JP2016120447A - 旋動式破砕機のダストシール構造 - Google Patents

旋動式破砕機のダストシール構造 Download PDF

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【課題】組立時の作業性および安全性が改善されるとともにダストシール性が向上された旋動式破砕機のダストシール構造を提供する。【解決手段】ダストシール構造20は、下部胴体組立13の外周面を囲繞するダストシールリング21と、ダストシールリング21の下面の内径側部分と対向するように下部胴体組立13の外周面に設けられた段部44と、を備える。ダストシールリング21は、段部44に対して回転しないように固設されている。ダストシールリング21の上面とマントルコア16の下端面とは、その間の通気を遮断するように互いに接触または近接して位置決めされている。【選択図】図2

Description

本発明は、旋動されるマントルとコーンケーブとの間に原石等の被破砕物を供給して破砕する旋動式破砕機に関し、特に旋動式破砕機のダストシール構造に関する。
コーンクラッシャやジャイレトリクラッシャなどの旋動式破砕機は、歳差運動される主軸の上部に固定された漏斗状のマントルと、マントルを覆うように設けられたコーンケーブと、の間に形成される破砕室を備えた機械である。旋動式破砕機の上部に設けられたホッパから破砕室に原石が供給されると、旋動されるマントルとコーンケーブとの間に捕捉された原石が所定の粒度まで圧砕されて排出される。
破砕機の運転中は、大きな負荷の掛かる主軸を円滑に歳差運動させるために、主軸の回りに潤滑油が充填されている。この潤滑油に破砕室に充満する破砕粉などのダストが混入すると、潤滑性能が劣化し、潤滑油を交換する必要が生じたり、軸受部分の破損に繋がったりするおそれがある。
潤滑油にダストが混入することを防止するために、従来の旋動式破砕機では、図9に示すように、マントルコア116の裏面と下部胴体組立113の外周面との間に、樹脂材料から作られたダストシールリング121が配置されている。ダストシールリング121は、外側に向かって上方に傾斜した薄板状の円環である。マントルコア116の下端部にはそこに嵌合溝129を形成するようにリテーナリング122が固定されており、ダストシールリング121の外径側部分は、マントルコア116の嵌合溝129に嵌め込まれて保持されている。また、ダストシールリング121の内周面は、下部胴体組立113の外周面と対向されている。
ところで、従来の旋動式破砕機では、ダストシールリング121の外径側部分がマントルコア116の嵌合溝129に嵌め込まれているため、主軸が回転する際にマントルコア116からダストシールリング121へと回転力が伝わり、ダストシールリング121は主軸の回転につれて回転する。そのため、ダストシールリング121の摩耗を避けることができず、使用中にダストシール性が低下するという問題があった。
ダストシール性への寄与が大きいダストシールリング121の内径側の摩耗を抑制するために、特許文献1では、ダストシールリング121の内周面に縦溝を形成するとともに、下部胴体組立113の外周面に突起を設けておき、ダストシールリング121を下部胴体組立113の上から降ろして嵌め合わせる時に縦溝に突起を挿入させることで、ダストシールリング121が下部胴体組立113に対して回転しないようにする構造が提案されている。
しかしながら、特許文献1の構造では、ダストシールリング121の外径側部分がマントルコア116の嵌合溝129に嵌め込まれているため、外部に引き出された主軸を下部胴体組立113の上から挿入して組み立てる際に、ダストシールリング121を下部胴体組立113に対して適切に位置決めする必要がある。この作業は、作業者が吊り荷の下に入って行う作業となるため、危険である。また、特に小型機械では、作業者が入ることができるスペースが限られているため、作業性が悪い。
また、ダストシール構造のシール性は、シール区間が長いほど有効であることが知られているが、特許文献1の構造では、リテーナリング122がマントルコア116の下端部に固定されているため、ダストシールリング121を外径側に延伸させてシール区間を延ばそうとすると、ダストシールリング121の外径側端部がリテーナリング122の固定部分、すなわち嵌合溝129の底部と干渉するおそれがある。従って、特許文献1の構造では、ダストシールリング121を外径側に延伸させてシール区間を延ばすことができない。
