JP2016114571A - 静電容量検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被測定容量の充放電のための駆動電流による電磁放射ノイズが低減された静電容量検出装置を提供する。【解決手段】静電容量検出装置(100)は、被測定容量(20)の充放電のための駆動電流を供給する電流源(111)と、駆動電流により被測定容量を充放電させることで、駆動電流の電流値と被測定容量の容量値に応じた周波数で被測定容量の端子間電圧を振動させる発振回路(112)と、発振回路から出力された信号を測定することにより、被測定容量の容量値を示す容量信号を生成し、出力する容量信号出力部(113)と、容量信号出力部からの出力に基づいて、被測定容量の容量値の変化を判断する容量変化判断部(121)とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、静電容量検出装置に関する。
被検出物の位置又は動作を静電容量の変化によって検出する静電容量センサが知られている。静電容量センサは検出用の1つ又は複数の電極を有する。被検出物が検出用の電極に接近すると、電極と電極の間又は電極とグラウンドとの間に生じる静電容量の容量値が変化する。静電容量センサはこの容量値の変化を電気信号として測定することによって、被検出物の動作を検出する装置である。このような静電容量センサは、タッチセンサを用いた車両用スライドドアの開閉スイッチなどの用途に用いられている。
特許文献1(特開2005−106665号公報)及び特許文献2(特開2005−286734号公報)には、静電容量センサの電極に生じる静電容量の変化を検出するための静電容量検出装置が開示されている。
特許文献1に記載された静電容量検出装置は、被測定容量Cx1に蓄積された電荷を基準容量Csに転送する操作を繰り返し、基準容量Csの端子間電圧が所定値を超えるまでの繰り返し回数に基づいて被測定容量Cx1の容量値の変化を判定する。電荷を転送する操作は、スイッチS2、S3のオン/オフを切り替えて、被測定容量Cx1に充放電を繰り返させることにより行われる。
特許文献2に記載された静電容量検出装置は、特許文献1と同様の構成に加え、感度補償容量ΔCdをさらに備えることにより、検出感度を向上させている。
特許文献1及び特許文献2に記載された静電容量検出装置は、所定の周期でスイッチのオン/オフを繰り返すことにより、繰り返し基準容量Csに電荷が充電される構成となっている。この充電は異なる電圧の容量をスイッチで接続して電荷を移動させるものであるため、極めて短時間に行われる。そのため、基準容量Csに電荷が充電される際に、大きな駆動電流がパルス状に回路を流れる。この駆動電流は電磁ノイズの発生原因となり得る。電磁ノイズはスイッチのオン/オフの周期に応じた周波数で放射され、他の電子機器の動作に悪影響を与えることがある。例えば、当該静電容量検出装置が車両に搭載された場合には、駆動電流による電磁ノイズは車両内に設置されるラジオ等の受信品質を劣化させる原因となり得る。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、被測定容量の充放電のための駆動電流による電磁ノイズが低減された静電容量検出装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態によれば、被測定容量の充放電のための駆動電流を供給する電流源と、駆動電流により被測定容量を充放電させることで、駆動電流の電流値と被測定容量の容量値に応じた周波数で被測定容量の端子間電圧を振動させる発振回路と、発振回路から出力された信号を測定することにより、被測定容量の容量値を示す容量信号を生成し、出力する容量信号出力部と、容量信号出力部からの出力に基づいて、被測定容量の容量値の変化を判断する容量変化判断部とを備える、静電容量検出装置が提供される。
本発明によれば、被測定容量の充放電のための駆動電流による電磁放射ノイズが低減された静電容量検出装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための例示的な実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、特別な記載がない限り、本発明の範囲は、以下に説明される実施形態で具体的に記載された形態に限定されるものではない。なお、以下で説明する図面で、同機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略することもある。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係る静電容量検出装置及びそれを有する静電容量センサなどの構成を示すブロック図である。以下、図1を参照しながら本実施形態に係る静電容量検出装置100及びその動作の概要を説明する。
図1は、第1の実施形態に係る静電容量検出装置及びそれを有する静電容量センサなどの構成を示すブロック図である。以下、図1を参照しながら本実施形態に係る静電容量検出装置100及びその動作の概要を説明する。
本実施形態の静電容量検出装置100は、例えば操作部に静電容量センサ10を備えた車両用の開閉体50の開閉制御等に適用可能である。開閉体50の一例としては、車両の電動スライドドアがある。この場合、静電容量センサ10はドアハンドル等に設置することができる。
