JP2016115802A - フレキシブル配線板、フレキシブル回路板、フレキシブル配線板の製造方法 - Google Patents

フレキシブル配線板、フレキシブル回路板、フレキシブル配線板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】切断加工の位置において、導体パターンとベースフィルムに含まれる金属シートとの短絡を防止する。【解決手段】金属シート211を含む長尺のベースフィルム21と、ベースフィルム21の一方の表面に設けられる導体パターン23とを有し、平面視において、導体パターン23と切断予定線102とが重畳する位置には、金属シート21を厚さ方向に貫通する開口部241が形成されるとともに、開口部241には、電気的な絶縁性を有する充填材242が充填される。【選択図】図2A

Description

本発明は、フレキシブル配線板、フレキシブル回路板、フレキシブル配線板の製造方法に関する。特には、金属シートを含むベースフィルムが適用されたフレキシブル配線板と、このフレキシブル配線板が適用されたフレキシブル回路板と、このフレキシブル配線板の製造方法に関する。
近年、照明装置の光源として、低消費電力かつ長寿命であるLEDが用いられている。蛍光灯のような長尺の照明装置には、複数のLEDが一列に並べられた発光装置が使用される。このため、発光装置は照明装置の長さに応じた長さに設定される。しかし、照明装置の長さは一定ではないので、照明装置に応じた長さの発光装置を製造しなければならない。そこで、特許文献1には、長さの異なる照明装置に対応できるように、所望の長さに切断可能な発光装置が開示されている。特許文献1に記載の発光装置は、帯状のフレキシブル配線板に複数の発光素子が長手方向に並べて実装されるとともに、各発光素子間に設けられる電極が露出するという構成を有する。そして、電極が露出する位置において、フレキシブル配線板が切断可能である。
特開2012−84392号公報
しかしながら、フレキシブル配線板のベースフィルムに金属シートが含まれると、切断加工された位置において導体パターン(特許文献1においては電極)にバリが生じる場合や、導体パターンが曲がる場合がある。そうすると、導体パターンと金属シートとが接触して短絡するおそれがある。このように、切断加工の状態が、発光素子の発光に影響を与えるおそれがある。
上記実情に鑑み、本発明は、切断加工の位置において導体パターンとベースフィルムに含まれる金属シートとの短絡を防止できるフレキシブル配線板と、このフレキシブル配線板が適用されたフレキシブル回路板と、このフレキシブル配線板の製造方法を提供することである。
本発明は、金属シートを含む長尺のベースフィルムと、前記ベースフィルムの一方の表面に設けられる導体パターンと、を有するフレキシブル配線板であって、平面視において、前記導体パターンと前記フレキシブル配線板の切断加工が予定される切断予定線とが重畳する位置には、前記金属シートを厚さ方向に貫通する開口部が形成されるとともに、前記開口部には、電気的な絶縁性を有する充填材が充填されることを特徴とする。
平面視において導体パターンと切断予定線とが交差する位置を含む領域には、金属シートに開口部が形成されており、導体パターンと金属シートとが積層していない。このような構成によれば、切断予定線でフレキシブル回路板が切断加工され、切断加工の位置において導体パターンにバリが生じた場合や、導体パターンが向かって曲がった場合であっても、導体パターンと金属シートとは接触しない。したがって、導体パターンと金属シートとの短絡を防止できる。
図1は、回路板の構成例を模式的に示す平面図である。 図2Aは、配線板及び回路板の構成例を模式的に示す断面図である。 図2Bは、配線板及び回路板の構成例を模式的に示す断面図である。 図3Aは、第1の実施形態に係る回路板が切断予定線で切断加工された状態を示す断面模式図である。 図3Bは、比較例の回路板が切断予定線で切断加工された状態を示す断面模式図である。 図4は、ベタパターンが設けられる配線板の構成例を模式的に示す平面図である。 図5は、第2の実施形態に係る配線板の構成例を模式的に示す平面図である。 図6Aは、配線板の製造方法の工程を模式的に示す断面図である。 図6Bは、配線板の製造方法の工程を模式的に示す断面図である。 図6Cは、配線板および回路板の製造方法の工程を模式的に示す断面図である。 図6Dは、配線板および回路板の製造方法の工程を模式的に示す断面図である。 図6Eは、配線板および回路板の製造方法の工程を模式的に示す断面図である。 図6Fは、配線板および回路板の製造方法の工程を模式的に示す断面図である。 図6Gは、配線板および回路板の製造方法の工程を模式的に示す断面図である。 図6Hは、配線板および回路板の製造方法の工程を模式的に示す断面図である。 図7は、発光装置の構成例を模式的に示す平面図である。
以下に、本発明の各実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本発明の各実施形態において、フレキシブル配線板とは、配線パターンが設けられているが、電子部品等は実装されていない基板をいう。また、フレキシブル回路板とは、フレキシブル配線板に電子部品等が実装されたものをいう。各実施形態では、フレキシブル回路板の例として、フレキシブル配線板に発光素子が実装された発光装置を示す。ただし、フレキシブル回路板は発光装置に限定されない。なお、以下の説明では、フレキシブル配線板を「配線板」と略し、フレキシブル回路板を「回路板」と略す。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係る配線板2および回路板1(発光装置)の構成例について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る配線板2が適用される回路板1(発光装置)の構成の例を模式的に示す平面図である。図2Aと図2Bは、本発明の実施形態に係る配線板2が適用される回路板1(発光装置)の構成例を模式的に示す断面図であり、図1のII−II線断面図である。
