JP2016121342A - 樹脂用相溶化剤 - Google Patents

樹脂用相溶化剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2016121342A
JP2016121342A JP2015243058A JP2015243058A JP2016121342A JP 2016121342 A JP2016121342 A JP 2016121342A JP 2015243058 A JP2015243058 A JP 2015243058A JP 2015243058 A JP2015243058 A JP 2015243058A JP 2016121342 A JP2016121342 A JP 2016121342A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
compatibilizer
polyolefin
polyoxyalkylene
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015243058A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6635780B2 (ja
Inventor
晋太郎 樋口
Shintaro Higuchi
晋太郎 樋口
陽介 中田
Yosuke Nakata
陽介 中田
和隆 村田
Kazutaka Murata
和隆 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Publication of JP2016121342A publication Critical patent/JP2016121342A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6635780B2 publication Critical patent/JP6635780B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)

Abstract

【課題】 ポリオレフィン樹脂と、ポリカーボネート樹脂および/またはポリエステル樹脂とを良好に相溶させることができ、樹脂組成物の成形品に優れた機械的強度を付与する樹脂用相溶化剤を提供する【解決手段】 ポリオレフィンおよび不飽和ジカルボン酸(無水物)を構成単位としてなる変性ポリオレフィンと、該変性ポリオレフィンと反応性の官能基を1個有するポリオキシアルキレン鎖含有化合物とから形成されるポリオキシアルキレン変性ポリオレフィンを含有してなる樹脂用相溶化剤;該相溶化剤と、ポリオレフィン樹脂と、ポリカーボネート樹脂および/またはポリエステル樹脂とを含有してなる樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂用相溶化剤に関する。さらに詳しくはポリオレフィン樹脂とポリカーボネート樹脂および/またはポリエステル樹脂とを良好に相溶させる樹脂用相溶化剤に関する。
ポリオレフィン樹脂は成形性、剛性、電気絶縁性等に優れ、また安価であることから、フィルム、繊維、その他さまざまな形状の成形品として幅広く汎用的に使用されている。 一方で、ポリオレフィン樹脂は分子内に極性基を有しない、いわゆる無極性で極めて不活性な高分子物質である。
また、ポリオレフィン樹脂の機械的強度(耐衝撃性等)向上のため、ポリカーボネート樹脂やポリエステル樹脂等の極性を有する樹脂とポリマーブレンドが試みられているが、極性の違いから相溶化が困難であり、単純にはブレンドできない。
そこで、これらの課題を克服するため、ポリオレフィン樹脂とポリカーボネート樹脂および/またはポリエステル樹脂とのアロイが検討されている(例えば特許文献1、2)。
特開平5−098020号公報 特開2000−017120号公報
しかしながら、特許文献1、2の技術では、樹脂組成物の相溶性が不十分であり、樹脂組成物の成形品の機械的強度は満足できるものではなかった。
本発明の目的は、ポリオレフィン樹脂と、ポリカーボネート樹脂および/またはポリエステル樹脂とを良好に相溶させることができ、樹脂組成物の成形品に優れた機械的強度を付与する樹脂用相溶化剤を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、ポリオレフィン(A)および不飽和ジカルボン酸(無水物)(B)を構成単位としてなる変性ポリオレフィン(X)と、該(X)と反応性の官能基を1個有するポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y)とから形成されるポリオキシアルキレン変性ポリオレフィン(Z)を含有してなる樹脂用相溶化剤(K);該(K)と、ポリオレフィン樹脂(D)と、ポリカーボネート樹脂(E)および/またはポリエステル樹脂(F)とを含有してなる樹脂組成物である。
本発明の樹脂用相溶化剤(K)は下記の効果を奏する。
(1)ポリオレフィン樹脂(D)と、ポリカーボネート樹脂(E)および/またはポリエステル樹脂(F)とを幅広い重量比で相溶化することができる。
(2)該相溶化剤と、該(D)と、該(E)および/または該(F)とを含有する樹脂組成物を成形してなる成形品は、曲げ弾性率、耐衝撃性等の機械的強度に優れる。
[ポリオレフィン(A)]
本発明におけるポリオレフィン(A)には、オレフィンの1種または2種以上の(共)重合体、並びにオレフィンの1種または2種以上と他の単量体の1種または2種以上との共重合体が含まれる。
上記オレフィンには、炭素数(以下、Cと略記することがある)2〜30のアルケン、例えばエチレン、プロピレン、1−および2−ブテン、およびイソブテン、並びにC5〜30のα−オレフィン(1−ヘキセン、1−デセン、1−ドデセン等);他の単量体には、オレフィンとの共重合性を有するC4〜30の不飽和単量体、例えば酢酸ビニル等が含まれる。
(A)の具体例には、エチレン単位含有(プロピレン単位非含有)(共)重合体、例えば高、中および低密度ポリエチレン、およびエチレンとC4〜30の不飽和単量体[ブテン(1−ブテン等)、C5〜30のα−オレフィン(1−ヘキセン、1−ドデセン等)、酢酸ビニル等]との共重合体(重量比はポリオレフィン樹脂組成物の成形性および(A)の分子末端および/または分子鎖中の二重結合量の観点から好ましくは30/70〜99/1、さらに好ましくは50/50〜95/5)等;プロピレン単位含有(エチレン単位非含有)(共)重合体、例えばポリプロピレン、プロピレンとC4〜30の不飽和単量体(前記に同じ)との共重合体(重量比は前記に同じ);エチレン/プロピレン共重合体(重量比はポリオレフィン樹脂基材の成形性および(A)の分子末端および/または分子鎖中の二重結合量の観点から、好ましくは0.5/99.5〜30/70、さらに好ましくは2/98〜20/80);C4以上のオレフィンの(共)重合体、例えばポリブテンが含まれる。
これらのうち、後述する不飽和ジカルボン酸(無水物)(B)との反応性の観点から好ましいのはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体、プロピレン/C4〜30の不飽和単量体共重合体、さらに好ましいのはエチレン/プロピレン共重合体、プロピレン/C4〜30の不飽和単量体共重合体である。
(A)の数平均分子量[以下、Mnと略記。測定は後述するゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法による。以下同じ。]は、本発明の樹脂用相溶化剤(K)を含有する組成物の成形品の機械的強度および該(K)の生産性の観点から、好ましくは800〜50,000、さらに好ましくは1,000〜45,000である。
本発明におけるGPCによるMnの測定条件は以下のとおりである。
装置 :高温ゲルパーミエイションクロマトグラフ
[「Alliance GPC V2000」、Waters(株)製]
検出装置 :屈折率検出器
溶媒 :オルトジクロロベンゼン
基準物質 :ポリスチレン
サンプル濃度:3mg/ml
カラム固定相:PLgel 10μm、MIXED−B 2本直列
[ポリマーラボラトリーズ(株)製]
カラム温度 :135℃
(A)は、後述の不飽和ジカルボン酸(無水物)(B)との反応性の観点から分子末端および/または分子鎖中に二重結合を有することが好ましい。
(A)の炭素1,000個(炭素数1,000個ともいう)当たりの該分子末端および/または分子鎖中の二重結合数は、(A)と(B)との反応性および(K)の生産性の観点から好ましくは0.1〜20個、さらに好ましくは0.3〜18個、とくに好ましくは0.5〜15個である。ここにおいて、該二重結合数は、(A)の1H−NMR(核磁気共鳴)分光法のスペクトルから求めることができる。すなわち、該スペクトル中のピークを帰属し、(A)の4.5〜6ppmにおける二重結合由来の積分値および(A)由来の積分値から、(A)の二重結合数と(A)の炭素数の相対値を求め、(A)の炭素1,000個当たりの該分子末端および/または分子鎖中の二重結合数を算出する。後述の実施例における二重結合数は該方法に従った。
(A)の製造方法には、重合法(例えば特開昭59−206409号公報に記載のもの)および減成法[熱的、化学的および機械的減成法等、これらのうち熱的減成法(以下において熱減成法ということがある)としては、例えば特公昭43−9368号公報、特公昭44−29742号公報、特公平6−70094号公報に記載のもの]が含まれる。
重合法には前記オレフィンの1種または2種以上を(共)重合させる方法、およびオレフィンの1種または2種以上と他の単量体の1種または2種以上を共重合させる方法が含まれる。
減成法には、前記重合法で得られる高分子量[好ましくはMn30,000〜400,000、さらに好ましくは50,000〜200,000]のポリオレフィン(A0)を熱的、化学的または機械的に減成する方法が含まれる。すなわち、上記(A)のうち、好ましいのは、上記ポリオレフィン(A0)の熱減成物である。
減成法のうち、熱減成法には、前記ポリオレフィン(A0)を窒素通気下で、(1)有機過酸化物不存在下、通常300〜450℃で0.5〜10時間、連続的または非連続的に熱減成する方法、および(2)有機過酸化物存在下、通常180〜300℃で0.5〜10時間、連続的または非連続的に熱減成する方法等が含まれる。
これらのうち得られる(A)と(B)との共重合性の観点から好ましいのは、分子末端および/または分子鎖中の二重結合数のより多いものが得やすい(1)の方法である。
これらの(A)の製造方法のうち、分子末端および/または分子鎖中の二重結合数のより多いものが得やすく、(A)と(B)との共重合が容易であるとの観点から好ましいのは減成法、さらに好ましいのは熱減成法である。
(A)のMnは、後述の樹脂組成物の相溶性および樹脂用相溶化剤(K)の生産性の観点から、好ましくは800〜50,000、さらに好ましくは1,500〜30,000である。
[不飽和ジカルボン酸(無水物)(B)]
本発明における不飽和ジカルボン酸(無水物)(B)は、重合性不飽和基を1個有するジカルボン酸(無水物)である。なお、本発明において不飽和ジカルボン酸(無水物)は、不飽和ジカルボン酸もしくは不飽和ジカルボン酸無水物を表す。
該(B)としては、C4〜30、例えば脂肪族のもの(C4〜24、例えばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸およびこれらの無水物)、および脂環式のもの(C8〜24、例えばシクロへキサンジカルボン酸、シクロヘプテンジカルボン酸)が挙げられる。(B)は1種単独でも、2種併用してもいずれでもよい。
これらのうち前記(A)との反応性の観点から好ましいのは不飽和ジカルボン酸無水物、さらに好ましいのは無水マレイン酸である。
(A)と(B)の重量比[(A)/(B)]は、樹脂用相溶化剤(K)の相溶性および成形品の機械的強度の観点から、好ましくは、99/1〜70/30、さらに好ましくは98/2〜80/20、とくに好ましくは95/5〜90/10である。
[ラジカル開始剤(C)]
本発明における変性ポリオレフィン(X)は、前記(A)と(B)を、ラジカル発生源[ラジカル開始剤(C)、熱、光等]の存在下または非存在下で共重合させることにより得られる。
ラジカル開始剤(C)としては、例えばアゾ化合物[アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)等]、過酸化物〔単官能(分子内にパーオキシド基を1個有するもの)(ベンゾイルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド等)および多官能(分子内にパーオキシド基を2個以上有するもの)[2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、ジアリルパーオキシジカーボネート等]〕等が挙げられる。
これらのうち(A)と(B)の反応性の観点から好ましいのは、過酸化物、さらに好ましいのは単官能過酸化物、とくに好ましいのはジ−t−ブチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ジクミルパーオキシドである。
(C)の使用量は、反応性および副反応抑制の観点から、(A)、(B)の合計重量に基づいて好ましくは0.05〜10%、さらに好ましくは0.2〜5%、とくに好ましくは0.5〜3%である。
[変性ポリオレフィン(X)]
本発明における変性ポリオレフィン(X)は、前記ポリオレフィン(A)および不飽和ジカルボン酸(無水物)(B)を構成単位としてなる。
変性ポリオレフィン(X)は、例えば、ラジカル開始剤(C)の存在下または非存在下で、ポリオレフィン(A)および不飽和ジカルボン酸(無水物)(B)を共重合させて製造することができる。
(X)の具体的な製造方法には、以下の[1]、[2]の方法が含まれる。
[1](A)、(B)を適当な有機溶媒[C3〜18、例えば炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ドデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭化水素(ジ−、トリ−、およびテトラクロロエタン、ジクロロブタン等)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、ジ−t−ブチルケトン等)、エーテル(エチル−n−プロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジ−t−ブチルエーテル、ジオキサン等)]に懸濁あるいは溶解させ、これに必要により、(C)[もしくは(C)を適当な有機溶媒(上記に同じ)に溶解させた溶液]、後述の連鎖移動剤(t)、重合禁止剤(f)を加えて加熱撹拌する方法(溶液法);
[2](A)、(B)および必要により(C)、(t)、(f)を予め混合し、押出機、バンバリーミキサー、ニーダ等を用いて溶融混練する方法(溶融法)。
溶液法での反応温度は、(A)が有機溶媒に溶解する温度であればよく、(A)、(B)の反応性および生産性の観点から好ましくは50〜220℃、さらに好ましくは110〜210℃、とくに好ましくは120〜180℃である。
また、溶融法での反応温度は、(A)が溶融する温度であればよく、(A)、(B)の共重合性および反応生成物の分解温度の観点から好ましくは120〜260℃、さらに好ましくは130〜240℃である。
前記連鎖移動剤(t)としては、例えばアルコール(C1〜24、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−ブタノール、アリルアルコール);チオール(C1〜24、例えばエチルチオール、プロピオチオール、1−および2−ブチルチオール、1−オクチルチオール);アルデヒド(C2〜18、例えば2−メチル−2−プロピルアルデヒド、1−および2−ブチルアルデヒド、1−ペンチルアルデヒド);フェノール(C6〜36、例えばフェノール、o−、m−およびp−クレゾール);アミン(C3〜24、例えばジエチルメチルアミン、トリエチルアミン、ジフェニルアミン);ジスルフィド(C2〜24、例えばジエチルジスルフィド、ジ−1−プロピルジスルフィド)が挙げられる。
(t)の使用量は、(A)、(B)の合計重量に基づいて通常30%以下、(A)、(B)の共重合性および生産性の観点から好ましくは0.1〜20%である。
前記重合禁止剤(f)としては、カテコール(C6〜36、例えば2−メチル−2−プロピルカテコール)、キノン(C6〜24、例えばp−ベンゾキノン)、ヒドラジン(C2〜36、例えば1,3,5−トリフェニルヒドラジン)、ニトロ化合物(C3〜24、例えばニトロベンゼン)、安定化ラジカル[C5〜36、例えば1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル(DPPH)、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシド(TEMPO)]が挙げられる。
(f)の使用量は、(A)、(B)の合計重量に基づいて通常5%以下、生産性、(A)、(B)の安定性および(A)、(B)の反応性の観点から好ましくは0.01〜0.5%である。
(X)のMnは、成形品の機械的強度および成形性の観点から好ましくは1,500〜70,000、さらに好ましくは2,000〜60,000、とくに好ましくは2,500〜50,000である。
(X)の酸価は、樹脂用相溶化剤(K)の(D)との相溶性、および(E)、(F)との相溶性の観点から、好ましくは1〜250mgKOH/g(以下数値のみを示す。)、さらに好ましくは5〜200、とくに好ましくは10〜100である。ここにおける酸価は、JIS K0070に準じて以下の(i)〜(iii)の手順で測定して得られる値である。
(i)100℃に温度調整したキシレン100gに(X)1gを溶解させる。
(ii)フェノールフタレインを指示薬として、0.1mol/L水酸化カリウムエタノール溶液[商品名「0.1mol/Lエタノール性水酸化カリウム溶液」、和光純薬(株)製]で滴定を行う。
(iii)滴定に要した水酸化カリウム量をmgに換算して酸価(単位:mgKOH/g)を算出する。
なお、上記測定ではカルボキシル基および酸無水物基は等価に測定され、後述の実施例における酸価は該方法に従った。
(X)の酸価を上記範囲にする方法としては、適当な有機溶媒に懸濁もしくは溶解させ、加熱撹拌の条件下で、(A)と(B)の構成単位を共重合させる方法が挙げられる。
具体的には、(A)および(B)を適当な有機溶媒[C3〜18、例えば炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭化水素(ジ−、トリ−およびテトラクロロエタン、ジクロロブタン等)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジ−t−ブチルケトン等)、エーテル(エチル−n−プロピルエーテル、ジ−i−プロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジ−t−ブチルエーテル、ジオキサン等)等]に懸濁もしくは溶解させ、これに必要により、(C)[もしくは(C)を適当な有機溶媒(上記に同じ)に溶解させた溶液]、前記の連鎖移動剤(t)、重合禁止剤(f)を加えて加熱撹拌して行うことができる。
[ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y)]
本発明におけるポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y)は、前記(X)と反応性の官能基を1個有する化合物である。
該官能基としては、水酸基、アミノ基およびエポキシ基等が挙げられる。
具体的には、活性水素を1個有する化合物のアルキレンオキサイド付加物(Y1)、アミノポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル(Y2)およびこれらの変性物(Y3)が挙げられる。
活性水素を1個有する化合物のアルキレンオキサイド付加物(Y1)としては、活性水素を1個有する化合物にアルキレンオキサイド(以下AOと略記する)を付加反応させることにより得られるものが挙げられ、具体的には一般式(1)で表されるものが挙げられる。