静電容量センサ10は容量検出電極11を有する。静電容量検出装置100は、静電容量センサ10の容量検出電極11とグラウンド(GND)との間の容量値(被測定容量20)を測定し、被検出物30(車両のユーザの手など)による容量値の変化を判断する装置である。被測定容量20の容量値は容量検出電極11と被検出物30との間の距離などに応じて変化する。静電容量検出装置100は、被測定容量20の変化を測定することにより、容量検出電極11に被検出物30が接近又は接触したことを検出することができる。
図1の被測定容量20内には、被検出物30が容量検出電極11に接近又は接触している場合と接近していない場合との2つの状況による回路構成の変化がスイッチ21及び浮遊容量22として等価的に示されている。被検出物30が容量検出電極11に接近していない場合(スイッチ21はオフ)、静電容量センサ10は、容量検出電極11により生じる浮遊容量22を検出する。他方、被検出物30が容量検出電極11に接近又は接触している場合(スイッチ21はオン)、静電容量センサ10は、主に容量検出電極11と被検出物30との間の容量値を検出する。このとき、容量検出電極11から出力される電気力線の多くは被検出物30に受け取られるため、静電容量センサ10が検出する容量値は増加する。なお、スイッチ21と浮遊容量22は、被測定容量20の容量値が変化することの説明の便宜のために示した等価的なものであり、実際にこのような素子が設置されていることを意味するものではない。また、この等価回路は一例であり、静電容量センサ10は、被検出物30が容量検出電極11に接近した場合に被測定容量20の容量値が減少する構成(相互容量型の静電容量センサ等)であってもよい。
被検出物30が容量検出電極11に接近又は接触し、被測定容量20の容量値が所定の条件(例えば、所定の閾値を超えた場合等)を満足すると、静電容量検出装置100は、被検出物30が検出されたことを示す信号を開閉体制御装置40に送信する。
開閉体制御装置40は、被検出物30が検出されたことを示す信号を受信すると、制御信号を開閉体50に送信する。開閉体50は制御信号を受信すると開動作又は閉動作を行う。
なお、本実施形態の静電容量検出装置100が適用可能な装置は上述の車両用開閉体の制御装置に限定されない。本実施形態の静電容量検出装置100は、静電容量の測定及び判断を要するあらゆる装置に適用可能である。
静電容量検出装置100は測定部110及び容量変化判断部121を有する。測定部110は電流源111、発振回路112及び容量信号出力部113を有する。
発振回路112は被測定容量20の一端である容量検出電極11に接続される。被測定容量20の他端は等価回路的にグラウンド(GND)に接続される。電流源111は被測定容量20への充放電に必要な駆動電流を発振回路112に供給する。発振回路112は、容量検出電極11を介して被測定容量20に充放電を行うことにより、被測定容量20の端子間電圧を周期的に振動させる。被測定容量20の端子間電圧の周波数(発振周波数)は被測定容量20の容量値と電流源111が供給する電流値とに依存する。すなわち、当該発振周波数の変化を測定することにより、被測定容量20の容量値の変化を検出することができる。発振回路112は、発振周波数と同じ周波数を有するパルス信号を容量信号出力部113に出力する。
なお、電流源111は、単一の電流値のみを出力する固定定電流源であってもよく、複数の値の中から一つの値の電流値を選択して出力する可変定電流源であってもよい。電流源111が可変定電流源である場合、発振回路112は、複数の発振周波数を生成可能である。この場合、容量変化判断部121は、複数の容量測定結果と複数の電流値に基づいて被検出物30の接近又は接触を判断することができる。
容量信号出力部113は、発振回路112から被測定容量20の容量値に応じた周波数を有する信号が入力されると、当該信号を測定する。この測定は、例えば、所定の時間内に入力されたパルス数をカウントするものである。パルスのカウント数を測定時間で除算することにより信号の周波数を算出することができる。測定時間を一定としておくことにより、この除算を省略して周波数ではなく、カウント数自体を後段の判断又は制御に用いてもよい。このようにして、容量信号出力部113は、被測定容量20の容量値を示す周波数、カウント数などの信号(容量信号)を出力することができる。
容量変化判断部121は、容量信号出力部113から出力された被測定容量20の容量値を示す信号及び電流源111から出力された電流値を示す信号に基づいて、容量検出電極11への被検出物30の接近又は接触の有無などを判断する。例えば、被測定容量20の容量値が、所定の閾値以上又は以下である場合、所定時間以内に急激に変化した場合などに、被検出物30の接近、後退又は接触があったと判断するように容量変化判断部121を設定することができる。容量変化判断部121は、容量検出電極11に被検出物30が接近又は接触したと判断した場合、開閉体制御装置40は開閉体50の動作を促す制御信号を送信する。
図2は、第1の実施形態に係る発振回路の回路構成を示す図である。図2を参照して発振回路112の構成及び動作をより詳細に説明する。発振回路112には、電流源111及び被測定容量20が接続されている。電流源111は直流電流を供給する定電流源U1を有する。被検出物30の接近などに応じて被測定容量20の容量値は変化するため、被測定容量20は等価的に可変容量と考えることができる。そのため、回路図中では被測定容量20は可変容量VCとして図示されている。