また、特許文献1の構造では、嵌合溝129の内部に狭い空間が形成されており、主軸の偏心運動に伴ってこの狭い空間の容積が大きく変化するため、大きなポンプ効果が生じてダストを引き込み易くなっている。
特開2014−108390号公報
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、組立時の作業性および安全性が改善されるとともにダストシール性が向上された旋動式破砕機のダストシール構造を提供することにある。
本発明によるダストシール構造は、
コーンケーブを保持するコーンケーブサポート組立と、前記コーンケーブサポート組立の下方に配置された下部胴体組立と、前記下部胴体組立の内側で旋動される主軸と、前記主軸の上部に固定された、マントルを保持するマントルコアと、を備え、前記マントルと前記コーンケーブとの間に形成される破砕室で被破砕物を破砕する旋動式破砕機において、前記主軸の外側に前記破砕室との通気が遮断された環状空間を形成するためのダストシール構造であって、
前記下部胴体組立の外周面を囲繞するダストシールリングと、
前記ダストシールリングの下面の内径側部分と対向するように前記下部胴体組立の外周面に設けられた段部と、
を備え、
前記ダストシールリングは、前記段部に対して回転しないように固設されており、
前記ダストシールリングの上面と前記マントルコアの下端面とは、その間の通気を遮断するように互いに接触または近接して位置決めされている。
本発明によるダストシール構造において、前記段部は、前記下部胴体組立の外周面の周方向に沿って延びるように設けられていてもよい。
本発明によるダストシール構造において、前記ダストシールリングは、前記ダストシールリングの上面を規定するリング本体と、前記リング本体を下から支持する弾性体と、を有してもよい。
本発明によるダストシール構造において、前記マントルコアの下端面の外径側部分には、前記ダストシールリングの外側に突き出すように突起が設けられていてもよい。
本発明によるダストシール構造において、前記マントルコアの下端面のうち少なくとも前記ダストシールリングの上面と接触可能な部分は、交換可能なプレートから構成されていてもよい。
本発明による旋動式破砕機は、
コーンケーブを保持するコーンケーブサポート組立と、
前記コーンケーブサポート組立の下方に配置された下部胴体組立と、
前記下部胴体組立の内側で旋動される主軸と、
前記主軸の上部に固定された、マントルを保持するマントルコアと、
を備え、
前記マントルと前記コーンケーブとの間に形成される破砕室で被破砕物を破砕する旋動式破砕機であって、
前記主軸の外側に前記破砕室との通気が遮断された環状空間を形成するためのダストシール構造を更に備え、
前記ダストシール構造は、
前記下部胴体組立の外周面を囲繞するダストシールリングと、
前記ダストシールリングの下面の内径側部分と対向するように前記下部胴体組立の外周面に設けられた段部と、
を有し、
前記ダストシールリングは、前記段部に対して回転しないように固設されており、
前記ダストシールリングの上面と前記マントルコアの下端面とは、その間の通気を遮断するように互いに接触または近接して位置決めされている。
本発明によれば、組立時の作業性および安全性を改善することができるとともに、ダストシール性を向上することができる。
図1は、本発明の一実施の形態による旋動式破砕機を示す縦断面図である。 図2は、図1の旋動式破砕機におけるダストシール構造を拡大して示す概略図である。 図3は、図2に対応する図面であって、ダストシール構造の第1変形例を示す概略図である。 図4は、図2に対応する図面であって、ダストシール構造の第2変形例を示す概略図である。 図5は、図2に対応する図面であって、ダストシール構造の第3変形例を示す概略図である。 図6は、図2に対応する図面であって、ダストシール構造の第4変形例を示す概略図である。 図7は、図2に対応する図面であって、ダストシール構造の第5変形例を示す概略図である。 図8は、図2に対応する図面であって、ダストシール構造の第6変形例を示す概略図である。 図9は、従来の旋動式破砕機におけるダストシール構造を拡大して示す概略図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について具体例を説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1は、本発明の一実施の形態による旋動式破砕機を示す断面図である。