1O−(R2O)m−H (1)
一般式(1)におけるR1は活性水素を1個有する化合物(Y0)から1個の活性水素を除いた残基を示す。
(Y0)としては、炭素数1〜50の飽和脂肪族1価アルコール(Y01)、炭素数1〜50の不飽和脂肪族1価アルコール(Y02)、炭素数7〜50の1価フェノール(Y03)、炭素数2〜50の2級アミン(Y04)等が挙げられる。
(Y01)としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールn−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、シクロヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デキルアルコール、ドデキルアルコール、テトラデキルアルコール、ヘキサデキルアルコール、イコサアルコール、トリアコンタアルコール、ペンタコンタアルコール、ベンジルアルコール、ジフェニルメチルアルコール等が挙げられる。
(Y02)としては、エテニルアルコール、プロペニルアルコール、イソプロペニルアルコール、3−ブテニルアルコール、3−ブチニルアルコール、4−ヘキセニルアルコール、7−オクテニルアルコール、9−デセニルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。
(Y03)としては、フェノール、ノニルフェノール等が挙げられる。
(Y04)としては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジオクチルアミン、ジフェニルアミン、エチルメチルアミン等が挙げられる。
上記(Y0)のうち、後述の樹脂用相溶化剤(K)の相溶性および工業上の観点から、好ましいのは(Y01)、(Y03)、(Y04)、さらに好ましいのは炭素数25以下の(Y01)〜(Y04)、とくに好ましいのは炭素数1〜20の(Y01)である。
なお、(Y0)は1種単独でも2種以上を併用してもいずれでもよい。
一般式(1)におけるR2は炭素数2〜4のアルキレン基である。炭素数2〜4のアルキレン基としては、エチレン基、1,2−または1,3−プロピレン基および1,2−、1,3−、1,4−または2,3−ブチレン基等、およびこれら2種以上の混合物が挙げられる。
一般式(1)におけるmは2〜20の数であり、好ましくは3〜18、さらに好ましくは5〜18である。
活性水素を1個有する化合物のアルキレンオキサイド付加物(Y1)は、前記(Y0)にAOを付加反応させることにより製造することができる。
AOとしては、炭素数2〜4のAO[エチレンオキサイド(以下EOと略記する。)、1,2−または1,3−プロピレンオキサイド(以下POと略記する。)、1,2−、1,3−、1,4−または2,3−ブチレンオキサイド(以下BOと略記する。)、およびこれら2種以上の併用系]が用いられるが、必要により他のAO[炭素数5〜12のα−オレフィンオキサイド、スチレンオキサイドおよびエピハロヒドリン(エピクロルヒドリン等)等]を少しの割合(AOの全重量に基づいて30重量%以下)で併用することもできる。
2種以上のAOを併用するときの結合方式は、ランダム結合、ブロック結合のどちらでもよい。後述の樹脂用相溶化剤(K)の相溶性の観点から、好ましいのはEO単独およびEOと他のAOとの併用、さらに好ましいのはEO単独である。
AOの付加反応は、公知の方法、例えばアルカリ触媒の存在下、100〜200℃の温度で行うことができる。
一般式(1)で表される(Y1)の重量に基づく(R2O)mの含有率は、後述の樹脂用相溶化剤(K)の相溶性および成形品の機械的強度の観点から好ましくは5〜99.8%、さらに好ましくは10〜98%、とくに好ましくは20〜90%である。
アミノポリオキシアルキレンアルキルエーテル(Y2)としては、一般式(2)で表されるものが挙げられる。

1O−(R2O)n−R3−NH2 (2)

