JP2016119566A - 送信装置、通信方法、通信システムおよびプログラム - Google Patents

送信装置、通信方法、通信システムおよびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】衝突等によるデータフレームの損失を低減し、通信効率を向上させること。【解決手段】送信装置101は、データフレームを受信装置201に送信するデータ送信部11と、データフレームに対する確認応答フレームを受信する確認応答受信部12と、RTS制御フレームを送信するRTS送信部15と、RTS制御フレームに対するCTS制御フレームを受信するCTS受信部16と、データ送信部11によって送信したデータフレームの再送率を計測する再送率計測部13と、再送率計測部13によって計測されたデータフレームの再送率が、第1のしきい値を上回った場合にRTS送信部15におけるRTS制御フレームの送信を開始させ、第2のしきい値を下回った場合にRTS送信部15におけるRTS制御フレームの送信を停止させるようにRTS/CTS制御フレームの使用を判定する判定部14とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、無線通信を行うための送信装置、通信方法、通信システムおよびプログラムに関する。
近年のPC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット端末などの普及に伴い、IEEE802.11方式の無線LAN通信が可能な端末装置やアクセスポイント装置が一般的になっている。この無線LAN通信は、無線アクセス制御方式としてCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)方式を採用しているが、同方式は集中制御型のコントロール装置を必要とせず、ユーザが任意の場所で使用する場合に自律分散的に動作して、周囲の同無線LAN方式の端末などと共通の周波数の無線資源をお互いに共有して通信することが可能なことを特徴としている。
しかしながら、CSMA/CA方式は受信信号の受信電力レベルを用いて周波数チャネルの使用状況を判断するために、他の無線LAN端末との間に障害物等が存在する場合には、他の無線LAN端末からの送信状況を把握することができず、各無線LAN端末からのデータが衝突することがある。
例えば、基地局(Access Point:以後APという)と、このAPを通じて無線LAN方式の通信を行う2台の端末装置とを含む無線LANシステムにおいて、APと各端末装置の間では通信可能な状態にあるが、2台の端末装置の間に障害物が有る場合、またはAPを間に挟んで端末装置間の距離が遠い場合は、両端末装置において他方が送信した信号が届かないため互いの存在を知ることができない。このような場合には、両端末装置でCSMA/CAの受信信号レベルに基づいた信号検出ができず、両端末装置がAPに対して同時にフレーム送信した場合には、APの側においてフレーム衝突が生じ得る。この問題は隠れ端末問題と呼ばれている。
この隠れ端末問題を解決するために、IEEE802.11方式ではRTS(Request To Send)/CTS(Clear To Send)と呼ばれる制御フレームによって通信の予約を行う機能が有る(たとえば非特許文献1を参照)。この機能は、送信すべきデータが生じ、かつ、そのデータサイズがしきい値より大きい場合に、送信側がRTSと呼ばれる時間予約のフレームを送信し、受信側ではCTSと呼ばれる承認フレームを応答する機能である。このRTS/CTS制御フレームの使用により、両端末装置が互いの存在を知り得ない状態でも、送信側の端末装置が送信したRTSに対してAPが送信するCTS制御フレームを受信できればデータを送信しようとする端末装置の存在を知ることができる。
一般にデータサイズが大きくなるほどフレームが衝突する確率は高くなるため、通常のRTS/CTS制御フレームの使用では、データサイズがしきい値より大きい場合には一律にRTS/CTS制御フレームによる通信の予約が行われる。そのため、隠れ端末が存在しない場合や、通信トラフィックが少なくデータ衝突の発生確率が低い場合には、RTS/CTS制御フレームを交換するオーバヘッドによって通信のスループットが低下するという課題が有った。
このような課題を解決するために、従来技術として、接続している無線端末との通信を監視し、接続端末数や発生しているトラフィック量からRTS/CTS制御フレームの手順を使用するしきい値を変更して、隠れ端末の影響が小さい場合にはRTS/CTS制御フレームの手順が発生する回数を減らすように制御する手法が提案されている(たとえば特許文献1を参照)。
特開2007−274145号公報
守倉正博、久保田周治監修、「改訂版802.11高速無線LAN教科書」、株式会社インプレスネットビジネスカンパニー、2005年発行、p.91
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、ひとつのAPとこれに接続した複数の端末装置で構成される単一の無線LANシステムにおける端末数やトラフィック量などの状況しか考慮していない。昨今では無線LANによる公衆サービスや機能を搭載したユーザ機器が広く普及しているため、同一の周波数で利用している無線LANシステムは単一ではない。このため、周囲に隣接する無線LANシステム等が同一の周波数帯で使用している状況も考慮してRTS制御フレームおよびCTS制御フレーム(以下、RTS/CTS制御フレームと表記する。)の使用を判定する必要がある。
本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、衝突等によるデータフレームの損失を低減し、通信効率を向上させることができる送信装置、通信方法、通信システムおよびプログラムを提供することにある。
本発明のある態様は、送信装置に関する。この送信装置は、データフレームを第1の受信装置に無線により送信するデータ送信部と、データ送信部によって送信したデータフレームに対する確認応答フレームを第1の受信装置から受信して当該データフレームが正しく受信できなかった旨を検知した場合、あるいは、前記データフレームの送信後の一定期間内に前記確認応答フレームが受信できなかった場合、データフレームをデータ送信部に再送させる確認応答受信部と、データ送信部によるデータフレームの送信前に、RTS制御フレームを第1の受信装置に送信するRTS送信部と、RTS送信部によって送信したRTS制御フレームに対するCTS制御フレームを第1の受信装置から受信し、CTS制御フレームが受信できなかったRTS制御フレームをRTS送信部に再送させるCTS受信部と、データ送信部によって送信したデータフレームの再送率を計測する再送率計測部と、再送率計測部によって計測されたデータフレームの再送率が第1のしきい値を上回った場合にRTS送信部におけるRTS制御フレームの送信を開始させるようにRTS/CTS制御フレームの使用を判定する判定部とを備える。