発振回路112は入力端子GO、入出力端子SGT及び出力端子SEN_CKを有する。入力端子GOは発振回路112の動作/非動作を制御する端子である。入力端子GOにハイレベルの信号が入力されているとき、発振回路112は動作状態となり、被測定容量20の容量値の測定が行われる。入出力端子SGTは被測定容量20に接続される。入出力端子SGTは発振回路112から被測定容量20に充放電のための電流を供給する出力端子であり、被測定容量20の電圧を発振回路112に入力させるための入力端子でもある。出力端子SEN_CKは容量信号出力部113に接続される。発振回路112で生成された発振周波数と同じ周波数を有するパルス信号が、出力端子SEN_CKから容量信号出力部113に出力される。また、発振回路112は、電源VCCに接続されており、基準電圧及び電力の供給を受ける。電源VCCは例えば3.3Vの電圧を供給するDC電源である。
発振回路112は、トランジスタQ1〜Q10、抵抗素子R1〜R3、コンパレータU2、インバータU3、U4を有する。トランジスタQ1、Q2〜Q4、Q7、Q10はN型のMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)で構成される。トランジスタQ5、Q6、Q8、Q9はP型のMOSFETで構成される。ただし、トランジスタの構成はこれに限定されるものでなく、例えばバイポーラトランジスタなどに置き換えてもよい。
入力端子GOはインバータU4の入力端子に接続され、インバータU4の出力端子はトランジスタQ2、Q3のゲート端子に接続される。定電流源U1のプラス端子は電源VCCに接続され、マイナス端子はトランジスタQ2、Q4のドレイン端子に接続される。また、トランジスタQ4のドレイン端子は、トランジスタQ4、Q7、Q10のゲート端子と接続される。トランジスタQ3のドレイン端子は、トランジスタQ10のドレイン端子、トランジスタQ8、Q9のドレイン端子、コンパレータU2の反転入力端子及び入出力端子SGTに接続される。トランジスタQ7のドレイン端子はトランジスタQ5、Q6のソース端子及びトランジスタQ6、Q8、Q9のゲート端子に接続される。トランジスタQ2〜Q4、Q7、Q10のソース端子はGNDに接続される。
抵抗素子R1の一端は電源VCCと接続され、他端はコンパレータU2の非反転入力端子及び抵抗素子R2の一端と接続される。抵抗素子R2の他端は抵抗素子R3の一端及びトランジスタQ1のドレイン端子に接続される。抵抗素子R3の他端はGNDに接続される。トランジスタQ1のゲート端子はインバータU3の出力端子に接続され、ソース端子はGNDに接続される。コンパレータU2の出力端子は、インバータU3の入力端子、トランジスタQ5のゲート端子及び出力端子SEN_CKに接続される。トランジスタQ5、Q6、Q8、Q9のソース端子は電源VCCに接続される。
トランジスタQ6、Q8、Q9はカレントミラー回路を構成しており、トランジスタQ6のソース−ドレイン間を流れる電流に応じた電流がトランジスタQ8、Q9のソース−ドレイン間にも流れる。同様にトランジスタQ4、Q7、Q10もカレントミラー回路を構成しており、トランジスタQ4のソース−ドレイン間を流れる電流に応じた電流がトランジスタQ7、Q10のソース−ドレイン間にも流れる。以下の説明では、説明の単純化のためこれらのカレントミラー回路を構成する各トランジスタを流れる電流は同一(電流比が1:1)であるものとする。
図3は、第1の実施形態に係る静電容量検出装置のタイミングチャートである。本実施形態の発振回路112は、入出力端子SGTに三角波を生成し、出力端子SEN_CKに矩形波を生成する。図3には、発振状態における、入出力端子SGTの電圧、コンパレータU2の非反転入力端子電圧、入出力端子SEN_CKの電圧(トランジスタQ5のゲート電圧)及びトランジスタQ1のゲート電圧のタイミングチャートが示されている。なお、以下の説明では、電源VCCの電圧は3.3Vとする。また、コンパレータU2の非反転入力端子電圧はVmax=2.8V又はVmin=0.5Vとなるように抵抗素子R1、R2、R3の抵抗値が設定されているものとする。これについての詳細は後述する。
以下、図3のタイミングチャートを参照しながら本実施形態の発振回路112の動作を説明する。なお、以下の説明において、入力端子GOに入力される信号はハイレベルであるものとする。このとき、入力端子GOからインバータU4を介してトランジスタQ2、Q3のゲート端子に入力される電圧はローレベルであり、トランジスタQ2、Q3はオフである。
時刻t1から時刻t2までの期間は、被測定容量20が充電され、入出力端子SGTの電圧が上昇する電荷蓄積期間である。この期間において、コンパレータU2の非反転入力端子電圧は2.8Vである。入出力端子SGTの電圧は2.8V未満であるため、コンパレータU2の出力電圧はハイレベルとなる。したがって、入出力端子SEN_CKの電圧はハイレベルとなり、トランジスタQ1のゲート電圧はローレベルとなる。このとき、トランジスタQ5のゲート端子にはハイレベルの電圧が入力されるので、トランジスタQ5はオフになっている。
