JP2016122806A - シリコンウェーハ用研磨液組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコンウェーハの、表面粗さ(ヘイズ)及び表面欠陥(LPD)の低減と研磨速度の向上とを両立できる、シリコンウェーハ用研磨液組成物を提供する。
【解決手段】本発明のシリコンウェーハ用研磨液組成物は、シリカ粒子(成分A)と、含窒素塩基性化合物(成分B)と、下記一般式(1)で表される構成単位Iを10質量%
以上含み、重量平均分子量(Mw)が5万以上200万以下、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)が1.0以上4.5以下の水溶性高分子化合物(成分C)とを含有する。ただし、下記一般式(1)において、R1、R2は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数が1〜8のアルキル基、又は炭素数が1〜2のヒドロキシアルキル基を示し、R1、R2の両方が水素原子であることはない。
[化1]
Figure 2016122806

【選択図】なし

Description

本発明はシリコンウェーハ用研磨液組成物及びこれを用いた半導体基板の製造方法並びに被研磨シリコンウェーハの研磨方法に関する。
近年、半導体メモリの高記録容量化に対する要求の高まりから半導体装置のデザインルールは微細化が進んでいる。このため半導体装置の製造過程で行われるフォトリソグラフィーにおいて焦点深度は浅くなり、シリコンウェーハ(ベアウェーハ)の欠陥低減や平滑性に対する要求はますます厳しくなっている。
シリコンウェーハの品質を向上する目的で、シリコンウェーハの研磨は多段階で行われている。特に研磨の最終段階で行われる仕上げ研磨は、表面粗さ(ヘイズ)の抑制と研磨後のシリコンウェーハ表面のぬれ性向上(親水化)によるパーティクルやスクラッチ、ピット等の表面欠陥(LPD:Light point defects)の抑制とを目的として行われている。
シリコンウェーハの研磨に用いられる研磨用組成物として、保存安定性の向上、良好な生産性が確保される研磨速度の担保、及び表面欠陥(LPD)と表面粗さ(ヘイズ)の低減を目的とし、シリカ粒子と、窒素塩基性化合物と、ヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAA)等のアクリルアミド誘導体に由来する構成単位を含む水溶性高分子化合物を含むシリコンウェーハの研磨用組成物が開示されている(特許文献1)。また、ヘイズレベルの改善を目的とし、シリカ粒子と、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)と、ポリエチレンオキサイドと、アルカリ化合物とを含む研磨用組成物が開示されている(特許文献2)。
また、重量平均分子量が1000000以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)で表される分子量分布が5.0未満である水溶性高分子化合物を含む研磨用組成物が開示されている(特許文献3)。更に、重量平均分子量が500000以上、1500000以下の水溶性高分子化合物を含む研磨用組成物が開示されている(特許文献4)。
特開2014―130966号公報 特開2004―128089号公報 WO2014−34425A1号公報 特開2013―222863号公報
特許文献2、3に記載の研磨液組成物には、表面粗さ(ヘイズ)の低減を目的として、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)が含まれているが、HECは、天然原料である天然セルロースを原料としているため、セルロース由来の水不溶物が含まれており、その品質が安定しない。そして、当該水不溶物が核となってシリカ粒子が凝集するため、研磨液組成物の保存安定性が低下し、シリカ粒子の凝集体は表面欠陥数(LPD)を増大させる。また、当該水不溶物自体の存在が、表面欠陥(LPD)数の増大も生じさせる場合がある。そこで、シリカ粒子の凝集体や当該水不溶物を除去する目的で研磨液組成物を使用直前にろ過することが一般的に行われるが、HECの溶解により、研磨液組成物の粘度が高く、又、水不溶物等の存在によりフィルターが目詰まりを起こしてしまうため、ろ過精度を下げなければならず、その結果、シリカ粒子の凝集体や水不溶物の除去が不十分となり、シリコンウェーハの生産性の低下を引き起こす。
また、特許文献1、4に記載のヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAA)等のアクリルアミド誘導体に由来する構成単位を含む水溶性高分子化合物を含有する研磨液組成物を用いた研磨では、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)と表面欠陥(LPD)の低減は可能であるものの、生産性向上の観点から、更なる研磨速度の向上が望まれる。
そこで、本発明では、シリコンウェーハの、表面粗さ(ヘイズ)及び表面欠陥(LPD)の低減と研磨速度の向上を両立できる、シリコンウェーハ用研磨液組成物、及び当該シリコンウェーハ用研磨液組成物を用いた半導体基板の製造方法、並びに被研磨シリコンウェーハの研磨方法を提供する。
本発明のシリコンウェーハ用研磨液組成物は、シリカ粒子(成分A)と、含窒素塩基性化合物(成分B)と、下記一般式(1)で表される構成単位Iを10質量%以上含み、重
量平均分子量(Mw)が5万以上200万以下、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)が1.0以上4.5以下の水溶性高分子化合物(成分C)とを含有する、シリコンウェーハ用研磨液組成物である。
Figure 2016122806
ただし、上記一般式(1)において、R1、R2は、それぞれ独立して、水素、炭素数が1〜8のアルキル基、又は炭素数が1〜2のヒドロキシアルキル基を示し、R1、R2の両方が水素であることはない。
本発明の被研磨シリコンウェーハの研磨方法は、本発明のシリコンウェーハ用研磨液組成物を用いて被研磨シリコンウェーハを研磨する研磨工程を含む。
本発明の半導体基板の製造方法は、本発明のシリコンウェーハ用研磨液組成物を用いて被研磨シリコンウェーハを研磨する研磨工程を含む。
本発明によれば、シリコンウェーハの、表面粗さ(ヘイズ)及び表面欠陥(LPD)の低減と研磨速度の向上を両立できる、シリコンウェーハ用研磨液組成物、及び当該シリコンウェーハ用研磨液組成物を用いた被研磨シリコンウェーハの研磨方法、並びに半導体基板の製造方法を提供できる。
本発明は、シリカ粒子(成分A)と、含窒素塩基性化合物(成分B)と、水溶性高分子化合物とを含有するシリコンウェーハ用研磨液組成物(以下「シリコンウェーハ用研磨液組成物」を「研磨液組成物」と略称する場合もある。)において、水溶性高分子化合物として、下記一般式(1)で表される構成単位Iを10質量%以上含み、重量平均分子量(