図1に示すように、回路板1は、長尺の帯状の構成を有する。回路板1は、長尺の帯状の配線板2と、配線板2の一方の表面に実装される発光素子11と、配線板2の一方の表面に設けられる給電部12とを有する。発光素子11は、回路板1が組込まれる発光装置10の光源であり、例えば、表面実装型LEDなどのLEDが適用される。給電部12は、外部から発光素子11を発光させるための電力の供給を受ける部分である。本実施形態では、給電部12の例として、配線板2の一方の表面に実装されるコネクタ121を示す。なお、給電部12に適用されるコネクタ121の具体的な構成は、特に限定されない。コネクタ121には、公知の各種コネクタが適用できる。さらに、給電部12はコネクタ121に限定されない。例えば、給電部12として、配線板2の一方の表面に、給電用のケーブルを直接的に接続する(コネクタ121を介さずに接続する)ランドが適用される構成であってもよい。発光素子11やそれらの制御に必要な電子部品が実装された回路板1に適正な給電機能が備わって発光装置10(図7参照)が構成される。そして、発光素子11は、給電部12(コネクタ121)と給電部12に接続されるケーブル類を介して、外部から電力の供給を受けて発光する。
このほか、回路板1は、発光素子11以外の電子部品等13を有していてもよい(ただし、有していなくてもよい)。発光素子11以外の電子部品等13としては、例えば、発光素子11に流す電流を調整する抵抗や定電流ダイオードなどが適用される。本実施形態では、発光素子11以外の電子部品等として、発光素子11に流す電流を調整する抵抗を例に示す。そして、配線板2には、発光素子11を実装する実装領域202aと、給電部12が設けられる領域(コネクタ121を実装する実装領域202b)と、発光素子11以外の電子部品等13(ここでは抵抗)を実装する実装領域202cとが設定される。さらに、回路板1は、配線板2の一方の表面に設けられるカバー層14(後述)を有していてもよい。
図2Aと図2Bに示すように、配線板2は、長尺の帯状の形状を有する。配線板2は、長尺の帯状のベースフィルム21と、接着剤層22と、導体パターン23とを有し、これらが積層した三層積層構造を有する。接着剤層22は、ベースフィルム21の一方の表面に積層して設けられる。導体パターン23は、接着剤層22によって、ベースフィルム21の一方の表面に接合されている。以下、配線板2において、導体パターン23が設けられる側の面を表側、反対側を裏側と呼ぶ。また、配線板2の幅方向の両端部には、複数のスプロケットホール25が長手方向に配列されるように形成される。
ベースフィルム21は、金属シート211と、この金属シート211の両面を被覆する被覆膜212とを有し、これらが積層する三層積層構造を有する。
金属シート211には、例えば厚さが約50μmのアルミニウム箔が適用できる。ただし、金属シート211としてのアルミニウム箔の厚さは50μmに限定されない。金属シート211としてのアルミニウム箔の厚さは、約20〜400μmの範囲でよい。アルミニウム箔の厚さが前述の範囲内にあると、配線板2や回路板1(回路板)の製造において、アルミニウム箔の可撓性を利用することが容易である。さらに、金属シート211は、アルミニウム箔に限定されない。金属シート211には、アルミニウム箔のほか、銅箔やステンレス箔などといった、繰り返しの屈曲に耐えられる金属箔が適用できる。
被覆膜212は、金属シート211に密着してその両面を被覆する膜である。被覆膜212は、金属シート211を他の部材などから電気的に絶縁する機能や、金属シート211の化学的や機械的な損傷を防ぐ機能を有する。被覆膜212は、可撓性と電気的な絶縁性を有する膜が適用される。例えば、被覆膜212は、ポリイミドを主成分とする有機絶縁膜が適用できる。被覆膜212の厚さは、金属シート211を化学的や機械的な損傷から保護するため、更には、金属シート211の表面粗さの凹凸を充分に被覆できるように、2μm以上であることが好ましく、2.5μm以上であることがより好ましい。一方、被覆膜212の厚さは、被覆する金属シート211自体の可撓性や剛性等の特性に影響を与えないように、50μm以下であることが好ましく、25μm以下であることがより好ましい。なお、被覆膜212は、ポリイミドを主成分とする有機絶縁膜に限定されない。被覆膜212は、可撓性と電気的な絶縁性を有する各種の有機絶縁膜が適用できる。
このように、ベースフィルム21は、金属シート211の一例であるアルミニウム箔を含む。ベースフィルム21が金属シート211を含む構成であると、金属シート211を含まない構成に比較して、実装される発光素子11やそれ以外の電子部品等13などの放熱の効果を高めることができる。また、金属シート211は電磁波を遮断するため、電磁シールド性を確保できる。したがって、回路板1からの不要輻射や、外部からのノイズの影響を受けることを防止または抑制を図ることができる。さらに、ベースフィルム21が金属シート211を含む構成であると、ベースフィルム21を撓めたり曲げたりすることができる。特に、繰返しの曲げ伸ばしが可能である。そして、金属シート211の剛性によって、配線板2を所望の形状に曲げた状態を保持できる。
導体パターン23は、発光素子11を発光させるための回路を構成する。図1に示すように、導体パターン23は、2本の幹配線231と、複数の給電ランド232と、複数の直列回路部233とを含む。さらに、導体パターン23は、ベタパターン(plane ground pattern)を含んでいてもよい。
2本の幹配線231は、配線板2の幅方向の外縁近傍に、互いに平行でかつ配線板2の長手方向に平行に延伸するように設けられる。2本の幹配線231のうちの一本は、接地される配線であり、GNDの電位に設定される。また、図1に示すように、2本の幹配線231は、後述する代替樹脂部24と重畳する部分と比較して、他の部分は幅が大きい。2本の幹配線231の幅を大きくすることによって、配線板2の剛性の均一化及び強化を図ることができる。
