JP2016111785A - 電力変換回路の駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】短絡発生時に電力変換回路のスイッチング素子に流れる電流をより適切に抑制可能な電力変換回路の駆動装置を提供する。【解決手段】電力変換回路が備える電圧制御型のスイッチング素子Swp,Swnを駆動する電力変換回路の駆動装置DUであって、スイッチング素子のオフ状態からオン状態への切替えの開始時点から所定期間に渡って、スイッチング素子の導通制御端子であるゲート端子に印加される電圧を、スイッチング素子をオン状態に維持できる所定電圧に制限する制限手段と、所定電圧をスイッチング素子の情報に基づいて可変に設定する設定手段と、を備える。【選択図】 図2

Description

本発明は、電力変換回路の備える電圧制御型のスイッチング素子を駆動する駆動装置に関する。
電力変換回路の駆動装置として、電力変換回路のスイッチング素子が短絡して規定値以上の電流が流れた場合に、スイッチング素子の導通制御端子に印加する電圧を所定電圧にクランプして、スイッチング素子を流れる電流を制限するものがある。ただし、スイッチング素子を流れる電流が規定値以上となってからクランプ処理すると、クランプ処理されるまでのタイムラグに、スイッチング素子に規定値以上の電流が流れる。
そこで、特許文献1に記載の電力変換回路の駆動回路は、電力変換回路のスイッチング素子のオフ状態からオン状態への切替えの開始時点から規定時間に渡って、スイッチング素子の導通制御端子に印加する電圧を所定電圧に制限している。これにより、スイッチング素子を規定値以上の電流が流れる事態を抑制し、スイッチング素子の短絡耐量を低減している。
特許第5223758号公報
特許文献1に記載の駆動回路では、短絡故障が発生して導通制御端子の電圧が所定電圧となった時に、スイッチング素子の温度や製造のばらつきにより、電力変換回路のスイッチング素子を流れる電流は大きくばらつく。そのため、電力変換回路のスイッチング素子の短絡耐量は、短絡発生時にスイッチング素子を流れる電流のばらつきを考慮して、最も大きくなる場合の電流値よりも大きくしなければならない。したがって、上記駆動回路が適用されるスイッチング素子は、短絡耐量を低減する余地がある。
本発明は、上記実情に鑑み、短絡発生時に電力変換回路のスイッチング素子に流れる電流をより適切に抑制可能な電力変換回路の駆動装置を提供することを主たる目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、電力変換回路が備える電圧制御型のスイッチング素子を駆動する電力変換回路の駆動装置であって、前記スイッチング素子のオフ状態からオン状態への切替えの開始時点から第1時間に渡って、前記スイッチング素子の導通制御端子に印加される電圧を、前記スイッチング素子をオン状態に維持できる所定電圧に制限する制限手段と、前記所定電圧を、前記スイッチング素子の情報に基づいて可変に設定する設定手段と、を備える。
本発明によれば、スイッチング素子のオフ状態からオン状態への切替えの開始時点から第1時間に渡って、スイッチング素子の導通制御端子に印加される電圧が所定電圧に制限される。すなわち、短絡故障が発生した場合には、導通制御端子に印加される電圧は所定電圧となる。
ここで、所定電圧が一定の場合、短絡発生時に電力変換回路のスイッチング素子に流れる電流は、スイッチング素子の温度や製造のばらつきといったスイッチング素子の情報に応じてばらつく。よって、所定電圧を一定にすると、スイッチング素子の状態によっては過剰な短絡電流が流れることになる。
そこで、所定電圧をスイッチング素子の情報に基づいて可変に設定する。これにより、導通制御端子に印加される電圧が、スイッチング素子の状態に応じた電圧に制限されるため、短絡電流を適切に抑制することができる。ひいては、所定電圧を一定にする場合よりも、電力変換回路のスイッチング素子の短絡耐量を低減することができる。
電力変換回路のシステムの概略構成を示す図。 第1実施形態に係る駆動装置の回路構成を示す図。 温度25℃におけるIGBTのゲート電圧に対するコレクタ電流を示す図。 温度150℃におけるIGBTのゲート電圧に対するコレクタ電流を示す図。 IGBTのコレクタ電流の波形を示す図。 ゲート電圧に対するコレクタ電流のばらつきを示す図。 第1実施形態に係るゲート電圧の時間変化を示す図。 IGBTに電流が流れる場合のゲート電圧、及びフリーホイールダイオードに電流が流れる場合のゲート電圧を示す図。 従来の短絡保護動作時におけるゲート電圧及びコレクタ電流の時間変化を示す図。 第1実施形態に係る短絡保護動作時におけるゲート電圧及びコレクタ電流の時間変化を示す図。 ミラー電圧の電流依存性を示す図。 第2実施形態に係る駆動装置の回路構成を示す図。 第2実施形態に係るゲート電圧の時間変化を示す図。