Mw)が5万以上200万以下であり、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)が1.0以上4.5以下の水溶性高分子化合物(成分C)を用いることにより、シリコンウェーハの、表面粗さ(ヘイズ)及び表面欠陥(LPD)の低減と研磨速度の向上を両立できるという知見に基づく。
Figure 2016122806
ただし、上記一般式(1)において、R1、R2は、それぞれ独立して、水素、炭素数が1〜8のアルキル基、又は炭素数が1〜2のヒドロキシアルキル基を示し、R1、R2の両方が水素であることはない。
本発明の効果発現機構の詳細は明らかではないが、以下のように推定している。本発明の研磨液組成物に含まれる水溶性高分子化合物(成分C)は、所定の重量平均分子量を有しており、構成単位Iを10質量%以上含み、その構成単位I中に、シリカ粒子と相互作
用する親水性を呈する部位であるアミド基と、シリコンウェーハと相互作用する疎水性を呈する部位であるアルキル基或いはヒドロキシル基の両方を含む。そのため、水溶性高分子化合物(成分C)がシリコンウェーハ表面に適度に吸着して含窒素塩基性化合物による腐食を抑制することで、良好な表面粗さ(ヘイズ)を達成するとともに、良好なぬれ性を発現し、ウェーハ表面の乾燥によるパーティクルの付着を抑制して表面欠陥(LPD)の低減を可能としている。
また、一般的には、アルカリ条件ではシリカ粒子とウェーハの表面電荷はともに負に帯電しており、その電荷反発によってシリカ粒子がウェーハに接近できず、研磨速度が十分に発現できない。しかし、本発明の水溶性高分子化合物(成分C)を存在させることにより、水溶性高分子化合物(成分C)が、シリカ粒子とウェーハの両方の表面に吸着することからバインダー効果を発現する。その結果、シリカ粒子とウェーハとの相互作用が強くなり、シリカ粒子による研磨が効率的に進行するため、水溶性高分子化合物(成分C)は、シリコンウェーハの研磨速度の確保に寄与しているものと考えられる。
上記の条件において、更に、水溶性高分子化合物(成分C)の数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)が1.0以上4.5以下であれば、水溶性高分子化合物の分子量分布幅が狭く分子構造の均一性が向上する。その結果、水溶性高分子化合物のバインダー効果が更に効率良く発現し、ウェーハ表面へのシリカ粒子の接触頻度が向上するため、研磨速度が向上したと推察される。特に、低分子量成分の割合が小さいと、バインダー効果が更に発現しやすくなったと推察される。
[シリカ粒子(成分A)]
本発明の研磨液組成物には、研磨材としてシリカ粒子が含まれる。シリカ粒子の具体例としては、コロイダルシリカ、フュームドシリカ等が挙げられるが、シリコンウェーハの表面平滑性を向上させる観点から、コロイダルシリカがより好ましい。
シリカ粒子の使用形態としては、操作性の観点からスラリー状が好ましい。本発明の研磨液組成物に含まれる研磨材がコロイダルシリカである場合、アルカリ金属やアルカリ土類金属等によるシリコンウェーハの汚染を防止する観点から、コロイダルシリカは、アルコキシシランの加水分解物から得たものであることが好ましい。アルコキシシランの加水分解物から得られるシリカ粒子は、従来から公知の方法によって作製できる。
本発明の研磨液組成物に含まれるシリカ粒子の平均一次粒子径は、高研磨速度の確保の観点から、好ましくは5nm以上、より好ましくは10nm以上、更に好ましくは15nm以上であり、更により好ましくは30nm以上である。また、高研磨速度の確保と表面粗さ及び表面欠陥(LPD)の低減との両立の観点から、好ましくは50nm以下、より好ましくは45nm以下、更に好ましくは40nm以下である。
特に、シリカ粒子としてコロイダルシリカを用いた場合には、高研磨速度の確保、及び表面粗さ及び表面欠陥(LPD)の低減の観点から、平均一次粒子径は、好ましくは5nm以上、より好ましくは10nm以上、更に好ましくは15nm以上であり、更により好ましくは30nm以上である。また、高研磨速度の確保と表面粗さ及び表面欠陥(LPD)の低減との両立の観点から、好ましくは50nm以下、より好ましくは45nm以下、更に好ましくは40nm以下である。
シリカ粒子の平均一次粒子径は、BET(窒素吸着)法によって算出される比表面積S(m2/g)を用いて算出される。比表面積は、例えば、実施例に記載の方法により測定できる。
シリカ粒子の会合度は、高研磨速度の確保、及び表面粗さ及び表面欠陥の低減の観点から、3.0以下が好ましく、1.1以上3.0以下がより好ましく、1.8以上2.5以下がさらに好ましく、2.0以上2.3以下が更により好ましい。シリカ粒子の形状はいわゆる球型といわゆるマユ型であることが好ましい。シリカ粒子がコロイダルシリカである場合、その会合度は、高研磨速度の確保、及び表面粗さ及び表面欠陥の低減の観点から、3.0以下が好ましく、1.1以上3.0以下がより好ましく、1.8以上2.5以下が更に好ましく、2.0以上2.3以下が更により好ましい。
シリカ粒子の会合度とは、シリカ粒子の形状を表す係数であり、下記式により算出される。平均二次粒子径は、動的光散乱法によって測定される値であり、例えば、実施例に記載の装置を用いて測定できる。
会合度=平均二次粒子径/平均一次粒子径
シリカ粒子の会合度の調整方法としては、特に限定されないが、例えば、特開平6−254383号公報、特開平11−214338号公報、特開平11−60232号公報、特開2005−060217号公報、特開2005−060219号公報等に記載の方法を採用することができる。
本発明の研磨液組成物に含まれるシリカ粒子の含有量は、高研磨速度の確保の観点から、0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.2質量%以上が更に好ましい。また、経済性、及び研磨液組成物におけるシリカ粒子の凝集抑制及び分散安定性向上の観点から、10質量%以下が好ましく、7.5質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましく、1質量%以下が更により好ましく、0.5質量%以下が更により好ましい。
[含窒素塩基性化合物(成分B)]
研磨液組成物には、研磨液組成物の保存安定性の向上、高研磨速度の確保、及び表面粗さ及び表面欠陥(LPD)の低減の観点から、水溶性の塩基性化合物を含有する。水溶性の塩基性化合物としては、アミン化合物及びアンモニウム化合物から選ばれる少なくとも1種類以上の含窒素塩基性化合物である。ここで、「水溶性」とは、水(20℃)に対して2g/100ml以上の溶解度を有することをいい、「水溶性の塩基性化合物」とは、水に溶解したとき、塩基性を示す化合物をいう。
