JP2016169486A - 硬練りコンクリート用バケット、及びコンクリートの打設方法 - Google Patents

硬練りコンクリート用バケット、及びコンクリートの打設方法 Download PDF

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Abstract

【課題】排出口の閉塞を抑制してコンクリートをより良く排出することができる硬練りコンクリート用バケット、及び、当該バケットを用いるコンクリートの打設方法を提供する。
【解決手段】硬練りコンクリート用バケット1Aは、下方へ向けて縮径しコンクリートが投入されるホッパ部21と、ホッパ部21の下端21Aに設けられた排出口23とを有するバケット本体2を備え、バケット本体2のコンクリートが貯留される内部空間において、バケット本体2の内部空間を画成する内壁から離間して設けられた第1のバイブレータ4を備える。バケット1Aに投入されたコンクリートを第1のバイブレータで振動させることにより、バケット1A内におけるコンクリートの滞留を抑制する。
【選択図】図2

Description

本発明は、硬練りコンクリート用バケット、及びコンクリートの打設方法に関する。
従来、クレーン等で吊下げてコンクリートを運搬するためのバケットが知られている。その使用時には、バケットは上部からコンクリートが投入され、クレーン等によって吊下げられて所定の場所に移動された後、下部の排出口からコンクリートを排出する。
コンクリートが流動性の悪い、いわゆる低スランプの性状である場合は、コンクリートがバケットの内壁に留まって排出口への下降移動が困難となったり、いわゆるブリッジ現象が生じて排出口が閉塞したりする。これらの現象を解消するために、近年、バケット内のコンクリートの残留や排出口の閉塞を抑制することができるバケットが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−158929号公報
しかしながら、上記バケットであっても、現実としては必ずしも理想どおりにコンクリートが排出されず排出口が閉塞することがあるため、なお改善の余地がある。
そこで本発明は、排出口の閉塞を抑制してコンクリートをより良く排出することができる硬練りコンクリート用バケット、及び、当該バケットを用いるコンクリートの打設方法を提供することを目的とする。
本発明は、下方へ向けて縮径しコンクリートが投入されるホッパ部と、ホッパ部の下端に設けられた排出口とを有するバケット本体を備える硬練りコンクリート用バケットであって、バケット本体のコンクリートが貯留される内部空間において、バケット本体の内部空間を画成する内壁から離間して設けられた第1のバイブレータを備える、硬練りコンクリート用バケットを提供する。
この硬練りコンクリート用バケットでは、バケット本体内のコンクリートを第1のバイブレータによって振動させることができるため、コンクリートの滞留を抑制することができる。すなわち、排出口の閉塞を抑制してコンクリートをより良く排出することができる。
第1のバイブレータは、下端の高さ位置が、ホッパ部の下端の高さ位置を基準として、−100mm〜+100mmの高さ位置となるように設けられていることが好ましい。この場合、第1のバイブレータが排出口に近い高さ位置に存在することになるため、排出口の閉塞を一層抑制することができる。
硬練りコンクリート用バケットは、バケット本体の内部空間において、上方から下方へ向けて末広がりとなる傾斜面を有するとともに傾斜面の周縁部がバケット本体の内壁から離間するように配置された傘状部材を更に備えることが好ましい。これによれば、バケット本体内において排出口へ向って下降するコンクリートの量が傘状部材の傾斜面によってある一定量に保たれるため、ブリッジ現象が防止され、排出口の閉塞を一層抑制することができる。
ここで、傾斜面の周縁部とバケット本体との距離は170mm〜270mmであることが好ましい。これによれば、排出口へ向って下降するコンクリートの流れをより良く整えることができる。
