JP2016118870A - 継手部解析方法、製品設計方法及び継手部解析システム - Google Patents

継手部解析方法、製品設計方法及び継手部解析システム Download PDF

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Abstract

【課題】データ量が少ない解析モデルで高精度に継手部の構造解析を行う。【解決手段】荷重作用状態と荷重非作用状態における継手部の応力、歪及び変形のうち少なくとも1つのデータを実測するデータ測定工程と、継手部周辺が正確にモデル化された解析モデルで解析する詳細解析工程と、接合部が省略または簡略化されつつ継手部周辺が詳細解析工程よりも粗く要素分割された解析モデルで解析する簡易解析工程とを用い、データ測定工程と詳細解析工程の結果が一致するまで、解析モデル及び解析手法を修正しつつ詳細解析工程を繰り返す第一繰返し解析工程を行うととともに、第一繰返し解析工程から取得された接合部の初期内部荷重を加味した簡易解析工程を、データ測定工程と当該簡易解析工程の結果が一致するまで、解析モデル及び解析手法を修正しつつ繰り返す第二繰返し解析工程を行う。【選択図】図2

Description

本発明は、2つ以上の部材を接合する継手部の構造解析を行う継手部解析方法,継手部解析システム、及び、当該継手部を有する製品を設計する製品設計方法に関する。
従来、2つ以上の部材を接合する継手部の設計では、FEM(Finite Element Method;有限要素法)による構造解析が広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
継手部には、接合材と母材との接触状態や初期接合荷重など、モデル化の困難な要素が多分に含まれるものの、解析モデルのメッシュ分割を細かくして高精度化を図ったり、解析結果に大きな安全率を乗じて母材を厚肉にしたりして対応することが一般的である。
特開2004−322198号公報
しかしながら、解析モデルのメッシュ分割をあまりに細かくすると、当然のごとくデータ量が多くなり、解析を完了できない、解析の処理が重くなる等の問題が生じる。そのため、継手部周辺だけの解析であれば処理できたとしても、複数の継手部を有する大きな製品の解析を行う場合には、解析結果を得られない、処理が困難になる等のおそれがある。
また、解析結果に大きな安全率を乗じて母材を厚肉にすることは、重量が増加してしまうのは勿論のこと、そもそも継手部の解析を高精度に行えていないことに他ならず、その解析方法自体に改善の余地がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、従来に比べ、データ量が少ない解析モデルで高精度に継手部の構造解析を行うことを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、2つ以上の部材が少なくとも1つの接合部で接合された継手部の構造解析を行う継手部解析方法であって、
前記継手部に外部荷重を作用させていない荷重非作用状態と、作用させた荷重作用状態とのそれぞれにおける前記継手部の応力、歪及び変形のうち少なくとも1つのデータを実際に測定するデータ測定工程と、
前記継手部周辺の形状が正確にモデル化された解析モデルを用いてFEM解析を行う詳細解析工程と、
前記接合部が省略または簡略化されつつ前記継手部周辺の形状が前記詳細解析工程よりも粗く要素分割された解析モデルを用いてFEM解析を行う簡易解析工程と、
を備え、
前記データ測定工程の測定結果と前記詳細解析工程の解析結果とが所定の誤差範囲内で一致するまで、前記詳細解析工程の解析モデル及び解析手法を修正しつつ、当該詳細解析工程を繰り返す第一繰返し解析工程と、
前記第一繰返し解析工程から取得された荷重非作用状態での前記接合部の初期内部荷重を加味した前記簡易解析工程を、前記データ測定工程の測定結果と当該簡易解析工程の解析結果とが所定の誤差範囲内で一致するまで、当該簡易解析工程の解析モデル及び解析手法を修正しつつ繰り返す第二繰返し解析工程と、