電力変換回路の駆動装置を具現化した各実施形態について、図面を参照しつつ説明する。各実施形態に係る電力変換回路の駆動装置は、ハイブリッド車両や電気自動車に適用することを想定している。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
(第1実施形態)
まず、本実施形態に係る電力変換回路の構成について、図1を参照して説明する。車両の走行動力源であるモータジェネレータ100は、インバータIV及びコンバータCVを介して高圧バッテリ12に接続されている。インバータIVは、高電位側のパワースイッチング素子Swp及び低電位側のパワースイッチング素子Swnの直列接続体が、3つ並列接続されて構成されている。そして、これら各パワースイッチング素子Swp,Swnの接続点が、モータジェネレータ100の各相にそれぞれ接続されている。また、コンバータCVは、コンデンサCと、高電位側のパワースイッチング素子Swp及び低電位側のパワースイッチング素子Swnの直列接続体と、これらパワースイッチング素子Swp,Swnの接続点と高圧バッテリ12とを接続するリアクトルLと、を備えている。
高電位側及び低電位側のパワースイッチング素子Swp,Swnのそれぞれの入出力端子間には、高電位側及び低電位側のフリーホイールダイオードFDp,FDnがそれぞれ接続されている。
上記インバータIVを構成するパワースイッチング素子Swp,Swnの導通制御端子であるゲート端子には、いずれもドライブユニットDU(駆動装置)が接続されている。これにより、パワースイッチング素子Swp,Swnは、ドライブユニットDUを介して、低圧バッテリ14を電源とする制御装置16によって駆動される。なお、パワースイッチング素子Swp,Swnが、電圧制御型のスイッチング素子に相当する。
制御装置16は、図示しない各種センサの検出値等に基づき、インバータIVのU相、V相、及びW相のそれぞれについてのパワースイッチング素子Swpを操作する操作信号gup,gvp,gwpと、パワースイッチング素子Swnを操作する操作信号gun,gvn,gwnと、を生成し出力する。また、コンバータCVのパワースイッチング素子Swp、Swnを操作する操作信号gcp,gcnを生成し出力する。これにより、パワースイッチング素子Swp,Swnは、ドライブユニットDUを介して制御装置16により操作される。これら高電位側の操作信号gup,gvp,gwp、gcpのそれぞれと、低電位側の操作信号gun,gvn,gwn、gcnのそれぞれとは、高電位側のパワースイッチング素子Swpと低電位側のパワースイッチング素子Swnとを互いに相補的に駆動するものである。すなわち、いずれか一方の操作信号がオン状態とするための信号である期間、他方の操作信号がオフ状態とするための信号となる。
なお、インバータIVやコンバータCVを備える高圧システムと、制御装置16を備える低圧システムとは、図示しないフォトカプラ等の絶縁手段によって絶縁されており、上記操作信号は、絶縁手段を介して高圧システムに出力される。
上記パワースイッチング素子Swp,Swnは、いずれも、入力端子及び出力端子が一義に定義されており、出力端子から入力端子への電流の流通を阻止するスイッチング素子である。詳しくは、パワースイッチング素子Sw(Swp,Swnの総括表記)は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)にて構成されており、入力端子はコレクタ端子、出力端子はエミッタ端子、導通制御端子はゲート端子である。
IGBTは、そのコレクタ端子とエミッタ端子との間に流れる電流や、フリーホイールダイオードFDp、FDnに流れる電流と相関を有する微少電流を出力するセンス端子STを備えている。IGBTのコレクタ端子とエミッタ端子間を電流が流れている場合と、フリーホイールダイオードFDp,FDnを流れている場合とで、センス端子STを流れる微小電流の向きは逆になる。センス端子STのこの機能は、IGBTとして、ダイオード内蔵型のものを用いるために実現されるものである。すなわち、本実施形態では、高電位側のIGBT及び高電位側のフリーホイールダイオードFDpは、互いに同一の半導体基板に隣接して形成されており、低電位側のIGBT及び低電位側のフリーホイールダイオードFDnは、互いに同一の半導体基板に隣接して形成されている。
次に、ドライブユニットDUの回路構成につて、図2を参照して説明する。ドライブユニットDUは、オン経路20、オフ経路30、ソフト遮断経路40、オフ保持経路50、クランプ回路60、及び制御回路10を備える。