このような態様によると、例えば、無線LAN方式で接続する受信装置に対してデータを送信する場合において、衝突等によりデータフレームの再送率が高くなるとRTS/CTS制御フレームの使用が必要であると判定して、以降のデータフレームの送信前にRTS/CTS制御フレームの交換が実行される。これにより、従来技術では検知できなかった周囲に隣接する無線LANシステム等からの影響も考慮してRTS/CTS制御フレームの使用の要否を適切に判定できるようになるため、衝突等によるデータフレームの損失を低減し、通信効率を向上させることが可能になる。
また、上記送信装置において、判定部は、RTS/CTS制御フレームの使用が行われている状態で、再送率計測部によって計測されたデータフレームの再送率が第2のしきい値を下回った場合にRTS送信部におけるRTS制御フレームの送信を停止させてもよい。また、RTS送信部は、送信したRTS制御フレームの再送率をさらに計測し、判定部は、RTS送信部によって計測されたRTS制御フレームの再送率が、第3のしきい値を下回った場合にRTS送信部におけるRTS制御フレームの送信を停止させてもよい。確認応答受信部は、データ送信部によって送信したデータフレームに対する確認応答フレームの受信信号レベルを計測し、判定部は、第1の受信装置に対してRTS送信部におけるRTS制御フレームの送信を開始させたときに、その直前に確認応答受信部によって計測された受信信号レベルをメモリに記憶し、第1の受信装置と異なる第2の受信装置へデータ送信部によって送信したデータフレームに対する確認応答フレームの受信信号レベルがメモリに記憶した受信信号レベルを下回った場合に、第2の受信装置に対してRTS送信部におけるRTS制御フレームの送信を開始させてもよい。判定部は、データ送信部が送信すべきデータサイズが第4のしきい値を上回った場合、またはデータ送信部が送信すべきデータフレームの時間長が第5のしきい値を上回った場合に、RTS送信部におけるRTS制御フレームの送信を開始させてもよい。確認応答受信部は、データ送信部によって送信したデータフレームに対する確認応答フレームの受信信号レベルを計測し、判定部は、確認応答受信部によって計測された受信信号レベルに応じてRTS/CTS制御フレームの使用の判定に用いるしきい値を変更してもよい。自装置の周囲の電波状況を計測する電波環境計測部をさらに備え、判定部は、電波環境計測部によって計測された電波状況に応じてRTS/CTS制御フレームの使用の判定に用いるしきい値を変更してもよい。以上の態様によると、RTS/CTS制御フレームの使用を適切に判定するための手法を提供できる。
本発明の他の態様は、プログラムである。このプログラムは、送信装置において実行されるプログラムであって、データフレームを前記受信装置に無線により送信するデータ送信ステップと、前記データ送信ステップによって送信したデータフレームに対する確認応答フレームを前記受信装置から受信して当該データフレームが正しく受信できなかった旨を検知した場合、あるいは、前記データフレームの送信後の一定期間内に前記確認応答フレームが受信できなかった場合、データフレームを前記データ送信ステップに再送させる確認応答受信ステップと、前記データ送信ステップによるデータフレームの送信前に、RTS(Request To Send)制御フレームを前記受信装置に送信するRTS送信ステップと、前記RTS送信ステップによって送信したRTS制御フレームに対するCTS(Clear To Send)制御フレームを前記受信装置から受信し、前記CTS制御フレームが受信できなかったRTS制御フレームを前記RTS送信ステップに再送させるCTS受信ステップと、前記データ送信ステップによって送信したデータフレームの再送率を計測する再送率計測ステップと、前記再送率計測ステップによって計測されたデータフレームの再送率がしきい値を上回った場合に前記RTS送信ステップにおけるRTS制御フレームの送信を開始させるようにRTS/CTS制御フレームの使用を判定する判定ステップとを前記送信装置のコンピュータに実行させるものである。
本発明の他の態様は、通信方法である。この通信方法は、送信装置と受信装置とを備える通信システムに用いられる通信方法であって、送信装置において、データフレームを受信装置に無線により送信するデータ送信ステップと、データ送信ステップによって送信したデータフレームに対する確認応答フレームを受信装置から受信して当該データフレームが正しく受信できなかった旨を検知した場合、あるいは、前記データフレームの送信後の一定期間内に前記確認応答フレームが受信できなかった場合、データフレームをデータ送信ステップに再送させる確認応答受信ステップと、データ送信ステップによるデータフレームの送信前に、RTS制御フレームを受信装置に送信するRTS送信ステップと、RTS送信ステップによって送信したRTS制御フレームに対するCTS制御フレームを受信装置から受信し、CTS制御フレームが受信できなかったRTS制御フレームをRTS送信ステップに再送させるCTS受信ステップと、データ送信ステップによって送信したデータフレームの再送率を計測する再送率計測ステップと、再送率計測ステップによって計測されたデータフレームの再送率がしきい値を上回った場合にRTS送信ステップにおけるRTS制御フレームの送信を開始させるようにRTS/CTS制御フレームの使用を判定する判定ステップとを含む。