を行うことを特徴とする。
ここで、「初期内部荷重」とは、荷重非作用状態で接合部に生じる力であり、例えば締結具による初期締付力、圧入による内部荷重、圧着力、熱荷重などである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の継手部解析方法において、
前記データ測定工程及び前記詳細解析工程では、荷重作用状態での各部材の歪及び変形と、荷重非作用状態での接合材の形状とをそれぞれ取得し、
前記簡易解析工程では、荷重作用状態での各部材の歪及び変形を取得することを特徴とする。
ここで、「接合材」とは、2つの部材を接合するための部品・材料であり、ボルトやリベット等の締結具、接着材、溶接材などである。
請求項3に記載の発明は、製品設計方法であって、
請求項1または2に記載の継手部解析方法における前記第二繰返し解析工程が成立したときの前記簡易解析工程での前記継手部の解析モデル及び解析手法を用い、
当該継手部を有する製品全体の設計及び解析を行うことを特徴とする。
ここで、「第二繰返し解析工程が成立したとき」とは、「データ測定工程の測定結果と簡易解析工程の解析結果とが所定の誤差範囲内で一致」したときである。
請求項4に記載の発明は、2つ以上の部材が少なくとも1つの接合部で接合された継手部の構造解析を行う継手部解析システムであって、
前記継手部に外部荷重を作用させていない荷重非作用状態と、作用させた荷重作用状態とのそれぞれにおける前記継手部の応力、歪及び変形のうち少なくとも1つのデータを実際に測定するデータ測定手段と、
前記継手部周辺の形状が正確にモデル化された解析モデルを用いてFEM解析を行う詳細解析、及び、前記接合部が省略または簡略化されつつ前記継手部周辺の形状が前記詳細解析よりも粗く要素分割された解析モデルを用いてFEM解析を行う簡易解析を実行可能な解析手段と、
を備え、
前記データ測定手段での測定結果と前記詳細解析の解析結果とが所定の誤差範囲内で一致するまで、前記詳細解析の解析モデル及び解析手法を修正しつつ、当該詳細解析を繰り返す第一繰返し解析と、
前記第一繰返し解析から取得された荷重非作用状態での前記接合部の初期内部荷重を加味した前記簡易解析を、前記データ測定手段での測定結果と当該簡易解析の解析結果とが所定の誤差範囲内で一致するまで、当該簡易解析の解析モデル及び解析手法を修正しつつ繰り返す第二繰返し解析と、
を行うことを特徴とする。
本発明によれば、まず、継手部周辺の形状が正確な解析モデルによる詳細解析の解析結果を、継手部の応力・歪・変形のデータを実測したデータ測定の測定結果と一致させることで、実測が困難な荷重非作用状態での接合部の初期内部荷重が高精度に算出される。そして、接合部を省略等しつつ要素分割がより粗い解析モデルによる簡易解析に、算出された接合部の初期内部荷重を加味させつつ、その解析結果をデータ測定の測定結果と一致させることで、当該簡易解析で用いた解析条件(解析モデル及び解析手法を含む条件)をもって、データ量が少なく且つ解析精度が高い継手部の解析条件を確立することができる。
したがって、単純にメッシュ分割を細かくしていた従来に比べ、データ量が少ない解析モデルで高精度に継手部の構造解析を行うことができる。
継手部解析システムの概略構成を示すブロック図である。 製品設計方法の流れを示すフローチャートである。 データ測定試験での試験片例を示す図である。 継手部詳細解析における解析モデル例を示す図である。 継手部簡易解析における解析モデル例を示す図である。 製品解析における解析モデル例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
[継手部解析システムの構成]
まず、本実施形態における継手部解析システム10の構成について説明する。
図1は、継手部解析システム10の概略構成を示すブロック図である。
継手部解析システム10は、2つの部材が接合された継手部について、実測試験及び構造解析を通じて良好な解析条件を確立し、さらにこの継手部の解析条件を利用して当該継手部を有する製品の設計を行うものである。
