JP2016119443A - エッチング装置及びエッチング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 エッチング深さのばらつきを抑制できるエッチング装置を提供する。【解決手段】 エッチング装置100は、対象物に液体を散布するための、可動ノズル20及び固定ノズル10と、可動ノズル20の位置及び姿勢の少なくとも一方を変更するためのノズル駆動装置30と、可動ノズル20及び固定ノズル10にエッチング液を個別に供給可能な、第1及び第2エッチング液供給装置40、50を含む供給手段と、エッチング液が散布されている対象物を撮像する撮像素子60と、撮像素子60で得られた撮像画像データに基づいて対象物におけるエッチングの進行状況を解析するデータ解析装置65と、ノズル駆動装置30及び供給手段を制御する制御装置70と、を備え、該制御装置70は、データ解析装置65での解析結果に基づいてノズル駆動装置30を制御可能である。【選択図】 図1
Description
本発明は、エッチング装置及びエッチング方法に係り、更に詳しくは、対象物にエッチング液を散布するエッチング装置及びエッチング方法に関する。
従来、対象物にエッチング液を散布してエッチングする技術が知られている。
そして、特許文献1には、複数のノズルから対象物にエッチング液を散布してエッチングを行う半導体装置の製造方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示されている半導体装置の製造方法では、エッチング深さのばらつきを抑制できなかった。
本発明は、対象物に液体を散布するための、複数のノズルから成るノズル群と、前記複数のノズルにエッチング液を個別に供給可能な供給手段と、エッチング液が散布された前記対象物を撮像する撮像手段と、前記撮像手段で得られた撮像画像データに基づいて前記対象物におけるエッチングの進行状況を解析する解析手段と、前記解析手段での解析結果に基づいて前記供給手段を制御する制御手段と、を備えるエッチング装置である。
本発明によれば、エッチング深さのばらつきを抑制できる。
《第1実施形態》
以下、図1を参照して、第1実施形態を説明する。
以下、図1を参照して、第1実施形態を説明する。
第1実施形態のエッチング装置100は、エッチング対象物(以下では単に「対象物」とも称する)をウェットエッチングする装置である。
エッチング装置100は、図1に示されるように、固定ノズル10、可動ノズル20、ノズル駆動装置30、第1エッチング液供給装置40、第2エッチング液供給装置50、撮像素子60、データ解析装置65、制御装置70などを備えている。以下では、図1に示されるZ軸方向を鉛直方向とするXYZ3次元直交座標系を適宜用いて説明する。
固定ノズル10は、固定タイプのスプレーノズルであり、対象物が支持される支持ステージ80の直上に設置されている。ここでは、対象物は例えば金属膜とされ、この金属膜が上面(+Z側の面)に形成されたウェハが吸着装置(不図示)によって支持ステージ80上に吸着保持される。固定ノズル10は、対象物の全面にエッチング液を散布可能となっている。
可動ノズル20は、可動タイプのスプレーノズルであり、支持ステージ80の上方に配置され、ノズル駆動装置30により駆動される。可動ノズル20は、エッチング対象物の一部にエッチング液を散布可能となっている。
ノズル駆動装置30は、可動ノズル20を支持ステージ80の上方でXY平面(水平面)に沿って1次元又は2次元移動可能、かつ首振り可能に構成されている。すなわち、ノズル駆動装置30は、可動ノズル20の水平方向の位置及び姿勢の少なくとも一方を変更可能に構成されている。可動ノズル20の上記1次元又は2次元移動は、1軸駆動用又は2軸駆動用のアクチュエータにより実現できる。可動ノズル20の上記首振りは、例えば可動ノズル20を保持するヒンジ機構やボールジョイント機構と可動ノズル20を動作させるアクチュエータ(例えばモータ)とにより実現できる。なお、上記1軸駆動用及び2軸駆動用のアクチュエータの構成要素としては、例えば、ガイド機構としてのラック&ピニオン機構、ボールねじ機構、スライドレール機構、駆動源としてのモータ、ソレノイド、シリンダ等が挙げられる。
第1エッチング液供給装置40は、固定ノズル10にエッチング液やリンス用の純水を供給可能な装置であり、制御装置70により制御される。第1エッチング液供給装置40は、固定ノズル10へのエッチング液の供給量(単位時間当たりの供給量もしくは総供給量、以下同様)、濃度、種類の少なくとも1つを変更可能に構成されている。
第2エッチング液供給装置50は、可動ノズル20にエッチング液やリンス用の純水を供給可能な装置であり、制御装置70により制御される。第2エッチング液供給装置40は、可動ノズル20へのエッチング液の供給量、濃度、種類の少なくとも1つを変更可能に構成されている。
撮像素子60は、エッチング液が散布されている(ウェットエッチングされている)対象物を撮像し、得られた撮像画像データをデータ解析装置65に出力する。撮像素子60としては、例えばCCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ等が挙げられる。
データ解析装置65は、撮像素子60からの撮像画像データに基づいて対象物におけるエッチングの進行状況を解析(信号処理)し、その解析結果(以下では「解析データ」とも称する)を制御装置70に出力する。
制御装置70は、データ解析装置65からの解析データに基づいてノズル駆動装置30を制御するとともに、必要に応じて又は解析データに基づいて第1及び第2エッチング液供給装置40、50を個別に制御する。
すなわち、制御装置70は、解析データに基づいてノズル駆動装置30を介して可動ノズル20を駆動することで、可動ノズル20から対象物へのエッチング液の散布範囲を変更することができる。また、制御装置70は、必要に応じて又は解析データに基づいて各エッチング液供給装置を制御することで、該エッチング液供給装置から対応するノズルへのエッチング液の供給量、濃度、種類の少なくとも1つを変更することができる。
制御装置70は、オペレータによる操作部(不図示)を介したエッチング開始要求を受けると、エッチング処理(ウェットエッチング)を開始する。
以下に、エッチング装置100を用いて、ウェハ上に形成された対象物としての金属膜をウェットエッチングする方法の一例を説明する。具体的には、ウェットエッチングにより6インチシリコンウェハ上にアルミニウムによる配線構造を形成する例を説明する。
先ず、アルミニウムによる配線を形成するために、6インチシリコンウェハ全面にアルミニウム膜を形成した後に、配線としてアルミニウムを残す領域にのみフォトレジストによるマスクを形成する。この一連の工程は、一般的な半導体製造プロセス技術を用いて容易に実施できる。