本発明の他の態様は、通信システムである。この通信システムは、送信装置と受信装置とを備える通信システムであって、送信装置は、データフレームを受信装置に無線により送信するデータ送信部と、データ送信部によって送信したデータフレームに対する確認応答フレームを受信装置から受信して当該データフレームが正しく受信できなかった旨を検知した場合、あるいは、前記データフレームの送信後の一定期間内に前記確認応答フレームが受信できなかった場合、データフレームをデータ送信部に再送させる確認応答受信部と、データ送信部によるデータフレームの送信前に、RTS制御フレームを受信装置に送信するRTS送信部と、RTS送信部によって送信したRTS制御フレームに対するCTS制御フレームを受信装置から受信し、CTS制御フレームが受信できなかったRTS制御フレームをRTS送信部に再送させるCTS受信部と、データ送信部によって送信したデータフレームの再送率を計測する再送率計測部と、再送率計測部によって計測されたデータフレームの再送率がしきい値を上回った場合にRTS送信部におけるRTS制御フレームの送信を開始させるようにRTS/CTS制御フレームの使用を判定する判定部とを備え、受信装置は、送信装置からのデータフレームを無線により受信するデータ受信部と、データ受信部によってデータフレームが正常に受信できたか否かを示す確認応答フレームを送信装置へ送信する確認応答送信部と、送信装置からのRTS制御フレームを受信するRTS受信部と、RTS受信部によってRTS制御フレームが正常に受信できた場合に、RTS制御フレームに対するCTS制御フレームを送信装置へ送信するCTS送信部とを備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、衝突等によるデータフレームの損失を低減し、通信効率を向上させることができる送信装置、通信方法、通信システムおよびプログラムを提供できる。
複数の無線LANシステムが隣接する環境におけるシステム構成例を示す図である。 第1の実施形態にかかる送信装置および受信装置の構成例を示す図である。 装置状態テーブルの構成例を示す図である。 図2の送信装置および受信装置の動作例を示すシーケンス図である。 しきい値テーブルの構成例を示す図である。 変形例4におけるRTS/CTS制御フレームの使用の判定処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態にかかる送信装置および受信装置の構成例を示す図である。 第3の実施形態にかかる送信装置および受信装置の構成例を示す図である。
(本発明の概要)
本発明の実施例を説明する前に、まず、本発明の概要を述べる。本発明は、たとえば、無線LAN方式で接続する受信装置に対してデータを送信しようとする送信装置に関する。本発明にかかる送信装置は、データフレームを受信装置に無線により送信するデータ送信部と、データ送信部によって送信したデータフレームに対する確認応答フレームを受信装置から受信して当該データフレームが正しく受信できなかった旨を検知した場合、あるいは、前記データフレームの送信後の一定期間内に前記確認応答フレームが受信できなかった場合、データフレームをデータ送信部に再送させる確認応答受信部と、データ送信部によるデータフレームの送信前に、RTS制御フレームを受信装置に送信するRTS送信部と、RTS送信部によって送信したRTS制御フレームに対するCTS制御フレームを受信装置から受信し、CTS制御フレームが受信できなかったRTS制御フレームをRTS送信部に再送させるCTS受信部と、データ送信部によって送信したデータフレームの再送率を計測する再送率計測部と、再送率計測部によって計測されたデータフレームの再送率が第1のしきい値を上回った場合にRTS送信部におけるRTS制御フレームの送信を開始させるようにRTS/CTS制御フレームの使用を判定する判定部とを備える。
図1は、複数の無線LANシステムが隣接する環境におけるシステム構成例を示す図である。図1において、無線LANシステムをそれぞれ構成するアクセスポイント(AP)10とアクセスポイント30とは、同一の周波数帯を利用している。端末装置20は、アクセスポイント10に接続し無線LAN通信可能な状態にある。同様に端末装置40は、アクセスポイント30に接続し無線LAN通信可能な状態にある。アクセスポイント10とアクセスポイント30は、双方の電波が届かない状態にあり、互いの存在を知り得ないものとする。端末装置20には、アクセスポイント10とアクセスポイント30との双方の電波が届く状態にあり、双方のアクセスポイントからの送信されるフレームが衝突するおそれがある。
従来は、AP側ではいくつかの端末同士が隠れ端末の関係にあってもAP側からのデータ送信の際には、端末側でフレーム衝突を起こすことがないとして、通信の効率を向上するためにRTS/CTS制御フレームを使用しなかった。しかし、図1に示したように、無線LANの普及により、アクセスポイント10に届かない範囲であるアクセスポイント30からの無線LAN電波の送信により端末装置20においてフレーム衝突が生じる場合が増えてきた。このため、AP側からのデータ送信で、端末側でのフレーム衝突の頻度が増えるようなAPの高密度な設置の場合などにもRTS/CTS制御フレームを使用した方が通信の効率が向上する場合がある。
そこで、本発明は、たとえば、無線LAN方式で接続する受信装置に対してデータを送信しようとする送信装置において、単位時間当たりに送信したデータフレームの再送率を計測し、再送率がしきい値を上回った場合にRTS/CTS制御フレームの使用が必要と判定して、以降のデータフレームの送信前に受信装置との間でRTS/CTS制御フレームを交換するようにする。これによって、衝突等によるデータフレームの損失を緩和し、データ通信の効率を向上することができる。本発明によると、衝突等が少なくデータフレームの再送率が低い場合には、RTS/CTS制御フレームの使用を抑止し、RTS/CTS制御フレームの交換のオーバヘッドによるデータ通信の効率低下を防止するとともに、従来技術では検知できなかった周囲に隣接する無線LANシステム等からの影響も考慮してRTS/CTS制御フレームの使用の要否が判定できる。
(第1の実施形態)
図2は、第1の実施形態にかかる送信装置および受信装置の構成例を示す図である。例えば、図1においてアクセスポイント10から端末装置20への下りリンクの通信を想定する場合、送信装置101がアクセスポイント10に設けられ、受信装置201が端末装置20に設けられるものとする。なお、本明細書においては、送信装置および受信装置として別個の装置として表現しているが、データ通信を行う方向を限定して説明したものであって、通常無線LANシステムは双方向にデータ通信を行うので、実際は1つの装置が送信と受信の両方の機能をもって実現されることは言うまでもない。
[送信装置の構成]
送信装置101は、データ送信部11、確認応答受信部12、再送率計測部13、判定部14、RTS送信部15、およびCTS受信部16を少なくとも備える。また、判定部14にはテーブル情報を保持するメモリを備える。この他に無線LAN通信用の送信装置のために必要な構成部品があることは明らかであるが、ここでは説明を省略する。
