JP2016113015A - 燃料タンク構造 - Google Patents

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文雄 大森
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Abstract

【課題】バス車両などの大型車両が給油する際、給油スタンドなどに対する位置決めの困難性を解消すると共に、燃料の泡立ちに起因した給油効率の低下を防止する。【解決手段】車両の左右何れか一方の第1の側面部に配置され、第1の給油口を有する第1の燃料タンクと、前記車両の左右他方の第2の側面部に配置され、第2の給油口を有する第2の燃料タンクと、一端が前記第1の燃料タンクに接続され、開放された端面を有する他端が前記第2の燃料タンクの底部に接続された燃料配管と、を備え、前記第2の燃料タンクの内部で、前記燃料配管の端部が前記第2の燃料タンクの底面から上方に突出する突出部が形成され、前記突出部には少なくとも1個の燃料流出孔が形成されている。【選択図】図1

Description

本開示は、車両に搭載された燃料タンクの構造に関する。
燃料タンク及び給油口が左右片側にのみ設けられた車両は、給油するため給油スタンドに接近するとき、給油口が給油スタンドに向くように停車させる必要がある。しかし、バス車両などの大型車両においては、給油スタンドや営業所の給油設備の形態又は周囲の空きスペースによっては、これが非常に面倒になる場合がある。
例えば、バス車両の標準タイプは燃料タンクが左側にある。標準タイプのバス車両を前進させたとき、給油スタンドの給油ホースがバス車両の右側に位置する場合には、バス車両の向きを変え、バス車両を後退させながら給油スタンドの側方に移動させる必要がある。
そこで、この対策として、燃料タンクから車両の反対側まで燃料配管を延設し、該燃料配管の端部に給油口を設け、車両の左右両側、即ち、該燃料タンク自体の給油口及び該燃料配管の給油口の両方で給油可能にすることが考えられる。
しかし、燃料配管に給油口を設けただけの構成では、給油中に燃料配管の中で燃料が泡立ちを起しやすい。燃料が泡立ちやすいと、給油ガンのオートストップ機構が頻繁に作動し、効率良く給油ができないという問題がある。
また、泡立った燃料がそのまま燃料配管を通して燃料タンクに送られると、燃料配管における燃料の流通性が低下し、給油効率が低下する。
バス車両などのように、ディーゼルエンジンを備えた大型車両の燃料は軽油が用いられる。軽油は水の3倍の粘度があり、泡立ちやすくかつ一旦泡立つと消えにくい特性がある。
また、通常、給油ガンはオートストップ機構を備えている。該オートストップ機構は、給油ガンの先端付近に開口を有する空気吸込管と、該空気吸込管内の圧力を検出する圧力センサとを有している。給油時に該開口が燃料で塞がれることで該空気吸込管内に生じる負圧を検出し、給油を停止する。給油ガンは、前記空気吸込管が吸い込んだ空気を燃料と共に排出するため、燃料に多量の気泡が混入する。
そのため、気泡の混入に起因した給油効率の低下がさらに激しい。
特許文献1には、燃料タンクの内部にバッフル板を設け、給油口から給油される燃料を該バッフル板に当てながら流下させ、下方に溜まった燃料の液面に緩やかに流入させることで、泡の発生を低減するようにした消泡手段が開示されている。
特許第3443795号公報
特許文献1に開示された消泡手段は、給油初期の燃料の泡立ちを抑制できるが、燃料の液面上方の空間が前記バッフル板で仕切られているので、燃料の液面が上昇し給油ガンに接近する給油後半の段階で泡が給油口の周辺から拡散しない。そのため、給油口周辺の泡が給油ガンに吸い込まれやすく、給油ガンのオートストップ機構が頻繁に作動するおそれがあり、給油効率を低下させるおそれがある。
また、特許文献1には、燃料タンクの反対側側部に給油口を有する燃料配管を導設した場合に、該燃料配管において泡を含む燃料の流通性が低下し、給油効率が低下するという問題を解消する手段は開示されていない。
そこで、これら技術的課題に鑑み、本発明の少なくとも一つの実施形態は、バス車両などの大型車両の給油口を給油スタンドなどへ対面させるときの位置決めの困難性を解消すると共に、給油時に燃料の泡立ちに起因した給油効率の低下を防止することを目的とする。
