JP2016118449A - 位置検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】各励磁コイルの駆動する期間が重なった場合に、各検出部が磁気的に相互干渉し続けるのを防止することができる位置検出装置を提供する。【解決手段】位置検出装置1において、処理部23(処理部33)は、励磁コイル21(励磁コイル31)の駆動により対象物100の位置に応じて検出コイル22(検出コイル32)に誘導される検出信号Y1(検出信号Y2)を取得する取得処理を実行する。処理部33は、取得処理を実行している間において、検出コイル32に誘導される検出信号Y2の変化の有無を監視し、変化がある場合、所定の処理を実行するように構成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、一般に位置検出装置、より詳細には、検出部を複数備える位置検出装置に関する。
従来、2つの検出回路(検出部)を備え、一方の検出部が故障しても他方の検出部で対象物の変位を検出することのできる電磁誘導型変位センサ(位置検出装置)が提供されており、たとえば特許文献1に開示されている。この位置検出装置は、それぞれコイル駆動部を備える2つの検出部と、各コイル駆動部にそれぞれ接続された2つの駆動コイル(励磁コイル)と、各検出部にそれぞれ接続された2つの検出コイルとを備えている。また、この位置検出装置は、励磁コイル及び検出コイルに対して相対的に変位可能な電磁結合部材を有している。各コイル駆動部は、それぞれ対応する励磁コイルに接続された発振回路と、互いに他方の発振回路へ発振禁止信号を出力するタイマとを備えている。
この位置検出装置では、一方のコイル駆動部が励磁コイルを駆動している間、タイマからの発振禁止信号により他方の励磁コイルの駆動を中断させることにより、2つの検出部が時分割で電磁結合部材の変位を検出する。
しかしながら、上記従来例では、故障やノイズ等により各励磁コイルの駆動する期間が重なる状況が想定されていない。このため、上記従来例では、各励磁コイルの駆動する期間が重なると、各検出部による検出が同時に行われて磁気的に相互干渉し続ける虞があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされており、各励磁コイルの駆動する期間が重なった場合に、各検出部が磁気的に相互干渉し続けるのを防止することのできる位置検出装置を提供することを目的とする。
本発明の位置検出装置は、第1検出部及び第2検出部を備え、前記第1検出部は、第1励磁コイルと、第1検出コイルと、第1処理部とを有し、前記第2検出部は、第2励磁コイルと、第2検出コイルと、第2処理部とを有し、前記第1励磁コイルは、前記第1検出コイル及び前記第2検出コイルとそれぞれ互いに磁気的に結合され、前記第2励磁コイルは、前記第1検出コイル及び前記第2検出コイルとそれぞれ互いに磁気的に結合され、前記第1処理部は、前記第1励磁コイルを駆動し、且つ前記第1励磁コイルの駆動により対象物の位置に応じて前記第1検出コイルに誘導される第1検出信号を取得する第1取得処理を実行するように構成され、前記第2処理部は、前記第2励磁コイルを駆動し、且つ前記第2励磁コイルの駆動により前記対象物の位置に応じて前記第2検出コイルに誘導される第2検出信号を取得する第2取得処理を実行するように構成され、前記第2処理部は、前記第2取得処理を実行している間において、前記第2検出コイルに誘導される信号の変化の有無を監視し、変化がある場合、所定の処理を実行するように構成されている。
この位置検出装置において、前記所定の処理は、前記第1取得処理と重ならないように、前記第2取得処理を実行する処理であることが好ましい。
この位置検出装置において、前記所定の処理は、前記第2処理部の動作を停止する処理であることが好ましい。
この位置検出装置において、前記第1処理部は、前記第1取得処理において、前記第1励磁コイルを複数回駆動するように構成され、前記第2処理部は、前記第2取得処理において、前記第2励磁コイルを複数回駆動するように構成されていることが好ましい。
この位置検出装置において、前記第2処理部は、所定の周波数の駆動信号により前記第2励磁コイルを駆動し、前記第2処理部は、前記第2取得処理を実行している間において、自然数Mを用いて前記駆動信号の周期のM/2倍で表される周期とは異なるサンプリング周期で、前記第2検出コイルに誘導される信号を取得するように構成されていることが好ましい。
この位置検出装置において、前記第2処理部は、前記第1取得処理と前記第2取得処理とで期間が分かれるように、前記第1励磁コイルの駆動により前記第2検出コイルに誘導される第3検出信号に基づくタイミングで前記第2取得処理を実行するように構成されていることが好ましい。
この位置検出装置において、前記第2処理部は、前記第3検出信号の誘導が終了してから一定時間が経過したことに基づいて前記タイミングを決定するように構成されていることが好ましい。
この位置検出装置において、前記第2処理部は、前記第3検出信号の誘導を開始してから一定時間が経過したことに基づいて前記タイミングを決定するように構成されていることが好ましい。
この位置検出装置において、前記第2処理部は、前記第3検出信号の波数を計数する機能を有しており、前記第2処理部は、前記波数が所定の回数に達したことに基づいて前記タイミングを決定するように構成されていることが好ましい。
この位置検出装置において、前記第2処理部は、前記第3検出信号の振幅を測定する機能を有しており、前記第2処理部は、前記振幅が所定の閾値を下回ったことに基づいて前記タイミングを決定するように構成されていることが好ましい。
この位置検出装置において、前記第1処理部は、前記第1取得処理の終了を知らせる終了信号を前記第1励磁コイルに与える機能を有しており、前記第2処理部は、前記第2検出コイルに誘導される前記終了信号を検出したことに基づいて前記タイミングを決定するように構成されていることが好ましい。
この位置検出装置において、前記第1処理部は、前記第1取得処理において、前記第1検出信号を検出しない場合に、動作を停止するように構成されていることが好ましい。
この位置検出装置において、前記第2処理部は、前記第2取得処理が終了すると、第2待機時間を計時する機能を有しており、前記第2処理部は、前記第2待機時間内に第3検出信号を検出しない場合に、前記第2取得処理を実行するように構成されていることが好ましい。
この位置検出装置において、前記第2処理部は、前記第2待機時間内に前記第3検出信号を検出しない場合に、通常時とは異なるモードに切り替えて前記第2取得処理を実行するように構成されていることが好ましい。
この位置検出装置において、前記第1処理部は、起動時に前記第1取得処理を実行するように構成されていることが好ましい。
この位置検出装置において、2つの検出部を備え、前記2つの検出部のうち一方の検出部が前記第1検出部、他方の検出部が前記第2検出部として構成されていることが好ましい。
本発明では、第2処理部は、第2取得処理において、第2検出コイルに誘導される信号の変化の有無の監視することで、各励磁コイルの駆動する期間が重なっているか否かを監視することができる。そして、第2処理部は、当該信号に変化がある場合、所定の処理を実行する。このため、本発明は、各励磁コイルの駆動する期間が重なった場合に、各検出部が磁気的に相互干渉し続けるのを防止することができる。
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係る位置検出装置1は、図1に示すように、検出部2(ここでは、第1検出部)及び検出部3(ここでは、第2検出部)を備えている。検出部2は、(第1)励磁コイル21と、(第1)検出コイル22と、(第1)処理部23とを有している。検出部3は、(第2)励磁コイル31と、(第2)検出コイル32と、(第2)処理部33とを有している。励磁コイル21は、検出コイル22及び検出コイル32とそれぞれ互いに磁気的に結合されている。また、励磁コイル31は、検出コイル22及び検出コイル32とそれぞれ互いに磁気的に結合されている。
