JP2016113236A - 粉末充填装置および粉末充填方法 - Google Patents

粉末充填装置および粉末充填方法 Download PDF

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Abstract

【課題】粉末容器内におけるカーボンなどの副原料の偏析を抑制することができる粉末充填装置を提供する。【解決手段】鉄系材料を主原料とし少なくともカーボンを副原料として含む粉末Pを粉末容器4内に充填する粉末充填装置1。主原料および副原料を混合して粉末Pを調製する混合機2と、この混合機2の下方に配置されており、かつ、当該混合機2の下部の粉末排出口2aからの粉末Pを受ける上部開口3a、および粉末容器4の上端の粉末供給口4aに対応する大きさと形状の下部開口3bを有する粉末飛散防止フード3とを備えている。粉末飛散防止フード3の下端7内側に、粉末容器4内への排出時に舞い上がった粉末Pを浮遊させる空気を供給する給気菅9が配設されている。粉末飛散防止フード3に、当該粉末飛散防止フード3内を負圧にして浮遊している粉末Pを空気とともに吸引する吸気源12が接続されている。【選択図】図1

Description

本発明は粉末充填装置および粉末充填方法に関する。さらに詳しくは、粉末成形装置に粉末を供給する粉末容器に当該粉末を充填する粉末充填装置および粉末充填方法に関する。
比較的複雑な形状を有する機械部品などを製造する技術として粉末冶金法がある。この方法では、鉄系材料を含む種々の組成の粉末を所望の形状に加圧成形し、得られた成形体(圧粉体)を加熱して焼結させる。そして、ダイを用いて前記成形体を作製する粉末成形装置では、ダイプレート上を摺動して前記ダイに粉末を充填するシューボックス内に、原料の粉末を収容する粉末容器からホースなどを経由して当該粉末が供給される。
前記粉末容器内には、通常、1000kg程度の粉末が収容される。この粉末は、加圧成形が行われる建屋とは別棟の配合棟において粉末容器内に充填され、粉末充填後の粉末容器はフォークリフトなどによって粉末成形装置が設置された建屋内の所定位置に搬入される。
粉末容器への粉末の充填は、図7に示されるように、粉末飛散防止フード50を介して行われる。粉末飛散防止フード50の上部開口50aは、所望の組成の粉末を調製する混合機51の下部の粉末排出口52の下方に配置されている。また、粉末飛散防止フード50の下部開口50bは、粉末容器53の上部の粉末供給口54よりもわずかに小さなサイズになるように設定されている。そして、粉末容器53に粉末を充填する際には、当該粉末容器53を粉末飛散防止フード50の下方に配置し、ついで当該粉末容器53を上方に移動させてその粉末供給口54の上方に粉末飛散防止フード50の下部開口50bが1cm程度の隙間を有して位置するように設置する。これにより、粉末容器53の粉末供給口54で粉末飛散防止フード50の下端部を通気できる状態で覆った状態にする。
この状態で、混合機51内で所定の組成になるように混合された粉末が、当該混合機51から粉末飛散防止フード50を経由して粉末容器53内に排出される。粉末飛散防止フード50にはダクト55が接続されており、このダクト55を用いて粉末飛散防止フード50内の空気を吸引することで当該粉末飛散防止フード50内は負圧にされている。したがって、排出時に舞い上がった粉末が粉末飛散防止フード50の上部開口50aまたは下部開口50bから外部に漏れて、前記配合棟内の作業環境が悪くなるのが抑制ないし防止される。
しかし、一旦舞い上がった粉末の組成のうちカーボンや潤滑剤(ワックスなど)などの副原料が粉末容器53の壁面に付着したり、粉末容器53内に充填された粉末層の表面(最上面)に堆積したりすることにより、粉末容器53内の粉末の副原料、特にカーボンに偏析が生じることがある。カーボンが偏析すると製品の強度や特性が仕様からはずれた不良品となり、歩留まりが悪くなる。