このとき、定電流源U1はトランジスタQ4に定電流を供給する。この電流をI1とすると、トランジスタQ4、Q7、Q10はカレントミラー回路を構成していることからトランジスタQ7、Q10にも電流I1が流れる。したがって、トランジスタQ7と直列に接続されているトランジスタQ6にも電流I1が流れる。さらにトランジスタQ6、Q8、Q9もカレントミラー回路を構成していることからトランジスタQ8、Q9にも電流I1が流れる。入出力端子SGTのノードに着目すると、トランジスタQ8、Q9は入出力端子SGTのノードに合計2I1の電流を供給し、トランジスタQ10はグラウンドに対しI1の電流を流出させていることから、被測定容量20には電流I1の電流が駆動電流として流れ込む。これにより、被測定容量20には電荷が蓄積され、入出力端子SGTのノードの電圧は時間経過ともに徐々に上昇する。なお、時刻t1から時刻t2までの時間をΔtとする。Δtは被測定容量20に電荷が蓄積されるまでに要する充電時間に相当する。
なお、この期間においてはトランジスタQ1のゲート電圧はローレベルであるため、トランジスタQ1はオフである。この場合、コンパレータU2の非反転入力端子の電圧Vmaxは、電源VCCの電圧3.3Vを抵抗素子R1、R2、R3により分圧したものとなる。すなわち、Vmax=3.3[V]×(R2+R3)/(R1+R2+R3)で表される電圧となる。本実施形態ではVmax=2.8Vになるように抵抗素子R1、R2、R3の抵抗値が設定される。
その後、時刻t2において、入出力端子SGTの電圧が2.8Vに到達すると、コンパレータU2の反転入力端子の電圧が非反転入力端子の電圧を超えるため、コンパレータU2の出力電圧がローレベルになる。これにより、トランジスタQ5のゲート電圧がローレベルになり、トランジスタQ1のゲート電圧はハイレベルとなる。そして、トランジスタQ1はオンになり、コンパレータU2の非反転入力端子の電圧はVmin=3.3[V]×R2/(R1+R2)に変化する。本実施形態ではVmin=0.5Vとなるように抵抗素子R1、R2、R3の抵抗値が設定される。
なお、Vmax=3.3[V]×(R2+R3)/(R1+R2+R3)=2.8[V]と、Vmin=3.3[V]×R2/(R1+R2)=0.5[V]の両者を同時に満足する抵抗素子R1、R2、R3の抵抗値の比率は、140:25:759である。よって、抵抗値をこの比率を満たすように設定することにより、2.8Vと0.5Vの間で振動する発振回路112の設計が可能である。
時刻t2において、トランジスタQ5のゲート電圧がハイレベルからローレベルに変化するため、トランジスタQ5はオンになる。すると、トランジスタQ5のソース−ドレイン間が短絡され、トランジスタQ6には電流が流れなくなる。同様にカレントミラー回路を構成しているトランジスタQ8、Q9にも電流が流れなくなる。入出力端子SGTのノードに着目すると、トランジスタQ8、Q9から入出力端子SGTには電流が流れず、被測定容量20からは電流I1がトランジスタQ10を介してグラウンドに流出する。これにより、時刻t2以降、被測定容量20から電荷が放電され、入出力端子SGTのノードの電圧は時間経過ともに徐々に下降する。
その後、時刻t3において、入出力端子SGTの電圧が0.5Vに到達すると、コンパレータU2の反転入力端子電圧が非反転入力端子の電圧を下回るため、コンパレータU2の出力電圧がハイレベルになる。これにより、トランジスタQ5のゲート電圧がハイレベルになり、トランジスタQ1のゲート電圧はローレベルとなる。そして、トランジスタQ1はオフになり、コンパレータU2の入力端子の電圧はVmaxになる。以降の動作は時刻t1から時刻t2の期間と同じである。このようにして、入出力端子SGTの電圧は、0.5Vと2.8Vの間で上昇及び下降が繰り返される三角波になり、出力端子SEN_CKの電圧はハイレベル及びローレベルが繰り返されるパルス波になる。
次に、出力端子SEN_CKから出力されるパルス波の電圧の周波数FSEN_CKについて説明する。FSEN_CKは、被測定容量20に電荷が充放電される周波数と一致するため、被測定容量20への充電時間Δtに依存する。被測定容量VCに蓄積される電荷をQ(t)、被測定容量20の容量値をC1、被測定容量20に供給される電流をI(t)とする。
ここで、入出力端子SGTの上限閾値電圧及び下限閾値電圧をそれぞれVmax及びVminとすると、左辺はVmax−Vminとなる。電流I(t)は、定電流源U1から供給されたものであるため、定電流である。この定電流の値をI(t)=I1とする。また、電圧振幅ΔV=Vmax−Vminとすると、式(2)はさらに以下のように変形できる。
すなわち、入出力端子SEN_CKの電圧の周波数FSEN_CKは、被測定容量20の容量値C1に反比例し、かつ電流源111が供給する電流値I1に比例する。例えば、ΔV=2.8V−0.5V=2.3V、C1=10pF、I1=1μAとすると、式(4)及び式(5)より、Δt=23μs、FSEN_CK=21.7391kHzが得られる。また、仮に定電流源U1が供給する電流I1をI1=10μAに変化させた場合、FSEN_CKは、217.391kHzに変化する。定電流源U1が供給する電流I1は、被測定容量20の容量値に応じて、測定に適した周波数が出力されるように適宜選択可能である。
以上のようにして、発振回路112は、被測定容量20の容量値C1に反比例し、電流源111が供給する電流値I1に比例する周波数FSEN_CKを有するパルス信号を出力端子SEN_CKに出力する。容量信号出力部113において、出力端子SEN_CKの出力信号をクロック源とするカウンタ回路などを用いることで所定時間内のパルス数をカウントすることにより、被測定容量20の容量値を示す信号(容量信号)を取得することができる。
