バルブ7の動作を制御して気体の吐出圧を制御する。
ここで、吐出圧の補正について、図5のフローチャートを用いて説明する。
パルスオキシメータ33により患者のSpO2値が測定されている。そこで、CPU20は、無線通信回路31を介してパルスオキシメータ33に対して当該測定データを要求し、これに応じて、測定データが無線通信回路31で受信され、バスライン32を通じてCPU20に送られる(S1:第1の工程)。
このようにして患者のSpO2値の測定データが取得されたならば、当該測定データが正常値(所定の数値範囲内)であるか否かが判断される(S2:第2の工程)。ここで、本実施の形態ではSpO2値が95%以上を正常値としていることから、測定データが95%以上あるか否かが判断されることになる。
そして、第2の工程で測定データが正常値を外れていると判断されたならば、測定データが正常値となるように患者に供給する気体の吐出圧が制御される(S3:第3の工程)。具体的には、吸気圧(IPAP)と呼気圧(EPAP)とで構成される吐出圧を、予め設定された上限値と下限値との間で変動させることにより補正する。なお、補正は、吸気圧(IPAP)および呼気圧(EPAP)の両方あるいは何れか一方を変動させることにより行われる。
ここで、吐出圧の補正の一例を、図6に示す。図示する場合には、破線で示す補正前の波形を圧力軸に沿って移動させて実線で示す補正後の波形を得るようにすることで現在の吐出圧パターンの波形を維持したままで、吸気圧(IPAP)および呼気圧(EPAP)の両方の圧力を、上限値を超えない範囲で変動させている。このように、吸気圧(IPAP)および呼気圧(EPAP)を共に変動させれば、現在の吐出圧パターンの波形が維持されるので、変動に伴って患者が感じる違和感が緩和される。
但し、SpO2値が正常値から外れた場合に、これを正常値にするための吐出圧パターンを予め設定しておき、当該吐出圧パターンを呼び出して吐出圧を制御するようにしてもよい。
なお、第2の工程で測定データが正常値を外れていないと判断されたならば、吐出圧の補正は行われない。
このようにして、第2の工程で測定データが正常値を外れていると判断されたならば第3の工程を実行した後、第2の工程で測定データが正常値を外れていないと判断されたならば第3の工程を実行することなく、再び第1の工程に戻って同様の処理を繰り返す。
以上説明したように、本実施の形態では、パルスオキシメータ33で測定された患者のSpO2値の測定データに基づいて気体の吐出圧を制御している。より具体的には、パルスオキシメータ33で測定された患者のSpO2値が正常値(所定の数値範囲内)でなければ、当該SpO2値が正常値になるように患者に供給する気体の吐出圧を制御している。
これにより、患者のSpO2値の変動に対応することが可能になってSpO2値の変動に応じた吐出圧に自動的に設定されるので、患者の状態改善をスムーズに図ることができる。
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではない。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
たとえば、本実施の形態においては、気体圧回路部Aには制御バルブ7を有し、当該制御バルブ7を駆動するバルブ用モータM2が設けられているが、気体の流量をブロワ6のみで調整するようにしてこれらを省略した構成を採用してもよい。このようにすれば、ブロワ6で気体の圧力および流量が調整されるようになるので、低コスト化および装置の小型化を図ることができる。但し、制御バルブ7等を省略した場合にはブロワ6で気体の流量も調整しなければならないことから、ブロワ用モータM1には、サーボモータのように応答性の良好なモータを用いるのが望ましく、ブロワ用モータM1で回転する羽部F1は、軽量化を図ってイナーシャを小さくするのが望ましい。
なお、当該構成を採用した場合、差圧センサS2は、ブロワ7の下流の気体の流量を検出するセンサとして機能し、制御回路部Cは、ブロワ圧センサS1、差圧センサS2および吐出圧センサS3の検出データに基づいてブロワ6の動作を制御することにより気体の吐出圧を制御する。
また、呼吸補助装置により吐出される気体は空気に限定されるものではなく、例えば空気に酸素を添加した気体など、患者の呼吸を補助する気体であればよい。
以上の説明では、本発明の呼吸補助装置を在宅用の呼吸補助装置に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、医療機関で使用される人工呼吸器など、種々の呼吸補助装置に適用することができる。
1 装置本体部