オン経路20は、充電用スイッチング素子21、定電流源22、抵抗23、オペアンプ24及び抵抗25を含む。抵抗25は、電圧Vomを供給する電源70に直列に接続されている。定電流源22は、抵抗25とIGBTのエミッタ端子との間に接続されている。また、抵抗23は、電源70に直列に接続されている。充電用スイッチング素子21は、PチャネルMOSトランジスタであり、充電用スイッチング素子21のソース端子は抵抗23及びオペアンプ24の反転入力端子に接続されており、ドレイン端子はIGBTのゲート端子に接続されている。また、充電用スイッチング素子21のゲート端子は、オペアンプ24の出力端子に接続されている。オペアンプ24の非反転入力端子は、抵抗25と定電流源22との接続点に接続されている。オペアンプ24のオンオフは、制御回路10により制御される。オペアンプ24がオン(動作状態)になると、充電用スイッチング素子21を介してIGBTのゲートに一定の電流が流れ、IGBTのゲートに正の電荷を充電する。すなわち、本実施形態に係るドライブユニットDUは、定電流式の駆動装置である。
オフ経路30は、放電用スイッチング素子31及び放電用抵抗32を含む。放電用スイッチング素子31は、NチャネルMOSトランジスタであり、制御回路10によりオンオフされる。放電用スイッチング素子31のドレイン端子は放電用抵抗32に接続されており、ソース端子はIGBTのエミッタ端子に接続されている。放電用抵抗32は、放電速度を調整する抵抗であり、放電用スイッチング素子31のドレイン端子とIGBTのゲート端子との間に接続されている。放電用スイッチング素子31がオン状態になると、IGBTのゲートから放電用抵抗32を介して、正の電荷が放電される。
ソフト遮断経路40は、ソフト遮断用スイッチング素子41及びソフト遮断用抵抗42を含む。ソフト遮断用スイッチング素子41は、NチャネルMOSトランジスタであり、制御回路10によりオンオフされる。ソフト遮断用スイッチング素子41のドレイン端子はソフト遮断用抵抗42に接続されており、ソース端子はIGBTのエミッタ端子に接続されている。ソフト遮断用抵抗42は、ソフト遮断用スイッチング素子41とIGBTのゲート端子との間に接続されている。ソフト遮断用抵抗42は、ソフト遮断経路40の放電速度をオフ経路30の放電速度よりも遅くするための抵抗であり、放電用抵抗32よりも抵抗値が大きい。ソフト遮断用スイッチング素子41がオン状態になると、IGBTのゲートからソフト遮断用抵抗42を介して、オフ経路30の放電速度よりも遅い速度で正の電荷が放電される。
これは、コレクタ電流が過大である状況下において、IGBTをオン状態からオフ状態へと切り替える速度、すなわちコレクタとエミッタ間の遮断速度を大きくすると、サージが過大となるおそれがあることに鑑みたものである。このため、コレクタ電流が規定値よりも大きくなった場合には、オフ経路30よりもソフト遮断経路40を優先して、IGBTのゲートから正の電荷を放電させる。
オフ保持経路50は、NチャネルMOSトランジスタのオフ保持用スイッチング素子51を備え、IGBTのオフ状態を維持する回路である。
クランプ回路60は、スイッチング素子61、オペアンプ62及び制限用電源63を備え、IGBTのゲート電圧(ゲート端子とエミッタ端子間に印加される電圧)を、制限用電源63の電圧であるクランプ電圧Vcp(所定電圧)に制限する回路である。
スイッチング素子61は、NチャネルMOSトランジスタであり、ドレイン端子はIGBTのゲート端子に接続され、ソース端子はIGBTのエミッタ端子に接続され、ゲート端子はオペアンプ62の出力端子に接続されている。制限用電源63は、オペアンプ62の非反転入力端子とIGBTのエミッタ端子との間に直列に接続されている。オペアンプ62の反転入力端子は、IGBTのゲート端子と接続されている。
オペアンプ62が作動状態の場合、IGBTのゲート電圧がクランプ電圧Vcpよりも低い状態では、スイッチング素子61はオフ状態になっている。IGBTのゲート電圧が上昇しクランプ電圧Vcpと等しくなると、スイッチング素子61はオン状態となる。これにより、IGBTのゲート電圧は、クランプ電圧Vcpに固定される。すなわち、IGBTのゲート電圧は、上アームと下アームの短絡が発生しても、クランプ電圧Vcpよりも高くならないように制限される。なお、このクランプ電圧Vcpは、IGBTをオン状態に維持する電圧である。
制御回路10は、図示しないフォトカプラ等の絶縁手段を介して、ドライブユニットDUに入力される上記操作信号gに基づき、オペアンプ24及び放電用スイッチング素子31を、相補的にオンオフすることでIGBTを駆動する。すなわち、操作信号gがオン操作を指令している場合は、オペアンプ24をオン且つ放電用スイッチング素子31をオフにして、IGBTのゲートに正の電荷を充電する。また、操作信号gがオフ操作を指令している場合は、オペアンプ24をオフ且つ放電用スイッチング素子31をオンにして、IGBTのゲートか正の電荷を放電させる。なお、操作信号gは、操作信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwn,gcp,gcnの総括表記である。
