JP2016123291A - 酸味マスキング剤 - Google Patents

酸味マスキング剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2016123291A
JP2016123291A JP2014264814A JP2014264814A JP2016123291A JP 2016123291 A JP2016123291 A JP 2016123291A JP 2014264814 A JP2014264814 A JP 2014264814A JP 2014264814 A JP2014264814 A JP 2014264814A JP 2016123291 A JP2016123291 A JP 2016123291A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sour
hyaluronic acid
substance
containing beverage
sourness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014264814A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6546394B2 (ja
Inventor
裕子 阿部
Yuko Abe
裕子 阿部
高橋 朋子
Tomoko Takahashi
朋子 高橋
洋 板垣
Hiroshi Itagaki
洋 板垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Breweries Ltd
Original Assignee
Asahi Breweries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Breweries Ltd filed Critical Asahi Breweries Ltd
Priority to JP2014264814A priority Critical patent/JP6546394B2/ja
Publication of JP2016123291A publication Critical patent/JP2016123291A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6546394B2 publication Critical patent/JP6546394B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)
  • Seasonings (AREA)

Abstract

【課題】酸味物質含有飲料において、酸味をマスキングし、香味改善を行う。【解決手段】ヒアルロン酸を主成分とする酸味物質含有飲料の酸味マスキング剤、ヒアルロン酸を含有させる酸味物質含有飲料における酸味をマスキングする方法、ヒアルロン酸を含有する酸味物質含有飲料およびその製造方法が提供される。【選択図】なし

