JP2016120799A - 自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニット - Google Patents

自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】別個の電子制御ユニットにより実行されていた少なくとも2つの制御処理を一つの電子制御ユニットで実行可能とし、装置構成の簡素化、低価格化を図る。【解決手段】自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニットにおいては、関数S(c)で表されるセミアクティブサスペンション制御におけるシステムモデルと関数K(c)で表される状態観測器が概念的に構築され、それぞれ関数が逐次演算処理され、システムモデルの出力である第1の演算データx、yと、状態観測器の出力である第2の演算データx、yとが一致する際の第2の演算データがセミアクティブサスペンション制御処理に供され、複数のセンサが省略可能となっている。【選択図】図4

Description

本発明は、自動二輪車のブレーキ制御及びサスペンション制御を行う装置に係り、特に、制御装置の統合による全体構成の簡素化等を図ったものに関する。
従来、自動二輪車における制御装置は、エンジン制御、ブレーキ制御、サスペンション制御のように、主要な制御の種類毎に、それぞれ専用の電子制御ユニットが設けられ、相互の電子制御ユニットは、例えば、CAN通信を用いてデータの授受等を行い、相互に連携した制御を実現可能とした構成を採るものが主であった(例えば、特許文献1等参照)。
特開2013−28279号公報(第6−21頁、図1−図14)
しかしながら、上述のような従来構成においては、複数の電子制御ユニットを必要とするため、車両全体の高価化を招くだけでなく、各電子制御ユニット毎に、様々な製品検査やノイズ対策を行わなければならず、さらなるコストの上昇を招くという問題がある。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、従来、別個の電子制御ユニットにより実行されていた少なくとも2つの制御処理を一つの電子制御ユニットで実行可能とし、装置構成の簡素、低価格化等を図った自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニット提供するものである。
上記本発明の目的を達成するため、本発明に係る自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニットは、
自動二輪車のブレーキ制御処理とサスペンション制御処理が実行可能に構成されてなる自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニットであって、
前記サスペンション制御処理は、主ばねと、通電制御により減衰力可変に構成されたサスペンションダンパを有してなるサスペンションに対するセミアクティブサスペンション制御処理であり、
前記自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニットにおいては、スカイフック制御則に基づく前記サスペンションの力学モデルを、前記セミアクティブサスペンション制御におけるシステムモデルとして、前記力学モデルに成立する第1の方程式が逐次演算されて前記サスペンションの動作状態に相当する所要の第1の演算データが算出される一方、
前記所要の第1の演算データが入力され、リカティ方程式の微分方程式の解と、前記自動二輪車の力学モデルに基づく状態方程式から求められる前記サスペンションダンパの減衰力を表す関数との積で表される第2の方程式に基づいて、前記サスペンションダンパの動作状態に相当する所要の第2の演算データが演算算出される状態観測器が概念的に構築され、
前記リカティ方程式の微分方程式の解は逐次演算算出され、前記状態観測器において成立する前記第2の方程式を逐次更新することにより得られる前記状態観測器の出力としての前記第2の演算データと前記第1の演算データとが一致する際の前記第2の演算データが前記セミアクティブサスペンション制御処理に供されるよう構成されてなるものである。
本発明によれば、従来同様のブレーキ制御処理を実行可能とする電子制御ユニットにおける演算処理によって、サスペンションダンパの運動状態を表す状態推定値を算出する状態観測器が構築されるようにし、それをセミアクティブサスペンション制御処理に供するようにしたので、ブレーキ制御処理とセミアクティブサスペンション制御処理を一つの電子制御ユニットで実行する構成を採ることで、従来と異なり、単に電子制御ユニットの数の削減に留まらす、セミアクティブサスペンション制御処理に必要とされる複数のセンサを設ける必要がなくなることによる自動二輪車全体の装置構成の簡素化、低価格化を図ることができるという効果を奏するものである。