本発明の少なくとも一実施形態に係る燃料タンク構造は、
(1)車両の左右何れか一方の第1の側面部に配置され、第1の給油口を有する第1の燃料タンクと、
前記車両の左右他方の第2の側面部に配置され、第2の給油口を有する第2の燃料タンクと、
一端が前記第1の燃料タンクに接続され、開放された端面を有する他端が前記第2の燃料タンクの底部に接続された燃料配管と、を備え、
前記第2の燃料タンクの内部で、前記燃料配管の端部が前記第2の燃料タンクの底面から上方に突出する突出部が形成され、前記突出部には1個以上の燃料流出孔が形成されている。
前記構成(1)によれば、第1の給油口を有する第1の燃料タンクと、第2の給油口を有する第2の燃料タンクとを大型車両の左右両側に備えているので、左右どちら側からでも給油できる。そのため、給油時の大型車両の位置決めの困難性を解消できる。
また、第2の燃料タンクの内部で燃料が前記燃料配管に流出する際に、前記突出部に形成された孔から該燃料配管に流出する。燃料に混じった泡が前記孔を通過する際、該孔の径より大径の泡はつぶされる。
こうして、給油初期において、燃料配管を介して大径の泡が混じらない燃料を第1の燃料タンクに供給できる。そのため、燃料配管における燃料の流通性を高めることができるので、供給流量を増加でき給油効率を向上できる。
泡立ちは燃料液面が低く給油口から落下する燃料の落下速度が大きくなる給油の初期に最も激しく、初期に大きな径の泡が形成される。初期経過後、燃料がある程度燃料タンクに溜まれば、泡立ちは低減することが本発明者等の実験で確認されている。
燃料の液面が前記突出部の高さより上昇すると、燃料は突出部の端面開口から燃料配管に流出する。燃料の液面が突出部の高さを超える初期経過後においては、泡立ちが収まるので、燃料が突出部の端面開口から流出しても流通性の悪化は起こらない。そして、該端面開口から燃料が流出することで、燃料配管に流入する燃料の流量を増加でき、給油効率を向上できる。
そのため、突出部の高さは泡立ちがある程度収まる時に端面開口に燃料がオーバフローするように設定される。
幾つかの実施形態では、前記構成(1)において、
(2)前記燃料流出孔の孔径は、前記燃料配管への流出が許容できる泡の上限の径に設定されている。
燃料配管への流出が許容できる泡とは、燃料配管における燃料の流通性を著しく阻害しない泡である。燃料に含まれる泡の径が大きいほど、燃料配管における燃料の流通性が阻害されることは、本発明者等の実験で確認されている。そのため、前記燃料配管における燃料の流通性の観点から、前記燃料配管への流出が許容できる泡の上限の径を設定する。
前記構成(2)によれば、燃料が前記燃料流出孔を通過するとき、該燃料流出孔の径を超え、燃料配管における燃料の流通性を著しく阻害する大径の泡を潰すことができる。そのため、燃料配管における燃料の流通性を向上でき、給油効率を向上できる。
幾つかの実施形態では、前記構成(1)又は(2)において、
(3)前記突出部の下部領域に形成された前記燃料流出孔の径は、前記突出部の上部領域に形成された前記燃料流出孔の径より大きく構成されている。
前記構成(3)によれば、前記突出部の下部領域に大径の燃料流出孔を形成したことで、泡立ちの激しい初期において燃料配管への流出量を確保できると共に、突出部の下部領域に形成された大径の燃料流出孔を超える径の泡を潰すことで、燃料配管における燃料の流通性をある程度確保できる。
燃料の液面が上昇した初期経過後においては、泡立ちが幾分収まるため、前記突出部の上部領域に形成された小径の燃料流出孔から燃料を通過させる。これによって、給油初期よりも小径の泡をつぶすことで燃料の流通性を高め、給油効率を高めるようにしている。
幾つかの実施形態では、前記構成(1)において、
(4)前記第1の給油口と前記第2の給油口とは同一高さに配置されている。
前記構成(4)において、第1の燃料タンクの第1の給油口と第2の燃料タンクの第2の給油口とは同一高さに配置されているので、第2の燃料タンクに燃料を供給すると、供給された燃料の一部が第1の燃料タンクに移動し、両燃料タンク内の燃料に作用する重力及び両液面に作用する大気圧の作用で、両燃料タンク内の液面は同一レベルを保持しながら上昇する。