本実施形態の発振回路112は、定電流源U1を用いて電流を供給している。したがって、入出力端子SGTのノードを流れる電流は、時刻t1から時刻t2の充電期間において一定値であり、時刻t2から時刻t3の放電期間においても一定値である。すなわち、引用文献1、2に記載されたスイッチのオン/オフにより基準容量に被測定容量の電荷を移動させる構成と比べて、本実施形態の静電容量検出装置100は、回路内に瞬間的に大きな駆動電流が流れにくい構成となっている。これにより、回路内を流れる電流によって生じ得る電磁ノイズによる他の電子機器への悪影響が解消又は低減される。よって、例えば本実施形態の静電容量検出装置100を車両に搭載した場合、電磁ノイズに起因するラジオの受信品質劣化が低減される。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、定電流源U1が供給する電流の値が1種類(I1)の場合を想定している。しかしながら、定電流源U1は複数の異なる値の電流値を供給可能な可変定電流源であってもよい。第2の実施形態に係る静電容量検出装置は、図2の定電流源U1として可変定電流源を用いたものである。その他の回路構成は図2と同様である。
第1の実施形態では、定電流源U1が供給する電流の値が1種類(I1)の場合を想定している。しかしながら、定電流源U1は複数の異なる値の電流値を供給可能な可変定電流源であってもよい。第2の実施形態に係る静電容量検出装置は、図2の定電流源U1として可変定電流源を用いたものである。その他の回路構成は図2と同様である。
図4に、第2の実施形態に係る可変定電流源の回路構成を示す。可変定電流源は、オペアンプU5、トランジスタQ11〜13及び可変抵抗VRを有する。トランジスタQ11はN型のMOSFETであり、トランジスタQ112、13はP型のMOSFETである。なお、本回路は可変定電流源の一例であり、他の構成により電流値を可変に構成してもよい。
可変抵抗素子VRは、抵抗値を変更することが可能な抵抗素子である。可変抵抗素子VRは、抵抗素子Rv1〜Rvn及びスイッチSW1〜SWnを有する。抵抗素子Rv1〜Rvnは互いに並列接続の関係になっており、抵抗素子Rv1〜RvnにはスイッチSW1〜SWnがそれぞれ接続されている。スイッチSW1をオンにすると、可変抵抗素子VRの入出力間は抵抗素子Rv1で接続される。同様に、スイッチSW2をオンにすると、可変抵抗素子VRの入出力間は抵抗素子Rv2で接続される。このようにして、スイッチSW1〜SWnのオン/オフを制御することにより可変抵抗素子VRの端子間の抵抗値を制御することができる。
オペアンプU5の非反転入力端子には基準電圧Vrefが入力される。オペアンプU5の出力端子はトランジスタQ11のゲート端子に接続される。オペアンプU5の反転入力端子はトランジスタQ11のソース端子及び可変抵抗素子VRの一端に接続される。可変抵抗素子VRの他端はGNDに接続される。
トランジスタQ11のドレイン端子はトランジスタQ12のドレイン端子及びトランジスタQ12、Q13のゲート端子に接続される。トランジスタQ12、Q13のソース端子は電源VCCに接続される。トランジスタQ12、Q13はカレントミラー回路を構成しており、トランジスタQ12のソース−ドレイン間を流れる電流に応じた電流がトランジスタQ13のソース−ドレイン間にも流れる。トランジスタQ13のドレイン端子は出力端子I_OUTを構成する。図2における定電流源U1のプラス端子はトランジスタQ12、Q13のソース端子に対応し、マイナス端子は出力端子I_OUTに対応する。
オペアンプU5の出力電圧は、オペアンプU5の入力端子間のバーチャルショートが実現されるように制御される。言い換えると、オペアンプU5の反転入力端子の電圧が基準電圧Vrefと一致するようにトランジスタQ11を流れる電流が制御される。よって、可変抵抗素子VRの抵抗値がRv1である場合、電源VCCからトランジスタQ12、トランジスタQ11、可変抵抗素子VRを介してGNDに流れる電流は(Vref/Rv1)となる。ここで、可変抵抗素子VRの抵抗値をRv2に変化させると、当該電流は(Vref/Rv2)に変化する。このように、トランジスタQ11を流れる電流は可変抵抗素子VRの抵抗値に応じて変化する。上述のようにトランジスタQ12、Q13はカレントミラー回路を構成しているので、出力端子I_OUTから出力される電流は可変抵抗素子VRの抵抗値に応じて変化する。したがって、図4に示された回路は可変定電流源として機能する。
本実施形態の静電容量検出装置100は上述の可変定電流源により、複数種類の電流値を切り替えて発振回路112を順次動作させることにより、複数の周波数FSEN_CKを取得可能である。例えば、電流源111が供給する複数個(j個)の電流値をI1、I2、・・・Ijとする。このときに測定される周波数をF1、F2、・・・Fjとする。これらに基づいて式(5)を用いて被測定容量20の容量値を算出することができる。例えば電流値I1によって算出される容量値をC1とすると、C1=I1/(2・F1・ΔV)である。同様にI1、I2、・・・Ijに対応する容量値をC1、C2、・・・Cjとする。このように、j個の容量値を取得する測定を1組として、容量測定を行う。これらの容量値C1、C2、・・・Cjは、同じ被測定容量20を測定して得られたものであるため理想的にはすべて同じ値となるはずである。しかしながら、外部からのノイズ等により1つ又は複数の容量値がそれ以外の容量値と異なる値となることもあり得る。なお、以下の説明では、説明の簡略化のために静電容量検出装置100は容量値を算出して判断に用いているものとするが、容量値自体を算出することは必須ではない。例えば、パルスのカウント数などの容量値を示す信号(容量信号)を用いて制御を行うことも可能であり、その場合は容量値そのものは算出されなくてもよい。この場合も、以下の説明における「容量値」を「容量値に相当するデータ」、「制御に用いるデータ」などと読み替えることにより、本実施形態の容量変化の検出を同様に行うことができる。