また、本発明は、下方へ向けて縮径したホッパ部と、ホッパ部の下端に設けられた排出口とを有するバケット本体を備える硬練りコンクリート用バケットであって、下方へ向けて縮径しコンクリートが投入される縮径部と、縮径部の下端に設けられた排出口とを有する内部ホッパをバケット本体の内部空間に備え、内部ホッパは、バケット本体に対して着脱可能であり、水平面を基準とした縮径部の傾斜角は、ホッパ部の傾斜角よりも大きく、内部ホッパのコンクリートが貯留される内部空間において、内部ホッパの内部空間を画成する内壁から離間して設けられた第1のバイブレータを備える、硬練りコンクリート用バケットを提供する。この硬練りコンクリート用バケットでは、内部ホッパ内のコンクリートを第1のバイブレータによって振動させることができるため、コンクリートの滞留を抑制することができる。すなわち、排出口の閉塞を抑制してコンクリートをより良く排出することができる。また、このように傾斜角が大きい内部ホッパを備えていると、低スランプのコンクリートが下降しやすくなるため、コンクリートの排出に一層有利である。また、内部ホッパが着脱可能であることから、従来のバケットに対してもこの内部ホッパを適用することができる。
この内部ホッパを備える硬練りコンクリート用バケットにおいても、第1のバイブレータは、下端の高さ位置が、縮径部の下端の高さ位置を基準として、−100mm〜+100mmの高さ位置となるように設けられていることが好ましく、内部ホッパの内部空間において、上方から下方へ向けて末広がりとなる傾斜面を有するとともに傾斜面の周縁部が内部ホッパの内壁から離間するように配置された傘状部材を更に備えることが好ましく、傾斜面の周縁部と内部ホッパとの距離が170mm〜270mmであることが好ましい。
内部ホッパを備える硬練りコンクリート用バケットでは、バケット本体と内部ホッパとの間に空隙を有し、空隙において、内部ホッパの外壁に設けられた第2のバイブレータを更に備えることが好ましい。第2のバイブレータによって内部ホッパを振動させることにより、内部ホッパ内のコンクリートが一層下降しやすくなる。また、第2のバイブレータは内部ホッパの外壁に設けられているため、内壁に設けた場合と比べて、第2のバイブレータがコンクリートの下降の障害となることがなく、内部ホッパの内容積を小さくすることもない。
また、本発明は、上記いずれかの硬練りコンクリート用バケットを用いるコンクリートの打設方法を提供する。
内部ホッパを備える硬練りコンクリート用バケットを用いる場合は、内部ホッパに投入するコンクリートのスランプ又は性状に応じて内部ホッパの傾斜角を調整することができる。すなわち、内部ホッパはバケット本体に対して着脱可能であるため、スランプ又は性状に適した傾斜角を有する内部ホッパに適宜取り換えることによって、コンクリートが適切に排出されるように対応することができる。
本発明によれば、排出口の閉塞を抑制してコンクリートをより良く排出することができる硬練りコンクリート用バケット、及び、当該バケットを用いるコンクリートの打設方法を提供することができる。
第1の実施形態のバケットの平面図である。 図1のII-II線に沿った断面図である。 第2の実施形態のバケットの平面図である。 図3のIV-IV線に沿った断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
本明細書において「コンクリート」とは、特に言及しない限り、硬化していない生コンクリートのことを指す。また、本明細書において上下方向について言及するときは、硬練りコンクリート用バケット(以下、単に「バケット」と呼ぶ。)を吊下げた状態にしたときを基準とした方向を指しているものとする。
<第1の実施形態>
本実施形態のバケットは、アジテータ車等から硬練りコンクリートが投入され、クレーン等で吊下げてコンクリートを運搬するためのものである。バケットは、吊下げられながら所定の場所に移動された後、下部の排出口に任意に取り付けられたホースを通じてコンクリートを排出する。
図1及び図2に示されたとおり、バケット1Aは、コンクリートが投入されるバケット本体2と、バケット本体2の内部空間に設けられた傘状部材3と、バケット本体2の内部空間であって傘状部材3の下方に位置するように吊下げられた吊下げバイブレータ(第1のバイブレータ)4とを備えている。
