JP2016112603A - ルーフレール材およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミニウム素地が外観に現れた中空押出材からなり、押出の溶着部によって外観品質が損なわれないルーフレール材を提供する。【解決手段】アルミニウム製中空押出材からなり、車両のルーフパネル外面の左右の縁に車両の前後方向に延びる態様で取り付けられるルーフレール材10であり、前記ルーフレール材10の取り付け状態において上方および車両の側方に向いた領域12、13を主要外観領域Aとするとき、前記中空押出材の溶着部が、主要外観領域A外および/または主要外観領域A内の角部15に形成され、角部15を除く主要外観領域A内に溶着部が形成されておらず、少なくとも前記主要外観領域Aの表面が研磨されている。【選択図】 図2

Description

本発明は車両のルーフパネルに取り付けられるルーフレールを構成するルーフレール材およびその製造方法に関する。
車両用ルーフレールは専ら荷物を積載するために使用されてきたが、近年では装飾を主目的として取り付けられることがある。このため、ルーフレールの外観は製品価値を左右する要素として重視される傾向がある。
ルーフレール材としては、軽量で成形性が良いことからアルミニウム製中空押出材が用いられている(特許文献1参照)。また、アルミニウムは美しい金属光沢を有していることから、前記中空押出材は表面を研磨して光沢度を高め、アルミニウム素地を外観に現して使用される。
前記中空押出材はポートホールダイス等のホローダイスを用いて作製される(特許文献2参照)。
特開2007−253928号公報 特開平9−271834号公報
ポートホールダイスでは複数のメタルホールに分かれた材料が溶着室内で溶着して中空部が形成されるので、溶着の痕跡が押出方向に沿ってライン状に形成されることは避けられない。
図1Aに示すように、ルーフレール2はルーフパネル1の左右側縁部に前後方向に沿って取り付けられるので、押出方向に沿って形成される溶着部は車両の側方からよく見える。しかも、前記溶着部は曲げ加工や研磨によって強調されて目立ち易くなるので、アルミニウム素地を外観に現したルーフレール材の外観品質を左右する要因となる。
引用文献2に記載されたポートホールダイスは、溶着室のメタルフローの悪い部分に突出部を設けて、押出材の溶着部に向かって流れるメタル量を増大させることにより、溶着部を目立たなくしている。しかし、外観が重視されるルーフレール材の作製には不十分である。
本発明は、上述した背景技術に鑑み、アルミニウム素地が外観に現れた中空押出材からなり、押出の溶着部によって外観品質が損なわれないルーフレール材およびその製造方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明は下記[1]〜[6]に記載の構成を有する。
[1]アルミニウム製中空押出材からなり、車両のルーフパネル外面の左右の縁に車両の前後方向に延びる態様で取り付けられるルーフレール材であり、
前記ルーフレール材の取り付け状態において上方および車両の側方に向いた領域を主要外観領域とするとき、前記中空押出材の溶着部が、主要外観領域外および/または主要外観領域内の角部に形成され、角部を除く主要外観領域内に溶着部が形成されておらず、
前記主要外観領域の少なくとも一部の表面が研磨されていることを特徴とするルーフレール材。
[2]前記主要外観領域における研磨後の光沢度が250以上である前項1に記載のルーフレール材。
[3]研磨された主要外観領域に陽極酸化皮膜が形成され、該主要外観領域における光沢度が200以上である前項1に記載のルーフレール材。
[4]車両のルーフパネルの外面に取り付けられるルーフレール材がアルミニウム製中空押出材からなり、前記ルーフレール材の取り付け状態において上方および車両の側方に向いた領域を主要外観領域とするとき、