給電ランド232は、コネクタ121の実装領域202b(給電部12)に設けられるランドであり、外部からの給電のためのコネクタ121の端子(または給電用のケーブル)が接続される。そして、組をなす複数の給電ランド232が、各々の実装領域202bに設けられる。図1では、1つの実装領域202に、組をなす6個の給電ランド232が設けられる構成を示す。そして、各々の給電ランド232の組は、各々の直列回路部233に、配線板2の長手方向に隣接するように設けられる。各々の給電ランド232の組に含まれる一部の給電ランド232は、2本の幹配線231の一方に接続している。他の一部は、2本の幹配線231の他方に接続している。さらに、他の一部は、直列回路部233に接続している。
直列回路部233は、複数の発光素子11(図1では3個の例を示す)と一つの電子部品等13(ここでは、電流を調整するための抵抗)を直列に接続するための導体パターン23である。直列回路部233は、複数のパッド234と、複数の配線部235とを有する。複数のパッド234には、発光素子11の端子を接続するパッド234aと、他の電子部品等13の端子を接続するパッド234bとが含まれる。複数の配線部235には、パッド234a,234bどうしを接続する配線部235aと、パッド234と2本の幹配線231の各々とを接続する配線部235bとが含まれる。そして、直列回路部233は、全体として、2本の幹配線231の間に、2本の幹配線231に跨るように設けられる。
なお、直列回路部233のパッド234の形状や数や位置は、実装される発光素子11や他の電子部品等13の構成や数や位置に応じて適宜設定される。例えば、図1においては、1つの直列回路部233に3個の発光素子11と1個の他の電子部品等13(抵抗)が接続される構成を示すが、この構成に限定されない。例えば、1個または2個の発光素子11が接続される構成であってもよく、4個以上の発光素子11が接続される構成であってもよい。この場合には、発光素子11や他の電子部品等13の数に応じて、パッド234の数が設定される。また、図1では、複数の発光素子11が直線状に並べて配置される構成を示したが、発光素子11の配置もこの構成に限定されない。例えば、複数の発光素子11が千鳥状に配置される構成であってもよい。この場合には、直列回路部233は、全体として千鳥状の形状に形成される。
なお、導体パターン23は、導体箔230(図6C、図6D参照)から形成される。そして、ベースフィルム21の一方の表面に接着剤層22で導体箔230を接合し、接合した導体箔230をエッチングでパターニングすることにより、導体パターン23が形成される。導体箔230には、例えば、厚さが35μmの規格市販品の電解銅箔が適用される。ただし、電解銅箔の厚さは35μmに限定されない。導体箔230の厚さは、例えば9〜50μmの範囲が好ましく、回路電流値や屈曲性などの特性を考慮して適宜設定される。
カバー層14は、配線板2の一方の表面に設けられ、接着剤層22と導体パターン23との表面に密着して導体パターン23を被覆する。カバー層14は、導体パターン23と外部との絶縁を確保する機能や、導体パターン23を保護する機能を有する。切断予定線102を含む領域も 配線板2の一方の表面は、カバー層14で被覆されこともよい。なお、カバー層14は、実装領域202a,202b,202cには設けられない。すなわち、カバー層14のこれらの実装領域202a,202b,202cに対応する箇所には、厚さ方向に貫通する開口部が形成されている。そして、これらの実装領域202a,202b,202cに設けられる給電ランド232やパッド234は、カバー層14に被覆されずに露出している。カバー層14は、柔軟性と屈曲性と電気的な絶縁性を有する材料により形成される。例えば、カバー層14には、市販の各種感光性ソルダーレジストが適用される。また、カバー層14として、有機材料からなる絶縁性のフィルムを基材とするカバーフィルムが適用されてもよい。
切断予定線102で切断加工した回路板1から構成される発光装置10は、1以上の発光ユニット101から構成される。1つの発光ユニット101は、所定の数の一群の発光素子11と、この一群の発光素子11に電力を供給するための給電部12と、他の電子部品等13としてこの一群の発光素子11に流す電流を調整する抵抗とを有する。図1においては、3個の発光素子11が前述の一群の発光素子11を構成する例を示す。また、配線板2における1つの発光ユニット101の範囲内には、この一群の発光素子11を発光させるために必要な導体パターン23を有する。具体的には、2本の幹配線231と、1つの給電部12(コネクタ121の実装領域202b)に設けられる位置群の給電ランド232と、1つの直列回路部233が含まれる。
発光ユニット101は、発光装置10の最小単位を構成する。そして、複数の発光ユニット101が、配線板2の長手方向に直列に並ぶように設けられる。なお、図1においては、直列に並ぶ複数のユニットのうちの隣り合う2つの発光ユニット101を抽出して示している。1つの発光ユニット101においては、外部からの供給された電力が、給電ランド232に接続したコネクタ121を経由して2本の幹配線231に供給され、直列回路部233を経由して発光素子11を発光させる。
そして、回路板1には、配線板2の切断加工の位置を示す切断予定線102が設定される。本実施形態では、発光素子11などが実装された後に回路板1が切断予定線102で切断加工されることにより、1つ以上の発光ユニット101を含む発光装置10が得られる。
ここで、切断予定線102について説明する。切断予定線102は、発光装置10の寸法(長さ)に合わせて回路板1を切断加工することを予定された想定上の線である。例えば、発光装置10の回路板1は、1個の発光ユニット101ごとに、または、複数の発光ユニット101ごとに、回路板1を切断予定線102でハサミやカッターなどにより切断加工される。これにより、所望の寸法(長さ)の発光装置10が得られる。なお、回路板1は、発光素子11やコネクタ121や他の電子部品等13が実装された後に切断加工される。