2 筐体
3 表示部
4 吐出口
5 取り入れ口
6 ブロワ
7 制御バルブ
8 流量測定部
9 ホース
10 マスク
20 CPU
21 ROM
22 RAM
23 ブロワ用駆動回路
24 バルブ用駆動回路
25 ブロワ圧検出回路
26 差圧検出回路
27 吐出圧検出回路
28 表示制御回路
29 スイッチ用回路
30 電源回路
31 無線通信回路
32 バスライン
33 パルスオキシメータ
33a 発光部
33b 受光部
A 気体圧回路部
AP アダプタ
C 制御回路部
F 羽部
M1 ブロワ用モータ
M2 バルブ用モータ
MC 主制御部
P 測定管
S1 ブロワ圧センサ
S2 差圧センサ
S3 吐出圧センサ
SW1,SW2,SW3 スイッチ
V 弁体

Claims (7)

  1. 吸気となる気体を吐出する気体吐出手段と、
    患者の血液中の酸素飽和度を測定する測定手段と、
    前記気体吐出手段から吐出される気体の吐出圧を、前記測定手段の測定データに基づいて制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする呼吸補助装置。
  2. 前記気体吐出手段は、前記気体を送り出す送風手段、および前記送風手段の下流に設置され、前記送風手段から吐出される気体の状態を制御する気体制御手段を備え、
    前記制御手段は、前記送風手段から送り出された気体の圧力を検出する第1の検出手段、前記気体制御手段の下流の気体の流量を検出する第2の検出手段、および前記第2の検出手段の下流の気体の圧力を検出する第3の検出手段を備え、
    当該制御手段は、前記第1の検出手段、前記第2の検出手段および前記第3の検出手段の検出データに基づいて、前記送風手段および前記気体制御手段の少なくとも何れかの動作を制御することにより、前記気体吐出手段から吐出される気体の吐出圧を制御する、
    ことを特徴とする請求項1記載の呼吸補助装置。
  3. 前記気体吐出手段は、前記気体を送り出す送風手段を備え、
    前記制御手段は、前記送風手段から送り出された気体の圧力を検出する第1の検出手段、前記送風手段の下流の気体の流量を検出する第2の検出手段、および前記第2の検出手段の下流の気体の圧力を検出する第3の検出手段を備え、
    当該制御手段は、前記第1の検出手段、前記第2の検出手段および前記第3の検出手段の検出データに基づいて前記送風手段の動作を制御することにより、前記気体吐出手段から吐出される気体の吐出圧を制御する、
    ことを特徴とする請求項1記載の呼吸補助装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記測定手段の測定データが所定の数値範囲を外れているときには、当該測定データが前記所定の数値範囲内となるように予め設定された上限値と下限値との範囲内で、前記気体吐出手段から吐出される気体の吐出圧を制御する、
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の呼吸補助装置。
  5. 前記測定手段は、無線通信機能を有し、
    前記制御手段は、前記測定手段との間で無線通信を行う無線通信部を備えており、
    前記制御手段は、前記無線通信部を介して得られた前記測定手段の測定データに基づいて、前記気体吐出手段から吐出される気体の吐出圧を制御する、
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の呼吸補助装置。
  6. 前記制御手段は、
    現在の吐出圧パターンの波形を維持したままで、または前記所定の数値範囲を外れた前記測定手段の測定データを前記所定の数値範囲内とするために設定された吐出圧パターンを呼び出して、前記気体吐出手段から吐出される気体の吐出圧を制御する、
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の呼吸補助装置。
  7. 患者の血液中の酸素飽和度の測定データを取得する第1の工程と、
    前記第1の工程で測定された酸素飽和濃度の測定データが所定の数値範囲内であるか否かを判断する第2の工程と、
    前記第2の工程で測定データが前記所定の数値範囲を外れていると判断されたならば、測定データが前記所定の数値範囲内となるように予め設定された上限値と下限値との範囲内で患者に供給する気体の吐出圧を制御する第3の工程と、
    を実行することを特徴とする吸気圧制御方法。
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