JP2016119236A - 粒子線照射装置および粒子線照射装置の制御方法 - Google Patents

粒子線照射装置および粒子線照射装置の制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016119236A
JP2016119236A JP2014258666A JP2014258666A JP2016119236A JP 2016119236 A JP2016119236 A JP 2016119236A JP 2014258666 A JP2014258666 A JP 2014258666A JP 2014258666 A JP2014258666 A JP 2014258666A JP 2016119236 A JP2016119236 A JP 2016119236A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particle beam
irradiation
irradiation apparatus
accelerator
charged particle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014258666A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6358948B2 (ja
Inventor
亮介 品川
Ryosuke Shinagawa
亮介 品川
松田 浩二
Koji Matsuda
浩二 松田
田所 昌宏
Masahiro Tadokoro
昌宏 田所
博行 関川
Hiroyuki Sekikawa
博行 関川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2014258666A priority Critical patent/JP6358948B2/ja
Priority to PCT/JP2015/083307 priority patent/WO2016104040A1/ja
Publication of JP2016119236A publication Critical patent/JP2016119236A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6358948B2 publication Critical patent/JP6358948B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N5/00Radiation therapy
    • A61N5/10X-ray therapy; Gamma-ray therapy; Particle-irradiation therapy
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/29Measurement performed on radiation beams, e.g. position or section of the beam; Measurement of spatial distribution of radiation
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21KTECHNIQUES FOR HANDLING PARTICLES OR IONISING RADIATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; IRRADIATION DEVICES; GAMMA RAY OR X-RAY MICROSCOPES
    • G21K5/00Irradiation devices
    • G21K5/04Irradiation devices with beam-forming means
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05HPLASMA TECHNIQUE; PRODUCTION OF ACCELERATED ELECTRICALLY-CHARGED PARTICLES OR OF NEUTRONS; PRODUCTION OR ACCELERATION OF NEUTRAL MOLECULAR OR ATOMIC BEAMS
    • H05H13/00Magnetic resonance accelerators; Cyclotrons
    • H05H13/04Synchrotrons

Abstract

【課題】簡便な手段により、照射線量誤差を小さくすることを可能とした粒子線照射装置および粒子線照射装置の制御方法を提供する。【解決手段】陽子や炭素などの荷電粒子ビームを照射対象へ照射するための粒子線照射装置において、制御装置によってレイヤ(層)変更、遠隔スポットへ移動する直前のスポット等、任意に計画されたビーム停止タイミングであるコントロールポイントに到達する所定タイミング前の数MU単位の前に達した時点からビーム強度を減少させる制御を行う。【選択図】 図7