具体的には、図1に示すように、継手部解析システム10は、試験装置20と、解析装置30とを備えている。
このうち、試験装置20は、引張試験などの各種試験を実施可能なものであり、具体的には、後述するデータ測定試験を実施可能に構成されている。
解析装置30は、後述する継手部詳細解析及び継手部簡易解析を実行可能なものであり、具体的には、ユーザ操作を受け付ける入力部31、図示しないディスプレイを備える表示部32、CAD(Computer Aided Design)ソフトや解析ソフト等が記憶された記憶部33、継手部解析システム10の各部を統合制御する制御部34等を備えて構成されている。
[製品設計方法]
続いて、継手部解析システム10を使用して、継手部を有する製品の設計を行う製品設計方法について説明する。
図2は、製品設計方法の流れを示すフローチャートであり、図3は、後述するデータ測定試験での試験片例を示す図であり、図4〜図6は、後述する継手部詳細解析、継手部簡易解析及び製品解析における各解析モデル例を示す図である。
本実施形態における製品設計方法は、まず、2つの部材を接合する継手部の解析モデルを確立し、その後に当該継手部を有する製品の設計・解析を行うものである。この製品設計方法で設計・解析可能な材料は特に限定されず、金属材料は勿論のこと、FRP(Fiber Reinforced Plastics)などの複合材料であってもよいし、セラミックなどの焼結体であってもよい。
ここで、「継手部」とは、2つの部材が少なくとも1つの接合部で接合された構造部分を指し、具体的には、ボルトやリベット等の締結具による締結部分、溶接材を用いた溶接部分、接着材を用いた接着部分などを指す。また、「継手部周辺」とは、接合される2つの部材のうち、継手部自体を含むその周辺部分であって、継手部の構造が強度的な影響を及ぼす範囲を含む部分を指す。
具体的には、図2に示すように、本実施形態の継手部解析方法では、まず、継手部の応力・歪・変形のデータを実測するデータ測定試験が行われる(ステップS1)。
このデータ測定試験では、図3(a),(b)に示すように、接合された2つの部材(部材A,B)それぞれに対し逆方向の引張荷重(または圧縮荷重)等の外部荷重を作用させる。そして、各部材両面の各接合部の荷重作用方向に貼付した歪ゲージにより各部材の歪,熱歪が測定されるとともに、図示しない変位計により各部材の変形が測定される。応力は歪から算出される。また同時に、2つの部材を接合しただけで外部荷重を作用させていない状態(以下、「荷重非作用状態」という。)での接合材(締結具、接着材、溶接材など)の形状と各部材の歪も測定される。なお、図3は、孔部に挿通される図示しない締結具によって2つの部材が接合される場合の試験片例を示す図であり、(a)では接合部が1つの例、(b)では接合部が2つの例を示している。
データ測定試験の具体的な試験内容を、以下の表1に示す。
なお、表1中の「接合部面積」とは、締結具の断面積、接着面積、溶接面積などを指す。また、外部荷重の「熱荷重」や取得データの「熱歪」は、熱荷重が発生する条件(継手部が熱環境に晒されたり、溶接接合であるなど)の場合にのみ考慮される。
Figure 2016118870
次に、継手部周辺を詳細に解析する継手部詳細解析が行われる(ステップS2)。この継手部詳細解析は、荷重非作用状態で接合部に生じる初期内部荷重(例えば締結具による初期締付力、圧入による内部荷重、圧着力、熱荷重など)を求めるために行われる。
具体的に、当該継手部詳細解析では、図4に示すように、継手部周辺の形状が正確に反映されるとともに細かくメッシュ(要素)分割された解析モデルを用い、FEM(Finite Element Method;有限要素法)による構造解析が行われる。なお、図4は、2つの部材がリベットで接合された場合の解析モデル例であって、平面要素を用いた軸対称モデルを示す図である。
継手部詳細解析から取得されるデータと、その解析手法の例を、以下の表2に示す。
