JP2016121079A

JP2016121079A - 染着除去剤

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Publication number: JP2016121079A
Application number: JP2014260294A
Authority: JP
Inventors: 真由美高木; Mayumi Takagi; 貴行森川; Takayuki Morikawa
Original assignee: Nippon Menard Cosmetic Co Ltd
Current assignee: Nippon Menard Cosmetic Co Ltd
Priority date: 2014-12-24
Filing date: 2014-12-24
Publication date: 2016-07-07
Anticipated expiration: 2034-12-24
Also published as: JP6513389B2

Abstract

【課題】酸化染料又は酸性染料を配合した染毛剤を使用する際に、毛髪の生え際付近の頭皮、手、肌などに付着した染着性の汚れを除去する効果に優れる染着除去剤を提供すること。【解決手段】次の成分（Ａ）〜（Ｅ）；（Ａ）脂肪酸石鹸３．０〜２０．０重量％（Ｂ）芳香族アルコール１．０〜１０．０重量％（Ｃ）亜硫酸塩０．１〜５．０重量％（Ｄ）プロピレングリコール５．０〜２０．０重量％（Ｅ）キレート剤０．０１〜０．５重量％を含有することを特徴とする染着除去剤である。【選択図】なし

Description

本願発明は、染着除去剤に関し、更に詳細には酸化染料又は酸性染料を含有した染毛剤を使用する際に、頭皮、手、肌などに付着した染着性の汚れを除去する効果に優れた染着除去剤に関する。

従来、毛髪を染色するために酸化染料を含有した永久染毛剤や酸性染料を含有した半永久染毛剤が使用されているが、これらの染毛剤を使用した時に、毛髪の生え際付近の頭皮の他、手や肌等に染毛剤が付着することがある。皮膚に付着したこれら染着性の汚れを取り除くための除去剤として、これまで様々なものが提案されている。

例えば、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、芳香族アルコール及び／又は一価の低級アルコール、無機アルカリ剤及び／又は有機アルカリ剤を含有する染着除去料が提案されている（特許文献１）。

また、カチオン型界面活性剤、還元性物質、ベンジルアルコール及び／又はＮ−メチルピロリドンを含有するステインリムーバー組成物が提案されている（特許文献２）。

さらに、アニオン型界面活性剤、還元性物質、アルギニンを含有したステインリムーバー組成物が提案されている（特許文献３）。

しかしながら、これらの染着除去剤は、皮膚に付着した染着性の汚れを除去する効果が充分発揮されているとは言えず、また半永久染毛剤である酸性染料のみを対象とするものである。美容室では、永久染毛剤と半永久染毛剤の２種類に対する染着除去剤を準備する必要があることから、酸化染料及び酸性染料による皮膚に付着した染着性の汚れを除去できる染着除去剤の開発が望まれていた。

特開平１１−２０９２３７号公報特開平１１−２４０８１８号公報特開２００８−１２０７４４号公報

本願発明における課題は、酸化染料又は酸性染料を含有した染毛剤を使用する際に、頭皮、手、肌などに付着した染着性の汚れを除去するための染着除去剤を提供することである。

かかる事情に鑑み、本願発明者らは鋭意研究の結果、（Ａ）脂肪酸石鹸の含有量が３．０〜２０．０重量％、（Ｂ）芳香族アルコールの含有量が１．０〜１０．０重量％、（Ｃ）亜硫酸塩の含有量が０．１〜５．０重量％、（Ｄ）プロピレングリコールの含有量が５．０〜２０．０重量％、（Ｅ）キレート剤の含有量が０．０１〜０．５重量％である染着除去剤が、酸化染料及び酸性染料により付着した染着性の汚れを除去することを見出し、本願発明を完成させた。

本願発明の染着除去剤は、酸化染料又は酸性染料を含有した染毛剤を使用する際に、頭皮、手、肌などに付着した染着性の汚れを効果的に除去し、しかも皮膚に対する刺激も少なく優れたものであった。

本願発明に用いる成分（Ａ）脂肪酸石鹸に用いられる脂肪酸としては、炭素数１２以上の脂肪酸が好ましい。例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びヤシ油脂肪酸等が挙げられる。これらの脂肪酸は、１種又は２種以上を組み合わせて用いることができる。脂肪酸石鹸の対イオンとしては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属や、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール等の有機アミン等が挙げられる。

成分（Ａ）は、脂肪酸の一部または全部を塩基で中和したものをいう。本願発明では、中和せずに未反応のまま残っているフリーの脂肪酸が存在していてもかまわない。本願発明において脂肪酸石鹸の含有量とは、脂肪酸と脂肪酸の一部〜全部を中和する塩基との総量をいう。