Description

本発明は、粒子線照射装置および粒子線照射装置の制御方法に関する。
照射線量制御システムのコストを低減し、かつ照射線量誤差を小さくすることができる荷電粒子ビーム加速器のビーム出射制御方法として、例えば特許文献1には、荷電粒子ビーム加速器を備え、この荷電粒子ビーム加速器から出射された荷電粒子ビームを被照射体の設置位置まで輸送し、この輸送された荷電粒子ビームを前記被照射体の特定の照射部位に照射するようにした荷電粒子ビーム照射システムにおいて、少なくとも1の照射部位に対して予め設定された計画線量の照射に対応した1回の照射内で荷電粒子ビーム加速器から出射される荷電粒子ビームの出射ビーム強度を2段階以上に変化させるようにした発明が記載されている。
特開2007−311125号公報
がん等の患者の患部に陽子や炭素イオン等の荷電粒子ビーム(イオンビーム、粒子線ともいう)を照射する治療方法が知られている。この治療に用いる粒子線照射装置は、荷電粒子ビーム発生装置、ビーム輸送系、および照射装置を備えている。
照射装置の照射方式としては、散乱体によってビームを広げた後に患部形状に合わせて切り出す散乱体方式や、細かいビームを患部領域内に走査させるスキャニング方式が知られている。
スキャニング方式を用いた粒子線照射装置において、荷電粒子ビーム発生装置の加速器で加速された荷電粒子ビームは、ビーム輸送系を経て照射装置に達し、照射装置に備えられた走査用電磁石で走査された後、照射装置から患者の患部に照射される。
このスキャニング方式には、スポットスキャニング方式や、ラスタースキャニング方式などがある。
スポットスキャニング方式は、患部の照射平面上をスポットと呼ばれる線量管理領域に分割し、スポット毎に走査を停止して設定した照射線量に到達するまでビームを照射した後にビームを停止し、次の照射スポット位置に移動する。このようにスポットスキャニング方式は、照射開始位置をスポット毎に更新する照射法である。
また、ラスタースキャニング方式は、スポットスキャニング方式と同様に線量管理領域を設定するが、スポット毎にビーム走査を停止せず、ビームを走査経路上を走査しながら照射する。そのため、一回当たりの照射線量を低くし、複数回繰り返し照射するリペイント照射を実施することで照射線量の一様度を向上する。このようにラスタースキャニング方式は、照射開始位置を走査経路毎に更新する照射法である。
荷電粒子ビーム加速器を用いたスポットスキャニング照射では、スポット毎の照射線量誤差を1%以下にすることが求められており、粒子線照射装置はこれを前提に構築されている。当然、ラスタースキャニング方式や散乱体方式を用いた粒子線照射装置においても、照射線量誤差を極力低くすることが求められている。
荷電粒子ビームの加速器としてシンクロトロンを用いる場合は、ビーム出射を高速に制御する方式が用いられる。ここで、システム全体を考慮したビーム遮断時間は有限である。例えばシンクロトロンによっては荷電粒子ビームの停止までの時間が1ms程度とスポットに照射する時間よりも長くなる場合がある。この場合、ビーム停止が長くなることで、次のレイヤ(層)への線量カウントに影響してしまうとの問題がある。
また、特許文献1に記載のように、少なくとも1の照射部位に対して予め設定された計画線量の照射に対応した1回の照射内で荷電粒子ビーム加速器から出射される荷電粒子ビームの出射ビーム強度を2段階以上に変化させる場合、変化させるタイミングは計画線量に依存するため、非常に細かい制御が必要となる。
例えば、特許文献1に記載の技術で、スポットスキャニング方式を採用する場合、各スポットごとの計画線量に応じてビーム強度を変化させる必要があり、非常に細かい制御が必要となるが、このような非常に細かい制御は実現が非常に困難である。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、簡便な手段により、照射線量誤差を小さくすることを可能とした粒子線照射装置および粒子線照射装置の制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、荷電粒子ビームを加速・出射する加速器と、この加速器から出射された荷電粒子ビームを照射対象に照射する照射装置と、前記加速器および前記照射装置を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、任意に計画されたビーム停止タイミングであるコントロールポイントに到達する所定タイミング前に到達したら前記荷電粒子ビームの強度を減少させる制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば、簡便な手段により、照射線量誤差を小さくすることができる。
本発明の粒子線照射装置の一実施形態である重粒子線照射システムの全体構成を示す概念図である。 本発明の粒子線照射装置の一実施形態である重粒子線照射システムのスキャニング照射装置の詳細を表す概念図である。 患部領域における線量分布の一様性を確保するために各層で照射する線量分布の一例を表す概念図である。 図1に示した粒子線照射装置の照射対象である患部領域の層分けの一例を表す図である。 図1に示した治療計画装置で計画した治療計画情報の一部であって、照射時における各層のスキャニング照射を実施する指令信号の内容の一例を示す図である。 図1に示した粒子線照射装置の照射対象である患部領域の一例を表す図である。 本発明の粒子線照射装置の一実施形態の荷電粒子ビームのフィードバック電流目標値の制御のタイムチャート図である。 本発明の粒子線照射装置の一実施形態の制御の一例を示したフローチャート図である。 比較の荷電粒子ビームのフィードバック電流目標値の制御のタイムチャート図である。
本発明の実施形態である粒子線照射装置について、図面を用いて詳細に説明する。本実施形態では、粒子線照射装置として、炭素イオン等の重粒子線照射システムを例にして説明する。
図1は、本実施形態の粒子線照射装置である重粒子線照射システムの概略図であり、図2は、本実施形態の粒子線照射装置を構成するスキャニング照射装置の概略図である。
図1において、重粒子線照射システムは、治療室内の治療ベッドに固定された患者30の患部31に荷電粒子ビーム(重粒子線)を照射して治療を施すものであり、荷電粒子ビーム発生装置1と、荷電粒子ビーム発生装置1の下流側に接続されたビーム輸送系4と、この輸送系4に接続され、荷電粒子を患者30の患部31に照射するスキャニング照射装置15と、これら荷電粒子ビーム発生装置、ビーム輸送系、およびスキャニング照射装置15を治療計画に基づいて制御する制御システム90を備えている。