前記中空押出材の外面を成形するベアリング孔を有する雌型と、前記中空押出材の内面を成形するマンドレルを有し、該マンドレルを支持する脚部が主要外観領域以外に対応する部分および/または主要外観領域内の角部に対応する部分に形成され、角部を除く主要外観領域内に対応する部分に脚部が形成されていない雄型とを組み合わせたホローダイスを用い、アルミニウムを押出して中空押出材を成形する押出工程と、
前記押出工程により成形した中空押出材の少なくとも主要外観面を研磨する研磨工程とを行うことを特徴とするルーフレール材の製造方法。
[5]前記研磨工程において、主要外観領域の光沢度が250以上となるように研磨する前項4に記載のルーフレール材の製造方法。
[6]前記研磨工程後の中空押出材に陽極酸化処理を施し、主要外観領域の光沢度が200以上となる陽極酸化皮膜を形成する前項4または5に記載のルーフレール材の製造方法。
上記[1]に記載のルーフレール材は、溶着部が主要外観領域外および/または主要外観領域内の角部に形成され、角部を除く主要外観領域内に溶着部が形成されてない。主要外観領域外は人目につきにくい部分であるから、溶着部が形成されていても外観品質は損なわれない。また、主要外観領域内でも角部はもともと外観上押出方向に線状の変化が見られる部分であるため、溶着部の有無が外観品質の良否にさほど影響を与えず、角部に溶着部が形成されていても外観品質は損なわれない。即ち、溶着部は、溶着部が形成されていても外観品質が損なわれない部分にのみ形成されており、中空押出材において必然的に形成される溶着部が外観品質を低下させることがない。また、溶着部は研磨によって目立ち易くなるが、外観品質が重視される部分に溶着部が存在しないので、研磨による外観品質の低下がなく、アルミニウムの金属光沢を生かした外観が得られる。
上記[2]に記載のルーフレール材は、研磨後の光沢度が250以上であるから、金属光沢を呈する良好な外観品質を有している。
上記[3]に記載のルーフレール材は、陽極酸化皮膜が形成された状態で光沢度が200以上であるから、外観品質を保持しつつ優れた耐食性を有する。
上記[4]に記載のルーフレール材の製造方法によれば、押出工程において用いるホローダイスは、雄型のマンドレルを支持する脚部が、中空押出材の主要外観領域以外に対応する部分および/または主要外観領域内の角部に対応する部分に形成され、角部を除く主要外観領域内に対応する部分に脚部が形成されていない。押し出した中空押出材は上記の脚部の位置に対応する部分に溶着部が形成されている。さらに、研磨工程において中空押出材の主要外観領域の光沢度を高めることができる。これらの工程によって製造されるルーフレール材は、溶着部があっても外観品質が損なわれない部分にのみ溶着部が形成されているため、押出において必然的に形成される溶着部が外観品質を低下させることがない。また、溶着部は研磨によって目立ち易くなるが、外観品質が重視される部分に溶着部が存在しないので、研磨によって外観品質が損なわれることなくアルミニウムの金属光沢を生かした外観のルーフレールを製造することができる。
上記[5]に記載のルーフレール材の製造方法によれば、光沢度が250以上の金属光沢を呈する外観品質を有するルーフレール材を製造できる。
上記[6]に記載のルーフレール材の製造方法によれば、光沢度が200以上の金属光沢を呈し、かつ陽極酸化皮膜により耐食性の高いルーフレール材を製造できる。
ルーフレールを取り付けた車両の側面図である。 図1Aの正面図である。 本発明の一実施形態であるルーフレール材の斜視図である。 図2のルーフレール材を成形するポートホールダイスの分解斜視図である。 図3Aのポートホールダイスの断面図である。 図2のルーフレール材の断面上で図3Aのダイスの脚部の位置を示した図である。 図2のルーフレール材の断面上で他の態様のダイスの脚部の位置を示した図である。 ルーフレール材における他の角部形状を示す断面図である。 ルーフレール材におけるさらに他の角部形状を示す断面図である。 ルーフレール材の他の取り付け態様を示す側面図である。 ルーフレール材の他の形状および主要外観領域を示す断面図である。 ルーフレール材のさらに他の形状および主要外観領域を示す断面図である。 ルーフレール材のさらに他の形状および主要外観領域を示す断面図である。 比較例のルーフレール材の断面図上でダイスの脚部の位置を示した図である。である。 曲げ加工されたルーフレール材の側面図である。