本発明の実施の形態における自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニットを用いたブレーキ制御装置及びサスペンション制御装置の概略の構成を模式的に示した模式図である。 本発明の実施の形態における自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニットの概略構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態におけるセミアクティブサスペンション制御における力学モデルの例を模式的に示した模式図である。 本発明の実施の形態におけるセミアクティブサスペンション制御に用いられる状態観測器の構成例を模式的に示した模式図である。 図4に示された状態観測器と共に電子制御ユニットにおいて概念的に構築されるシステムS(c)において成立する状態方程式を説明する説明図である。 図4に示された状態観測器において成立する状態方程式を説明する説明図である。 図4に示された状態観測器を表す関数K(c)を説明する説明図である。 図7に示された数式におけるリカティ方程式Pについて成立する微分方程式を説明する説明図である。 バイクの力学モデルを模式的に説明する説明図である。 図9に示されたバイクの力学モデルにおいて成立する2つの方程式を説明する説明図で、図10(A)は、一方の方程式を説明する説明図、図10(B)は、他方の方程式を説明する説明図である。 図10に示された2つの方程式を整理した状態の数式を説明する説明図である。 図11に示された方程式と、低加速度センサの出力y、サスペンションダンパの変異量x、及び、路面状態wとの関係を示す式を説明する説明図である。 図11に示された式と図12に示された式を基に導かれるxの微分に関する式とyに関する式を説明する説明図である。 図13に示された式を整理した式を説明する説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図14を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態における自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニットを用いたブレーキ制御及びサスペンション制御の概略構成例について、図1を参照しつつ説明する。
本発明の実施の形態における自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニット(以下「電子制御ユニット」と称する)101は、従来、ブレーキ制御処理の実行のための設けられていたブレーキ制御用電子制御ユニットと、サスペンション制御処理の実行のために設けられていたブレーキ制御用電子制御ユニットとの双方の機能を併せ持つものである。
すなわち、本発明の実施の形態における電子制御ユニット101は、まず、従来同様、ホイールスピードセンサ1等の様々なセンサ信号等に基づいて、通常走行時におけるブレーキ制御処理を実行することで、油圧シリンダ等の駆動を行う油圧変調器(図1においては「MOD」と表記)2を介してブレーキマスタシリンダ3やホイールブレーキシリンダ4を駆動制御し、ブレーキ制御可能に構成されたものとなっている(図1参照)。
また、電子制御ユニット101は、所定の走行状態においては、急ブレーキ時のタイヤロックを防止するABS(Anti-lock Braking System)制御処理や、発進時等におけるタイヤのスリップを防止するTCS(Traction Contorol System)制御処理の実行により、必要に応じたブレーキ力の抑圧制御等をも可能に構成されたものとなっている(図1参照)。
なお、本発明の実施の形態における電子制御ユニット101において実行される上述のブレーキ制御処理、ABS制御処理、及び、TCS制御処理は、本発明独自のものではなく、基本的には、従来装置におけるものと同様のものであるので、ここでの詳細な説明は省略することとする。
さらに、本発明の実施の形態における電子制御ユニット101は、サスペンション制御処理を実行することで、サスペンションソレノイド(図示せず)を通電駆動し、サスペンションダンパ5の減衰力を制御可能に構成されたものとなっている(図1参照)。
なお、本発明の実施の形態において、サスペンションダンパ5は、後輪側に設けられた場合を想定しているが、必ずしもこれに限定される必要はなく、前輪側に設けられた構成であっても良い。
本発明の実施の形態におけるサスペンション制御は、特に、セミアクティブサスペンション制御と称されるもので、従来の主ばね(図示せず)と補助バネとしての電磁制御式のサスペンションダンパ5とからサスペンションが構成され、サスペンションダンパ5の駆動制御により、振動に対する減衰力が制御されるものとなっている。
従来のセミアクティブサスペンション制御においては、通常、少なくとも、前輪と後輪に、それぞれ一つの低加速度(以下、必要に応じて「Low−g」と表記)センサと、同じく、前輪側のサスペンションダンパと後輪側のサスペンションダンパに、それぞれ一つストロークセンサを必要とするところ、本発明の実施の形態におけるセミアクティブサスペンション制御は、一つの低加速度センサのみを、例えば、後輪側に設け、他の3つのセンサを省略する代わりに、後述するように、電子制御ユニット101において、省略された3つのセンサに代わって、サスペンションダンパ5の動作状態に相当する推定値(以下、説明の便宜上「状態推定値」と称する)を、演算処理により逐次生成し、その状態推定値を用いてセミアクティブサスペンション制御処理を実行するようにしたものである(詳細は後述)。