荷電粒子ビーム発生装置1は、イオン源(図示せず)、前段荷電粒子ビーム発生装置(ライナック)11およびシンクロトロン(加速器)12を有する。シンクロトロン12は、高周波印加装置9および加速装置10を有する。高周波印加装置9は、シンクロトロン12の周回軌道に配置された高周波印加電極93と高周波電源91とを開閉スイッチ92にて接続して構成される。
加速装置(荷電粒子ビームエネルギー変更装置)10は、その周回軌道に配置された高周波加速空胴(図示せず)、および高周波加速空胴に高周波電力を印加する高周波電源(図示せず)を備える。
イオン源で発生した重粒子イオンは前段荷電粒子ビーム発生装置11(例えば直線荷電粒子ビーム発生装置)で加速される。
前段荷電粒子ビーム発生装置11から出射されたイオンビーム(重粒子イオンのビーム)はシンクロトロン12に入射される。
荷電粒子ビームであるそのイオンビームは、シンクロトロン12で、高周波電源から高周波加速空胴を経てイオンビームに印加される高周波電力によってエネルギーを与えられて加速される。
シンクロトロン12内を周回するイオンビームのエネルギーが設定されたエネルギー(例えば100〜200MeV)までに高められた後、高周波電源91からの出射用の高周波が、閉じられた開閉スイッチ92を経て高周波印加電極93に達し、高周波印加電極93よりイオンビームに印加される。
安定限界内で周回しているイオンビームは、この高周波の印加によって安定限界外に移行し、出射用デフレクタ8を通ってシンクロトロン12から出射される。イオンビームの出射の際には、シンクロトロン12に設けられた四極電磁石13および偏向電磁石14に導かれる電流が電流設定値に保持され、安定限界もほぼ一定に保持されている。
開閉スイッチ92を開いて高周波印加電極93への高周波電力の印加を停止することによって、シンクロトロン12からのイオンビームの出射が停止される。
シンクロトロン12から出射されたイオンビームは、ビーム輸送系4より下流側へ輸送される。ビーム輸送系4は、四極電磁石18および偏向電磁石17と、治療室内に配置されたスキャニング照射装置15に連絡されるビーム経路62にビーム進行方向上流側より配置された四極電磁石21、四極電磁石22、偏向電磁石23、偏向電磁石24とを備える。ビーム輸送系4へ導入されたイオンビームは、ビーム経路62を通ってスキャニング照射装置15へと輸送される。
治療室の内部には回転ガントリー(図示せず)が設置され、スキャニング照射装置15は、ビーム輸送系の一部とともに、この回転ガントリーの略筒状の回転胴(図示せず)に設置されている。回転胴はモータ(図示せず)により回転可能であり、回転胴内には治療ゲージ(図示せず)が形成される。
スキャニング照射装置15のケーシング(図示せず)内には、ビーム進行方向(図1および図2中下方向、図2中Z方向)上流側から、ビームの入射位置を検出する入射位置モニタ(図示せず)、ビームを走査するための走査電磁石5A,5B、およびビーム走査位置を検出するビーム位置モニタ6A、ビーム走査位置での照射線量を検出する線量モニタ6B等が設置される。
走査電磁石5A,5Bは、例えばビーム軸と垂直な平面上において互いに直交する方向(X方向,Y方向)にビームを偏向し照射位置をX方向およびY方向に動かすためのものである。
図2に示すように、これらの走査電磁石5A,5Bは、走査電磁石電源7A,7Bに接続されており、この走査電磁石電源7A,7Bから走査電磁石5A,5Bへの供給電流を制御する電源制御装置42が設けられている。電源制御装置42は、スキャニングコントローラ41からの制御信号に応じて走査電磁石5A,5Bへの供給電流を制御し、走査電磁石5A,5Bの励磁磁場をそれぞれ制御する。このように制御された走査電磁石5A,5Bの励磁磁場により、それぞれ荷電粒子ビームを偏向するようになっている。
ビーム位置モニタ6Aは、走査電磁石5A,5Bによるビーム走査位置が制御位置(設定値)にあるかどうかを検出するものであり、その検出信号が走査位置計測装置11Aに出力されてビーム走査位置が演算され、その演算データがスキャニングコントローラ41に出力されるようになっている。
線量モニタ6Bは、ビーム位置モニタ6Aにより走査されたビームの照射線量を検出するものであり、その検出信号が線量計測装置11Bに出力されて線量値が演算され、その演算データがスキャニングコントローラ41に出力されるようになっている。スキャニングコントローラ41は、線量モニタ6Bから入力された演算データとメモリに記憶された治療計画情報中の設定線量値とを比較し、その差がゼロになるように、出射用の高周波信号を高周波電源91に対して出力する、いわゆるフィードバック制御を行う。
図1に戻り、治療用ベッド29は、スキャニング照射装置15からイオンビームを照射する前に、ベッド駆動装置(図示せず)によって移動され上記治療ゲージ内に挿入されるとともに、スキャニング照射装置15に対する照射にあたっての位置決めが行われる。回転胴はガントリーコントローラ(図示せず)によってモータの回転を制御することによって回転され、スキャニング照射装置15のビーム軸が患者30の患部31を向くようになる。
ビーム経路62を経て逆U字状のビーム輸送装置からスキャニング照射装置15内へ導入されたイオンビームは、走査電磁石(荷電粒子ビーム走査装置)5A,5Bによって順次照射位置を走査され、患者30の患部(例えば癌や腫瘍の発生部位)31に照射される。照射されたイオンビームは、患部31においてそのエネルギーを放出し、高線量領域を形成する。
次に、本実施形態の粒子線照射装置が備えている制御システム90を、図1および図2を用いて説明する。
制御システム90は、治療計画装置140で作成した治療計画データを格納するデータベース110と、荷電子粒子ビーム発生装置1およびビーム輸送系4を制御する加速器・輸送系コントローラ40(以下、加速器コントローラ40という)、スキャニング照射装置15を制御するスキャニングコントローラ41と、データベース110から読み込んだ治療計画データに基づき、加速器コントローラ40およびスキャニングコントローラ41をそれぞれ制御する中央制御装置100とを有する。
データベースに記憶されている患者毎の上記治療計画情報(患者情報)は、特に図示を行わないが、患者IDナンバー、照射量(一回当たり)、照射エネルギー、照射方向、照射位置等のデータを含んでいる。
中央制御装置100は、例えばキーボードやマウス等の入力装置から入力された患者識別情報に応じて、データベース110から、これから治療を行う患者30に関する上記の治療計画情報を読み込む。この患者別治療計画情報内の照射エネルギー値によって、既に述べた各電磁石への励磁電力供給の制御パターンが決定する。
中央制御装置100内のメモリには、予め電力供給制御テーブルが記憶されており、照射エネルギーの各種の値(70,80,90,…[Mev]等)に応じて、シンクロトロン12を含む荷電粒子ビーム発生装置1における四極電磁石13および偏向電磁石14、ビーム輸送系4の四極電磁石18、偏向電磁石17、四極電磁石21,22、偏向電磁石23,24に対する供給励磁電力値またはそのパターンが予め設定されている。
