JP2016113585A - 樹脂組成物、樹脂成形体、および光学部材 - Google Patents

樹脂組成物、樹脂成形体、および光学部材 Download PDF

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康寛 清水
卓士 寳川
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卓士 寳川
健作 藤井
Kensaku Fujii
健作 藤井
拓也 小松原
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拓也 小松原
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Abstract

【課題】透明性に優れ、かつ、屈折率及びアッベ数が高い樹脂組成物、並びに、この樹脂組成物を用いて得られる樹脂成形体、及び光学部材を提供する。【解決手段】重量平均分子量(Mw)と、環構造を有する繰り返し単位の炭素原子数と水素原子数の比の値が、それぞれ特定の範囲内にある環状オレフィン樹脂と、環状オレフィン単量体をラジカル重合して得られる、重量平均分子量(Mw)が、特定の範囲内にある環構造含有炭化水素オリゴマーとを、重量比(環状オレフィン樹脂:環構造含有炭化水素オリゴマー)で、99:1〜30:70の範囲で含有する樹脂組成物、並びにこの樹脂組成物を用いて得られる樹脂成形体及び光学部材。【選択図】 なし

Description

本発明は、透明性に優れ、かつ、屈折率及びアッベ数が高い樹脂組成物、並びに、この樹脂組成物を用いて得られる樹脂成形体、及び光学部材に関する。
環状オレフィン樹脂は、透明性、低吸湿性、耐熱性、絶縁性、耐薬品性等に優れるため、光学レンズ等の光学部材等の成形材料として広く用いられている。
近年、光学部材には、さらなる小型化や高性能化が求められており、その成形材料として用いる樹脂には、透明性に優れ、かつ、屈折率及びアッベ数が高いことが求められている。
しかしながら、従来の環状オレフィン樹脂は、これらの全ての特性を十分に満たすものではなかった。
本発明に関連して、特許文献1には、高分子量の環状オレフィン樹脂と、数平均分子量が10,000以下の環状オレフィン樹脂とから構成される環状オレフィン樹脂組成物が記載されている。また、特許文献1には、この樹脂組成物を溶融成形したときに、表面が平滑な樹脂成形体が得られることも記載されている。
WO2007/132641号パンフレット
本発明は、上記した従来技術に鑑みてなされたものであり、透明性に優れ、かつ、屈折率及びアッベ数が高い樹脂組成物、並びに、この樹脂組成物を用いて得られる樹脂成形体、及び光学部材を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく、環状オレフィン樹脂と環構造含有炭化水素オリゴマーを含有する樹脂組成物について鋭意検討した。その結果、重量平均分子量(Mw)と、環構造を有する繰り返し単位の炭素原子数と水素原子数の比の値が、それぞれ特定範囲内にある環状オレフィン樹脂と、環状オレフィン単量体をラジカル重合して得られる、重量平均分子量(Mw)が特定範囲内にある環構造含有炭化水素オリゴマーとを、特定の重量比で含有する樹脂組成物は、透明性に優れ、かつ、屈折率及びアッベ数が高いことを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、下記〔1〕〜〔5〕の樹脂組成物、〔6〕〜〔7〕の樹脂成形体、〔8〕の光学部材、が提供される。
〔1〕分子内に、脂環式構造を含む繰り返し単位を有し、重量平均分子量(Mw)が、15,000超150,000以下、かつ、環構造を有する繰り返し単位の炭素原子数と水素原子数の比の値(炭素原子数/水素原子数)が、0.60〜0.70の環状オレフィン樹脂と、環状オレフィン単量体をラジカル重合して得られる、重量平均分子量(Mw)が、500超15,000以下の環構造含有炭化水素オリゴマーとを、重量比(環状オレフィン樹脂:環構造含有炭化水素オリゴマー)で、99:1〜30:70の範囲で含有する樹脂組成物。
〔2〕前記環状オレフィン樹脂が、環状オレフィン単量体の開環重合体の水素化物である、〔1〕に記載の樹脂組成物。
〔3〕前記環構造含有炭化水素オリゴマーの、環構造を有する繰り返し単位の炭素原子数と水素原子数の比の値(炭素原子数/水素原子数)が、0.65〜1.00である、〔1〕又は〔2〕に記載の樹脂組成物。
〔4〕波長が587.6nmの光の屈折率が1.530〜1.600である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の樹脂組成物。
〔5〕アッベ数(ν)が45〜60である、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の樹脂組成物。
〔6〕前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の樹脂組成物を成形して得られる樹脂成形体。
〔7〕前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の樹脂組成物を射出成形して得られる樹脂成形体。
〔8〕前記〔6〕又は〔7〕に記載の樹脂成形体からなる光学部材。
本発明によれば、透明性に優れ、かつ、屈折率及びアッベ数が高い樹脂組成物、並びに、この樹脂組成物を用いて得られる樹脂成形体、及び光学部材、が提供される。
以下、本発明を、1)樹脂組成物、並びに、2)樹脂成形体及び光学部材、に項分けして詳細に説明する。
1)樹脂組成物
本発明の樹脂組成物は、分子内に、脂環式構造を含む繰り返し単位を有し、重量平均分子量(Mw)が、15,000超150,000以下、かつ、環構造を有する繰り返し単位の炭素原子数と水素原子数の比の値(炭素原子数/水素原子数)が、0.60〜0.70の環状オレフィン樹脂と、環状オレフィン単量体をラジカル重合して得られる、重量平均分子量(Mw)が、500超15,000以下の環構造含有炭化水素オリゴマーとを、重量比(環状オレフィン樹脂:環構造含有炭化水素オリゴマー)で、99:1〜30:70の範囲で含有する。
〔環状オレフィン樹脂〕
本発明に用いる環状オレフィン樹脂は、分子内に、脂環式構造を含む繰り返し単位を有し、重量平均分子量(Mw)が、15,000超150,000以下、かつ、環構造を有する繰り返し単位の炭素原子数と水素原子数の比の値(炭素原子数/水素原子数)が、0.60〜0.70のものである。
環状オレフィン樹脂とは、分子内に、脂環式構造を有する重合体であって、環状オレフィンを単量体として用いて重合反応を行って得られた重合体又はその水素化物である。