Description

本発明は飲料の酸味をマスキングするマスキング剤、飲料の酸味をマスキングする方法、該マスキング剤を含有する飲料及びその製造方法に関する。
酸味は、舌で感じる基本味の一つであり、飲料に爽快感、ボディ感を付与する重要な要素である。また、酸味をもたらす酸味成分は、飲料を酸性にすることにより保存性を向上させる機能があり、飲料にとって重要な役割を果たしている。しかしながら酸味は、例えば、ピリピリ感、とげとげしさ、渋みまたは苦味を伴う酸味といった、不快感を与える場合がある。
酸味の緩和のために利用される技術として、甘味料による酸味のマスキングが知られているが、風味のバランスを崩す、後味がべたつく等の問題がある。
特許文献1は、有機酸の酸味を緩和するためにグルタミンを配合することを開示する。しかしながら、グルタミンは特有の風味を有するアミノ酸であり、風味を損なう恐れがある。
特許文献2は、食酢や酸味料等に由来する酸味をマスキングするために、製品にモルトエキスを添加して、酸味をマスキングする方法を開示する。しかしながら、モルトエキスには特有の苦味があり、一般的な飲料に広く利用できるというものではない。特許文献2の実施例で実際に検討している飲料は黒酢飲料のみである。
特許文献3は、食品及び飲料の酸味低減剤として、分岐鎖アミノ酸混合物を含む酵母エキスを有効成分とする酸味低減剤が開示される。しかしながら、酵母エキスも特有の風味を有する。
したがって、飲料の風味を損なうことのない、飲料への利用に良好な酸味低減剤への要望がいまだ存在する。
ヒアルロン酸は、その高い保湿機能によりヒアルロン酸又はその塩として、化粧品の原料に広く使用されてきたものである。特許文献4には、平均分子量2万以下のヒアルロン酸を含む酸性飲料が開示されているが、酸味をマスキングすることについて開示も示唆もない。
特開2011−254804号公報 特開2011−254809号公報 特開2014−200212号公報 特開2008−173109号公報
本発明は、酸味物質含有飲料において、酸味をマスキングし、飲みやすくするための酸味マスキング剤を提供すること、及び酸性飲料の酸味をマスキングする方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、ヒアルロン酸により酸味刺激がマスキングされることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下を提供するものである:
(1)ヒアルロン酸を主成分とした、酸味物質含有飲料における酸味マスキング剤、
(2)ヒアルロン酸の平均分子量が2500以上である、(1)の酸味マスキング剤、
(3)酸味物質含有飲料に、酸度1度あたり20〜400mg/100mlのヒアルロン酸を含有させることを含む、酸味物質含有飲料における酸味をマスキングする方法、
(4)ヒアルロン酸の平均分子量が2500以上である、(3)の方法、
(5)酸度1度あたり20〜400mg/100mlのヒアルロン酸を含有する、酸味物質含有飲料、
(6)ヒアルロン酸含有量の上限が100mg/100mlである、(5)の酸味物質含有飲料、
(7)ヒアルロン酸の平均分子量が2500以上である、(5)又は(6)の酸味物質含有飲料、
(8)酸味物質が、クエン酸、リンゴ酸及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1以上の酸味物質である、(5)〜(7)のいずれかの酸味物質含有飲料。
本発明により、飲料の風味を損なうことなく、酸味をマスキングし、飲みやすい飲料を提供することができる。
本発明はヒアルロン酸を用いる、酸味物質含有飲料における酸味マスキングの技術に関する。
ヒアルロン酸とは、グルクロン酸とN−アセチルグルコサミンとの二糖からなる繰り返し構成単位を1以上有する多糖類をいう。特に断りのない限り、本明細書においてヒアルロン酸なる用語はその塩も含む。ヒアルロン酸の塩の種類は食品に利用できる限り特に限定されず、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
本発明で用いられるヒアルロン酸の起源は特に限定されず、例えば鶏冠、へその緒、眼球、皮膚、軟骨等の生体組織、及びストレプトコッカス属等のヒアルロン酸産生微生物を培養して得られる培養液等を原料として抽出、さらに必要に応じて精製して得られるものが挙げられる。
本発明で用いられるヒアルロン酸の分子量は特に限定されないが、平均分子量2500以上のものが好ましく、好ましくは平均分子量5000以上、より好ましくは平均分子量10000以上、さらに好ましくは平均分子量20000以上であり、さらにより好ましくは平均分子量が20000を超える。また、平均分子量10万以上、好ましくは20万以上のヒアルロン酸も使用できる。平均分子量の上限は特に限定されないが、150万以下、例えば100万以下、50万以下が好ましい。
本発明において、酸味物質含有飲料とは、酸味物質を含む飲料のことをいう。酸味物質含有飲料は、アルコールを含んでもよいし、含まなくてもよい。また、二酸化炭素を含んでもよいし、含まなくてもよい。
本発明において、酸味物質含有飲料に用いられる酸味物質は、食品に使用でき、酸味を付与する原料であれば特に限定されない。例えば果汁などの天然物質に含まれる酸なども含まれる。一般に、酸味物質は人体に無害な酸又はその塩であり、典型的には厚生労働大臣が指定した「指定添加物」と長年使用されてきた天然添加物として品目が決められている「既存添加物」に「酸味料」と分類されている物質をいう。「指定添加物」及び「既存添加物」に含まれる物質は日本食品添加物協会のホームページに記載されている。
酸味物質の具体例としては、アジピン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL−酒石酸、L−酒石酸、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、二酸化炭素、乳酸、乳酸ナトリウム、氷酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム及びリン酸が挙げられる。これらは、カリウム塩やナトリウム塩といった塩の形態で用いることも可能であるし、緩衝液の形態で用いることも可能である。
酸味物質としては、一種類の物質が用いられてもよく、複数の種類の物質が用いられてもよい。好ましくは、酸味物質は、クエン酸、リンゴ酸及びそれらの塩からなる群から選択される1以上の酸味物質である。