図1に示すように、本実施の形態による旋動式破砕機10は、コーンケーブ12を保持するコーンケーブサポート組立11と、コーンケーブサポート組立11の下方に配置された下部胴体組立13と、下部胴体組立13の内側で旋動される主軸15と、主軸15の上部に固定された、マントル17を保持するマントルコア16と、を備えている。
このうち下部胴体組立13は、竪穴を有し、当該竪穴には、偏心スリーブ14がシートライナを介して挿入されている。偏心スリーブ14は、駆動モータに連結された横軸26により、ベベルピニオンとベベルギアとを介して回転駆動される。
偏心スリーブ14の偏心位置には、偏心スリーブ14の回転軸線に対して傾斜する向きに延びる孔が形成されており、主軸15は、偏心スリーブ14の孔にエキセンブッシュを介して挿入されている。駆動モータに連結された横軸26により偏心スリーブ14が回転されると、主軸15は、偏心スリーブ14の回転軸線回りを歳差運動される。
主軸15の上部には、マントルコア16が固定されており、マントルコア16の表面にマントル17が装着されている。マントル17は、主軸15の歳差運動に応じてコーンケーブ12に対して歳差運動され、マントル17とコーンケーブ12との間に挟まれた破砕室18に供給される被破砕物を破砕するようになっている。
図示された例では、旋動式破砕機10は、いわゆる機械式(サイモンズ式)コーンクラッシャであり、下部胴体組立13には、歳差運動するマントル17をマントルコア16の裏面で支持する環状のスラストベアリング19が設けられている。マントルコア16の裏面の凸球面とスラストベアリング19の凹球面とが摺動する摺動部を形成している。スラストベアリング19の凹球面には、摩擦の少ないシートライナが施されている。
スラストベアリング19の内側の空間には、油室28が形成されている。主軸15の下より給油された潤滑油は、主軸15と偏心スリーブ14との間の軸受部分、および、偏心スリーブ14と下部胴体組立13との間の軸受部分をそれぞれ潤滑させた後、油室28に流出する。油室28に流出した潤滑油の一部は、マントルコア16とスラストベアリング19との間の摺動部に浸潤して摩擦を緩和する。また、油室28に流出した潤滑油の残りの部分は、油室28の底部からベベルピニオンおよびベベルギアを収容するギア収容空間に流出し、ギア収容空間の床に溜まる潤滑油が、不図示の排油口から排出される。
下部胴体組立13の上部には、スラストベアリング19の外周を取り囲むように円筒状の仕切板27が設けられている。本実施の形態では、仕切板27の外周面の直径は下部胴体組立て13の外周面の直径以下であり、すなわち、仕切板27の外周面は下部胴体組立13の外周面より外側にはみ出していない。図示された例では、仕切板27の外周面は下部胴体組立13の外周面と面一になっている。スラストベアリング19と仕切板27との間に形成される環状の溝部には、溝部の底に溜まる潤滑油を回収する不図示の配管が接続されている。また、この溝部の中空空間には、負圧を避けるために空気が供給されている。
本実施の形態による旋動式破砕機10には、図1に示すように、スラストベアリング19の外側に破砕室18との通気が遮断された環状空間24を形成するためのダストシール構造20が設けられている。
図2は、ダストシール構造20を拡大して示す概略図である。
図2に示すように、ダストシール構造20は、下部胴体組立13の外周面を囲繞するダストシールリング21と、ダストシールリング21の下面の内径側部分と対向するように下部胴体組立13の外周面に設けられた段部44と、を有している。
ダストシールリング21は、外周側で高く内周側で低くなった平行板状の縦断面を有する円環(円輪)である。ダストシールリング21の少なくとも表面は、ナイロンなどの硬質樹脂から形成されている。ダストシールリング21の内周面は、下部胴体組立13の外周に嵌め込むために、垂直な円筒面になっている。ダストシールリング21は、下部胴体組立13の外周に嵌め込まれて、マントルコア16の裏面(凸球面)と平行な鍔部を形成するようになっている。