また、制御回路10は、IGBTのオフ状態からオン状態への切替えの開始時点から第1時間T1に渡って、オペアンプ62を作動状態にし、クランプ回路60を作動させる。すなわち、制御回路10は、操作信号がオフ操作指令からオン操作指令に切り替わった時点から第1時間T1に渡って、IGBTのゲート電圧を、IGBTをオン状態に維持できるクランプ電圧Vcpに制限する。これにより、IGBTのオフ状態からオン状態への切替え時に、上アームと下アームが短絡していたとしても、ゲート電圧はクランプ電圧Vcpよりも高くなることはなく、IGBTを流れるコレクタ電流を抑制できる。第1時間T1は、IGBTのオフ状態からオン状態への切替えによるサージ電流が収束するまでの時間よりも長い時間に、予め設定しておく。本実施形態では、制御回路10及びクランプ回路60が制限手段に相当する。
また、制御回路10は、IGBTのセンス端子STに直列に接続されたセンス抵抗71の電圧降下量から、IGBTのコレクタ端子からエミッタ端子に流れるコレクタ電流を検出する。制御回路10は、コレクタ電流の検出値が規定値よりも大きくなった場合に、クランプ回路60をフィルタ時間継続して作動させて、IGBTのゲート電圧をクランプ電圧Vcpにフィルタ時間に渡って制限する。そして、制御回路10は、コレクタ電流の検出値がフィルタ時間継続して規定値よりも大きい場合に、ソフト遮断用スイッチング素子41をオン状態にして、IGBTをオン状態からオフ状態へ移行させる。すなわち、制御回路10は、コレクタ電流が過電流となった状態が、IGBTのオフ状態からオン状態への切替えによる過渡状態ではなく、上アームと下アームが短絡したことによるものであると判定した場合に、IGBTを遮断する。フィルタ継続時間は、第1時間T1と同じ時間でもよいし、異なる時間でもよい。本実施形態では、制御回路10及びセンス抵抗71が電流検出手段に相当し、制御回路10、クランプ回路60及びソフト遮断経路40が遮断手段に相当する。
ここで、IGBTのゲート電圧に対するコレクタ電流には温度依存性がある。図3及び図4は、同じIGBTの25℃と150℃におけるゲート電圧に対するコレクタ電流を示す。図3及び図4に示すように、ゲート電圧が10V,12V,20Vのどの場合も、IGBTの温度が低い方のコレクタ電流が大きくなっている。すなわち、IGBTは、同じゲート電圧であっても、温度が低い方が大きなコレクタ電流を流せる特性がある。さらに、IGBTの製造のばらつきによっても、同じゲート電圧に対してコレクタ電流にばらつきが生じる。なお、このような特性は、IGBTに限らず、MOSトランジスタ等の他の電圧制御型のスイッチング素子でも同様である。
クランプ電圧Vcpを一定とすると、図5に示すような駆動電流をIGBTから出力させるためには、図6に示すように、クランプ電圧Vcpを、コレクタ電流が流れにくい高温時でも要求駆動電流を得られるような値に設定しなければならない。しかしながら、このようにすると、コレクタ電流が流れやすい低温時では、ゲート電圧がクランプ電圧Vcpに固定されたときに過度の電流が流れる。IGBTの短絡耐量は、ゲート電圧がクランプ電圧Vcpになった時に流れる最大のコレクタ電流Imaxよりも大きくする必要があるため、IGBTの短絡耐量は必要以上に大きくなる。
そこで、IGBTのゲート電圧を制限するクランプ電圧Vcpを、IGBTの情報に基づいて可変に設定する。詳しくは、制御回路10が、IGBTの情報に基づいて、クランプ回路60の制限用電源63の電圧を変化させる。本実施形態では、IGBTの情報としてミラー電圧の検出値を用いる。ミラー電圧は、IGBTの温度や製造のばらつきに応じて変化する値である。そのため、ミラー電圧の検出値に基づいてクランプ電圧Vcpを設定することにより、IGBTの温度や製造のばらつきに応じて、ゲート電圧がクランプ電圧Vcpになった時にIGBTに流れるコレクタ電流を制御できる。例えば、IGBTの温度が低い時には低いクランプ電圧Vcpが設定され、IGBTの温度が高い時には高いクランプ電圧Vcpが設定される。そのため、IGBTの状態に関わらず、ゲート電圧がクランプ電圧Vcpになった時にIGBTに流れる電流を同程度にすることができるため、従来よりもIGBTの短絡耐量を低減し、IGBTの体格及びコストを低減できる。本実施形態では、制御回路10が設定手段に相当する。
以下、クランプ電圧Vcpの可変設定の手法について説明する。IGBTのオフ状態からオン状態への開始時点から、次のオフ状態からオン状態への開始時点までをスイッチング期間とする。制御回路10は、N(自然数)回目のスイッチング期間におけるクランプ電圧Vcpを、N−1回目以前のスイッチング期間におけるミラー電圧の検出値に基づいて、可変に設定する。これにより、N回目のスイッチング期間におけるゲート電圧が、N−1回目以前のスイッチング期間におけるミラー電圧に準じて制限される。