本発明において、酸度とは、製品である飲料に含まれる酸の質量パーセント濃度であり、酸味を示す指標である。酸度は、飲料100mL中に含まれる有機酸量をクエン酸に換算した場合のグラム数で表すことができる(1度は、1g(クエン酸換算)/100mL飲料となる)。酸度は、日本農林規格JASの酸度測定法で定められた方法、つまり、0.1mol/L水酸化ナトリウム標準液をアルカリ溶液として使用した中和滴定法により測定できる。
本発明は第一の態様において、ヒアルロン酸を主成分とした、酸味物質含有飲料における酸味マスキング剤を提供する。
本発明の酸味マスキング剤は、有効成分としてヒアルロン酸を0.1〜99重量%の含量で含む。また本発明の酸味マスキング剤には、その効果を損なわない範囲で、他の食品原料、食品添加物等を含めることができる。例えば、色素、香料、ビタミン類、アミノ酸、水溶性食物繊維、安定化剤、増量剤、乳化剤等、食品分野で通常用いられている原料や食品添加物を用いてもよい。
本発明の酸味マスキング剤が使用される酸味物質含有飲料の種類は特に限定されず、ビール、酎ハイ、カクテルといったアルコール飲料、ビール風味、酎ハイ風味、カクテル風味などのノンアルコール飲料、清涼飲料水等が挙げられる。濃縮状態のベース液に使用してもよい。アルコール飲料の場合、アルコール含有量は特に限定されるものではなく、製品特性等を考慮して適宜調整できる。本発明では、アルコール含有量は30容量%以下、より好ましくは9容量%以下が好ましい。またアルコール濃度が4〜9容量%であってもよく、アルコール濃度が4容量%以下のいわゆる低アルコール飲料であってもよい。また、ノンアルコール飲料のアルコール濃度は、酒税法上は温度15℃の時において原容量百分中に含有するエチルアルコールが1容量%未満である。酸味物質含有飲料は、好ましくは二酸化炭素を含み、非ビール風味の、カクテル及び酎ハイ風味ノンアルコール飲料が好ましい。
本発明の酸味マスキング剤の形態は特に限定されず、例えば固形、粉末、顆粒、液体などの形態とすることができる。
本発明は他の態様において、酸味物質含有飲料に、酸度1度あたり20〜400mg/100mlのヒアルロン酸を含有させることで、酸味物質含有飲料における酸味をマスキングする方法を提供する。
本発明の方法に用いられる酸味物質含有飲料の種類は特に限定されず、ビール、酎ハイ、カクテルといったアルコール飲料、ビール風味、酎ハイ風味、カクテル風味などのノンアルコール飲料、清涼飲料水等が挙げられる。濃縮状態のベース液であってもよい。濃縮状態のベース液にあっては、後述する含有量等の数値は必要に応じて濃縮倍率を乗じたものとなる。アルコール飲料の場合、アルコール含有量は特に限定されるものではなく、製品特性等を考慮して適宜調整できる。本発明では、アルコール含有量は30容量%以下、より好ましくは9容量%以下が好ましい。またアルコール濃度が4〜9容量%であってもよく、アルコール濃度が4容量%以下のいわゆる低アルコール飲料であってもよい。また、ノンアルコール飲料のアルコール濃度は、酒税法上は温度15℃の時において原容量百分中に含有するエチルアルコールが1容量%未満である。酸味物質含有飲料は、好ましくは二酸化炭素を含み、非ビール風味の、カクテル及び酎ハイ風味ノンアルコール飲料が好ましい。
本発明の方法において、ヒアルロン酸を含有させる量は、酸味物質含有飲料の酸度1度あたり20〜400mg/100mlである。好ましい含有量の例として、酸度1度あたり、ヒアルロン酸が20mg/100ml以上、30mg/100ml以上、40mg/100ml以上、45mg/100ml、および400mg/100ml以下、350mg/100ml以下、300mg/100ml以下、250mg/100ml以下が挙げられる。また、ヒアルロン酸自体の含有量が、100mg/100ml以下、好ましくは80mg/100ml以下、より好ましくは70mg/100ml以下となることが好ましい。
本発明は他の態様において、酸度1度あたり20〜400mg/100mlのヒアルロン酸を含有し、かつ、ヒアルロン酸含有量の上限が100mg/100mlである、酸味物質含有飲料を提供する。一の実施形態において、酸味物質は、クエン酸、リンゴ酸及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1以上の酸味物質である。
本発明の酸味物質含有飲料の種類は特に限定されず、ビール、酎ハイ、カクテルといったアルコール飲料、ビール風味、酎ハイ風味、カクテル風味などのノンアルコール飲料、清涼飲料水が挙げられる。濃縮状態のベース液であってもよい。濃縮状態のベース液にあっては、後述する含有量等の数値は必要に応じて濃縮倍率を乗じたものとなる。アルコール飲料の場合、アルコール含有量は特に限定されるものではなく、製品特性等を考慮して適宜調整できる。本発明では、アルコール含有量は30容量%以下、より好ましくは9容量%以下が好ましい。またアルコール濃度が4〜9容量%であってもよく、アルコール濃度が4容量%以下のいわゆる低アルコール飲料であってもよい。また、ノンアルコール飲料のアルコール濃度は、酒税法上は温度15℃の時において原容量百分中に含有するエチルアルコールが1容量%未満である。酸味物質含有飲料は、好ましくは二酸化炭素を含み、非ビール風味の、カクテル及び酎ハイ風味ノンアルコール飲料が好ましい。
本発明の酸味物質含有飲料は、酸度1度あたり20〜400mg/100mlのヒアルロン酸を含む。好ましい含有量の例として、酸度1度あたり、ヒアルロン酸が20mg/100ml以上、30mg/100ml以上、40mg/100ml以上、45mg/100ml、および400mg/100ml以下、350mg/100ml以下、300mg/100ml以下、250mg/100ml以下が挙げられる。また、ヒアルロン酸自体の含有量が、100mg/100ml以下、好ましくは80mg/100ml以下、より好ましくは70mg/100ml以下となることが好ましい。
本発明の酸味物質含有飲料に含まれる酸味物質の量は甘味などとのバランスを考慮して適宜設定できるが、一般に、0.1〜0.7w/v%である。酸味物質の含有量は、好ましくは0.15〜0.6w/v%であり、より好ましくは0.2〜0.5w/v%である。
本発明の酸味物質含有飲料は、pH2.8〜3.9を示す。pHは、酸味料などのpH調整剤を適量添加することにより、調整することができる。酸味物質含有飲料のpHは、好ましくは2.9〜3.6であり、より好ましくは3.0〜3.5である。