本実施の形態のダストシールリング21は、下部胴体組立13の外周面の段部44に対して回転しないように固設されている。段部44は、下部胴体組立13の外周面の周方向に沿って延びるように設けられていることが好ましく、平面視円環形状を有していることがより好ましい。
ダストシールリング21は、ダストシールリング21の内周面とは別個の部分において、段部44に対して回転しないように固設されている。図示された例では、下部胴体組立13の外周に嵌め込まれたダストシールリング21の内径側部分は、下部胴体組立13の段部44の上に載せられて支持された状態で、上からボルト41を挿し込まれ、ボルト41の頭部と段部44との間に挟み込まれて固定されている。これにより、ダストシールリング21は、下部胴体組立13に対して回転しないように且つ軸方向にも動かないようになっている。なお、ボルト41を完全に締付けることなく、ボルト41の頭部とダストシールリング21との間に微小な隙間を残しておいてもよい。ダストシールリング21をボルト41の頭部と段部44との間に挟み込んで固定する場合には、ダストシールリング21のボルト穴からの通気を遮断するためにボルト41の頭部とダストシールリング21の上面との間に、ボルト穴を取り囲むようにOリング等のシールを介在させることが好ましい。
本実施の形態では、ダストシールリング21が内周面とは別個の部分において段部44に対して回転しないように固設されることで、ダストシールリング21の内周面に固定用の切欠き等の複雑な形状を加工する必要が無く、ダストシールリング21の内周面を下部胴体組立13の外周面に対応する単純な円形状に加工することができる。これにより、ダストシールリング21の内周面と下部胴体組立13の外周面との間のダストシール性を高めることができる。
また、ダストシールリング21が環状の段部44の上に載せられ、ダストシールリング21の下面の内径側部分が段部44の上面に密着されることで、ダストシールリング21の下面の内径側部分と段部44の上面との間においても通気を遮断することができ、結果的に、ダストシールリング21の内周面と下部胴体組立13の外周面との間の通気をより確実に遮断することができる。
図2に示すように、下部胴体組立13に固定されたダストシールリング21の上面とマントルコア16の下端部の端面(下端面)とは、その間の通気を遮断するように互いに接触または近接して位置決めされている。図2において、符号Lは、ダストシールリング21の上面とマントルコア16の下端面との間のシール区間を示しており、符号Dは、ダストシールリング21の上面とマントルコア16の下端面との間の許容隙間を示している。
ダストシールリング21の上面とマントルコア16の下端面とが接触して位置決めされている場合には、ダストシールリング21の上面とマントルコア16の下端面とは、主軸15の偏心運動に伴って摺動される。
ところで、背景技術の欄でも言及したように、図9に示すような従来の旋動式破砕機では、マントルコア116の下端部にはそこに嵌合溝129を形成するようにリテーナリング122が固定されており、ダストシールリング121の外径側部分は、マントルコア116の嵌合溝129に嵌め込まれて保持されている。そのため、ダストシールリング121を外径側に延伸させてシール区間を延ばそうとすると、ダストシールリング121の外径側端部がリテーナリング122の固定部分、すなわち嵌合溝129の底部と干渉するおそれがある。従って、ダストシールリング121を外径側に延伸させてシール区間を延ばすことができない。
一方、本実施の形態では、図2に示すように、マントルコア16の下端部からリテーナリング122が取り除かれている。そのため、ダストシールリング121を外径側に延伸させてシール区間Lを十分に延ばすことが可能である。これにより、ダストシール性を向上させることができる。
また、シール区間Lを長くできる分、許容隙間Dを大きくすることができる。許容隙間Dを適切に設定することで、ダストシール性を維持したまま、ダストシールリング21の上面とマントルコア16の下端面とを非接触とすることが可能である。この場合、ダストシールリング21の上面とマントルコア16の下端面との間での摩耗を避けることができ、大幅な寿命向上が見込まれる。許容隙間Dは、具体的には、例えば0.1mm〜3mmに設定され得る。
