JP2016113236A - 粉末充填装置および粉末充填方法 - Google Patents
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Abstract
Description
前記主原料および副原料を混合して粉末を調製する混合機と、
この混合機の下方に配置されており、かつ、当該混合機の下部の粉末排出口からの粉末を受ける上部開口、および前記粉末容器の上端の粉末供給口に対応する大きさと形状の下部開口を有する粉末飛散防止フードと
を備えており、
前記粉末飛散防止フードの下端内側に、前記粉末容器内への排出時に舞い上がった粉末を浮遊させる空気を供給する給気菅が配設されており、かつ、
前記粉末飛散防止フードに、当該粉末飛散防止フード内を負圧にして前記浮遊している粉末を空気とともに吸引する吸気源が接続されている。
混合機を用いて前記主原料および副原料を混合して前記粉末を調製する工程、
調整した粉末を粉末飛散防止フードを介して当該粉末飛散防止フードの下方に配設された粉末容器内に排出する工程、
前記粉末容器内への排出時に舞い上がった粉末を浮遊させる空気を供給する工程、および
前記粉末飛散防止フード内を負圧にして前記浮遊している粉末を空気とともに吸引する工程を含む。
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
本発明の一態様に係る粉末充填装置は、
(1)鉄系材料を主原料とし少なくともカーボンを副原料として含む粉末を粉末容器内に充填する粉末充填装置であって、
前記主原料および副原料を混合して粉末を調製する混合機と、
この混合機の下方に配置されており、かつ、当該混合機の下部の粉末排出口からの粉末を受ける上部開口、および前記粉末容器の上端の粉末供給口に対応する大きさと形状の下部開口を有する粉末飛散防止フードと
を備えており、
前記粉末飛散防止フードの下端内側に、前記粉末容器内への排出時に舞い上がった粉末を浮遊させる空気を供給する給気菅が配設されており、かつ、
前記粉末飛散防止フードに、当該粉末飛散防止フード内を負圧にして前記浮遊している粉末を空気とともに吸引する吸気源が接続されている。
(4)上記(2)または(3)の粉末充填装置において、前記粉末飛散防止フードの下部開口が矩形であり、
前記粉末飛散防止フードの下端内側に、矩形の各辺に対応して計4本の給気菅が設けられており、
前記給気菅は丸管であり、
各給気菅は、吹出角度が調整できるように、前記粉末飛散防止フードの内壁面に固定された取付具に当該給気菅の軸回りに回動可能に取り付けられていることが好ましい。この場合、粉末容器の形状や粉末の充填の程度などに応じて、給気菅からの空気の吹出し角度を調整することができるので、粉末容器内への排出時に舞い上がった粉末の浮遊状態をより効果的に維持することができる。
(5)鉄系材料を主原料とし少なくともカーボンを副原料として含む粉末を粉末容器内に充填する粉末充填方法であって、
混合機を用いて前記主原料および副原料を混合して前記粉末を調製する工程、
調整した粉末を粉末飛散防止フードを介して当該粉末飛散防止フードの下方に配設された粉末容器内に排出する工程、
前記粉末容器内への排出時に舞い上がった粉末を浮遊させる空気を供給する工程、および
前記粉末飛散防止フード内を負圧にして前記浮遊している粉末を空気とともに吸引する工程を含む。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の粉末充填装置および粉末充填方法の実施形態を詳細に説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本態様に係る粉末充填装置1は、混合機2と、粉末飛散防止フード3とを備えている。
混合機2は、主原料である鉄系材料と、カーボンや潤滑剤(ワックスなど)などの副原料とを混合して所定配合の粉末を調製する装置である。調製された粉末は、加圧成形装置により加圧成形され、この成形体(圧粉体)を加熱して焼結させることで焼結体を得ることができる。
調整した粉末Pを粉末飛散防止フード3を介して当該粉末飛散防止フード3の下方に配設された粉末容器4内に排出する工程、
前記粉末容器4内への排出時に舞い上がった粉末を浮遊させる空気を供給する工程、および
前記粉末飛散防止フード3内を負圧にして前記舞い上がった粉末Pを空気とともに吸引する工程を含んでいる。
つぎに本発明の粉末充填方法の実験例について説明するが、本発明はもとよりかかる実験例にのみ限定されるものではない。
<実験例1>
図4に示される粉末充填装置31を用いて1000kgの粉末を粉末容器4内に充填した。粉末充填装置31の構成は、給気菅39の構成および配置を除いて、図1〜2に示される粉末充填装置1とほぼ同じであるので、共通する構成または要素には同じ番号を付し、簡単のため、それらについての説明は省略する。本実験で使用した給気菅39は、断面矩形の角菅である。使用した粉末は、市販のアトマイズまたは還元鉄粉であり、銅2質量%、C(カーボン)0.8質量%、およびワックス(潤滑剤)0.8質量%からなる粉末である。