成分（Ａ）の含有量は、３．０〜２０．０重量％であり、好ましくは５．０〜２０．０重量％である。３．０重量％より少ないと染着除去効果が充分に得られない上に経時安定性が悪くなり、２０．０重量％より多くてもそれ以上の効果は期待できない。

本願発明に用いる成分（Ｂ）芳香族アルコールは、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、ケイ皮アルコール、ｐ−メチルベンジルアルコール及びフェノキシエタノール等が挙げられる。これらの中でも、染着除去効果の点からベンジルアルコールが好ましい。これらの芳香族アルコールは、１種又は２種以上を組み合わせて用いることができる。

成分（Ｂ）の含有量は、１．０〜１０．０重量％であり、好ましくは３．０〜１０．０重量％である。１．０重量％より少ないと染着除去効果が充分に得られず、１０．０重量％より多いと芳香族アルコール特有のにおいが生じ、使用に耐え難い。

本願発明に用いる成分（Ｃ）亜硫酸塩は、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム及び亜硫酸マグネシウム等が挙げられる。これらの中でも、染着除去効果の点から亜硫酸ナトリウムが好ましい。これらの亜硫酸塩は、１種又は２種以上を組み合わせて用いることができる。

成分（Ｃ）の含有量は、０．１〜５．０重量％であり、好ましくは０．５〜５．０重量％である。０．１重量％より少ないと染着除去効果が充分に得られず、５．０重量％より多くてもそれ以上の効果は期待できない。

本願発明に用いる成分（Ｄ）プロピレングリコールの含有量は、５．０〜２０．０重量％であり、好ましくは８．０〜２０．０重量％である。５．０重量％より少ないと染着除去効果が充分に得られない上に経時安定性が悪くなり、２０．０重量％より多くてもそれ以上の効果は期待できない。

本願発明に用いる成分（Ｅ）キレート剤は、一般に化粧料に用いられるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、エデト酸（エチレンジアミン四酢酸（ＥＤＴＡ））、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸、１，３−プロパンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸（ＤＴＰＡ）、ヒドロキシエタンジホスホン酸、それらの誘導体及びそれらの塩が挙げられる。これらの中でも、エデト酸（エチレンジアミン四酢酸（ＥＤＴＡ））及びそれらの塩が好ましい。これらのキレート剤は、１種又は２種以上を組み合わせて用いることができる。

成分（Ｅ）の含有量は、０．０１〜０．５重量％であり、好ましくは０．０５〜０．５重量％である。０．０１重量％より少ないと染着除去効果が充分に得られず、０．５重量％より多くてもそれ以上の効果は期待できない。

本願発明の染着除去剤には、目的の効果が損なわれない範囲で上記成分以外に、通常の化粧料に用いられる任意の成分を配合することができる。例えば、溶剤、油剤、界面活性剤、保湿剤、防腐剤、増粘剤、着色剤、着香剤、抗炎症剤等が挙げられる。ただし、これら例示に限定されるものではない。

本願発明の染着除去剤は、上記成分を混合して定法により製造することができ、その使用方法は、脱脂綿等に適量をしみこませ、皮膚に塗布してしばらく放置した後、洗い流せばよい。

次に、実施例を挙げて、本願発明をより詳細に説明する。ただし、本願発明はこれらにより限定されるものではない。なお、含有量は重量％である。

＜比較試験＞
試験に用いた酸化染毛剤はつぎのとおり調製した。
（酸化染毛剤第１剤）
（成分）（重量％）
１．メタアミノフェノール１．５
２．パラフェニレンジアミン３．０
３．パラアミノフェノール０．２
４．レゾルシン０．３
５．無水亜硫酸ナトリウム０．１
６．Ｌ−アスコルビン酸０．５
７．ステアリルアルコール８．０
８．パラフィンワックス４．０
９．ポリオキシエチレン（１０ＥＯ）セチルエーテル５．０
１０．エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム１．０
１１．モノエタノールアミン（７０％）５．０
１２．精製水残余
（酸化染毛剤第２剤）
（成分）（重量％）
１．過酸化水素（３５％）８．０
２．セタノール２．０
３．セトステアリルアルコール３．０
４．ポリオキシエチレン（４ＥＯ）ステアリルエーテル３．０
５．ヒドロキシエタンジホスホン酸０．２
６．クエン酸０．５
７．クエン酸ナトリウム０．００１
８．精製水残余
上記に示す組成の酸化染毛剤の第１剤と第２剤を１：１の割合で混合したものを人の上腕部に塗布して３０分間放置し水洗した後、染着除去剤を脱脂綿にしみこませ、酸化染毛剤を塗布した皮膚の部分に添付固定して、３分間経過後水洗した。そして、酸化染毛剤に対する除去効果について、下記の基準で評価した。