具体的には、制御回路10は、N回目のスイッチング期間におけるクランプ電圧Vcpを、N−1回目以前のスイッチング期間におけるミラー電圧の検出値に対して所定量を増加させた値に設定する。このようにすることにより、短絡が発生していない通常時のミラー電圧がクランプ電圧Vcpよりも高くなるおそれがない。すなわち、通常時にIGBTを飽和させてしまうおそれがない。
N−1回目以前のスイッチング期間におけるミラー電圧のうち、N−1回目のスイッチング期間におけるミラー電圧は、IGBTの最新の状態を表している。よって、本実施形態では、図7に示すように、制御回路10は、N−1回目のスイッチング期間におけるミラー電圧の検出値に基づいて、N回目のスイッチング期間におけるクランプ電圧Vcpを設定する。
なお、N−1回目以前のスイッチング期間におけるミラー電圧の検出値によっては、N回目のスイッチング期間におけるクランプ電圧Vcpを、N−1回目のスイッチング期間におけるクランプ電圧Vcpから変化させなくてもよい。所定領域A(X(V)〜Y(V))内のミラー電圧の検出値に基づいて設定するクランプ電圧Vcpは、同じ値に設定してもよい。例えば、図7に示すように、N回目のスイッチング期間におけるミラー電圧が、N−1回目のスイッチング期間におけるミラー電圧を含む所定領域Aに入っている場合は、N+1回目のスイッチング期間におけるクランプ電圧Vcpを、N回目のスイッチング期間におけるクランプ電圧Vcpと同じ値にしてもよい。
さらに、制御回路10は、IGBTの初期動作時に短絡故障している場合でも、コレクタ電流を適切に抑制して短絡保護するために、クランプ電圧Vcpの初期値を適切な値に設定する。具体的には、制御回路10は、初期時に発生し得るミラー電圧よりも大きな所定範囲内の値、詳しくは初期時に発生し得るミラー電圧よりも少し大きい値に設定する。これにより、初期時に、短絡が発生していない場合にはIGBTを飽和させるおそれがなく、短絡が発生している場合にはコレクタ電流を適切に抑制できる。なお、初期時において、IGBTのコレクタ電流は必ず0(A)から流れるため、初期時に発生し得るミラー電圧は、コレクタ電流が閾値よりも低い時に発生し得るミラー電圧とする。閾値はコレクタ電流を0とみなせる値である。
また、制御回路10は、IGBTの出荷検査データ等のIGBTの特性を示すデータがある場合には、IGBTの特性に基づいてクランプ電圧Vcpの初期値を設定する。これにより、初期時にIGBTが短絡故障している場合でも、コレクタ電流が最適に抑制される。
次に、ミラー電圧の検出値を取得する手法について説明する。制御回路10は、ゲート電圧を監視している。IGBTのオン指令中に表れるミラー電圧の検出値を取得する場合、制御回路10は、IGBTのオフ状態からオン状態への切替えの開始時点から第2時間T2の経過後におけるゲート電圧を、ミラー電圧として検出する。この第2時間T2は、第1時間T1よりも短い時間であり、予めミラー電圧が表れると推定される時間である。
あるいは、IGBTのオン指令中に表れるミラー電圧の検出値を取得する場合、IGBTのオフ状態からオン状態への切替えの開始時点の後で、ゲート電圧の傾きが所定値よりも小さくなった時におけるゲート電圧を、ミラー電圧として検出する。所定値は傾きを0とみなせる値とする。これは、IGBTのゲート端子と制御回路10との間、又は制御回路10内に微分回路を設けることで実現できる。微分回路の出力値が0と見なせる値になったときのゲート電圧を、ミラー電圧として検出する。
また、ミラー電圧はIGBTのオフ指令中にも表れるので、オフ指令中に表れるミラー電圧の検出値を取得してもよい。図8(a)に示すように、IGBT側に電流が流れている状態でIGBTをオフにした場合、図8(c)に示すように、ゲート電圧にミラー電圧が表れる。これに対して、図8(b)に示すように、フリーホイールダイオード側に電流が流れている状態でIGBTをオフにした場合、図8(d)に示すように、ゲート電圧にミラー電圧が表れない。
よって、オフ指令中に表れるミラー電圧の検出値を取得する場合、制御回路10は、IGBT及びフリーホイールダイオードFDのうち、IGBTに電流が流れていると判断されるときに、IGBTのオン状態からオフ状態への切替え開始から終了までに発生するミラー電圧を検出する。具体的には、オン指令中に表れるミラー電圧の検出値を取得する場合と同様に、制御回路10は、IGBTのオン状態からオフ状態への切替えの開始時点から第3時間T3の経過後におけるゲート電圧を、ミラー電圧として検出する。あるいは、制御回路10は、IGBTのオン状態からオフ状態への切替えの開始時点の後で、ゲートで何津の傾きが所定値よりも小さくなった箇所におけるゲート電圧を、ミラー電圧として検出する。制御回路10は、センス端子STを流れる電流の向きによって、IGBT及びフリーホイールダイオードFDのどちら側を電流が流れているか判断する。なお、本実施形態では、制御回路10が電圧検出手段に相当する。