全面にアルミニウム膜が形成され、該アルミニウム膜の保護すべき領域にフォトレジストによるマスクが形成された6インチシリコンウェハを、吸着装置を用いて支持ステージ80上に吸着保持させる。
制御装置70は、エッチング開始要求を受けると、第1エッチング液供給装置40を稼働させて固定ノズル10にエッチング液を供給することによりアルミニウム膜全面に向けてエッチング液を散布してエッチングを開始させる。ここでは、第1エッチング液供給装置40から固定ノズル10に供給されるエッチング液は、アルミニウムのエッチング液として作用する、りん酸:硫酸=4:1で混合したものを80℃に加熱したものが用いられる。
撮像素子60は、エッチング液が散布されているアルミニウム膜を撮像し、得られた撮像画像データをリアルタイムでデータ解析装置65に送る。
データ解析装置65は、撮像素子60からの撮像画像データから、ウェハ上におけるエッチングによりアルミニウムが除去された領域とアルミニウムが残存する領域との反射率の違いに起因するコントラスト(画像の明暗、濃淡)を検出し、相対的にエッチングの進行が遅い領域(相対的に反射率が高く明るい領域、図4参照)を特定し、その特定結果を解析データとして制御装置70に出力する。
なお、エッチングによっては、当初曇って見える対象物の表面が鏡面に変化する場合もあるので、この場合は、対象物の表面の反射率を例えば反射率測定器を用いて測定することでエッチングの進行が遅い領域を特定できる。
また、上記コントラストに代えて、対象物の表面のパターン形状を検出し、該パターン形状における歪な部分をエッチングの進行が遅い領域として特定することもできる。
制御装置70は、データ解析装置65からの特定結果に基づいて、必要に応じてノズル駆動装置30を稼働させるとともに、第2エッチング液供給装置50を稼働させて可動ノズル20からアルミニウム膜におけるエッチングの進行が遅い領域に向けてエッチング液を散布する。結果として、アルミニウム膜のエッチング領域(マスクが形成されていない領域)がほぼ均一にエッチングされる。ここでは、第2エッチング液供給装置40から可動ノズル20に供給されるエッチング液は、アルミニウムのエッチング液として作用する、りん酸:硫酸=4:1で混合したものを80℃に加熱したものが用いられる。
データ解析装置65は、撮像素子60からの撮像画像データを解析中に、反射率の違いに起因するコントラストが完全に消失したとき、エッチングが終端(アルミニウム膜の下面、すなわちウェハの上面)に達したと判断して、制御装置70にエッチング完了信号を出力する。制御装置70は、エッチング完了信号を受信すると、第1及び第2エッチング液供給装置40、50それぞれから供給される液体をエッチング液から純水に切り替え、純水によるリンスを行って、エッチングを完了させる。
以上説明した本実施形態のエッチング装置100は、第1の観点からすると、対象物に液体を散布するための、可動ノズル20及び固定ノズル10と、可動ノズル20の位置及び姿勢の少なくとも一方を変更するためのノズル駆動装置30と、可動ノズル20及び固定ノズル10にエッチング液を個別に供給可能な、第1及び第2エッチング液供給装置40、50を含む供給手段と、エッチング液が散布された対象物を撮像する撮像素子60と、撮像素子60で得られた撮像画像データに基づいて対象物におけるエッチングの進行状況を解析するデータ解析装置65と、ノズル駆動装置30及び供給手段を制御する制御装置70と、を備え、該制御装置70は、データ解析装置65での解析結果に基づいてノズル駆動装置30を制御可能である。
また、本実施形態のエッチング装置100は、第2の観点からすると、対象物に液体を散布するための、可動ノズル20及び固定ノズル10と、可動ノズル20を動作させるためのノズル駆動装置30と、可動ノズル20及び固定ノズル10にエッチング液を個別に供給可能な第1及び第2エッチング液供給装置40、50を含む供給手段と、対象物におけるエッチングの進行状況を画像監視するための撮像素子60と、該撮像素子60で得られた監視画像データを解析(処理)するデータ解析装置65と、ノズル駆動装置30及び供給手段を制御する制御装置70と、を備え、制御装置70は、データ解析装置65での解析結果に基づいてノズル駆動装置30を制御可能である。
そして、固定ノズル10は、対象物の全面に液体を散布可能であり、可動ノズル20は、対象物の一部に液体を散布可能である。
この場合、固定ノズル10から対象物の全面にエッチング液を散布してエッチングを行うとともに、可動ノズル20から対象物におけるエッチングの進行が遅い領域にエッチング液を散布することができる。また、撮像画像データ(監視画像データ)から、エッチングの進行が遅い領域を正確に特定でき、かつエッチング終端を正確に判定することができる。
この結果、エッチング深さのばらつきを抑制できる。
この結果、エッチング深さのばらつきを抑制できる。
これにより、エッチング選択比が小さい場合、すなわちエッチングすべき層とその下層とのエッチングレートの差が小さい場合においても、オーバーエッチングを抑制することができる。
そこで、エッチング装置100は、エッチング終端を定めるためのエッチング抑制層等を有するエッチング選択比が大きいエッチング対象物に限られず、オーバーエッチングのおそれがあるエッチング選択比が小さいエッチング対象物でも充分に対応可能である。
一方、特許文献1(特開2009−105353号公報)では、エッチング対象物全体に散布するノズルと、エッチング液の量が少なくなると予想されるエッチング対象物中央部にエッチング液を散布するノズルを用いているが、エッチング終端を正確に判定することはできない。
詳述すると、特許文献1では、回転しているウェハにエッチング液を散布したときにウェハ中央部のエッチング液の量が少なくなるのを解消するためにウェハ全体にエッチング液を散布するのに加えてウェハ中央部に別途エッチング液を供給している。つまり、引用文献1では、エッチング深さのばらつきが同心円状に分布するということを前提にしているのみであり、ウェハ中央部のエッチング液の供給量を適切に制御することはできない。
しかも、実際のエッチングでは、エッチングのばらつきが厳密に同心円状に分布することはなく、エッチング対象物の膜厚分布や、膜自体が持つ応力の分布などにより様々な分布になるのが一般的である。
結果として、特許文献1では、実際に発生するエッチングのばらつきに対応することができず、エッチング深さのばらつきを抑制できない。
また、データ解析装置65は、撮像画像データから対象物におけるエッチングの進行が遅い領域を特定し、その特定結果を制御装置70に出力するため、制御装置70は、ノズル駆動装置30を介して可動ノズル20をエッチングの進行が遅い領域に向けることができる。