データ送信部11は、受信装置201に対してデータフレームの送信を行う。データ送信部11は、送信したデータフレームに対する正常受信の通知を確認応答受信部12から受けるとデータフレーム送信処理を完了し、正常受信の通知がない場合は、最大再送回数に達するまで同一のデータフレームを再び送信(再送)する。また、データ送信部11は、一定時間毎にデータフレームを送信した数(送信数)および同再送されたデータフレームの数(再送数)を再送率計測部13へ通知する。
確認応答受信部12は、データ送信部11がデータフレームを送信した後に、受信装置201から上記データフレームを受信したことの確認を示す確認応答(ACKもしくはNACK)フレームを受信する。規定の時間内に確認応答フレームが受信された場合は、データ送信部11に当該データフレームが正常に受信されたことを通知し、確認応答フレームが受信されない場合もしくは確認応答受信部12において受信した確認応答フレームが受信装置側でデータフレームを正しく受信、復号できなったことを示すような場合は、そのデータフレームが受信装置201に到達しなかった、もしくはデータフレームの受信側にて正常に受信、復号の処理ができなかったとして、データ送信部11にデータフレームの再送を指示する。また、確認応答受信部12は、受信する確認応答フレームの受信信号レベルを測定し、判定部14に通知してもよい。
再送率計測部13は、データ送信部11から通知される一定時間毎のデータフレームの送信数および再送数をもとに、単位時間(例えば1秒)当たりの再送率を計算する。例えば、再送率は、下記の式(1)により計算することができる。再送率0%は、単位時間当たりに送信したデータフレームの全てが一度も再送することなく正常に受信できたことを示す。
再送率[%]=(単位時間当たりに再送したデータフレーム数)/(単位時間当たりに送信したデータフレーム数)×100 …(1)
判定部14は、再送率計測部13から与えられた再送率が所定のしきい値を上回ったかどうかを判定し、RTS/CTS制御フレームを使用すること(有効化)を決定する。所定のしきい値は、メモリに予め記憶されているものとする。なお、RTS/CTS制御フレームを使用するか否かは、データフレームの宛先である受信装置毎に設定され、判定部14は、受信装置毎のRTS/CTS制御フレームの使用の設定状態を格納するテーブル(装置状態テーブル)をメモリに保持する。
図3は、装置状態テーブルの記載内容の一例である。たとえば、装置状態テーブルには、受信装置ID(受信装置の識別情報)と、再送率と、受信信号レベルと、RTS/CTS制御フレームの使用の設定状態とが含まれる。ここでは、受信装置の識別情報として、各受信装置をMACアドレスで管理しているが、端末を固有に識別できれば他の情報を用いてもよい。再送率は、上記再送率計測部13で計測された再送率が格納される。受信信号レベルは、確認応答受信部12で受信した確認応答フレームの受信信号レベルが格納される。設定状態は、初期状態は無効に設定されており、判定部14によって再送率がしきい値を上回ったときに“有効”に設定され、下回ったときに“無効”に設定される。なお、再送率がしきい値を上回ったか下回ったかの判定は、単位時間当たりに計測された再送率を直接に用いるのではなく、少し長い単位時間(例えば1分)の再送率の平均値を用いて判定してもよい。
RTS送信部15は、判定部14の決定に基づき、RTS/CTS制御フレームの使用が有効状態である場合に、データ送信部11がデータフレームを送信する事前にRTS制御フレームを受信装置201へ送信する。また、RTS送信部15は、上記送信されたRTS制御フレームに対してCTS制御フレームが受信されないことによってRTS制御フレームを再送するRTS再送率を計測して、判定部14へ通知してもよい。
CTS受信部16は、RTS送信部15がRTS制御フレームを送信した後に、受信装置201からCTS制御フレームを受信する。規定の時間内にCTS制御フレームが受信された場合は、データ送信部11にデータフレームの送信を許可し、受信されない場合は、RTS送信部15にRTS制御フレームの再送を指示する。
[受信装置の構成]
図2に戻って、受信装置201は、データ受信部21、確認応答送信部22、RTS受信部23、およびCTS送信部24を少なくとも備える。この他に無線LAN通信用の受信装置のために必要な構成部品があることは明らかであるが、ここでは説明を省略する。
データ受信部21は、送信装置101からのデータフレームを受信し、正常に受信、復号ができた場合には、確認応答送信部22に正常受信(ACK)を通知し、正常に受信、復号ができなかった場合は、異常受信(NACK)を通知する。
確認応答送信部22は、データ受信部21からACKもしくはNACKの通知を受けた時に確認応答フレームを送信装置101に対して送信する。
RTS受信部23は、送信装置101からのRTS制御フレームを受信し、正常に受信してRTS制御フレームが識別できた場合には、RTS正常受信をCTS送信部24に通知する。
CTS送信部24は、RTS受信部23からRTS正常受信の通知を受けたときに、CTS制御フレームを送信装置101に対して送信する。
[動作]
次に、第1の実施形態にかかる送信装置および受信装置の基本的な動作について説明する。図4は、送信装置101および受信装置202の動作例を示すシーケンス図である。なお、干渉装置は、送信装置101と受信装置202との間の無線通信に用いる周波数帯と同一の周波数帯の無線信号を送信するものとする。また、送信装置101と干渉装置は、双方の電波が届かない状態にあり、互いの存在を知り得ないものとする。
図4において、送信装置101は、データフレームを受信装置202に送信する(S1a)。このとき、受信装置201には、干渉装置が送信する無線信号が干渉波としてデータフレームに衝突し、データフレームを正しく受信できない状態にある。送信装置101は、規定の時間内に受信装置202から確認応答フレームを正しく受信できないため、データフレームの再送を行う(S1b)。送信装置101は、宛先毎にデータフレームの再送率を監視し、再送率がしきい値を上回った場合に(S1c)、RTS/CTS制御フレームを使用すること(有効化)を決定する(S1d)。
RTS/CTS制御フレームの使用が開始されると、送信装置101は、データフレームの送信前に、RTS制御フレームを受信装置201へ送信する(S1e)。受信装置201は、送信装置101からのRTS制御フレームを正常に受信すると、CTS制御フレームを送信装置101へ送信する(S1f)。干渉装置は、受信装置201が送信したCTS制御フレームを受信後、デュレーションフィールドに記載された期間は無線通信が使用されているとみなし、NAV(Network Allocation Vector)をセットし送信を禁止する。