環状オレフィン樹脂の脂環式構造としては、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造が挙げられる。これらの中でも、耐光性等に優れる樹脂成形体が得られ易いことから、シクロアルカン構造が好ましい。脂環式構造を構成する炭素原子の数は、特に制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個である。
環状オレフィン樹脂の重量平均分子量(Mw)は、15,000超150,000以下、好ましくは20,000〜100,000、より好ましくは23,000〜50,000である。環状オレフィン樹脂の重量平均分子量(Mw)は、本発明の効果に対してはあまり影響しないと考えられる。しかしながら、重量平均分子量(Mw)が小さ過ぎると、樹脂成形体の強度が低下するおそれがある。一方、重量平均分子量(Mw)が大き過ぎると、環状オレフィン樹脂と環構造含有炭化水素オリゴマーとの相溶性が低下するおそれがある。
ここで、「A〜B]とは、A以上B以下、すなわち、境界値として、A及びBを含む意味である(以下にて同じ)。
環状オレフィン樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定されないが、好ましくは1〜5、より好ましくは1〜4である。
環状オレフィン樹脂の分子量分布が上記範囲内にあることで、十分な機械的強度を有する樹脂成形体を得ることができる。
環状オレフィン樹脂の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、シクロヘキサンを溶離液とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)による標準ポリイソプレン換算値である。
用いる環状オレフィン樹脂中の、環構造を有する繰り返し単位の炭素原子数と水素原子数の比の値(炭素原子数/水素原子数)は、0.60〜0.70、好ましくは0.61〜0.68、より好ましくは0.62〜0.67である。この比の値が小さ過ぎると、高い屈折率を有する樹脂組成物が得られにくくなる。また、この比の値が大き過ぎると、環状オレフィン樹脂と環構造含有炭化水素オリゴマーとの相溶性が低下するおそれがある。
環状オレフィン樹脂中の、環構造を有する繰り返し単位の炭素原子数と水素原子数の比の値は、環状オレフィン樹脂の合成に用いる単量体を適宜選択することにより、調節することができる。
前記「環構造を有する繰り返し単位」の環構造としては、脂環式構造、芳香環構造等が挙げられる。これらの環構造は、重合体の主鎖に存在するものであってもよいし、側鎖に存在するものであってもよい。これらの点は、後述する環構造含有炭化水素オリゴマーにおける「環構造を有する繰り返し単位」においても同じである。
用いる環状オレフィン樹脂としては、環状オレフィン単量体の開環重合体(以下、「重合体(α)」ということがある。)及びその水素化物、環状オレフィン単量体を用いた付加重合体(以下、「重合体(β)」ということがある。)及びその水素化物等が挙げられる。
透明性により優れ、かつ、屈折率及びアッベ数がより高い樹脂組成物が得られ易いことから、環状オレフィン樹脂としては、重合体(α)の水素化物が好ましい。
(1)重合体(α)及びその水素化物
重合体(α)及びその水素化物の合成に用いる環状オレフィン単量体〔環状オレフィン単量体(I)〕は、炭素原子で形成される環構造を有し、該環中に炭素−炭素二重結合を有する化合物である。環状オレフィン単量体(I)としては、ノルボルネン系単量体等が挙げられる。また、重合体(α)が共重合体である場合には、環状オレフィン単量体(I)として、単環の環状オレフィンを用いることもできる。
ノルボルネン系単量体は、ノルボルネン環を含む単量体である。
ノルボルネン系単量体としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、5−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名:エチリデンノルボルネン)及びこれらの誘導体(環に置換基を有するもの)等の2環式単量体;
トリシクロ[4.3.01,6.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)及びこの誘導体等の3環式単量体;
7,8−ベンゾトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン(慣用名:メタノテトラヒドロフルオレン:1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンともいう)及びこの誘導体、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(慣用名:テトラシクロドデセン)、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン及びこれらの誘導体等の4環式単量体;等が挙げられる。
単環の環状オレフィンとしては、シクロブテン、シクロペンテン、メチルシクロペンテン、シクロヘキセン、メチルシクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン等の環状モノオレフィン及びこれらの誘導体;シクロヘキサジエン、メチルシクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチルシクロオクタジエン、フェニルシクロオクタジエン等の環状ジオレフィン及びこれらの誘導体;等が挙げられる。
これらの単量体の置換基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基;ビニル基等のアルケニル基;プロパン−2−イリデン等のアルキリデン基;フェニル基等のアリール基;ヒドロキシ基;酸無水物基;カルボキシル基;メトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;等が挙げられる。
これらの環状オレフィン単量体(I)は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
環状オレフィン単量体(I)を2種以上用いる場合、重合体(α)は、ブロック共重合体であってもよいし、ランダム共重合体であってもよい。
重合体(α)は、メタセシス重合触媒を用いる公知の方法に従って、合成することができる。
メタセシス重合触媒としては、特に限定はなく、公知のものが用いられる。メタセシス重合触媒としては、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム及び白金などから選ばれる金属のハロゲン化物、硝酸塩又はアセチルアセトン化合物と、還元剤とからなる触媒系;チタン、バナジウム、ジルコニウム、タングステン及びモリブデンから選ばれる金属のハロゲン化物又はアセチルアセトン化合物と、助触媒の有機アルミニウム化合物とからなる触媒系;シュロック型又はグラブス型のリビング開環メタセシス重合触媒(特開平7−179575号、J.Am.Chem.Soc.,1986年,108,p.733、J.Am.Chem.Soc.,1993年,115,p.9858、及びJ.Am.Chem.Soc.,1996年,118,p.100);等が挙げられる。