この給気菅39から0.03MPaの給気圧で空気を供給した。一方、粉末飛散防止フード3に接続されたダクト13を介して当該粉末飛散防止フード3内の空気を0.03MPaの吸気圧で吸引した。
実験例1において、給気菅39の第2吹出し口41bをテープで塞ぎ、給気菅9の第1吹出口41aからのみ空気を供給した以外は、実験例1と同様にしてカーボン濃度を測定した。
給気菅39からの給気を停止した以外は、実験例1と同様にしてカーボン濃度を測定した。
結果を表1および図5〜6に示す。図5は、実験例2(エアブロー有。1方向)と比較実験例1(エアブロー無)の結果を対比して示しており、図6は、実験例1(エアブロー有。2方向)と実験例2(エアブロー有。1方向)の結果を対比して示している。図5〜6において、縦軸はカーボン(C)濃度(%)であり、横軸は粉末容器内に残っている粉末の量、すなわち残粉量(kg)である。
また、エアブローを行う場合において、1方向で行うよりも2方向で行った方が、粉末中のカーボン濃度の偏析を更に抑制できることがわかる。
本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、前述した実施形態では、給気菅として断面が円形の丸菅を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば断面が矩形の角管を用いることもできる。丸管の場合は、空気の吹出し角度の設定が容易である(例えば、斜め下方への吹出し角度の設定も容易である)という利点がある。
また、前述した実施形態では、粉末容器の粉末供給口の方が粉末飛散防止フードの下部開口よりも大きいが、その逆であってもよい。この場合は、粉末充填時には、粉末飛散防止フードの下端部分が粉末容器の上端部分を覆う状態となる。
2 :混合機
2a:粉末排出口
3 :粉末飛散防止フード
3a:上部開口
3b:下部開口
3c:壁面
4 :粉末容器
4a:粉末供給口
5 :上端
6 :ベース部
6a:下面
7 :下端
9 :給気菅
9a:吸気口
9b:下面
11:吹出口
11a:第1吹出口
11b:第2吹出口
12:吸気源
13:ダクト
20:取付具
21:支持具
21a:短辺
21b:長辺
22:ボルト
23:ブラケット
23a:開口
24:長孔
25:ボルト
26:ねじ孔
27:ボルト
31:粉末充填装置
39:吸気菅
41a:第1吹出口
41b:第2吹出口
50:粉末飛散防止フード
51:混合機
52:粉末排出口
53:粉末容器
54:粉末供給口
55:ダクト
Claims (5)
- 鉄系材料を主原料とし少なくともカーボンを副原料として含む粉末を粉末容器内に充填する粉末充填装置であって、
前記主原料および副原料を混合して粉末を調製する混合機と、
この混合機の下方に配置されており、かつ、当該混合機の下部の粉末排出口からの粉末を受ける上部開口、および前記粉末容器の上端の粉末供給口に対応する大きさと形状の下部開口を有する粉末飛散防止フードと
を備えており、
前記粉末飛散防止フードの下端内側に、前記粉末容器内への排出時に舞い上がった粉末を浮遊させる空気を供給する給気菅が配設されており、かつ、
前記粉末飛散防止フードに、当該粉末飛散防止フード内を負圧にして前記浮遊している粉末を空気とともに吸引する吸気源が接続されている、粉末充填装置。 - 前記給気菅に吹出し方向が異なる複数種類の吹出口が形成されている、請求項1に記載の粉末充填装置。
- 前記給気菅に、吹出し方向が粉末容器の内壁中央部に向かう第1吹出口と、吹出し方向が粉末容器の内壁上端部に向かう第2吹出口とが形成されている、請求項2に記載の粉末充填装置。
- 前記粉末飛散防止フードの下部開口が矩形であり、
前記粉末飛散防止フードの下端内側に、矩形の各辺に対応して計4本の給気菅が設けられており、
前記給気菅は丸管であり、
各給気菅は、吹出角度が調整できるように、前記粉末飛散防止フードの内壁面に固定された取付具に当該給気菅の軸回りに回動可能に取り付けられている、請求項2または請求項3に記載の粉末充填装置。 - 鉄系材料を主原料とし少なくともカーボンを副原料として含む粉末を粉末容器内に充填する粉末充填方法であって、
混合機を用いて前記主原料および副原料を混合して前記粉末を調製する工程、
調整した粉末を粉末飛散防止フードを介して当該粉末飛散防止フードの下方に配設された粉末容器内に排出する工程、
前記粉末容器内への排出時に舞い上がった粉末を浮遊させる空気を供給する工程、および
前記粉末飛散防止フード内を負圧にして前記浮遊している粉末を空気とともに吸引する工程を含む、粉末充填方法。
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