また、中央制御装置100内のCPUでは、上記治療計画情報と上記電力供給制御テーブルとを用いて、これから治療を受けようとする患者に関する荷電粒子ビーム発生装置1や各ビーム経路に配置された電磁石を制御するための制御指令データ(制御指令情報)が作成される。このようにして作成された制御指令データは、スキャニングコントローラ41および加速器コントローラ40へ出力される。
本実施形態の重粒子線照射システムでは、治療計画装置140により作成した治療計画情報に基づき、中央制御装置100、スキャニングコントローラ41、加速器コントローラ40が互いに連携して制御を行う。これらの制御について説明する。
まず、標的の深さとイオンビームのエネルギーとの関係を説明する。標的は、患部31を含むイオンビームの照射対象領域であり、患部31よりもいくらか大きくなる。図3に体内の深さとイオンビームによる線量の関係の例を示す。荷電粒子ビームは、エネルギーを失って止まる際に周囲に極めて大きなエネルギーを付与するため、その到達深度で線量ピークを有する。この線量のピークをブラッグピークと呼ぶ。
標的へのイオンビームの照射はブラッグピークの位置で行われる。ブラッグピークの位置は、イオンビームのエネルギーにより変化する。従って、標的を深さ方向(体内でのイオンビームの進行方向)において複数の層(スライス)に分割し、イオンビームのエネルギーを深さ(各層)に応じて変えることによって、深さ方向に厚みを持つ標的(標的領域)の全域に一様にイオンビームを照射することができる。治療計画装置140は、このような観点に基づき、標的領域を深さ方向に分割する層の数を決定する。
図4は、上記のようにして決定した層の一例を表す図である。この例では、患部31が最下層より患者30の体表面に向かって層1,2,3,4の4つの層に分割されている。各層はX方向に20cmY方向に10cmの広がりをもっている例である。図3の線量分布は、図4のA−A′断面での深さ方向の線量分布である。
以上のようにして、層数が決定した後、治療計画装置140は、各層(標的断面)内で深さ方向と直角方向に分割するスポット(照射位置)数を決定する。
なお、全てのスポットにおいて、1つのスポットを複数回分割照射する場合もあり、各スポットに対する照射線量のばらつきをある範囲内におさえ、標的全域で線量分布がほぼ一様となるよう、各スポットでの照射回数と1回当たりの照射量(目標照射量)が決定する。
上記のようにして計画され、データベース110に格納された治療計画情報を、中央制御装置100が読み出しメモリに格納する。中央制御装置100のCPUは、メモリに格納した治療計画情報に基づき、イオンビームの照射に関する情報(層数、照射位置の数(スポットの数)、各層内での照射位置、各照射位置での目標照射量(設定照射量)やそのときのビーム強度、ビームサイズ(サイズ調整(散乱体等の有無))、および各層の全スポットに関する走査電磁石5A,5Bの電流値等の情報)を生成し、スキャニングコントローラ41へ送信する。
送信される治療計画情報の一部を図5に示す。層内の各照射位置に対する、照射位置(スポット)のX方向位置(X位置)およびY方向位置(Y位置)の情報、および各照射位置での目標照射量(設定線量)、更に層変更フラグ情報が含まれ、照射する順番にスポット番号が割り付けられる。本実施形態では、体表面から一番深い層から順に照射が行なわれる。なお、各照射位置での目標照射量(設定線量)は、患部31への最初の照射開始を起点とする積算照射量(積算線量)としており、中央制御装置100は、各照射位置に対して設定された個々の照射量を順次積算することによって、スキャニングコントローラ41へ送信する目標照射量の情報を生成している。スキャニングコントローラ41は、これらの治療計画情報をメモリに記憶する。
なお、図5は分割照射をしない場合の例であり、分割照射をする場合は、更に、分割照射の回数だけ、照射位置(スポット)のX方向位置(X位置)およびY方向位置(Y位置)および各照射位置での目標照射量(設定線量)の情報が必要であり、図5の治療計画情報にはそれらの情報も含まれる。
更に、中央制御装置100のCPUは、治療計画情報の内、全ての層に関するシンクロトロン12の加速パラメータの全てを、加速器コントローラ40に送信する。ここで送信されるこれらの加速パラメータのデータは、予め複数の加速パターンに分類されている。
図6はCTデータのあるスライス上で照射対象および重要臓器の位置関係の一例を示した図である。図6に示すように、例えば、患部31が脊椎等の重要臓器32に隣接するケースがある。重要臓器32は照射線量を極力抑えるべき領域であることから、重要臓器32の被爆を低減しつつ重要臓器32の両側に位置する患部31に対しては照射を十分に行うことが求められる。そのような場合、重要臓器32に隣接するスポットの照射終了後は遠隔スポットへ移動する必要がある。重要臓器32が患部31に隣接する場合、それら重要臓器の位置もメモリに記憶する。
このような遠隔スポットへ移動する直前のスポットの照射を通常と同様のビーム強度で照射を行うと、ビーム停止には時間がかかるため、ビームを照射したくないスポットにビームが照射されることを抑制するためにはビーム停止を確認するまで走査電磁石を走査できない等の問題が生じ、照射時間の更なる短縮化の妨げとなる恐れがある。
また、層の変更では、層の最終スポットの照射が終了した時点からビーム強度を減少させると、ビーム停止前に漏れて出射されるビームが次の層の線量カウントでカウントされてしまい、正確な線量カウントが困難となる恐れがあった。
そこで、本実施形態では、まず、治療計画装置140において、レイヤ(層)変更、遠隔スポットへ移動する直前のスポット等、任意に計画されたビーム停止タイミングであるコントロールポイント(CP)を新たに定義し、治療計画情報の一部としてメモリに記憶する。また、図7に示すように、このコントロールポイントに到達する所定タイミング前の数MU(monitor unit)単位の前に達した時点からビーム強度を減少させる、例えば計画値の1/10の強度にする制御を行う。なお、図7は、本実施形態の荷電粒子ビームのフィードバック電流目標値の制御のタイムチャート図である。
より具体的には、スキャニングコントローラ41は、線量モニタ6Bから入力されたビームの照射線量の演算データを監視し、治療計画情報として記憶されたコントロールポイントに到達する所定タイミング前の数MU単位の前に達したことを確認すると、出射用の高周波信号を高周波電源91に対して出力するフィードバック目標値を1/10倍として出力し、線量モニタ6Bから入力される演算データとの差がゼロになるようにフィードバック制御を行う。