かかる偏析は、通常、粉末容器53内の残り20〜40kgの粉末について起こるため、従来、粉末容器53内の粉末を前記シューボックス内に供給していき、その残りが20〜40kgになった時点で成形作業を停止し、給粉経路から残りの粉末を回収していた。この回収作業は時間がかかるため、生産性を低下させる要因となっていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、粉末容器内におけるカーボンなどの副原料の偏析を抑制することができる粉末充填装置および粉末充填方法を提供することを目的としている。
本発明の一態様に係る粉末充填装置は、鉄系材料を主原料とし少なくともカーボンを副原料として含む粉末を粉末容器内に充填する粉末充填装置であって、
前記主原料および副原料を混合して粉末を調製する混合機と、
この混合機の下方に配置されており、かつ、当該混合機の下部の粉末排出口からの粉末を受ける上部開口、および前記粉末容器の上端の粉末供給口に対応する大きさと形状の下部開口を有する粉末飛散防止フードと
を備えており、
前記粉末飛散防止フードの下端内側に、前記粉末容器内への排出時に舞い上がった粉末を浮遊させる空気を供給する給気菅が配設されており、かつ、
前記粉末飛散防止フードに、当該粉末飛散防止フード内を負圧にして前記浮遊している粉末を空気とともに吸引する吸気源が接続されている。
本発明の他の態様に係る粉末充填方法は、鉄系材料を主原料とし少なくともカーボンを副原料として含む粉末を粉末容器内に充填する粉末充填方法であって、
混合機を用いて前記主原料および副原料を混合して前記粉末を調製する工程、
調整した粉末を粉末飛散防止フードを介して当該粉末飛散防止フードの下方に配設された粉末容器内に排出する工程、
前記粉末容器内への排出時に舞い上がった粉末を浮遊させる空気を供給する工程、および
前記粉末飛散防止フード内を負圧にして前記浮遊している粉末を空気とともに吸引する工程を含む。
上記発明によれば、粉末容器内におけるカーボンなどの副原料の偏析を抑制することができる。
本発明の一態様に係る粉末充填装置の部分断面説明図である。 (a)は給気菅の平面説明図であり、(b)は給気菅の側面説明図であり、(c)は給気菅の断面説明図である。 図1〜2に示される給気菅および取付具の側面説明図である。 実験例で用いた粉末充填装置の部分断面説明図である。 給気有と給気無の各場合における、粉末容器内における粉末の残分量とカーボン濃度との関係を示すグラフである。 一方向給気と2方向給気の各場合における、粉末容器内における粉末の残分量とカーボン濃度との関係を示すグラフである。 従来の粉末充填装置の側面説明図である。
〔本発明の実施形態の説明〕
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
本発明の一態様に係る粉末充填装置は、
(1)鉄系材料を主原料とし少なくともカーボンを副原料として含む粉末を粉末容器内に充填する粉末充填装置であって、
前記主原料および副原料を混合して粉末を調製する混合機と、
この混合機の下方に配置されており、かつ、当該混合機の下部の粉末排出口からの粉末を受ける上部開口、および前記粉末容器の上端の粉末供給口に対応する大きさと形状の下部開口を有する粉末飛散防止フードと
を備えており、
前記粉末飛散防止フードの下端内側に、前記粉末容器内への排出時に舞い上がった粉末を浮遊させる空気を供給する給気菅が配設されており、かつ、
前記粉末飛散防止フードに、当該粉末飛散防止フード内を負圧にして前記浮遊している粉末を空気とともに吸引する吸気源が接続されている。
本態様に係る粉末充填装置では、粉末飛散防止フードの下端内側に給気菅が配設されており、この給気菅から空気を粉末容器内に供給することで、当該粉末容器内への排出時に舞い上がった粉末、特にカーボンや潤滑剤などの副原料の粉末を浮遊させることができる。そして、吸気源により粉末飛散防止フード内を負圧にすることで、前記浮遊している粉末を空気とともに粉末飛散防止フード内から吸引することができる。その結果、前記カーボンや潤滑剤などの副原料の粉末が粉末容器の内壁に付着したり、粉末容器内の粉末上に堆積したりするのを抑制することができ、当該粉末容器内におけるカーボンなどの副原料の偏析を抑制することができる。