本発明の実施形態1に係る位置検出装置1は、図1に示すように、検出部2(ここでは、第1検出部)及び検出部3(ここでは、第2検出部)を備えている。検出部2は、(第1)励磁コイル21と、(第1)検出コイル22と、(第1)処理部23とを有している。検出部3は、(第2)励磁コイル31と、(第2)検出コイル32と、(第2)処理部33とを有している。励磁コイル21は、検出コイル22及び検出コイル32とそれぞれ互いに磁気的に結合されている。また、励磁コイル31は、検出コイル22及び検出コイル32とそれぞれ互いに磁気的に結合されている。
処理部23は、励磁コイル21を駆動し、且つ励磁コイル21の駆動により対象物100の位置に応じて検出コイル22に誘導される(第1)検出信号Y1(図2参照)を取得する(第1)取得処理を実行するように構成されている。また、処理部33は、励磁コイル31を駆動し、且つ励磁コイル31の駆動により対象物100の位置に応じて検出コイル32に誘導される(第2)検出信号Y2(図2参照)を取得する(第2)取得処理を実行するように構成されている。
そして、処理部33は、(第2)取得処理を実行している間において、検出コイル32に誘導される信号の変化の有無を監視し、変化がある場合、所定の処理を実行するように構成されている。
以下、本発明の実施形態1に係る位置検出装置1について詳細に説明する。但し、以下に説明する構成は、本発明の一例に過ぎず、本発明は下記の実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
<基本構成>
まず、本実施形態の位置検出装置1の基本構成について説明する。本実施形態の位置検出装置1は、図1に示すように、それぞれ対象物100の位置を検出する検出部2と、検出部3とを備えている。本実施形態の位置検出装置1では、車両のブレーキペダルに連動した金属片を対象物100としている。したがって、本実施形態の位置検出装置1は、金属片の位置を検出することで、ブレーキの踏み込み量を検出するために用いることができる。勿論、位置検出装置1の用途を限定する趣旨ではなく、対象物100の位置を検出する用途であれば他の用途であってもよい。
まず、本実施形態の位置検出装置1の基本構成について説明する。本実施形態の位置検出装置1は、図1に示すように、それぞれ対象物100の位置を検出する検出部2と、検出部3とを備えている。本実施形態の位置検出装置1では、車両のブレーキペダルに連動した金属片を対象物100としている。したがって、本実施形態の位置検出装置1は、金属片の位置を検出することで、ブレーキの踏み込み量を検出するために用いることができる。勿論、位置検出装置1の用途を限定する趣旨ではなく、対象物100の位置を検出する用途であれば他の用途であってもよい。
検出部2は、励磁コイル21と、検出コイル22と、処理部23と、アンプ24とを備えている。検出部3は、励磁コイル31と、検出コイル32と、処理部33と、アンプ34とを備えている。検出部2,3は、たとえば一枚の基板に実装して構成されている。また、励磁コイル21、検出コイル22、励磁コイル31、検出コイル32は、基板上の同じ領域に配置されている。したがって、励磁コイル21は、検出コイル22,32とそれぞれ互いに磁気的に結合されている。また、励磁コイル31は、検出コイル22,32とそれぞれ互いに磁気的に結合されている。勿論、励磁コイル21,31、検出コイル22,32の配置を限定する趣旨ではなく、それぞれ互いに磁気的に結合していれば、どのように配置してもよい。
なお、図1では、励磁コイル21、検出コイル22、励磁コイル31、検出コイル32は、それぞれ単一のコイルで構成されているが、それぞれ複数のコイルを組み合わせて構成されていてもよい。
処理部23は、電線41〜43を介してECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)4に接続されている。また、処理部33は、電線44〜46を介してECU4に接続されている。電線41(電線44)は、処理部23(処理部33)に動作電圧を供給するための電源線である。電線42(電線45)は、処理部23(処理部33)とECU4との間で通信を行うために用いられる信号線である。ここで、処理部23(処理部33)とECU4との間の通信方式は、アナログ、ディジタルの何れの通信方式であってもよい。通信方式がディジタルの場合、処理部23(処理部33)とECU4との間では、電線42(電線45)を介して双方向の通信が可能である。電線43(電線46)は、処理部23(処理部33)のグラウンドと、ECU4のグラウンドとを互いに接続するために用いられる接地線である。
処理部23(処理部33)は、たとえばマイコン(Microcontroller)で構成されている。勿論、処理部23(処理部33)は、マイコンではなく、FPGA(Field-Programmable Gate Array)や専用のIC(Integrated Circuit)などのマイコン以外のハードウェアで構成されていてもよい。また、処理部23(処理部33)は、マイコンやマイコン以外のハードウェアに、後述するアンプ24(アンプ34)を一体化して構成されていてもよい。さらに、処理部23(処理部33)は、マイコンと他のハードウェアとを組み合わせて構成してもよい。
処理部23(処理部33)は、対象物100の位置を検出する位置検出処理を実行するように構成されている。本実施形態の位置検出装置1では、位置検出処理は、取得処理と、演算処理とを含んでいる。取得処理において、処理部23(処理部33)は、所定の周波数、所定の波数の矩形波である駆動信号X1(駆動信号X2)を励磁コイル21(励磁コイル31)に与えることで、励磁コイル21(励磁コイル31)を駆動する(図2参照)。なお、本実施形態の位置検出装置1では、処理部23(処理部33)が駆動信号X1(駆動信号X2)を与えることで励磁コイル21(励磁コイル31)を駆動しているが、他の構成であってもよい。たとえば、励磁コイル21(励磁コイル31)と並列に共振用コンデンサ(図示せず)を接続して共振回路を構成し、処理部23(処理部33)が当該共振回路に正帰還をかけることで発振させ、励磁コイル21(励磁コイル31)を駆動する構成でもよい。つまり、処理部23(処理部33)は、励磁コイル21(励磁コイル31)を駆動するように構成されていればよい。
また、取得処理において、処理部23(処理部33)は、励磁コイル21(励磁コイル31)の駆動により検出コイル22(検出コイル32)に誘導される検出信号Y1(検出信号Y2)を取得する(図2参照)。検出信号Y1(検出信号Y2)を取得するには、たとえば内蔵のタイマやADC(Analog to Digital Converter)を用いる。本実施形態の位置検出装置1では、検出コイル22(検出コイル32)に誘導された検出信号Y1(検出信号Y2)は、アンプ24(アンプ34)により増幅してから処理部23(処理部33)に入力される。
ここで、対象物100は、励磁コイル21(励磁コイル31)と磁気的に結合しており、励磁コイル21(励磁コイル31)の駆動により誘導電流が流れるようになっている。そして、対象物100の位置に応じて誘導電流が変化することから、検出信号Y1(検出信号Y2)も対象物100の位置に応じて変化する。したがって、処理部23(処理部33)は、取得した検出信号Y1(検出信号Y2)に基づいて対象物100の位置を演算する演算処理を実行する。なお、取得処理及び演算処理に要する時間は、たとえば1msである。
つまり、検出部2を第1検出部と仮定すると、処理部23(第1処理部)は、(第1)取得処理を実行するように構成されている。(第1)取得処理において、処理部23は、励磁コイル21(第1励磁コイル)に駆動信号X1を与えることで、励磁コイル21を駆動する。そして、処理部23は、励磁コイル21の駆動により対象物100の位置に応じて検出コイル22(第1検出コイル)に誘導される検出信号Y1(第1検出信号)を取得する。また、検出部3を第2検出部と仮定すると、処理部33(第2処理部)は、(第2)取得処理を実行するように構成されている。(第2)取得処理において、処理部33は、励磁コイル31(第2励磁コイル)に駆動信号X2を与えることで、励磁コイル31を駆動する。そして、処理部33は、励磁コイル31の駆動により対象物100の位置に応じて検出コイル32(第2検出コイル)に誘導される検出信号Y2(第2検出信号)を取得する。