図5は、第2の実施形態に係る静電容量検出装置100による被測定容量20の静電容量の変化を検出する動作の模式図である。本実施形態の動作フローでは、容量値C1、C2、・・・Cjの測定を1組とした容量値の測定を反復して、容量値C1、C2、・・・Cjの変化により被測定容量20の変化を検出する。
「容量測定1回目」のステップにおいて、電流源111は、電流値I1、I2、・・・Ijを発振回路112に供給し、発振回路112はそれぞれの電流値に応じた周波数F1、F2、・・・Fjを有する信号を容量信号出力部113に出力する。容量信号出力部113は、容量値C1、C2、・・・Cjを算出する。すなわち、「センサ動作1回目」において、電流値I1、I2、・・・Ijと1対1に対応する容量値C1、C2、・・・Cjが取得される。なお、容量値の測定精度を高めるため、各容量値の測定間隔(例えば、容量値C1と容量値C2の測定間の待機時間)はなるべく短い方が好ましい。被測定容量20の静電容量が測定間隔の間に変化して測定値が変動する可能性を下げるためである。例えば、測定間隔は、容量値C1、C2、・・・Cjの測定時間よりも短くすることがより好ましい。しかしながら、回路の初期化のための時間を確保するため、測定間隔をある程度設けざるを得ないこともある。このような要素を考慮して測定間隔と測定時間を適宜設定する。一例としては、測定間隔が10μs以下、測定時間が100μs以上となるように設定する。
「容量測定1回目」のステップが完了して、所定の時間が経過した後、「容量測定2回目」のステップの処理が行われる。処理の内容は「センサ動作1回目」と同様である。以下、静電容量センサ10が動作している間は同様の動作が繰り返される。このようにして、容量値C1、C2、・・・Cjが反復的に取得される。容量変化判断部121は、センサ動作ステップ間の容量値の変化量に基づいて被測定容量20の静電容量が変化したかどうかを判断する。例えば、「容量測定3回目」と「容量測定2回目」の間で、容量値C1、C2、・・・Cjがすべて所定の閾値を超えて変化(増加又は減少)した場合、容量変化判断部121は被測定容量20の静電容量が変化したと判断することができる。なお、この判断の基準に用いる容量値は、容量値C1、C2、・・・Cjのうちの一部又は全部であってもよく、容量値C1、C2、・・・Cjから導出した値であってもよい。例えば、容量値C1、C2、・・・Cjのうちの任意の1つを代表値として用いてもよく、これらの平均値又は中央値を用いてもよい。
上述のように、理想的には容量値C1、C2、・・・Cjは、すべて同じ値となるはずである。測定誤差を考慮したとしても、通常は容量値C1、C2、・・・Cjのうちの任意の容量値が測定誤差のレンジ以上他の容量値と異なることはないはずである。よって、容量値C1、C2、・・・Cjのうちの少なくとも一つのある容量値が他の容量値と比べて所定の閾値(例えば測定誤差のレンジ)以上異なっている場合には、正常な測定ができていない状態であると判断される。
例えば、静電容量検出装置100が、外部からある周波数のEMI(Electromagnetic Interference)ノイズを受けている場合を想定する。本実施形態の静電容量検出装置100は、発振回路112により生成された発振周波数を測定することにより容量値の計測を行っている。発振周波数がEMIノイズの周波数と一致又は近い値である場合、EMIノイズの影響により測定精度が劣化する可能性がある。なお、このようなEMIノイズに対する電子機器の耐性(イミュニティ)はTEMCELL(Transverse Electromagnetic cell)試験、BCI(Bulk Current Injection)試験などのイミュニティ試験により評価することができる。
本実施形態では、複数の周波数F1、F2、・・・Fjに基づいて複数の容量値C1、C2、・・・Cjを取得し、これらに基づいて静電容量の変化が判断される。容量値C1、C2、・・・Cjのうちのある1つ(これを容量値Ckとする)が他のすべてと所定の閾値以上異なっている場合、その容量値Ckに対応する測定周波数Fkと同一又はその逓倍の周波数を有するEMIノイズを受けているものと想定される。このようなEMIノイズの周波数は単一であることが多いため、EMIノイズを受けているデータを除外すれば残りのデータはEMIノイズを受けていないものと推定される。そこで、容量変化判断部121は、EMIノイズを受けたと判断されていない容量値に基づいて被測定容量20の静電容量の変化を判断する(すなわち、容量値Ckを除外して判断する)。これにより、EMIノイズの影響を解消又は低減することができる。
なお、上述のように、ある周波数のEMIノイズによって測定精度が劣化した場合、その逓倍の周波数の測定精度も劣化することがある。よって、1つの周波数のEMIノイズが複数の容量値の測定精度を悪化させる問題が生じうる。この影響を低減するためには、例えば、各電流値が他の電流値の整数倍とならないように電流値I1、I2、・・・Ijを選択すればよい。より好適には、電流値I1、I2、・・・Ijを、ある基準電流値I0に対し、n1・I0、n2・I0、・・・、nj・I0とそれぞれ表現した場合に、n1、n2、・・・njはすべて2以上の整数であり、かつ互いに素(最大公約数が1)であるように電流値を選択すればよい。これにより、さらに効果的にEMIノイズの影響を解消又は低減することができる。