(2)上記(1)の粉末充填装置において、前記給気菅に吹出し方向が異なる複数種類の吹出口が形成されていることが好ましい。この場合、粉末容器内の空間に、より万遍なく空気を吹き出することができ、排出時に舞い上がった粉末の浮遊状態を効果的に維持することができる。
(3)上記(2)の粉末充填装置において、前記給気菅に、吹出し方向が粉末容器の内壁中央部に向かう第1吹出口と、吹出し方向が粉末容器の内壁上端部に向かう第2吹出口とが形成されていることが好ましい。この場合、互いに吹き出し方向が異なる第1吹出口および第2吹出口によって、粉末容器内の空間に、より万遍なく空気を吹き出することができ、排出時に舞い上がった粉末の浮遊状態を効果的に維持することができる。
(4)上記(2)または(3)の粉末充填装置において、前記粉末飛散防止フードの下部開口が矩形であり、
前記粉末飛散防止フードの下端内側に、矩形の各辺に対応して計4本の給気菅が設けられており、
前記給気菅は丸管であり、
各給気菅は、吹出角度が調整できるように、前記粉末飛散防止フードの内壁面に固定された取付具に当該給気菅の軸回りに回動可能に取り付けられていることが好ましい。この場合、粉末容器の形状や粉末の充填の程度などに応じて、給気菅からの空気の吹出し角度を調整することができるので、粉末容器内への排出時に舞い上がった粉末の浮遊状態をより効果的に維持することができる。
本発明の他の態様に係る粉末充填方法は、
(5)鉄系材料を主原料とし少なくともカーボンを副原料として含む粉末を粉末容器内に充填する粉末充填方法であって、
混合機を用いて前記主原料および副原料を混合して前記粉末を調製する工程、
調整した粉末を粉末飛散防止フードを介して当該粉末飛散防止フードの下方に配設された粉末容器内に排出する工程、
前記粉末容器内への排出時に舞い上がった粉末を浮遊させる空気を供給する工程、および
前記粉末飛散防止フード内を負圧にして前記浮遊している粉末を空気とともに吸引する工程を含む。
本態様に係る粉末充填方法では、粉末容器内に空気を供給することで、当該粉末容器内への排出時に舞い上がった粉末、特にカーボンや潤滑剤などの副原料の粉末を浮遊させることができる。そして、吸気源により粉末飛散防止フード内を負圧にすることで、前記浮遊している粉末を空気とともに粉末飛散防止フード内から吸引することができる。その結果、前記カーボンや潤滑剤などの副原料の粉末が粉末容器の内壁に付着したり、粉末容器内の粉末上に堆積したりするのを抑制することができ、当該粉末容器内におけるカーボンなどの副原料の偏析を抑制することができる。
〔本発明の実施形態の詳細〕
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の粉末充填装置および粉末充填方法の実施形態を詳細に説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図1は、本発明の一態様に係る粉末充填装置1の部分断面説明図である。
本態様に係る粉末充填装置1は、混合機2と、粉末飛散防止フード3とを備えている。
混合機2は、主原料である鉄系材料と、カーボンや潤滑剤(ワックスなど)などの副原料とを混合して所定配合の粉末を調製する装置である。調製された粉末は、加圧成形装置により加圧成形され、この成形体(圧粉体)を加熱して焼結させることで焼結体を得ることができる。