（１）除去効果（酸化染毛剤）
（評価基準）
○：完全に除去できた
△：やや着色が残っている
×：ほとんど除去できない

＜比較試験＞
試験に用いた酸性染毛剤はつぎのとおり調製した。
（成分）（重量％）
１．橙色２０５号０．５
２．ベンジルアルコール５．０
３．エタノール２０．０
４．ヒドロキシエチルセルロース３．０
５．クエン酸２．０
６．精製水残余
上記に示す組成の酸性染毛剤を人の上腕部に塗布して５分間放置し水洗した後、染着除去剤を脱脂綿にしみこませ、酸性染毛剤を塗布した皮膚の部分に添付固定して、３分間経過後水洗した。そして、酸性染毛剤に対する除去効果について、下記の基準で評価した。

（２）除去効果（酸性染毛剤）
（評価基準）
○：完全に除去できた
△：やや着色が残っている
×：ほとんど除去できない

（３）経時安定性
各試料を４℃の恒温槽で１カ月間保存した後に目視にて観察し、以下の基準に従って評価した。
（評価基準）
○：濁りや結晶の析出がない
×：濁りや結晶の析出がある

上記表１及び表２において、実施例１〜１４の本願発明の染着除去剤を使用した場合、酸化染毛剤及び酸性染毛剤に対して高い染着除去効果を示し、経時安定性も良かった。
成分（Ａ）を含有しない（比較例１）、あるいは含有量が３．０重量％より少ない場合（比較例２）、染着除去効果が低下し、経時安定性も悪くなった。また、成分（Ａ）を他の界面活性剤に置き換えた場合（比較例３及び４）も同様に染着除去効果が低下し、経時安定性も悪くなった。
また、成分（Ｂ）の含有量が１．０重量％より少ない場合（比較例５）又は成分（Ｃ）の含有量が０．１重量％より少ない場合（比較例６）、染着除去効果が低下した。

上記表３おいて、成分（Ｄ）を含有しない（比較例７）、あるいは含有量が５．０重量％より少ない場合（比較例８）、染着除去効果が低下し、経時安定性も悪くなった。また、成分（Ｄ）を他の多価アルコールに置き換えた場合（比較例９及び１０）も同様に染着除去効果が低下し、経時安定性も悪くなった。
成分（Ｅ）の含有量が０．０１重量％より少ない場合（比較例１１）、染着除去効果が低下した。

（実施例１５）
（成分）（重量％）
１．カリウム石けん用素地６．０
２．ベンジルアルコール７．０
３．亜硫酸カリウム３．０
４．プロピレングリコール１５．０
５．エデト酸四ナトリウム四水塩０．１
６．グリセリン３．０
７．エタノール５．０
８．精製水残余
（調製方法）
実施例１〜１４と同様の方法で調製した。

（実施例１６）
（成分）（重量％）
１．ステアリン酸ナトリウム３．０
２．ベンジルアルコール９．０
３．亜硫酸ナトリウム２．０
４．プロピレングリコール８．０
５．エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸三ナトリウム二水塩０．２
６．エタノール７．０
７．ポリオキシエチレン（３０ＥＯ）硬化ヒマシ油０．８
８．香料０．２
９．精製水残余
（調製方法）
実施例１〜１４と同様の方法で調製した。

（実施例１７）
（成分）（重量％）
１．ラウリン酸ナトリウム１５．０
２．ベンジルアルコール４．０
３．亜硫酸ナトリウム１．０
４．プロピレングリコール１６．０
５．エデト酸四ナトリウム四水塩０．３
６．ヒドロキシエチルセルロース０．５
７．ヒアルロン酸ナトリウム０．１
８．グリチルリチン酸ジカリウム０．０５
９．香料０．１
１０．精製水残余
（調製方法）
実施例１〜１４と同様の方法で調製した。

本願発明によれば、酸化染料又は酸性染料を配合した染毛剤を使用する際に、頭皮、手、肌などに付着した染着性の汚れを除去する効果に優れる染着除去剤を提供できる。

Claims

次の成分（Ａ）〜（Ｅ）；
（Ａ）脂肪酸石鹸３．０〜２０．０重量％
（Ｂ）芳香族アルコール１．０〜１０．０重量％
（Ｃ）亜硫酸塩０．１〜５．０重量％
（Ｄ）プロピレングリコール５．０〜２０．０重量％
（Ｅ）キレート剤０．０１〜０．５重量％
を含有することを特徴とする染着除去剤。
前記成分（Ｂ）芳香族アルコールがベンジルアルコールであることを特徴とする請求項１記載の染着除去剤。