主軸15の旋回中においても高度な気密を確保するため、ダストシールリング21の上面とマントルコア16の下端面とを、マントルコア16の裏面と同じ曲率の曲面で形成することが好ましい。ただし、ダストシールリング21の径が十分大きい場合には、曲率半径が大きくなるため、ダストシールリング21の上面とマントルコア16の下端面とをそれぞれ平面で近似してもよい。
次に、以上のような構成からなるダストシール構造20の組立方法の一例を説明する。
まず、主軸15を偏心スリーブ14の孔から上方に引き出しておく。ダストシールリング21を、下部胴体組立13の上方から降ろして、下部胴体組立13の外周を取り囲むように嵌め込む。本実施の形態では、仕切板27の外周面の直径が下部胴体組立13の外周面の直径以下であるため、仕切板27を取り外すことなくダストシールリング21を下部胴体組立13の外周に嵌め込むことができる。
次に、下部胴体組立13の外周に嵌め込まれたダストシールリング21をさらに降下させ、ダストシールリング21の内径側部分を下部胴体組立13の段部44の上に載せて支持させる。この状態で、ダストシールリング21の内径側部分に上からボルト41を挿し込んで段部44に対して固定する。これにより、ダストシールリング21の内周面と下部胴体組立13の外周面との間の通気が確実に遮断される。
次に、主軸15を偏心スリーブ14の孔に上から挿入し、マントルコア16の裏面をスラストベアリング19に支持させる。この時、ダストシールリング21の上面とマントルコア16の下端面とは、その間の通気を遮断するように互いに接触または近接して位置決めされる。このようにして、ダストシール構造20が組み立てられる。
次に、本実施の形態による旋動式破砕機10の作用について説明する。
まず、駆動モータに連結された横軸26により偏心スリーブ14が回転される。偏心スリーブ14の回転に伴って、主軸15は、偏心スリーブ14の回転軸線回りを歳差運動される。マントルコア16に保持されたマントル17は、主軸15の歳差運動に応じてコーンケーブ12に対して旋動され、回転ごとにマントル17とコーンケーブ12との間の間隙が広狭に変化される。
次に、コーンケーブサポート組立11の上部のホッパ25から原石等の被破砕物が投入される。投入された被破砕物は、マントル17とコーンケーブ12との間に形成される破砕室18に落下し、マントル17とコーンケーブ12との間に捕捉される。マントル17が旋動されて、マントル17とコーンケーブ12との間の間隙が狭くなった時に、被破砕物の圧砕が行われる。
その後、マントル17とコーンケーブ12との間の間隙が広がると、被破砕物は、破砕室18内においてマントル17とコーンケーブ12との間の間隙がより広くなる部分に落下し、マントル17とコーンケーブ12との間の間隙が再び狭くなった時に、さらに細かく圧砕される。被破砕物は、圧砕と落下とを繰り返して徐々に細かくなり、所定粒度の製品となってマントル17とコーンケーブ12との間の間隙を通って床に落下し、床の開口から機外に排出される。
破砕機10の運転中は、破砕室18内に破砕粉などのダストが充満するが、ダストシールリング21の内径側部分が下部胴体組立13の外周面の段部44に固定されているとともに、ダストシールリング21の上面とマントルコア16の下端面とは、その間の通気を遮断するように互いに接触または近接して位置決めされているため、破砕室18から環状空間24へのダストの侵入が防止される。これにより、環状空間24から回収される潤滑油にダストが混入することが防止され、潤滑油の交換頻度が低減されるとともに、軸受部分の破損が防止される。
以上のような本実施の形態によれば、ダストシールリング21は、下部胴体組立13の外周面の段部44に対して回転しないように固設されているため、ダストシールリング21の内周面と下部胴体組立13の外周面との間の通気を確実に遮断することができるとともに、ダストシールリング21の内周面と下部胴体組立13の外周面との間での摩耗を避けることができ、大幅な寿命向上が見込まれる。