なお、電流源111が供給する異なる電流値の個数jは3個以上であることがより好ましい。j=2の場合、2つの容量値が異なる値になった場合、測定値に異常があることは判断できても、どちらが正しい測定値であるかを判断できないおそれがある。これに対し、j≧3の場合、EMIノイズにより1つの容量値が正しく測定できなかった場合であっても残りの2つ以上の容量値は等しいか又は閾値以内の差となる。したがって、容量変化判断部121は、多数決論理等を適用してどの測定値が正しい測定値であるかをより確実に判断することができる。これにより、さらに効果的にEMIノイズの影響を解消又は低減することができる。
次に、容量値C1、C2、・・・Cjを順次測定している途中の容量値Ckと容量値Ck+1の測定の間に被測定容量20の静電容量が変化した場合を考える。これはノイズによる場合だけではなく、静電容量センサ10の容量検出電極11に被検出物30が接近、後退又は接触した場合にも生じる。このとき、容量値C1、C2、・・・Ckのグループと容量値Ck+1、Ck+2、・・・Cjのグループとの間で容量値が所定の閾値以上異なる場合が生じ得る。換言すると、容量値C1、C2、・・・Cjのうち、ある2つ以上の値が他のすべての値に比べて所定の閾値以上異なる場合がある。
上記の状態が「容量測定m回目」のステップにおいて生じたものとする。このとき、容量変化判断部121は、「容量測定m回目」のステップに測定されたデータ全体を判断に用いるデータから除外する。換言すると、容量変化判断部121は、「容量測定m回目」のステップに測定されたデータを用いた判断を行わない。測定の途中で被測定容量20の静電容量が変化しているため、判断のデータとして用いるのに適当でないためである。これにより、容量値の測定中に被測定容量20の静電容量が変化した場合に発生しうる誤測定のデータを基に判断してしまう可能性を低減することができる。なお、除外された「容量測定m回目」のデータとして、「容量測定m−1回目」又は「容量測定m+1回目」のデータをコピーして用いてもよい。これにより、測定周期が等間隔性に近づき、容量値の測定データの処理が容易になる。
以上のように、本実施形態では、容量変化判断部121は複数の容量値C1、C2、・・・Cjの変化に応じて被測定容量20の静電容量の変化を判断する。これにより、EMIノイズの影響が解消又は低減される。
<第3の実施形態>
第3の実施形態に係る静電容量検出装置は、発振回路の回路構成が第1又は第2の実施形態と異なる。その他の構成は第1又は第2の実施形態と同様であるため説明を省略する。図6は、第3の実施形態に係る発振回路の回路構成を示す図である。第3の実施形態の発振回路612には、第1又は第2の実施形態のトランジスタQ1、コンパレータU2及びインバータU3の代わりにコンパレータU6、U7及びリセット・セット・フリップフロップ(RSフリップフロップ)U8が設けられている。すなわち、第3の実施形態は三角波の発生、入出力単位SGTの閾値電圧等に関する部分の回路構成が第1又は第2の実施形態と異なっている。それ以外の回路構成は同様である。
第3の実施形態に係る静電容量検出装置は、発振回路の回路構成が第1又は第2の実施形態と異なる。その他の構成は第1又は第2の実施形態と同様であるため説明を省略する。図6は、第3の実施形態に係る発振回路の回路構成を示す図である。第3の実施形態の発振回路612には、第1又は第2の実施形態のトランジスタQ1、コンパレータU2及びインバータU3の代わりにコンパレータU6、U7及びリセット・セット・フリップフロップ(RSフリップフロップ)U8が設けられている。すなわち、第3の実施形態は三角波の発生、入出力単位SGTの閾値電圧等に関する部分の回路構成が第1又は第2の実施形態と異なっている。それ以外の回路構成は同様である。
コンパレータU6の反転入力端子は抵抗素子R1と抵抗素子R2の間のノードに接続される。コンパレータU6の出力端子はRSフリップフロップU8のリセット端子(R端子)に接続される。コンパレータU6の非反転入力端子は入出力端子SGTに接続される。
コンパレータU7の非反転入力端子は抵抗素子R2と抵抗素子R3の間のノードに接続される。コンパレータU7の出力端子はRSフリップフロップU8のセット端子(S端子)に接続される。コンパレータU7の反転入力端子は入出力端子SGTに接続される。
図7は、第3の実施形態に係る静電容量検出装置のタイミングチャートである。以下の説明において、電源VCCの電圧は3.3Vとする。また、コンパレータU6の反転入力端子電圧はVmax=2.8V、コンパレータU7の非反転入力端子電圧はVmin=0.5Vとなるように抵抗素子R1、R2、R3の抵抗値が設定されているものとする。なお、この条件を満足する抵抗素子R1、R2、R3の抵抗値の比率は、5:23:5である。
時刻t5から時刻t6までの期間は、被測定容量20が充電され、入出力端子SGTの電圧が上昇する電荷蓄積期間である。この期間において、コンパレータU6の反転入力端子電圧は2.8Vである。入出力端子SGTの電圧は2.8V未満であるため、コンパレータU6から出力されRSフリップフロップU8のリセット端子に入力される電圧はローレベルとなる。また、コンパレータU7の非反転入力端子電圧は0.5Vである。入出力端子SGTの電圧は0.5Vよりも大きいため、コンパレータU7から出力されRSフリップフロップU8のセット端子に入力される電圧はローレベルとなる。したがって、RSフリップフロップU8の出力端子から出力され、トランジスタQ5のゲート端子に入力される電圧は直前の状態、すなわちハイレベルが維持される(変化しない)。よって、時刻t5から時刻t6までの期間はトランジスタQ5はオフ状態が維持される。これにより、第1の実施形態と同様に入出力端子SGTのノードの電圧は時間経過ともに徐々に上昇する。
