JP2016107217A - 旋動式破砕機のダストシール構造 - Google Patents

旋動式破砕機のダストシール構造 Download PDF

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裕 智 ▲高▼浪
裕 智 ▲高▼浪
Hirotomo Takanami
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山 敦 志 大
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Abstract

【課題】高温時に気密性が低下することを防止できるとともに、ダストシールリングの摩耗の進行を遅らせることができる旋動式破砕機のダストシール構造を提供する。【解決手段】ダストシール構造は、下部胴体組立13の外周面を囲繞するダストシールリング21と、マントルコア16の下端部に設けられ、ダストシールリング21の下面の外径側部分を支持するリテーナリング22と、ダストシールリング21の下面の内径側部分と対向するように下部胴体組立13の外周面に設けられた環状の落下防止平面座23と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、旋動されるマントルとコーンケーブとの間に原石等の被破砕物を供給して破砕する旋動式破砕機に関し、特に旋動式破砕機のダストシール構造に関する。
コーンクラッシャやジャイレトリクラッシャなどの旋動式破砕機は、歳差運動される主軸の上部に固定された漏斗状のマントルと、マントルを覆うように設けられたコーンケーブと、の間に形成される破砕室を備えた機械である。旋動式破砕機の上部に設けられたホッパから破砕室に原石が供給されると、旋動されるマントルとコーンケーブとの間に捕捉された原石が所定の粒度まで圧砕されて排出される。
破砕機の運転中は、大きな負荷の掛かる主軸を円滑に歳差運動させるために、主軸の回りに潤滑油が充填されている。この潤滑油に破砕室に充満する破砕粉などのダストが混入すると、潤滑性能が劣化し、潤滑油を交換する必要が生じたり、軸受部分の破損に繋がったりするおそれがある。
潤滑油にダストが混入することを防止するために、従来の旋動式破砕機では、図5に示すように、マントルコア118の裏面と下部胴体組立113の外周面との間に、樹脂材料から作られたダストシールリング121が配置されている。ダストシールリング121は、外側に向かって上方に傾斜した薄板状の円環である。ダストシールリング121の下面の外径側部分は、マントルコア118の下端部に固定されたリテーナリング122の上面に密接されている。また、ダストシールリング121の内周面は、下部胴体組立113の外周面と対向されている。
ところで、ダストシールリング121の内周面と下部胴体組立113の外周面との間には、予めわずかな隙間が形成されている。これは、仮に隙間が無いと、ダストシールリング121の動きが下部胴体組立113により完全に拘束されてしまうことで、ダストシールリング121に割れが生じるためである。この隙間は、ダストの侵入を防止する観点から、できるだけ狭い方が好ましい。しかしながら、樹脂材料からなるダストシールリング121と金属からなる下部胴体組立113との間の線膨張係数の違いにより、この隙間は、温度が高いと広くなり、温度が低いと狭くなる。寒冷地の冬場等では、氷点下で破砕機を起動することがある。一方、破砕機の運転中には、潤滑油の平衡温度が50℃程度まで高まり、起動時と比べて大きな温度差がある。この温度差分だけ隙間の寸法に変化が生じる。したがって、破砕機の起動時にできるだけ隙間が小さくなるようにダストシールリング121が設計されていても、破砕機の運転中に平衡状態が保たれた時には、ダストシールリング121の内径が広がり勝手となっていて、潤滑油にダストが混入し易い状態となる。
また、破砕機の運転中に、ダストシールリング121の下面とリテーナリング122の上面とが互いに擦れることで、ダストシールリング121の下面に摩耗が生じる。この場合、ダストシールリング121は、摩耗により厚みが減じた分だけ自重によって下方に移動(落下)する。ダストシールリング121は自重によりリテーナリング122に対して常時密接した関係にあるため、運転時間の経過に比例した分だけダストシールリング121の摩耗が進んでしまう。