また、処理部23(処理部33)は、取得処理を実行していない状態(以下、「待機状態」と称する)において、取得処理を実行するタイミングを決定し、決定したタイミングで取得処理を実行するように構成されている。たとえば、検出部2の処理部23が取得処理を実行しており、検出部3の処理部33が待機状態にあると仮定する。この場合、検出コイル32には、励磁コイル21の駆動により検出信号Y3が誘導される(図2参照)。処理部33は、この検出信号Y3に基づいて、取得処理を実行するタイミングを決定する。そして、処理部33は、決定したタイミングで取得処理を実行する。
同様に、検出部3の処理部33が取得処理を実行しており、検出部2の処理部23が待機状態にあると仮定する。この場合、検出コイル22には、励磁コイル31の駆動により検出信号Y4が誘導される(図2参照)。処理部23は、この検出信号Y4に基づいて、取得処理を実行するタイミングを決定する。そして、処理部23は、決定したタイミングで取得処理を実行する。
つまり、検出部2を第1検出部、検出部3を第2検出部と仮定すると、上記の処理は以下のように表現できる。すなわち、処理部23(第1処理部)は、(第1)取得処理と、(第2)取得処理とで期間が分かれるように、(第1)取得処理を実行する。より具体的には、処理部23(第1処理部)は、励磁コイル31(第2励磁コイル)の駆動により検出コイル22(第1検出コイル)に誘導される検出信号Y4(第4検出信号)に基づくタイミングで、(第1)取得処理を実行する。また、処理部33(第2処理部)は、(第1)取得処理と、(第2)取得処理とで期間が分かれるように、(第2)取得処理を実行する。より具体的には、処理部33(第2処理部)は、励磁コイル21(第1励磁コイル)の駆動により検出コイル32(第2検出コイル)に誘導される検出信号Y3(第3検出信号)に基づくタイミングで、(第2)取得処理を実行する。
本実施形態の位置検出装置1では、処理部33は、図3に示すように、検出信号Y3の誘導が終了してから一定時間T12が経過したことに基づいてタイミングを決定している。すなわち、検出部2が取得処理を実行している期間は、励磁コイル21に駆動信号X1を与えている期間であり、この期間、検出コイル32に検出信号Y3が誘導される。したがって、処理部33は、検出信号Y3の誘導の終了をもって検出部2による取得処理が終了したと判断し、一定時間T12の経過後に取得処理を実行する。同様に、処理部23は、検出信号Y4の誘導が終了してから一定時間T12が経過したことに基づいてタイミングを決定している。
つまり、検出部2を第1検出部、検出部3を第2検出部と仮定すると、上記の処理は以下のように表現できる。すなわち、処理部33(第2処理部)は、検出信号Y3(第3検出信号)の誘導が終了してから一定時間T12が経過したことに基づいてタイミングを決定するように構成されている。同様に、処理部23(第1処理部)は、検出信号Y4(第4検出信号)の誘導が終了してから一定時間T12が経過したことに基づいてタイミングを決定するように構成されている。なお、処理部23における一定時間T12と、処理部33における一定時間T12とは、同じ長さであってもよいし、互いに異なる長さであってもよい。
上記の処理を実現するには、たとえば、検出信号Y3(検出信号Y4)を定期的にADCで読み取る構成が考えられる。この構成では、読み取った信号のレベルが連続して所定の閾値を下回ると、検出信号Y3(検出信号Y4)の誘導が終了したと判断することが可能である。また、上記の処理を実現するには、たとえば、フリーランニングカウンタを用いて、検出信号Y3(検出信号Y4)がローレベルからハイレベルに切り替わることをトリガとして当該カウンタをリセットする構成が考えられる。この構成では、当該カウンタがオーバーフローするか、所定のカウント値に達すれば、検出信号Y3(検出信号Y4)の誘導が終了したと判断することが可能である。
ここで、処理部23(処理部33)が取得処理を実行する期間は、励磁コイル21(励磁コイル31)に駆動信号X1(駆動信号X2)を与えている期間である(図3参照)。そして、取得処理に要する時間は予め設定されている。また、検出信号Y3(検出信号Y4)は、励磁コイル21(励磁コイル31)が駆動すると、検出コイル32(検出コイル22)に誘導される。つまり、検出信号Y3(検出信号Y4)が検出コイル32(検出コイル22)に誘導されるタイミングを検出すれば、取得処理が終了するタイミングを検出することができる。
そこで、図3に示すように、処理部33(第2処理部)は、検出信号Y3(第3検出信号)の誘導を開始してから一定時間T11が経過したことに基づいてタイミングを決定するように構成してもよい。同様に、処理部23(第1処理部)は、検出信号Y4(第4検出信号)の誘導を開始してから一定時間T11が経過したことに基づいてタイミングを決定するように構成してもよい。なお、処理部23における一定時間T11と、処理部33における一定時間T11とは、同じ長さであってもよいし、互いに異なる長さであってもよい。
また、取得処理に要する時間は予め設定されていることから、駆動信号X1(駆動信号X2)の波数も予め設定されている。つまり、検出信号Y3(検出信号Y4)の波数を計数すれば、波数が所定の回数に達したことに基づいて取得処理が終了するタイミングを検出することができる。
そこで、処理部33(第2処理部)は、検出信号Y3(第3検出信号)の波数を計数する機能を有していてもよい。そして、処理部33は、波数が所定の回数に達したことに基づいてタイミングを決定するように構成してもよい。同様に、処理部23(第1処理部)は、検出信号Y4(第4検出信号)の波数を計数する機能を有していてもよい。そして、処理部23は、波数が所定の回数に達したことに基づいてタイミングを決定するように構成してもよい。なお、検出信号Y3(検出信号Y4)の波数を計数する機能は、従来周知の簡易なハードウェアやソフトウェアにより実現することが可能である。
また、検出信号Y3(検出信号Y4)の振幅が所定の閾値を下回ったことを検出することでも、取得処理が終了するタイミングを検出することができる。そこで、処理部33(第2処理部)は、検出信号Y3(第3検出信号)の振幅を測定する機能を有していてもよい。そして、処理部33は、振幅が所定の閾値を下回ったことに基づいてタイミングを決定するように構成してもよい。同様に、処理部23(第1処理部)は、検出信号Y4(第4検出信号)の振幅を測定する機能を有していてもよい。そして、処理部23は、振幅が所定の閾値を下回ったことに基づいてタイミングを決定するように構成してもよい。なお、検出信号Y3(検出信号Y4)の振幅を測定する機能は、たとえば整流回路やADC等の従来周知の簡易なハードウェアやソフトウェアにより実現することが可能である。
なお、本実施形態の位置検出装置1では、図示を省略しているが、検出コイル22(検出コイル32)と並列に共振用コンデンサを接続しており、高周波ノイズを検出しないように構成している。この構成では、検出コイル22(検出コイル32)と共振用コンデンサとによる共振の影響で、検出信号Y1〜Y4に自由振動(残響)が残る場合がある。したがって、処理部23(処理部33)は、検出信号の残響が十分に小さくなった時点で取得処理が終了したと判定するのが望ましい。なお、共振用コンデンサを採用するか否かは任意である。
さらに、取得処理を実行している処理部23(処理部33)が、取得処理の終了を知らせる終了信号を励磁コイル21(励磁コイル31)に与える構成でもよい。待機状態にある処理部23(処理部33)は、検出コイル22(検出コイル32)に終了信号が誘導されることで、取得処理が終了するタイミングを検出することができる。終了信号としては、たとえば特定のビット列や、駆動信号X1(駆動信号X2)とは異なる周波数の信号が考えられる。