また、本実施の形態によれば、マントルコア16の下端部からリテーナリング122が取り除かれているため、ダストシールリング21を外径側に延伸させてシール区間を十分に延ばすことが可能である。これにより、ダストシール性を向上させることができる。また、ダストシールリング21の上面とマントルコア16の下端面との間のシール区間を長くできる分、その間の許容隙間を大きくすることができる。許容隙間を適切に設定することで、ダストシール性を維持したまま、ダストシールリング21の上面とマントルコア16の下端面とを非接触とすることが可能である。この場合、ダストシールリング21の上面とマントルコア16の下端面との間での摩耗を避けることができ、さらなる寿命向上が見込まれる。
また、本実施の形態によれば、主軸15の外側の環状空間24に嵌合溝129のような狭い空間が形成されていないため、主軸15の偏心運動に伴うポンプ効果が小さくなり、ダストの引き込みが低減する。
また、本実施の形態によれば、ダストシールリング21がマントルコア16の下端部に保持されずに下部胴体組立13の外周面の段部44に固定されるため、外部に引き出された主軸15を下部胴体組立13の上から挿入して組み立てる前に、あらかじめ、ダストシールリング21を下部胴体組立13の外周に固定しておくことができる。そのため、外部に引き出された主軸15を下部胴体組立13の上から挿入して組み立てる際に、作業者が吊り荷の下に入ってダストシールリング21を下部胴体組立13に対して適切に位置決めする作業が不要となる。これにより、組立時の作業性および安全性が大幅に向上され得る。
なお、本実施の形態のダストシール構造20は、図9に示す従来のダストシール構造と比較して、下部胴体組立13の外周面およびマントルコア16の下端面の形状が僅かに異なるだけであるため、少ないコストでダストシール構造の保全頻度を顕著に減少させることができる。また、既設の旋動式破砕機に対しても、下部胴体組立13の外周面およびマントルコア16の下端面に多少の加工を施すことで、本実施の形態のダストシール構造を構成することができる。
上述した本実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した本実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
図3は、ダストシール構造20の第1変形例を示す概略図である。
図3に示すダストシール構造20では、仕切板27の外周面の直径が下部胴体組立13の外周面の直径より大きく、すなわち仕切板27の外周面が下部胴体組立13の外周面より外側にはみ出している。
この場合、ダストシール構造20を組み立てるためには、ダストシールリング21を下部胴体組立13の上方から降ろして下部胴体組立13に嵌め込む前に、あらかじめ、仕切板27を下部胴体組立13から取り外しておき、ダストシールリング21を下部胴体組立13に嵌め込んだ後に、仕切板27を下部胴体組立13に取り付ける。
図3に示すような態様によっても、図2に示す実施の形態と同様の作用効果が得られる。
図4は、ダストシール構造20の第2変形例を示す概略図である。
図4に示すダストシール構造20では、ダストシールリング21の内径側部分は、ボルト41によって段部44に固定される代わりに、仕切板27と下端部と段部44との間で上下に挟み込まれることにより固定されている。
この場合、ダストシール構造20を組み立てるためには、まず、仕切板27を下部胴体組立13から取り外す。次に、ダストシールリング21を、下部胴体組立13の上方から降ろして、下部胴体組立13に嵌め込み、ダストシールリング21の内径側部分を下部胴体組立13の段部44の上に載せて支持させる。
次に、仕切板27の下端部と段部44との間でダストシールリング21の内径側部分を上下に挟み込むような位置関係で、仕切板27を下部胴体組立13の上部に載せる。この状態で、仕切板27の内径側部分に上から仕切板取付用ボルト43を挿し込んで下部胴体組立13に対して固定する。
図4に示すような態様によっても、図2に示す実施の形態と同様の作用効果が得られる。
図5は、ダストシール構造20の第3変形例を示す概略図である。