特許文献1には、ダストシールリングの耐久性を高めるために、ダストシールリングを金属製とすることが提案されている。しかしながら、ダストシールリングは、主軸の回転につれてリテーナリングと共回りして下部胴体組立の周囲を摺動する。ダストシールリングを金属製とする場合、ダストシールリングの内周面と下部胴体組立の外周面とが互いに擦れることで、下部胴体組立の外周面が激しく摩耗してしまう。また、ダストシールリングを金属製とする場合、ダストシールリングと下部胴体組立との間の摩擦により、またはダストシールリングとリテーナリングとの間の摩擦により、大きな異音が発生する。
特開2001−162185号公報
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、高温時に気密性が低下することを防止できるとともに、ダストシールリングの摩耗の進行を遅らせることができる旋動式破砕機のダストシール構造を提供することにある。
本発明によるダストシール構造は、
コーンケーブを保持するコーンケーブサポート組立と、前記コーンケーブサポート組立の下方に配置された下部胴体組立と、前記下部胴体組立の内側で旋動される主軸と、前記主軸の上部に固定された、マントルを保持するマントルコアと、を備え、前記マントルと前記コーンケーブとの間に形成される破砕室で被破砕物を破砕する旋動式破砕機において、前記主軸の外側に前記破砕室との通気が遮断された環状空間を形成するためのダストシール構造であって、
前記下部胴体組立の外周面を囲繞するダストシールリングと、
前記マントルコアの下端部に設けられ、前記ダストシールリングの下面の外径側部分を支持するリテーナリングと、
前記ダストシールリングの下面の内径側部分と対向するように前記下部胴体組立の外周面に設けられた環状の落下防止平面座と、
を備える。
本発明によるダストシール構造において、前記ダストシールリングの使用前には、前記ダストシールリングの下面の内径側部分と前記落下防止平面座の上面との間に隙間が形成されており、前記ダストシールリングの下面の外径側部分が前記リテーナリングによって摩耗されることで、前記ダストシールリングの下面の内径側部分が前記落下防止平面座の上面に密接するようになっていてもよい。
本発明によるダストシール構造において、前記ダストシールリングの内周面には、クラウニング加工が施工されていてもよい。
本発明による旋動式破砕機は、
コーンケーブを保持するコーンケーブサポート組立と、
前記コーンケーブサポート組立の下方に配置された下部胴体組立と、
前記下部胴体組立の内側で旋動される主軸と、
前記主軸の上部に固定されたマントルを保持するマントルコアと、
を備え、
前記マントルと前記コーンケーブとの間に形成される破砕室で被破砕物を破砕する旋動式破砕機であって、
前記主軸の外側との間に前記破砕室との通気が遮断された環状空間を形成するためのダストシール構造を更に備え、
前記ダストシール構造は、
前記下部胴体組立の外周面を囲繞するダストシールリングと、
前記マントルコアの下端部に設けられ、前記ダストシールリングの下面の外径側部分を支持するリテーナリングと、
前記ダストシールリングの下面の内径側部分と対向するように前記下部胴体組立の前記外周面に設けられた環状の落下防止平面座と、
を有する。
本発明によれば、高温時に気密性が低下することを防止できるとともに、ダストシールリングの摩耗の進行を遅らせることができる。
図1は、本発明の一実施の形態による旋動式破砕機を示す縦断面図である。 図2は、図1の旋動式破砕機におけるダストシール構造を拡大して示す概略図である。 図3は、図2に対応する図面であって、ダストシールリングがリテーナリングによって摩耗されて落下防止平面座に密着した状態を示す概略図である。 図4は、図2に対応する図面であって、ダストシールリングの内周面にクラウニング加工が施された変形例を示す概略図である。 図5は、従来の旋動式破砕機におけるダストシール構造を拡大して示す概略図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について具体例を説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1は、本発明の一実施の形態による旋動式破砕機を示す断面図である。