図1Aおよび図1Bは、車両のルーフパネル1の外面の左右縁部に一対のルーフレール2を車両の前後方向に沿って取り付けた状態を示している。前記ルーフレール2はアルミニウム製中空押出材からなるルーフレール材10の両端を閉塞する加工が施された中空体である。
図2に示すように、前記ルーフレール材10は、底面11と上面12とが平行で、車両の側面側に位置する外側側面13が下拡がりに傾斜し、車両の中心側に位置する内側側面14が底面11に対して垂直な台形断面を有している。前記ルーフレール材10は底面11が車両のルーフパネル1に接触する状態で取り付けられている。
前記ルーフレール材10はホローダイスを用いた押出成形によって作製される。図3Aおよび図3Bはホローダイスの一種であるポートホールダイス20を示している。前記ポートホールダイス20は、中空押出材の外周面を成形するベアリング孔22を有する雌型21と、中空押出材の内面を成形するマンドレル32を有する雄型31とを組み合わせたダイスである。前記雌型21は雄型31との合わせ面23に円形の凹部24を有し、凹部24の底面にベアリング孔22が穿設されている。前記雄型31は雌型21との合わせ面33から突出するマンドレル32が2本の脚部34に支持され、ポートホール35は脚部34によって二分されている。前記雌型21と雄型31を組み立てて両者の合わせ面23、33を当接させると、雌型21のベアリング孔22に雄型のマンドレル32が挿入されて両者間に中空押出材10の断面形状に対応する成形用間隙40が形成されるとともに、雌型21の凹部24が2つのポートホール35と連通状態で閉塞されて溶着室41が形成される。
前記ポートホールダイス20を用いたアルミニウムの押出において、アルミニウムは雄型31の2つのポートホール35から溶着室41に流れ込み、2つのメタルフローが溶着して一体となり、成形用間隙40から中空材として押し出される。2つのメタルフローの溶着部は雄型31の2本の脚部34に対応する位置であり、成形した中空押出材10には2本のライン状の溶着部として現れる。前記溶着部は加工度やメタル温度等が他の部分と異なるために他の部分とは異なる金属組織が形成され、金属組織の違いは視認可能となる場合がある。
一般に、押出材は表面に微細な凹凸があり光沢度が低いため、アルミニウム素地が外観に現れる製品では表面を研磨して光沢度を高めることで外観品質を高めている。しかし、研磨によって表面の光沢度を高めると、前記溶着部は強調されて目立ち易くなる。また、ルーフパネルが曲面で形成されている場合は、ルーフパネルの曲線に沿うようにルーフレール材が曲げ加工されるが、曲げ加工によっても溶着部が目立ち易くなる。なお、図1Aのルーフパネル1は緩やかな曲面となっており、ルーフレール材10はルーフパネルに沿った曲げ加工がなされている。
本発明は、中空押出材からなるルーフレール材において必然的に形成され、かつ曲げ加工や研磨によって強調される溶着部の位置を規定し、特定の位置に溶着部を形成することによって外観品質の低下を避けている。
本発明においては、ルーフレール材10がルーフパネル1外面の左右の縁に車両の前後方向に延びる態様で取り付けられた状態において、上方および車両の側方に向いた領域をルーフレール材10の主要外観領域Aと定義する。前記溶着部の形成が許容される部分は、主要外観領域A外および主要外観領域A内の角部である。前記溶着部の形成が許容されない部分は、角部を除く主要外観領域A内である。