つまり、処理部23(第1処理部)は、(第1)取得処理の終了を知らせる終了信号を励磁コイル21(第1励磁コイル)に与える機能を有していてもよい。そして、処理部33(第2処理部)は、検出コイル32(第2検出コイル)に誘導される終了信号を検出したことに基づいてタイミングを決定するように構成してもよい。同様に、処理部33(第2処理部)は、(第2)取得処理の終了を知らせる終了信号を励磁コイル31(第2励磁コイル)に与える機能を有していてもよい。そして、処理部23(第1処理部)は、検出コイル22(第1検出コイル)に誘導される終了信号を検出したことに基づいてタイミングを決定するように構成してもよい。
つまり、本実施形態の位置検出装置1は、図5に示すように、検出部2の処理部23による取得処理と、検出部3の処理部33による取得処理とを交互に実行するように構成されている。すなわち、検出部2は、取得処理が終了すると待機状態に移行し、検出部3の取得処理が終了するまで待機した後に、再び取得処理を実行する。同様に、検出部3は、取得処理が終了すると待機状態に移行し、検出部2の取得処理が終了するまで待機した後に、再び取得処理を実行する。したがって、本実施形態の位置検出装置1は、検出部2及び検出部3が交互に取得処理を実行するので、磁気的に相互干渉するのを防止することができる。
また、本実施形態の位置検出装置1では、処理部23(処理部33)は、取得処理の実行時において、検出部2(検出部3)が正常であるか否かを判断する処理を実行する。すなわち、処理部23(処理部33)は、検出コイル22(検出コイル32)に検出信号Y1(検出信号Y2)が誘導されない場合は、励磁コイル21又は検出コイル22の少なくとも一方が故障していると判断する。そして、処理部23(処理部33)は、故障していると判断すると、故障信号をECU4に出力し、動作を停止する。
つまり、検出部2を第1検出部、検出部3を第2検出部と仮定すると、上記の処理は以下のように表現できる。すなわち、処理部23(第1処理部)は、(第1)取得処理において、検出信号Y1(第1検出信号)を検出しない場合に、動作を停止するように構成されている。同様に、処理部33(第2処理部)は、(第2)取得処理において、検出信号Y2(第2検出信号)を検出しない場合に、動作を停止するように構成されている。
この構成では、何らかの故障が生じた検出部2(検出部3)で取得処理が実行されないので、正常な検出部2(検出部3)で取得処理を実行することができる。したがって、この構成では、何らかの故障が生じた検出部2(検出部3)による不要な相互干渉の可能性を低減することができる。なお、当該構成を採用するか否かは任意である。
さらに、本実施形態の位置検出装置1では、処理部23(処理部33)は、待機状態において、取得処理を実行しているはずの検出部2(検出部3)が正常であるか否かを判断する処理を実行する。すなわち、処理部23(処理部33)は、取得処理を終了すると、内蔵のタイマにより待機時間T2を計時する(図4参照)。そして、処理部23(処理部33)は、この待機時間T2内において検出コイル22(検出コイル32)に検出信号Y4(検出信号Y3)が誘導されない場合に、取得処理を実行しているはずの検出部3(検出部2)が故障していると判断する。故障と判断した場合は、処理部23(処理部33)は、待機時間T2が経過すると、取得処理を実行する。その後、処理部23(処理部33)は、待機時間T2が経過する毎に取得処理を繰り返す。
つまり、検出部2を第1検出部、検出部3を第2検出部と仮定すると、上記の処理は以下のように表現できる。すなわち、処理部33(第2処理部)は、(第2)取得処理が終了すると、(第2)待機時間T2を計時する機能を有している。そして、処理部33は、待機時間T2内に検出信号Y3(第3検出信号)を検出しない場合に、(第2)取得処理を実行するように構成されている。同様に、処理部23(第1処理部)は、(第1)取得処理が終了すると、(第1)待機時間T2を計時する機能を有している。そして、処理部23は、待機時間T2内に検出信号Y4(第4検出信号)を検出しない場合に、(第1)取得処理を実行するように構成されている。
この構成では、取得処理を実行している検出部2(検出部3)に何らかの故障が生じた場合でも、待機状態にある検出部2(検出部3)が取得処理を継続して実行することができる。したがって、この構成では、待機状態にある検出部2(検出部3)が待機し続けるのを回避することができる。なお、当該構成を採用するか否かは任意である。
なお、上記の構成において、処理部23(処理部33)は、故障と判断した場合に、通常時とは異なるモードに切り替えて取得処理を繰り返すようにしてもよい。たとえば、故障と判断した場合には、待機時間T2を短くするモードに切り替えることが考えられる。この場合、正常な処理部23(処理部33)が取得処理を実行する間隔を狭めることができる。
つまり、処理部23(第1処理部)は、(第1)待機時間T2内に検出信号Y4(第4検出信号)を検出しない場合に、通常時とは異なるモードに切り替えて(第1)取得処理を実行するように構成されていてもよい。同様に、処理部33(第2処理部)は、(第2)待機時間T2内に検出信号Y3(第3検出信号)を検出しない場合に、通常時とは異なるモードに切り替えて(第2)取得処理を実行するように構成されていてもよい。
処理部23(処理部33)は、電線42(電線45)を介して、たとえば内蔵のDAC(Digital to Analog Converter)を用いて、演算結果に応じた位置信号をECU4に出力する出力処理を実行する。なお、処理部23(処理部33)は、PWM(Pulse Width Modulation)方式で位置信号をECU4に出力する構成でもよい。その他、処理部23(処理部33)は、電波を媒体とする無線信号により位置信号をECU4に出力する構成でもよい。この構成では、処理部23(処理部33)及びECU4は、それぞれ無線モジュールを必要とする。また、処理部23(処理部33)は、上述の演算処理と出力処理とを、取得処理と並行して実行してもよいし、待機状態において実行してもよい。
ECU4は、たとえば車両のエンジンをかける等の動作をトリガとして、電線41(電線44)を介して検出部2(検出部3)に動作電圧を供給することで、検出部2及び検出部3を起動する機能を有している。本実施形態の位置検出装置1では、ECU4は、検出部2及び検出部3を同じタイミングで起動する。なお、「同じ」とは、「同時」、若しくは「ほぼ同時」を含む表現である。また、ECU4は、検出部2(検出部3)から電線42(電線45)を介して出力される位置信号を定期的に(たとえば、3ms毎に)読み込む。これにより、ECU4は、対象物100の位置を知ることができる。そして、ECU4は、対象物100の位置に応じて種々の処理を実行する。位置信号は、たとえば対象物100の位置に応じて変動する0.5V〜4.5Vの直流電圧としてECU4に出力される。勿論、位置信号の電圧の範囲をこの範囲に限定する趣旨ではない。なお、ECU4は、検出部2及び検出部3のうち少なくとも一方から位置信号を取得できればよい。
さらに、ECU4は、検出部2(検出部3)から電線42(電線45)を介して出力される故障信号により、検出部2(検出部3)の故障の有無を知ることができる。故障信号は、たとえば0.2V以下、又は4.8V以上の直流電圧としてECU4に出力される。勿論、故障信号の電圧をこれらの電圧に限定する趣旨ではない。
なお、本実施形態の位置検出装置1では、処理部23(処理部33)は、取得した検出信号Y1(検出信号Y2)に基づいて演算処理を実行しているが、他の構成であってもよい。たとえば、処理部23(処理部33)は、演算処理を実行せずに、取得した検出信号Y1(検出信号Y2)をECU4に出力する構成でもよい。この構成では、ECU4が検出信号Y1(検出信号Y2)に基づいて位置信号を演算すればよい。
以下、本実施形態の位置検出装置1の起動時の動作の一例について図面を用いて具体的に説明する。なお、以下の説明では、起動時において、検出部2が第1検出部、検出部3が第2検出部であると仮定する。勿論、起動時において、検出部3が第1検出部、検出部2が第2検出部であってもよい。図6に示すように、先ず、ECU4が検出部2,3を起動する(S1)。そして、検出部2は第1検出部であるので(S2)、処理部23は、起動時に取得処理を実行する(S3)。