これらのメタセシス重合触媒は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。メタセシス重合触媒の使用量は、重合条件等により適宜選択すればよいが、環状オレフィン単量体(I)1モルに対して、通常0.000001〜0.1モル、好ましくは、0.00001〜0.01モルである。
環状オレフィン単量体(I)の開環重合を行う際は、分子量調節剤として、1−ブテン、1−ヘキセン、1−デセン等の炭素数4〜40の直鎖α−オレフィンを用いることができる。
直鎖α−オレフィンの添加量は、環状オレフィン単量体(I)1モルに対して、通常0.001〜0.030モル、好ましくは0.003〜0.020モル、より好ましくは0.005〜0.015モルである。
環状オレフィン単量体(I)の開環重合は、有機溶媒中で行うことができる。有機溶媒としては、重合反応に不活性なものであれば格別な制限はない。有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリン、ビシクロノナン等の脂環族炭化水素系溶媒;ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;等が挙げられる。
重合温度は、特に限定されないが、通常−50〜250℃、好ましくは−30〜200℃、より好ましくは−20〜150℃である。重合時間は、重合条件により適宜選択されるが、通常30分から20時間、好ましくは1〜10時間である。
上記方法により得られた重合体(α)を水素化反応に供することで、重合体(α)の水素化物を得ることができる。
重合体(α)の水素化反応は、常法に従って、水素化触媒の存在下に、重合体(α)を水素と接触させることにより行うことができる。
水素化触媒は、均一系触媒であっても、不均一触媒であってもよい。
均一系触媒は、水素化反応液中で分散しやすいため、触媒の添加量を抑えることができる。また、高温高圧にしなくても十分な活性を有するため、重合体(α)やその水素化物の分解やゲル化が起こりにくい。このため、費用面や生成物の品質の観点からは、均一系触媒を用いることが好ましい。
一方、不均一触媒は、高温高圧下において特に優れた活性を示すため、短時間で重合体(α)を水素化することができる。また、水素化反応後に、触媒残渣を容易に除去することができる。このため、生産効率の観点からは、不均一触媒を用いることが好ましい。
均一系触媒としては、ウィルキンソン錯体〔クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)〕;酢酸コバルト/トリエチルアルミニウム、ニッケルアセチルアセトナート/トリイソブチルアルミニウム、チタノセンジクロリド/n−ブチルリチウム、ジルコノセンジクロリド/sec−ブチルリチウム、テトラブトキシチタネート/ジメチルマグネシウム等の組み合わせ等の、遷移金属化合物とアルキル金属化合物の組み合わせからなる触媒;等が挙げられる。
不均一触媒としては、Ni、Pd、Pt、Ru、Rh等の金属を担体に担持させたものが挙げられる。特に、得られる水素化物中の不純物量を低下させる場合は、担体として、アルミナや珪藻土等の吸着剤を用いることが好ましい。
水素化反応は、通常、有機溶媒中で行われる。有機溶媒としては、水素化反応に不活性なものであれば格別な制限はない。有機溶媒としては、生成する水素化物を溶解し易いことから、通常は炭化水素系溶媒が用いられる。炭化水素系溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリン、ビシクロノナン等の脂環族炭化水素系溶媒;等が挙げられる。
これらの有機溶媒は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、通常は、開環重合反応に用いた溶媒は、水素化反応の溶媒としても適するため、開環重合反応液に水素化触媒を添加した後、それを水素化反応に供することができる。
水素化反応は、常法に従って行うことができる。
水素化触媒の種類や反応温度によって水素化率は変化する。従って、重合体(α)が芳香族環を有するものである場合、水素化触媒の選択や反応温度の調整等により、芳香族環の残存率を制御することができる。例えば、芳香族環の不飽和結合をある程度以上残存させるためには、反応温度を低くしたり、水素圧力を下げたり、反応時間を短くする等の制御を行えばよい。
水素化反応終了後、遠心分離、ろ過等の処理を行うことで、触媒残渣を除去することができる。また、必要に応じて、水やアルコール等の触媒不活性化剤を利用したり、活性白土やアルミナ等の吸着剤を添加したりしてもよい。
(2)重合体(β)及びその水素化物
重合体(β)及びその水素化物の合成に用いる環状オレフィン単量体〔環状オレフィン単量体(II)〕としては、重合体(α)の合成に用いる環状オレフィン単量体(I)として示したものと同様のものが挙げられる。
重合体(β)の合成においては、単量体として、環状オレフィン単量体(II)とともに、このものと共重合可能なその他の単量体を用いることもできる。
その他の単量体としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等の炭素数2〜20のα−オレフィン;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香環ビニル化合物;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン等の非共役ジエン;等が挙げられる。これらの中でも、α−オレフィンが好ましく、エチレンがより好ましい。
その他の単量体は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
環状オレフィン単量体(II)と、その他の単量体とを付加共重合する場合は、環状オレフィン単量体(II)とその他の単量体との使用量の割合は、重量比(環状オレフィン単量体(II):その他の単量体)で、通常10:90〜99:1、好ましくは15:85〜80:20、より好ましくは20:80〜70:30である。
環状オレフィン単量体(II)を2種以上用いる場合や、環状オレフィン単量体(II)とその他の単量体を用いる場合は、重合体(β)は、ブロック共重合体であってもよいし、ランダム共重合体であってもよい。
重合体(β)は、付加重合触媒を用いる公知の方法に従って合成することができる。
付加重合触媒としては、バナジウム化合物及び有機アルミニウム化合物から形成されるバナジウム系触媒、チタン化合物及び有機アルミニウム化合物から形成されるチタン系触媒、ジルコニウム錯体及びアルミノオキサンから形成されるジルコニウム系触媒等が挙げられる。