前記主要外観領域Aは車両の側方から視認される、あるいは視認されやすく人目につきやすい部分であり、外観品質が重視される部分である。しかし、角部はもともと外観上押出方向に線状の変化が見られる部分であるので溶着部の有無は外観品質の良否にさほど影響を与えず、主要外観領域A内の角部に溶着部が形成されていても外観品質は損なわれない、と判断することができる。一方、主要外観領域A外の領域、即ち、下方および車両の中心方に向いた領域は車両の側方から視認できない、あるいは視認されにくく人目につきにくい部分であるため、主要外観領域Aよりも外観品質が重視されない。主要外観領域A外は外観品質が重視されないので、溶着部が形成されていてもルーフレール材の外観品質は損なわれない、と判断することができる。
以上より、本発明のルーフレール材は、溶着部が主要外観領域A外および/または主要外観領域A内の角部に形成され、かつ角部を除く主要外観領域A内に溶着部が形成されていないことが条件となる。
図2に示すルーフレール材10は、上面12が上方に向き、外側側面13が車両の側方を向いており、上面12および外側側面13が主要外観領域Aである。また、前記上面12と外側側面13とによって形成される角部15が主要外観領域A内の角部である。従って、前記ルーフレール材10において溶着部の形成が許容されるのは、底面11、内側側面14および角部15である。また、上面12と内側側面14によって形成される角部16、および底面11と外側側面13とによって形成される角部17にも溶着部の形成が許容される。前記角部16、17は主要外観領域Aと非主要外観領域との境界線上にあるが、主要外観領域A内であっても角部は溶着部の形成が許容されるので、これらの角部16、17においても溶着部の形成が許容される。
上述したように、溶着部の位置は雄型31の脚部34の位置に対応するので、脚部34の位置を設定することにより溶着部の位置を決定することができる。図3Aおよび図3Bのポートホールダイス20は、2本の脚部34を角部16、17の対応位置に形成し、溶着部が角部16,17に形成されるようにしている。図4は前記ルーフレール材10の断面に、対角線d1で表されるポートホールダイス20の2本の脚部34の位置を重ね合わせて示している。
ポートホールダイスにおける脚部の数は限定されない。例えば、図3Aおよび図3Bのポートホールダイス20に、底面11と内側側面14との角部18に対応する位置に3つ目の脚部を追加することができる。前記3つ目の脚部の位置は図4において破線d2で表されている。また、図5は4つの脚部の形成例であり、前記ルーフレール材10の断面に重ねた2本の対角線d1、d3が脚部の位置を表し、4つの角部15、16、17、18に溶着部を形成した例である。
本発明において、ルーフレール材の角部は、図2に示されている平面同士の交差によって形成される角張った形状に限定されない。図6に示すような、先端に丸みをつけた角部50も含まれる。さらには曲面同士の交差によって形成される角部や、曲面と平面の交差によって形成される角部も含まれ、それぞれに角張った角部および丸みを帯びた角部がある。図7は、曲面51、52同士の交差によって形成される丸みを帯びた角部53であり、角部53の曲率半径は曲面51、52の曲率半径よりも小さい。
本発明のルーフレール材の断面形状は四角形に限定されない。ルーフレール材は、図1Aおよび図1Bに示すように、底面をルーフパネルに直付けする他、支持脚を介在させて車両に取り付けることができるので、底面がフラットであることにも限定されない。図8は、支持脚55を介してルーフパネル1に取り付けたルーフレール材56の例である。断面が四角形以外のルーフレール材においても、取り付け状態において上方および車両の側方に向いた領域が主要外観領域である。図9〜図11はルーフレール材の他の断面形状例であり、取り付け状態において車両の側方が図面の右側に表されている。図9のルーフレール材60は車両の側方に向いた面が斜面61となされた直角三角形であり、斜面61が主要外観領域Aである。図10のルーフレール材62は車両の内方に向いた面が斜面63となされた逆直角三角形であり、直角をなす上面64および側面65が主要外観領域Aである。図11のルーフレール材66は円形であり、中心を通る鉛直線Vの外側の弧面67が主要外観領域Aである。