この表2に示すように、継手部詳細解析からは、荷重非作用状態での接合材の形状と各部材の歪、荷重作用状態での各部材の歪と変形が取得される。但し、後述するように、これらの取得データはデータ測定試験との結果の合わせ込みを行うためのパラメータとして取得するものであり、当該継手部詳細解析からは、荷重非作用状態で接合部に生じる初期内部荷重が最終的に取得される。
Figure 2016118870
次に、ステップS1のデータ測定試験での測定結果とステップS2の継手部詳細解析での解析結果とが良好に一致しているか否かが判定される(ステップS3)。
具体的に、このステップS3では、データ測定試験及び継手部詳細解析それぞれから取得された、荷重非作用状態での接合材の形状と各部材の歪、荷重作用状態での各部材の歪と変形が、個別に比較されて所定の誤差範囲内であるか否かが判定される。そして、データ測定試験の測定結果と継手部詳細解析の解析結果とで比較対象のパラメータが所定の誤差範囲内である場合に、両結果において当該パラメータは良好に一致していると判定される。なお、このときの誤差範囲が比較対象のパラメータに対して個別に設定されるのは勿論である。
このステップS3において、データ測定試験の測定結果と継手部詳細解析の解析結果とが良好に一致していないと判定された場合(ステップS3;No)、つまり、データ測定試験と継手部詳細解析とで比較対象のパラメータが1つでも一致していないと判定された場合には、継手部詳細解析の解析モデル及び解析手法が修正された後に(ステップS4)、上述のステップS2へ処理が移行される。そして、修正された解析モデル及び解析手法を用いてステップS2の継手部詳細解析が再度実行され、ステップS3の比較・判定が再び行われる。ここで、「解析モデル」とは、要素形状や要素タイプの他、摩擦係数等の各種物性値を意味する。また、「解析手法」とは、静解析や動解析を意味し、静解析では熱応力等の加味、動解析では陰解法・陽解法等の解法を含む。
すなわち、この場合には、データ測定試験の測定結果と継手部詳細解析の解析結果とが所定の誤差範囲内で一致するまで、解析モデル及び解析手法が修正されつつ継手部詳細解析が繰り返される。これにより、データ測定試験の測定結果と合わせ込まれた継手部詳細解析の解析結果から、データ測定試験では実測することが困難な、荷重非作用状態で接合部に生じる初期内部荷重を精度良く求めることができる。なお、ステップS4における継手部詳細解析の解析モデル及び解析手法の修正は、ステップS3での比較結果に基づいて、比較対象の各パラメータの誤差が小さくなるように適宜行われる。
また、ステップS3において、データ測定試験の測定結果と継手部詳細解析の解析結果とが良好に一致していると判定された場合には(ステップS3;Yes)、継手部周辺を継手部詳細解析よりも簡易的に解析する継手部簡易解析が行われる(ステップS5)。この継手部簡易解析は、データ量が少ない継手部の解析モデルを確立するために行われる。
具体的に、当該継手部簡易解析では、図5に示すように、継手部詳細解析よりも粗くメッシュ分割され(但し、メッシュサイズは締結具の半分以下)、且つ接合部の形状が省略または簡略化された継手部周辺の解析モデルを用い、FEMによる構造解析が行われる。但し、当該解析では、接合部を正確にモデル化する代わりに、データ測定試験の測定結果との一致が確認された継手部詳細解析の解析結果に基づいて、荷重非作用状態で接合部に生じる初期内部荷重が各部材の対応するノードに設定される。なお、図5は、2つの部材が2つの締結具で接合された場合の解析モデル例であって、各部材が平面要素でモデル化されたサーフェスモデルを示す図である。
継手部簡易解析から取得されるデータと、その解析手法の例を、以下の表3に示す。
この表3に示すように、継手部簡易解析からは、荷重作用状態での各部材の歪と変形が取得される。
Figure 2016118870
次に、ステップS1のデータ測定試験での測定結果とステップS5の継手部簡易解析の解析結果とが良好に一致しているか否かが判定される(ステップS6)。