アミン化合物及びアンモニウム化合物から選ばれる少なくとも1種類以上の含窒素塩基性化合物としては、例えば、アンモニア、水酸化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N一メチルエタノールアミン、N−メチル−N,N一ジエタノ−ルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノ−ルアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン・六水和物、無水ピペラジン、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−メチルピペラジン、ジエチレントリアミン、水酸化テトラメチルアンモニウム、及びヒドロキシアミンが挙げられる。前記ヒドロキシアミンとしては、好ましくは鎖状ヒドロキシアミン、より好ましくはモノヒロドロキシモノアミンであり、更に好ましくは2-アミノエタノールである。これらの含窒素塩基性化合物は2種以上を混合して用いてもよい。研磨液組成物に含まれ得る含窒素塩基性化合物としては、表面粗さ及び表面欠陥(LPD)の低減、研磨液組成物の保存安定性の向上、及び、高研磨速度の確保の観点からアンモニア、又はアンモニアと2-アミノエタノールの混合物がより好ましい。
研磨液組成物における含窒素塩基性化合物(成分B)の含有量は、シリコンウェーハの表面粗さ及び表面欠陥の低減及び研磨速度の向上の観点から、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上、更に好ましくは0.007質量%以上、更により好ましくは0.010質量%以上である。また、シリコンウェーハの表面粗さ及び表面欠陥の低減の観点から、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下、更により好ましくは0.05質量%以下、更により好ましくは0.025質量%以下、更により好ましくは0.018質量%以下、更により好ましくは0.014質量%以下である。
[水溶性高分子化合物(成分C)]
本発明の研磨液組成物は、研磨液組成物の保存安定性の向上、研磨速度の向上、及びシリコンウェーハの表面粗さ及び表面欠陥の低減の観点から、下記一般式(1)で表される構成単位Iを10質量%以上含み、重量平均分子量が5万以上200万以下、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)が1.0以上4.5以下の水溶性高分子化合物(成分C)を含有する。尚、本発明において、水溶性高分子化合物の「水溶性」とは、水(20℃)に対して2g/100ml以上の溶解度を有することをいう。
Figure 2016122806
研磨液組成物の保存安定性の向上、研磨速度の向上、及びシリコンウェーハの表面粗さ及び表面欠陥の低減の観点から、上記一般式(1)において、R1、R2は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数が1〜8のアルキル基、又は炭素数が1〜2のヒドロキシアルキル基であり、より好ましくは水素原子、炭素数が1〜4のアルキル基、又は炭素数が1〜2のヒドロキシアルキル基であり、特に好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ヒドロキシエチル基である。ただし、R1、R2の両方が水素原子であることはない。
構成単位Iは、研磨液組成物の保存安定性の向上、研磨速度の向上、及びシリコンウェーハの表面粗さ及び表面欠陥の低減の観点から、一般式(1)における、R1及びR2が共に炭素数が1〜4のアルキル基である構成単位I―I、R1が水素原子でありR2が炭素数が1〜8のアルキル基である構成単位I―II、R1が水素原子でありR2が炭素数が1〜2のヒドロキシアルキル基である構成単位I―IIIからなる群から選ばれる少なくとも1種であると好ましい。構成単位I―Iにおいて、研磨速度の向上の観点から、R1及びR2が共にメチル基又はエチル基であると好ましく、エチル基であるとより好ましい。また、表面粗さの低減の観点から、構成単位I―IIにおいてR2がイソプロピル基であると好ましい。また、研磨速度の向上と、表面欠陥の低減の観点から、構成単位I―IIIにおいてR2はヒドロキシエチル基であると好ましい。
一般式(1)で表される構成単位Iの供給源である単量体としては、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)、N−ブチルアクリルアミド、N−イソブチルアクリルアミド、N−ターシャリブチルアクリルアミド、N−ヘプチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N−ターシャリオクチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAA)、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAA)、N,N−ジエチルアクリルアミド(DEAA)、N,N−ジプロピルアクリルアミド、N,N−ジイソプロピルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、N,N−ジイソブチルアクリルアミド、N,N−ジヘプチルアクリルアミド、N,N−ジオクチルアクリルアミド、N,N−ジメチロールアクリルアミド、N,N−ジヒドロキシエチルアクリルアミド等が例示できる。これらは、1種単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。これらの単量体のなかでも、表面粗さの低減と研磨速度の向上の観点から、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミドが好ましく、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミドがより好ましく、さらに、表面欠陥の低減の観点から、N−ヒドロキシエチルアクリルアミドがさらに好ましい。
水溶性高分子化合物(成分C)の全構成単位中における前記構成単位Iの割合は、R1、R2がいずれも炭素数が1〜2のヒドロキシアルキル基ではない場合には、シリコンウェーハの表面粗さ及び表面欠陥の低減の観点から、10質量%以上であり、好ましくは20質量%以上、より好ましくは40質量%以上であり、研磨速度の向上の観点から、好ましくは100質量%以下、より好ましくは90質量%以下、更に好ましくは60質量%以下である。R1、R2のいずれか又は両方が、炭素数が1〜2のヒドロキシアルキル基である場合には、水溶性高分子化合物(成分C)の全構成単位中における前記構成単位Iの割合は、シリコンウェーハの表面粗さ及び表面欠陥の低減の観点から、10質量%以上であり、好ましくは60質量%以上、より好ましくは80質量%以上であり、研磨速度の向上の観点から、好ましくは100質量%以下である。
水溶性高分子化合物(成分C)が、前記構成単位I以外の構成単位を含む場合、当該構成単位I以外の構成単位は、研磨速度の向上と、表面粗さ及び表面欠陥の低減の観点から、下記一般式(2)で表される構成単位II(アクリルアミド(AAm))が好ましい。