そのため、前記燃料配管に燃料を第1の燃料タンクに送る例えばポンプのような要動力装置を設けることなく、第1の燃料タンクに燃料を供給でき、低コスト化できる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、大型車両が給油する際に、給油設備の形態及びその周囲の空きスペースの制約を受けずに、給油口を給油スタンドに容易に接近でき、その結果給油が容易になる。
また、泡の混入が少ない燃料を燃料配管に供給することで、燃料配管における燃料の流通性を確保し給油効率を向上できる。
本発明の一実施形態に係る燃料タンクの斜視図である。 前記燃料タンクうちのサブ燃料タンクを示す斜視図である。 前記サブ燃料タンクの一部を断裁して示す斜視図である。 本発明の別な実施形態に係るサブ燃料タンクの一部を断裁して示す斜視図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、これらの実施形態に記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状及びその相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一つの構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1〜図3は本発明の一実施形態に係る燃料タンクの構造を示している。本実施形態に係る燃料タンクは、バス車両、例えば、一般に「超低床バス」と称されるバス車両に搭載される燃料油(例えば軽油)を貯蔵する燃料タンクである。
図1において、車体の左右の側面部に設けられた左右フェンダ10a及び10bは、前輪タイヤ(不図示)の上部を覆うため、車両の床面から車室内に大きく突出している。そのため、左右フェンダ10a及び10bの後面部10cはデッドスペースが生じ、このデッドスペースに主燃料タンク12(第1の燃料タンク)及びサブ燃料タンク20(第2の燃料タンク)が配置される。
以下、図1に示すように、車体後方から視た場合を基準として車体の左右を定義する。
車体前後方向に延在する左右シャシフレーム14a及び14bと、車幅方向に向けられ車体前後方向に間隔を有して配置された複数のクロスメンバ16が設けられている。
車体の左側面部に位置する左側フェンダ10aは、左側シャシフレーム14a及びクロスメンバ16に取り付けられ、車体の右側面部に位置する右側フェンダ10bは、右側シャシフレーム14b及びクロスメンバ16に取り付けられている。
左側フェンダ10aの後面部10cに主燃料タンク12が取り付けられ、右フェンダ10bの後面部10cにサブ燃料タンク20が取り付けられている。左側フェンダ10a及び主燃料タンク12の外側には左側サイドボディ18aが立設され、サブ燃料タンク20の外側には右側サイドボディ(不図示)が立設されている。
主燃料タンク12とサブ燃料タンク20との容積の比は、例えば3対1で構成される。主燃料タンク12及びサブ燃料タンク20の形状は、左右フェンダ10a及び10bの傾斜した後面部10cに配置されるために、例えば、台形の横断面を有する直方体をなしている。
燃料配管22が左右シャシフレーム14a、14b及びクロスメンバ16の下方で車幅方向に配置され、その両端は主燃料タンク12の底面12a及びサブ燃料タンク20の底面20aに接続されている。燃料配管22は左右シャシフレーム14a及び14bに支持されている。主燃料タンク12及びサブ燃料タンク20には、夫々左右サイドボディに形成された開口から外側に露出した給油口24a(第1の給油口)及び給油口24b(第2の給油口)が設けられている。
図2に示すように、給油口24bは、外側に向いたサブ燃料タンク20の側壁の上方部位に形成された傾斜壁20bに設けられ、サブ燃料タンク20の内部に傾斜壁20bを貫通して配置された給油パイプ26で構成されている。給油パイプ26には着脱可能な蓋(不図示)が装着される。
給油時には、給油パイプ26の前記蓋を外し、図示のように、給油パイプ26に給油ガン28を挿入して給油を行う。前述のように、通常、給油ガン28は負圧制御で作動するオートストップ機構を備えている。給油ガン28の先端開口28aまで燃料の液面が上昇し、該先端開口28aが燃料で塞がれた時、給油ガン28の内部に負圧が形成され、それを圧力センサ(不図示)で検出し給油を停止する。