また、データ解析装置65は、撮像画像データから対象物の表面のパターン形状、コントラスト及び反射率の少なくとも1つを求めて、エッチングの進行が遅い領域を特定するため、その特定精度を高めることができる。
また、制御装置70は、データ解析装置65での解析結果に基づいて供給手段を制御可能であるため、適切なエッチング液でエッチングを行うことができる。
また、供給手段は、固定ノズル10及び可動ノズル20へのエッチング液の供給量、種類、濃度の少なくとも1つを個別に変更可能であるため、固定ノズル10及び可動ノズル20にエッチング液を適切に供給することができる。
また、供給手段は、少なくとも2つのノズルにエッチング作用のない液体(たとえば純水)を供給可能であるため、対象物をエッチング完了後にリンスすることができる。
また、エッチング作用のない液体は、純水であるため、対象物を十分に洗浄することができる。
また、第1実施形態のエッチング方法は、エッチング液を散布するための可動ノズル20及び固定ノズル10のうち固定ノズル10から対象物に向けてエッチング液を散布する第1散布工程と、エッチング液が散布された対象物を撮像する工程と、該撮像する工程で得られた撮像画像データに基づいて対象物におけるエッチングの進行状況を解析する工程と、該解析する工程での解析結果に基づいて可動ノズル20の位置及び姿勢の少なくとも一方を変更し、可動ノズル20から対象物に向けてエッチング液を散布する第2散布工程と、を含む。
そして、第1散布工程では、対象物の全面にエッチング液を散布し、解析する工程では、対象物におけるエッチングの進行が遅い領域を特定し、第2散布工程では、エッチングの進行が遅い領域にエッチング液を散布する。
この場合、固定ノズル10から対象物の全面にエッチング液を散布してエッチングを行うとともに、可動ノズル20から対象物におけるエッチングの進行が遅い領域にエッチング液を散布することができる。また、撮像画像データから、エッチングの進行が遅い領域を正確に特定でき、かつエッチング終端を正確に判定することができる。
この結果、エッチング深さのばらつきを抑制できる。
この結果、エッチング深さのばらつきを抑制できる。
また、第2散布工程では、解析結果に基づいて可動ノズル20及び固定ノズル10へのエッチング液の供給を個別に制御可能であるため、可動ノズル20及び固定ノズル10へエッチング液を適切に供給できる。
以下に、他の実施形態を説明するが、他の実施形態では、第1実施形態と同様の機能を有する装置、部材等には同一の符号を付して、その説明を省略する。
《第2実施形態》
図2〜図4を参照して、第2実施形態のエッチング装置200について説明する。
図2〜図4を参照して、第2実施形態のエッチング装置200について説明する。
エッチング装置200は、図2に示されるように、第1実施形態のエッチング装置100の構成に加えて、画像データ格納部90を備えている。画像データ格納部90は、画像データを格納できるものであれば良く、例えばメモリ、ハードディスク等の記憶装置が挙げられる。
画像データ格納部90には、エッチングが正常に終了したときの(エッチングが完了したときの)のエッチング対象物の画像データである目標画像データが格納されている(図3参照)。
第2実施形態でも、第1実施形態と同様に、固定ノズル10からエッチング対象物の全面に向けてエッチング液を散布し、かつ可動ノズル20からエッチングの遅い領域に向けてエッチング液を散布してエッチングを行うが、ここでは、更に、撮像素子60からの撮像画像データと目標画像データとを常時もしくは定期的に比較しながらエッチングの終端を判定する。
具体的には、データ解析装置65が、撮像素子60からの撮像画像データを解析する際に、画像データ格納部90に格納されている目標画像データを読み出し、該目標画像データと撮像画像データとを、エッチング対象物の表面のパターン形状、コントラスト、反射率などにより比較し、撮像画像データがエッチング目標画像データに一致しているか否か、すなわちエッチングが正常に終了したか否かを判断する。
データ解析装置65は、エッチングが正常に終了したと判断した場合には、エッチング終了信号を制御装置70に出力する。制御装置70は、エッチング終了信号を受信すると、第1及び第2エッチング液供給装置40、50から供給される液体をエッチング液から純水に切り替え、純水によるリンスを行って、エッチングを完了させる。
一方、データ解析装置65は、エッチングが正常に終了していないと判断した場合には、撮像画像データと目標画像データとの比較により、エッチングが未終了な領域(以下では「エッチング未終了領域」とも称する)を特定し、その特定結果を制御装置70に出力する。図4には、撮像素子60によって撮像されたエッチング対象物の画像であって、一部の領域のエッチングが終了し、残りの領域のエッチングが未終了(途中)の画像、すなわちエッチングが正常に終了していない画像が示されている。
制御装置70は、データ解析装置65からエッチング未終了領域の特定結果を受信すると、必要に応じてノズル駆動装置30を制御するとともに、第2エッチング液供給装置50を稼働させて、可動ノズル20からエッチング未終了領域にエッチング液を集中的に散布する。
この際も、データ解析装置65は、撮像素子60からの撮像画像データと目標画像データとを常時又は定期的に比較して、エッチングが正常に終了したか否かを判断する。そして、データ解析装置65は、エッチングが正常に終了していないと判断した場合には、エッチング未終了領域を特定し、特定結果を制御装置70に出力する。そして、制御装置70は、エッチング未終了領域にエッチング液を集中的に散布する。
このような一連の動作を、データ解析装置65が、エッチングが正常に終了したと判断するまで(撮像画像データが目標画像データに一致するまで)、繰り返し行う。この一連の動作を繰り返すときは、回を追う毎に、エッチング液を散布すべき領域であるエッチング未終了領域が狭まっていくことになる。
そこで、オーバーエッチングを抑制するために、エッチング液の散布範囲が異なる複数の可動ノズルを用意してエッチング液を散布すべき範囲の大きさに応じて適切な可動ノズルを選択的に使用するようにしても良い。
以上説明した第2実施形態のエッチング装置200は、対象物のエッチング完了後の画像である目標画像データを格納する画像データ格納部90を更に備え、データ解析装置65は、撮像画像データを目標画像データと比較し、エッチングの進行が遅い領域を特定する。
この場合、エッチングの進行が遅い領域をより正確に特定することができる。
この場合、エッチングの進行が遅い領域をより正確に特定することができる。