Figure 2016122806
水溶性高分子化合物(成分C)が、上記一般式(1)で表される構成単位Iと一般式(2)で表される構成単位IIとを含む共重合体である場合、全構成単位中における前記構成単位Iの割合は、シリコンウェーハの表面粗さ及び表面欠陥の低減の観点から、10質量%以上であり、好ましくは20質量%以上、より好ましくは40質量%以上であり、研磨速度の向上の観点から、好ましくは100質量%以下、より好ましくは90質量%以下、更により好ましくは60質量%以下である。
また、水溶性高分子化合物(成分C)が、上記一般式(1)で表される構成単位Iと一般式(2)で表される構成単位IIとを含む共重合体である場合、全構成単位中における前記構成単位IIの割合は、研磨速度向上の観点から、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは45質量%以上であり、表面粗さ低減の観点から、好ましくは80質量%以下、より好ましくは55質量%以下である。
水溶性高分子化合物(成分C)は、一般式(1)で表される構成単位I及び一般式(2)で表される構成単位II以外の構成単位を含む共重合体であってもよい。このような構成単位を形成する単量体成分としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、スチレン、ビニルピロリドン、オキサゾリンなどが挙げられる。
尚、水溶性高分子化合物(成分C)が、一般式(1)で表される構成単位Iと当該構成単位I以外の構成単位とを含む共重合体である場合、構成単位Iと構成単位I以外の構成単位の共重合体における配列は、ブロックでもランダムでもよい。
水溶性高分子化合物(成分C)の重量平均分子量(Mw)は、シリコンウェーハの表面粗さ及び表面欠陥の低減の観点から、5万以上、好ましくは10万以上、より好ましくは20万以上、更に好ましくは50万以上であり、研磨速度の向上の観点から、200万以下、好ましくは100万以下、より好ましくは90万以下、更に好ましくは80万以下である。尚、水溶性高分子化合物の重量平均分子量は後述する実施例に記載の方法により測定される。
水溶性高分子化合物(成分C)の数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)は、研磨速度向上の観点から、1.0以上、好ましくは2.0以上、より好ましくは3.0以上であり、4.5以下、好ましくは4.3以下、より好ましくは4.0以下である。尚、比(Mw/Mn)は、後述する実施例に記載の方法により算出される。
水溶性高分子化合物(成分C)中の分子量分布における、分子量が5万未満の低分子量成分の割合(含有量)は、研磨速度向上の観点から、少なければ少ないほど好ましく、0質量%であると最も好ましいが、好ましくは8.5質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは7.5質量%以下、更により好ましくは7質量%以下である。尚、分子量が5万未満の低分子量成分の割合は、後述する実施例に記載の方法により算出される。
水溶性高分子化合物(成分C)中の分子量分布における、分子量が600万以上の高分子量成分の割合(含有量)は、表面粗さ(ヘイズ)及び表面欠陥(LPD)の低減と研磨速度向上の観点から、少なければ少ないほど好ましく、0質量%であると最も好ましいが、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.3質量%以下、更に好ましくは0.25質量%以下である。尚、分子量が600万以上の高分子量成分の割合は、後述する実施例に記載の方法により算出される。
水溶性高分子化合物(成分C)について比(Mw/Mn)、低分子量成分の割合、及び高分子量成分の割合は、水溶性高分子化合物の合成に用いられる原料モノマーの反応液中における濃度(質量%)、重合温度やその保持時間、原料混合の所要時間や温度等を調整することにより調整できる。尚、ここで、反応液とは、全仕込み原料を含み、重合反応の対象とされる混合液であり、重合温度とは、重合反応が行われている最中の反応液の温度であり、重合温度の保持時間とは、反応液調製直後(反応容器内への全仕込み原料の投入直後)から加熱温度制御を終了するまでの時間である。
水溶性高分子化合物(成分C)中の残存モノマー量は、研磨液組成物の高温長時間保存後における着色を抑制する観点から、少なければ少ないほど好ましく、0質量%であると最も好ましいが、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.4質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下、更により好ましくは0.25質量%である。尚、残存モノマー量は、後述する実施例に記載の方法により測定される。
本発明の研磨液組成物に含まれる水溶性高分子化合物(成分C)の含有量は、シリコンウェーハの表面粗さの低減の観点から、好ましくは0.002質量%以上、より好ましくは0.003質量%以上、更に好ましくは0.005質量%以上、更により好ましくは0.008質量%以上であり、保存安定性の向上の観点から、好ましくは0.050質量%以下、より好ましくは0.03質量%以下、更に好ましくは0.02質量%以下、更により好ましくは0.012質量%以下である。
[水系媒体(成分D)]
本発明の研磨液組成物に含まれる水系媒体(成分D)としては、イオン交換水や超純水等の水、又は水と溶媒との混合媒体等が挙げられ、上記溶媒としては、水と混合可能な溶媒(例えば、エタノール等のアルコール)が好ましい。水系媒体としては、なかでも、イオン交換水又は超純水がより好ましく、超純水がさらに好ましい。本発明の成分Dが、水と溶媒との混合媒体である場合、成分Dである混合媒体全体に対する水の割合は、特に限定されるわけではないが、経済性の観点から、95質量%以上が好ましく、98質量%以上がより好ましく、実質的に100質量%がさらに好ましい。
本発明の研磨液組成物における水系媒体の含有量は、特に限定されるわけではなく、成分A、成分B、成分C、及び、後述する任意成分の残余であってよい。
研磨液組成物の25℃におけるpHは、研磨速度の向上の観点から、好ましくは8.0以上、より好ましくは9.0以上、さらに好ましくは9.5以上であり、安全性の観点から、好ましくは12.0以下、より好ましくは11.5以下、更に好ましくは11.0以下である。pHの調整は、含窒素塩基性化合物(成分B)及び/又は後述するpH調整剤を適宜添加して行うことができる。ここで、25℃におけるpHは、pHメータ(東亜電波工業株式会社、HM−30G)を用いて測定でき、電極の研磨液組成物への浸漬後1分後の数値である。
[任意成分]
研磨液組成物には、本発明の効果が妨げられない範囲で、更に、多価アルコールのアルキレンオキシド付加物(成分E)、成分C以外の水溶性高分子化合物、pH調整剤、防腐剤、アルコール類、キレート剤及び非イオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の任意成分が含まれてもよい。