次に、本実施形態に係るドライブユニットDUの短絡保護動作を、従来のクランプ電圧Vcpを一定にしたドライブユニットの短絡保護動作と比較して説明する。図9(a)及び(b)に、従来のドライブユニットを適用した場合において、25℃及び150℃の短絡保護動作時におけるIGBTのゲート電圧とコレクタ電流を示す。図10(a)及び(b)に、本実施形態に係るドライブユニットDUを適用した場合において、25℃及び150℃の短絡保護動作時におけるIGBTのゲート電圧とコレクタ電流を示す。
従来のドライブユニット及び本実施形態に係るドライブユニットDUのどちらを適用する場合も、コレクタ電流が規定値よりも大きくなった時点で異常を検知し、短絡保護動作を開始する。従来のドライブユニットを適用した場合は、クランプ電圧Vcpが一定である。そのため、異常を検知した後、ゲート電圧をクランプ電圧Vcpにフィルタ時間継続して制限すると、25℃における短絡保護動作時のコレクタ電流Icmは、150℃における短絡保護動作時のコレクタ電流Icmよりも大きくなる。よって、低温の短絡保護動作時には、過剰なコレクタ電流IcmをIGBTに流すことになる。
これに対して、本実施形態に係るドライブユニットDUを適用した場合は、25℃におけるクランプ電圧Vcpは、150℃におけるクランプ電圧よりも低く設定される。そのため、25℃における短絡保護動作時のコレクタ電流Icmを、150℃における短絡保護動作時におけるコレクタ電流Icmと同程度に抑えることができる。よって、低温の短絡保護動作時でも、過剰なコレクタ電流IcmをIGBTに流すことがないため、従来のドライブユニットを適用する場合よりも、IGBTの短絡耐量を低減できる。
さらに、制御回路10は、異常を検出するための規定値を可変に設定する。図11(a)〜(c)に示すように、ゲート電圧がミラー電圧まで上昇すると、コレクタ電流が流れ始めるが、流れるコレクタ電流が大きいほど、ミラー電圧は高く持ち上がっている。そのため、ミラー電圧が比較的小さい場合、すなわち比較的小さい値のコレクタ電流が流れる場合に、規定値を比較的大きい値にすると、異常が早期に検出されないおそれがある。そこで、制御回路10は、可変に設定するクランプ電圧Vcpに応じて、異常を検出するための規定値を変える。詳しくは、制御回路10は、クランプ電圧Vcpが高いほど、規定値を大きくする。これにより、ミラー電圧が比較的低い場合でも、異常を早期に検知することができる。本実施形態では、制御回路10が可変手段に相当する。
以上説明した第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
・IGBTのミラー電圧に基づいて、IGBTのゲート電圧の制限値であるクランプ電圧Vcpを可変に設定する。これにより、ゲート電圧が、IGBTの温度や製造ばらつきに応じた電圧に制限されるため、短絡発生時におけるIGBTのコレクタ電流を適切に抑制することができる。ひいては、クランプ電圧Vcpを一定にする場合よりも、電力変換回路のIGBTの短絡耐量を低減することができる。
・N−1回目以前のスイッチング期間におけるミラー電圧に基づいて、クランプ電圧Vcpを設定することにより、N回目のスイッチング期間のゲート電圧が、N−1回目以前のスイッチング期間のミラー電圧に準じて制限される。よって、短絡発生時におけるIGBTのコレクタ電流をより適切に抑制できる。
・N−1回目のスイッチング期間におけるミラー電圧は、IGBTの最新の状態を表している。そのため、N−1回目のスイッチング期間のミラー電圧に基づいて、N回目のスイッチング期間のクランプ電圧Vcpを設定することにより、短絡発生時におけるIGBTのコレクタ電流をさらに適切に抑制できる。
・IGBTのコレクタ電流が規定値よりも大きくなった場合には、ゲート電圧の制限がフィルタ時間継続される。さらに、IGBTのコレクタ電流がフィルタ時間継続して規定値よりも大きい場合に、IGBTが遮断される。よって、IGBTを規定値よりも大きい電流が流れている状態が切替え時の過渡状態でない場合には、IGBTを流れるコレクタ電流を抑制したままIGBTを遮断できる。
・クランプ電圧Vcpに応じて規定値を変えることにより、短絡発生時のミラー電圧に応じて規定値が変化されるため、ミラー電圧が比較的低い場合でも異常を早期に検知することができる。ひいては、短絡発生時に早期にIGBTを遮断して、短絡時に流れる電流エネルギーを抑制できる。