図2には、本発明の実施の形態における電子制御ユニット101の概略構成例が示されており、以下、同図を参照しつつ、電子制御ユニット101の構成例について説明する。
この電子制御ユニット101は、マルチファンクションIC(図2においては「MF−IC」と表記)51と、マイクロコンピュータ(図2においては「CPU」と表記)52と、バルブ駆動ASIC(図2においては「VD−ASIC」と表記)53とを主たる構成要素として構成されてなるものである。
マルチファンクションIC51は、入力信号の整形、信号形式の変換等を行う集積回路である。このマルチファンクションIC51には、外部から、他の電子制御ユニット(図示せず)とのCAN通信の信号、セミアクティブサスペンション制御のための低加速度センサ6の出力信号、ホイールスピードセンサ1(図1参照)の出力信号等が入力され、これらの信号は、マイクロコンピュータ52において実行されるブレーキ制御処理、ABS制御処理、及び、TCS制御処理、さらに、セミアクティブサスペンション制御等に供されるようになっている。
マルチファンクションIC51に入力された各種の信号は、信号形式の変換等の必要な処理が施されて、マイクロコンピュータ52に入力されるものとなっている。
マイクロコンピュータ52は、公知・周知の構成を有してなるもので、その内部、又は、外部には、RAMやROM等の記憶素子(図示せず)を有し、ブレーキ制御処理、ABS制御処理、及び、TCS制御処理、並びに、セミアクティブサスペンション制御処理等の複数の処理が実行可能に構成されてなるものである。
バルブ駆動ASIC53は、マイクロコンピュータ52によるABS制御処理の実行によるABSバルブ(図示せず)のソレノイド(図示せず)の通電駆動や、セミアクティブサスペンション制御処理の実行によるサスペンションダンパ5のソレノイド(図示せず)の通電駆動などを、マイクロコンピュータ52から入力された制御信号に応じて行うためのASIC(Application Specific Integrated Circuit)である。
次に、上述のマイクロコンピュータ52により実行されるセミアクティブサスペンション制御処理について、図3乃至図14を参照しつつ説明する。
自動二輪車のセミアクティブサスペンション制御を行う場合、一般には、少なくとも、前輪及び後輪に、それぞれ低加速度センサが設けられ、前輪及び後輪のそれぞれの上下動における加速度が取得されると共に、前輪側のサスペンション及び後輪側のサスペンションに、それぞれストロークセンサが設けられ、それぞれのサスペンションのストロークが取得され、これらの取得データに基づいて、サスペンションダンパの減衰力を制御する構成が採られることが多い。
これに対して、本発明の実施の形態におけるセミアクティブサスペンション制御は、先ず、概説すれば、上述のように、本来、2つの低加速度センサと2つのストロークセンサが必要とされるところ、1つ加速度センサだけを設ける一方、他のセンサ、すなわち、2つ目の低加速度センサ、及び、2つのストロークセンサを設けることに代えて、これらのセンサに基づいて得られサスペンションダンパ5の動作状態に相当する推定値である状態推定値を、後述するように演算処理によって生成し、それをセンサ信号に代えて用いて従来と同様なセミアクティブサスペンション制御を実行可能としたものである。
本発明の実施の形態におけるセミアクティブサスペンション制御は、上述のように、1つの低加速度センサ、及び、2つのストロークセンサの出力信号によって得られるサスペンションダンパ5の変位量(ストローク量)、その変位速度に代えて、後述するような演算処理により生成される状態推定値、すなわち、具体的には、サスペンションダンパ5の上下動の大きさである変位量(ストローク量)、変位速度の推定値を、セミアクティブサスペンション制御処理に用いるよう構成された点が、従来のセミアクティブサスペンション制御と異なる点であるので、以下、状態推定値の生成の仕方を中心に説明することとする。
まず、本発明の実施の形態における状態推定値の生成においては、図3に示されたサスペンション力学モデルを基にして、後述するような演算処理により状態推定値が生成されるものとなっている。
このサスペンション力学モデルは、従来から良く知られているスカイフック制御則に基づくもので、自動二輪車の片輪側に設けられたサスペンションダンパ5部分の力学モデルである。なお、実際の状態推定値の生成においては、他方の車輪側についても同様のサスペンション力学モデルを基として片方のサスペンションに関する状態推定値が生成されるものとなっている。
図3において、矩形状の中央に符号Mが付された部分は、車体と乗員を等価的に表したものである。また、同図において、先に述べた本発明の実施の形態におけるサスペンションを構成する主ばねが、抵抗素子として等価的に表され、そのばね係数”k”が、その横に表記されている。
一方、先に述べたサスペンションダンパ5(図1参照)は、可変シリンダとして等価的に表され、その減衰係数”c”が横に表記されている。
そして、これらの下側となる網掛けされた部分は、道路を表したものとなっている。
この図3において、”x”はサスペンションダンパ5の変位量を、”x0”は道路の路面の状態を表す変数を、それぞれ意味する。
次に、図4を参照しつつ電子制御ユニット101内に概念的に構築される状態観測器について説明する。