〈多価アルコールのアルキレンオキシド付加物(成分E)〉
研磨液組成物は、更に多価アルコールのアルキレンオキシド付加物を含んでいてもよい。成分Eは、被研磨シリコンウェーハに吸着する。その為、成分Eは、含窒素塩基性化合物によるシリコンウェーハ表面の腐食を抑制しつつ、シリコンウェーハ表面に濡れ性を付与することにより、シリコンウェーハ表面の乾燥により生じると考えられるシリコンウェーハ表面へのパーティクルの付着を抑制するよう作用する。また、研磨されたシリコンウェーハの洗浄工程において、成分Eが、シリカ粒子とシリコンウェーハとの間におこる相互作用を弱める。従って、成分Eは、水溶性高分子化合物(成分C)と相まって、表面粗さ(ヘイズ)と表面欠陥(LPD)の低減を増進するものと考えられる。
成分Eは、多価アルコールにエチレンオキシドやプロピレンオキシド等のアルキレンオキシドを付加重合させて得られる多価アルコール誘導体である。成分Eは、エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種のアルキレンオキシ基を含む。
成分Eの元(原料)となる多価アルコールの水酸基数は、シリコンウェーハ表面への成分Eの吸着強度を高める観点、シリコンウェーハの表面欠陥(LPD)及び表面粗さ(ヘイズ)の低減の観点から、好ましくは2個以上、研磨速度の向上の観点から、好ましくは10個以下、より好ましくは8個以下、更に好ましくは6個以下、更により好ましくは4個以下である。
成分Eは、具体的には、ポリエチレングリコール(PEG)及びポリプロピレングリコール等のアルキレングリコールアルキレンオキシド付加物、グリセリンアルキレンオキシド付加物、ペンタエリスリトールアルキレンオキシド付加物等が挙げられるが、これらの中でも、エチレングリコールアルキレンオキシド付加物が好ましい。
成分Eは、エチレンオキシ基(EO)及びプロピレンオキシ基(PO)からなる群から選ばれる少なくとも1種のアルキレンオキシ基を含むが、シリコンウェーハの表面欠陥(LPD)及び表面粗さ(ヘイズ)の低減の観点から、成分Eに含まれるアルキレンオキシ基は、EO及びPOからなる群から選ばれる少なくとも1種のアルキレンオキシ基からなると好ましく、EOからなるとより好ましい。成分Eが、EOとPOの両方を含む場合、EOとPOの配列はブロックでもランダムでもよい。EOの平均付加モル数は、10以上が好ましく、20以上がより好ましく、50以上が更に好ましく、100以上が更により好ましく、また、5000以下が好ましく、2000以下がより好ましく、800以下が更に好ましく、200以下が更により好ましく、POの平均付加モル数は、10以上が好ましく、20以上がより好ましく、50以上が更に好ましく、また、5000以下が好ましく、2000以下がより好ましく、800以下が更に好ましく、200以下が更により好ましい。
成分Eの重量平均分子量は、成分Eの被研磨シリコンウェーハへの吸着量を増大させて、表面粗さ(ヘイズ)を低減する観点から、好ましくは500以上、より好ましくは700以上、更に好ましくは900以上であり、水溶性高分子化合物(成分C)のシリカ粒子への吸着量を増大させて、表面粗さ(ヘイズ)を低減する観点から、好ましくは25万以下、より好ましくは10万以下、更に好ましくは2万以下、更により好ましくは1万以下である。成分Eの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法を下記の条件で適用して得たクロマトグラム中のピークに基づき算出できる。
〈測定条件〉
装置:HLC-8320 GPC(東ソー株式会社、検出器一体型)
カラム:GMPWXL+GMPWXL(アニオン)
溶離液:0.2Mリン酸バッファー/CH3CN=9/1
流量:0.5ml/min
カラム温度:40℃
検出器:RI 検出器
標準物質:分子量が既知の単分散ポリエチレングリコール
研磨液組成物に含まれる成分Eの含有量は、表面粗さ(ヘイズ)と表面欠陥(LPD)の低減の観点から、好ましくは0.0001質量%以上、より好ましくは0.001質量%以上であり、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.05質量%以下である。
研磨液組成物に含まれる成分Eとシリカ粒子(成分A)の質量比(多価アルコールのアルキレンオキシド付加物の質量/シリカ粒子の質量)は、シリコンウェーハの表面欠陥(LPD)及び表面粗さ(ヘイズ)の低減の観点から、好ましくは0.00004以上、より好ましくは0.0001以上、更に好ましくは0.0005以上であり、好ましくは0.02以下、より好ましくは0.005以下、更に好ましくは0.002以下である。
研磨液組成物に含まれる水溶性高分子化合物(成分C)と多価アルコールのアルキレンオキシド付加物(成分E)の質量比(水溶性高分子化合物(成分C)の質量/多価アルコールのアルキレンオキシド付加物の質量)は、シリコンウェーハの表面欠陥(LPD)及び表面粗さ(ヘイズ)の低減の観点から、好ましくは1以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは20以上であり、好ましくは500以下、より好ましくは200以下、更に好ましくは100以下である。
〈防腐剤〉
防腐剤としては、ベンザルコニウムクロライド、ベンゼトニウムクロライド、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、(5−クロロ−)2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、過酸化水素、又は次亜塩素酸塩等が挙げられる。
〈アルコール類〉
アルコール類としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、2−メチル−2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。アルコール類の含有量は、前記研磨液組成物の濃縮液を希釈して得られる希釈液において、好ましくは0.1質量%以上5質量%以下である。
〈キレート剤〉
キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸アンモニウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、トリエチレンテトラミン六酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸ナトリウム等が挙げられる。キレート剤の含有量は、前記研磨液組成物の濃縮液を希釈して得られる希釈液において、好ましくは0.01質量%以上1質量%以下である。
〈非イオン性界面活性剤〉