本発明の酸味物質含有飲料は、酸味物質及びヒアルロン酸以外に、飲料に通常用いられる他の食品原料、食品添加物等を含めることができる。例えば、糖類、甘味料、色素、香料、ビタミン類、アミノ酸、水溶性食物繊維、安定化剤、乳化剤等、食品分野で通常用いられている原料や食品添加物を用いてもよい。
本発明の酸味物質含有飲料は甘味物質を適度に含有することが好ましい。甘味物質とは、飲料に甘味を付与することができる物質をいう。例えば、高甘味度甘味料、糖類及び糖アルコールは甘味物質に該当する。ここでいう高甘味度甘味料とは、ショ糖の数十倍から数千倍などの高い甘味を有する、典型的には上記「指定添加物」及び「既存添加物」に「甘味料」と分類されている物質をいう。
高甘味度甘味料の具体例としては、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、キシリトール、グリチルリチン酸二ナトリウム、サッカリン、サッカリンカルシウム、サッカリンナトリウム、スクラロース、ネオテーム、アラビノース、カンゾウ抽出物、キシロース、ステビア、タウマチン、ラカンカ抽出物、ラムノース及びリボースが挙げられる。
糖類の具体例としては、異性化糖、ブドウ糖、果糖、砂糖、麦芽糖及び乳糖が挙げられる。
糖アルコールの具体例としては、還元麦芽糖水飴、エリスリトール、キシリトール及びマルチトールが挙げられる。
甘味物質としては、一種類の物質が用いられてもよく、複数の種類の物質が用いられてもよい。好ましくは、甘味物質は高甘味度甘味料であり、中でも好ましい高甘味度甘味料はアセスルファムカリウム又はスクラロース、又はこれらの組み合わせである。
甘味物質として高甘味度甘味料を使用する場合、本発明の酸味物質含有飲料に含まれる高甘味度甘味料の量は高甘味度甘味料の種類を考慮して適宜設定できるが、一般に、0.003〜0.04w/v%である。高甘味度甘味料の含有量が0.003w/v%未満であると、酸味が目立ち、香味のバランスが悪くなる。高甘味度甘味料の含有量が0.04w/v%を超えると、甘味の後味が目立ち、スッキリ感が低下する。高甘味度甘味料の含有量は、好ましくは0.005〜0.04w/v%であり、より好ましくは0.01〜0.02w/v%である。
本発明の酸味物質含有飲料は砂糖に換算すると8.0g/100ml以下に相当する甘味度を有する。砂糖を1.00とした甘味度(以下、単に「甘味度」ということがある。)とは、砂糖の甘さを1.00とした場合の、甘味の強さを官能検査により評価したものである。砂糖を1.00とした甘味度は甘味料の甘味度及び甘味料の使用量から算出する。甘味料の甘味度はアセスルファムカリウムであれば約200、スクラロースであれば約600である。本値は精糖工業会発行「甘味料の総覧」(1990年5月発行)及び株式会社光琳発行「高甘味度甘味料スクラロースのすべて」(2003年5月発行)に記載されている値を採用する。本発明の酸味物質含有飲料は、砂糖に換算すると、好ましくは2.0g/100ml〜6.0g/100ml、より好ましくは3.0g/100ml〜5.0g/100mlに相当する甘味度を有する。
本発明の酸味物質含有飲料は好ましくは糖質が0.5g/100ml未満である。糖質を低減することで、肥満、糖尿病等の糖質の摂取に起因した健康に対する悪影響が生じ難くなる。また、糖質ゼロになることで、酸味物質含有飲料の清涼感やスッキリ感が実現できる。
本発明は他の態様において、酸度1度あたり20〜400mg/100mlのヒアルロン酸を含有し、かつ、ヒアルロン酸含有量の上限が100mg/100mlである、酸味物質含有飲料の製造方法を提供する。
本発明の酸味物質含有飲料の製造方法は、一例として次に説明するとおり、酸味物質含有飲料を製造する際に通常行われる工程を包含する。飲用水、香料、酸味料、甘味料、食品添加物を所定量、均一に混合する。次いで、得られた混合液を冷却し、必要に応じてカーボネーションを行う。その後、容器に充填・密封することにより目的とする酸味物質含有飲料を製造することができる。容器に充填する前に膜ろ過フィルターを用いてろ過してもよい。また、濃厚な状態で中間液を作成した後に、炭酸水を添加して酸味物質含有飲料を調製してもよい。
本発明の酸味物質含有飲料の製造においてヒアルロン酸を添加する時期は特に限定されず、当業者が適宜決定できる。なお、醸造工程を経る飲料の場合は、醸造工程終了後に添加することが好ましい。
以下の実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1
水にクエン酸及び、クエン酸ナトリウムを添加し、酸度0.36の水溶液を調製した。この水溶液に、ヒアルロン酸(分子量約20万〜50万)を、水溶液100mlあたりそれぞれ17.1mg、34.3mg、68.6mg添加したもの(それぞれ飲料A、B、C)を調製した。ヒアルロン酸無添加のものを対照1とした。
対照1および飲料A、B、Cの酸味を、4名のパネリストにより官能評価した。対照を3点として、1〜5点の5段階評価で評価し、平均値を評点とした。数字が大きい程、酸味が強いことを示す。結果を表1に示す。
Figure 2016123291
A〜Cのいずれも、対照1と比べて酸味がマスキングされていた。A〜Cのいずれも、対照と比べて口に入れた瞬間に感じる酸味、酸味の後残り、また酸味に伴う渋みが軽減されており、まろやかな口当たりとなった。
実施例2
水にクエン酸、リンゴ酸及び、クエン酸ナトリウムを添加し、酸度0.32の水溶液を調製した。この水溶液に、ヒアルロン酸(分子量約20万〜50万)を、水溶液100mlあたりそれぞれ17.1mg、34.3mg、68.6mg添加したもの(それぞれ飲料D、E、F)を調製した。ヒアルロン酸無添加のものを対照2とした。
対照2および飲料D、E、Fの酸味を、4名のパネリストにより官能評価した。対照を3点として、1〜5点の5段階評価で評価し、平均値を評点とした。数字が大きい程、酸味が強いことを示す。結果を表1に示す。
Figure 2016123291
実施例3
実施例1、2のヒアルロン酸に代えて、分子量約2000のヒアルロン酸および分子量約2万〜5万のヒアルロン酸を使用して同等の試験を行った。結果として、分子量約2万〜5万のヒアルロン酸を使用した場合は同等の酸味マスキング効果が得られたが、分子量約2000のヒアルロン酸を使用した場合は酸味マスキング効果が認められなかった。