なお、荷電粒子ビームの停止にかかる時間Tdは概ね一定(〜1ms)であるので、ビーム強度の減少制御を開始するこの数MUは、荷電粒子ビーム電流の強度とビーム停止にかかる時間から、計画されたコントロールポイントの線量満了の何スポット前にフィードバック目標値を下げるかを中央制御装置90にて予め計算し、設定することができる。また数MUに到達したとの判定タイミングは、この数MU前のスポットの照射開始のタイミング、照射中、照射終了の何れであってもよく、任意に設定することができる。
次に、本実施形態においてスポットスキャニング照射を行う際の中央制御装置100、スキャニングコントローラ41および加速器コントローラ40の各制御を、図8を用いて説明する。図8は、それらの各制御を実行する制御フローの一例を示したものである。
まず、治療室内にある照射開始指示装置(図示なし)が操作されると、それに応じ、中央制御装置100は、ステップ201にて、層番号を表す演算iおよびスポット番号を表す演算子jを1に初期設定し、それらを加速器コントローラ40に出力する。
加速器コントローラ40は、それに応じて初期設定を行う。初期設定完了後に、ステップ202にて、メモリに格納した複数パターンの加速パラメータの中から、i番目の層(この時点では、i=1)に対する加速器パラメータを読み出し設定する。
ステップ203にて、これら設定パラメータをシンクロトロン12およびビーム輸送系4に出力し、各電磁石電源が設定された所定の電流で励磁されるよう電源を制御する。また、高周波加速空胴に高周波電力を印加する高周波電源を制御して、その高周波電力と周波数を所定の値まで増加させる。
以上により、シンクロトロン12内を周回するイオンビームのエネルギーが治療計画で定められた値まで増大された時点で、加速器コントローラ40は、ステップ204に移行し、中央制御装置100を経由して、スキャニングコントローラ41に対し、出射準備指令を出力する。
この出射準備指令を受けて、スキャニングコントローラ41は、ステップ205にて、メモリに格納した電流値データ(図5の「X位置」、「Y位置」の欄に示されたデータ)および目標照射量データ(図5の「目標照射量」の欄に示されたデータ)から、j番目のスポット(この時点ではj=1)の電流値データおよび目標照射量データを読み出して設定する。ここで、スキャニングコントローラ41は、走査電磁石5A,5Bがj番目スポットの電流値で励磁されるように該当する電源を制御する。
以上により、当該スポットへの照射準備が完了した後、スキャニングコントローラ41は、ステップ206にて、中央制御装置100を経由し、加速器コントローラ40(第3制御装置)に対してビーム出射開始信号を出力する。
これにより、加速器コントローラ40は、ステップ207にて、高周波印加装置9を制御してシンクロトロン12からイオンビームを出射させる。すなわち、加速器コントローラ40からのビーム出射開始信号によって、開閉スイッチ92が閉じられ、高周波が高周波印加電極93よりイオンビームに印加されるため、イオンビームがシンクロトロン12から出射される。
走査電磁石5A,5Bはj番目のスポットの位置にイオンビームが達するように励磁されているため、そのイオンビームは、ステップ208Aにて、スキャニング照射装置15より該当する層のj番目のスポットに照射される。
j番目のスポット(照射位置)はビーム位置モニタ6Aにより検出され、走査位置計測装置11Aにてビーム走査位置が演算される。またj番目のスポットへの照射線量は、線量モニタ6Bにより検出され、線量計測装置11Bにて線量値が演算され、それらの演算結果がスキャニングコントローラ41に入力される。
スキャニングコントローラ41は、ステップ208Bにて、設定された目標照射量と入力された演算結果を比較し、現在の照射スポットが層の変更や遠隔スポットへの移動等のイベントフラグであるコントロールポイントの数MU前に到達したことを確認すると、ステップ208Cにて、スキャニングコントローラ41は、フィードバックビーム強度を1/10倍に設定するために、中央制御装置100を経由し、加速器コントローラ40(第3制御装置)に対してビーム出射強度減少開始信号を出力する。
これにより、加速器コントローラ40は、ステップ208Dにて、高周波印加装置9を制御してシンクロトロン12から出射されるイオンビームの強度を1/10に減少させて出射を継続する。
その後、スキャニングコントローラ41は、ステップ209にて、設定された目標照射量と入力された演算結果を比較を継続し、j番目のスポットへの照射線量が目標照射量に達した時点で、ステップ210に移行し、中央制御装置100を経由し、加速器コントローラ40に対して、ビーム出射停止指令を出力する。
これにより、ステップ211にて、加速器コントローラ40を経由して開閉スイッチ92が開き、イオンビームの出射が停止される。
以上により、最初のスポットに対する照射が終了すると、ステップ212Aにて、そのスポットが重要臓器32に隣接するスポットか否かの判定を行い、判定が「Yes」であるときはステップ213に移り、スポット番号に1が加えられる(すなわち、照射位置が次のスポット(遠隔スポット)に移動される)。判定が「No」であるときはステップ212Bに移り、次いでステップ212Bにて層内最終スポットかどうかの判定が行われ、判定が「No」であるため、ステップ213に移り、スポット番号に1が加えられる(すなわち、照射位置が次のスポットに移動される)。
そして、ステップ205〜213の処理が繰り返し行われる。すなわち、1番目の層の全スポットへの照射が終了するまで、走査電磁石5A,5Bにより、イオンビームを隣接するスポットへと次々に移動させながら(移動中はイオンビームの照射を停止させつつ)、イオンビームの照射が行われる(スポットスキャニング照射)。
1番目の層の全スポットに対する照射が終了すると、ステップ212Bにて、判定が「Yes」となり、スキャニングコントローラ41は、中央制御装置100を経由し、加速器コントローラ40に対し、層変更指令を出力する。
なお、分割照射を行う場合は、ステップ21Bにて層変更指令を出力する前に、次の処理が行われる。すなわち、スポット番号を表す演算子jを1に初期設定し、分割照射の照射回数を表す演算子nが予め設定された分割数に達したかどうかを判定し、判定が「No」である場合は、照射回数番号nに1が加えられ(すなわち、分割照射が次の照射回数に変更され)、ステップ205〜213の処理が繰り返し行われ、分割照射の照射回数番号nが予め設定された分割数に達した時点で、ステップ212にて、加速器コントローラ40に対し層変更指令を出力する。
スキャニングコントローラ41から層変更指令が出力されると、それを受け、加速器コントローラ40は、ステップ214にて、層番号iに1を加え(すなわち、照射位置が2番目の層に変更される。)、ステップ215にて、シンクロトロン12へビーム減速指令を出力する。