バケット本体2は、下方へ向けて円錐台状に縮径したホッパ部21と、ホッパ部21の上端21Bから上方へ向けて連設された円筒部22と、ホッパ部21の下端21Aから下方へ向けて連設された排出口23とを有している。円筒部22は、ホッパ部21の上端21Bの径を維持しながら上方へ延びて所定の高さを有し、排出口23は、ホッパ部21の下端21Aの径を維持しながら下方へ延びて所定の高さを有している。ここでバケット本体2は、ホッパ部21、円筒部22及び排出口23の軸線が一致しており、この軸線に関して全体として回転対称な形状とされている。
バケット本体2の寸法としては、例えば排出口23の下端から円筒部22の上端までの高さが2000mm〜3000mm、円筒部22の内径が1600mm、排出口23の内径が200mmである。
ホッパ部21の傾斜角θは、コンクリートが自重で下降するのに適した角度であればよく、水平面を基準として50°〜65°であることが好ましい。
傘状部材3は、図2に示されたとおり、バケット本体2の内部空間のうち、ホッパ部21の高さ位置に設けられている。傘状部材3は、上方から下方へ向けて末広がりとなる傾斜面を上面として有する平面視円形の板部材31を有し、その周縁部(傾斜の下端部)がホッパ部21の内壁から離間するように配置されている。すなわち、傘状部材3は、その傾斜面の周縁部が全周囲に亘ってホッパ部21の内壁との間に環状の空間を有するように配置されている。
傘状部材3は、その傾斜面の末広がりの起点となる位置(板部材31の中心部)に、上下方向に貫通する穴Hが開けられている。傘状部材3は、板部材31の下面において、穴Hの周囲から下面に沿って放射状に延びる四本の支持部材32を有している。隣り合う支持部材32,32は互いに円筒部22の軸線を中心として平面視直角に配置され、それぞれの端部が板部材31の外縁からはみ出している。図1に示されたとおり、ホッパ部21の内壁には周方向四等配の位置に固定具24が配設されており、板部材31からはみ出した各支持部材32の端部が各固定具24にボルト締めによって固定されることで、傘状部材3がバケット本体2の内部空間に固定されている。
傘状部材3の傾斜面の周縁部とバケット本体2との距離W(図2参照)は、170mm〜270mmであることが好ましく、200mm〜250mmであることがより好ましい。距離Wは、コンクリートの組成や性状(例えば、スランプやスランプフロー)等に応じて適宜調整することが望ましい。
傘状部材3において、穴Hを中心とする傾斜面が成す角(板部材31の開き角;以下「傘角度」と呼ぶ。)は、90°〜130°であることが好ましく、95°〜120°であることがより好ましく、100°〜110°であることが更に好ましい。この傘角度は、コンクリートの組成や性状(例えば、スランプやスランプフロー)等に応じて適宜調整することが望ましい。
吊下げバイブレータ4は、上下方向を長手方向とする棒状を成す電動式の振動子であり、傘状部材3の下方となる高さ位置に配置されている。吊下げバイブレータ4の一端からは配線41が上方へ向けて延び、配線41は傘状部材3の穴Hに挿通されて更に上方へ延び、バケット1A外に準備された電源(図示省略)に接続されている。すなわち、吊下げバイブレータ4は、傘状部材3の穴Hを通じた配線41によって、ホッパ部21の内部空間を画成する内壁から離間した位置に吊下げられている。
吊下げバイブレータ4は、吊下げられた状態での下端4Aの高さ位置が、ホッパ部21の下端21Aの高さ位置を基準として、−100mm〜+100mmの高さ位置となるように設けられていることが好ましい。より好ましくは、−100mm〜+50mmである。こうして吊下げバイブレータ4が排出口23の近傍に設けられていると、排出すべきコンクリートの容量が少なくなってきたときにも、コンクリートを振動させることができるため好ましい。なお、ここでプラス符号は、鉛直方向上方を意味するものとする。また、吊下げバイブレータ4の鉛直方向の長さとしては、300mm〜500mmであることが好ましい。