図1に示すように、本実施の形態による旋動式破砕機10は、コーンケーブ12を保持するコーンケーブサポート組立11と、コーンケーブサポート組立11の下方に配置された下部胴体組立13と、下部胴体組立13の内側で旋動される主軸15と、主軸15の上部に固定された、マントル17を保持するマントルコア16と、を備えている。
このうち下部胴体組立13は、竪穴を有し、当該竪穴には、偏心スリーブ14がシートライナを介して挿入されている。偏心スリーブ14は、駆動モータに連結された横軸26により、ベベルピニオンとベベルギアとを介して回転駆動される。
偏心スリーブ14の偏心位置には、偏心スリーブ14の回転軸線に対して傾斜する向きに延びる孔が形成されており、主軸15は、偏心スリーブ14の孔にエキセンブッシュを介して挿入されている。駆動モータに連結された横軸26により偏心スリーブ14が回転されると、主軸15は、偏心スリーブ14の回転軸線回りを歳差運動される。
主軸15の上部には、マントルコア16が固定されており、マントルコア16の表面にマントル17が装着されている。マントル17は、主軸15の歳差運動に応じてコーンケーブ12に対して歳差運動され、マントル17とコーンケーブ12との間に挟まれた破砕室18に供給される被破砕物を破砕するようになっている。
図示された例では、旋動式破砕機10は、いわゆる機械式(サイモンズ式)コーンクラッシャであり、下部胴体組立13には、歳差運動するマントル17をマントルコア16の裏面で支持する環状のスラストベアリング19が設けられている。マントルコア16の裏面の凸球面とスラストベアリング19の凹球面とが摺動する摺動部を形成している。スラストベアリング19の凹球面には、摩擦の少ないシートライナが施されている。
スラストベアリング19の内側の空間には、潤滑油が充填される油室28が形成されている。油室28に充填された潤滑油は、主軸15と偏心スリーブ14との間の軸受部分、および、偏心スリーブ14と下部胴体組立13との間の軸受部分をそれぞれ潤滑させるとともに、マントルコア16とスラストベアリング19との間の摺動部に浸潤して摩擦を緩和する。
図示された例では、下部胴体組立13には、スラストベアリング19の外周を取り囲むように仕切板27が設けられている。スラストベアリング19と仕切板27との間に形成される環状の溝部には、溝部の底に溜まる潤滑油を回収する不図示の配管が接続されている。また、この溝部の中空空間には、負圧を避けるために空気が供給されている。
本実施の形態による旋動式破砕機10には、図1に示すように、スラストベアリング19の外側に破砕室18との通気が遮断された環状空間24を形成するためのダストシール構造20が設けられている。
図2は、ダストシール構造20を拡大して示す概略図である。
図2に示すように、ダストシール構造20は、下部胴体組立13の外周面、より詳しくは仕切板27の外周面を囲繞するダストシールリング21と、マントルコア16の下端部に設けられ、ダストシールリング21の下面の外径側部分を支持するリテーナリング22と、を有している。
ダストシールリング21は、外周側で高く内周側で低くなった平行板状の縦断面を有する円環(円輪)である。ダストシールリング21の少なくとも表面は、ナイロンなどの硬質樹脂から形成されている。ダストシールリング21の内周面は、仕切板27の外周に嵌め込むために、垂直な円筒面になっている。ダストシールリング21は、仕切板27の外周に嵌め込まれて、マントルコア16の裏面(凸球面)と平行な鍔部を形成するようになっている。また、ダストシールリング21の下面の内径側部分は、後述する落下防止平面座23の上面との接触面積を広げるために、面取りまたは平面加工されていることが好ましい。