一般式(2)におけるR1は前記一般式(1)におけるR1と同じであり、R2およびR3は炭素数2〜4のアルキレン基であり、一般式(1)におけるR1およびR2として例示したものと同様のものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。
一般式(2)におけるnは2〜20の数であり、好ましくは3〜18、さらに好ましくは5〜15である。
アミノポリオキシアルキレンアルキルエーテル(Y2)は、前記(Y1)が有するすべての水酸基をアミノ基に変換することにより得られる。例えば、(Y1)とアクリロニトリルとを反応させ、得られたシアノエチル化物を水素添加することにより製造することができる。
変性物(Y3)としては、(Y1)および(Y2)のアミノカルボン酸変性物(末端アミノ基)、イソシアネート変性物(末端イソシアネート基)およびエポキシ変性物(末端エポキシ基)等が挙げられる。
アミノカルボン酸変性物は、(Y1)または(Y2)と、アミノカルボン酸またはラクタムとを反応させることにより得ることができる。
イソシアネート変性物は、(Y1)または(Y2)と、ポリイソシアネートとを反応させる、あるいは(Y2)とホスゲンとを反応させることにより得ることができる。
エポキシ変性物は、(Y1)または(Y2)と、ジエポキシド(グリシジルエーテル、グリシジルエステルおよび脂環式ジエポキシド等のエポキシ樹脂:エポキシ当量85〜600)とを反応させる、あるいは(Y1)とエピハロヒドリン(エピクロロヒドリン等)とを反応させることにより得ることができる。
ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y)のMnは、樹脂用改質剤(K)の相溶性および変性ポリオレフィン(X)との反応性の観点から150〜20,000であり、さらに好ましくは300〜10,000、とくに好ましくは500〜5,000である。
上記(Y1)〜(Y3)のうち、工業的な観点から好ましいのは(Y1)である。
[ポリオキシアルキレン変性ポリオレフィン(Z)]
本発明におけるポリオキシアルキレン変性ポリオレフィン(Z)は、前記変性ポリオレフィン(X)と前記ポリオキシアルキレン基含有化合物(Y)から形成される。
すなわち、(Z)は、(X)と(Y)とが、好ましくはエステル結合、イミド結合、アミド結合、エポキシ開環結合、さらに好ましくはエステル結合、を介して結合したものである。
(Z)中の(X)と(Y)との重量比[(X)/(Y)]は、成形品の機械的強度および相溶化剤(K)の相溶性の観点から好ましくは30/70〜99/1、さらに好ましくは50/50〜95/5、とくに好ましくは70/30〜90/10である。
また、(X)と(Y)との当量比[(X)/(Y)]は、相溶化剤(K)の相溶性および成形品の機械的強度の観点から、好ましくは0.5〜1.0、さらに好ましくは0.8〜1.0である。
(Z)中のポリオキシアルキレン単位の含有量は、相溶化剤(K)の相溶性および成形品の機械的強度の観点から、好ましくは0.1〜60重量%、さらに好ましくは1〜55重量%、特に好ましくは5〜50重量%である。
また、(Z)のMn(数平均分子量)は、成形品の機械的強度および成形性の観点から、好ましくは3,000〜100,000、さらに好ましくは5,000〜70,000、とくに好ましくは10,000〜50,000である。
ポリオキシアルキレン変性ポリオレフィン(Z)は前記変性ポリオレフィン(X)と前記ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y)を反応させて製造することができる。
(Z)の具体的な製造方法としては、例えば、変性ポリオレフィン(X)のジカルボン酸(無水物)とポリオキシアルキレン基含有化合物(Y)の水酸基、アミノ基、およびエポキシ基とを反応させる方法が含まれ、(X)と(Y)を反応容器に投入し、撹拌下、反応温度100〜250℃、圧力0.003〜0.1MPaで、アミド化反応、エステル化反応およびイミド化反応で、必要により生成する水(以下生成水と略記する。)を反応系外に除去しながら、1〜50時間反応させる方法が挙げられる。
エステル化反応の場合、反応を促進させるために、(X)と(Y)との合計重量に基づいて、0.05〜0.5重量%の触媒を使用することが好ましい。触媒としては、無機酸(硫酸及び塩酸等)、有機スルホン酸(メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸及びナフタレンスルホン酸等)及び有機金属化合物(ジブチルチンオキサイド、テトライソプロポキシチタネート、ビストリエタノールアミンチタネート及びシュウ酸チタン酸カリウム等)等が挙げられる。触媒を使用した場合は、エステル化反応終了後必要により触媒を中和し、吸着剤で処理して触媒を除去・精製することができる。生成水を反応系外に除去する方法としては、以下の方法が挙げられる。
(i)水と相溶しない有機溶媒(例えばトルエン、キシレン及びシクロヘキサン等)を使用して、還流下、有機溶媒と生成水とを共沸させて、生成水のみを反応系外に除去する方法。
(ii)反応系内にキャリアガス(例えば空気、窒素、ヘリウム、アルゴン及び二酸化炭素等)を吹き込み、キャリアガスと共に生成水を反応系外に除去する方法。
(iii)反応系内を減圧にして生成水を反応系外に除去する方法。
[樹脂用相溶化剤(K)]
本発明の樹脂用相溶化剤(K)は、前記変性ポリオレフィン(X)と、該(X)と反応性の官能基を1個有するポリオキシアルキレン基含有化合物(Y)から形成されるポリオキシアルキレン変性ポリオレフィン(Z)を含有してなる。
本発明の樹脂用相溶化剤(K)は、後述するポリオレフィン樹脂(D)と、ポリカーボネート樹脂(E)および/またはポリエステル樹脂(F)とを相溶化するための相溶化剤として用いられる。
[樹脂組成物]
本発明の樹脂組成物は、前記樹脂用相溶化剤(K)と、ポリオレフィン樹脂(D)と、ポリカーボネート樹脂(E)および/またはポリエステル樹脂(F)とを含有してなる。
ポリオレフィン樹脂(D)には、前記(A)の製造方法として例示した重合法、または高分子量ポリオレフィン(好ましくはMn80,000〜400,000)の減成(熱的、化学的および機械的減成)法で得られるものが含まれ、例えば、前記例示のエチレン単位含有(プロピレン単位非含有)(共)重合体、プロピレン単位含有(エチレン単位非含有)(共)重合体、エチレン/プロピレン共重合体およびC4以上のオレフィンの(共)重合体等が含まれる。
(D)と(K)の組合せとしては、(D)の構成単位と(K)を構成するポリオレフィン(A)の構成単位が同じか類似している場合が(D)と(K)との相溶性の観点から好ましい。
例えば、(D)がプロピレン単位含有(エチレン単位非含有)(共)重合体である場合は、(K)を構成する(A)もプロピレン単位含有(エチレン単位非含有)(共)重合体である場合が好ましい。
(D)のMnは、成形品の機械的強度および(K)との相溶性の観点から好ましくは10,000〜500,000、さらに好ましくは20,000〜400,000である。
[ポリカーボネート樹脂(E)]
ポリカーボネート樹脂(E)としては、芳香族ポリカーボネート(E1)、脂肪族ポリカーボネート(E2)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。(E1)としては、ビスフェノール(C12〜20のもの、例えばビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ジヒドロキシジフェニル−2,2−ブタン)系ポリカーボネート、例えば上記ビスフェノールとホスゲンまたは炭酸ジエステルとの縮合物が挙げられる。(E2)としては、ポリエチレンカーボネート、ポリプロピレンカーボネート、ポリシクロヘキセンカーボネート等、それらの誘導体、およびそれらの共重合体等が挙げられる。
(E)のメルトフローレート(以下MFRと略記)は、ポリオレフィン樹脂(D)との相溶性および機械的強度の観点から、好ましくは0.5〜150、さらに好ましくは1〜100である。(F2)のMFRは、JIS K7210に準じて(ポリカーボネート樹脂の場合は280℃、荷重2.16kgf)測定される。
[ポリエステル樹脂(F)]
ポリエステル樹脂(F)としては、芳香環含有ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート等)および脂肪族ポリエステル(ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペート、ポリ−ε−カプロラクトン等)、脂環含有ポリエステル(ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート等)等が挙げられる。
(F)の固有粘度[η]は、成形品の機械的強度および(D)との相溶性の観点から、好ましくは0.1〜4、さらに好ましくは0.2〜3.5、とくに好ましくは0.3〜3である。ここにおいて[η]はポリマーのオルトクロロフェノール溶液について、25℃でウベローデ1A粘度計を用いて測定される値(単位はdl/g)である。