次に、バケット1Aの使用方法及び作用効果について説明する。バケット1Aを使用する準備として、バケット1Aの排出口に、バルブを介してホースを取り付ける。そして、バケット本体2内にコンクリートを投入し、バケット1Aの上端に設けられた吊り手(図示省略)にワイヤーを通してクレーン等で吊り上げる。バケット1Aを所定の施工場所に移動させた後、吊下げバイブレータ4を駆動させ、バルブを開いて排出口23からバケット本体2内に貯留されたコンクリートを排出する。これにより、所望の現場にコンクリートを打設することができる。
運搬及び排出するコンクリートの性状は、JIS A 1101:2005で定められたコンクリートのスランプ試験により求められる設計スランプの値として、好ましくは5cm〜18cm、より好ましくは5cm〜12cm、更に好ましくは8cm〜10cmである。バケット1Aによれば、こうした硬練りの(すなわち低スランプの)コンクリートの取扱いに有利である。コンクリートを構成するセメント、細骨材、粗骨材等の種類や添加する混和剤等は、硬練りコンクリートに通常使用されるものであれば、任意のものを使用することができる。
バケット1Aでは、バケット本体2内のコンクリートを吊下げバイブレータ4によって直接振動させることができるため、設計スランプが18cm以下のコンクリートを対象とした場合であったとしても、バケット本体2内でのコンクリートの滞留を抑制することができる。すなわち、排出口23の閉塞を抑制してコンクリートをより良く排出することができる。ここで、吊下げバイブレータ4の下端の高さ位置が、ホッパ部21の下端21Aの高さ位置を基準として−100mm〜+100mmの高さ位置となるように設けられている場合は、吊下げバイブレータ4が排出口に近い高さ位置に存在することになるため、排出口23の閉塞を一層抑制することができる。
コンクリートが自重によってバケット本体2内を下降しているとき、傘状部材3の傾斜面によってコンクリートがホッパ部21の内壁側へ向けて押しのけられ、当該内壁に沿うように一定量のコンクリートが下降するようになる。こうしてコンクリートの量及び流れが整えられることにより、排出口23付近でブリッジ現象が生じてコンクリートが下降しなくなることが防止される。ここで、傾斜面の周縁部とホッパ部21の内壁との距離が170mm〜270mmである場合は、排出口23へ向って下降するコンクリートの流れがより良く整えられる。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態のバケットについて説明する。図3及び図4に示されたとおり、第2の実施形態のバケット1Bが第1の実施形態のバケット1Aと異なる点は、バケット本体2の内部空間に内部ホッパ5を更に備えている点、及び、傘状部材3を内部ホッパ5の内部空間に備えている点である。
内部ホッパ5は、下方へ向けて円錐台状に縮径した縮径部51と、縮径部51の下端51Aから下方へ向けて延びるように設けられた排出口53を有するホッパである。排出口53は、バケット本体2の排出口23と同径とされ、縮径部51及び排出口53は、内部ホッパ5の軸線に関して回転対称な形状とされている。
内部ホッパ5は、バケット本体2の内部空間に収容されている。収容された状態にあっては、排出口53の下端53Aがバケット本体2のホッパ部21の下端(排出口23の上端)21Aに接触しているとともに、縮径部51の上端51Bがバケット本体2の円筒部22の内壁に隙間なく接触している。内部ホッパ5は、バケット本体2に対して着脱可能である。
水平面を基準とした縮径部51の傾斜角θは、バケット本体2のホッパ部21の傾斜角よりも大きくされており、65°〜75°であることが好ましい。この傾斜角は、運搬するコンクリートのスランプや性状、及び、内部ホッパ5の内容量を考慮して決定される。
傘状部材3及び吊下げバイブレータ4は、内部ホッパ5内において、第1の実施形態のバケット1Aと同様の態様にて設けられている。すなわち、傘状部材3は、内部ホッパ5の縮径部51の内壁に配設された固定具24に対して、支持部材32によって当該内壁に固定されており、吊下げバイブレータ4は、傘状部材3の下方となる高さ位置に、内部ホッパ5の内部空間を画成する内壁から離間して吊下げられている。
ここで、傘状部材3としては、第1の実施形態における傘状部材3と共用することができる大きさとすることが好ましい。また、吊下げバイブレータ4の高さ位置としては、その下端4Aの高さ位置が、縮径部51の下端51Aの高さ位置を基準として、−100mm〜+100mmの高さ位置となるように設けられていることが好ましく、−100mm〜+50mmの高さ位置となるように設けられていることがより好ましい。