リテーナリング22は、マントルコア16の下端部の端面の外径側部分にボルトで固定されている。マントルコア16の下端部の端面の内径側部分とリテーナリング22の上面との間には、マントルコア16の裏面(凸球面)と平行な嵌合溝29が形成されている。仕切板27から鍔状に張り出したダストシールリング21の外径側部分は、嵌合溝29の内側に挟み込まれている。ダストシールリング21の下面の外径側部分は、ダストシールリング21の自重によりリテーナリング22の上面に面接触され、これにより、ダストシールリング21とリテーナリング22との間の気密性が確保されている。ダストシールリング21の下面の外径側部分とリテーナリング22の上面とは、マントル17の旋動に伴って摺動される。
マントル17の旋動中においても高度な気密を確保するため、ダストシールリング21の下面とリテーナリング22の上面とを、マントルコア16の裏面と同じ曲率の曲面で形成することが好ましい。ただし、ダストシールリング21の径が十分大きい場合には、曲率半径が大きくなるため、ダストシールリング21の下面とリテーナリング22の上面とをそれぞれ平面で近似してもよい。
図3に示すように、ダストシールリング21の下面の外径側部分とリテーナリング22の上面との間の摩擦により、ダストシールリング21の下面の外径側部分に摩耗が生じると、ダストシールリング21は、摩耗により厚みが減じた分だけ自重によって下方に移動(落下)する。
本実施の形態では、図3に示すように、下部胴体組立13の外周面、より詳しくは仕切板27の外周面に、ダストシールリング21の下面の内径側部分と対向するように環状の落下防止平面座23が設けられている。
図2に示すように、ダストシールリング21の使用前には、ダストシールリング21の下面の内径側部分と落下防止平面座23の上面との間に隙間が形成されている。隙間の鉛直方向の長さは、ダストシールリング21の外径側部分の鉛直方向の厚みより短く、好ましくはダストシールリング21の外径側部分の鉛直方向の厚みの半分より短い。図3に示すように、ダストシールリング21の下面の外径側部分がリテーナリング22によって摩耗され、摩耗により厚みが減じた分だけダストシールリング21が落下することで、ダストシールリング21の下面の内径側部分が落下防止平面座23の上面に密接するようになっている。
ダストシールリング21の使用前には、ダストシールリング21の下面の内径側部分と落下防止平面座23の上面との間に隙間が形成されている理由は、以下の通りである。すなわち、ダストシールリング21の使用前からダストシールリング21の下面の内径側部分が落下防止平面座23の上面に密接するように設計されていると、ダストシールリング21およびリテーナリング22の加工公差、寸法公差の関係で、ダストシールリング21の下面の外径側部分とリテーナリング22の上面との間に隙間が生じている場合がある。この場合、破砕機10の運転中は、ダストシールリング21の自重が落下防止平面座23に支えられるため、ダストシールリング21の下面の外径側部分とリテーナリング22の上面とが擦れること無く、隙間がそのまま維持されてしまう。
一方、本実施の形態では、ダストシールリング21の使用前には、ダストシールリング21の下面の内径側部分と落下防止平面座23の上面との間に隙間が形成されているため、ダストシールリング21の下面側の外径側部分は自重によりリテーナリング22の上面に密接され、ダストシールリング21の下面側の外径側部分とリテーナリング22の上面の間に隙間が生じることが防止される。また、破砕機10の運転開始時は、ダストシールリング21の下面の外径側部分とリテーナリング22の上面とが擦れることで、ダストシールリング21の下面の外径側部分が摩耗され、摩耗により厚みが減じた分だけダストシールリング21が落下して、ダストシールリング21の下面の内径側部分が落下防止平面座23の上面に密接する。これにより、ダストシールリング21と下部胴体組立13との間の気密性が確保され得る。
また、破砕機10の運転中は、ダストシールリング21の自重が落下防止平面座23によって支えられるため、ダストシールリング21の下面の外径側部分とリテーナリング22の上面との間の摩擦が低減し、ダストシールリング21の摩耗が大幅に低減する。