送信装置101は、RTS制御フレームを送信した後に、規定の時間内に受信装置201からCTS制御フレームが受信されると、受信装置201へデータフレームを送信する(S1g)。受信装置201は、送信装置101からのデータフレームを正常に受信すると、確認応答フレームを送信装置101へ送信する(S1h)。
その後も、送信装置101は、宛先毎にデータフレームの再送率を監視し続け、再送率がしきい値を下回った場合に(S1i)、RTS/CTS制御フレームを使用しないこと(無効化)を決定する(S1j)。RTS/CTS制御フレームの使用が停止されると、送信装置101は、RTS/CTS制御フレームの交換をすることなく、データフレームを受信装置201へ送信する(S1k)。
ここで、判定部14におけるRTS/CTS制御フレームの有効化、無効化の判定のバリエーションについて、以下の変形例にしたがって説明する。判定部14は、データフレームの再送率の他にも様々な指標を利用してRTS/CTS制御フレームの有効化、無効化の判定を行うようにしてもよい。例えば、判定部14は、図5に示すように、確認応答フレームの受信信号レベルに応じて判定に用いるしきい値の組合せを格納するテーブル(しきい値テーブル)をさらにメモリに保持してもよい。このしきい値テーブルには、たとえば、受信信号レベルの範囲と、有効化しきい値と、無効化しきい値と、データサイズと、データフレーム長とが含まれる。各項目の詳細については、以下の各変形例において説明する。
[変形例1]
変形例1では、RTS/CTS制御フレームの使用を判定するための有効化しきい値と無効化しきい値とを設けるようにする。上述したように、送信装置101の判定部14は、再送率計測部13で計測されたデータフレームの再送率がしきい値を上回った場合には、RTS/CTS制御フレームを使用すること(有効化)を決定し、下回った場合には、RTS/CTS制御フレームを使用しないこと(無効化)を決定する。ここで、図5に示したように、有効化することを決定する再送率のしきい値と、無効化することを決定する再送率のしきい値とが異なるように、それぞれ有効化しきい値と、無効化しきい値としても良い。有効化した場合には、RTS/CTS制御フレームによる通信の予約を行うことからデータフレームの再送率は低下することになるため、無効化しきい値は有効化しきい値より小さい値とするとよい。
また、送信装置と受信装置の距離が遠くて互いからの受信信号レベルが低いときほどフレーム送達が成功しにくくなりデータフレームの再送率が上昇する傾向にある。そこで、図5に示すように、判定部14は、確認応答フレームの受信信号レベルが低いほどRTS/CTS制御フレームを有効化するように、受信信号レベルの範囲によって有効化しきい値および/または無効化しきい値を段階的に持つようにしてもよい。
[変形例2]
変形例2では、RTS制御フレームの再送率をRTS/CTS制御フレームの使用の判定に用いるようにする。RTS送信部15は、上記送信されたRTS制御フレームに対してCTS制御フレームが受信されないことによってRTS制御フレームを再送するRTS再送率をさらに計測して、判定部14へ通知するようにしても良い。判定部14は、RTS/CTS制御フレームの使用が有効状態で、RTS送信部15から通知されたRTS再送率が所定のしきい値(RTS再送しきい値)を下回った場合には、RTS/CTS制御フレームの使用を無効化することを決定するようにしてもよい。
[変形例3]
変形例3では、ある受信装置においてRTS/CTS制御フレームを有効化したときの確認応答フレームの受信信号レベルに基づいて、他の受信装置のRTS/CTS制御フレームの使用を判定するようにする。例えば、確認応答受信部12において受信する確認応答フレームの受信信号レベルを測定し、判定部14は、ある受信装置に対してのデータフレームの再送率がRTS/CTS制御フレームの有効化しきい値を上回り有効化する設定に変更されたときに、その受信装置から受信された確認応答フレームの受信信号レベルをメモリに記憶する。判定部14は、この受信信号レベルを新たなしきい値、例えば受信信号レベルしきい値、として他の受信装置に送信するデータフレームの再送率は有効化しきい値を超えていない場合においても、確認応答フレームの受信信号レベルが受信信号レベルしきい値を下回ったことを判定基準としてRTS/CTS制御フレームを有効化することができる。
[変形例4]
変形例4では、送信するデータサイズやデータフレームの時間長をRTS/CTS制御フレームの使用の判定に用いるようにする。非特許文献1に記載されているように、一般にRTS/CTS制御フレームの使用は、送信しようとするデータサイズがしきい値を上回ったかどうかによって判定される。これは、データサイズが大きいほど衝突確率が高く、データサイズが小さいほど衝突確率が低いことを理由としている。しかしながら、送信装置と受信装置の距離が遠くて互いからの受信信号レベルが低いときほどフレーム送達が成功しにくくなり再送率が上昇する傾向にある。
そこで、図5に示すように、判定部14は、確認応答フレームの受信信号レベルが低いほど送信しようとするデータサイズが小さくてもRTS/CTS制御フレームを有効化するように、受信信号レベルの範囲によって有効化しきい値を段階的に持つようにしてもよい。また、無線LAN方式の変調度が低いほどデータフレームの時間長は長くなり衝突確率が高くなることが知られているので、データサイズではなく変調した後のデータフレームの時間長を比較に用いることにしてもよい。
例えば、図6に示すように、判定部14は、受信信号レベルが−90dBm未満のときにデータサイズが800バイトを上回る場合(S2a)は、RTS/CTS制御フレームを有効化することを決定する(S2c)。S2aの判定において、データサイズが800バイト以下の場合には、判定部14は、さらにデータフレームの再送率と有効化しきい値50%とを比較し(S2b)、再送率が有効化しきい値を上回った場合には、RTS/CTS制御フレームを有効化することを決定する(S2c)。
[変形例5]
変形例5では、送信装置の周囲の電波環境をRTS/CTS制御フレームの使用の判定に用いるようにする。例えば、送信装置101は、自装置の周囲の電波状況を計測し、電波干渉量、電波環境の単位時間当たりの使用率などの電波状況を計測する電波環境計測部(図示省略)をさらに備える。そして、判定部14は、送信装置101が受ける電波干渉量や周囲の電波環境の単位時間当たりの使用率の増減によって、判定の基準として用いる受信信号レベルの値の範囲、データサイズ、および/またはデータフレームの時間長を増減するようにしてもよい。