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で必要によりさらに種々の添加剤(G)を含有させることができる。
(G)としては、着色剤(G1)、難燃剤(G2)、充填剤(G3)、滑剤(G4)、帯電防止剤(G5)、分散剤(G6)、酸化防止剤(G7)および紫外線吸収剤(G8)からなる群から選ばれる1種または2種以上が挙げられる。
着色剤(G1)としては顔料および染料が挙げられる。
顔料としては、無機顔料(アルミナホワイト、グラファイト等);有機顔料(アゾレーキ系等)が挙げられる。
染料としては、アゾ系、アントラキノン系等が挙げられる。
難燃剤(G2)としては、有機難燃剤〔含窒素化合物[尿素化合物、グアニジン化合物等の塩等]、含硫黄化合物[硫酸エステル、スルファミン酸、およびそれらの塩、エステル、アミド等]、含珪素化合物[ポリオルガノシロキサン等]、含リン系[リン酸エステル等]等〕;無機難燃剤〔三酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ポリリン酸アンモニム等〕等が挙げられる。
充填剤(G3)としては、炭酸塩(炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等)、硫酸塩(硫酸アルミニウム等)、亜硫酸塩(亜硫酸カルシウム等)、金属硫化物(二硫化モリブデン等)、珪酸塩(珪酸アルミニウム等)、珪藻土、珪石粉、タルク、シリカ、ゼオライト、木質材料(木粉等)およびこれらの混合物等が挙げられる。
滑剤(G4)としては、ワックス(カルナバロウワックス等)、高級脂肪酸(ステアリン酸等)、高級アルコール(ステアリルアルコール等)、高級脂肪酸アミド(ステアリン酸アミド等)等が挙げられる。
帯電防止剤(G5)としては、下記および米国特許第3,929,678および4,331,447号明細書に記載の、非イオン性、カチオン性、アニオン性および両性の界面活性剤が挙げられる。
(1)非イオン性界面活性剤
アルキレンオキシド(以下AOと略記)付加型ノニオニックス、例えば疎水性基(C8〜24またはそれ以上)を有する活性水素原子含有化合物[飽和および不飽和の、高級アルコール(C8〜18)、高級脂肪族アミン(C8〜24)および高級脂肪酸(C8〜24)等]の(ポリ)オキシアルキレン誘導体(AO付加物およびポリアルキレングリコールの高級脂肪酸モノ−およびジ−エステル);多価アルコール(C3〜60)の高級脂肪酸(C8〜24)エステルの(ポリ)オキシアルキレン誘導体(ツイーン型ノニオニックス等);高級脂肪酸(上記)の(アルカノール)アミドの(ポリ)オキシアルキレン誘導体;多価アルコール(上記)アルキル(C3〜60)エーテルの(ポリ)オキシアルキレン誘導体;およびポリオキシプロピレンポリオール[多価アルコールおよびポリアミン(C2〜10)のポリオキシプロピレン誘導体(プルロニック型およびテトロニック型ノニオニックス)];多価アルコール(上記)型ノニオニックス(例えば多価アルコールの脂肪酸エステル、多価アルコールアルキル(C3〜60)エーテル、および脂肪酸アルカノールアミド);並びに、アミンオキシド型ノニオニックス[例えば(ヒドロキシ)アルキル(C10〜18)ジ(ヒドロキシ)アルキル(C1〜3)アミンオキシド]。
(2)カチオン性界面活性剤
第4級アンモニウム塩型カチオニックス[テトラアルキルアンモニウム塩(C11〜100)アルキル(C8〜18)トリメチルアンモニウム塩およびジアルキル(C8〜18)ジメチルアンモニウム塩等];トリアルキルベンジルアンモニウム塩(C17〜80)(ラウリルジメチルベンジルアンモニウム塩等);アルキル(C8〜60)ピリジニウム塩(セチルピリジニウム塩等);(ポリ)オキシアルキレン(C2〜4)トリアルキルアンモニウム塩(C12〜100)(ポリオキシエチレンラウリルジメチルアンモニウム塩等);およびアシル(C8〜18)アミノアルキル(C2〜4)もしくはアシル(C8〜18)オキシアルキル(C2〜4)トリ[(ヒドロキシ)アルキル(C1〜4)]アンモニウム塩(サパミン型4級アンモニウム塩)[これらの塩には、例えばハライド(クロライド、ブロマイド等)、アルキルサルフェート(メトサルフェート等)および有機酸(下記)の塩が含まれる];並びにアミン塩型カチオニックス:1〜3級アミン〔例えば高級脂肪族アミン(C12〜60)、脂肪族アミン(メチルアミン、ジエチルアミン等)のポリオキシアルキレン誘導体[エチレンオキシド(以下EOと略記)付加物等]、およびアシルアミノアルキルもしくはアシルオキシアルキル(上記)ジ(ヒドロキシ)アルキル(上記)アミン(ステアロイロキシエチルジヒドロキシエチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン等)〕の、無機酸(塩酸、硫酸、硝酸およびリン酸等)塩および有機酸(C2〜22)塩。
(3)アニオン性界面活性剤
高級脂肪酸(上記)塩(ラウリル酸ナトリウム等)、エーテルカルボン酸[EO(1〜10モル)付加物のカルボキシメチル化物等]、およびそれらの塩;硫酸エステル塩(アルキルおよびアルキルエーテルサルフェート等)、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステルおよび硫酸化オレフィン;スルホン酸塩[アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸ジアルキルエステル型、α−オレフィン(C12〜18)スルホン酸塩、N−アシル−N−メチルタウリン(イゲポンT型等)等];並びにリン酸エステル塩等(アルキル、アルキルエーテルおよびアルキルフェニルエーテルホスフェート等)。
(4)両性界面活性剤:
カルボン酸(塩)型アンフォテリックス[アミノ酸型アンフォテリックス(ラウリルアミノプロピオン酸(塩)等)、およびベタイン型アンフォテリックス(アルキルジメチルベタイン、アルキルジヒドロキシエチルベタイン等)等];硫酸エステル(塩)型アンフォテリックス[ラウリルアミンの硫酸エステル(塩)、ヒドロキシエチルイミダゾリン硫酸エステル(塩)等];スルホン酸(塩)型アンフォテリックス[ペンタデシルスルホタウリン、イミダゾリンスルホン酸(塩)等];並びにリン酸エステル(塩)型アンフォテリックス等[グリセリンラウリル酸エステルのリン酸エステル(塩)等]。
上記のアニオン性および両性界面活性剤における塩には、金属塩、例えばアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)およびIIB族金属(亜鉛等)の塩;アンモニウム塩;並びにアミン塩および4級アンモニウム塩が含まれる。
分散剤(G6)としては、Mn1,000〜20,000のポリマー、例えばビニル樹脂{ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、変性ポリオレフィン[酸化ポリエチレン(ポリエチレンをオゾン等で酸化し、カルボキシル基、カルボニル基および/または水酸基等を導入したもの)等]、および上記ポリオレフィン以外のビニル樹脂〔ポリハロゲン化ビニル[ポリ塩化ビニル、ポリ臭化ビニル等]、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリメチルビニルエーテル、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステル[ポリ(メタ)アクリル酸メチル等]およびスチレン樹脂[ポリスチレン、アクリロニトリル/スチレン(AS)樹脂等〕等};ポリエステル樹脂[ポリエチレンテレフタレート等]、ポリアミド樹脂[6,6−ナイロン、12−ナイロン等]、ポリエーテル樹脂[ポリエーテルサルフォン等]、ポリカーボネート樹脂[ビスフェノールAとホスゲンの重縮合物等]、およびそれらのブロック共重合体等が挙げられる。
酸化防止剤(G7)としては、ヒンダードフェノール化合物[p−t−アミルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、ノルジヒドログアヤレチック酸(NDGA)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)、2−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHA)、6−t−ブチル−2,4,−メチルフェノール(24M6B)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール(26B)等];
含イオウ化合物[N,N’−ジフェニルチオウレア、ジミリスチルチオジプロピオネート等];
含リン化合物[2−t−ブチル−α−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−クメニルビス(p−ノニルフェニル)ホスファイト、ジオクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルベンジルホスホネート等]等が挙げられる。
紫外線吸収剤(G8)としては、サリチレート化合物[フェニルサリチレート等];ベンゾフェノン化合物[2,4−ジヒドロキシゼンゾフェノン等];ベンゾトリアゾール化合物[2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール等]等が挙げられる。