つまり、処理部23(第1処理部)は、起動時に(第1)取得処理を実行するように構成されている。この構成では、起動時に検出部2及び検出部3が同時に取得処理を実行するのを回避することができる。この構成を実現するためには、検出部2及び検出部3は、何れも起動時に第1検出部及び第2検出部の何れであるかの情報を予め記憶しておく。当該情報は、たとえば処理部23(処理部33)に内蔵のメモリ(図示せず)に記憶してもよいし、起動時に実行するプログラムに含まれていてもよい。
このとき、処理部23は、検出部2が正常であるか否かを判断する処理を実行する(S4)。そして、処理部23は、検出部2が故障していると判断すると、故障信号をECU4に出力し(S5)、動作を停止する(S6)。また、処理部23は、検出部2が正常であると判断した場合は、待機状態に移行する(S7)。待機状態に移行すると、処理部23は、下記の処理部33と同様の処理を実行する。
一方、検出部3は第2検出部であるので(S2)、処理部33は、起動時に待機状態に移行する(S8)。処理部33は、待機状態において、励磁コイル21の駆動により検出コイル32に誘導される検出信号Y3に基づいて、取得処理を実行するタイミングを決定する。
このとき、処理部33は、取得処理を実行しているはずの検出部2が正常であるか否かを判断する処理を実行する(S8)。そして、処理部33は、検出部2が正常であると判断した場合は、上記の処理部23と同様に、取得処理を実行する(S3)。また、処理部33は、検出部2が故障していると判断した場合は、以降、取得処理を繰り返す(S9)。このとき、処理部33は、通常時とは異なるモードに切り替えて取得処理を繰り返してもよい。
上述のように、本実施形態の位置検出装置1では、検出部2を第1検出部、検出部3を第2検出部と仮定すると、処理部33(第2処理部)は、(第1)取得処理と、(第2)取得処理とで期間が分かれるように、(第2)取得処理を実行する。(第2)取得処理は、(第1)励磁コイル21の駆動により(第2)検出コイル32に誘導される検出信号Y3(第3検出信号)に基づくタイミングで決定される。つまり、本実施形態の位置検出装置1では、処理部33は、(第1)取得処理が終了するタイミングを磁気的に検出する。このため、本実施形態の位置検出装置1は、取得処理が終了するタイミングを電気的に検出しない。したがって、本実施形態の位置検出装置1は、仮に何れかの検出部が故障して他の検出部に電気的に影響を及ぼしたとしても、各検出部2,3が磁気的に相互干渉するのを防止することができる。
なお、本実施形態の位置検出装置1では、検出部2に電源線(電線41)及び接地線(電線43)を、検出部3に電源線(電線44)及び接地線(電線46)をそれぞれ接続する構成であるが、電源線及び接地線をそれぞれ1本ずつに共通化した構成でもよい。この構成では、検出部2と検出部3とが互いに電気的に独立とはならない。しかしながら、この構成でも、上述のように、仮に何れかの検出部が故障して他の検出部に電気的に影響を及ぼしたとしても、各検出部2,3が磁気的に相互干渉するのを防止することができる。
<相互干渉の可能性>
ところで、極めて稀ではあるが、たとえば処理部23(処理部33)の一時的な異常により、処理部23が取得処理を実行する期間と、処理部33が取得処理を実行する期間とが一部重なる場合がある。以下、処理部23(処理部33)が取得処理を実行する期間を「実行期間DP1」と称する。すなわち、図7Aに示す一例のように、処理部23の実行期間DP1と、処理部33の実行期間DP1とが一部重なる事象が生じ得る。この事象は、たとえばノイズが検出コイル22(検出コイル32)に誘導されることにより、処理部23(処理部33)が検出信号Y4(検出信号Y3)を取得したと誤って判定し、取得処理を開始するタイミングにずれが生じる場合にも起こり得る。上記の事象が発生した場合、何らかの対策を講じなければ、各検出部2,3が磁気的に相互干渉し続け、誤差を含んだ位置信号を出力し続ける虞がある。
ところで、極めて稀ではあるが、たとえば処理部23(処理部33)の一時的な異常により、処理部23が取得処理を実行する期間と、処理部33が取得処理を実行する期間とが一部重なる場合がある。以下、処理部23(処理部33)が取得処理を実行する期間を「実行期間DP1」と称する。すなわち、図7Aに示す一例のように、処理部23の実行期間DP1と、処理部33の実行期間DP1とが一部重なる事象が生じ得る。この事象は、たとえばノイズが検出コイル22(検出コイル32)に誘導されることにより、処理部23(処理部33)が検出信号Y4(検出信号Y3)を取得したと誤って判定し、取得処理を開始するタイミングにずれが生じる場合にも起こり得る。上記の事象が発生した場合、何らかの対策を講じなければ、各検出部2,3が磁気的に相互干渉し続け、誤差を含んだ位置信号を出力し続ける虞がある。
そこで、上記の課題を解決するために、本実施形態の位置検出装置1では、検出部2を第1検出部、検出部3を第2検出部と仮定すると、処理部23(第1処理部)は以下のように構成されている。すなわち、(第1)処理部23は、(第1)取得処理を実行している間において、(第1)検出コイル22に誘導される信号(検出信号Y1)の変化の有無を監視するように構成されている。そして、(第1)処理部23は、信号(検出信号Y1)に変化がある場合、所定の処理を実行するように構成されている。詳しくは後述するが、ここでいう所定の処理とは、各検出部2,3が磁気的に相互干渉し続けるのを回避するための処理である。
同様に、処理部33(第2処理部)は、(第2)取得処理を実行している間において、(第2)検出コイル32に誘導される信号(検出信号Y2)の変化の有無を監視するように構成されている。そして、(第2)処理部33は、信号(検出信号Y2)に変化がある場合、所定の処理を実行するように構成されている。
本実施形態の位置検出装置1では、検出信号Y1(検出信号Y2)の変化の有無を監視するために、処理部23(処理部33)は、以下のように構成されている。すなわち、処理部23(処理部33)は、駆動信号X1(駆動信号X2)の周波数よりも高い周波数で検出信号Y1(検出信号Y2)のサンプリングを行い、得られるデータから検出信号Y1(検出信号Y2)の位相及び振幅を演算するように構成されている。この構成では、処理部23(処理部33)は、検出信号Y1(検出信号Y2)の位相及び振幅のデータをリアルタイムで得ることで、検出信号Y1(検出信号Y2)の位相及び振幅の変化を監視することができる。なお、サンプリング周波数は、その2分の1の周波数(すなわち、ナイキスト周波数)が駆動信号X1(駆動信号X2)の周波数以上となるように設定されるのが好ましい。
以下、本実施形態の位置検出装置1の動作の一例について説明する。各検出部2,3が磁気的に相互干渉していない場合、検出信号Y1(検出信号Y2)に変化が生じない。この場合、処理部23(処理部33)は、各励磁コイル21,31の駆動する期間が重なっていないと判定し、通常通り、取得処理を実行する。本実施形態の位置検出装置1では、既に述べたように、各処理部23,33は、互いに取得処理を実行する期間が分かれるように、取得処理を実行する。
一方、各検出部2,3が磁気的に相互干渉した場合、検出信号Y1(検出信号Y2)の位相と振幅との一方、あるいはその両方は、相互干渉の発生時を境にして変化する。たとえば、図7Bに示す一例のように、時刻t0以降で相互干渉が起こった場合、検出信号Y1(検出信号Y2)は、その位相及び振幅が時刻t0を境にして変化する。この場合、処理部23(処理部33)は、各励磁コイル21,31の駆動する期間が重なっていると判定し、所定の処理を実行する。