図1においては、切断予定線102が、隣り合う発光ユニット101どうしの境界に設けられる構成を示す。また、切断予定線102が、配線板2を長手方向に直角な方向に延伸する直線状に設定される構成を示す。ただし、切断予定線102の位置および形状は、図1に示す構成に限定されない。例えば、切断予定線102は、隣接する発光ユニット101どうしの全ての境界に設定される構成であってもよく、複数の境界おきに設定される構成であってもよい。切断予定線102が設けられる位置や間隔などは、発光装置10の仕様などに応じて適宜設定されるものであり、特に限定されるものではない。さらに、切断予定線102は、直線状でなくてもよい。なお、切断予定線102での切断加工が容易になるように、配線板2やカバー層14の表面に、切断予定線102の位置を示すシンボルマークなどが印刷されてもよい。このような切断予定線102は、多くの電子部品等が実装されて回路板1においても良く認識できる。
そして、切断予定線102において切断加工された1つの発光ユニット101、または、複数の連続する発光ユニット101が、1つの発光装置10を構成する。すなわち、発光装置10は、少なくとも1つの発光ユニット101により構成される。なお、1つの発光装置10を構成する発光ユニット101の数(1つの発光装置10に含まれる発光ユニット101の数)は、特に限定されない。
図1に示すように、2本の幹配線231は、発光装置10の複数の発光ユニット101を跨いで配線板2の長手方向に延伸する。このため、平面視において、2本の幹配線231のそれぞれと複数の切断予定線102のそれぞれとが交差する位置が存在する。説明の便宜上、幹配線231と切断予定線102とが交差する位置を、「交差位置201」と称する。そして、図1に示すように、配線板2には、平面視において交差位置201を内包するように、代替樹脂部24が設けられる。換言すると、平面視において、代替樹脂部24の内側に、交差位置201が位置する。この代替樹脂部24は、切断予定線102において回路板1を切断加工した場合に、切断加工により生じた導体パターン23のバリ28などが、ベースフィルム21の金属シート211に接触しないようにするために設けられる。
ここで、代替樹脂部24について説明する。図2Aと図2Bに示すように、代替樹脂部24は、2本の幹配線231と切断予定線102とで決められる交差位置201と重畳するように設けられる。代替樹脂部24は、ベースフィルム21および接着剤層22を厚さ方向に一連に貫通する開口部241と、この開口部241に充填される充填材242とで構成される。つまり、元々あった金属シートを取り除いて形成した開口を、絶縁性の樹脂を充填して代替した構造であり、代替樹脂部と呼ぶ。充填材242には、可撓性と電気的な絶縁性を有する材料が適用できる。このような材料としては、熱硬化型のソルダーレジストなどといった熱硬化型の樹脂材料が適用できる。例えば、日本ポリテック社製 NPR−5Seriesが適用できる。代替樹脂部24がこのような構成であると、交差位置201においては、導体パターン23である幹配線231とベースフィルム21の金属シート211とが重畳しない。
なお、配線板2に代替樹脂部24が設けられると、配線板2の代替樹脂部24と他の部分とで、物性が相違するおそれがある。例えば、配線板2の機械的強度(剛性)、塑性変形の特性(特に曲げの塑性変形特性)、電磁シールド性、放熱・熱伝導の特性、寸法安定性などが相違するおそれがある。そこで、このような物性の相違の不均一をできるだけ小さくするため、配線板2の代替樹脂部24に設けられる開口部241の寸法(平面視における開口部241の面積)は、小さいことが好ましい。例えば図1と図4に示すように、代替樹脂部24の切断予定線102に直交する方向の寸法L1は、0.1mm以上で0.8mm以下であることが好ましい。また、幹配線231の外縁(側縁)から代替樹脂部24の内周縁(切断予定線102に平行な方向の内周縁)までの寸法L2は、0.1mm以上で0.6mm以下であることが好ましい。これらの寸法値は、切断加工の精度を考慮して選択される。代替樹脂部24がこのような寸法であっても、切断加工された幹配線231と金属シート211との短絡を防止できる。
また、充填材242は、図2Aに示すように、配線板2の表面から盛り上がっていてもよい。ただし、充填材242の開口部241からはみ出している部分を研削などし、充填材242の露出面と配線板2の表面とが連続する平面を形成してもよい(段差のない平面を形成する構成であってもよい)。
このほか、図2Bに示すように、代替樹脂部24に充填される充填材242の厚さが、金属シート211と接着剤層22の合計の厚さの約半分程度であってもよい。この場合には、開口部241の内周面と、配線板2の裏側表面における開口部241の縁部とが、充填材242の膜によって被覆されている構成であることが好ましい。このような構成であっても、回路板1を切断予定線102で切断加工した場合に、導体パターン23と金属シート211との絶縁の確保と、金属シート211と外部との絶縁の確保ができる。図2Bに示すような充填材242の形成方法としては、例えば、次のような方法が適用できる。まず、充填材242の材料である熱硬化型の樹脂と揮発性の溶剤との混合物を、開口部241の内部全域に充填する。その後、充填した混合物を加熱して溶剤を揮発させるとともに充填材242の材料である熱硬化型の樹脂を硬化させる。これにより、混合物の体積が減少し、図2Bに示すような構成の充填材242が得られる。なお、開口部241の縁部に形成される充填材242の盛り上がり寸法が過大である場合には、盛り上がった充填材242を研磨等すればよい。
次に、本実施形態に係る代替樹脂部24の作用について説明する。図3Aは、本実施形態の回路板1(配線板2)を切断予定線102で切断加工した状態を模式的に示す断面図である。図3Bは、比較例の回路板9を切断予定線102で切断加工した状態を模式的に示す図である。実施形態に係る配線板2には代替樹脂部24が設けられるのに対し、比較例の回路板9には代替樹脂部24が設けられない。なお、図3Aと図3Bは、いずれも、切断加工によって幹配線231に生じるバリ28がベースフィルム21の側に向かって延伸するように切断加工した場合の断面を模式的に示す。例えば、配線板2を導体パターン23が設けられる側からカッターなどで切断加工した場合などである。