バケット1Bでは、縮径部51の傾斜角θがバケット本体2のホッパ部21の傾斜角θよりも大きいこと、及び、内部ホッパ5の排出口53が所定の高さを有することから、バケット本体2と内部ホッパ5との間に空隙Sが生じている。空隙Sにおいて内部ホッパ5の外壁には固定バイブレータ(第2のバイブレータ)6が取り付けられている。固定バイブレータ6は、周方向四等配の位置に合計四つ取り付けられている。固定バイブレータ6の取付け位置としては、内部ホッパ5を振動させることができる位置であればよく、傘状部材3よりも上方であっても下方であってもよい。なお、固定バイブレータ6は配線(図示省略)によって外部から電気が供給される。
本実施形態のバケット1Bのように、縮径部51の傾斜角θが大きい内部ホッパ5を備えていると、内部ホッパ5内に投入されたコンクリートが下降しやすくなるため、低スランプのコンクリートの排出に一層有利である。
また、固定バイブレータ6によって内部ホッパ5を振動させることにより、内部ホッパ5内のコンクリートが一層下降しやすくなる。このとき、固定バイブレータ6は内部ホッパ5の外壁に設けられているため、内壁に設けた場合と比べて、固定バイブレータ6がコンクリートの下降の障害となることがなく、内部ホッパ5の内容積を小さくすることもない。
バケット1Bを用いる場合は、内部ホッパ5に投入するコンクリートのスランプや性状に応じて内部ホッパ5の傾斜角θを調整することができる。すなわち、内部ホッパ5はバケット本体2に対して着脱可能であるため、傾斜角の異なる内部ホッパを複数用意しておき、スランプや性状に適した傾斜角を有する内部ホッパに適宜取り換えることによって、コンクリートが適切に排出されるように対応することができる。また、内部ホッパ5を従来のバケットに対して適用することもできる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、吊下げバイブレータ4の高さ位置が傘状部材3の下方に位置する態様を示したが(図2及び図4)、吊下げバイブレータ4は、傘状部材3の上方に位置していてもよい。また、バケットの内部に配線41を挿入する長さを自由に変えられるようにすることにより、吊下げバイブレータ4の高さ位置を可変自在としてもよい。
また、吊下げバイブレータ4の形状は棒状に限られず、コンクリートを振動させるのに適した形状であれば、他の形状であってもよい。
また、上記実施形態では傘状部材3が四本の支持部材32によってバケット本体2又は内部ホッパ5の内部空間に固定されている態様を示したが、支持部材32が周方向二等配や三等配に設けられた態様としてもよい。この場合、コンクリートの下降流路上の障害物が少なくなるので好ましい。
また、コンクリートが直接接するバケット本体2又は内部ホッパ5の内壁に、表面がフッ素樹脂加工されたシートを貼り付けたり、塗膜剤を塗ったりしてもよい。これによれば、コンクリートと内壁との摩擦が低減され、排出口23,53の閉塞が一層抑制される。
また、上記実施形態では、バケット本体2のホッパ部21及び内部ホッパ5の縮径部51がいずれも円錐台状に縮径した態様を示したが、他の錐台状に縮径した形状であってもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の内容をより具体的に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
早強ポルトランドセメントを用いて、表1に示した配合に従ってコンクリートを調製した。このコンクリートは、JIS規格の表記として「40−8−20H」に相当するものである。
Figure 2016169486
コンクリートをバケットに投入する直前に、JIS A 1101:2005に従いスランプを測定した。測定したスランプが所望の実験に適した値を示したことを確認した後、当該コンクリートを2.0m、バケットに投入した。排出口にホース等は取り付けずにバケットを吊下げ、排出口からコンクリートが排出されてくる様子を観察した。
用いたバケットの各部の寸法等は以下のとおりである。