これらの付加重合触媒は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。付加重合触媒の使用量は、重合条件等により適宜選択すればよいが、単量体1モルに対して、通常0.000001〜0.1モル、好ましくは、0.00001〜0.01モルである。
環状オレフィン単量体(II)の付加重合は、通常、有機溶媒中で行われる。有機溶媒としては、環状オレフィン単量体(I)の開環重合に用いる溶媒として示したものと同様のものが挙げられる。
重合温度は、通常−50〜250℃、好ましくは−30〜200℃、より好ましくは−20〜150℃である。重合時間は、重合条件により適宜選択されるが、通常30分から20時間、好ましくは1〜10時間である。
上記方法により得られた重合体(β)を水素化反応に供することで、重合体(β)の水素化物を得ることができる。
重合体(β)の水素化反応は、重合体(α)を水素化する方法として先に示したものと同様の方法により、行うことができる。
〔環構造含有炭化水素オリゴマー〕
本発明に用いる環構造含有炭化水素オリゴマー(以下、「オリゴマー(α)」ということがある。)は、環状オレフィン単量体をラジカル重合して得られる、重量平均分子量(Mw)が、500超15,000以下のものである。
オリゴマー(α)の合成に用いる環状オレフィン単量体〔環状オレフィン単量体(III)〕は、炭素原子で形成される環構造を有し、該環中に炭素−炭素二重結合を有する化合物であって、ラジカル重合反応によりオリゴマーを形成し得るものである。
環状オレフィン単量体(III)としては、分子内に2以上の二重結合を有し、かつ、その二重結合の2つが、下記式(I)又は(II)で示される位置関係にあるノルボルネン系単量体が好ましい。
Figure 2016113585
環状オレフィン単量体(III)としては、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2,5−ジエン(慣用名:ノルボルナジエン)、5−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名:エチリデンノルボルネン)、5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名:ビニルノルボルネン)及びこれらの誘導体(環に置換基を有するもの)等が挙げられる。
これらの環状オレフィン単量体(III)は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
分子内に2以上の二重結合を有し、かつ、その二重結合の2つが、前記式(I)又は(II)で示される位置関係にあるノルボルネン系単量体をラジカル重合反応に供すると、ラジカル重合反応に特有の繰り返し単位を有するオリゴマーが得られる。
例えば、ラジカル重合反応により、ノルボルナジエン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネンは、それぞれ下記に示す繰り返し単位を生じさせる。
Figure 2016113585
これらの繰り返し単位の炭素原子数と水素原子数の比の値(炭素原子数/水素原子数)は、開環重合反応や付加重合反応により形成される繰り返し単位の炭素原子数と水素原子数の比の値よりも大きくなる。
後述するように、このような繰り返し単位を有するオリゴマー(α)を用いることで、透明性に優れ、かつ、屈折率及びアッベ数が高い樹脂組成物をより効率よく得ることができる。
オリゴマー(α)中の繰り返し単位の構造は、例えば、NMRスペクトルを測定することで知ることができる。
オリゴマー(α)の合成においては、単量体として、環状オレフィン単量体(III)とともに、このものと共重合可能なその他の単量体を用いることもできる。
その他の単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル等の(メタ)アクリル酸のアルキルエステル;(メタ)アクリロニトリル等のシアノ基を有するビニル単量体;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等のヒドロキシル基を有するビニル単量体;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル単量体;(メタ)アクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル等のアミノ基を有するビニル単量体;N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基を有するビニル単量体;(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル等のアルコキシル基を有するビニル単量体;1,3−ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン単量体;マレイミド、N−メチルマレイミド等のマレイミド系単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル単量体;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル等のグリシジル基を有するビニル単量体;マレイン酸モノメチル、フマル酸モノメチル等の不飽和ジカルボン酸のモノアルキルエステル;マレイン酸ジメチル、フマル酸ジメチル等の不飽和ジカルボン酸のジアルキルエステル;ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン等の珪素含有基を有する単量体;等が挙げられる。
その他の単量体は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
環状オレフィン単量体(III)と、その他の単量体とをラジカル重合する場合は、環状オレフィン単量体(III)とその他の単量体との使用量の割合は、重量比(環状オレフィン単量体(III):その他の単量体)で、通常99:1〜10:90、好ましくは99:1〜20:80、より好ましくは99:1〜30:70である。
環状オレフィン単量体(III)を2種以上用いる場合や、環状オレフィン単量体(III)とその他の単量体を用いる場合は、オリゴマー(α)は、ブロック共重合体であってもよいし、ランダム共重合体であってもよい。
オリゴマー(α)は、ラジカル重合開始剤を用いる公知の方法に従って合成することができる。
ラジカル重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)等のアゾ系化合物;等が挙げられる。
ラジカル重合開始剤の使用量は、重合条件等により適宜選択すればよいが、単量体100重量部に対して、通常0.1〜100重量部、好ましくは、0.5〜50重量部である。