以上述べたように、第1の実施形態によれば、データフレームの再送率を計測し、再送率がしきい値を上回った場合にRTS/CTS制御フレームの使用を開始して、以降のデータフレームの送信前に受信装置との間でRTS/CTS制御フレームを交換することで、衝突等によるデータフレームの損失を緩和し、データ通信の効率を向上することができる。これにより、衝突等が少なくデータフレームの再送率が低い場合には、RTS/CTS制御フレームの使用を抑止し、RTS/CTS制御フレームの交換のオーバヘッドによるデータ通信の効率低下を防止するとともに、従来技術では検知できなかった周囲に隣接する無線LANシステム等からの影響も考慮してRTS/CTS制御フレームの使用の要否を判定できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、送信装置にて行うRTS/CTS制御フレームの使用の判定において、受信装置で観測した電波状況の情報を加味する。図7は、第2の実施形態にかかる送信装置102および受信装置202の構成例を示す図である。なお、図7において、第1の実施形態における図2と同一の部分には同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
受信装置202は、第1の実施形態における図2の受信装置201に、さらに電波環境計測部25と、制御信号送信部26とを加えた構成である。
電波環境計測部25は、自装置の周囲の電波状況を計測し、電波干渉量、電波環境の単位時間当たりの使用率、周囲で使用される基地局数などの電波状況を計測し、メモリに保持する。そして、電波環境計測部25は、単位時間当たり(例えば1分)の平均値または最大値などの情報、または、値が悪化し所定のしきい値を上回った場合に、これらの電波状況の情報を制御信号送信部26に通知する。ここでいう電波干渉量は、送信装置102が使用する無線チャネルで受信されるシグナルノイズの総量である。電波環境の単位時間当たりの使用率は、送信装置102が使用する無線チャネルで無線LAN通信がなされ占有される時間割合である。占有時間は、他の無線LANシステムによって使用される時間や、非特許文献1に説明されるNAVによって送信禁止される期間も含まれる。周囲で使用される基地局数は、送信装置102が使用する無線チャネルで観測されたビーコン信号の送信元アドレスの数をカウントして導きだされる。
制御信号送信部26は、電波環境計測部25から電波状況の情報を受けたときに、この電波状況の情報を含む制御フレームを生成し、送信装置102に対して送信する。制御フレームは、電波干渉量、電波環境の使用率、周囲で使用される基地局数などを含むことができるものとする。
図7において、送信装置102は、第1の実施形態における図2の送信装置101に、制御信号受信部17を加えた構成である。また、第1の実施形態とは、判定部14の動作が異なる。
制御信号受信部17は、受信装置202が送信した制御フレームを受信し、受信装置202で計測された電波状況の情報を取得する。取得した情報は、判定部14に通知される。
判定部14は、制御信号受信部17から取得した電波状況の情報をもとに、図5に示した受信信号レベルに応じたしきい値の組の値を増減して、RTS/CTS制御フレームの有効化によりデータフレームが保護されて伝送効率が向上するように動作する。例えば、受信装置202で電波干渉量や電波環境の使用率の増加が見られたときには、図5の有効化しきい値および/または無効化しきい値を下げて、RTS/CTS制御フレームを使用する割合を増加させることができる。
以上述べたように、第2の実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様の効果を奏するとともに、受信装置側の電波状況の情報をもとにRTS/CTS制御フレームの使用の判定に用いるしきい値を変化させることで、より適切にRTS/CTS制御フレームの使用の要否を判断できるようになる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、送信装置から受信装置に向けた制御フレームの通信を加味する。図8は、第3の実施形態にかかる送信装置103および受信装置203の構成例を示す図である。なお、図8において、第2の実施形態における図7と同一の部分には同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
図8の送信装置103は、第2の実施形態の送信装置102に制御信号送信部18を加えた構成となっている。また、制御信号受信部17と、判定部14の動作が第2の実施形態と異なる。
制御信号送信部18は、判定部14が保持するしきい値テーブルから抜き出した当該受信装置のRTS/CTS制御フレームの使用の判定に使用するしきい値を格納したテーブル情報を含む制御フレームを構成し、受信装置203に送信する機能を有する。また、制御信号送信部18は、判定部14が保持する当該受信装置へのデータフレームの再送率情報を制御フレームに重畳して送信する機能を有することも好ましい。
図8において、受信装置203は、第2の実施形態の受信装置202に制御信号受信部27、および判定部28を加えた構成としている。また、判定部28にはテーブル情報を保持するメモリを備える。
制御信号受信部27は、送信装置103から受信した制御フレームに含まれる当該受信装置のRTS/CTS制御フレームの使用の判定に使用する使用するテーブルの情報を判定部28に通知する。なお、送信装置103からの制御フレームにデータフレームの再送率情報が重畳されている場合は、制御信号受信部27は、さらに再送率情報を判定部28に通知する。
判定部28は、制御信号受信部27から受け取ったテーブル情報をメモリに保持し、送信装置103と同じ値を共有することができる。電波環境計測部25で計測された電波状況の計測値は、一旦判定部28に集約される。集約された電波状況の計測値に急激な悪化などが観測されたときには、判定部28はRTS/CTS制御フレームの有効化の判定に用いられるしきい値を書き換えるために、しきい値の変更を指示する指示信号を生成し、生成した指示信号を制御信号送信部26に通知する。また、判定部28は、メモリに保持しているテーブル情報のしきい値を更新する。なお、判定部28は、制御信号受信部27からデータフレームの再送率情報を受け取った場合は、しきい値の変更を指示する指示信号の生成において、この再送率情報を利用してもよい。または、判定部28は、しきい値の変更を指示する指示信号ではなく、RTS/CTS制御フレームの使用の有効化または無効化を指示する指示信号を生成するようにしてもよい。