本発明の実施の形態においては、先に述べたようにセミアクティブサスペンション制御処理において必要とされるサスペンションダンパ5の変位量、変位速度を推定値として演算処理により生成するため、電子制御ユニット101内には、図4に示されたように、ソフトウェアの実行、すなわち、換言すれば、後述するような演算処理の実行により、関数K(c)で表される状態観測器K(c)が概念的に構築されたものとなっている。なお、図4は、図を簡潔として理解を容易とする等の観点から、前輪又は後輪の一方について構築される状態観測器の構成を示しているが、他方の車輪についても同一の状態観測器が構築されて、生成された状態推定値がセミアクティブサスペンション制御処理に供されるものとなっている。
先ず、図4において、関数S(c)で表されたブロックは、セミアクティブ制御の対象となるシステム、すなわち、自動二輪車の、特にサスペンションダンパ5を中心として、車体及び乗員の重量を含んだ部分であり、先に図3に示されたサスペンション力学モデルで表されるものである。
したがって、この”S(c)”は、スカイフック制御則に基づく、図5に示された状態方程式(第1の方程式)で表され、電子制御ユニット101においては、この状態方程式の解が逐次演算算出され、システムS(c)としての出力値x(第1の演算データ)が逐次出力されるようになっている。
図5に示された状態方程式において、第1項の”m”は車両及び乗員の質量であり、第2項の”c”は、サスペンションダンパ5の減衰係数を表し、”c(p)”は、この減衰係数が、サスペンションダンパ5を構成するダンパバルブ(図示せず)の開口の大きさ”p”の関数として表されることを示している。
また、第3項の”k”は主ばね(図示せず)のばね係数であり、”x”は、サスペンションダンパ5の変位量である。
図5に示された状態方程式の演算によって電子制御ユニット101内に等価的に実現されるシステムS(c)には、ノイズ”w”が入力されるようになっている。このノイズ”w”は、路面状態に相当し、先の図3に示されたサスペンション力学モデルにおける”x0”に相当し、具体的には、演算処理により生成されたホワイトノイズが用いられるものとなっている。
なお、先に述べたように本発明の実施の形態におけるセミアクティブサスペンション制御において唯一設けられる低加速度センサ6の出力は、システムS(c)の一つ出力”y”として用いられ、ノイズ”v”が加算されて状態観測器K((c)へ、システムS(c)の他方の出力”x”と共に入力されるものとなっている。なお、ノイズ”v”は、具体的には、”w”同様、ホワイトノイズを用いるのが好適である。
次に、図4において、関数K(c)で表された状態観測器は、図6に示された状態方程式を満足すると共に、関数K(c)は図7に示された式(第2の方程式)で表されるものとなっている。
図7に示された式において、Pはリカティ方程式の微分方程式の解であり、Cc(c)は、後述するようにバイク力学モデルに基づいて求められる要素である。
電子制御ユニット101においては、図8に示されたリカティ方程式Pの微分方程式の解が逐次算出されることによってPの解が算出され、K(c)が逐次更新されることで、状態推定値(第2の演算データ)であるベクトルxとベクトルyが出力されるものとなっている。
ベクトルxとベクトルyの、それぞれのスカラ量x,yは、システムS(c)と状態観測器K(c)が定常状態にある場合には、システムS(c)の出力x,yと本来一致するものであり、その状態において、状態観測器K(c)の出力は、先に説明したように省略されたセンサの代替えとして、セミアクティブサスペンション制御処理に供されるものとなっている。
ここで、図6に示された状態方程式について説明する。
この状態方程式は、図9に示されたバイクの力学モデル(以下、「バイク力学モデル」と称する)から導き出されるもので、このバイク力学モデルは、本発明特有のものではなく、従来から良く知られている典型的な力学モデルである。
図9において、”Z”は、サスペンションダンパ5の上下の変位量、”θ”は、ピッチング角度、”m”は、車体と乗員の重量、”J”は車体の慣性モーメント、”k”は、サスペンションを構成する主ばねのばね係数、”c”は、サスペンションダンパの減衰係数である。
また、”w”は、路面状態を表し、”l”は、車体中心と車輪の中心との距離である。
なお、添字”f”は、前輪側を、添字”r”は、後輪側を、それぞれ意味する。したがって、例えば、”kf”は、前輪側の主ばねのばね係数であることを意味する。
かかるバイク力学モデルにおいては、図10(A)、図10(B)に示された2つの方程式が成立する。
この2つの方程式は、整理すると図11に示された式となり、低加速度センサ6の出力y、サスペンションダンパ5の変異量x、路面状態wとの関係は、図12に示された式で表される。
これより、xの微分とyについて式を書き直すと、図13に示された式となり、さらに、図14に示されたように整理されたものとなる。
そして、この図14に示された式から導き出された式が先の図6に示された状態方程式である。
このように、本発明の実施の形態においては、電子制御ユニット101における演算処理によって、サスペンションダンパ5の運動状態を表す状態推定値を