ハサミやカッターなどによって回路板1,9を切断加工すると、2本の幹配線231の切断加工の位置には、金属シート211の側に向かってバリ28が突出することがある。また、2本の幹配線231が、金属シート211の側に向かって曲がることがある。図3Bに示す比較例では、幹配線231と切断予定線102とが交差する位置において、幹配線231と金属シート211とが、接着剤層22および被覆膜212とを介して重畳している。このため、切断加工によってバリ28が生じたり幹配線231曲がったりすると、バリ28や曲がった幹配線231が、接着剤層22と被覆膜212とを突き抜け、接着剤層22や被覆膜212の伸び代を超えて延伸することがある。バリ28や曲がった幹配線231が、露出している金属シート211の開口部241の内周面に接触し、幹配線231と金属シート211とが短絡することがある。
これに対して、本実施形態によれば、図1及び図3Aに示すように、幹配線231と切断予定線102とが交差する交差位置201には、代替樹脂部24が設けられる。代替樹脂部24にはベースフィルム21を厚さ方向に貫通する開口部241が形成されており、交差位置201において、幹配線231と金属シート211とが重畳していない。さらに、この開口部241には、電気的な絶縁性を有する充填材242が充填されており、開口部241の内周面がこの充填材242によって被覆されている。このような構成であると、配線板2の切断加工によって幹配線231にバリが生じたり、幹配線231が金属シート211と側に曲がったりしても、バリや幹配線231と金属シート211の開口部の内周面との間に充填材242が介在することになる。このため、バリや曲がった幹配線231と金属シート211との接触が防止され、幹配線231と金属シート211との電気的な絶縁が確保される。このためには、充填材242の切断加工で現れた面から開口の内周面の距離Xが0.3mm以上あることがよい。この距離Xを確保できれば、20〜400μmの厚みのアルミニウムからなる金属シート211を用いた回路板1において、上記の幹配線231と金属シートとの短絡を実質的の避けることができる。先に記載ように、配線板としての物性変化の観点からは、開口部の寸法が小さいことが望まれるが、本件発明の課題を重んじ、充分な距離Xの確保が重要である。このように、幹配線231と切断予定線102とが交差する交差位置201に代替樹脂部24が設けられる構成であると、配線板2の切断加工の位置において、幹配線231と金属シート211との短絡を防止できる。したがって、発光装置10の信頼性の向上を図ることができる。
また、代替樹脂部24において、開口部241には充填材242が充填されている。このため、開口部241に充填材242が充填されていない構成と比較すると、開口部241における配線板2の物性(配線板の塑性変形の特性(特に曲げの塑性変形特性)、電磁シールド性、放熱・熱伝導の特性、寸法安定性など)の局所的な変化を抑制できる。特に、機械的強度の局所的な低下を抑制できる。したがって、例えば配線板2や回路板1をROLL to ROLL法により製造する場合に、配線板2や回路板1の損傷を抑制することができる。
ここで、配線板2の機械的強度(剛性)や平坦度の均一化を図る構成について説明する。配線板2は、ベースフィルム21の一方の表面に導体パターン23(幹配線231や直列回路部233や給電ランド232など)が積層して設けられる構成を有する。このような構成であると、導体パターン23が設けられる範囲と設けられない範囲とで、配線板2の機械的強度や平坦度に差が生じやすい。図1に示す例では、2つの交差位置201どうしの間(2つの切断予定線102どうしの間)における幹配線231の幅を、2つの交差位置201における幅よりも大きくすることにより、機械的強度や平坦度の不均一の解消を図っている。このように、導体パターン23の面積を大きくすることによって、配線板2の機械的強度や平坦度の不均一の解消を図ることができる。
このような構成のほか、ベタパターン236(plane ground pattern)を設けることにより、配線板2の機械的強度や平坦度の不均一の解消を図る構成であってもよい。図4は、ベタパターン236が設けられる配線板2の構成例を模式的に示す平面図である。図4においては、ハッチングが施された領域が、ベタパターン236を含む導体パターン23である。図4に示すように、ベタパターン236は、平面視において、スプロケットホール25が配列される領域および代替樹脂部24の領域を除くほぼ全域に設けられる。ベタパターン236は、幹配線231や給電ランド232や直列回路部233と同様に、導体箔230から形成される導体パターン23である。このように、発光素子11への給電に必要な導体パターン23(換言すると、発光装置10としての機能を発揮するために必要な導体パターン)が設けられる領域以外の領域に、できるだけベタパターン236が設けられる構成が適用できる。なお、本実施形態では、発光素子11への給電に必要な導体パターン23とは、2本の幹配線231と、給電ランド232と、直列回路部233と、給電ランド232と直列回路部233を接続する配線と、給電ランド232と2本の幹配線231のそれぞれとを接続する配線とが該当する。