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン(硬化)ヒマシ油等のポリエチレングリコール型と、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリンアルキルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルグリコシド等の多価アルコール型及び脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。
尚、上記において説明した各成分の含有量は、使用時における含有量であるが、本発明の研磨液組成物は、その保存安定性が損なわれない範囲で濃縮された状態で保存及び供給されてもよい。この場合、製造及び輸送コストをさらに低くできる点で好ましい。濃縮液は、必要に応じて前述の水系媒体で適宜希釈して使用すればよい。
次に、前記研磨液組成物の濃縮液の調製方法の一例について説明する。
前記研磨液組成物の濃縮液の調製方法は、何ら制限されず、前記研磨液組成物の濃縮液は、例えば、水溶性高分子化合物(成分C)と含窒素塩基性化合物(成分B)とシリカ粒子(成分A)と水系媒体と、必要に応じて任意成分とを混合することによって調製できる。
シリカ粒子(成分A)の水系媒体への分散は、例えば、ホモミキサー、ホモジナイザー、超音波分散機、湿式ボールミル、又はビーズミル等の撹拌機等を用いて行うことができる。シリカ粒子の凝集等により生じた粗大粒子が水系媒体中に含まれる場合、遠心分離やフィルターを用いたろ過等により、当該粗大粒子を除去すると好ましい。シリカ粒子(成分A)の水系媒体への分散は、水溶性高分子化合物(成分C)の存在下で行うと好ましい。
本発明の研磨液組成物は、例えば、半導体基板の製造方法における、被研磨シリコンウェーハを研磨する研磨工程や、被研磨シリコンウェーハを研磨する研磨工程を含む被研磨シリコンウェーハの研磨方法に用いられる。
前記被研磨シリコンウェーハを研磨する研磨工程には、シリコン単結晶インゴットを薄円板状にスライスすることにより得られた被研磨シリコンウェーハを平面化するラッピング(粗研磨)工程と、ラッピングされた被研磨シリコンウェーハをエッチングした後、被研磨シリコンウェーハ表面を鏡面化する仕上げ研磨工程とがある。本発明の研磨液組成物は、上記仕上げ研磨工程で用いられるとより好ましい。
本発明の半導体基板の製造方法(以下、「本発明の製造方法」と略称する場合もある。)及び本発明の被研磨シリコンウェーハの研磨方法(以下、「本発明の研磨方法」と略称する場合もある。)は、被研磨シリコンウェーハを研磨する研磨工程の前に、本発明の研磨液組成物(濃縮液)を希釈する希釈工程を含んでいてもよい。希釈媒には、水系媒体を用いればよい。希釈倍率は、希釈した後の研磨時の濃度を確保できれば、特に限定するものではないが、製造及び輸送コストを更に低くできる観点から、好ましくは2倍以上、より好ましくは5倍以上、更に好ましくは10倍以上、更により好ましくは20倍以上であり、保存安定性の観点から好ましくは100倍以下、より好ましくは90倍以下、更に好ましくは80倍以下、更により好ましくは60倍以下である。
前記希釈工程で希釈される濃縮液は、製造及び輸送コスト低減、保存安定性の向上の観点から、好ましくは、成分Aを1質量%以上20質量%以下、成分Bを0.1質量%以上5質量%以下、成分Cを0.1質量%以上10質量%以下含んでいると好ましい。
前記被研磨シリコンウェーハを研磨する工程では、例えば、研磨パッドを貼り付けた定盤で被研磨シリコンウェーハを挟み込み、3kPa以上20kPa以下の研磨圧力で被研磨シリコンウェーハを研磨する。
上記研磨圧力とは、研磨時に被研磨シリコンウェーハの被研磨面に加えられる定盤の圧力をいう。研磨圧力は、研磨速度を向上させ経済的に研磨を行う観点から、好ましくは3kPa以上、より好ましくは4kPa以上、更に好ましくは5kPa以上、更により好ましくは5.5kPa以上である。また、表面品質を向上させ、且つ研磨されたシリコンウェーハにおける残留応力を緩和する観点から、研磨圧力は、好ましくは20kPa以下、より好ましくは18kPa以下、更に好ましくは16kPa以下である。
本発明の製造方法及び本発明の研磨方法は、前記研磨液組成物(希釈液)を用いて被研磨シリコンウェーハを研磨する工程の後に、研磨された被研磨シリコンウェーハを洗浄する工程を更に含む。
下記の実施例1、2及び比較例1、2の研磨液組成物の調製に用いた水溶性高分子化合物IからIVの詳細は下記のとおりである。
<水溶性高分子化合物の合成>
[水溶性高分子化合物I]
ヒドロキシエチルアクリルアミド75 g(0.65 mol 興人製)を100 gのイオン交換水に溶解し、モノマー水溶液を調製した。また、別に、2,2’-アゾビス(2‐メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド 0.026g(重合開始剤、V-50 0.98 mmol 和光純薬製)を70 gのイオン交換水に溶解し、重合開始剤水溶液を調製した。ジムロート冷却管、温度計及び三日月形テフロン(登録商標)製撹拌翼を備えた2Lセパラブルフラスコに、イオン交換水1255 gを投入した後、セパラブルフラスコ内を窒素置換した。次いで、オイルバスを用いてセパラブルフラスコ内の温度を64℃に昇温した後、予め調製したモノマー水溶液と重合開始剤水溶液を各々3.5時間かけてセパラブルフラスコ内に滴下し、重合を行った。滴下終了後、温度及び撹拌を1時間保持し、無色透明で濃度が5質量%のポリヒドロキシエチルアクリルアミド(水溶性高分子化合物I)水溶液1500 gを得た。
ポリヒドロキシエチルアクリルアミド水溶液中のポリヒドロキシエチルアクリルアミド(水溶性高分子化合物I)に対して、下記方法による分子量測定を行った結果、重量平
均分子量(Mw)72万、数平均分子量(Mn)19万、Mw/Mn=3.8、分子量5万未満の低分子量成分の割合は5.2質量%、分子量600万以上の高分子量成分の割合は0.22質量%であった。また、水溶性高分子化合物Iに含まれる残存モノマーの含有
量は0.2質量%であった。
[水溶性高分子化合物II]
上記水溶性高分子化合物Iの合成方法において、滴下終了後の保持時間を3時間とした
以外は同様にして無色透明5質量%のポリヒドロキシエチルアクリルアミド(水溶性高分子化合物II)水溶液1500 gを得た。
ポリヒドロキシエチルアクリルアミド水溶液中のポリヒドロキシエチルアクリルアミド(水溶性高分子化合物II)に対して、下記方法による分子量測定を行った結果、重量平均分子量(Mw)81万、数平均分子量(Mn)20万、Mw/Mn=4.1、分子量5万未満の低分子量成分の割合は7.5質量%、分子量600万以上の高分子量成分の割合は0.27質量%であった。水溶性高分子化合物IIに含まれる残存モノマーの含有量は0.1質量%であった。
[水溶性高分子化合物III]