また、データ解析装置65は、撮像画像データを目標画像データと比較し、対象物におけるエッチング終端を判定するため、エッチング終端を精度良く判定することができる。
なお、第2実施形態では、必ずしもエッチングの進行状況を常時もしくは定期的撮像画像データと目標画像データとを比較する必要はなく、エッチングに要すると想定される時間だけ固定ノズル10のみからエッチング液を散布し、該時間が経過後、撮像画像データと目標画像データとを比較し、エッチングが正常に終了していない場合に、エッチング未終了領域に可動ノズル20からエッチング液を散布するようにしても良い。そして、再度、エッチング対象物の画像を確認し、エッチングが正常に終了している場合には純水でリンスしてエッチングを完了させ、エッチングが正常に終了していない場合にはエッチング未終了領域に可動ノズル20からエッチング液を散布するようにしても良い。
《第3実施形態》
以下に、図5〜図7を参照して、第3実施形態を説明する。
以下に、図5〜図7を参照して、第3実施形態を説明する。
第3実施形態では、GaAs基板上に複数の半導体層(エピタキシャル層)が積層された積層体を含む光デバイス300の製造方法を説明する。
具体的には、光デバイス300は、図5に示されるように、GaAs基板上に複数の半導体層を積層して積層体を作製し、該積層体のGaAs基板側の面とは反対側の面を支持基板に接合し、GaAs基板をエッチングして除去することで製造される。
積層体は、化合物半導体デバイスの一般的な製造プロセスで製造される。詳述すると、積層体は、GaAs基板上に下部半導体多層膜反射鏡、エッチングの進行を遅らせるためのエッチング抑制層、活性層、上部半導体多層膜反射鏡が順次積層された構造を有している。この積層体が支持基板に接合されることで、該積層体のエッチングされる面であるGaAs基板面が露出したエッチング加工対象物が生成される。このエッチング加工対象物からGaAs基板を除去したものが光デバイス300である。すなわち、光デバイス300は、2つの半導体多層膜反射鏡の間に配置された活性層が注入電流により励起され、レーザ発振する面発光レーザ(VCSEL)である。
上部半導体多層膜反射鏡及び下部半導体多層膜反射鏡それぞれは、化合物半導体で形成される分布ブラック反射鏡(DBR:Distributed Bragg Reflection)からなり、レーザ共振器の共振鏡となる。
分布ブラック反射鏡として、一例として、AlAs層及びAl0.1Ga0.9As層のペアを25ペア積層したものを用いている。
また、活性層は、一例として、量子井戸構造、すなわち圧縮して歪ませたInGaAs系とGaAsとの多層構造を有し、構造内の正味歪みを相殺するように構成されている。
一般的に、GaAs系の化合物半導体を使用する場合、組成及び膜厚の設計により、出射されるレーザ光の波長が900〜1200nmの波長範囲で設計することが可能となる。
また、光デバイス300では、活性層における量子井戸構造の層間に形成されるバリア層の吸収によりキャリアを発生させることで量子井戸を励起することができるため、しきい値電流を定めるバリア層のバンドギャップよりも高い光子エネルギーの励起であれば吸収される。そこで、活性層への注入電流をしきい値電流以上とすれば、活性層を励起することが可能である。
本実施形態では、活性層の量子井戸構造を15層の多層構造としている。また、活性層を発振波長が1060nmとなるように設計し、各半導体多層膜反射鏡を1060nmで高反射率となるように設計している。
ここでは、活性層及び各半導体多層膜反射鏡を形成する手法として、金属有機化学気相成長法(MOCVD方)又は化学気相成長法(CVD法)を用いている。
このように層構成の設計により発振波長を選択できることが半導体のエピタキシャル多層構造を用いる利点である。
以下に、積層体及び支持基板を含むエッチング加工対象物に対して、第1及び第2実施形態のエッチング装置100、200のいずれかを用いて、GaAs基板、下部半導体多層膜反射鏡をエッチングして、エッチング抑制層でエッチングを終了させるプロセスについて説明する。ここでのエッチングの手順は、上記第1又は第2実施形態とほぼ同様に行われる。
ここでは、固定ノズル10、可動ノズル20に供給するエッチング液として、アンモニア水と過酸化水素水を1:20の容量比で混合し、温度を20℃に調整したエッチング液を用いた。
一般的にこのようなエッチング加工対象物に対してエッチングを行うと、全面が均一にエッチングされることはなく、図6に示されるようにエッチングの進行(エッチングレート)が速い領域と、エッチングの進行が遅い領域が生じてしまう。すなわち、エッチング加工対象物の中央部から周辺部にかけてエッチングの進行が徐々に速くなる傾向がある。
ここで、エッチング加工対象物を例えば光学顕微鏡等の画像認識手段で観察すると、いわゆる干渉縞を観察することができる(図7参照)。このような干渉縞が観察できることからも、エッチングが均一に進行していないことが分かる。
そこで、干渉縞の中心付近を狙って可動ノズル20からエッチング液を噴霧することで、エッチングの均一化を図ることができる。また、干渉縞の変化もリアルタイムで観察することができるので、精度の高い制御が可能となる。
以上説明した第3実施形態では、対象物は基板上に複数の層が積層された積層体であり、固定ノズル10及び可動ノズル20は、基板に向けてエッチング液を散布可能であるため、積層体の基板を含む部分を略均一にエッチングすることができる。
また、積層体は、基板上に配置された下部半導体多層膜反射鏡と、該下部半導体多層膜反射鏡上に配置されたエッチング抑制層と、該エッチング抑制層上に配置された活性層と、該活性層上に配置された上部半導体多層膜反射鏡と、を含む。
この場合、エッチング抑制層をエッチング終端として略均一にエッチングすることができる。
この場合、エッチング抑制層をエッチング終端として略均一にエッチングすることができる。
このように、エッチング装置100、200は、化合物半導体基板上に膜厚がナノメートルのオーダーで制御されてエピタキシャル成長した積層体に対して、化合物半導体基板のみをエッチングで除去する目的の高精度のエッチングにも充分適応可能である。
なお、上記第3実施形態では、エッチング対象物が、活性層が2つの半導体多層膜反射鏡で挟持された電流励起型の半導体レーザ(面発光レーザ)である光デバイス300の製造に用いられる積層体とされているが、これに限られず、要は、基板上に複数の層(例えば半導体層)が積層された積層体であることが好ましい。