樹脂組成物中の(G)全体の含有量は、該組成物の全重量に基づいて、通常20%以下、各(G)の機能発現および工業上の観点から好ましくは0.05〜10%、さらに好ましくは0.1〜5%である。
該組成物の全重量に基づく各添加剤の使用量は、(G1)は通常5%以下、好ましくは0.1〜3%;(G2)は通常8%以下、好ましくは1〜3%;(G3)は通常5%以下、好ましくは0.1〜1%;(G4)は通常8%以下、好ましくは1〜5%;(G5)は通常8%以下、好ましくは1〜3%;(G6)は通常1%以下、好ましくは0.1〜0.5%;(G7)は通常2%以下、好ましくは0.05〜0.5%;(G8)は通常2%以下、好ましくは0.05〜0.5%である。
上記(G1)〜(G8)の間で添加剤が同一で重複する場合は、それぞれの添加剤が該当する添加効果を奏する量をそのまま使用するのではなく、他の添加剤としての効果も同時に得られることをも考慮し、使用目的に応じて使用量を調整するものとする。
樹脂組成物の製造方法としては、(1)前記(K)と、(D)と、(E)および/または(F)と、必要により(G)とを一括混合して樹脂組成物とする方法(一括法);
(2)(K)の全量と、(D)の一部と、(E)および/または(F)の一部と、必要により(G)の一部もしくは全量とを混合して高濃度の(K)を含有するマスターバッチ樹脂組成物を一旦作成し、その後残りの(D)と、(E)および/または(F)と、必要により(G)の残りとを加えて混合して樹脂組成物とする方法(マスターバッチ法)が含まれる。
(K)の混合効率の観点から好ましいのは(2)の方法である。
(K)と、[(D)と(E)と(F)との合計]との重量比[(K)/{(D)+(E)+(F)}]は、樹脂組成物の相溶性および成形品の機械的強度の観点から、好ましくは1/99〜20/80、さらに好ましくは2/98〜15/85、とくに好ましくは3/97〜10/90である。
また、(D)と、[(E)と(F)との合計]との重量比[(D)/{(E)+(F)}]は、成形品の機械的強度のバランスの観点から好ましくは10/90〜90/10、さらに好ましくは15/85〜85/15、とくに好ましくは20/80〜80/20である。
そして、(E)と(F)とを併用する場合には、(E)と(F)との重量比[(E)/(F)]は、成形品の機械的強度の観点から好ましくは40/60〜60/40である。
前記の樹脂組成物の製造方法における具体的な混合方法としては、(i)混合する各成分を、例えば粉体混合機〔「ヘンシェルミキサー」[商品名「ヘンシェルミキサーFM150L/B」、三井鉱山(株)製]、「ナウターミキサー」[商品名「ナウターミキサーDBX3000RX」、ホソカワミクロン(株)製]、「バンバリーミキサー」[商品名「MIXTRON BB−16MIXER」、神戸製鋼(株)製]等〕で混合した後、溶融混練装置[バッチ混練機、連続混練機(単軸混練機、二軸混練機等)等]を使用して通常120〜220℃で2〜30分間混練する方法;
(ii)混合する各成分をあらかじめ粉体混合することなく、上記と同様の溶融混練装置を使用して同様の条件で直接混練する方法が挙げられる。
これらの方法のうち混合効率の観点から(i)の方法が好ましい。
[成形品および成形物品]
本発明の成形品は、前記樹脂組成物の成形物である。すなわち前記樹脂組成物を成形してなる。
成形方法としては、射出成形、圧縮成形、カレンダ成形、スラッシュ成形、回転成形、押出成形、ブロー成形、フィルム成形(キャスト法、テンター法、インフレーション法等)等が挙げられ、目的に応じて単層成形、多層成形あるいは発泡成形等の手段も取り入れた任意の方法で成形できる。成形品の形態としては、板状、シート状、フィルム、繊維(不織布等も含む)等が挙げられる。
本発明の相溶化剤(K)は、前記変性ポリオレフィン(X)とポリオキシアルキレン鎖ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y)とから形成されているため、ポリオレフィン樹脂と、ポリカーボネート樹脂および/またはポリエステル樹脂と、いずれにも親和性に優れる。そのため、該相溶化剤(K)を含有してなる樹脂組成物の成形品は、相溶性、機械的強度に優れる。
本発明の成形品は、優れた機械的強度を有すると共に、良好な塗装性および印刷性を有し、成形品に塗装および/または印刷を施すことにより成形物品が得られる。
該成形品を塗装する方法としては、例えばエアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、静電スプレー塗装、浸漬塗装、ローラー塗装、刷毛塗り等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
塗料としては、例えば、ポリエステルメラミン樹脂塗料、エポキシメラミン樹脂塗料、アクリルメラミン樹脂塗料、アクリルウレタン樹脂塗料等のプラスチックの塗装に一般に用いられる塗料が挙げられ、これらのいわゆる極性の比較的高い塗料でも、また極性の低い塗料(オレフィン系等)でも使用することができる。
塗装膜厚(乾燥膜厚)は、目的に応じて適宜選択することができるが通常10〜50μmである。
また、該成形品または成形品に塗装を施した上にさらに印刷する方法としては、一般的にプラスチックの印刷に用いられている印刷法であればいずれも用いることができ、例えばグラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、パッド印刷、ドライオフセット印刷およびオフセット印刷等が挙げられる。
印刷インキとしてはプラスチックの印刷に通常用いられるもの、例えばグラビアインキ、フレキソインキ、スクリーンインキ、パッドインキ、ドライオフセットインキおよびオフセットインキが使用できる。
以下実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例中の部は重量部、モル%以外の%は重量%を表す。
[ポリオレフィン(A)]
製造例1
反応容器に、プロピレン98モル%およびエチレン2モル%を構成単位とするポリオレフィン(A0−1)[商品名「サンアロマーPZA20A」、サンアロマー(株)製、Mn100,000、炭素1,000個当たりの分子末端および/または分子鎖中の二重結合数0個、以下同じ。]100部を窒素雰囲気下に仕込み、気相部分に窒素を通気しながらマントルヒーターにて加熱溶融し、撹拌しながら360℃で70分間熱減成を行い、ポリオレフィン(A−1)を得た。(A−1)は、炭素1,000個当たりの分子末端および/または分子鎖中の二重結合数は6.8個、Mnは4,000であった。
製造例2〜6
製造例1において、表1に従って熱減成を行った以外は、製造例1と同様に行い、ポリオレフィン(A−2)〜(A−6)を得た。結果を表1に示す。
[変性ポリオレフィン(X)]
製造例7
反応容器に(A−1)100部、無水マレイン酸(B−1)11部、およびキシレン100部を仕込み、窒素置換後、窒素通気下に140℃まで加熱昇温して均一に溶解させた。ここにジクミルパーオキシド[商品名「パークミルD」、日油(株)製](C−1)2.0部をキシレン10部に溶解させた溶液を10分間で滴下した後、キシレン還流下3時間撹拌を続けた。その後、減圧下(1.5kPa、以下同じ。)でキシレンおよび未反応の無水マレイン酸を留去して、変性ポリオレフィン(X−1)を得た。(X−1)は、酸価は52、Mnは7,000であった。
製造例8〜12
製造例7において、表2に従って、各使用原料を用いた以外は、製造例7と同様に行い、変性ポリオレフィン(X−2)〜(X−6)を得た。結果を表2に示す。
[ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y)]
製造例13
ガラス製オートクレーブに、オレイルアルコール268部、水酸化リチウム・1水和物1部を仕込み、窒素置換を行った後、110℃まで昇温した。その後、EO440部を70〜90℃、反応圧0.2MPa以下の範囲で24時間滴下反応させ、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y−1)を得た。(Y−1)は、Mnは、600であった。
製造例14
製造例13において、EO440部に代えてEO880部を用いた以外は、製造例13と同様に行い、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y−2)を得た。(Y−2)は、Mnは、1,000であった。
製造例15
製造例13において、オレイルアルコール268部に代えてメタノール32部を用いた以外は、製造例13と同様に行い、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y−3)を得た。(Y−3)は、Mnは、450であった。
製造例16
製造例13において、オレイルアルコール268部、EO440部に代えてペンタコンタノール358部、PO580部を用いた以外は、製造例13と同様に行い、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y−4)を得た。(Y−4)は、Mnは、900であった。