つまり、本実施形態の位置検出装置1では、検出部2を第1検出部、検出部3を第2検出部と仮定すると、処理部33(第2処理部)は以下のように構成されている。すなわち、(第2)処理部33は、(第2)取得処理において、(第2)検出コイル32に誘導される信号(検出信号Y2)の変化の有無の監視するように構成されている。このため、(第2)処理部33は、各検出部2,3が磁気的に相互干渉しているか否か(すなわち、各励磁コイル21,31の駆動する期間が重なっているか否か)を監視することができる。そして、(第2)処理部33は、当該信号(検出信号Y2)に変化がある場合(すなわち、各励磁コイル21,31の駆動する期間が重なっている場合)、所定の処理を実行するように構成されている。このため、本実施形態の位置検出装置1は、各励磁コイル21,31の駆動する期間が重なった場合に、所定の処理を実行することで、各検出部2,3が磁気的に相互干渉し続けるのを防止することができる。
ここで、所定の処理は、処理部33(第2処理部)が実行する場合、(第1)取得処理と重ならないように、(第2)取得処理を実行する処理であってもよい。同様に、所定の処理は、処理部23(第1処理部)が実行する場合、(第2)取得処理と重ならないように、(第1)取得処理を実行する処理であってもよい。
たとえば、各検出部2,3が磁気的に相互干渉した場合、(第1)処理部23は、相互干渉の発生したタイミング(すなわち、検出信号Y1に変化が生じたタイミング)に基づいて、(第2)取得処理と重ならないように、(第1)取得処理を実行してもよい。同様に、各検出部2,3が磁気的に相互干渉した場合、(第2)処理部33は、相互干渉の発生したタイミング(すなわち、検出信号Y2に変化が生じたタイミング)に基づいて、(第1)取得処理と重ならないように、(第2)取得処理を実行してもよい。
また、たとえば、各検出部2,3が磁気的に相互干渉した場合、(第1)処理部23は、待機状態に移行し、待機状態において(第1)検出コイル22に誘導される検出信号Y4に基づくタイミングで、(第1)取得処理を実行してもよい。同様に、各検出部2,3が磁気的に相互干渉した場合、(第2)処理部33は、待機状態に移行し、待機状態において(第2)検出コイル32に誘導される検出信号Y3に基づくタイミングで、(第2)取得処理を実行してもよい。
上記の何れの場合においても、各検出部2,3が磁気的に相互干渉し続けるのを回避することができる。
また、所定の処理は、処理部33(第2処理部)が実行する場合、処理部33の動作を停止する処理であってもよい。同様に、所定の処理は、処理部23(第1処理部)が実行する場合、処理部23の動作を停止する処理であってもよい。この場合、何らかの異常が生じたと推定される検出部2(検出部3)で取得処理が実行されないので、正常な検出部2(検出部3)で取得処理を実行することができる。したがって、この場合、何らかの異常が生じたと推定される検出部2(検出部3)による不要な相互干渉の可能性を低減することができる。
ところで、処理部23(処理部33)は、検出信号Y1(検出信号Y2)の変化の有無を監視するために、たとえば以下のように構成されていてもよい。すなわち、処理部23(処理部33)は、自然数Mを用いて駆動信号X1(駆動信号X2)の‘M/2’倍で表される周期とは異なるサンプリング周期で、検出信号Y1(検出信号Y2)をと取得するように構成されていてもよい。たとえば、処理部23(処理部33)は、駆動信号X1(駆動信号X2)の周期の‘N+(1/L)’倍(Nは0以上の整数、Lは3以上の整数)の周期で検出信号Y1(検出信号Y2)のサンプリングを行うように構成されていてもよい。
一例として、ここでは、処理部23(処理部33)は、駆動信号X1(駆動信号X2)の周期の‘5/4’倍(つまり、N=1,L=4)の周期で検出信号Y1(検出信号Y2)のサンプリングを行うと仮定する。各検出部2,3が磁気的に相互干渉していない場合、処理部23(処理部33)は、サンプリング周期の‘L’倍の周期ごとに同じ電圧値(または信号値)のデータを取得する。
一方、各検出部2,3が磁気的に相互干渉した場合、検出信号Y1(検出信号Y2)の位相及び振幅の少なくとも何れか一方が変化する。この場合、たとえば図8に示すように、時刻t0で相互干渉が発生したと仮定すると、時刻t0の前後で処理部23(処理部33)が取得するデータに変化が生じる。具体的には、時刻t0より前の時刻t1で取得したデータと、時刻t0より後の時刻t2,t3で取得したデータとが互いに異なる。なお、時刻t1から時刻t2までの期間、及び時刻t2から時刻t3までの期間は、いずれもサンプリング周期の‘L’倍の長さである。
上述のように、この構成では、処理部23(処理部33)は、サンプリング周期の‘L’倍の周期ごとのデータの変化の有無を監視することで、検出信号Y1(検出信号Y2)の変化の有無を監視することができる。この構成では、駆動信号X1(駆動信号X2)の周期よりも長い周期でサンプリングを行うことが可能であるため、たとえば処理速度の低いマイコンを処理部23(処理部33)に採用することができ、製造コストの低減を図ることができる。
(実施形態2)
以下、本発明の実施形態2に係る位置検出装置1について図面を用いて説明する。なお、本実施形態の位置検出装置1において、実施形態1の位置検出装置1と共通する構成要素については適宜説明を省略する。実施形態1の位置検出装置1では、ECU4により検出部2及び検出部3が同じタイミングで起動する。このため、実施形態1の位置検出装置1では、一方の検出部2(検出部3)は起動時に取得処理を実行し、他方の検出部3(検出部2)は起動時に待機状態に移行する。しかしながら、極めて稀ではあるが、ECU4の異常などにより検出部2及び検出部3が互いに異なるタイミングで起動した場合、検出部2及び検出部3が殆ど同じタイミングで取得処理を実行する可能性がある。その他、処理部23(処理部33)に一時的な異常が生じる場合や、処理部23(処理部33)がノイズにより検出信号Y4(検出信号Y3)を取得したと誤って判定する場合にも、各検出部2,3が殆ど同じタイミングで取得処理を実行する可能性がある。
以下、本発明の実施形態2に係る位置検出装置1について図面を用いて説明する。なお、本実施形態の位置検出装置1において、実施形態1の位置検出装置1と共通する構成要素については適宜説明を省略する。実施形態1の位置検出装置1では、ECU4により検出部2及び検出部3が同じタイミングで起動する。このため、実施形態1の位置検出装置1では、一方の検出部2(検出部3)は起動時に取得処理を実行し、他方の検出部3(検出部2)は起動時に待機状態に移行する。しかしながら、極めて稀ではあるが、ECU4の異常などにより検出部2及び検出部3が互いに異なるタイミングで起動した場合、検出部2及び検出部3が殆ど同じタイミングで取得処理を実行する可能性がある。その他、処理部23(処理部33)に一時的な異常が生じる場合や、処理部23(処理部33)がノイズにより検出信号Y4(検出信号Y3)を取得したと誤って判定する場合にも、各検出部2,3が殆ど同じタイミングで取得処理を実行する可能性がある。
以下、上記の場合の動作の一例について図9を用いて説明する。検出部2の処理部23は、取得処理を終了すると待機状態に移行する。ここで、検出部2及び検出部3が殆ど同じタイミングで取得処理を実行しているため、取得処理を終了してから待機時間T2が経過するまでに、検出信号Y4が検出コイル22に誘導されない。したがって、処理部23は、待機時間T2が経過すると再び取得処理を実行する。一方、検出部3の処理部33でも、取得処理を終了すると待機状態に移行する。ここで、取得処理を終了してから待機時間T2が経過するまでに、検出信号Y3が検出コイル32に誘導されないので、処理部33は、やはり待機時間T2が経過すると再び取得処理を実行する。
したがって、検出部2及び検出部3が殆ど同じタイミングで取得処理を繰り返し実行する。ここで、検出部2及び検出部3が取得処理を実行するタイミングが互いに一致していたとしても、両者が励磁コイル21及び励磁コイル31を駆動することで送出する信号の周期や位相が完全に一致することはなく、磁気的に相互干渉する。このため、検出部2及び検出部3は、何れも誤差を含んだ位置信号を出力し続ける虞がある。そして、実施形態1の位置検出装置1では、上記のように各処理部23,33の実行期間DP1が殆ど重なる場合、各励磁コイル21,31を駆動する期間も殆ど重なるため、検出信号Y1(検出信号Y2)に変化が生じ難い。したがって、実施形態1の位置検出装置1は、上記の場合、相互干渉の有無を監視できない虞がある。