ところで、背景技術の欄でも言及したように、ダストシールリング21の内周面と下部胴体組立13の外周面、ここでは仕切板27の外周面との間には、予めわずかな隙間が形成されている。これは、仮に隙間が無いと、ダストシールリング21の動きが仕切板27により完全に拘束されてしまうことで、ダストシールリング21に割れが生じるためである。この隙間は、ダストの侵入を防止する観点から、できるだけ狭い方が好ましい。しかしながら、樹脂材料からなるダストシールリング21と金属からなる下部胴体組立13、より詳しくは仕切板27との間の線膨張係数の違いにより、この隙間は、温度が高いと広くなり、温度が低いと狭くなる。寒冷地の冬場等では、氷点下で破砕機を起動することがある。一方、破砕機の運転中には、潤滑油の平衡温度が50℃程度まで高まり、起動時と比べて大きな温度差がある。この温度差分だけ隙間の寸法に変化が生じる。したがって、破砕機10の起動時に隙間が例えば0.2mm〜0.4mmになるようにダストシールリング21が設計されていても、破砕機10の運転中に平衡状態が保たれた時には、隙間が例えば2mm〜3mmに広がってしまい、潤滑油にダストが混入し易い状態となる。
一方、本実施の形態では、ダストシールリング21の下面の内径側部分が落下防止平面座23の上面に密接されることで、ダストシールリング21と下部胴体組立13との間の気密性が確保されるため、高温時にダストシールリング21の内周面と下部胴体組立13の外周面との間の隙間が広がっても、ダストシールリング21と下部胴体組立13との間の気密性が十分に確保され得る。
次に、以上のような構成からなるダストシール構造20の組立方法の一例を説明する。
まず、主軸15を偏心スリーブ14の孔から上方に引き出しておく。主軸15に固定されたマントルコア16の下方にリテーナリング22を配置し、リテーナリング22の上にダストシールリング21を載せ、ダストシールリング21を下から支えるようにリテーナリング22を持ち上げて、リテーナリング22をマントルコア16の下端部にボルトで固定する。一方、仕切板27を下部胴体組立13の外周面にボルト等で固定しておく。次に、主軸15の一部を偏心スリーブ14の孔に挿入し、ダストシールリング21の内周が仕切板27の外周を取り囲むように、すなわちダストシールリング21の内径側に仕切板27が挿入されるように、ダストシールリング21を仕切板27に対して水平方向に位置決めした後、主軸15およびマントルコア16をダストシールリング21と一緒に降下させ、マントルコア16の裏面をスラストベアリング19に支持させる。このようにして、ダストシール構造20が組み立てられる。
次に、本実施の形態による旋動式破砕機10の作用について説明する。
まず、駆動モータに連結された横軸26により偏心スリーブ14が回転される。偏心スリーブ14の回転に伴って、主軸15は、偏心スリーブ14の回転軸線回りを歳差運動される。マントルコア16に保持されたマントル17は、主軸15の歳差運動に応じてコーンケーブ12に対して旋動され、回転ごとにマントル17とコーンケーブ12との間の間隙が広狭に変化される。
この時、ダストシールリング21の下面の外径側部分とリテーナリング22の上面とが摩擦され、ダストシールリング21の下面の外径側部分に摩耗が生じる。ダストシールリング21は、摩耗により厚みが減じた分だけ自重によって下方に移動(落下)し、ダストシールリング21の下面の内径側部分が落下防止平面座23の上面に密接する。これにより、ダストシールリング21と下部胴体組立13との間の気密性が確保される。
次に、コーンケーブサポート組立11の上部のホッパ25から原石等の被破砕物が投入される。投入された被破砕物は、マントル17とコーンケーブ12との間に形成される破砕室18に落下し、マントル17とコーンケーブ12との間に捕捉される。マントル17が旋動されて、マントル17とコーンケーブ12との間の間隙が狭くなった時に、被破砕物の圧砕が行われる。
その後、マントル17とコーンケーブ12との間の間隙が広がると、被破砕物は、破砕室18内においてマントル17とコーンケーブ12との間の間隙がより広くなる部分に落下し、マントル17とコーンケーブ12との間の間隙が再び狭くなった時に、さらに細かく圧砕される。被破砕物は、圧砕と落下とを繰り返して徐々に細かくなり、所定粒度の製品となってマントル17とコーンケーブ12との間の間隙を通って床に落下し、床の開口から機外に排出される。