製造例17
製造例13において、EO440部に代えてEO220部、PO290部を用いた以外は、製造例13と同様に行い、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y−5)を得た。(Y−5)は、Mnは、750であった。
製造例18
製造例13において、EO440部に代えてEO2200部を用いた以外は、製造例13と同様に行い、ポリオキシアルキレン鎖化合物(Y−6)を得た。(Y−6)は、Mnは、2400であった。
製造例19
反応容器に(Y−1)100部、トルエン100部、水酸化カリウム0.5部、水2部を仕込み、窒素置換後、窒素通気下で30℃まで加熱昇温してアクリロニトリル8部を60分間で滴下した後、2時間撹拌を続けた。その後、減圧下(1.5kPa、以下同じ。)でトルエンおよび未反応のアクリロニトリルを留去した後、メタノール100部、アンモニア2部、ラネーニッケル0.01部を仕込み、20℃、1.5MPa下、水素ガスを投入し、24時間水素添加反応させ、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y−7)を得た。(Y−7)は、Mnは、650であった。
製造例21
製造例19において、(Y−1)100部、アクリロニトリル8部に代えて、(Y−3)100部、アクリロニトリル10部を用いた以外は、製造例19と同様に行い、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y−8)を得た。(Y−8)は、Mnは、500であった。
製造例22
製造例19において、(Y−1)100部、アクリロニトリル8部に代えて、(Y−4)100部、アクリロニトリル6部を用いた以外は、製造例19と同様に行い、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y−9)を得た。(Y−9)は、Mnは、950であった。
製造例23
製造例19において、(Y−1)100部、アクリロニトリル8部に代えて、(Y−5)100部、アクリロニトリル7部を用いた以外は、製造例19と同様に行い、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y−10)を得た。(Y−10)は、Mnは、800であった。
製造例24
製造例19において、(Y−1)100部、アクリロニトリル8部に代えて、(Y−6)100部、アクリロニトリル2部を用いた以外は、製造例19と同様に行い、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y−11)を得た。(Y−11)は、Mnは、2,450であった。
製造例25
製造例13において、オレイルアルコール268部に代えてノニルフェノール220部を用いた以外は、製造例13と同様に行い、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y−12)を得た。(Y−12)は、Mnは、550であった。
製造例26
製造例13において、オレイルアルコール268部代えてイソプロペニルアルコール58部を用いた以外は、製造例13と同様に行い、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y−13)を得た。(Y−13)は、Mnは、400であった。
製造例27
製造例13において、オレイルアルコール268部に代えてジメチルアミン45部を用いた以外は、製造例13と同様に行い、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y−14)を得た。(Y−14)は、Mnは、400であった。
製造例28
反応容器に(Y−1)100部、12−アミノドデカン酸35部を仕込み、窒素置換後200度、減圧下で3時間、脱水縮合反応をし、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y−15)を得た。(Y−15)は、Mnは、850であった。
製造例29
反応容器に(Y−1)100部、ヘキサメチレンジイソシアネート28部を仕込み、窒素置換後に、窒素通気下で70℃まで加熱昇温して6時間撹拌反応させ、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y−16)を得た。(Y−16)は、Mnは、800であった。
製造例30
反応容器に(Y−1)100部、50wt%水酸化ナトリウム水溶液50部、を仕込み、窒素置換後、窒素通気下で25℃に温度調節を行い、エピクロルヒドリン17部を3時間滴下した後、5時間撹拌を行った。その後、トルエン1000部を用いて抽出を行い、トルエンを減圧下で留去した後、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y−17)を得た。(Y−17)は、Mnは、660であった。
製造例31
製造例13において、EO440部に代えてEO6600部を用いた以外は、製造例13と同様に行い、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y−18)を得た。(Y−18)は、Mnは、6,500であった。
[樹脂用相溶化剤(K)]
実施例1
反応容器に(X−1)100部、(Y−1)90部を仕込み、窒素置換後、窒素通気下に180℃まで加熱昇温して均一に溶解させ、その後、減圧下(1.5kPa、以下同じ。)で生成水を留去させながら、5時間反応させ、ポリオキシアルキレン変性ポリオレフィン(Z−1)を含有してなる樹脂用相溶化剤(K−1)を得た。(Z−1)は、Mnは17,000であった。
実施例2〜20
実施例1において、表3に従って、各使用原料を用いた以外は、実施例1と同様に行い、樹脂用相溶化剤(K−2)〜(K−20)を得た。結果を表3に示す。
比較例1
変性ポリオレフィン(X−1)をそのまま用いて、樹脂用改質剤(比K−1)を得た。
比較例2
ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y−1)をそのまま用いて、樹脂用改質剤(比K−2)を得た。比較例1、2の結果を表3に示す。
[樹脂組成物、成形品]
実施例21〜55、比較例3〜17
樹脂用相溶化剤(K−1)〜(K−19)、(比K−1)〜(比K−2)、市販のポリプロピレン(D−1)[商品名「サンアロマーPL500A」、サンアロマー(株)製]、市販のポリエチレン(D−2)[商品名「ノバテックHJ490」、日本ポリエチレン(株)製、Mn300,000]および市販のエチレン/プロピレン共重合体(D−3)[商品名「サンアロマーPB222A」、サンアロマー(株)製、Mn350,000]、市販のポリカーボネート(E−1)[商品名「パンライトL−1250Y」、帝人化成(株)製]、(E−2)[商品名「ユーピロンS2000」、三菱エンジニアリングプラスチック(株)製]、市販のポリエステル樹脂(F−1)[商品名「バイロペットEMC405A」、東洋紡(株)製]、(F−2)[商品名「ジュラネックス2002」、ポリプラスチック(株)製]を、表4、5の配合組成(部)に従って、それぞれヘンシェルミキサーで3分間ブレンドした後、ベント付き2軸押出機にて、280℃、100rpm、滞留時間5分の条件で溶融混練して樹脂組成物を得た。
各樹脂組成物について射出成形機[商品名「PS40E5ASE」、日精樹脂工業(株)]を用い、シリンダー温度280℃、金型温度80℃で成形して所定の試験片を作成後、後述の評価方法に従って評価した。結果を表4、5に示す。
<評価方法>
1.機械的強度
1−1.衝撃強度(単位:J/m)
アイゾット衝撃値をASTM D256に準拠して測定した。
1−2.曲げ弾性率(単位:MPa)
ASTM D790に準拠して測定した。
2.相溶性
上記衝撃強度評価後の試験片を−100℃の条件下、ウルトラミクロトーム[型番「EMFC6」、LEICA(株)製]を用いてガラスカッターおよびダイヤモンドカッターで削り鏡面を作成した後、走査型電子顕微鏡[型番「S4800」、(株)日立製作所製]で20μm×25μmの範囲で観察し、マトリックス樹脂中の分散樹脂粒子の数平均分散粒径(単位:μm)を測定して相溶性を評価した。数平均分散粒径は20μm×25μmの範囲での数平均値である。数平均分散粒径が小さいほど樹脂組成物の相溶性が良好であることを示す。
表4、5の結果から、本発明の樹脂用相溶化剤(K)は、比較のものと比べ、ポリオレフィン樹脂と、ポリカーボネート樹脂(E)および/またはポリエステル樹脂(F)とを、幅広い重量比で相溶化できることがわかる。また、本発明の樹脂組成物を成形してなる成形品は、比較のものと比べ機械的強度に優れることが明らかである。
本発明の樹脂相溶化剤(K)は、ポリオレフィン樹脂(D)と、ポリカーボネート樹脂(E)および/またはポリエステル樹脂(F)とを、幅広い重量比で相溶化できる。また、本発明の樹脂組成物を成形してなる成形品は、機械的強度に優れることから、電気・電子機器用、包装材料用、搬送材用、生活資材用および建材用等の幅広い分野に好適に適用することができる。