環状オレフィン単量体のラジカル重合は、通常、有機溶媒中で行われる。有機溶媒としては、環状オレフィン単量体の開環重合に用いる溶媒として示したものと同様のものが挙げられる。
重合温度は、40〜150℃であることが好ましく、60〜130℃であることがより好ましい。重合温度が40℃未満であると、重合速度が非常に遅くなり、重合がほとんど進行しなくなる場合がある。一方、重合温度が150℃を超えると、ラジカル濃度の増加に伴い、成長ラジカル同士の停止反応が起こり、重合反応の制御が困難となる場合がある。
重合時間は、重合条件により適宜選択されるが、通常30分から48時間、好ましくは1〜24時間である。
上記ラジカル重合反応の生成物は、オリゴマー(α)として用いることができる。また、このラジカル重合反応の生成物を水素化反応に供して得られた水素化物を、オリゴマー(α)として用いてもよい。
この水素化反応は、重合体(α)を水素化する方法として先に示したものと同様の方法により、行うことができる。
オリゴマー(α)の重量平均分子量(Mw)は、500超15,000以下、好ましくは600〜10,000、より好ましくは700〜6,000である。重量平均分子量(Mw)が大き過ぎると、透明性に優れる樹脂組成物が得られにくくなる。一方、重量平均分子量(Mw)が小さ過ぎるオリゴマー(α)を含有する樹脂組成物の樹脂成形体は、複屈折が大きくなる傾向がある。
オリゴマー(α)の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定されないが、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5の範囲である。
オリゴマー(α)の分子量分布が上記範囲内にあることで、十分な機械的強度を有する樹脂成形体を得ることができる。
オリゴマー(α)の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、シクロヘキサンを溶離液とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)による標準ポリイソプレン換算値である。
オリゴマー(α)中の、環構造を有する繰り返し単位の炭素原子数と水素原子数の比の値(炭素原子数/水素原子数)は、好ましくは0.65〜1.00、より好ましくは0.66〜0.95、さらに好ましくは0.67〜0.90である。この比の値が小さ過ぎると、屈折率が高い樹脂組成物が得られにくくなるおそれがある。一方、この比の値が大きすぎると、アッベ数(ν)が高い樹脂組成物が得られにくくなるおそれがある。
オリゴマー(α)の炭素原子数と水素原子数の比の値は、オリゴマー(α)の合成に用いる単量体を適宜選択することにより、調節することができる。
実施例に示すように、開環重合反応により得られたオリゴマーや、単量体として鎖状オレフィンや芳香族ビニル化合物のみを用いたオリゴマーを用いた場合、屈折率及びアッベ数が高い樹脂組成物は得られにくいが、オリゴマー(α)(ラジカル重合反応により得られたオリゴマー)を用いることで、透明性に優れ、かつ、屈折率及びアッベ数が高い樹脂組成物を効率よく得ることができる。
〔樹脂組成物〕
本発明の樹脂組成物は、前記環状オレフィン樹脂と前記環構造含有炭化水素オリゴマーとを含有する。その含有量比は、重量比(環状オレフィン樹脂:環構造含有炭化水素オリゴマー)で、99:1〜30:70、好ましくは98:2〜40:60、より好ましくは95:5〜50:50である。環構造含有炭化水素オリゴマーの含有量が少な過ぎると、屈折率が高い樹脂組成物が得られにくくなる。また、その樹脂組成物を用いて得られた樹脂成形体は、複屈折が大きくなる傾向がある。一方、環構造含有炭化水素オリゴマーの含有量が多過ぎると、透明性に優れる樹脂組成物が得られにくくなる。
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、添加剤等のその他の成分を含有してもよい。
その他の成分としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、近赤外線吸収剤、可塑剤、帯電防止剤等が挙げられる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられる。
フェノール系酸化防止剤としては、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、ジブチルヒドロキシトルエン、2,2’−メチレンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−t−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、α−トコフェノール、2,2,4−トリメチル−6−ヒドロキシ−7−t−ブチルクロマン、テトラキス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン等が挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジターシャリーブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジターシャリーブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジターシャリーブチルフェニル)4,4’−ビフェニルジホスファイト、トリノニルフェニルホスファイト等が挙げられる。
硫黄系酸化防止剤としては、ジステアリルチオジプロピオネート、ジラウリルチオジプロピオネート等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベゾエート系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、アクリレート系紫外線吸収剤、金属錯体系紫外線吸収剤等が挙げられる。
光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤が挙げられる。
近赤外線吸収剤としては、シアニン系近赤外線吸収剤;ピリリウム系赤外線吸収剤;スクワリリウム系近赤外線吸収剤;クロコニウム系赤外線吸収剤;アズレニウム系近赤外線吸収剤;フタロシアニン系近赤外線吸収剤;ジチオール金属錯体系近赤外線吸収剤;ナフトキノン系近赤外線吸収剤;アントラキノン系近赤外線吸収剤;インドフェノール系近赤外線吸収剤;アジ系近赤外線吸収剤;等が挙げられる。
可塑剤としては、燐酸トリエステル系可塑剤、脂肪酸一塩基酸エステル系可塑剤、二価アルコールエステル系可塑剤、オキシ酸エステル系可塑剤等が挙げられる。
帯電防止剤としては、多価アルコールの脂肪酸エステル等が挙げられる。