破砕機10の運転中は、破砕室18内に破砕粉などのダストが充満するが、ダストシールリング21の下面の内径側部分が落下防止平面座23の上面に密接して、ダストシールリング21と下部胴体組立13(仕切板27)との間の気密性が確保されるとともに、ダストシールリング21の下面の外径側部分がリテーナリング22の上面に密接して、ダストシールリング21とリテーナリング22との間の気密性も確保されているため、破砕室18から環状空間24へのダストの侵入が防止される。これにより、環状空間24から回収される潤滑油にダストが混入することが防止され、潤滑油の交換頻度が低減されるとともに、軸受部分の破損が防止される。
また、破砕機10の運転中は、摩擦熱により温度が上昇し、樹脂材料からなるダストシールリング21と金属からなる下部胴体組立13(仕切板27)との間の線膨張係数の違いにより、ダストシールリング21の内周面と下部胴体組立13(仕切板27)の外周面との間の隙間が広がる。しかしながら、本実施の形態では、ダストシールリング21の下面の内径側部分が落下防止平面座23の上面に密接していることで、高温時においてもダストシールリング21と下部胴体組立13との間の気密性が十分に確保される。
さらに、本実施の形態では、ダストシールリング21の自重が落下防止平面座23により支えられているため、ダストシールリング21の下面の外径側部分とリテーナリング22の上面との間の摩擦が低減され、ダストシールリング21の摩耗の進行が大幅に遅くなる。これにより、ダストシールリング21の交換寿命を延ばすことができる。
以上のように、本実施の形態によれば、ダストシールリング21の下面の外径側部分とリテーナリング22の上面との間の摩擦により、ダストシールリング21の下面の外径側部分に摩耗が生じると、ダストシールリング21は、摩耗により厚みが減じた分だけ自重によって下方に移動(落下)して、ダストシールリング21の下面の内径側部分が落下防止平面座23の上面に密接する。これにより、高温時にダストシールリング21の内周面と下部胴体組立13(仕切板27)の外周面との間の隙間が広がっても、ダストシールリング21と下部胴体組立13との間の気密性が十分に確保され得る。
また、本実施の形態によれば、ダストシールリング21の下面の内径側部分が落下防止平面座23の上面に密接すると、ダストシールリング21の自重が落下防止平面座23により支えられるため、ダストシールリング21の下面の外径側部分とリテーナリング22の上面との間の摩擦が低減され、ダストシールリング21の摩耗の進行が大幅に遅くなる。これにより、ダストシールリング21の交換寿命が延命され得る。
なお、本実施の形態のダストシール構造20は、図5に示す従来のダストシール構造と比較して、下部胴体組立13(仕切板27)の外周面の形状が僅かに異なるだけであるため、少ないコストでダストシール構造の保全頻度を顕著に減少させることができる。また、既設の旋動式破砕機に対しても、下部胴体組立13(仕切板27)に多少の加工を施すことで、本実施の形態のダストシール構造を構成することができる。
なお、上述した本実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した本実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
図4は、ダストシール構造20の一変形例を示す概略図である。
図4に示すダストシール構造20では、ダストシールリング21の内周面にクラウニング加工が施されている。ダストシールリング21の下面の内径側部分が落下防止平面座23の上面に密接した状態では、ダストシールリング21の降下方向の移動が抑制されることで、ダストシールリング21の旋回運動に追随する動作が妨げられ、ダストシールリング21に割れが生じる可能性が考えられる。一方、ダストシールリング21の内周面にクラウニング加工が施されることで、下部胴体組立13の外周面、図示された例では仕切板27の外周面に対するダストシールリング21の内周面の当りが軽減されるため、ダストシールリング21は割れが生じること無く旋回運動に追随して動くことが可能となる。