状態観測器K(c)を用いて取得できるよう構成されているため、先に述べたように、セミアクティブサスペンション制御に必要とされる少なくとも3つのセンサが省略されるため、電子制御ユニット101の構成が従来に比して、簡素化されたものとなっている。
電子制御ユニットの削減、構成の簡素化が所望される自動二輪車の制御装置に適用できる。
5…サスペンションダンパ
6…低加速度センサ
51…マルチファンクションIC
52…マイクロコンピュータ
53…バルブ駆動ASIC
101…自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニット




















Claims (6)

  1. 自動二輪車のブレーキ制御処理とサスペンション制御処理が実行可能に構成されてなる自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニットであって、
    前記サスペンション制御処理は、主ばねと、通電制御により減衰力可変に構成されたサスペンションダンパを有してなるサスペンションに対するセミアクティブサスペンション制御処理であり、
    前記自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニットにおいては、スカイフック制御則に基づく前記サスペンションの力学モデルを、前記セミアクティブサスペンション制御におけるシステムモデルとして、前記力学モデルに成立する第1の方程式が逐次演算されて前記サスペンションの動作状態に相当する所要の第1の演算データが算出される一方、
    前記所要の第1の演算データが入力され、リカティ方程式の微分方程式の解と、前記自動二輪車の力学モデルに基づく状態方程式から求められる前記サスペンションダンパの減衰力を表す関数との積で表される第2の方程式に基づいて、前記サスペンションダンパの動作状態に相当する所要の第2の演算データが演算算出される状態観測器が概念的に構築され、
    前記リカティ方程式の微分方程式の解は逐次演算算出され、前記状態観測器において成立する前記第2の方程式を逐次更新することにより得られる前記状態観測器の出力としての前記第2の演算データと前記第1の演算データとが一致する際の前記第2の演算データが前記セミアクティブサスペンション制御処理に供されるよう構成されてなることを特徴とする自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニット。
  2. 前記第1の演算データ及び前記第2の演算データは、共に、少なくとも前記サスペンションダンパの変位量と変位速度を含むものであることを特徴とする請求項1記載の自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニット。
  3. 前記第1の方程式は、数式1で表された式であり、
    同式において、mは車両と乗員の重量を、xはサスペンションダンパの変位量を、cはサスペンションダンパの減衰力を、kはサスペンションダンパと共にサスペンションを構成する主ばねのばね係数であることを特徴とする請求項2記載の自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニット。
    Figure 2016120799
  4. 前記リカティ方程式の微分方程式は、数式2で表された式であり、
    同式において、Pはリカティ方程式の微分方程式の解、A及びCは、自動二輪車の力学モデルに成立する状態方程式によって求められる係数であることを特徴とする請求項3記載の自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニット。
    Figure 2016120799
  5. 自動二輪車の力学モデルに成立する状態方程式は、数式3及び数式4で表された式であり、これら数式3及び数式4は、数式5及び数式6で表された式に整理され、これら数式5及び数式6より、数式7が導出され、数式8に整理され、
    前記数式3及び数式4において、
    Zは、前記サスペンションダンパの上下の変位量、θは、自動二輪車のピッチング角度、mは、車体と乗員の重量、Jは車体の慣性モーメント、kは、前記サスペンションダンパと共にサスペンションを構成する主ばねのばね係数、cは、前記サスペンションダンパの減衰係数、wは、路面状態、lは、車体中心と車輪の中心との距離を、それぞれ表すと共に、添字fは、前輪側を、添字rは、後輪側を、それぞれ表すことを特徴とする請求項4記載の自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニット。
    Figure 2016120799
    Figure 2016120799
    Figure 2016120799
    Figure 2016120799
    Figure 2016120799
    Figure 2016120799
  6. 前記第2の方程式は、数式9で表された式であることを特徴とする請求項5記載の自動二輪ブレーキ・サスペンション制御用電子制御ユニット。
    Figure 2016120799
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