そこで、本実施形態に係る位置検出装置1では、上記の課題を解決すべく、処理部23(第1処理部)及び処理部33(第2処理部)は、以下のように構成されている。すなわち、(第1)処理部23は、(第1)取得処理において、(第1)励磁コイル21を複数回駆動するように構成されている。同様に、(第2)処理部33は、(第2)取得処理において、(第2)励磁コイル31を複数回駆動するように構成されている。
たとえば図10Aに示すように、(第1)処理部23は、実行期間DP1において、第1間隔IN1を空けて(第1)励磁コイル21を2回駆動すると仮定する。同様に、(第2)処理部33は、実行期間DP1において、第2間隔IN2を空けて(第2)励磁コイル31を2回駆動すると仮定する。そして、第1間隔IN1と第2間隔IN2とは互いに異なる長さであると仮定する。なお、以下の説明では、(第1)処理部23が(第1)励磁コイル21を駆動している期間を「第1駆動期間DP11」、(第2)処理部33が(第2)励磁コイル31を駆動している期間を「第2駆動期間DP12」と称する。
この場合、実行期間DP1において、1回目の第1駆動期間DP11と、1回目の第2駆動期間DP12とは殆ど重なっている。一方、2回目の第1駆動期間DP11と、2回目の第2駆動期間DP12とは一部が重なっているため、検出信号Y1(検出信号Y2)に変化が生じる。このため、処理部23(処理部33)は、実行期間DP1が殆ど重なっている場合でも、磁気的な相互干渉を監視することができる。
また、各処理部23,33は、実行期間DP1において、(第1)励磁コイル21を駆動する回数と、(第2)励磁コイル31を駆動する回数とが互いに異なるように構成されていてもよい。たとえば図10Bに示すように、(第1)処理部23は、実行期間DP1において、第1間隔IN1を空けて(第1)励磁コイル21を2回駆動すると仮定する。一方、(第2)処理部33は、実行期間DP1において、第2間隔IN2を空けて(第2)励磁コイル31を3回駆動すると仮定する。
この場合、実行期間DP1において、1回目の第1駆動期間DP11は、1回目の第2駆動期間DP12、及び2回目の第2駆動期間DP12に一部が重なっている。また、2回目の第1駆動期間DP11は、2回目の第2駆動期間DP12、及び3回目の第2駆動期間DP12に一部が重なっている。したがって、処理部23(処理部33)は、実行期間DP1において検出信号Y1(検出信号Y2)に変化が生じるため、磁気的な相互干渉を監視することができる。
その他、各処理部23,33は、実行期間DP1において、第1駆動期間DP11と第2駆動期間DP12との長さが互いに異なるように構成されていてもよい。たとえば図11に示すように、実行期間DP1において、第2駆動期間DP12が第1駆動期間DP11よりも長いと仮定する。この場合、実行期間DP1において、第1駆動期間DP11が第2駆動期間DP12よりも先に終了する。このため、(第1)処理部23は、第1駆動期間DP11の終了時点を境にして(第1)検出コイル22に誘導される信号に変化が生じるため、磁気的な相互干渉を監視することができる。同様に、(第2)処理部33は、第1駆動期間DP11の終了時点を境にして検出信号Y2に変化が生じるため、磁気的な相互干渉を監視することができる。
上記の各実施形態の他にも、各検出部2,3が磁気的に相互干渉し続けるのを防止する構成が考えられる。以下、このような構成の例として、第1参考例及び第2参考例を挙げて説明する。
(第1参考例)
第1参考例の位置検出装置1では、図12Aに示すように、検出部3の待機時間T22を、検出部2の待機時間T21よりも長く設定している。つまり、検出部2を第1検出部、検出部3を第2検出部と仮定すると、処理部23(第1処理部)で設定している(第1)待機時間T21と、処理部33(第2処理部)で設定している(第2)待機時間T22とが、それぞれ互いに異なる長さである。
第1参考例の位置検出装置1では、図12Aに示すように、検出部3の待機時間T22を、検出部2の待機時間T21よりも長く設定している。つまり、検出部2を第1検出部、検出部3を第2検出部と仮定すると、処理部23(第1処理部)で設定している(第1)待機時間T21と、処理部33(第2処理部)で設定している(第2)待機時間T22とが、それぞれ互いに異なる長さである。
以下、第1参考例の位置検出装置1において、検出部2及び検出部3が殆ど同じタイミングで取得処理を実行した場合の動作の一例について図12Bを用いて説明する。検出部2の処理部23は、取得処理を終了すると待機状態に移行する。ここで、検出部2及び検出部3が殆ど同じタイミングで取得処理を実行しているため、取得処理を終了してから待機時間T21が経過するまでに、検出信号Y4が検出コイル22に誘導されない。したがって、処理部23は、待機時間T21が経過すると再び取得処理を実行する。
一方、検出部3の処理部33でも、取得処理を終了すると待機状態に移行する。ここで、取得処理を終了してから待機時間T22が経過するまでに、処理部23が取得処理を実行する。したがって、待機時間T22内に検出信号Y3が検出コイル32に誘導されるので、処理部33は、この検出信号Y3に基づいて、取得処理を実行するタイミングを決定する。そして、処理部33は、決定したタイミングで取得処理を実行する。その後、検出部2及び検出部3は、交互に取得処理を実行する。
上述のように、第1参考例の位置検出装置1は、検出部2及び検出部3が殆ど同じタイミングで取得処理を実行したとしても、通常時の取得処理に復帰することができる。
(第2参考例)
第2参考例の位置検出装置1では、図13Aに示すように、検出部2(検出部3)の処理部23(処理部33)は、取得処理が終了すると、判断時間T3を計時する機能を有している。そして、処理部23(処理部33)は、判断時間T3内に検出コイル22(検出コイル32)に検出信号Y4(検出信号Y3)が誘導される場合は、検出部2(検出部3)が故障していると判断する。そして、処理部23(処理部33)は、故障していると判断すると、故障信号をECU4に出力し、動作を停止する。また、第2参考例の位置検出装置1では、図13Aに示すように、処理部33が取得処理を実行する期間は、処理部23が取得処理を実行する期間よりも長い。
第2参考例の位置検出装置1では、図13Aに示すように、検出部2(検出部3)の処理部23(処理部33)は、取得処理が終了すると、判断時間T3を計時する機能を有している。そして、処理部23(処理部33)は、判断時間T3内に検出コイル22(検出コイル32)に検出信号Y4(検出信号Y3)が誘導される場合は、検出部2(検出部3)が故障していると判断する。そして、処理部23(処理部33)は、故障していると判断すると、故障信号をECU4に出力し、動作を停止する。また、第2参考例の位置検出装置1では、図13Aに示すように、処理部33が取得処理を実行する期間は、処理部23が取得処理を実行する期間よりも長い。
つまり、検出部2を第1検出部、検出部3を第2検出部と仮定すると、処理部33(第2処理部)は、(第2)取得処理が終了すると、判断時間T3を計時する機能を有している。そして、処理部33は、判断時間T3内に検出信号Y3(第3検出信号)を検出すると、動作を停止するように構成されている。同様に、処理部23(第1処理部)は、(第1)取得処理が終了すると、判断時間T3を計時する機能を有している。そして、処理部23は、判断時間T3内に検出信号Y4(第4検出信号)を検出すると、動作を停止するように構成されている。また、(第1)取得処理を実行する期間及び(第2)取得処理を実行する期間は、それぞれ互いに異なる長さである。
以下、第2参考例の位置検出装置1において、検出部2及び検出部3が殆ど同じタイミングで取得処理を実行した場合の動作の一例について図13Bを用いて説明する。検出部2の処理部23は、取得処理を終了すると判断時間T3を計時する。ここで、検出部3の処理部33が取得処理を実行する期間が、処理部23が取得処理を実行する期間よりも長いため、判断時間T3内に検出信号Y4が検出コイル22に誘導される。したがって、処理部23は、故障していると判断して、動作を停止する。