本実施形態では、サブ燃料タンク20の内部に配置された給油パイプ26の先端が水平となるように切り欠かれた切欠き部26aを有している。切欠き部26aは燃料の液面が満タンラインとされる高さ(液面Lmaxに相当)に配置され、給油者が切欠き部26aまで燃料の液面が上昇したことを目視で確認し、給油終了の目安とする。
図2に示すように、サブ燃料タンク20の底面20aに円形断面の燃料配管22が接続されている。燃料配管22の先端部は底面20aを貫通し、サブ燃料タンク20の内部に突出した状態で底面20aに例えば溶接などの方法で固着されている。サブ燃料タンク20の内部に突出した突出部22aの端面は開放され、開口30を形成している。突出部22aの周面には少なくとも1個、例えば複数の円形の燃料流出孔32が全面に形成されている。複数の燃料流出孔32は例えば同径で形成される。
例示的な構成として、燃料流出孔32の孔径は燃料配管22への流出が許容できる泡の上限の径に設定されている。燃料配管22への流出が許容できる泡とは、燃料配管22における燃料の流通性を著しく阻害しない泡である。
また、例示的な構成として、主燃料タンク12の給油口24aとサブ燃料タンク20の給油口24bとは同一高さに配置されている。また、サブ燃料タンク20の上壁には空気抜き34が設けられている。
かかる構成において、給油ガン28からサブ燃料タンク20の内部に流出した燃料fは燃料配管22の底面20aに落下する。底面20aに溜まった燃料は、給油初期には燃料流出孔32を通って燃料配管22に流出する。
泡立ちは燃料液面が低く給油口24bから落下する燃料の落下速度が大きくなる給油の初期に最も激しく、初期に大きな径の泡が形成される。燃料に混じった泡が燃料流出孔32を通過する際、燃料流出孔32の孔径より大径の泡は潰れ、燃料流出孔32の孔径より小径の泡のみが混じった燃料が燃料配管22に流入する。
泡径が大きいほど燃料の流通性を阻害するので、燃料中から大径の泡を無くすことで、燃料配管22における燃料の流通性が向上する。
また、燃料の液面が上昇してきた給油の初期経過後には、給油ガン28から流下する燃料の落下速度が小さいため、泡立ちは給油初期ほどではなくなり、泡径の小さくなる。この段階で、燃料は突出部22aからオーバフローし、端面開口30から燃料配管22に流出する。端面開口30から流出しても、泡立ちが収まっているため、燃料配管22における流通性を阻害しない。
なお、突出部22aの高さは、泡立ちがある程度収まる時に端面開口30に燃料がオーバフローするように設定される。
本実施形態によれば、主燃料タンク12及びサブ燃料タンク20は夫々給油口24a及び24bを有するので、車体の左右どちら側からでも給油できる。そのため、給油時に給油口24a又は24bのどちらかを給油スタンドに接近させて停車させればよく、バス車両の位置決めが容易になる。そのため、給油スタンドの形態及びその周囲の空きスペースの制約を受けずに容易に給油できる。
また、サブ燃料タンク20への給油初期に、燃料が燃料配管22に流出する際、大径の泡を除去できるので、燃料配管22における燃料の流通性を確保でき、給油効率を向上できる。初期経過後は泡立ちが収まるので、突出部22aの端面開口30から燃料をオーバフローさせても流通性は悪化しない。そして、オーバフローさせることで、燃料の流量を増加でき給油効率を向上できる。
また、燃料流出孔32を通過する泡の径は、燃料配管22における燃料の流通性の観点から、流通性を著しく阻害しない限度に抑えられるので、燃料配管22における燃料の流通性を確保できる。言い換えれば、燃料流出孔32の径を調整することで、燃料配管22における燃料の流通性を調整できる。
また、主燃料タンク12の給油口24aとサブ燃料タンク20の給油口24bとは同一高さに配置されているので、サブ燃料タンク20に燃料を供給すると、供給された燃料の一部が主燃料タンク12に移動し、両燃料タンク内の燃料に作用する重力及び両液面に作用する大気圧の作用で、両燃料タンク内の液面は同一レベルを保持しながら上昇する。
そのため、ポンプのような要動力装置を設けることなく、主燃料タンク12に燃料を供給でき、低コスト化できる。
図4は、本発明の別な実施形態に係るサブ燃料タンク20Bを示している。