・バケット本体(容量=3.5m、円筒部の内径=1600mm、円筒部の高さ=850mm、ホッパ部の高さ=2000mm、排出口の内径=200mm、全体の高さ=3000mm、傾斜角θ=60°)
・内部ホッパ(容量=2.0m、上端の内径=1590mm、排出口の内径=200mm、全体の高さ=2000mm、傾斜角θ=70°)
・吊下げバイブレータ(100V用、棒状、長さ186mm、太さ28mm)
・固定バイブレータ(200V用、寸法235mm×200mm×165mm)
<内部ホッパを備えないバケットを使用した実験>
(比較例1)
図1及び図2に示されたタイプのバケットを使用した。スランプ=7.5cm、傘角度=110°、W(傘状部材の傾斜面の周縁部とバケット本体の内壁との距離)=170mm。吊下げバイブレータ及び固定バイブレータのいずれも使用しなかった。実験では、排出口からコンクリートが排出されなかった。
(比較例2)
比較例1のバケットにおいて、バケット本体の外壁に固定バイブレータを二つ取り付けて実験した。排出口からコンクリートが僅かに排出された。
(実施例1)
比較例2のバケットにおいて、バケット本体の内部空間に吊下げバイブレータを追加して実験した。吊下げバイブレータの下端の高さ位置は、ホッパ部の下端の高さ位置よりも100mm高い位置(以下、この高さを「中段」と表現する。)とした。排出口からコンクリートが断続的に排出された。
(比較例3)
比較例1のバケットにおいて、傘角度=90°とし、コンクリートのスランプを6.5cmとして実験した。排出口からコンクリートが排出されなかった。
(比較例4)
比較例3のバケットにおいて、バケット本体の外壁に固定バイブレータを二つ取り付けて実験した。排出口からコンクリートが排出されなかった。
(参考例1)
比較例4のバケットにおいて、バケット本体の内部空間に吊下げバイブレータを追加して実験した。吊下げバイブレータの下端の高さ位置は「中段」とした。排出口からコンクリートが断続的に排出されたが、次第に排出されなくなっていき、最後には排出されなくなった。
<内部ホッパを備えるバケットを使用した実験>
(比較例5)
内部ホッパとしては、図3及び図4に示された内部ホッパ5における「排出口53」を有しないで、縮径部51の下端が内部ホッパ5の排出口を兼ねるタイプのものを使用した。スランプ=9.5cm、傘角度=110°、W(傘状部材の傾斜面の周縁部と内部ホッパの内壁との距離)=170mm。吊下げバイブレータ及び固定バイブレータのいずれも使用しなかった。実験では、排出口からコンクリートが排出されなかった。
(実施例2)
比較例5のバケットにおいて、内部ホッパの内部空間に吊下げバイブレータを設けて実験した。吊下げバイブレータの下端の高さ位置は「中段」とした。排出口からコンクリートが連続的に排出された。
(比較例6)
比較例5のバケットにおいて、コンクリートのスランプを7.0cmとして実験した。排出口からコンクリートが排出されなかった。
(比較例7)
比較例6のバケットにおいて、バケット本体の外壁に固定バイブレータを二つ取り付けて実験した。排出口からコンクリートが僅かに排出された。
(実施例3)
比較例6のバケットにおいて、内部ホッパの内部空間に吊下げバイブレータを設けて実験した。吊下げバイブレータの下端の高さ位置は「中段」とした。排出口からコンクリートが断続的に排出された。
(実施例4)
実施例3のバケットにおいて、バケット本体の外壁に固定バイブレータを二つ追加して実験した。吊下げバイブレータの下端の高さ位置は「中段」とした。排出口からコンクリートが断続的に排出された。
(実施例5)
スランプ=8.0cm、傘角度=110°、W=210mm。吊下げバイブレータ及び固定バイブレータのいずれも使用した。吊下げバイブレータは中段に配置し、固定バイブレータは内部ホッパの外壁であって傘状部材よりも上方の位置に四つ取り付けた。実験では、排出口からコンクリートが連続的に排出された。内部ホッパ内のコンクリートが少なくなり、吊下げバイブレータの下端がコンクリートに届かなくなったときに排出速度が低下したため、吊下げバイブレータの下端の高さ位置を、内部ホッパの縮径部の下端の高さ位置(=ホッパ部の下端の高さ位置)よりも50mm低い位置(以下、この高さを「下段」と表現する。)にまで下げたところ、残りのコンクリートが排出された。