Claims (8)

  1. ヒアルロン酸を主成分とした、酸味物質含有飲料における酸味マスキング剤。
  2. ヒアルロン酸の平均分子量が2500以上である、請求項1に記載の酸味マスキング剤。
  3. 酸味物質含有飲料に、酸度1度あたり20〜400mg/100mlのヒアルロン酸を含有させることを含む、酸味物質含有飲料における酸味をマスキングする方法。
  4. ヒアルロン酸の平均分子量が2500以上である、請求項3に記載の方法。
  5. 酸度1度あたり20〜400mg/100mlのヒアルロン酸を含有する、酸味物質含有飲料。
  6. ヒアルロン酸含有量の上限が100mg/100mlである、請求項5に記載の酸味物質含有飲料。
  7. ヒアルロン酸の平均分子量が2500以上である、請求項5又は6に記載の酸味物質含有飲料。
  8. 酸味物質が、クエン酸、リンゴ酸及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1以上の酸味物質である、請求項5〜7のいずれか1項に記載の酸味物質含有飲料。
JP2014264814A 2014-12-26 2014-12-26 酸味マスキング剤 Active JP6546394B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014264814A JP6546394B2 (ja) 2014-12-26 2014-12-26 酸味マスキング剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014264814A JP6546394B2 (ja) 2014-12-26 2014-12-26 酸味マスキング剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016123291A true JP2016123291A (ja) 2016-07-11
JP6546394B2 JP6546394B2 (ja) 2019-07-17