図5に示すダストシール構造20では、段部44にピン42が上向きに突き出すように設けられており、ダストシールリング21の内径側部分にはピン42に対応する穴が形成されている。ダストシールリング21を下部胴体組立13に固定するには、まず、ダストシールリング21を、下部胴体組立13の上方から降ろして下部胴体組立13の外周に嵌め込む。次に、ダストシールリング21を更に降下させて、ダストシールリング21の内径側部分を下部胴体組立13の段部44の上に載せて支持させる。この時、ダストシールリング21の内径側部分の穴に段部44のピン42を挿し込ませる。これにより、ダストシールリング21は、下部胴体組立13に対して回転しないように固設される。この場合、ダストシールリング21の自重によりダストシールリング21の内径側部分が段部44に押し付けられて密着されることで、ダストシールリング21と下部胴体組立13との間の通気が確実に遮断され得る。
図5に示すような態様によっても、図2に示す実施の形態と同様の作用効果が得られる。
図6は、ダストシール構造20の第4変形例を示す概略図である。
図6に示すダストシール構造20では、マントルコア16の下端面の外径側部分に、ダストシールリング21の外側に突き出すように突起51が設けられている。突起51は、ダストシールリング21の外周を取り囲むように、周方向に連続して設けられていることが好ましい。
上述したように、図2に示す実施の形態では、マントルコア16の下端部からリテーナリング122が取り除かれているため、ダストシールリング21の外周面および下面が破砕室18に露出しており、破砕により跳散した岩石等の衝突を受けやすくなっている。
一方、図6に示すような態様によれば、破砕室18内からダストシールリング21に向かって跳散する岩石等を、突起51が遮ることができる。そのため、岩石等の衝突によりダストシールリング21が破損することを防止することができる。
図7は、ダストシール構造20の第5変形例を示す概略図である。
図7に示すダストシール構造20では、ダストシールリング21は、ダストシールリング21の上面を規定するリング本体21aと、リング本体21aを下から支持する弾性体21bと、を有している。
リング本体21aは、外周側で高く内周側で低くなった平行板状の縦断面を有する円環(円輪)である。リング本体21aの少なくとも表面は、ナイロンなどの硬質樹脂から形成されている。
弾性体21bは、上面の外周側で高く内周側で低くなった略台形状の縦断面を有する円環(円輪)である。弾性体21bは、たとえばゴムからなる。あるいは、弾性体21bは、気密性を有する円環状のカバーと、当該カバーの内側に配置されたバネと、から構成されていてもよい。弾性体21bは、上下方向に圧縮された状態で、リング本体21aと一緒にボルト41により固定されている。
図7に示すような態様によれば、リング本体21aが弾性体21bに支持されることで、ダストシール構造20の全体的な強度が向上し得る。また、リング本体21aが弾性体21bに支持されることで、万が一の大きな外力を受けた場合に、リング本体21aは外力に応じて上下方向にある程度移動することができ、これにより、リング本体21aが破損することを防止できる。
また、図7に示すような態様によれば、リング本体21aの上面とマントルコア16の下端面との間で摩耗が生じても、弾性体21bの復元力によりリング本体21aがマントルコア16の下端面に対して押し付けられることで、リング本体21aの上面とマントルコア16の下端面との間の接触状態を維持することができ、ダストシール性が低下することを防止できる。
図8は、ダストシール構造20の第6変形例を示す概略図である。
図8に示すダストシール構造20では、マントルコア16の下端面のうち少なくともダストシールリング21の上面と接触可能な部分が、交換可能なプレート52から構成されている。
プレート52は、外周側で高く内周側で低くなった平行板状の縦断面を有する円環(円輪)である。図8に示す態様では、好ましくは、プレート52およびダストシールリング21の一方がナイロンなどの硬質樹脂から形成され、他方が金属から形成されている。プレート52およびダストシールリング21の両方が硬質樹脂から形成されていてもよいが、一方が金属から形成されている方が、耐摩耗性や製作コストなどの点で有利である。
図8に示すような態様によれば、マントルコア16の下端面が摩耗した場合、マントルコア16の下端面を修復するためにはプレート52を交換するだけでよいため、修復作業が非常に容易である。また、プレート52の厚みを調整することで、マントルコア16の下端面とダストシールリング21の上面との間の隙間を容易に調整することができる。