これらの成分の含有量は、目的に合わせて適宜決定することができる。含有量は、環状オレフィン樹脂と環構造含有炭化水素オリゴマーの合計100重量部に対して、通常0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜1重量部の範囲である。
本発明の樹脂組成物は、常法に従って、各成分を混合することにより調製することができる。混合方法としては、各成分を適当な溶媒中で混合する方法や、溶融状態で混錬する方法が挙げられる。
混練は、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、フィーダールーダー等の溶融混練機を用いて行うことができる。混練温度は、好ましくは200〜400℃、より好ましくは240〜350℃の範囲である。混練に際し、各成分を一括添加して混練してもよいし、数回に分けて添加しながら混練してもよい。
本発明の樹脂組成物は、波長が587.6nmの光の屈折率が、好ましくは1.530〜1.600であり、より好ましくは1.535〜1.590、さらに好ましくは1.540〜1.580である。
本発明において、樹脂組成物の屈折率とは、樹脂組成物を成形して得られた樹脂成形体における測定値をいう。また、後述する、アッベ数(ν)、透明性に関しても同様である。なお、これらの物性値に関しては、通常、成形条件の違いはほとんど影響しない。
本発明においては、前記環状オレフィン樹脂に、前記環構造含有炭化水素オリゴマーを配合して樹脂組成物にすることにより、環状オレフィン樹脂単独のものよりも、屈折率を高くすることができる。
また、環状オレフィン樹脂の炭素原子数と水素原子数の比の値(炭素原子数/水素原子数)や、環構造含有炭化水素オリゴマーの炭素原子数と水素原子数の比の値(炭素原子数/水素原子数)が大きくなるにつれて、樹脂組成物の屈折率が高くなる傾向がある。
本発明の樹脂組成物は、アッベ数(ν)が、好ましくは45〜60であり、より好ましくは50〜59、さらに好ましくは53〜58である。
アッベ数とは、光の波長ごとの屈折率の度合い(屈折率の波長分散)を示す数値である。フラウンホーファー線のF線(波長:486.1nm)、d線(波長:587.6nm)、C線(波長:656.3nm)の光に対するその材料の屈折率を、それぞれn、n、nとしたとき、アッベ数(ν)は、下記式(1)で定義される。
Figure 2016113585
アッベ数(ν)は、その値が大きい材料ほど、その屈折率の波長分散が小さく、波長ごとの光の出射角度のばらつきが小さくなり、その値が小さい材料ほど、その屈折率の波長分散が大きく、波長ごとの光の出射角度のばらつきが大きくなる。
アッベ数(ν)が、45〜60の樹脂組成物は、光学部材の成形材料として好ましく用いられる。
従来、環状オレフィン樹脂と環構造含有炭化水素オリゴマーとを含有する樹脂組成物においては、屈折率を大きくしようとすると、アッベ数(ν)が小さくなり、アッベ数(ν)を大きくしようとすると、屈折率が小さくなるという傾向があり、屈折率とアッベ数(ν)をともに大きな値にすることは困難であった。
しかしながら、本発明においては、環構造含有炭化水素オリゴマーとして、環状オレフィン単量体をラジカル重合して得られるものを用いることで、屈折率とアッベ数(ν)がいずれも大きい樹脂組成物を効率よく得ることができる。
また、屈折率とアッベ数(ν)のバランスにより優れることから、前記環構造含有炭化水素オリゴマーの環構造を有する繰り返し単位の炭素原子数と水素原子数の比の値(炭素原子数/水素原子数)が、0.65〜1.00であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物の透明性は、主に、環構造含有炭化水素オリゴマーの重量平均分子量(Mw)と、その含有量の影響を受ける。本発明に用いる環構造含有炭化水素オリゴマーの重量平均分子量(Mw)は15,000以下であり、樹脂組成物に含まれる環構造含有炭化水素オリゴマー量の上限は、重量比(環状オレフィン樹脂:環構造含有炭化水素オリゴマー)で30:70である。
これらの要件を満たすため、本発明の樹脂組成物は透明性に優れる。本発明の樹脂組成物を用いて得られた、厚みが3mmのシート状成形体の、波長が650nmの光の光線透過率は、88%以上が好ましく、90%以上がより好ましく、92%以上がさらに好ましい。
上記のように、本発明の樹脂組成物は、前記環状オレフィン樹脂と、前記環構造含有炭化水素オリゴマーとを含有するものであり、透明性に優れ、かつ、屈折率及びアッベ数が高い。
後述するように、本発明の樹脂組成物は、光学部材の成形材料として有用である。
2)樹脂成形体及び光学部材
本発明の樹脂成形体は、本発明の樹脂組成物を成形して得られるものである。
成形方法は特に限定されず、射出成形、プレス成形、押出成形等が挙げられる。これらの中でも、成形体が光学部材等である場合には、精度よく目的の成形体を得ることができることから、射出成形が好ましい。
成形時の溶融温度は、用いる樹脂組成物によっても異なるが、通常200〜400℃、好ましくは210〜350℃である。金型を使用する場合の金型温度は、樹脂組成物のガラス転移温度をTgとすると、通常、20℃から(Tg+15)℃、好ましくは(Tg−30)℃から(Tg+10)℃、より好ましくは(Tg−20)℃から(Tg+5)℃の温度である。
本発明の樹脂成形体は、本発明の樹脂組成物を成形して得られるものであるため、透明性に優れ、屈折率及びアッベ数が高い。
また、本発明の樹脂成形体は、通常の射出成形法により成形したものであっても、低複屈折性を示しやすい。
本発明の樹脂成形体は、波長が650nmの光におけるレタデーション値が、80nm以下が好ましく、70nm以下がより好ましく、60nm以下がさらに好ましい。
低複屈折性に優れる樹脂成形体は、比較的大きな重量平均分子量を有する環構造含有炭化水素オリゴマーを含有し、かつ、その配合割合が低すぎない樹脂組成物を用いることにより、得ることができる。
本発明の樹脂成形体は、これらの特性が十分に生かされることから、光学レンズ、プリズム、導光体等の光学部材として、好適に用いられる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明はこれらの例に何ら限定されるものではない。以下において、「部」および「%」は特に断りのない限り、重量基準であり、圧力はゲージ圧力である。
各種の物性の測定は、下記の方法に従って行った。
(1)分子量
環状オレフィン樹脂及び環構造含有炭化水素オリゴマーの重量平均分子量(Mw)は、シクロヘキサンを溶離液とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定し、標準ポリイソプレン換算値として求めた。
標準ポリイソプレンとしては、東ソー社製標準ポリイソプレン(Mw=602、1390、3920、8050、13800、22700、58800、71300、109000、280000)を用いた。