粉末飛散防止フード3は、前記混合機2の下方に配置されている。粉末飛散防止フード3は、上部開口3aおよび下部開口3bを有する筒体からなり、上部開口3aは前記混合機2の下部の粉末排出口2aからの粉末を受け得る位置に配設されている。一方、粉末飛散防止フード3の下部開口3bは、粉末容器4の上端の粉末供給口4aに対応する大きさおよび形状を有している。本態様における粉末容器4は、水平断面の形状が正方形であるので、前記下部開口3bの形状も正方形である。また、本態様では、粉末飛散防止フード3の下部開口3bと粉末容器4の上端の粉末供給口4aとの間にわずかな隙間(例えば、1cm程度)ができるように、粉末飛散防止フード3の下方に粉末容器4が配設される。
本態様における粉末飛散防止フード3は1重壁構造を有しており、その上端5は前記混合機2のベース部6の下面6aとほぼ接するように配置されている。一方、粉末飛散防止フード3の下端7は、当該粉末飛散防止フード3内への空気の流入が可能なように、粉末容器4の上端の粉末供給口4aとの間に前記隙間を有するように配置されている。
粉末飛散防止フード3の下端内側には、図2の(c)および図3に示されるように、断面円形の丸管からなる給気菅9が配設されている。本態様では、粉末飛散防止フード3の下部開口3bの各辺に対応して計4本の給気菅9が配設されている(図2の(a)参照)。各給気菅9の両端は閉止されており、その中央に形成された給気口9aから菅内に空気が供給される。前記給気口9aには、図示しない空気源からの配管が接続される。
給気菅9には、図2の(b)〜(c)に示されるように、吹出し方向が異なる2種類の吹出口11a、11bが形成されている。第1吹出口としての吹出口11aは、給気菅9の下面9bにおいて斜め30°の位置(給気菅9の菅中心をとおる垂線を基準として、当該垂線と、菅中心と吹出口中央とを結ぶ線とのなす角度θ1が30°の位置)に形成されており、粉末容器4の内壁のほぼ中央部に向かう吹出し方向(図1および図2の(c)参照)である。一方、第2吹出口としての吹出口11bは、給気菅9の下面9bにおいて斜め45°の位置(角度θ2が45°の位置)に形成されており、前記粉末容器4の内壁の上端部に向かう吹出し方向(図1および図2の(c)参照)である。吹出口11aおよび吹出口11bは、給気菅9の軸方向に沿って交互に形成されている。吹出口11a、11bのサイズは、本発明において特に限定されるものではないが、例えば直径1mmとすることができる。また、隣接する吹出口間の菅軸方向の距離d(図2の(b)参照)も、本発明において特に限定されるものではないが、例えば15mmとすることができる。
本態様では、図1および図3に示されるように、各給気菅9の両端がそれぞれ取付具20により支持されている。取付具20は、側面がほぼL字形状の支持具21と、当該支持具21の短辺部21aにボルト22で取り付けられた板状のブラケット23とを備えている。支持具21の長辺部21bの端部近傍には、当該長辺部21bの長手方向に沿った長孔24が形成されており、この長孔24に挿通されるボルト25により支持具21が粉末飛散防止フード3の壁面3cに固定されている。前記長孔24を用いることで、支持具21の上下方向の固定位置を調整して給気菅9の上下位置を調整することができる。
ブラケット23のほぼ中央には、給気菅9の端部を挿通することができる開口23aが形成されている。開口23aは円形であり、給気菅9の端部をほぼ隙間なく挿通することができる大きさである。開口23a内における給気菅9の周方向の位置決めは、ブラケット23の側部に形成されたねじ孔26に螺入されるボルト27により行うことができる。このように、給気菅9を、その軸回りに回動可能にすることで、粉末容器4の形状や粉末の充填の程度などに応じて当該給気菅9からの空気の吹出し角度を調整することができるので、粉末容器4内への排出時に舞い上がった粉末の浮遊状態をより効果的に維持することができる。この場合、給気菅9の回動が可能なように、当該給気菅9の給気口9aに接続される前記配管の一部にフレキシブルな菅が採用されている。
粉末飛散防止フード3には、当該粉末飛散防止フード3内を負圧にすることができるファンなどの吸気源12が接続されている。この吸気源12による吸引量(L/min)は、粉末飛散防止フード3内が負圧になるように、前記給気菅9による供給量(L/min)よりも多くなるように設定される。吸気源12は、ダクト13を介して粉末飛散防止フード3に接続されている。