具体的に、このステップS6では、データ測定試験及び継手部簡易解析それぞれから取得された荷重作用状態での各部材の歪と変形が、個別に比較されて所定の誤差範囲内であるか否かが判定される。そして、データ測定試験の測定結果と継手部簡易解析の解析結果とで比較対象のパラメータが所定の誤差範囲内である場合に、両結果において当該パラメータは良好に一致していると判定される。なお、このときの誤差範囲が比較対象のパラメータに対して個別に設定されるのは勿論である。
このステップS6において、データ測定試験の測定結果と継手部簡易解析の解析結果とが良好に一致していないと判定された場合(ステップS6;No)、つまり、データ測定試験と継手部簡易解析とで比較対象のパラメータが1つでも一致していないと判定された場合には、継手部簡易解析の解析モデル及び解析手法が修正された後に(ステップS7)、上述のステップS5へ処理が移行される。そして、修正された解析モデル及び解析手法を用いてステップS5の継手部簡易解析が再度実行され、ステップS6の比較・判定が再び行われる。
すなわち、この場合には、ステップS2〜S4の繰返し工程から取得された接合部の初期内部荷重を加味した継手部簡易解析が、データ測定試験の測定結果と当該継手部簡易解析の解析結果とが所定の誤差範囲内で一致するまで、当該継手部簡易解析の解析モデル及び解析手法が修正されつつ繰り返される。これにより、継手部の解析条件(解析モデル,解析手法を含む条件)として、解析精度が高く且つデータ量が少ないものを求めることができる。なお、ステップS7における継手部簡易解析の解析モデル及び解析手法の修正は、ステップS6での比較結果に基づいて、比較対象の各パラメータの誤差が小さくなるように適宜行われる。
また、ステップS6において、データ測定試験の測定結果と継手部簡易解析の解析結果とが良好に一致していると判定された場合には(ステップS6;Yes)、このときの継手部簡易解析での解析条件をもって、解析精度が高く且つデータ量が少ない継手部の解析条件が確立されたことになる。
そして、この継手部の解析条件を用いた製品設計に移り、まずは当該継手部を有する製品形状の詳細設計が行われる(ステップS8)。
次に、ステップS8で設計された製品の解析が行われる(ステップS9)。
このとき、製品中の各継手部の解析には、例えば図6に示すように、ステップS6においてデータ測定試験との結果の一致が確認された継手部簡易解析の解析条件が用いられる。
製品解析から取得されるデータと、その解析手法の例を、以下の表4に示す。
この表4に示すように、継手部簡易解析からは、荷重作用状態での各部材の歪と変形が取得される。
Figure 2016118870
次に、ステップS9の製品解析の結果が所定の必要性能を満足するか否かが判定され(ステップS10)、満足していないと判定された場合には(ステップS10;No)、形状を修正したうえで(ステップS11)、上述のステップS8へ処理が移行される。そして、修正された形状を基にステップS8,S9での製品形状設計、製品解析が再度実行され、ステップS10の判定が再び行われる。
また、ステップS10において、製品解析の結果が所定の必要性能を満足していると判定された場合には(ステップS10;Yes)、製品設計を終了する。
[効果]
以上のように、本実施形態によれば、まず、継手部周辺の形状が正確な解析モデルによる継手部詳細解析の解析結果を、継手部の応力・歪・変形のデータを実測したデータ測定試験の測定結果と一致させることで、実測が困難な荷重非作用状態での接合部の初期内部荷重が高精度に算出される。そして、接合部を省略等しつつ要素分割がより粗い解析モデルによる継手部簡易解析に、算出された接合部の初期内部荷重を加味させつつ、その解析結果をデータ測定試験の測定結果と一致させることで、当該継手部簡易解析で用いた解析条件(解析モデル及び解析手法を含む条件)をもって、データ量が少なく且つ解析精度が高い継手部の解析条件を確立することができる。
したがって、単純にメッシュ分割を細かくしていた従来に比べ、データ量が少ない解析モデルで高精度に継手部の構造解析を行うことができる。