このような構成であると、平面視において、各々の発光ユニット101の一方の表面(ただし、スプロケットホール25が配列される領域を除く)における導体パターン23の面積率(配線板2の一方の表面において導体パターン23に覆われる面積の割合)を高くできる。例えば、導体パターン23の面積率を60%以上にすることが容易となる。したがって、配線板2の実用に供される領域において、配線板2の機械的強度や平坦度の均一性の向上を図ることができる。なお、ベタパターン236は、GND電位にするために、2本の幹配線231のうちの接地される幹配線231に接続されていてもよい。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について、図5を参照して説明する。図5は、第2の実施形態に係る配線板2の構成例を模式的に示す平面図である。前述の第1の実施形態が1箇所の代替樹脂部24に1本の幹配線231が重畳する構成であるのに対し、第2の実施形態は、1箇所の代替樹脂部24に複数の幹配線231が重畳する構成を含む形態である。なお、第1の実施形態と共通の構成には同じ符号を付し、説明を省略する。図5に示すように、配線板2には、全体として長手方向に延伸する3本の幹配線231が設けられる。ただし、幹配線231は、全体として配線板2の長手方向に延伸する構成であればよく、部分的には、配線板2の長手方向以外の方向に延伸していてもよい。3本のうちの2本の幹配線231は、切断予定線102において互いに近接している。また、3本のうちの他の1本は、切断予定線102において前述の2本から離れている。
そして、切断予定線102上には、2つの代替樹脂部24が設けられる。一方の代替樹脂部24は、平面視において、3本の幹配線231の交差位置201のうち、切断予定線102において互いに近接する2本の幹配線231の交差位置201を内包する。すなわち、1箇所の代替樹脂部24は、複数の交差位置201を内包する。もう一方の代替樹脂部24は、平面視において、3本の幹配線231のうち、他の2本から離れた1本の幹配線231の交差位置201を内包する。このように、1箇所の代替樹脂部24に、複数の幹配線231の交差位置201を内包する(重畳する)構成であってもよい。
このように、1箇所の代替樹脂部24に重畳する幹配線231の交差位置201の数は、特に限定されない。また、1本の切断予定線102上に設けられる代替樹脂部24の数も特に限定されない。もちろん、代替樹脂部24の形状や個数は、図1や図5の例示に限られず、幹配線231の本数や密度、配線板2に要求される仕様(例えば、物性強度など)に応じて設定できる。例えば、図5においては、配線板2に3本の幹配線231が設けられる構成を示したが、配線板2に4本以上の幹配線231が設けられる構成であってもよい。この場合には、1箇所の代替樹脂部に3本以上の幹配線231の交差位置201が重畳する構成であってもよい。また、1本の切断予定線102に、この切断予定線102と同じ方向に延伸する細長い代替樹脂部24が設けられ、発光ユニット101を跨いで設けられる導体パターン23が、切断予定線102において全てこの1箇所の代替樹脂部24と重畳する構成であってもよい。
さらに、切断予定線102で切断加工される導体パターン23は、幹配線231に限定されない。配線板2の仕様などに応じて、他の導体パターン23を含めることができる。また、本実施形態では、発光ユニット101どうしの境界に1本の直線状の切断予定線102が設定される構成例を示した。しかしながら、切断予定線102は直線状に限定されるものではなく、かつ、その延伸方向は、配線板2の長手方向に直交する方向に限定されるものではない。例えば、切断予定線102は、屈曲線であってもよく湾曲線であってもよい。また、発光ユニット101どうしの間に2本以上の切断予定線102が設定され、複数の切断予定線102の各々に代替樹脂部24が形成される構成であってもよい。この場合には、複数の切断予定線102から実際に切断加工する切断予定線102の1つを選択するという方法を用いることができる。さらに、代替樹脂部24の平面視の形状も限定されない。図1や図5に示すような矩形のほか、円形、楕円形などであってもよい。
次に、配線板2と回路板1の製造方法の例について、図6A〜図6Hを参照して説明する。図6A〜図6Hは、配線板2と発光装置10の製造方法の各工程の例を模式的に示す断面図である。なお、これらの図6A〜図6Hは、図1のVIII−VIII線断面の一部を抽出して示す図である。
図6Aに示すように、ベースフィルム21は、金属シート211と、この金属シート211の両面を被覆する被覆膜212とを有し、これらの三層積層構造を有する。前記のとおり、金属シート211には、例えば厚さが約50μmのアルミニウム箔が適用できる。金属シート211に密着する被覆膜212は、可撓性と電気的な絶縁性を有する膜であり、例えば、ポリイミドを主成分とする有機絶縁膜が適用できる。そして、ベースフィルム21の一方の表面に、接着剤層22となる接着剤を塗布または積層して半硬化させる。これにより、ベースフィルム21と接着剤層22との積層体を形成する。
次いで、図6Bに示すように、代替樹脂部24を形成にする位置に、接着剤層22とベースフィルム21を厚さ方向に一連に貫通する開口部241を形成する。開口部241の形成には、打抜き金型を用いた打ち抜き加工が適用できる。また、配線板2がTAB用の配線板であれば、この工程において、デバイスホール、アウタリードホール、スプロケットホール等も同時に形成できる。
次いで、図6Cに示すように、ベースフィルム21の一方の表面に、接着剤層22によって導体箔230を接合する。例えば、導体箔230をラミネートする。導体箔230は、後述する工程において、導体パターン23に加工される。導体箔230のラミネートした後、接着剤層22を硬化させて導体箔230を確実に接着剤層22に接合する。
なお、導体箔230は、ベースフィルム21の一方の表面を、両側部(スプロケットホール25が形成される領域)を除き、切れ目なく覆うように接合される。この際、代替樹脂部24の開口部241を含め、ベースフィルム21および接着剤層22に形成される開口部(デバイスホールやアウタリードホールなど)も、導体箔230によって覆う。これにより、これらの開口部においても、導体箔230から導体パターン23を形成できる。なお、デバイスホールやアウタリードの製作は、代替樹脂部24とは相違するのでこれ以後の製法の記載は省略する。導体箔230には、例えば、厚さが35μmの規格市販品の電解銅箔が適用される。ただし、電解銅箔の厚さは35μmに限定されない。導体箔230の厚さは、例えば9〜50μmの範囲から、回路電流値や屈曲性などの特性を考慮して適宜設定されればよい。