本態様に係る粉末充填装置1では、粉末飛散防止フード3の下端内側に給気菅9が配設されており、この給気菅9から空気を粉末容器4内に供給することで、当該粉末容器4内への排出時に舞い上がった粉末、特にカーボンや潤滑剤などの副原料の粉末を浮遊させることができる。そして、吸気源12により粉末飛散防止フード3内を負圧にすることで、前記浮遊している粉末を空気とともに粉末飛散防止フード3内から吸引して外部に排出することができる。その結果、前記カーボンや潤滑剤などの副原料の粉末が粉末容器4の内壁に付着したり、粉末容器4内の粉末P上に堆積したりするのを抑制することができ、当該粉末容器4内におけるカーボンなどの副原料の偏析を抑制することができる。
本態様では、給気菅9が粉末飛散防止フード3の下部開口3aの略全長に亘って配設されているので、粉末容器4の隅部を含む当該粉末容器4の内部全体にわたり空気を供給することができ、排出時に舞い上がった粉末の浮遊状態を効果的に維持することができる。
また、本態様では、給気菅9に吹出し方向が異なる2種類の吹出口、すなわち吹出し方向が粉末容器4の内壁のほぼ中央部に向かう第1吹出口11aと、吹出し方向が前記粉末容器4の内壁の上端部に向かう第2吹出口11bとが形成が形成されている。これにより、粉末容器4内の空間に万遍なく空気を吹き出することができ、排出時に舞い上がった粉末の浮遊状態を効果的に維持することができる。
前述した粉末充填装置1を用いた粉末充填方法は、混合機2を用いて主原料および副原料を混合して粉末Pを調製する工程、
調整した粉末Pを粉末飛散防止フード3を介して当該粉末飛散防止フード3の下方に配設された粉末容器4内に排出する工程、
前記粉末容器4内への排出時に舞い上がった粉末を浮遊させる空気を供給する工程、および
前記粉末飛散防止フード3内を負圧にして前記舞い上がった粉末Pを空気とともに吸引する工程を含んでいる。
上記粉末充填方法では、粉末容器4内に空気を供給することで、当該粉末容器4内への排出時に舞い上がった粉末P、特にカーボンや潤滑剤などの副原料の粉末Pを浮遊させることができる。そして、吸気源12により粉末飛散防止フード3内を負圧にすることで、前記浮遊している粉末Pを空気とともに粉末飛散防止フード3内から吸引することができる。その結果、前記カーボンや潤滑剤などの副原料の粉末Pが粉末容器4の内壁に付着したり、粉末容器4内の粉末P上に堆積したりするのを抑制することができ、当該粉末容器4内におけるカーボンなどの副原料の偏析を抑制することができる。
〔実験例〕
つぎに本発明の粉末充填方法の実験例について説明するが、本発明はもとよりかかる実験例にのみ限定されるものではない。
<実験例1>
図4に示される粉末充填装置31を用いて1000kgの粉末を粉末容器4内に充填した。粉末充填装置31の構成は、給気菅39の構成および配置を除いて、図1〜2に示される粉末充填装置1とほぼ同じであるので、共通する構成または要素には同じ番号を付し、簡単のため、それらについての説明は省略する。本実験で使用した給気菅39は、断面矩形の角菅である。使用した粉末は、市販のアトマイズまたは還元鉄粉であり、銅2質量%、C(カーボン)0.8質量%、およびワックス(潤滑剤)0.8質量%からなる粉末である。
粉末飛散防止フード3の下部開口3bは800mm×800mmであり、この下部開口3bの縁に接触して断面矩形(10mm×10mm)の給気菅39を配置した。給気菅39の下面39aには、2種類の吹出口を穿設した。角菅の幅方向中央に形成された第1吹出口41aと、幅方向端部に形成された第2吹出し口41bである。両吹出口41a,41bは、いずれも直径1mmmの孔からなっている。菅軸方向に沿って、両吹出口41a,41bを交互に形成し、隣接する孔間の菅軸方向の距離は15mmであった。第1吹出口41aは、粉末容器4の内壁のほぼ中央部に向かう吹出し方向(真下を0°として壁側に15°)となる孔であり、一方、第2吹出し口41bは、前記粉末容器4の内壁の上端部に向かう吹出し方向(真下を0°として壁側に45°)となる孔である。