測定は、東ソー社製カラム(TSKgelG5000HXL、TSKgelG4000HXL及びTSKgel G2000HXL)を3本直列に繋いで用い、流速1.0ml/分、サンプル注入量100μml、カラム温度40℃の条件で行った。
(2)水添率
水素化反応における水添率は、H−NMRスペクトルを測定して求めた。
(3)屈折率
樹脂組成物を、厚さ5mmのシート状に成形し、〔樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)−15〕℃の雰囲気下に20時間放置したものを測定試料とした。
得られた測定試料について、精密屈折計(島津製作所社製、製品名:KPR−200、光源=Heランプ(587.6nm)、H2ランプ(656.3nm、486.1nm)を用いて、25℃における屈折率(n、n、n)を測定した。
第1表中には、波長が587.6nmの光における屈折率を示す。
なお、ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量分析計(ナノテクノロジー社製、製品名:DSC6220SII)を用いて、JIS K 6911に基づき、昇温速度10℃/分の条件で測定した。
(4)アッベ数(ν
屈折率測定により得られた、25℃における屈折率(n、n、n)を用いて、下記式(1)に従ってアッベ数(ν)を算出した。
Figure 2016113585
式(1)中、n、n、nはそれぞれ、波長587.6nm、656.3nm、486.1nmにおける屈折率を表す。
(5)透明性
樹脂組成物を、厚さ3mmのシート状に成形し、これを測定試料とした。
得られた測定試料について、波長が650nmの光における光線透過率(光路長3mm)を、紫外可視分光光度計(日本分光社製、製品名:UV−VIS V570)を用いて測定し、樹脂組成物の透明性を以下の基準で評価した。
◎:透過率が、92%以上
○:透過率が、90%以上92%未満
△:透過率が、88%以上90%未満
×:透過率が、88%未満
(6)複屈折(レタデーション値)
樹脂組成物を、60mm×60mm×2mmの形状に成形し、これを測定試料とした。
得られた測定試料について、波長が650nmの光における、測定試料中心部のレタデーション値を、複屈折計(王子計測器製、製品名:KOBRA−CCD/X)を用いて測定した。
〔製造例1〕
内部を窒素置換した重合反応器に、単量体混合物(メタノテトラヒドロフルオレン65%、テトラシクロドデセン30%、ノルボルネン5%)7部、脱水シクロヘキサン1,600部、1−ヘキセン3.5部、ジイソプロピルエ−テル1.3部、イソブチルアルコール0.33部、トリイソブチルアルミニウム0.86部、六塩化タングステンのシクロヘキサン溶液(濃度:0.66%)36部を入れ、全容を55℃で10分間撹拌した。
次いで、撹拌を継続しながら、55℃で、前記単量体混合物693部と六塩化タングステンのシクロヘキサン溶液(濃度:0.66%)65部を、各々150分かけて連続的に滴下した。滴下終了後、さらに30分間撹拌を継続した後、イソプロピルアルコール1.2部を添加して重合反応を停止させた。ガスクロマトグラフィーによって重合反応溶液を測定したしたところ、単量体の重合体への転化率は100%であった。
次いで、上記重合体を含有する重合反応溶液300部を、撹拌器付きオートクレーブに移し、シクロヘキサン100部、珪藻土担持ニッケル触媒(日揮化学社製、製品名:T8400RL、ニッケル担持率58%)2.0部を加えた。オートクレーブ内を水素で置換した後、180℃、4.5MPaの水素圧力下で6時間、水素化反応を行った。
水素化反応終了後、珪藻土(昭和化学工業社製、製品名:ラヂオライト(登録商標)♯500)を濾過床として、加圧濾過器(石川島播磨重工社製、製品名:フンダフィルタ−)を使用し、圧力0.25MPaで加圧濾過して、無色透明な溶液を得た。
次いで、この溶液に、生成した水素化物100部に対して0.5部の酸化防止剤〔BASFジャパン社製、製品名:イルガノックス(登録商標)1010、テトラキス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン〕を加えた。
この溶液を、フィルター(キュノーフィルター社製、製品名:ゼータプラス(登録商標)30H、孔径0.5〜1μm)と、金属ファイバー製フィルター(ニチダイ社製、孔径0.4μm)でろ過して、異物を除去した。
次いで、円筒型濃縮乾燥機(日立製作所社製)を用いて、温度260℃、圧力1kPa以下の条件で、ろ液から、溶媒(シクロヘキサン)及びその他の揮発成分を除去した後、濃縮乾燥機に直結したダイから溶融物をストランド状に押出した。この溶融物を、水冷後、ペレタイザー(長田製作所社製、製品名:OSP−2)でカッティングして、環状オレフィン樹脂(1)のペレットを得た。
環状オレフィン樹脂(1)の重量平均分子量は、29,000であった。また、水素化反応における水添率は99%以上であった。
〔製造例2〕
乾燥したガラス製重合反応器に、ノルボルナジエン(NBD)100部、シクロヘキサン67部、トルエン33部、ベンゾイルパ−オキサイド(BPO)2部を入れ、窒素雰囲気下、100℃で5時間撹拌し、オリゴマー化反応を行った。次いで、反応液を大量のイソプロピルアルコール中に滴下して、オリゴマーを析出させた後、濾過を行い、薄黄白色粉末45部を得た。
次いで、上記オリゴマー100部をシクロヘキサン300部に溶解し、得られた溶液を撹拌器付きオートクレーブに移し、ここに珪藻土担持ニッケル触媒(日揮化学社製、製品名:T8400RL、ニッケル担持率58%)2.0部を加えた。オートクレーブ内を水素で置換した後、180℃、4.5MPaの水素圧力下で6時間、水素化反応を行った。
水素化反応終了後、珪藻土(昭和化学工業社製、製品名:ラヂオライト(登録商標)♯500)を濾過床として、加圧濾過器(石川島播磨重工社製、製品名:フンダフィルタ−)を使用し、圧力0.25MPaで加圧濾過して、透明な溶液を得た。
次いで、得られた溶液に、オリゴマー100部に対して0.5部の酸化防止剤〔BASFジャパン社製、製品名:イルガノックス(登録商標)1010、テトラキス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン〕を加えた。
次いで、温度200℃、圧力1kPa以下の条件で10時間減圧乾燥を行い、溶剤(シクロヘキサン)及びその他の揮発成分を除去して、炭化水素オリゴマー(1)を得た。
炭化水素オリゴマー(1)の重量平均分子量は、3,900であった。
〔製造例3〕
製造例2において、ノルボルナジエン(NBD)に代えて、エチリデンノルボルネン(ENB)を用いたこと以外は、製造例2と同様にして、炭化水素オリゴマー(2)のペレットを得た。
炭化水素オリゴマー(2)の重量平均分子量は、3,500であった。
〔製造例4〕
製造例2において、ノルボルナジエン(NBD)に代えて、ビニルノルボルネン(VNB)を用いたこと以外は、製造例2と同様にして、炭化水素オリゴマー(3)のペレットを得た。