次いで、図6Dに示すように、代替樹脂部24の開口部241に充填材242を充填する。例えば、ソルダーレジスト用スクリーン印刷機を用いて、開口部241に充填材242を充填する。この場合には、ベースフィルム21と接着剤層22と導体箔230との積層体を、スクリーン印刷機の印刷台に、導体箔230の側が下側となるように載置する。そして、その状態で、代替樹脂部24の開口部241に充填材242を充填する。充填材242には、可撓性と電気的な絶縁性を有する熱硬化型の樹脂材料が適用できる。例えば、熱硬化型の樹脂からなるソルダーレジストが適用できる。具体的には、日本ポリテック社製 NPR−5Seriesが適用できる。その後、代替樹脂部24の開口部241に充填した充填材242を硬化させる。充填材242が熱硬化型の樹脂材料であれば、加熱して熱硬化させる。これにより、導体箔230の裏面と充填材242とが強固に接合する。以上の工程を経て、配線板2に代替樹脂部24が形成される。充填材242は、カバー層14と同様に、永久レジストとして機能する。なお、充填材242が開口部241から外部に盛り上がっている場合には、研磨や研削などによって、充填材242の盛り上がりの寸法を調整してもよい。また、充填材242の表面とベースフィルム21の表面とが一連の滑らかな平面となるように研磨や研削してもよい。
次いで、図6Eに示すように、導体箔230から導体パターン23を形成する。導体パターン23の形成方法としては、エッチングによるパターニングが適用できる。なおエッチング処理の際、導体箔230の裏側と金属シート211の開口部241における内周面は、充填材242で覆われいる。従って、導体箔230と金属シート211は、開口部の方向からのエッチング処理を受けることがない。以上の工程を経て、配線板2が製造される。
さらに、図6Fに示すように、導体パターン23を覆うように、または接着剤層22と導体パターン23との表面に密着するようにカバー層14を形成してもよい。カバー層14は、導体パターン23どうしのハンダによる短絡の抑制や、導体パターン23に異物が接触することによる短絡の抑制や、導体パターン23の保護などのために設けられる。前述のとおり、カバー層14には、可撓性や屈曲性を有するソルダーレジストが適用できる。このようなソルダーレジストには、市販の各種柔軟性や屈曲性を有するソルダーレジストが適用できる。なお、図1における実装領域202a,202b,202cは、カバー層14で被覆せずに露出させたままとする。
次いで、図6Gに示すように、配線板2に発光素子11やコネクタ121や他の電子部品等13が実装される。この際、発光素子11やコネクタ121や他の電子部品等13の実装の直前において、パッド234や給電ランド232にハンダプリコート26が施される。そして、ハンダプリコート26が施されたパッド234や給電ランド232に、発光素子11やコネクタ121や他の電子部品等13の端子を接続する。これにより、回路板1(発光装置10)が製造される。なお、その後、回路板1の検査を行い、回路板1が正常に動作するか否かを検査する。
次いで、図6Hに示すように、回路板1を、仕様に応じた所望の長となるように、切断予定線102で切断加工する。その際、導体パターン23の露出した断面は、例えば紫外線硬化型のソルダーレジストで覆うことが良い(不図示)。また図7に示すように、カバー層14で覆われていないスプロケットホール25が配列された領域を切り除いても良い。さらに、給電ケーブル122を伴うコネクタ121などを回路板1に実装することにより、1以上の発光ユニット101から構成される発光装置10が得られる。図7に例示する発光装置10は、連続する2つの発光ユニット101,101とを有するように切断加工して製作した。この場合、各発光ユニットにそれぞれ給電ケーブル122とコネクタ121を接続して給電することになるが、何れか一方に給電して、2つの発光ユニットを点灯させることも可能である。そしてその後、発光装置10は、照明装置等に組み込まれる。
前述のとおり、平面視において、配線板2の幹配線231と切断予定線102とが交差する位置には、代替樹脂部24が設けられる。このため、発光装置10の配線板2が切断予定線102で切断加工されて幹配線231にバリが生じた場合や、幹配線231が曲がった場合などであっても、幹配線231が金属シート211に接触しない。したがって、切断加工の位置において、幹配線231と金属シート211との短絡を防止できる。そして、発光装置10(回路板1)の信頼性の向上を図ることができる。
また、代替樹脂部24には、配線板2に形成される開口部241に充填材242が充填されている。このため、開口部241に充填材242が充填されていない構成と比較して、配線板2の物性(配線板の塑性変形の特性(特に曲げの塑性変形特性)、電磁シールド性、放熱・熱伝導の特性、寸法安定性など)の局所的な変化を抑制できる。特に、機械的な強度の局所的な低下を抑制できる。したがって、例えば配線板2や回路板1をROLL to ROLL法により製造する場合に、配線板2や回路板1の損傷を抑制できる。
また、回路板1は、切断加工による寸法の調整が容易である。さらに、ベースフィルム21が金属シート211を含んでいるため、放熱性に加えて可撓性や曲げ加工性がよい。このため、回路板1の取り付け面の形状の制約が少なくなり、設置対象面を様々に選択できる。従って、本発明の実施形態に係る発光装置10は、曲線状照明装置や車両用灯具であるフロントランプ、テールアンプに容易に搭載できる。
以上、本発明の各種の実施形態を、図面を参照して詳細に説明したが、前記各種の実施形態は、本発明の実施にあたっての具体例の一つを示したに過ぎない。本発明の技術的範囲は、前記各種の実施形態に限定されない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれる。