例えば、図9に示される変形例のように、化合物半導体基板上にエッチング抑制層、活性層、半導体多層膜反射鏡がこの順に積層された積層体(図8参照)から、化合物半導体基板をエッチングにより除去することで作製される光デバイス600であって、該活性層が照射光により励起される光励起型の半導体レーザ(図9参照)としても良い。この光励起型の半導体レーザを用いてレーザ発振させるためには、半導体多層膜反射鏡と共にレーザ共振器の共振鏡を構成する外部反射鏡が必要となる。なお、光デバイス600のエッチング抑制層には、照射光の少なくとも一部を透過させる材料を用いることが好ましい。
この光デバイス600では、量子井戸構造の層間に形成されるバリア層の吸収によりキャリアを発生させることで量子井戸を励起することができるため、バリア層のバンドギャップよりも高い光子エネルギーの励起であれば吸収される。そのため励起用光源(例えば半導体レーザ)からの励起光の波長は発振波長以下であれば、活性層を励起することが可能である。
なお、上記第1〜第3実施形態及び変形例では、単一の可動ノズルを用いているが、これに限らず、複数の可動ノズルを用いても良い。例えば、エッチングの進行が遅い領域が複数点在している場合に、複数の可動ノズルから各エッチングの進行が遅い領域にエッチング液を散布するようにしても良い。
また、上記第1〜第3実施形態では、対象物の全面にエッチング液を散布可能な単一の固定ノズルを用いているが、これに限らず、対象物の全面にエッチング液を散布可能な、複数の固定ノズルを含む固定ノズル群を用いても良い。
また、上記第1〜第3実施形態では、固定ノズル10から対象物の全面にエッチング液を散布しながら可動ノズル20から対象物のエッチングの遅い領域にのみエッチング液を散布しているが、これに限られない。
例えば、一の可動ノズルから対象物におけるエッチングの進行が遅い領域にエッチング液を散布するのに並行して、別のノズル(他の可動ノズル又は固定ノズル)から対象物の全面もしくはエッチングの進行が遅い領域以外の領域にエッチング作用がない液体(例えば純水)を散布しても良い。この場合、エッチングの進行が遅い領域のエッチングのみを進行させることができ、かつエッチングの進行が遅い領域のエッチングによってエッチングの進行が遅い領域以外の領域に発生する物質やパーティクルなどの異物を容易に除去することができる。また、この際、一の可動ノズルからのエッチング液の供給量、濃度、種類の少なくとも1つや、別のノズルからのエッチング作用の液体の供給量を調整することで、エッチングの進行が遅い領域に散布されるエッチング液の濃度を所望の濃度にすることができる。なお、エッチングの進行が遅い領域以外の領域が乾燥すると異物を除去することが困難となる。
また、上記第1〜第3実施形態及び変形例では、第1及び第2エッチング液供給装置40、50は、エッチング液の供給量、濃度、種類の少なくとも1つが変更可能に構成されているが、第1及び第2エッチング液供給装置40、50の少なくとも一方は、エッチング液の供給量、濃度、種類の全てが変更不可であっても良い。また、固定ノズル10及び可動ノズル20に個別にエッチング液を供給するための供給手段は、単一の装置で構成されても良い。
また、上記第1〜第3実施形態及び変形例では、ノズル駆動装置30は、可動ノズル20をXY平面に沿った1次元又は2次元移動可能、かつ首振り可能に構成されているが、要は、可動ノズルから対象物の任意の領域にエッチング液を散布できるよう可動ノズルの位置及び姿勢の少なくとも一方を変更可能であれば良い。例えば、ノズル駆動装置を、可動ノズルをXY平面に沿った1次元又は2次元移動、及び首振りに加えて、Z軸方向にも移動可能に構成しても良い。可動ノズル20をZ軸方向に移動可能とすることで散布範囲を調整することが可能となる。また、例えば、ノズル駆動装置を、可動ノズルを例えば1次元又は2次元移動のみ、首振りのみ、Z軸方向の1次元移動のみとなるように構成しても良い。
《第4実施形態》
以下に、図10、図11を参照して、第4実施形態を説明する。
以下に、図10、図11を参照して、第4実施形態を説明する。
第4実施形態のエッチング装置400について説明する。エッチング装置400は、図10に示されるように、複数のノズル105から成るノズル群と、複数のノズル105にエッチング液を個別に供給可能なエッチング液供給装置103と、複数のノズル105にリンス液(例えば純水)を個別に供給可能なリンス液供給装置104と、エッチング液供給装置103及びリンス液供給装置104を制御する制御装置106と、撮像素子60と、データ解析装置65と、を備えている。
ノズル群の複数のノズル105は、支持ステージ80上に支持(吸着保持)された、金属膜(エッチング対象物)が形成された円形のウェハの直上に該ウェハの全域をカバーするように(散布範囲とするように)XY平面に沿ってアレイ状に配置されている。すなわち、各ノズル105は、固定ノズルである。ここでは、複数のノズル105は、ウェハの形状に応じて全体として略円形領域を形成するように配置されている。
なお、ノズル群は、要は、エッチング対象物の全域にエッチング液を散布可能に配置されていれば良く、必ずしもエッチング対象物の形状に応じた形状でなくても良い。
第4実施形態でも、エッチング液が散布されている対象物を撮像素子60で撮像し、その撮像結果(出力信号)からエッチングの進行状況をデータ解析装置65で解析する。
以下に、第4実施形態のエッチング方法について説明する。第4実施形態のエッチング方法は、上記実施形態に対して、エッチング液の散布方法が異なる。
先ず、制御装置106は、エッチング液供給装置103にノズル群の全てのノズルにエッチング液を供給させ、エッチング対象物の全面にエッチング液を散布する(図10参照)。ここでは、各ノズルへのエッチング液の種類、供給量、濃度、種類を同一とする。
エッチングが進行すると、エッチング速度(エッチングレート)の差(ばらつき)によってエッチングが終端に達した領域(エッチング終了領域)とエッチングが終了せず被エッチング物が残っている領域(エッチング未終了領域)とがウェハ上に混在する。
そこで、データ解析装置65は、撮像素子60からの撮像画像データに基づいてエッチング未終了領域を特定し、制御装置106に出力する。制御装置106は、エッチング液供給装置103を制御してエッチング未終了領域に対応するノズル(少なくともエッチング未終了領域にエッチング液を散布可能なノズル)のみにエッチング液を供給し、エッチング未終了領域のみに局所的にエッチング液を散布して、エッチングの進行を均一化する(図11参照)。
なお、ここでは、エッチング液供給装置103、およびリンス液供給装置104を1つずつ配備しているが、種類や濃度の異なるエッチング液、リンス液を同時もしくは切り替えて使用できるようにするために、エッチング液供給装置及びリンス液供給装置の少なくとも一方を複数設けても良い。