この給気菅39から0.03MPaの給気圧で空気を供給した。一方、粉末飛散防止フード3に接続されたダクト13を介して当該粉末飛散防止フード3内の空気を0.03MPaの吸気圧で吸引した。
粉末容器4内に1000kgの粉末を充填した後、当該粉末容器4から粉末を所定量ずつ排出した。排出に際し、残粉量が20kgになるまでは、略40kg排出する毎にカーボン濃度を測定した。カーボン濃度の測定箇所は粉末容器4の排出口である。残粉量が20kgになった後は、粉末を4kg排出する毎にカーボン濃度を測定した。
<実験例2>
実験例1において、給気菅39の第2吹出し口41bをテープで塞ぎ、給気菅9の第1吹出口41aからのみ空気を供給した以外は、実験例1と同様にしてカーボン濃度を測定した。
<比較実験例1>
給気菅39からの給気を停止した以外は、実験例1と同様にしてカーボン濃度を測定した。
結果を表1および図5〜6に示す。図5は、実験例2(エアブロー有。1方向)と比較実験例1(エアブロー無)の結果を対比して示しており、図6は、実験例1(エアブロー有。2方向)と実験例2(エアブロー有。1方向)の結果を対比して示している。図5〜6において、縦軸はカーボン(C)濃度(%)であり、横軸は粉末容器内に残っている粉末の量、すなわち残粉量(kg)である。
表1において、「一定間隔」とは、前述したように残粉量が20kgになるまでは、略40kgずつ(一定間隔)排出してカーボン濃度を測定した区間のことであり、同じく「ラスト」とは、残粉量が20kgになった後に粉末を4kgずつ排出してカーボン濃度を測定した区間のことである。また、「データNo.」はデータポイントのことであり、例えばデータNo.1は、最初に粉末を40kg排出したときのデータポイントであり、データNo.3は、粉末を121kg(略40kg×3)排出したときのデータポイントである。なお、分かりやすくするために、測定初期(データNo.1〜3)、中期(データNo.10〜12)および後期(データNo.21〜23)のデータポイントにおける測定結果だけを表示している。
表1および図5〜6より、粉末容器内に給気することにより粉末中のカーボンの偏析を抑制できることがわかる。エアブローがない比較実験例1の場合、粉末の排出開始時から排出終了時に至る間のカーボン濃度の最小値(0.695)と最大値(1.697)との差が1.002であるのに対し、エアブロー(1方向)を行った実験例2では最小値(0.770)と最大値(0.915)との差は0.145と約1/7にまで小さくなった。さらに、エアブロー(2方向)を行った実験例1では最小値(0.757)と最大値(0.817)との差は0.06と約1/17にまで小さくなった。
また、エアブローを行う場合において、1方向で行うよりも2方向で行った方が、粉末中のカーボン濃度の偏析を更に抑制できることがわかる。
〔その他の変形例〕
本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、前述した実施形態では、給気菅として断面が円形の丸菅を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば断面が矩形の角管を用いることもできる。丸管の場合は、空気の吹出し角度の設定が容易である(例えば、斜め下方への吹出し角度の設定も容易である)という利点がある。
また、前述した実施形態では、空気の吹出し方向は2方向であったが、1方向だけでもよいし、3方向以上であってもよい。
また、前述した実施形態では、粉末容器の粉末供給口の方が粉末飛散防止フードの下部開口よりも大きいが、その逆であってもよい。この場合は、粉末充填時には、粉末飛散防止フードの下端部分が粉末容器の上端部分を覆う状態となる。