Family

ID=56356597

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014264814A Active JP6546394B2 (ja) 2014-12-26 2014-12-26 酸味マスキング剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6546394B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021048179A1 (en) * 2019-09-10 2021-03-18 Givaudan Sa Mouthfeel and astringency modulation in compositions and methods of modulating mouthfeel and astringency in the same
CN116268413A (zh) * 2023-02-13 2023-06-23 江南大学 一种添加透明质酸的含糖饮品/甜品及其制备方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007068481A (ja) * 2005-09-08 2007-03-22 Q P Corp 呈味改善材および容器詰め飲料
JP2009183212A (ja) * 2008-02-06 2009-08-20 Q P Corp 酸性飲料

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007068481A (ja) * 2005-09-08 2007-03-22 Q P Corp 呈味改善材および容器詰め飲料
JP2009183212A (ja) * 2008-02-06 2009-08-20 Q P Corp 酸性飲料

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021048179A1 (en) * 2019-09-10 2021-03-18 Givaudan Sa Mouthfeel and astringency modulation in compositions and methods of modulating mouthfeel and astringency in the same
CN114340397A (zh) * 2019-09-10 2022-04-12 奇华顿股份有限公司 组合物中的口感和涩味调节以及调节组合物中的口感和涩味的方法
CN116268413A (zh) * 2023-02-13 2023-06-23 江南大学 一种添加透明质酸的含糖饮品/甜品及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6546394B2 (ja) 2019-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6342167B2 (ja) 低糖質炭酸アルコール飲料
JP6938175B2 (ja) 容器詰め炭酸アルコール飲料及びその製造方法
JP7195919B2 (ja) ワインテイスト飲料及びワインテイスト飲料の製造方法
JP6841584B2 (ja) 柑橘類風味ノンアルコール飲料
JP2011206030A (ja) 味質改良および果汁感付与剤
JP6546394B2 (ja) 酸味マスキング剤
JP2019198282A (ja) 果実風味アルコール飲料及びその製造方法
JP6478608B2 (ja) 柑橘類風味ノンアルコール飲料
JP2018007641A (ja) ノンアルコール飲料
JP2019170194A (ja) 炭酸飲料
JP2022079757A (ja) アルコールテイスト飲料及びアルコールテイスト飲料の香味改善方法
JP6828086B2 (ja) 非発酵ビールテイスト飲料
JP2018121662A (ja) 低糖質炭酸アルコール飲料
JP6898406B2 (ja) 柑橘類風味ノンアルコール飲料
JP7064025B2 (ja) ノンアルコール飲料
JP7437922B2 (ja) 容器入り飲料
JP6114506B2 (ja) 飲料
JP6905347B2 (ja) 容器詰め炭酸アルコール飲料及びその製造方法
JP6832689B2 (ja) ビールテイスト飲料、ビールテイスト飲料の製造方法、及び、ビールテイスト飲料の香味向上方法
JP7264638B2 (ja) ワインテイスト飲料及びワインテイスト飲料の製造方法
JP2024074956A (ja) 炭酸アルコール飲料及び炭酸アルコール飲料の飲み味及び香味を改善する方法
JP2017099371A (ja) 容器入り炭酸アルコール飲料及びその製造方法
JP5719073B2 (ja) 飲料
JP2021048809A (ja) 炭酸アルコール飲料及び炭酸アルコール飲料の飲み味及び香味を改善する方法
WO2023132219A1 (ja) ワイン風味飲料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180918

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180921

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190329

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190618

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190621

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6546394

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250