また、こうして確立された継手部の解析条件を利用して、当該継手部を有する製品全体の設計及び解析が行われるので、製品全体の強度をより正確に計算することができ、ひいては、無駄な余肉を付けることなく所要強度を満足させて軽量化を図ることができる。
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、2つの部材が接合された継手部を例に挙げて説明したが、2つ以上の部材が接合される継手部においても同様に解析を行うことができる。
また、データ測定試験では、応力、歪及び変形のデータが実測されることとしたが、これら応力、歪及び変形のうち少なくとも1つのデータが実測されればよい。このとき、解析結果との比較には実測されたデータが用いられるのは勿論である。
10 継手部解析システム
20 試験装置(データ測定手段)
30 解析装置(解析手段)

Claims (4)

  1. 2つ以上の部材が少なくとも1つの接合部で接合された継手部の構造解析を行う継手部解析方法であって、
    前記継手部に外部荷重を作用させていない荷重非作用状態と、作用させた荷重作用状態とのそれぞれにおける前記継手部の応力、歪及び変形のうち少なくとも1つのデータを実際に測定するデータ測定工程と、
    前記継手部周辺の形状が正確にモデル化された解析モデルを用いてFEM解析を行う詳細解析工程と、
    前記接合部が省略または簡略化されつつ前記継手部周辺の形状が前記詳細解析工程よりも粗く要素分割された解析モデルを用いてFEM解析を行う簡易解析工程と、
    を備え、
    前記データ測定工程の測定結果と前記詳細解析工程の解析結果とが所定の誤差範囲内で一致するまで、前記詳細解析工程の解析モデル及び解析手法を修正しつつ、当該詳細解析工程を繰り返す第一繰返し解析工程と、
    前記第一繰返し解析工程から取得された荷重非作用状態での前記接合部の初期内部荷重を加味した前記簡易解析工程を、前記データ測定工程の測定結果と当該簡易解析工程の解析結果とが所定の誤差範囲内で一致するまで、当該簡易解析工程の解析モデル及び解析手法を修正しつつ繰り返す第二繰返し解析工程と、
    を行うことを特徴とする継手部解析方法。
  2. 前記データ測定工程及び前記詳細解析工程では、荷重作用状態での各部材の歪及び変形と、荷重非作用状態での接合材の形状とをそれぞれ取得し、
    前記簡易解析工程では、荷重作用状態での各部材の歪及び変形を取得することを特徴とする請求項1に記載の継手部解析方法。
  3. 請求項1または2に記載の継手部解析方法における前記第二繰返し解析工程が成立したときの前記簡易解析工程での前記継手部の解析モデル及び解析手法を用い、
    当該継手部を有する製品全体の設計及び解析を行うことを特徴とする製品設計方法。
  4. 2つ以上の部材が少なくとも1つの接合部で接合された継手部の構造解析を行う継手部解析システムであって、
    前記継手部に外部荷重を作用させていない荷重非作用状態と、作用させた荷重作用状態とのそれぞれにおける前記継手部の応力、歪及び変形のうち少なくとも1つのデータを実際に測定するデータ測定手段と、
    前記継手部周辺の形状が正確にモデル化された解析モデルを用いてFEM解析を行う詳細解析、及び、前記接合部が省略または簡略化されつつ前記継手部周辺の形状が前記詳細解析よりも粗く要素分割された解析モデルを用いてFEM解析を行う簡易解析を実行可能な解析手段と、
    を備え、
    前記データ測定手段での測定結果と前記詳細解析の解析結果とが所定の誤差範囲内で一致するまで、前記詳細解析の解析モデル及び解析手法を修正しつつ、当該詳細解析を繰り返す第一繰返し解析と、
    前記第一繰返し解析から取得された荷重非作用状態での前記接合部の初期内部荷重を加味した前記簡易解析を、前記データ測定手段での測定結果と当該簡易解析の解析結果とが所定の誤差範囲内で一致するまで、当該簡易解析の解析モデル及び解析手法を修正しつつ繰り返す第二繰返し解析と、
    を行うことを特徴とする継手部解析システム。
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