加速器コントローラ40は、ビーム減速指令の出力により、シンクロトロン12の各電磁石の電源を制御して各電磁石の励磁電流を徐々に低減させ、最後には予め決められた値、例えば、次のイオンビーム入射に適した励磁電流にする。これにより、シンクロトロン12内を周回するイオンビームが減速される。
この時点では、1番目の層に対する照射が終了しただけであり、ステップ216の判定が「No」であるため、ステップ202に戻り、2番目の層に対して、ステップ203〜215の処理が繰り返し行われる。
同様に、全ての層に対して、ステップ202〜215の処理が実行された後、ステップ216の判定が「Yes」となり、患者30の患部における全層内の全スポットへの所定の照射が完了する。これにより、加速器コントローラ40は、ステップ217にて、中央制御装置100にCPUに対し照射終了信号を出力する。
以上により、患者30の患部に対する一連の照射処理が終了となる。
次に、本実施形態の効果について、図7および図9を参照して説明する。図9は、比較の荷電粒子ビームのフィードバック電流目標値の制御のタイムチャート図である。
図9に示すように、特許文献1に記載のように少なくとも1の照射部位に対して予め設定された計画線量の照射に対応した1回の照射内で荷電粒子ビーム加速器から出射される荷電粒子ビームの出射ビーム強度を2段階以上に変化させる場合、特許文献1の(0023)段落にあるように、本発明でいうコントロールポイントに到達する最終スポットに相当するスポットの照射に限られないが、コントロールポイントに到達する最終スポットの照射の計画線量に対する照射線量の割合が所定値に達した時点でビーム強度を減少させる制御を行うことになる。しかし、上述のようにビーム遮断時間は有限である。また、特許文献1に記載のようなセパラトリクスを狭める制御では、ビーム強度の細かな制御は非常に困難である。例えば、必要以上にセパラトリクスが狭まってビーム電流が大幅に減少してしまったり、ほとんど狭まらずにビーム電流がほとんど変化しなかったりといった問題がある。このため、設定どおりにビーム強度が減少しなかったり、必要以上にビーム強度が減少してしまったり、安定した制御を行うことが非常に困難であった。そのため、ビームの停止を確認するまでレイヤ(層)変更や遠隔スポットへ移動することができず、照射時間の短縮化が困難であるとともに、次スポットへの線量カウントへの影響の発生を抑制することも困難であった。そもそも、セパラトリクスの制御自体に時間がかかり(数百μ秒オーダー)、照射時間の短縮化は困難であった。
これに対し、本実施形態では、図7に示すように、レイヤ(層)変更、遠隔スポットへ移動する直前のスポット等、任意に計画されたビーム停止タイミングであるコントロールポイントに到達する所定タイミング前の数MU単位の前に達した時点からビーム強度を減少させる制御を行う。
これによって、荷電粒子ビームの停止時間が有限であっても、十分に余裕をもってビーム強度を減少させることができ、このため有限である停止時間中に出射されるビーム強度の絶対値を低減することができ、照射線量の誤差を低減することができる。
また、任意に計画されたビーム停止タイミングであるコントロールポイントを定義し、このコントロールポイントの数MU前にビーム強度を低減することで、任意のタイミングでビーム強度を減少させることができ、重要臓器への照射線量を低減したい場合や層の変更等に柔軟に対応することができるようになり、照射精度の更なる向上および設定パラメータの変更の高速化による照射時間の短縮化が可能となる。
<他の実施形態>
上述の実施形態ではスポット毎に粒子線の出射を停止するスポットスキャニング方式を例に説明したが、粒子線の出射を停止しないラスタースキャニング方式やラインスキャニング方式にも適用することができる。
例えばラスタースキャニング方式では、スポットスキャニング方式とは異なり、1番目の層の全スポットへの照射が終了するまで、イオンビームの照射を停止せずに、走査電磁石5A,5Bにより、イオンビームを移動させながらイオンビームの照射を行う。またラインスキャニング方式では、XY平面のうちいずれかではイオンビームの照射を停止せずに、走査電磁石5A,5Bにより、イオンビームを移動させながらイオンビームの照射を行い、もう一方では照射を停止する。
その他の構成、制御は上述の実施形態と略同じであるため、説明は省略する。
また、上述したスポットスキャニング方式やラスタースキャニング方式等に限られず、照射装置で患部の形状に合わせてビームを照射する際に散乱体でビーム径を拡大したのちコリメータで周辺部を削ってビームを整形する散乱体方式にも適用することができる。
<その他>
なお、本発明は上記の実施形態に限られず、種々の変形、応用が可能なものである。上述した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。
例えば、上述の実施形態では、コントロールポイントの数MU前に到達した時点でフィードバックビーム強度を1/10にする制御を行う場合を例に説明したが、治療計画段階でビーム強度設定値を減少させる制御とすることができる。
また、ビーム強度の減少率は任意に設定すればよい。
更に、スキャニングコントローラ41によってフィードバック制御を行う場合について説明したが、フィードバック制御は中央制御装置100内の何れかのコントローラによって行うことができ、そもそもフィードバック制御を行わなくてもよい。
また、ビームの取り出し装置として高周波印加電極を用いる場合を例に説明したが、ビーム取り出し装置は高周波印加電極に限定されず、出射用四極電磁石やベータトロンコアなどを用いてもよい。
更に、重粒子線の加速装置としてシンクロトロンを例に示したが、加速装置はサイクロトロンや直線加速器であってもよい。
また、炭素等の重粒子イオンを照射する重粒子線照射システムを例に示したが、照射対象に照射する荷電粒子ビームは重粒子イオンに限られず、重粒子より軽い陽子や、炭素以外の陽子より質量の重い粒子、中性子にも適用できる。
1…荷電粒子ビーム発生装置、
4…ビーム輸送系、
5A,5B…走査電磁石(荷電粒子ビーム走査装置)、
6A…走査位置モニタ(照射量検出装置)、
6B…線量モニタ(照射量検出装置)、
7A…走査電磁石電源(X方向)、
7B…走査電磁石電源(Y方向)、
8…走査電磁石電源制御装置、
9…高周波印加装置(ベータトロン振動振幅増加機器)、
11A,11B…走査位置計測装置、
12…シンクロトロン(加速器)、
15…スキャニング照射装置、
40…加速器・輸送系コントローラ、
41…スキャニングコントローラ、
42…電源制御装置、
90…制御システム(制御装置)、
91…高周波電源、
92…開閉スイッチ、
93…高周波印加電極(ベータトロン振動振幅増加機器)、
100…中央制御装置、
140…治療計画装置。