なお、図2〜図4に示す例では、落下防止平面座23が仕切板27と一部品に統合されていたが、これに限定されず、落下防止平面座23が仕切板27とは別個の部材であって、Oリング等のシールを介して仕切板27の外周面に固定されていてもよい。また、図2〜図4に示す例では、落下防止平面座23が仕切板27の外周面に設けられていたが、これに限定されず、下部胴体組立13の外周面のうち仕切板27の外周面とは異なる部分に設けられていてもよい。
また、図1に示す例では、旋動式破砕機10は、いわゆる機械式(サイモンズ式)コーンクラッシャであったが、これに限定されず、たとえば油圧式コーンクラッシャであってもよい。
なお、上述した個々の実施の形態により開示する発明が限定されるものではない。各実施の形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
10 旋動式破砕機
11 コーンケーブサポート組立
12 コーンケーブ
13 下部胴体組立
14 偏心スリーブ
15 主軸
16 マントルコア
17 マントル
18 破砕室
19 スラストベアリング
20 ダストシール構造
21 ダストシールリング
22 リテーナリング
23 落下防止平面座
24 環状空間
25 ホッパ
26 横軸
27 仕切板
28 油室
29 嵌合溝

Claims (4)

  1. コーンケーブを保持するコーンケーブサポート組立と、前記コーンケーブサポート組立の下方に配置された下部胴体組立と、前記下部胴体組立の内側で旋動される主軸と、前記主軸の上部に固定された、マントルを保持するマントルコアと、を備え、前記マントルと前記コーンケーブとの間に形成される破砕室で被破砕物を破砕する旋動式破砕機において、前記主軸の外側に前記破砕室との通気が遮断された環状空間を形成するためのダストシール構造であって、
    前記下部胴体組立の外周面を囲繞するダストシールリングと、
    前記マントルコアの下端部に設けられ、前記ダストシールリングの下面の外径側部分を支持するリテーナリングと、
    前記ダストシールリングの下面の内径側部分と対向するように前記下部胴体組立の外周面に設けられた環状の落下防止平面座と、
    を備えたことを特徴とするダストシール構造。
  2. 前記ダストシールリングの使用前には、前記ダストシールリングの下面の内径側部分と前記落下防止平面座の上面との間に隙間が形成されており、
    前記ダストシールリングの下面の外径側部分が前記リテーナリングによって摩耗されることで、前記ダストシールリングの下面の内径側部分が前記落下防止平面座の上面に密接するようになっている
    ことを特徴とする請求項1に記載のダストシール構造。
  3. 前記ダストシールリングの内周面には、クラウニング加工が施工されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のダストシール構造。
  4. コーンケーブを保持するコーンケーブサポート組立と、
    前記コーンケーブサポート組立の下方に配置された下部胴体組立と、
    前記下部胴体組立の内側で旋動される主軸と、
    前記主軸の上部に固定された、マントルを保持するマントルコアと、
    を備え、
    前記マントルと前記コーンケーブとの間に形成される破砕室で被破砕物を破砕する旋動式破砕機であって、
    前記主軸の外側に前記破砕室との通気が遮断された環状空間を形成するためのダストシール構造を更に備え、
    前記ダストシール構造は、
    前記下部胴体組立の外周面を囲繞するダストシールリングと、
    前記マントルコアの下端部に設けられ、前記ダストシールリングの下面の外径側部分を支持するリテーナリングと、
    前記ダストシールリングの下面の内径側部分と対向するように前記下部胴体組立の前記外周面に設けられた環状の落下防止平面座と、
    を有する
    ことを特徴とする旋動式破砕機。
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