時刻t6において、入出力端子SGTの電圧が2.8Vに到達すると、コンパレータU6の非反転入力端子電圧が反転入力端子の電圧を超えるため、コンパレータU6の出力電圧がハイレベルになる。これにより、RSフリップフロップU8のリセット端子にハイレベルの電圧が入力され、RSフリップフロップU8の出力電圧がローレベルになる。これにより、トランジスタQ5はオンになり、入出力端子SGTのノードの電圧変化の傾きが反転する。
時刻t7において、入出力端子SGTの電圧は2.8V未満に戻ると、コンパレータU6から出力されRSフリップフロップU8のリセット端子に入力される電圧はローレベルになる。よって、RSフリップフロップU8の出力端子から出力される電圧は直前の状態、すなわちローレベルが維持される。よって、時刻t7から時刻t8までの期間はトランジスタQ5はオン状態が維持される。これにより、入出力端子SGTのノードの電圧は時間経過ともに徐々に下降する。
時刻t8において、入出力端子SGTの電圧が0.5Vを下回ると、コンパレータU7の非反転入力端子電圧が反転入力端子の電圧を超えるため、コンパレータU7の出力電圧がハイレベルになる。これにより、RSフリップフロップU8のセット端子にハイレベルの電圧が入力され、RSフリップフロップU8の出力電圧がハイレベルになる。これにより、トランジスタQ5はオフになり、入出力端子SGTのノードの電圧の傾きが反転する。
時刻t9において、入出力端子SGTの電圧が0.5Vを超えると、コンパレータU7から出力されRSフリップフロップU8のリセット端子に入力される電圧はローレベルになる。よって、RSフリップフロップU8の出力端子から出力される電圧は直前の状態、すなわちハイレベルが維持される。以降も同様の動作が繰り返される。入出力端子SGTの電圧は、0.5V付近と2.8V付近の間で上昇及び下降が繰り返される三角波になり、出力端子SEN_CKの電圧はハイレベル及びローレベルが繰り返される矩形波になる。
本実施形態においても、第1又は第2の実施形態と同様の効果が得られる。これに加え、第3の実施形態は、直列抵抗R1、R2、R3の間のノードの電位が充放電の切り替わり時に変動しない。そのため、第3の実施形態は第1又は第2の実施形態よりも回路を流れる電流の変化量が小さく、電磁ノイズをさらに低減し得る。
20 被測定容量
100 静電容量検出装置
111 電流源
112 発振回路
113 容量信号出力部
121 容量変化判断部
100 静電容量検出装置
111 電流源
112 発振回路
113 容量信号出力部
121 容量変化判断部
Claims (7)
- 被測定容量の充放電のための駆動電流を供給する電流源と、
前記駆動電流により前記被測定容量を充放電させることで、前記駆動電流の電流値と前記被測定容量の容量値に応じた周波数で前記被測定容量の端子間電圧を振動させる発振回路と、
前記発振回路から出力された信号を測定することにより、前記被測定容量の容量値を示す容量信号を生成し、出力する容量信号出力部と、
前記容量信号出力部からの出力に基づいて、前記被測定容量の容量値の変化を判断する容量変化判断部と
を備える、静電容量検出装置。 - 前記電流源は、互いに異なる複数の電流値の駆動電流を供給可能な可変定電流源であり、
前記容量信号出力部は、前記電流源が供給する前記複数の電流値の駆動電流により、前記容量信号を複数個生成し、出力する、請求項1に記載の静電容量検出装置。 - 前記電流源が供給する駆動電流の複数の電流値は、各電流値が他のいずれかの電流値の整数倍でない関係となっている、請求項2に記載の静電容量検出装置。
- 前記電流源が供給する駆動電流の電流値は、
ある基準電流値I0に対し、n1・I0、n2・I0、・・・、nj・I0(jは電流値の個数であり、2以上の整数)であって、
n1、n2、・・・、njはすべて2以上の整数であり、かつ互いに素である、請求項2に記載の静電容量検出装置。 - 前記容量変化判断部は、前記複数個の容量信号のうちの少なくとも1つの容量信号が示す容量値が他のすべての容量信号が示す容量値と所定の閾値以上異なっている場合、前記少なくとも1つの容量信号を除外して判断を行う、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の静電容量検出装置。
- 前記容量変化判断部は、前記複数個の容量信号のうちの複数の容量信号が示す容量値が、他のすべての容量信号が示す容量値と所定の閾値以上異なっている場合、前記複数の容量信号又は前記他のすべての容量信号に基づく判断を行わない、請求項5に記載の静電容量検出装置。
- 前記静電容量検出装置は、前記被測定容量の測定を反復実行するものであり、
前記容量変化判断部は、測定された容量信号が示す容量値が過去に測定された容量信号が示す容量値のいずれかと比べて所定の閾値以上変化した場合に、前記被測定容量の容量値が変化したと判断する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の静電容量検出装置。
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