Claims (10)

  1. 荷電粒子ビームを加速・出射する加速器と、
    この加速器から出射された荷電粒子ビームを照射対象に照射する照射装置と、
    前記加速器および前記照射装置を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、任意に計画されたビーム停止タイミングであるコントロールポイントに到達する所定タイミング前に到達したら前記荷電粒子ビームの強度を減少させる制御を行う
    ことを特徴とする粒子線照射装置。
  2. 請求項1に記載の粒子線照射装置において、
    前記荷電粒子ビームを照射するための計画を作成する計画装置を更に備え、
    この計画装置によって、計画されたビーム停止の線量と予め設定した時間とから前記コントロールポイントを計画する
    ことを特徴とする粒子線照射装置。
  3. 請求項1に記載の粒子線照射装置において、
    前記荷電粒子ビームを照射するための計画を作成する計画装置を更に備え、
    この計画装置によって、計画されたビーム停止の線量と、予め設定した時間と、計画されたビーム強度とから前記コントロールポイントを計画する
    ことを特徴とする粒子線照射装置。
  4. 請求項1に記載の粒子線照射装置において、
    前記加速器は、ベータトロン振動振幅増加機器を有し、
    前記制御装置は、このベータトロン振動振幅増加機器の出力を制御することで前記所定タイミング前に前記荷電粒子ビームの強度を減少させる
    ことを特徴とする粒子線照射装置。
  5. 請求項1に記載の粒子線照射装置において、
    前記照射装置は、加速器から出射された荷電粒子ビームの強度を測定するビームモニタを備え、
    前記制御装置は、このビームモニタで測定された前記荷電粒子ビームの強度があらかじめ定めた目標ビーム強度に近づくようフィードバック制御を行い、かつ前記所定タイミング前に前記目標ビーム強度を減少させることで前記荷電粒子ビームの強度を減少させる
    ことを特徴とする粒子線照射装置。
  6. 請求項1に記載の粒子線照射装置において、
    前記粒子線照射装置は、前記照射対象を複数の照射領域に分割して形成されたスポット毎に前記荷電粒子ビームを照射する粒子線照射装置であって、
    前記コントロールポイントは、遠隔スポットへ移動する直前のスポットである
    ことを特徴とする粒子線照射装置。
  7. 請求項1に記載の粒子線照射装置において、
    前記コントロールポイントは、前記加速器で出射する荷電粒子ビームのエネルギーを変更する直前である
    ことを特徴とする粒子線照射装置。
  8. 請求項1に記載の粒子線照射装置において、
    前記制御装置は、前記コントロールポイント到達後に、前記加速器と前記照射装置のうち少なくとも一つの設定パラメータを変更する
    ことを特徴とする粒子線照射装置。
  9. 請求項8に記載の粒子線照射装置において、
    前記制御装置は、前記コントロールポイント到達後に変更する前記設定パラメータは、ビームエネルギー、ビーム強度、ビームサイズ変更用散乱体の何れかである
    ことを特徴とする粒子線照射装置。
  10. 荷電粒子ビームを加速・出射する加速器と、この加速器から出射された荷電粒子ビームを照射対象の照射スポットに照射する照射装置と、前記加速器および前記照射装置を制御する制御装置とを備えた粒子線照射装置の制御方法であって、
    任意に計画されたビーム停止タイミングであるコントロールポイントに到達する所定タイミング前に到達したら前記荷電粒子ビームの強度を減少させる
    ことを特徴とする粒子線照射装置の制御方法。
JP2014258666A 2014-12-22 2014-12-22 粒子線照射装置および粒子線照射装置の制御方法 Active JP6358948B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014258666A JP6358948B2 (ja) 2014-12-22 2014-12-22 粒子線照射装置および粒子線照射装置の制御方法
PCT/JP2015/083307 WO2016104040A1 (ja) 2014-12-22 2015-11-27 粒子線照射装置および粒子線照射装置の制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014258666A JP6358948B2 (ja) 2014-12-22 2014-12-22 粒子線照射装置および粒子線照射装置の制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016119236A true JP2016119236A (ja) 2016-06-30
JP6358948B2 JP6358948B2 (ja) 2018-07-18