本発明のルーフレール材は、主要外観領域Aの少なくとも一部が研磨されていることが条件である。アルミニウム素地が外観に現れるルーフレール材は表面を研磨して高い光沢度を得ることで外観品質が高められるが、その一方で研磨によって溶着部の存在が強調されるので、溶着部の位置を規定することによって得られる効果が未研磨の押出材よりも顕著であり適用意義が大きい。従って、溶着部の位置を規定することによって、研磨による外観品質の向上効果が損なわれることなく十分に享受できる。研磨によって得られる光沢度は限定されないが、60度鏡面光沢度(JIS Z 8741)によって定義される光沢度が250以上となされたルーフレール材への適用意義が大きく、金属光沢を呈する良好な外観品質が得られる。光沢度が300以上となされたルーフレール材はさらに適用意義が大きい。また、研磨方法は限定されず、バフ研磨、化学研磨、電解研磨等周知の方法により行い、2種以上の方法を組み合わせて研磨しても良い。
研磨したルーフレール材は、アルミニウム素地が外観に現れている限り、表面に皮膜を形成することができる。陽極酸化皮膜はアルミニウム材の耐食性を向上させる皮膜であり、車両の外面に取り付けられるルーフレール材に適した皮膜である。アルミニウムに陽極酸化処理を施すと光沢度が低下するが、アルミニウムの光沢を生かす上で、陽極酸化皮膜形成後も光沢度が200以上であることが好ましい。陽極酸化処理条件は限定されず、200以上の光沢度が得られる条件として、バフ研磨、化学研磨を行い光沢度を430以上としたものに硫酸陽極酸化処理をしたものを例示できる。
また、アルミニウム素地を外観に現せる皮膜として、透明樹脂による塗膜を例示できる。
A6063を用い、図2に示す断面台形の中空のルーフレール材10をポートホールダイスにより押出成形した。ルーフレール材10の断面形状は各例共通であり、使用したポートホールダイスは雄型の脚部の数と位置のみが異なる。
(実施例1、2)
図3Aおよび図3Bに示したポートホールダイス20を用いた。即ち、雄型31はルーフレール材10の2つの角部16、17の対応位置に脚部34を有し、図4に示したように、成形したルーフレール材10は前記角部16、17に溶着部が形成され、主要外観領域A内に溶着部は存在しない。
(実施例3、4、5)
実施例1、2とは、雄型の脚部の位置および数の異なるポートホールダイス(図示なし)を用いた。使用した雄型は、図5に参照されるように、ルーフレール材10の2本の対角線d1、d3上に4つの脚部を有する。成形したルーフレール材10は4つの角部15、16、17、18に溶着部が形成され、主要外観領域A内は角部15にのみ溶着部が存在する。
(比較例1,2、3)
実施例1、2とは、雄型の脚部の位置および数の異なるポートホールダイス(図示なし)を用いた。使用した雄型は、図12に参照されるように、ルーフレール材10の1本の対角線d1上と、角部18からその対面である外側側面13に延びる直線d4上とに4つの脚部を有する。成形したルーフレール材10は3つの角部16、17、18および外側側面13に溶着部が存在する。
表1に、各例のルーフレール材の雄型の脚部(溶着部)の位置および数を示す。
各例で成形したルーフレール材は200℃×3時間のエージング後に長さ2,000mmに切断し、図13に示すように、曲げ量W60mmの曲げ加工を施した。
次いで、前記ルーフレール材の全外周面をバフ研磨し、さらに化学研磨した。これらの研磨においては、意図的に研磨条件を変えて光沢度に差が生じるようにした。研磨後、堀場製作所製グロスチェッカーIG−410で主要外観領域A内の3箇所で光沢度を測定し、3箇所の平均値(一桁目を四捨五入)をそのルーフレール材の光沢度とした。また、前記光沢度300以上を◎、200以上300未満を○、200未満を×と判定した。これらの結果を表1に示す。