・定電圧方式の駆動装置の場合、通電制御端子の電圧によりIGBTの容量を充電する充電電流が変化する。よって、ミラー電圧が高い場合には、充電電流が小さくなって充電時間が長くなり、通常時のスイッチング損失が増加するおそれがある。これに対して、定電流方式の駆動装置の場合、ミラー電圧が変化しても一定の電流でIGBTの容量を充電できる。よって、定電流方式でIGBTの容量を充電することにより、ミラー電圧が変化しても、通常時のスイッチング損失に影響を与えるおそれがない。
・IGBTのオフ状態からオン状態への切替えの開始時点から第1時間T1後におけるゲート電圧を検出することにより、ミラー電圧の検出値を容易に取得することができる。
・ゲート電圧の傾きを検出することにより、ミラー電圧の検出値を取得することができる。
・IGBT及びフリーホイールダイオードFDのうち、IGBT側を電流が流れている場合において、IGBTのオン状態からオフ状態への切替え開始から終了までの間に、ミラー電圧を検出することができる。
・IGBTの初期動作時において、IGBTのコレクタ電流は必ず0Aから流れる。よって、クランプ電圧Vcpの初期値を、IGBTを流れる電流が閾値よりも低いときに発生しうるミラー電圧よりも少し大きな値に設定することにより、初期時に短絡故障している場合でも、コレクタ電流を適切に抑制して短絡保護することができる。
・IGBTの出荷検査データ等に含まれるIGBTの特性に基づき、クランプ電圧Vcpの初期値を設定することにより、初期動作時に短絡故障している場合に、コレクタ電流を最適に抑制できる。
・クランプ電圧Vcpを、過去のスイッチング期間におけるミラー電圧の検出値よりも所定量増加させることにより、通常時にIGBTを飽和させるおそれがない。ひいては、通常時にIGBTのスイッチング損失を増加させるおそれがない。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態に係るドライブユニットDUについて、第1実施形態に係るドライブユニットDUと異なる点について説明する。第2実施形態では、N回目のスイッチング期間におけるクランプ電圧Vcpを、N−1回目以前のスイッチング期間におけるミラー電圧に基づいて設定する手法が異なる。
制御回路10は、N回目のスイッチング期間におけるクランプ電圧Vcpを、コレクタ電流の絶対値の増減に応じて、N−1回目以前のスイッチング期間におけるミラー電圧の検出値に対して所定量をそれぞれ増加又は減少させた値に設定する。すなわち、スイッチング素子の情報として、ミラー電圧の検出値とコレクタ電流の検出値を用いる。
図5に示すように、コレクタ電流は正弦波のように増減する。制御回路10は、N回目のスイッチング期間に流れるコレクタ電流の絶対値が、N−1回目のスイッチング期間におけるコレクタ電流の絶対値から増加すると判断する場合には、過去のスイッチング期間におけるミラー電圧の検出値に対して所定量を増加させる。一方、制御回路10は、N回目のスイッチング期間に流れるコレクタ電流の絶対値が、N−1回目のスイッチング期間におけるコレクタ電流の絶対値から減少すると判断する場合には、過去のスイッチング期間におけるミラー電圧の検出値に対して所定量を減少させる。
制御回路10は、例えば、N−1回目のスイッチング期間におけるコレクタ電流の絶対値が、N−2回目のスイッチング期間におけるコレクタ電流の絶対値から増加(減少)している場合には、N回目のスイッチング期間におけるコレクタ電流の絶対値が増加(減少)すると判断する。
以上説明した第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏するとともに、さらに以下の効果を奏する。
前回のスイッチング期間よりもコレクタ電流の絶対値が増加する場合には、クランプ電圧Vcpを過去のミラー電圧よりも高くすることにより、通常時のスイッチング損失を増加させることなく、短絡発生時にコレクタ電流を抑制できる。また、前回のスイッチング期間よりもコレクタ電流の絶対値が減少する場合には、クランプ電圧Vcpを過去のミラー電圧よりも低くすることで、短絡発生時にコレクタ電流を適切に抑制できる。よって、IGBTを流れるコレクタ電流が、前回のスイッチング期間よりも増加する場合でも減少する場合でも、ゲート電圧を適切に制限できる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態に係るドライブユニットDUについて、第1実施形態に係るドライブユニットDUと異なる点について説明する。
第3実施形態に係るドライブユニットDUの回路構成を図12に示す。第3実施形態に係るドライブユニットDUは、クランプ回路60を備えない。そして、第3実施形態に係るドライブユニットDUは、電源70の代わりに、可変の電圧を供給する可変電源80を備える。