(実施例6)
実施例5のバケットにおいて、W=250とし、コンクリートのスランプを6.0cmとし、更に、吊下げバイブレータの高さ位置を初めから「下段」として実験した。排出口からコンクリートが連続的に排出された。
以上の結果を表2にまとめて示した。
Figure 2016169486
1A,1B…硬練りコンクリート用バケット、2…バケット本体、3…傘状部材、4…吊下げバイブレータ(第1のバイブレータ)、4A…吊下げバイブレータの下端、5…内部ホッパ、6…固定バイブレータ(第2のバイブレータ)、21…ホッパ部、21A…ホッパ部の下端、23…バケット本体の排出口、51…縮径部、51A…縮径部の下端、53…内部ホッパの排出口、S…空隙、W…傾斜面の周縁部と内壁との距離、θ,θ…傾斜角。

Claims (11)

  1. 下方へ向けて縮径しコンクリートが投入されるホッパ部と、前記ホッパ部の下端に設けられた排出口とを有するバケット本体を備える硬練りコンクリート用バケットであって、
    前記バケット本体の前記コンクリートが貯留される内部空間において、前記バケット本体の前記内部空間を画成する内壁から離間して設けられた第1のバイブレータを備える、硬練りコンクリート用バケット。
  2. 前記第1のバイブレータは、下端の高さ位置が、前記ホッパ部の下端の高さ位置を基準として、−100mm〜+100mmの高さ位置となるように設けられている、請求項1記載の硬練りコンクリート用バケット。
  3. 前記バケット本体の内部空間において、上方から下方へ向けて末広がりとなる傾斜面を有するとともに前記傾斜面の周縁部が前記バケット本体の内壁から離間するように配置された傘状部材を更に備える、請求項1又は2記載の硬練りコンクリート用バケット。
  4. 前記傾斜面の周縁部と前記バケット本体との距離が170mm〜270mmである、請求項3記載の硬練りコンクリート用バケット。
  5. 下方へ向けて縮径したホッパ部と、前記ホッパ部の下端に設けられた排出口とを有するバケット本体を備える硬練りコンクリート用バケットであって、
    下方へ向けて縮径しコンクリートが投入される縮径部と、前記縮径部の下端に設けられた排出口とを有する内部ホッパを前記バケット本体の内部空間に備え、
    前記内部ホッパは、前記バケット本体に対して着脱可能であり、
    水平面を基準とした前記縮径部の傾斜角は、前記ホッパ部の傾斜角よりも大きく、
    前記内部ホッパの前記コンクリートが貯留される内部空間において、前記内部ホッパの前記内部空間を画成する内壁から離間して設けられた第1のバイブレータを備える、硬練りコンクリート用バケット。
  6. 前記第1のバイブレータは、下端の高さ位置が、前記縮径部の下端の高さ位置を基準として、−100mm〜+100mmの高さ位置となるように設けられている、請求項5記載の硬練りコンクリート用バケット。
  7. 前記内部ホッパの内部空間において、上方から下方へ向けて末広がりとなる傾斜面を有するとともに前記傾斜面の周縁部が前記内部ホッパの内壁から離間するように配置された傘状部材を更に備える、請求項5又は6記載の硬練りコンクリート用バケット。
  8. 前記傾斜面の周縁部と前記内部ホッパとの距離が170mm〜270mmである、請求項7記載の硬練りコンクリート用バケット。
  9. 前記バケット本体と前記内部ホッパとの間に空隙を有し、前記空隙において、前記内部ホッパの外壁に設けられた第2のバイブレータを更に備える、請求項5〜8のいずれか一項記載の硬練りコンクリート用バケット。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項記載の硬練りコンクリート用バケットを用いる、コンクリートの打設方法。
  11. 請求項5〜9のいずれか一項記載の硬練りコンクリート用バケットを用い、前記内部ホッパに投入するコンクリートのスランプ又は性状に応じて前記内部ホッパの傾斜角を調整する、コンクリートの打設方法。
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