なお、上述した個々の実施の形態により開示する発明が限定されるものではない。各実施の形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
10 旋動式破砕機
11 コーンケーブサポート組立
12 コーンケーブ
13 下部胴体組立
14 偏心スリーブ
15 主軸
16 マントルコア
17 マントル
18 破砕室
19 スラストベアリング
20 ダストシール構造
21 ダストシールリング
21a リング本体
21b 弾性体
24 環状空間
25 ホッパ
26 横軸
27 仕切板
28 油室
41 ボルト
42 ピン
43 仕切板取付用ボルト
44 段部
51 突起
52 プレート
D 許容隙間
L シール区間

Claims (6)

  1. コーンケーブを保持するコーンケーブサポート組立と、前記コーンケーブサポート組立の下方に配置された下部胴体組立と、前記下部胴体組立の内側で旋動される主軸と、前記主軸の上部に固定された、マントルを保持するマントルコアと、を備え、前記マントルと前記コーンケーブとの間に形成される破砕室で被破砕物を破砕する旋動式破砕機において、前記主軸の外側に前記破砕室との通気が遮断された環状空間を形成するためのダストシール構造であって、
    前記下部胴体組立の外周面を囲繞するダストシールリングと、
    前記ダストシールリングの下面の内径側部分と対向するように前記下部胴体組立の外周面に設けられた段部と、
    を備え、
    前記ダストシールリングは、前記段部に対して回転しないように固設されており、
    前記ダストシールリングの上面と前記マントルコアの下端面とは、その間の通気を遮断するように互いに接触または近接して位置決めされている
    ことを特徴とするダストシール構造。
  2. 前記段部は、前記下部胴体組立の外周面の周方向に沿って延びるように設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のダストシール構造。
  3. 前記ダストシールリングは、前記ダストシールリングの上面を規定するリング本体と、前記リング本体を下から支持する弾性体と、を有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のダストシール構造。
  4. 前記マントルコアの下端面の外径側部分には、前記ダストシールリングの外側に突き出すように突起が設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のダストシール構造。
  5. 前記マントルコアの下端面のうち少なくとも前記ダストシールリングの上面と接触可能な部分は、交換可能なプレートから構成されている
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のダストシール構造。
  6. コーンケーブを保持するコーンケーブサポート組立と、
    前記コーンケーブサポート組立の下方に配置された下部胴体組立と、
    前記下部胴体組立の内側で旋動される主軸と、
    前記主軸の上部に固定された、マントルを保持するマントルコアと、
    を備え、
    前記マントルと前記コーンケーブとの間に形成される破砕室で被破砕物を破砕する旋動式破砕機であって、
    前記主軸の外側に前記破砕室との通気が遮断された環状空間を形成するためのダストシール構造を更に備え、
    前記ダストシール構造は、
    前記下部胴体組立の外周面を囲繞するダストシールリングと、
    前記ダストシールリングの下面の内径側部分と対向するように前記下部胴体組立の外周面に設けられた段部と、
    を有し、
    前記ダストシールリングは、前記段部に対して回転しないように固設されており、
    前記ダストシールリングの上面と前記マントルコアの下端面とは、その間の通気を遮断するように互いに接触または近接して位置決めされている
    ことを特徴とする旋動式破砕機。
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