ヒドロキシエチルアクリルアミド150 g(1.30 mol 興人製)を100 gのイオン交換水に溶解し、モノマー水溶液を調製した。また、別に、2,2’-アゾビス(2‐メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド 0.035g(重合開始剤、V-50 1.30 mmol 和光純薬製)を70 gのイオン交換水に溶解し、重合開始剤水溶液を調製した。ジムロート冷却管、温度計及び三日月形テフロン(登録商標)製撹拌翼を備えた2Lセパラブルフラスコに、イオン交換水1180 gを投入した後、セパラブルフラスコ内を窒素置換した。次いで、オイルバスを用いてセパラブルフラスコ内の温度を68℃に昇温した後、予め調製したモノマー水溶液と重合開始剤水溶液を各々3.5時間かけてセパラブルフラスコ内に滴下し、重合を行った。滴下終了後、温度及び撹拌を4時間保持し、無色透明で濃度が10質量%のポリヒドロキシエチルアクリルアミド(水溶性高分子化合物III)水溶液1500 gを得た。
ポリヒドロキシエチルアクリルアミド水溶液中のポリヒドロキシエチルアクリルアミド(水溶性高分子化合物III)に対して、下記方法による分子量測定を行った結果、重量平均分子量(Mw)72万、数平均分子量(Mn)15万、Mw/Mn=4.8、分子量5万未満の低分子量成分の割合は8.8質量%、分子量600万以上の高分子量成分の割合は0.34質量%であった。水溶性高分子化合物IIIに含まれる残存モノマーの含有量は0.1質量%であった。
[水溶性高分子化合物IV]
上記水溶性高分子化合物IIIの合成方法において、滴下終了後の保持時間を0.5時間とした以外は同様にして無色透明で濃度が10質量%のポリヒドロキシエチルアクリルアミド(水溶性高分子化合物IV)水溶液1500 gを得た。
ポリヒドロキシエチルアクリルアミド水溶液中のポリヒドロキシエチルアクリルアミド(水溶性高分子化合物IV)に対して、下記方法による分子量測定を行った結果、重量平均分子量(Mw)70万、数平均分子量(Mn)15万、Mw/Mn=4.7、分子量5万未満の低分子量成分の割合は8.6質量%、分子量600万以上の高分子量成分の割合は0.31質量%であった。水溶性高分子化合物IVに含まれる残存モノマーの含有量は1質量%であった。
<水溶性高分子化合物の溶解度>
上記水溶性高分子化合物IからIVの20℃の水(20℃)に対する溶解度は、いずれも2g/100ml以上であった。
<重量平均分子量、数平均分子量、分子量分布の測定>
(1)水溶性高分子化合物の重量平均分子量、数平均分子量、分子量分布
水溶性高分子化合物の重量平均分子量、数平均分子量、分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法を下記の条件で適用して得たクロマトグラム中のピークに基づいて算出した。
装置:HLC-8320 GPC(東ソー株式会社、検出器一体型)
カラム:TSKgel α−M+TSKgel α−M(カチオン、東ソー株式会社製)
溶離液:エタノール/水(=3/7)に対して、LiBr (50mmol/L(0.43質量%))、CH3COOH(166.7mmol/L(1.0質量%))を添加
流量:0.6mL/min
カラム温度:40℃
検出器:RI 検出器
標準物質:分子量既知の単分散ポリエチレングリコール
(2)多価アルコールのアルキレンオキシド付加物の重量平均分子量
多価アルコールアルキレンオキシド付加物の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法を下記の測定条件で適用して得たクロマトグラム中のピークに基づいて算出した。
〈測定条件〉
装置:HLC-8320 GPC(東ソー株式会社、検出器一体型)
カラム:GMPWXL+GMPWXL(アニオン)
溶離液:0.2Mリン酸バッファー/CH3CN=9/1
流量:0.5ml/min
カラム温度:40℃
検出器:RI 検出器
標準物質:分子量既知の単分散ポリエチレングリコール
<残存モノマー量>
水溶性高分子化合物中の残存モノマー量は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法を下記の条件で適用して得たクロマトグラム中のピークに基づいて算出した。
装置:L-2000シリーズ(日立製作所株式会社)
カラム:ODS L-column
溶離液: 0.1%リン酸バッファー/CH3CN=97/3
流量:1 mL/min
カラム温度:40℃
検出器:UV 205 nm
<水溶性高分子化合物の高温長期保存後の外観>
5質量%水溶性高分子化合物水溶液を40℃で1ヶ月静置保存した。保存後の水溶性高分子化合物水溶液の着色変化を目視で判断し、下記基準により評価した結果を表1に示した。
A;変化なし
B;変化あり(微黄変)
<研磨材(シリカ粒子)の平均一次粒子径>
研磨材の平均一次粒子径(nm)は、BET(窒素吸着)法によって算出される比表面積S(m2/g)を用いて下記式で算出した。
平均一次粒子径(nm)=2727/S
研磨材の比表面積は、下記の[前処理]をした後、測定サンプル約0.1gを測定セルに小数点以下4桁まで精量し、比表面積の測定直前に110℃の雰囲気下で30分間乾燥した後、比表面積測定装置(マイクロメリティック自動比表面積測定装置 フローソーブIII2305、島津製作所製)を用いて窒素吸着法(BET法)により測定した。
[前処理]
(a)スラリー状の研磨材を硝酸水溶液でpH2.5±0.1に調整する。
(b)pH2.5±0.1に調整されたスラリー状の研磨材をシャーレにとり150℃の熱風乾燥機内で1時間乾燥させる。
(c)乾燥後、得られた試料をメノウ乳鉢で細かく粉砕する。
(d)粉砕された試料を40℃のイオン交換水に懸濁させ、孔径1μmのメンブランフィルターで濾過する。
(e)フィルター上の濾過物を20gのイオン交換水(40℃)で5回洗浄する。
(f)濾過物が付着したフィルターをシャーレにとり、110℃の雰囲気下で4時間乾燥させる。
(g)乾燥した濾過物(砥粒)をフィルター屑が混入しないようにとり、乳鉢で細かく粉砕して測定サンプルを得た。
<研磨材(シリカ粒子)の平均二次粒子径>
研磨材の平均二次粒子径(nm)は、研磨材の濃度が0.25質量%となるように研磨材をイオン交換水に添加した後、得られた水溶液をDisposable Sizing Cuvette(ポリスチレン製 10mmセル)に下底からの高さ10mmまで入れ、動的光散乱法(装置名:ゼータサイザーNano ZS、シスメックス(株)製)を用いて測定した。
<研磨液組成物の調製>
シリカ粒子(コロイダルシリカ、平均一次粒子径35nm、平均二次粒子径70nm、会合度2)、水溶性高分子化合物、ポリエチレングリコール(EO平均付加モル数=25、Mw1000(カタログ値)、和光純薬(株))、28質量%アンモニア水(キシダ化学(株)試薬特級)、超純水を攪拌混合して、実施例1、2、及び比較例1、2の研磨液組成物(いずれも濃縮液)を得た。シリカ粒子、水溶性高分子化合物、ポリエチレングリコール、アンモニアを除いた残余は超純水である。濃縮液を40倍に希釈して得た研磨液組成物について、シリカ粒子の含有量は0.25質量%、水溶性高分子化合物の含有量は0.01質量%、ポリエチレングリコールの含有量は0.0002質量%、アンモニアの含有量は0.01質量%である。