判定部28から指示信号を受け取った制御信号送信部26は、これらを含む制御フレームを生成し、送信装置103へ送信する。なお、制御信号送信部26は、判定部28から指示信号とともに電波環境計測部25で計測された電波状況の情報が通知された場合は、電波状況の情報をさらに制御フレームに重畳してもよい。
受信装置203から指示信号を含む制御フレームを受信した送信装置103の制御信号受信部17は、制御フレームに含まれる指示信号を判定部14に通知する。判定部14は、しきい値の変更を指示する指示信号にしたがって、メモリに保持しているテーブル情報のしきい値を更新して、その後のRTS/CTS制御フレームの有効化、無効化の判定に用いる。なお、制御フレームに含まれる指示信号がRTS/CTS制御フレームの使用の有効化または無効化を指示する指示信号である場合は、判定部14は、RTS/CTS制御フレームの使用の有効化または無効化をただちに決定する。
以上述べたように、第3の実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様の効果を奏するとともに、受信装置側で電波状況の情報等をもとにRTS/CTS制御フレームの使用の判定に用いるしきい値を変化させるように送信装置に直接的に指示することで、受信装置側の電波環境の急激な変化に対応して、適切にRTS/CTS制御フレームの使用の要否を判断できるようになる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。本発明は上述した実施例並びに各実施例の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。上記実施例は例示であり、各実施例を組み合わせるなどして、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
101,102,103…送信装置、11…データ送信部、12…確認応答受信部、13…再送率計測部、14…判定部、15…RTS送信部、16…CTS受信部、17…制御信号受信部、18…制御信号送信部、201,202,203…受信装置、21…データ受信部、22…確認応答送信部、23…RTS受信部、24…CTS送信部、25…電波環境計測部、26…制御信号送信部、27…制御信号受信部、28…判定部。

Claims (12)

  1. データフレームを第1の受信装置に対して無線により送信するデータ送信部と、
    前記データ送信部によって送信したデータフレームに対する確認応答フレームを前記第1の受信装置から受信して当該データフレームが正しく受信できなかった旨を検知した場合、あるいは、前記データフレームの送信後の一定期間内に前記確認応答フレームが受信できなかった場合、データフレームを前記データ送信部に再送させる確認応答受信部と、
    前記データ送信部によるデータフレームの送信前に、RTS(Request To Send)制御フレームを前記第1の受信装置に送信するRTS送信部と、
    前記RTS送信部によって送信したRTS制御フレームに対するCTS(Clear To Send)制御フレームを前記第1の受信装置から受信し、前記CTS制御フレームが受信できなかったRTS制御フレームを前記RTS送信部に再送させるCTS受信部と、
    前記データ送信部によって送信したデータフレームの再送率を計測する再送率計測部と、
    前記再送率計測部によって計測されたデータフレームの再送率が第1のしきい値を上回った場合に前記RTS送信部におけるRTS制御フレームの送信を開始させるようにRTS/CTS制御フレームの使用を判定する判定部と
    を備えることを特徴とする送信装置。
  2. 前記判定部は、RTS/CTS制御フレームの使用が行われている状態で、前記再送率計測部によって計測されたデータフレームの再送率が第2のしきい値を下回った場合に前記RTS送信部におけるRTS制御フレームの送信を停止させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
  3. 前記RTS送信部は、送信したRTS制御フレームの再送率をさらに計測し、
    前記判定部は、前記RTS送信部によって計測されたRTS制御フレームの再送率が、第3のしきい値を下回った場合に前記RTS送信部におけるRTS制御フレームの送信を停止させる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の送信装置。
  4. 前記確認応答受信部は、前記データ送信部によって送信したデータフレームに対する確認応答フレームの受信信号レベルを計測し、
    前記判定部は、前記第1の受信装置に対して前記RTS送信部におけるRTS制御フレームの送信を開始させたときに、その直前に前記確認応答受信部によって計測された受信信号レベルをメモリに記憶し、
    前記第1の受信装置と異なる第2の受信装置へ前記データ送信部によって送信したデータフレームに対する確認応答フレームの受信信号レベルが前記メモリに記憶した受信信号レベルを下回った場合に、前記第2の受信装置に対して前記RTS送信部におけるRTS制御フレームの送信を開始させる
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の送信装置。
  5. 前記判定部は、前記データ送信部が送信すべきデータサイズが第4のしきい値を上回った場合、または前記データ送信部が送信すべきデータフレームの時間長が第5のしきい値を上回った場合に、前記RTS送信部におけるRTS制御フレームの送信を開始させる
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の送信装置。
  6. 前記確認応答受信部は、前記データ送信部によって送信したデータフレームに対する確認応答フレームの受信信号レベルを計測し、
    前記判定部は、前記確認応答受信部によって計測された受信信号レベルに応じて前記RTS/CTS制御フレームの使用の判定に用いるしきい値を変更する
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の送信装置。
  7. 自装置の周囲の電波状況を計測する電波環境計測部をさらに備え、
    前記判定部は、前記電波環境計測部によって計測された電波状況に応じて前記RTS/CTS制御フレームの使用の判定に用いるしきい値を変更する
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の送信装置。
  8. 送信装置において実行されるプログラムであって、
    データフレームを前記受信装置に対して無線により送信するデータ送信ステップと、