ここで、6インチシリコンウェハ上にアルミニウムによる配線構造を形成する工程の例を示す。アルミニウムによる配線を形成するために、6インチシリコンウェハ全面にアルミニウムを形成した後に、配線としてアルミニウムを残す領域にのみレジストによるマスクを形成する。ここまでの工程は、一般的な半導体製造プロセス技術を用いれば容易にできる。このように、全面にアルミニウム、保護する領域にフォトレジストによる保護のためのマスクを形成した6インチウェハを支持ステージ80に吸着、保持させる。エッチング液供給装置103からノズル105に供給するエッチング液として、アルミニウムのエッチング液として作用する、りん酸:硫酸=4:1の容量比で混合したものを80℃に加熱して用いた。エッチングの進行状況は、撮像素子60で観察(撮像)し、エッチングによりアルミニウムが除去された領域と、まだアルミニウムが存在するところの反射率の違いに起因するコントラスト差をデータ解析装置65により判定しながらエッチングを行う。
このように、エッチング装置400では、エッチング中にエッチング対象物の反射率の変化を常にモニタ(画像監視)しながらエッチングを行う。
この際、データ解析装置65は、撮像素子60からリアルタイムで送信される信号を処理し、所定の基準値を越えたコントラスト差が生じた場合に、エッチングの進行に不均一が生じたと判断する。この場合、データ解析装置65は、エッチングの進行の遅い領域を特定し、その特定結果を制御装置106に送信する。そこで、制御装置106は、エッチングの進行の遅い領域に対応する一部のノズルのみからエッチング液を散布するようにエッチング液供給装置103を制御し、周囲に比較して局所的にエッチングが進む状況をつくりだしてエッチングの均一化を行う。
そして、撮像素子60からの信号に対するデータ解析装置65での処理結果に基づいて制御装置106が、反射率の違いに起因するコントラスト差が完全に消失したところをエッチングの終端と判断して、エッチング液供給装置103から上記一部のノズルへのエッチング液の供給を停止し、リンス液供給装置104から各ノズル105への純水の供給を開始して、純水によるリンスを行って、エッチングを完了させる。
以上説明した第4実施形態のエッチング装置400は、第1の観点からすると、対象物に液体を散布するための、複数のノズル105から成るノズル群と、複数のノズル105にエッチング液を個別に供給可能なエッチング液供給装置103と、エッチング液が散布された対象物を撮像する撮像素子60と、該撮像素子60で得られた撮像画像データに基づいて対象物におけるエッチングの進行状況を解析するデータ解析装置65と、該データ解析装置65での解析結果に基づいてエッチング液供給装置103を制御する制御装置106と、を備えている。
また、第4実施形態のエッチング装置400は、第2の観点からすると、対象物に液体を散布するための、複数のノズル105から成るノズル群と、複数のノズル105にエッチング液を個別に供給可能な、エッチング液供給装置103を含む供給手段と、対象物におけるエッチングの進行状況を画像監視するための撮像素子60と、該撮像素子60で得られた監視画像を処理するデータ解析装置65と、該データ解析装置65での処理結果に基づいて供給手段を制御する制御装置106と、を備えている。
そして、ノズル群は、対象物の全面に液体を散布可能に配置され、制御装置106は、解析結果に基づいて、ノズル群の一部のノズル105に対するエッチング液供給装置103によるエッチング液の供給を制御する。
この場合、ノズル群から対象物の全面にエッチング液を散布してエッチングを行った後、一部のノズルから対象物におけるエッチングの進行が遅い領域にエッチング液を散布することができる。また、撮像画像データ(監視画像データ)から、エッチングの進行が遅い領域を正確に特定でき、かつエッチング終端を正確に判定することができる。
この結果、エッチング深さのばらつきを抑制できる。
この結果、エッチング深さのばらつきを抑制できる。
これにより、エッチング選択比が小さい場合、すなわちエッチングすべき層とその下層とのエッチングレートの差が小さい場合においても、オーバーエッチングを抑制することができる。
そこで、エッチング装置400は、エッチング終端を定めるためのエッチング抑制層等を有するエッチング選択比が大きいエッチング対象物に限られず、オーバーエッチングのおそれがあるエッチング選択比が小さいエッチング対象物でも充分に対応可能である。
また、エッチング装置400は、ノズル群を対象物の全面にエッチング液を散布可能に配置し、一部のノズルへのエッチング液の供給を制御できるため、可動ノズルやノズル駆動装置を設けることなく、エッチング深さのばらつきを抑制できる。
この場合、機械的な構造部を少なくできるため、エッチングプロセスの再現性、安定性を向上させることができる。また、故障のリスクを軽減することもできる。
また、エッチング装置400でも、エッチング対象物を第3実施形態の積層体とすることで、エッチング装置100、200と同様に、化合物半導体基板上に膜厚がナノメートルのオーダーで制御されてエピタキシャル成長した積層体に対して、化合物半導体基板のみをエッチングで除去する目的の高精度のエッチングにも充分適応可能である。
なお、エッチング装置400のエッチング対象物は、第3実施形態の積層体に限らず、要は、基板上に複数の層(例えば半導体層)が積層された積層体であることが好ましい。
なお、第4実施形態では、制御装置は、ノズル群の全ノズルからのエッチング液の散布を行った後、エッチングの進行が遅い領域に対応する一部のノズルのみからエッチング液の散布を行うことで、エッチング深さのばらつきを抑制しているが、これに限られない。例えば、ノズル群の全ノズルからのエッチング液の散布を行っている途中に、一部のノズルに対するエッチング液供給装置103によるエッチング液の供給量、濃度、種類の少なくとも1つを変更して、エッチング深さのばらつきを抑制しても良い。具体的には、エッチングの進行が相対的に遅い領域に対応する一部のノズルに供給するエッチング液の供給量及び濃度の少なくとも一方を残りのノズルに供給するエッチング液よりも大きくし、種類をエッチング効果のより大きいものに変更しても良い。また、エッチングの進行が相対的に早い領域に対応する一部のノズルに供給するエッチング液の供給量、濃度を残りのノズルに供給するエッチング液よりも小さくし、種類をエッチング効果のより小さいものに変更しても良い。
《第5実施形態》
以下に、図12を参照して、第5実施形態を説明する。
以下に、図12を参照して、第5実施形態を説明する。
第5実施形態のエッチング装置500は、図12に示されるように、第4実施形態のエッチング装置400の構成に加えて、画像データ格納部90を備えている。画像データ格納部90は、画像データを格納できるものであれば良く、例えばメモリ、ハードディスク等の記憶装置が挙げられる。