図4において、サブ燃料タンク20Bの底面20aに接続された燃料配管22の突出部22bが前記実施形態に突出部22aと異なる点は、上部領域に小径の燃料流出孔32aが形成され、下部領域に燃料流出孔32aより大径の燃料流出孔32bが形成されている点である。燃料流出孔32a及び32bは、夫々少なくとも1個、例えば、夫々突出部22bの全周に複数配置されている。その他の構成は前記実施形態と同一であり、同一機器及び同一部材には同一符号を付している。
本実施形態によれば、前記実施形態で得られる作用効果に加えて、次の作用効果を得ることができる。
即ち、突出部22aの下部領域に大径の燃料流出孔32bを形成したことで、泡立ちの激しい給油初期において、燃料配管22への流出量を確保できる。また、燃料が燃料流出孔32bを通ることで、大径の泡をつぶすことができ、燃料配管22における燃料の流通性の低下を抑制できる。
また、燃料の液面が上昇した初期経過後においては、泡立ちが幾分収まるため、突出部22aの上部領域に形成された小径の燃料流出孔32aから燃料を通過させることで、給油初期より小径の泡のみが混じった燃料を燃料配管22に流出させることができる。これによって、燃料の流通性を向上でき給油効率を向上できる。
さらに別な実施形態として、突出部22aの周面のうち、給油口24bから遠い領域のみに燃料流出孔を形成するようにしてもよい。これによって、給油口24bから供給された燃料と前記燃料流出孔との距離を大きくできるため、給油口24bから供給された燃料が該燃料流出孔に到達するまでに、燃料に混じった泡をより多く自然消滅させることができる。
また、前記実施形態では、燃料配管22をサブ燃料タンク20の底面20aに溶接などの方法で固着しているが、代わりに、突出部22aの下端に円形の鍔部を形成し、該鍔部を底面20aに載置することで、突出部22aを底面20aに固定するようにしてもよい。
これによって、燃料配管22の固定手段を簡素化できる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、給油設備におけるバス車両などの大型車両の給油を容易にし、かつ給油効率を向上できる。
10a 左側フェンダ
10b 右フェンダ
10c 後面部
12 主燃料タンク(第1の燃料タンク)
12a 底面
14a 左側シャシフレーム
14b 右側シャシフレーム
16 クロスメンバ
18a 左側サイドボディ
20 サブ燃料タンク(第2の燃料タンク)
20a 底面
20b 傾斜壁
22 燃料配管
22a 突出部
30 端面開口
24a 給油口(第1の給油口)
24b 給油口(第2の給油口)
26 給油パイプ
26a 切欠き部
28 給油ガン
28a 先端開口
32,32a、32b 燃料流出孔
34 空気抜き
f 燃料

Claims (4)

  1. 車両の左右何れか一方の第1の側面部に配置され、第1の給油口を有する第1の燃料タンクと、
    前記車両の左右他方の第2の側面部に配置され、第2の給油口を有する第2の燃料タンクと、
    一端が前記第1の燃料タンクに接続され、開放された端面を有する他端が前記第2の燃料タンクの底部に接続された燃料配管と、を備え、
    前記第2の燃料タンクの内部で、前記燃料配管の端部が前記第2の燃料タンクの底面から上方に突出する突出部が形成され、前記突出部には少なくとも1個の燃料流出孔が形成されていることを特徴とする燃料タンク構造。
  2. 前記燃料流出孔の孔径は、前記燃料配管への流出が許容できる泡の上限の径に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料タンク構造。
  3. 前記突出部の下部領域に形成された前記燃料流出孔の径は、前記突出部の上部領域に形成された前記燃料流出孔の径より大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料タンク構造。
  4. 前記第1の給油口と前記第2の給油口とは同一高さに配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料タンク構造。
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