    前記データ送信ステップによって送信したデータフレームに対する確認応答フレームを前記受信装置から受信して当該データフレームが正しく受信できなかった旨を検知した場合、あるいは、前記データフレームの送信後の一定期間内に前記確認応答フレームが受信できなかった場合、前記データフレームを前記データ送信ステップにおいて再送させる確認応答受信ステップと、
    前記データ送信ステップによるデータフレームの送信前に、RTS(Request To Send)制御フレームを前記受信装置に送信するRTS送信ステップと、
    前記RTS送信ステップによって送信したRTS制御フレームに対するCTS(Clear To Send)制御フレームを前記受信装置から受信し、前記CTS制御フレームが受信できなかったRTS制御フレームを前記RTS送信ステップに再送させるCTS受信ステップと、
    前記データ送信ステップによって送信したデータフレームの再送率を計測する再送率計測ステップと、
    前記再送率計測ステップによって計測されたデータフレームの再送率がしきい値を上回った場合に前記RTS送信ステップにおけるRTS制御フレームの送信を開始させるようにRTS/CTS制御フレームの使用を判定する判定ステップと
    を前記送信装置のコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  9. 送信装置と受信装置とを備える通信システムに用いられる通信方法であって、
    前記送信装置において、
    データフレームを前記受信装置に対して無線により送信するデータ送信ステップと、
    前記データ送信ステップによって送信したデータフレームに対する確認応答フレームを前記受信装置から受信して当該データフレームが正しく受信できなかった旨を検知した場合、あるいは、前記データフレームの送信後の一定期間内に前記確認応答フレームが受信できなかった場合、前記データフレームを前記データ送信ステップにおいて再送させる確認応答受信ステップと、
    前記データ送信ステップによるデータフレームの送信前に、RTS(Request To Send)制御フレームを前記受信装置に送信するRTS送信ステップと、
    前記RTS送信ステップによって送信したRTS制御フレームに対するCTS(Clear To Send)制御フレームを前記受信装置から受信し、前記CTS制御フレームが受信できなかったRTS制御フレームを前記RTS送信ステップに再送させるCTS受信ステップと、
    前記データ送信ステップによって送信したデータフレームの再送率を計測する再送率計測ステップと、
    前記再送率計測ステップによって計測されたデータフレームの再送率がしきい値を上回った場合に前記RTS送信ステップにおけるRTS制御フレームの送信を開始させるようにRTS/CTS制御フレームの使用を判定する判定ステップと
    を含むことを特徴とする通信方法。
  10. 送信装置と受信装置とを備える通信システムであって、
    前記送信装置は、
    データフレームを前記受信装置に対して無線により送信するデータ送信部と、
    前記データ送信部によって送信したデータフレームに対する確認応答フレームを前記受信装置から受信して当該データフレームが正しく受信できなかった旨を検知した場合、あるいは、前記データフレームの送信後の一定期間内に前記確認応答フレームが受信できなかった場合、データフレームを前記データ送信部に再送させる確認応答受信部と、
    前記データ送信部によるデータフレームの送信前に、RTS(Request To Send)制御フレームを前記受信装置に送信するRTS送信部と、
    前記RTS送信部によって送信したRTS制御フレームに対するCTS(Clear To Send)制御フレームを前記受信装置から受信し、前記CTS制御フレームが受信できなかったRTS制御フレームを前記RTS送信部に再送させるCTS受信部と、
    前記データ送信部によって送信したデータフレームの再送率を計測する再送率計測部と、
    前記再送率計測部によって計測されたデータフレームの再送率がしきい値を上回った場合に前記RTS送信部におけるRTS制御フレームの送信を開始させるようにRTS/CTS制御フレームの使用を判定する判定部と
    を備え、
    前記受信装置は、
    前記送信装置からのデータフレームを無線により受信するデータ受信部と、
    前記データ受信部によってデータフレームが正常に受信できたか否かを示す確認応答フレームを前記送信装置へ送信する確認応答送信部と、
    前記送信装置からのRTS制御フレームを受信するRTS受信部と、
    前記RTS受信部によってRTS制御フレームが正常に受信できた場合に、前記RTS制御フレームに対するCTS制御フレームを前記送信装置へ送信するCTS送信部と
    を備えることを特徴とする通信システム。
  11. 前記受信装置は、
    自装置の周囲の電波状況を計測する電波環境計測部と、
    前記電波環境計測部が計測した電波状況を示す情報を含む制御フレームを前記送信装置へ送信する制御信号送信部と
    をさらに備え、
    前記送信装置は、
    前記受信装置からの制御フレームを受信する制御信号受信部
    をさらに備え、
    前記判定部は、前記制御信号受信部によって受信した制御フレームに含まれる電波状況を示す情報に基づいて前記RTS/CTS制御フレームの使用の判定に用いるしきい値を変更する
    ことを特徴とする請求項10に記載の通信システム。
  12. 前記送信装置は、
    前記判定部において前記受信装置に使用する前記RTS/CTS制御フレームの使用の判定に用いるしきい値を格納したテーブル情報を含む制御フレームを前記受信装置に送信する制御信号送信部
    をさらに備え、
    前記受信装置は、
    前記送信装置からの制御フレームを受信する制御信号受信部と、
    前記制御信号受信部によって受信した制御フレームに含まれるテーブル情報をメモリに保持し、前記電波環境計測部が計測した電波状況に基づいて前記テーブル情報に含まれるしきい値を変更すべきかを判定する判定部と
    をさらに備え、
    前記受信装置の制御信号送信部は、前記判定部で前記テーブル情報に格納されたしきい値を変更すべきと判定した場合にしきい値の変更を指示する信号を含む制御フレームを前記送信装置へ送信する
    ことを特徴とする請求項11に記載の通信システム。

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