画像データ格納部90には、エッチングが正常に終了したときの(エッチングが完了したときの)のエッチング対象物の画像データである目標画像データが格納されている(図3参照)。
第5実施形態でも、第4実施形態と同様に、ノズル群からエッチング対象物の全面に向けてエッチング液を散布した後、一部のノズル105からエッチングの相対的に遅い領域に向けてエッチング液を散布してエッチングを行うが、ここでは、更に、撮像素子60からの撮像画像データと目標画像データとを常時もしくは定期的に比較しながらエッチングの終端を判定する。
具体的には、データ解析装置65が、撮像素子60からの撮像画像データを解析する際に、画像データ格納部90に格納されている目標画像データを読み出し、該目標画像データと撮像画像データとを、エッチング対象物の表面のパターン形状、コントラスト、反射率などにより比較し、撮像画像データがエッチング目標画像データに一致しているか否か、すなわちエッチングが正常に終了したか否かを判断する。
データ解析装置65は、エッチングが正常に終了したと判断した場合には、エッチング終了信号を制御装置106に出力する。制御装置106は、エッチング終了信号を受信すると、エッチング液供給装置から供給される液体をエッチング液から純水に切り替え、純水によるリンスを行って、エッチングを完了させる。
一方、データ解析装置65は、エッチングが正常に終了していないと判断した場合には、撮像画像データと目標画像データとの比較により、エッチングが未終了な領域(以下では「エッチング未終了領域」とも称する)を特定し、その特定結果を制御装置106に出力する。図4には、撮像素子60によって撮像されたエッチング対象物の画像であって、一部の領域のエッチングが終了し、残りの領域のエッチングが未終了(途中)の画像、すなわちエッチングが正常に終了していない画像が示されている。
制御装置106は、データ解析装置65からエッチング未終了領域の特定結果を受信すると、エッチング液供給装置103を制御して、一部のノズル105のみからエッチング未終了領域にエッチング液を集中的に散布する。
この際も、データ解析装置65は、撮像素子60からの撮像画像データと目標画像データとを常時又は定期的に比較して、エッチングが正常に終了したか否かを判断する。そして、データ解析装置65は、エッチングが正常に終了していないと判断した場合には、エッチング未終了領域を特定し、特定結果を制御装置106に出力する。そして、制御装置106は、エッチング未終了領域にエッチング液を集中的に散布する。
このような一連の動作を、データ解析装置65が、エッチングが正常に終了したと判断するまで(撮像画像データが目標画像データに一致するまで)、繰り返し行う。この一連の動作を繰り返すときは、回を追う毎に、エッチング液を散布すべき領域であるエッチング未終了領域が狭まっていくことになる。
そこで、オーバーエッチングを抑制するために、エッチング液を散布すべき範囲の大きさに応じてエッチング液を供給するノズルの数を調整するようにしても良い。
以上説明した第5実施形態のエッチング装置500は、対象物のエッチング完了後の画像である目標画像データを格納する画像データ格納部90を更に備え、データ解析装置65は、撮像画像データを目標画像データと比較し、エッチングの進行が遅い領域を特定する。
この場合、エッチングの進行が遅い領域をより正確に特定することができる。
この場合、エッチングの進行が遅い領域をより正確に特定することができる。
また、データ解析装置65は、撮像画像データを目標画像データと比較し、対象物におけるエッチング終端を判定するため、エッチング終端を精度良く判定することができる。
また、エッチング装置500でも、エッチング対象物を第3実施形態の積層体とすることで、エッチング装置100、200、400と同様に、化合物半導体基板上に膜厚がナノメートルのオーダーで制御されてエピタキシャル成長した積層体に対して、化合物半導体基板のみをエッチングで除去する目的の高精度のエッチングにも充分適応可能である。
なお、エッチング装置500のエッチング対象物は、第3実施形態の積層体に限らず、要は、基板上に複数の層(例えば半導体層)が積層された積層体であることが好ましい。
なお、第5実施形態では、必ずしもエッチングの進行状況を常時もしくは定期的撮像画像データと目標画像データとを比較する必要はなく、エッチングに要すると想定される時間だけノズル群から対象物の全面にエッチング液を散布し、該時間が経過後、撮像画像データと目標画像データとを比較し、エッチングが正常に終了していない場合に、エッチング未終了領域に一部のノズル105からエッチング液を散布するようにしても良い。そして、再度、エッチング対象物の画像を確認し、エッチングが正常に終了している場合には純水でリンスしてエッチングを完了させ、エッチングが正常に終了していない場合にはエッチング未終了領域に一部のノズルからエッチング液を散布するようにしても良い。
また、上記第4及び第5実施形態では、対象物におけるエッチングの進行が相対的に遅い領域を特定し、該遅い領域に対応する一部のノズルのみからエッチング液を散布させてエッチング深さのばらつきを抑制しているが、これに限られない。例えば、対象物におけるエッチングの進行が相対的に早い領域を特定し、該早い領域に対応する一部のノズル105へのエッチング液の供給量、濃度、種類の少なくとも1つを変更してエッチング深さのばらつきを抑制しても良い。具体的には、エッチングの進行が相対的に早い領域に対応する一部のノズルに供給するエッチング液の供給量及び濃度の少なくとも一方を残りのノズルに供給するエッチング液よりも小さくし(0を含む)、種類をエッチング効果のより小さいものに変更しても良い。
また、上記各実施形態のエッチング装置によるエッチング対象物は、上記各実施形態及び変形例で説明したものに限らず、要は、ウェットエッチングの対象となる物であれば良い。
10…固定ノズル、20…可動ノズル、30…ノズル駆動装置(駆動手段)、40…第1エッチング液供給装置(供給手段の一部)、50…第2エッチング液供給装置(供給手段の一部)、60…撮像素子(撮像手段)、65…データ解析装置(解析手段、処理手段)、70…制御装置(制御手段)、90…画像データ格納部(格納手段)、103…エッチング液供給装置(供給手段の一部)、104…リンス液供給装置(供給手段の一部)、105…ノズル、106…制御装置(制御手段)、100、200、400、500…エッチング装置。
Claims (22)
- 対象物に液体を散布するための、複数のノズルから成るノズル群と、
前記複数のノズルにエッチング液を個別に供給可能な供給手段と、
エッチング液が散布された前記対象物を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段で得られた撮像画像データに基づいて前記対象物におけるエッチングの進行状況を解析する解析手段と、