炭化水素オリゴマー(3)の重量平均分子量は、4,100であった。
〔製造例5〕
製造例2において、ノルボルナジエン(NBD)に代えて、イソプレンを用いたこと以外は、製造例2と同様にして、炭化水素オリゴマー(4)のペレットを得た。
炭化水素オリゴマー(4)の重量平均分子量は、5,000であった。
〔製造例6〕
製造例2において、ノルボルナジエン(NBD)に代えて、スチレンを用い、ベンゾイルパ−オキサイドを15部としたこと以外は、製造例2と同様にして、炭化水素オリゴマー(5)のペレットを得た。
炭化水素オリゴマー(5)の重量平均分子量は、4,200であった。
〔製造例7〕
製造例1において、単量体混合物に代えて、ノルボルネンを用い、1−ヘキセンを9.2部としたこと以外は、製造例1と同様にして、炭化水素オリゴマー(6)のペレットを得た。
炭化水素オリゴマー(6)の重量平均分子量は、5,000であった。
〔製造例8〕
製造例2において、ベンゾイルパ−オキサイドを10部としたこと以外は、製造例2と同様にして、炭化水素オリゴマー(7)のペレットを得た。
炭化水素オリゴマー(7)の重量平均分子量は、20,000であった。
〔実施例1〕
製造例1で得た環状オレフィン樹脂(1)70部と、製造例2で得た炭化水素オリゴマー(1)30部を、小型混練機(DSM社製、製品名:Xplore−MC15)で混練し、射出成形機(DSM社製)を用いて、樹脂成形体を得た。これを用いて各試験を行った。
〔実施例2〕
製造例1で得た環状オレフィン樹脂(1)50部と、製造例2で得た炭化水素オリゴマー(1)50部を、小型混練機(DSM社製、製品名:Xplore−MC15)で混練し、射出成形機(DSM社製)を用いて、樹脂成形体を得た。これを用いて各試験を行った。
〔実施例3〕
製造例1で得た環状オレフィン樹脂(1)35部と、製造例2で得た炭化水素オリゴマー(1)65部を、小型混練機(DSM社製、製品名:Xplore−MC15)で混練し、射出成形機(DSM社製)を用いて、樹脂成形体を得た。これを用いて各試験を行った。
〔実施例4〕
製造例1で得た環状オレフィン樹脂(1)70部と、製造例3で得た炭化水素オリゴマー(2)30部を、小型混練機(DSM社製、製品名:Xplore−MC15)で混練し、射出成形機(DSM社製)を用いて、樹脂成形体を得た。これを用いて各試験を行った。
〔実施例5〕
製造例1で得た環状オレフィン樹脂(1)70部と、製造例4で得た炭化水素オリゴマー(3)30部を、小型混練機(DSM社製、製品名:Xplore−MC15)で混練し、射出成形機(DSM社製)を用いて、樹脂成形体を得た。これを用いて各試験を行った。
〔比較例1〕
製造例1で得た環状オレフィン樹脂(1)100部を、小型混練機(DSM社製、製品名:Xplore−MC15)で混練し、射出成形機(DSM社製)を用いて、樹脂成形体を得た。これを用いて各試験を行った。
〔比較例2〕
製造例1で得た環状オレフィン樹脂(1)70部と、製造例5で得た炭化水素オリゴマー(4)30部を、小型混練機(DSM社製、製品名:Xplore−MC15)で混練し、射出成形機(DSM社製)を用いて、樹脂成形体を得た。これを用いて各試験を行った。
〔比較例3〕
製造例1で得た環状オレフィン樹脂(1)70部と、製造例6で得た炭化水素オリゴマー(5)30部を、小型混練機(DSM社製、製品名:Xplore−MC15)で混練し、射出成形機(DSM社製)を用いて、樹脂成形体を得た。これを用いて各試験を行った。
〔比較例4〕
製造例1で得た環状オレフィン樹脂(1)70部と、製造例7で得た炭化水素オリゴマー(6)30部を、小型混練機(DSM社製、製品名:Xplore−MC15)で混練し、射出成形機(DSM社製)を用いて、樹脂成形体を得た。これを用いて各試験を行った。
〔比較例5〕
製造例1で得た環状オレフィン樹脂(1)70部と、製造例8で得た炭化水素オリゴマー(7)30部を、小型混練機(DSM社製、製品名:Xplore−MC15)で混練し、射出成形機(DSM社製)を用いて、樹脂成形体を得た。これを用いて各試験を行った。
〔比較例6〕
製造例1で得た環状オレフィン樹脂(1)25部と、製造例2で得た炭化水素オリゴマー(1)75部を、小型混練機(DSM社製、製品名:Xplore−MC15)で混練し、射出成形機(DSM社製)を用いて、射出成形したが、脆くて成形体が得られなかった。
実施例1〜5、比較例1〜6における各試験結果を第1表に示す。
Figure 2016113585
第1表から、以下のことが分かる。
実施例1〜5の樹脂組成物は、透明性に優れ、屈折率及びアッベ数が高い。
一方、比較例1の樹脂組成物は、屈折率が低く、また、複屈折が大きい。
比較例2、4の樹脂組成物は、屈折率が低く、比較例3の樹脂組成物は、アッベ数が低く、透明性に劣る。
比較例5の樹脂組成物は、白濁しており、透明性に劣る。また、比較例6の樹脂組成物は、射出成形法により樹脂成形体を製造することができなかった。

Claims (8)

  1. 分子内に、脂環式構造を含む繰り返し単位を有し、重量平均分子量(Mw)が、15,000超150,000以下、かつ、環構造を有する繰り返し単位の炭素原子数と水素原子数の比の値(炭素原子数/水素原子数)が、0.60〜0.70の環状オレフィン樹脂と、
    環状オレフィン単量体をラジカル重合して得られる、重量平均分子量(Mw)が、500超15,000以下の環構造含有炭化水素オリゴマーとを、
    重量比(環状オレフィン樹脂:環構造含有炭化水素オリゴマー)で、99:1〜30:70の範囲で含有する樹脂組成物。
  2. 前記環状オレフィン樹脂が、環状オレフィン単量体の開環重合体の水素化物である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記環構造含有炭化水素オリゴマーの、環構造を有する繰り返し単位の炭素原子数と水素原子数の比の値(炭素原子数/水素原子数)が、0.65〜1.00である、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 波長が587.6nmの光の屈折率が1.530〜1.600である、請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. アッベ数(ν)が45〜60である、請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物を成形して得られる樹脂成形体。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物を、射出成形法により成形して得られる樹脂成形体。
  8. 請求項6又は7に記載の樹脂成形体からなる光学部材。
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