Family

ID=56150072

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014258666A Active JP6358948B2 (ja) 2014-12-22 2014-12-22 粒子線照射装置および粒子線照射装置の制御方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6358948B2 (ja)
WO (1) WO2016104040A1 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004039459A (ja) * 2002-07-04 2004-02-05 Hitachi Ltd イオン源
JP2006145213A (ja) * 2004-11-16 2006-06-08 Hitachi Ltd 粒子線照射システム
JP2007311125A (ja) * 2006-05-17 2007-11-29 Mitsubishi Electric Corp 荷電粒子ビーム加速器のビーム出射制御方法及び荷電粒子ビーム加速器を用いた粒子ビーム照射システム
JP2009045170A (ja) * 2007-08-17 2009-03-05 Hitachi Ltd 粒子線治療システム
JP2010238463A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Hitachi Ltd 荷電粒子ビーム照射装置
JP2012064403A (ja) * 2010-09-15 2012-03-29 Hitachi Ltd 荷電粒子ビーム照射装置
JP2013009967A (ja) * 2012-08-13 2013-01-17 Hitachi Ltd 粒子線照射システム
US20140163301A1 (en) * 2012-12-07 2014-06-12 Brookhaven Science Associates, Llc Scanning Systems for Particle Cancer Therapy
JP2014516412A (ja) * 2011-04-21 2014-07-10 ゲーエスイー ヘルムホルッツェントゥルム フュア シュヴェリオネンフォルシュンク ゲーエムベーハー 照射設備およびこれを制御するための制御方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004039459A (ja) * 2002-07-04 2004-02-05 Hitachi Ltd イオン源
JP2006145213A (ja) * 2004-11-16 2006-06-08 Hitachi Ltd 粒子線照射システム
JP2007311125A (ja) * 2006-05-17 2007-11-29 Mitsubishi Electric Corp 荷電粒子ビーム加速器のビーム出射制御方法及び荷電粒子ビーム加速器を用いた粒子ビーム照射システム
JP2009045170A (ja) * 2007-08-17 2009-03-05 Hitachi Ltd 粒子線治療システム
JP2010238463A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Hitachi Ltd 荷電粒子ビーム照射装置
JP2012064403A (ja) * 2010-09-15 2012-03-29 Hitachi Ltd 荷電粒子ビーム照射装置
JP2014516412A (ja) * 2011-04-21 2014-07-10 ゲーエスイー ヘルムホルッツェントゥルム フュア シュヴェリオネンフォルシュンク ゲーエムベーハー 照射設備およびこれを制御するための制御方法
JP2013009967A (ja) * 2012-08-13 2013-01-17 Hitachi Ltd 粒子線照射システム
US20140163301A1 (en) * 2012-12-07 2014-06-12 Brookhaven Science Associates, Llc Scanning Systems for Particle Cancer Therapy

Also Published As

Publication number Publication date
JP6358948B2 (ja) 2018-07-18
WO2016104040A1 (ja) 2016-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5133319B2 (ja) 粒子線照射システムおよびその制御方法
EP2650036B1 (en) Particle therapy system
JP4536826B1 (ja) 粒子線照射装置
JP5496414B2 (ja) 粒子線治療装置
JP4954351B2 (ja) 粒子線照射システムおよび粒子線照射方法
JP4864787B2 (ja) 粒子線照射システムおよびその制御方法
JP4726869B2 (ja) 荷電粒子ビーム照射システム及びその制御方法
JP5705372B2 (ja) 粒子線治療装置および粒子線治療装置の運転方法
CN108348767B (zh) 粒子束治疗系统
JP5574838B2 (ja) 粒子線治療装置
JP2014028061A (ja) 粒子線照射システムとその運転方法
JP7065800B2 (ja) 粒子線治療システム、粒子線照射方法及びコンピュータプログラム
JP6358948B2 (ja) 粒子線照射装置および粒子線照射装置の制御方法
JP5350307B2 (ja) 粒子線治療システム
JP2010075584A (ja) 粒子線照射システム及びこの制御方法
JP5396517B2 (ja) 粒子線照射システム
JP6266092B2 (ja) 粒子線治療装置
JP5932064B2 (ja) 粒子線照射装置、およびそれを備えた粒子線治療装置
JP2012029821A (ja) 粒子線治療システム及び粒子線照射方法
JP6494808B2 (ja) 粒子線治療装置
JP3894215B2 (ja) 荷電粒子ビームの出射方法及び粒子線照射システム
JP2006026422A (ja) 荷電粒子ビーム装置およびその運転方法
JP6286168B2 (ja) 荷電粒子ビーム照射システム及び照射計画システム
WO2015145705A1 (ja) 荷電粒子ビーム照射システムおよび治療計画装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171031

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180529

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180619

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6358948

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150