<研磨方法>
研磨液組成物(濃縮液)をイオン交換水で40倍に希釈して得た研磨液組成物(pH10.6±0.1(25℃))を研磨直前にフィルター(コンパクトカートリッジフィルター MCP−LX−C10S アドバンテック株式会社)にてろ過を行い、下記の研磨条件でシリコンウェーハ(直径200mmのシリコン片面鏡面ウェーハ(伝導型:P、結晶方位:100、抵抗率0.1Ω・cm以上100Ω・cm未満))に対して仕上げ研磨を行った。当該仕上げ研磨に先立ってシリコンウェーハに対して市販の研磨液組成物を用いてあらかじめ粗研磨を実施した。粗研磨を終了し仕上げ研磨に供したシリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)は、2.680(ppm)であった。表面粗さ(ヘイズ)は、KLA Tencor社製のSurfscan SP1−DLS(商品名)を用いて測定される暗視野ワイド斜入射チャンネル(DWO)での値である。
<仕上げ研磨条件>
研磨機:片面8インチ研磨機GRIND-X SPP600s(岡本工作製)
研磨パッド:スエードパッド(東レ コーテックス社製 アスカー硬度64 厚さ 1.37mm ナップ長450um 開口径60um)
シリコンウェーハ研磨圧力:100g/cm2
定盤回転速度:60rpm
研磨時間:5分
研磨液組成物の供給速度:150g/cm2
研磨液組成物の温度:23℃
キャリア回転速度:60rpm
仕上げ研磨後、シリコンウェーハに対して、オゾン洗浄と希フッ酸洗浄を下記のとおり行った。オゾン洗浄では、20ppmのオゾンを含んだ水溶液をノズルから流速1L/minで600rpmで回転するシリコンウェーハの中央に向かって3分間噴射した。このときオゾン水の温度は常温とした。次に希フッ酸洗浄を行った。希フッ酸洗浄では、0.5質量%のフッ化水素アンモニウム(特級:ナカライテクス株式会社)を含んだ水溶液をノズルから流速1L/minで600rpmで回転するシリコンウェーハの中央に向かって6秒間噴射した。上記オゾン洗浄と希フッ酸洗浄を1セットとして計2セット行い、最後にスピン乾燥を行った。スピン乾燥では1500rpmでシリコンウェーハを回転させた。
<シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)及び表面欠陥(LPD)の評価>
洗浄後のシリコンウェーハ表面の表面粗さ(ヘイズ)の評価には、KLA Tencor社製のSurfscan SP1−DLS(商品名)を用いて測定される、暗視野ワイド斜入射チャンネル(DWO)での値を用いた。また、表面欠陥(LPD)は、Haze測定時に同時に測定され、シリコンウェーハ表面の粒子径が45nm以上のパーティクル数を測定することによって評価した。Hazeの数値は小さいほど表面の平坦性が高いことを示す。また、LPDの数値(パーティクル数)が小さいほど表面欠陥が少ないことを示す。表面粗さ(ヘイズ)及び表面欠陥(LPD)の結果を表1に示した。表面粗さ(ヘイズ)及び表面欠陥(LPD)の測定は、各々2枚のシリコンウェーハに対して行い、各々平均値を表1に示した。
<研磨速度の評価>
研磨速度は以下の方法で評価した。研磨前後の各シリコンウェーハの重さを精密天秤(Sartorius社製「BP−210S」)を用いて測定し、得られた重量差をシリコンウェーハの密度、面積及び研磨時間で除して、単位時間当たりの片面研磨速度を求めた。なお、比較例1の研磨液組成物を用いた場合の片面研磨速度を「100」として、他の研磨液組成物を用いた場合の研磨速度を相対値で示した。
Figure 2016122806
表1に示されるように、実施例1、2の研磨液組成物を用いることで、比較例1、2の研磨液組成物を用いた場合に比べて、表面粗さ(ヘイズ)、表面欠陥(LPD)の低減と研磨速度の向上の両立が可能になった。
本発明の研磨液組成物を用いれば、シリコンウェーハの、表面粗さ(ヘイズ)及び表面欠陥(LPD)の低減と研磨速度の向上を両立できる。よって、本発明の研磨液組成物は、様々な半導体基板の製造過程で用いられる研磨液組成物として有用であり、なかでも、シリコンウェーハの仕上げ研磨用の研磨液組成物として有用である。

Claims (8)

  1. シリカ粒子(成分A)と、含窒素塩基性化合物(成分B)と、下記一般式(1)で表される構成単位Iを10質量%以上含み、重量平均分子量(Mw)が5万以上200万位下
    、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)が1.0以上4.5以下の水溶性高分子化合物(成分C)とを含有する、シリコンウェーハ用研磨液組成物。
    Figure 2016122806
    ただし、上記一般式(1)において、R1、R2は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数が1〜8のアルキル基、又は炭素数が1〜2のヒドロキシアルキル基を示し、R1、R2の両方が水素原子であることはない。
  2. 前記水溶性高分子化合物(成分C)に含まれる分子量が5万未満の低分子量成分の含有量が8.5質量%以下である、請求項1に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
  3. 前記水溶性高分子化合物(成分C)に含まれる残存モノマーの含有量が0.5質量%以下である、請求項1又は2に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
  4. 前記シリコンウェーハ用研磨液組成物における前記成分Cの含有量が0.002質量%以上0.050質量%以下である、請求項1から3のいずれかの項に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
  5. 前記シリカ粒子の平均一次粒子径が5nm以上50nm以下である、請求項1から4のいずれかの項に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
  6. さらに、多価アルコールのアルキレンオキシド付加物を含有する、請求項1から5のいずれかの項に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
  7. 請求項1から6のいずれかの項に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物を用いて被研磨シリコンウェーハを研磨する工程を含む、被研磨シリコンウェーハの研磨方法。
  8. 請求項1から6のいずれかの項に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物を用いて被研磨シリコンウェーハを研磨する工程を含む、半導体基板の製造方法。
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