前記解析手段での解析結果に基づいて前記供給手段を制御する制御手段と、を備えるエッチング装置。 - 前記ノズル群は、前記対象物の全面に液体を散布可能に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のエッチング装置。
- 前記解析手段は、前記撮像画像データから、前記対象物におけるエッチングの進行が相対的に遅い領域又は早い領域を特定し、
前記制御手段は、前記ノズル群における前記遅い領域又は前記早い領域に対応する一部のノズルに対するエッチング液の供給を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のエッチング装置。 - 前記制御手段は、前記一部のノズルに対するエッチング液の供給量、濃度、種類の少なくとも1つを変更することを特徴とする請求項3に記載のエッチング装置。
- 前記解析手段は、前記遅い領域を特定し、
前記制御手段は、前記遅い領域に対応する一部のノズルのみにエッチング液を供給することを特徴とする請求項3に記載のエッチング装置。 - 対象物に液体を散布するための、少なくとも1つの可動ノズルを含む複数のノズルと、
前記可動ノズルの位置及び姿勢の少なくとも一方を変更するための駆動手段と、
前記複数のノズルにエッチング液を個別に供給可能な供給手段と、
エッチング液が散布された前記対象物を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段で得られた撮像画像データに基づいて前記対象物におけるエッチングの進行状況を解析する解析手段と、
前記解析手段での解析結果に基づいて前記駆動手段を制御する制御手段と、を備えるエッチング装置。 - 前記複数のノズルは、前記対象物の全面に液体を散布可能に配置された固定ノズル又は固定ノズル群を更に含み、
前記可動ノズルは、前記対象物の一部に液体を散布可能であることを特徴とする請求項6に記載のエッチング装置。 - 前記解析手段は、前記撮像画像データから、前記対象物におけるエッチングの進行が相対的に遅い領域を特定し、
前記制御手段は、前記可動ノズルから前記遅い領域に液体を散布可能に前記可動ノズルの位置及び姿勢を変更することを特徴とする請求項6又は7に記載のエッチング装置。 - 前記解析手段は、前記撮像画像データから、前記対象物の表面のパターン形状、コントラスト及び反射率の少なくとも1つを求めて、前記エッチングの進行が相対的に遅い領域又は早い領域を特定することを特徴とする請求項3〜5、8に記載のエッチング装置。
- 前記対象物のエッチング完了後の画像である目標画像データを格納する格納手段を更に備え、
前記解析手段は、前記撮像画像データを前記目標画像データと比較し、前記エッチングの進行が相対的に遅い領域又は早い領域を特定することを特徴とする請求項3〜5、8に記載のエッチング装置。 - 前記解析手段は、前記撮像画像データを前記目標画像データと比較し、前記対象物におけるエッチング終端を判定することを特徴とする請求項10に記載のエッチング装置。
- 前記供給手段は、前記複数のノズルのうち少なくとも1つのノズルにエッチング作用のない液体を供給可能であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のエッチング装置。
- 前記液体は、純水であることを特徴とする請求項12に記載のエッチング装置。
- 前記対象物は、基板上に複数の層が積層された積層体であり、
前記複数のノズルは、前記基板に向けてエッチング液を散布可能であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載のエッチング装置。 - 前記積層体は、
前記基板上に積層されたエッチング抑制層と、
前記エッチング抑制層上に積層された活性層と、
前記活性層上に積層された半導体多層膜反射鏡と、を含むことを特徴とする請求項14に記載のエッチング装置。 - 前記積層体は、前記基板と前記エッチング抑制層との間に配置された別の半導体多層膜反射鏡を更に含むことを特徴とする請求項15に記載のエッチング装置。
- 複数のノズルから成るノズル群から対象物にエッチング液を散布する工程と、
エッチング液が散布された前記対象物を撮像する工程と、
前記撮像する工程で得られた撮像画像データに基づいて前記対象物におけるエッチングの進行状況を解析する工程と、
前記解析する工程での解析結果に基づいて、前記ノズル群の一部のノズルに対するエッチング液の供給を制御する工程と、を含むエッチング方法。 - 前記解析する工程では、前記対象物におけるエッチングの進行が相対的に遅い領域又は早い領域を特定し、
前記一部のノズルは、前記エッチングの進行が相対的に遅い領域又は早い領域に液体を散布可能な少なくとも1つの前記ノズルであることを特徴とする請求項17に記載のエッチング方法。 - 少なくとも1つの可動ノズルを含む複数のノズルのうち前記可動ノズル以外のノズルから対象物にエッチング液を散布する第1散布工程と、
エッチング液が散布された前記対象物を撮像する工程と、
前記撮像する工程で得られた撮像画像データに基づいて前記対象物におけるエッチングの進行状況を解析する工程と、
前記解析する工程での解析結果に基づいて前記可動ノズルの位置及び姿勢の少なくとも一方を変更し、前記可動ノズルから前記対象物にエッチング液を散布する第2散布工程と、を含むエッチング方法。 - 前記解析する工程では、前記撮像画像データから、前記対象物におけるエッチングの進行が相対的に遅い領域を特定し、
前記第2散布工程では、前記エッチングの進行が相対的に遅い領域にエッチング液を散布することを特徴とする請求項19に記載のエッチング方法。 - 対象物に液体を散布するための、複数のノズルから成るノズル群と、
前記複数のノズルにエッチング液を個別に供給可能な供給手段と、
前記対象物におけるエッチングの進行状況を画像監視するための監視手段と、
前記監視手段で得られた監視画像を処理する処理手段と、
前記処理手段での処理結果に基づいて前記供給手段を制御する制御手段と、を備えるエッチング装置。 - 対象物に液体を散布するための、少なくとも1つの可動ノズルを含む複数のノズルと、
前記可動ノズルの位置及び姿勢の少なくとも一方を変更するための駆動手段と、
前記複数のノズルにエッチング液を個別に供給可能な供給手段と、
前記対象物におけるエッチングの進行状況を画像監視するための監視手段と、
前記監視手段で得られた監視画像を処理する処理手段と、
前記処理手段での処理結果に基づいて前記駆動手段を制御する制御装置と、を備えるエッチング装置。
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