一方、検出部3の処理部33でも、取得処理を終了すると判断時間T3を計時する。ここで、処理部23は既に動作を停止しているので、判断時間T3内に検出信号Y3が検出コイル32に誘導されない。したがって、処理部33は、待機時間T2が経過すると再び取得処理を実行する。その後、処理部33は、待機時間T2毎に取得処理を実行する。
上述のように、第2参考例の位置検出装置1は、検出部2及び検出部3が殆ど同じタイミングで取得処理を実行した場合に、相互干渉していると判断して一方の検出部2(検出部3)の処理部23(処理部33)が動作を停止する。したがって、第2参考例の位置検出装置1は、磁気的に相互干渉する状態を回避して、残りの検出部2(検出部3)により取得処理を継続することができる。
なお、上記の説明では、検出部2を第1検出部、検出部3を第2検出部と仮定しているが、検出部2を第2検出部、検出部3を第1検出部と仮定しても同じである。すなわち、本実施形態の位置検出装置1は、2つの検出部2,3を備え、2つの検出部2,3のうち一方の検出部が第1検出部、他方の検出部が第2検出部として構成されていればよい。つまり、検出部2,3は何れも同じ構成であり、第1検出部としても第2検出部としても機能する。したがって、本実施形態の位置検出装置1は、仮に何れか一方の検出部が故障したとしても、他方の検出部が取得処理を実行することができる。
また、本実施形態の位置検出装置1は、2つの検出部2,3を備えているが、検出部の数を限定する趣旨ではない。すなわち、本実施形態の位置検出装置1は、3つ以上の検出部を備えていてもよい。この場合は、各検出部の処理部が順番に取得処理を実行し、且つ各検出部が取得処理を実行する期間が重ならないように位置検出装置1を構成すればよい。
1 位置検出装置
2,3 検出部
21,31 励磁コイル
22,32 検出コイル
23,33 処理部
100 対象物
2,3 検出部
21,31 励磁コイル
22,32 検出コイル
23,33 処理部
100 対象物
Claims (16)
- 第1検出部及び第2検出部を備え、
前記第1検出部は、第1励磁コイルと、第1検出コイルと、第1処理部とを有し、
前記第2検出部は、第2励磁コイルと、第2検出コイルと、第2処理部とを有し、
前記第1励磁コイルは、前記第1検出コイル及び前記第2検出コイルとそれぞれ互いに磁気的に結合され、
前記第2励磁コイルは、前記第1検出コイル及び前記第2検出コイルとそれぞれ互いに磁気的に結合され、
前記第1処理部は、前記第1励磁コイルを駆動し、且つ前記第1励磁コイルの駆動により対象物の位置に応じて前記第1検出コイルに誘導される第1検出信号を取得する第1取得処理を実行するように構成され、
前記第2処理部は、前記第2励磁コイルを駆動し、且つ前記第2励磁コイルの駆動により前記対象物の位置に応じて前記第2検出コイルに誘導される第2検出信号を取得する第2取得処理を実行するように構成され、
前記第2処理部は、前記第2取得処理を実行している間において、前記第2検出コイルに誘導される信号の変化の有無を監視し、変化がある場合、所定の処理を実行するように構成されていることを特徴とする位置検出装置。 - 前記所定の処理は、前記第1取得処理と重ならないように、前記第2取得処理を実行する処理であることを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
- 前記所定の処理は、前記第2処理部の動作を停止する処理であることを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
- 前記第1処理部は、前記第1取得処理において、前記第1励磁コイルを複数回駆動するように構成され、
前記第2処理部は、前記第2取得処理において、前記第2励磁コイルを複数回駆動するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の位置検出装置。 - 前記第2処理部は、所定の周波数の駆動信号により前記第2励磁コイルを駆動し、
前記第2処理部は、前記第2取得処理を実行している間において、自然数Mを用いて前記駆動信号の周期のM/2倍で表される周期とは異なるサンプリング周期で、前記第2検出コイルに誘導される信号を取得するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の位置検出装置。 - 前記第2処理部は、前記第1取得処理と前記第2取得処理とで期間が分かれるように、前記第1励磁コイルの駆動により前記第2検出コイルに誘導される第3検出信号に基づくタイミングで前記第2取得処理を実行するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の位置検出装置。
- 前記第2処理部は、前記第3検出信号の誘導が終了してから一定時間が経過したことに基づいて前記タイミングを決定するように構成されていることを特徴とする請求項6記載の位置検出装置。
- 前記第2処理部は、前記第3検出信号の誘導を開始してから一定時間が経過したことに基づいて前記タイミングを決定するように構成されていることを特徴とする請求項6記載の位置検出装置。
- 前記第2処理部は、前記第3検出信号の波数を計数する機能を有しており、
前記第2処理部は、前記波数が所定の回数に達したことに基づいて前記タイミングを決定するように構成されていることを特徴とする請求項6記載の位置検出装置。 - 前記第2処理部は、前記第3検出信号の振幅を測定する機能を有しており、
前記第2処理部は、前記振幅が所定の閾値を下回ったことに基づいて前記タイミングを決定するように構成されていることを特徴とする請求項6記載の位置検出装置。 - 前記第1処理部は、前記第1取得処理の終了を知らせる終了信号を前記第1励磁コイルに与える機能を有しており、
前記第2処理部は、前記第2検出コイルに誘導される前記終了信号を検出したことに基づいて前記タイミングを決定するように構成されていることを特徴とする請求項6記載の位置検出装置。 - 前記第1処理部は、前記第1取得処理において、前記第1検出信号を検出しない場合に、動作を停止するように構成されていることを特徴とする請求項6乃至11の何れか1項に記載の位置検出装置。
- 前記第2処理部は、前記第2取得処理が終了すると、第2待機時間を計時する機能を有しており、
前記第2処理部は、前記第2待機時間内に前記第3検出信号を検出しない場合に、前記第2取得処理を実行するように構成されていることを特徴とする請求項6乃至12の何れか1項に記載の位置検出装置。 - 前記第2処理部は、前記第2待機時間内に前記第3検出信号を検出しない場合に、通常時とは異なるモードに切り替えて前記第2取得処理を実行するように構成されていることを特徴とする請求項13記載の位置検出装置。
- 前記第1処理部は、起動時に前記第1取得処理を実行するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至14の何れか1項に記載の位置検出装置。
- 2つの検出部を備え、
前記2つの検出部のうち一方の検出部が前記第1検出部、他方の検出部が前記第2検出部として構成されていることを特徴とする請求項1乃至15の何れか1項に記載の位置検出装置。
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JP2017173013A (ja) * | 2016-03-22 | 2017-09-28 | 三菱電機株式会社 | 回転角度検出装置 |
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-
2014
- 2014-12-19 JP JP2014257746A patent/JP2016118449A/ja active Pending
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