Claims (14)

  1. ポリオレフィン(A)および不飽和ジカルボン酸(無水物)(B)を構成単位としてなる変性ポリオレフィン(X)と、該(X)と反応性の官能基を1個有するポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y)とから形成されるポリオキシアルキレン変性ポリオレフィン(Z)を含有してなる樹脂用相溶化剤(K)。
  2. (A)が、炭素数1,000個当たり0.1〜20個の二重結合を有する請求項1記載の樹脂用相溶化剤。
  3. (A)が、数平均分子量30,000〜400,000のポリオレフィン(A0)の熱減成物である請求項1または2記載の樹脂用相溶化剤。
  4. (Y)が有する反応性の官能基が、水酸基、アミノ基、およびエポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか記載の樹脂用相溶化剤。
  5. (X)と(Y)とが、エステル結合、イミド結合、アミド結合、およびエポキシ開環結合からなる群から選ばれる少なくとも1種の結合を介して結合してなる請求項1〜4のいずれか記載の樹脂用相溶化剤。
  6. (X)と(Y)との重量比[(X)/(Y)]が、30/70〜99/1である請求項1〜5のいずれか記載の樹脂用相溶化剤。
  7. (Z)中のポリオキシアルキレン単位含有量が0.1〜60重量%である請求項1〜6のいずれか記載の樹脂用相溶化剤。
  8. (Y)が活性水素を1個有する化合物のアルキレンオキサイド付加物である請求項1〜7のいずれか記載の樹脂用相溶化剤。
  9. (Y)のアルキレンオキサイド付加モル数が3〜18である請求項8記載の樹脂用相溶化剤。
  10. 請求項1〜9のいずれか記載の樹脂相溶化剤(K)と、ポリオレフィン樹脂(D)と、ポリカーボネート樹脂(E)および/またはポリエステル樹脂(F)とを含有してなる樹脂組成物。
  11. (K)と、[(D)と(E)と(F)との合計]との重量比[(K)/{(D)+(E)+(F)}]が、1/99〜20/80である請求項10記載の樹脂組成物。
  12. 請求項10または11記載の樹脂組成物の成形物である成形品。
  13. 請求項12記載の成形品に塗装および/または印刷を施した成形物品。
  14. ポリオレフィン(A)および不飽和ジカルボン酸(無水物)(B)を構成単位としてなる変性ポリオレフィン(X)と、(X)と反応性の官能基を1個有するポリオキシアルキレン鎖含有化合物(Y)とを反応させることを特徴とするポリオキシアルキレン変性ポリオレフィン(Z)を含有してなる樹脂用相溶化剤(K)の製造方法。
JP2015243058A 2014-12-25 2015-12-14 樹脂用相溶化剤 Active JP6635780B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014262674 2014-12-25
JP2014262674 2014-12-25