たとえば、前記実施形態では、フレキシブル配線板を用いたフレキシブル回路板が適用される例に発光装置を示したが、フレキシブル配線板用いるフレキシブル回路板の適用は、発光装置に限定されない。また、実施形態で示したベースフィルムの材質や寸法は一例であり、前述の材質や寸法に限定されない。さらに、前述の実施形態では、幹配線と切断予定線とが交差する構成を示したが、切断予定線と交差する導体パターンの種類は限定されない。そして、導体パターンと切断予定線とが交差する箇所に、代替樹脂部が設けられる構成であればよい。また、導体パターンの構成も、実施形態に示した構成に限定されない。
本発明は、金属シートを含むベースフィルムが適用されたフレキシブル配線板と、このフレキシブル配線板が適用されたフレキシブル回路板と、このフレキシブル配線板の製造方法に好適な技術である。そして、本発明によれば、フレキシブル配線板の切断加工する位置において、導体パターンと金属シートとの短絡を防止できる。また、切断予定箇所におけるフレキシブル配線板の物性の局所的な変化(特に、機械的強度の局所的な低下)を抑制できる。
1:フレキシブル回路板、10:発光装置、101:発光ユニット、102:切断予定線、11:LED(発光素子)、12:給電部、121:コネクタ、122:給電ケーブル、13:他の電子部品等、14:カバー層、2:フレキシブル配線板、201:交差位置、202:実装領域、21:ベースフィルム、211:金属シート、212:被覆膜、22:接着剤層、23:導体パターン、230:導体箔、231:幹配線、232:給電ランド、233:直列回路部、234:パッド、235:配線部、236:ベタパターン、24:代替樹脂部、241:開口部、242:充填材、25:スプロケットホール、26:ハンダプリコート、28:導体パターンのバリ、9:比較例の回路板

Claims (13)

  1. 金属シートを含む長尺のベースフィルムと、
    前記ベースフィルムの一方の表面に設けられる導体パターンと、
    を有するフレキシブル配線板であって、
    平面視において、前記導体パターンと前記フレキシブル配線板の切断加工が予定される切断予定線とが重畳する位置には、前記金属シートを厚さ方向に貫通する開口部が形成されるとともに、前記開口部には、電気的な絶縁性を有する充填材が充填されること
    を特徴とするフレキシブル配線板。
  2. 隣り合う2本の前記切断予定線の間の前記導体パターンには、電子部品を実装するためのパッドと、外部からの給電のためのランドとが含まれること
    を特徴とする請求項1に記載のフレキシブル配線板。
  3. 前記ベースフィルムは、前記金属シートと、電気的な絶縁性を有し前記金属シートの少なくとも一方の表面を被覆する被覆膜と、を有し、
    前記導体パターンは、接着剤層によって、前記被覆膜の表面に接着される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のフレキシブル配線板。
  4. 前記金属シートはアルミニウム箔であり、
    前記被覆膜はポリイミドを含む膜である
    ことを特徴とする請求項3に記載のフレキシブル配線板。
  5. 前記アルミニウム箔の厚みは20〜400μmであり、
    前記ポリイミドを含む膜の厚みは2〜50μmである
    ことを特徴とする請求項4に記載のフレキシブル配線板。
  6. 平面視において、前記導体パターンのうちの少なくとも前記開口部に重畳する部分の表面は、電気的な絶縁性を有するカバー層に覆われる
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のフレキシブル配線板。
  7. 前記開口部は、前記切断予定線と直交する方向の寸法が0.1mm以上で0.8mm以下である
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のフレキシブル配線板。
  8. 前記開口部に前記導体パターンが重畳する位置において、
    前記導体パターンの外縁から前記開口部の内周縁までの前記切断予定線に平行な方向の寸法は、0.1mm以上で0.6mm以下である
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のフレキシブル配線板。
  9. 平面視において、1つの前記切断予定線には、複数の前記導体パターンが重畳しており、
    1つの前記切断予定線と複数の前記導体パターンとが重畳する位置には、前記開口が設けられるとともに、前記開口に前記充填材が充填される
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のフレキシブル配線板。
  10. 前記導体パターンは、さらにベタパターンを含み、
    前記導体パターンは、前記ベースフィルムの前記一方の表面の60%以上の面積を覆う
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のフレキシブル配線板。
  11. 前記切断予定線で切断加工された請求項1から10のいずれか1項に記載のフレキシブル配線板と、
    前記フレキシブル配線板の表面に実装される電子部品と、
    を有することを特徴とするフレキシブル回路板。
  12. 金属シートを含むベースフィルムと、前記ベースフィルムの一方の表面に設けられる導体パターンと、を有するフレキシブル配線板の製造方法であって、
    前記ベースフィルムに厚さ方向に貫通する開口部を形成する工程と、
    前記ベースフィルムの一方の表面に、前記開口部を覆うように導体箔を接合する工程と、
    前記開口部に電気的な絶縁性を有する充填材を充填する工程と、
    前記導体箔から平面視において前記開口部に内包される部分を有する導体パターンを形成する工程と、
    を含むことを特徴とするフレキシブル配線板の製造方法。
  13. 前記充填材は、可撓性を有する熱硬化型のソルダーレジストである
    ことを特徴とする請求項12に記載のフレキシブル配線板の製造方法。
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