また、前述した実施形態では、給気菅を計4本の菅で構成したが、1本または2本の菅で給気菅を構成することも可能である。1本の菅の場合、例えば粉末飛散防止フードの下端内側のほぼ全長に亘って配設された菅とすることにより、前述した実施形態のように、粉末容器の全体にわたり空気を供給することができ、排出時に舞い上がった粉末の浮遊状態を効果的に維持することができる。
また、前述した実施形態では、粉末容器の矩形の粉末供給口に合わせて4本の給気菅を平面視で矩形状に配置しているが、例えば粉末容器の粉末供給口が円形の場合には、1本または複数の給気菅を平面視で円形に配置し、円形の粉末供給口に沿って吹出口を形成することが望ましい。これにより、粉末容器の全体にわたり空気を供給することができ、排出時に舞い上がった粉末の浮遊状態を効果的に維持することができる。
1 :粉末充填装置
2 :混合機
2a:粉末排出口
3 :粉末飛散防止フード
3a:上部開口
3b:下部開口
3c:壁面
4 :粉末容器
4a:粉末供給口
5 :上端
6 :ベース部
6a:下面
7 :下端
9 :給気菅
9a:吸気口
9b:下面
11:吹出口
11a:第1吹出口
11b:第2吹出口
12:吸気源
13:ダクト
20:取付具
21:支持具
21a:短辺
21b:長辺
22:ボルト
23:ブラケット
23a:開口
24:長孔
25:ボルト
26:ねじ孔
27:ボルト
31:粉末充填装置
39:吸気菅
41a:第1吹出口
41b:第2吹出口
50:粉末飛散防止フード
51:混合機
52:粉末排出口
53:粉末容器
54:粉末供給口
55:ダクト
















Claims (5)

  1. 鉄系材料を主原料とし少なくともカーボンを副原料として含む粉末を粉末容器内に充填する粉末充填装置であって、
    前記主原料および副原料を混合して粉末を調製する混合機と、
    この混合機の下方に配置されており、かつ、当該混合機の下部の粉末排出口からの粉末を受ける上部開口、および前記粉末容器の上端の粉末供給口に対応する大きさと形状の下部開口を有する粉末飛散防止フードと
    を備えており、
    前記粉末飛散防止フードの下端内側に、前記粉末容器内への排出時に舞い上がった粉末を浮遊させる空気を供給する給気菅が配設されており、かつ、
    前記粉末飛散防止フードに、当該粉末飛散防止フード内を負圧にして前記浮遊している粉末を空気とともに吸引する吸気源が接続されている、粉末充填装置。
  2. 前記給気菅に吹出し方向が異なる複数種類の吹出口が形成されている、請求項1に記載の粉末充填装置。
  3. 前記給気菅に、吹出し方向が粉末容器の内壁中央部に向かう第1吹出口と、吹出し方向が粉末容器の内壁上端部に向かう第2吹出口とが形成されている、請求項2に記載の粉末充填装置。
  4. 前記粉末飛散防止フードの下部開口が矩形であり、
    前記粉末飛散防止フードの下端内側に、矩形の各辺に対応して計4本の給気菅が設けられており、
    前記給気菅は丸管であり、
    各給気菅は、吹出角度が調整できるように、前記粉末飛散防止フードの内壁面に固定された取付具に当該給気菅の軸回りに回動可能に取り付けられている、請求項2または請求項3に記載の粉末充填装置。
  5. 鉄系材料を主原料とし少なくともカーボンを副原料として含む粉末を粉末容器内に充填する粉末充填方法であって、
    混合機を用いて前記主原料および副原料を混合して前記粉末を調製する工程、
    調整した粉末を粉末飛散防止フードを介して当該粉末飛散防止フードの下方に配設された粉末容器内に排出する工程、
    前記粉末容器内への排出時に舞い上がった粉末を浮遊させる空気を供給する工程、および
    前記粉末飛散防止フード内を負圧にして前記浮遊している粉末を空気とともに吸引する工程を含む、粉末充填方法。



















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