研磨したルーフレール材の光沢ムラを以下の基準で判定した。判定結果を表1に示す。
◎:目視で、手に持って、見る角度や光の当たり方を変えて確認しても、溶着部の光沢ムラが確認できないもの。
○:目視で、手に持って、見る角度や光の当たり方を変えて確認すると、薄く溶着部のムラが確認できる場合があるが、通常は視認できないもの。
△:目視で、手で持って、確認すると、容易に溶着部のムラが確認できるが、1m離れると確認できないもの。
×:目視で、1m離れた場所からでも、溶着部のムラが確認できるもの。
実施例1〜4および比較例1〜3のルーフレール材は、研磨後に硫酸陽極酸化処理を施し、膜厚10μmの陽極酸化皮膜を形成した。陽極酸化処理後のルーフレール材について、研磨後と同じ手法で光沢度を測定し、同じ基準で光沢度および光沢ムラを判定した。判定結果を表1に示す。
さらに、光沢度判定および光沢ムラ判定の結果に基づいて、各試験用ルーフレール材を総合判定した。判定基準は以下のとおりである。
◎:光沢度判定および光沢ムラ判定が共に◎
○:光沢度判定および光沢ムラ判定のうちの評価の低いものが○
△:光沢度判定および光沢ムラ判定のうちの評価の低いものが△
×:光沢度判定および光沢ムラ判定のうちの評価の低いものが×
Figure 2016112603
表1より、各実施例は主要外観領域において高い外観品質を有していることを確認した。
本発明はアルミニウムの金属光沢が外観に現されたルーフレール材に適用できる。
1…ルーフパネル
2…ルーフレール
10、56、60、62、66…ルーフレール材(中空押出材)
12…上面(主要外観領域)
13…外側側面(主要外観領域)
15、16、17、18、50、53…角部
20…ポートホールダイス
21…雌型
31…雄型
32…マンドレル
34…脚部
A…主要外観領域

Claims (6)

  1. アルミニウム製中空押出材からなり、車両のルーフパネル外面の左右の縁に車両の前後方向に延びる態様で取り付けられるルーフレール材であり、
    前記ルーフレール材の取り付け状態において上方および車両の側方に向いた領域を主要外観領域とするとき、前記中空押出材の溶着部が、主要外観領域外および/または主要外観領域内の角部に形成され、角部を除く主要外観領域内に溶着部が形成されておらず、
    前記主要外観領域の少なくとも一部の表面が研磨されていることを特徴とするルーフレール材。
  2. 前記主要外観領域における研磨後の光沢度が250以上である請求項1に記載のルーフレール材。
  3. 研磨された主要外観領域に陽極酸化皮膜が形成され、該主要外観領域における光沢度が200以上である請求項1に記載のルーフレール材。
  4. 車両のルーフパネルの外面に取り付けられるルーフレール材がアルミニウム製中空押出材からなり、前記ルーフレール材の取り付け状態において上方および車両の側方に向いた領域を主要外観領域とするとき、
    前記中空押出材の外面を成形するベアリング孔を有する雌型と、前記中空押出材の内面を成形するマンドレルを有し、該マンドレルを支持する脚部が主要外観領域以外に対応する部分および/または主要外観領域内の角部に対応する部分に形成され、角部を除く主要外観領域内に対応する部分に脚部が形成されていない雄型とを組み合わせたホローダイスを用い、アルミニウムを押出して中空押出材を成形する押出工程と、
    前記押出工程により成形した中空押出材の少なくとも主要外観面を研磨する研磨工程とを行うことを特徴とするルーフレール材の製造方法。
  5. 前記研磨工程において、主要外観領域の光沢度が250以上となるように研磨する請求項4に記載のルーフレール材の製造方法。
  6. 前記研磨工程後の中空押出材に陽極酸化処理を施し、主要外観領域の光沢度が200以上となる陽極酸化皮膜を形成する請求項4または5に記載のルーフレール材の製造方法。
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