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016121342A true JP2016121342A (ja) 2016-07-07
JP6635780B2 JP6635780B2 (ja) 2020-01-29

Family

ID=56328135

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015243058A Active JP6635780B2 (ja) 2014-12-25 2015-12-14 樹脂用相溶化剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6635780B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020152900A (ja) * 2019-03-12 2020-09-24 三洋化成工業株式会社 樹脂用相溶化剤
WO2022085542A1 (ja) * 2020-10-20 2022-04-28 三洋化成工業株式会社 ブロックポリマー、熱可塑性樹脂組成物及び成形品

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0362804A (ja) * 1989-07-28 1991-03-18 Sanyo Chem Ind Ltd 低分子ポリオレフィンの製造法
JPH0384009A (ja) * 1989-08-28 1991-04-09 Sanyo Chem Ind Ltd 低分子プロピレン系重合体添加剤
JPH0391547A (ja) * 1989-09-01 1991-04-17 Sanyo Chem Ind Ltd 樹脂用添加剤およびその製造法
JP2005272793A (ja) * 2004-02-27 2005-10-06 Mitsui Chemicals Inc オレフィン系共重合体
JP2008542485A (ja) * 2005-05-30 2008-11-27 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア ポリマーブレンドを製造するために両親媒性ブロック共重合体を使用する方法
JP2014181307A (ja) * 2013-03-21 2014-09-29 Sanyo Chem Ind Ltd ポリオレフィン樹脂用改質剤

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0362804A (ja) * 1989-07-28 1991-03-18 Sanyo Chem Ind Ltd 低分子ポリオレフィンの製造法
JPH0384009A (ja) * 1989-08-28 1991-04-09 Sanyo Chem Ind Ltd 低分子プロピレン系重合体添加剤
JPH0391547A (ja) * 1989-09-01 1991-04-17 Sanyo Chem Ind Ltd 樹脂用添加剤およびその製造法
JP2005272793A (ja) * 2004-02-27 2005-10-06 Mitsui Chemicals Inc オレフィン系共重合体
JP2008542485A (ja) * 2005-05-30 2008-11-27 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア ポリマーブレンドを製造するために両親媒性ブロック共重合体を使用する方法
JP2014181307A (ja) * 2013-03-21 2014-09-29 Sanyo Chem Ind Ltd ポリオレフィン樹脂用改質剤

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020152900A (ja) * 2019-03-12 2020-09-24 三洋化成工業株式会社 樹脂用相溶化剤
JP7405642B2 (ja) 2019-03-12 2023-12-26 三洋化成工業株式会社 樹脂用相溶化剤
WO2022085542A1 (ja) * 2020-10-20 2022-04-28 三洋化成工業株式会社 ブロックポリマー、熱可塑性樹脂組成物及び成形品
JP7455223B2 (ja) 2020-10-20 2024-03-25 三洋化成工業株式会社 ブロックポリマー、熱可塑性樹脂組成物及び成形品

Also Published As

Publication number Publication date
JP6635780B2 (ja) 2020-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6161928B2 (ja) ポリオレフィン樹脂用改質剤
JP4786628B2 (ja) 帯電防止性樹脂組成物
JP5214491B2 (ja) 樹脂用相溶化剤
JP4451646B2 (ja) 帯電防止性樹脂組成物
JP5844126B2 (ja) ポリオレフィン樹脂用改質剤
JP2010196047A (ja) 帯電防止剤
JP6456725B2 (ja) ポリオレフィン樹脂用改質剤
JP6635780B2 (ja) 樹脂用相溶化剤
JP2008031460A (ja) 帯電防止剤
JP5340578B2 (ja) 帯電防止剤
JP7137688B2 (ja) 樹脂改質剤
JP2014185399A (ja) ポリオレフィン樹脂用染色性向上剤
JP6588233B2 (ja) ポリオレフィン樹脂用改質剤
JP5952117B2 (ja) バイオマス含有樹脂組成物
JP2006206894A (ja) 帯電防止剤および帯電防止性樹脂組成物
JP2010077422A (ja) 帯電防止剤
JP6591810B2 (ja) ポリオレフィン樹脂用改質剤
JP2018199760A (ja) 変性ポリオレフィン
JP6077320B2 (ja) 無機繊維含有ポリオレフィン樹脂組成物
JP5952205B2 (ja) 無機フィラー含有ポリオレフィン樹脂組成物
JP6416554B2 (ja) 変性ポリオレフィンの製造法
JP5727870B2 (ja) ポリオレフィン樹脂用改質剤
JP2015166446A (ja) 帯電防止剤
JP6748441B2 (ja) 酸変性ポリオレフィンの製造方法
JP2021098843A (ja) 無機繊維用分散剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190904

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190917

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191009

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6635780

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150