制御回路10は、クランプ回路60を作動させる代わりに、可変電源80の電圧を変化させる。制御回路10は、IGBTのオフ状態からオン状態への切替えの開始時点から第1時間T1に渡って、可変電源80の電圧をVo1にし、第1時間T1の経過後から次の開始時点までの間、可変電源80の電圧をVo2(Vo1<Vo2)にする。これにより、IGBTのオフ状態からオン状態への切替え開始時点から第1時間T1の間、IGBTのゲート電圧はVo1に制限される。
また、コレクタ電流が規定値よりも大きくなった場合に、可変電源80の電圧をVo1にし、IGBTのゲート電圧を電圧Vo1にフィルタ時間に渡って制限する。そして、制御回路10は、コレクタ電流の検出値がフィルタ時間継続して規定値よりも大きい場合に、ソフト遮断用スイッチング素子41をオン状態にして、IGBTをオン状態からオフ状態へ移行させる。すなわち、可変電源80の電圧Vo1が、第1及び第2実施形態におけるクランプ電圧Vcpとなる。第3実施形態では、制御回路10及び可変電源80が制限手段に相当する。また、制御回路10、可変電源80及びソフト遮断経路40が遮断手段に相当する。
制御回路10は、図13に示すように、第1又は第2実施形態においてクランプ電圧Vcpを設定した手法と同様の手法により、電圧Vo1を可変に設定する。電圧Vo2は、第1又は第2実施形態における電圧Vomに相当し固定値でよい。
定電圧方式によりIGBTの容量を充電する場合、可変電源80の電圧Vo1を可変に設定すると、電圧Vo1の値によって充電電流が変化し、通常時のIGBTのスイッチング損失が増加するおそれがある。これに対して、定電流方式でIGBTの容量を充電する場合、可変電源80の電圧Vo1を可変に設定しても、電圧Vo1の値に関わらず一定の充電電流で充電されるため、通常時のIGBTのスイッチング損失を増加させるおそれがない。
以上説明した第3実施形態によれば、第1実施形態及び第2実施形態と同様の効果を奏する。また、第3実施形態では、定電流方式によるIGBTの容量の充電が特に有効である。
(他の実施形態)
・第1実施形態において、スイッチング素子の情報はミラー電圧の検出値に限らない。例えば、予めIGBTの温度とクランプ電圧Vcpとの対応関係を検査により取得しておく。そして、N−1回目以前のスイッチング期間において取得したIGBTの温度の検出値、及び上記対応関係に基づいて、N回目のスイッチング期間のクランプ電圧Vcpを設定するようにしてもよい。すなわち、スイッチング素子の情報として温度の検出値を用いてもよい。この場合も、N回目のスイッチング期間のクランプ電圧Vcpを設定する際には、N−1回目のスイッチング期間の温度情報を用いると最適である。同様に、第2実施形態において、スイッチング素子の情報として、IGBTの温度の検出値及びコレクタ電流の検出値を用いてもよい。
・ドライブユニットDUは、定電流式の駆動装置の方が有効であるが、定電圧式の駆動装置でもよい。ドライブユニットDUが定電圧式の駆動装置の場合、オン経路20は、電源70又は可変電源80とIGBTのゲート端子との間に、充電速度を調整する充電用抵抗及び充電用スイッチング素子を直列接続して構成できる。
・ドライブユニットDUの構成は、各実施形態で示したものに限らない。オン経路、オフ経路、及びソフト遮断経路の機能を実現できる構成であればよい。また、クランプ回路60は、IGBTのゲート電圧を所定電圧に制限する回路であればよい。
・電力変換回路は、図1に示したインバータIVやコンバータCVに限らない。例えば、高圧バッテリ12の電圧を降圧して低圧バッテリに印加する降圧コンバータであってもよい。
・電圧制御型のスイッチング素子は、IGBTに限らない。MOSトランジスタ等の他のスイッチング素子でもよい。
10…制御回路、60…クランプ回路、80…可変電源、DU…ドライブユニット。

Claims (14)

  1. 電力変換回路(IV,CV)が備える電圧制御型のスイッチング素子(Swp,Swn)を駆動する電力変換回路の駆動装置(DU)であって、
    前記スイッチング素子のオフ状態からオン状態への切替えの開始時点から第1時間に渡って、前記スイッチング素子の導通制御端子に印加される電圧を、前記スイッチング素子をオン状態に維持できる所定電圧に制限する制限手段(10,60,80)と、
    前記所定電圧を、前記スイッチング素子の情報に基づいて可変に設定する設定手段(10)と、を備えることを特徴とする電力変換回路の駆動装置。
  2. 前記開始時点から次の前記開始時点までをスイッチング期間とし、
    前記設定手段は、N(Nは自然数)回目の前記スイッチング期間における前記所定電圧を、N−1回目以前の前記スイッチング期間における前記スイッチング素子の情報に基づいて、可変に設定する請求項1に記載の電力変換回路の駆動装置。
  3. 前記設定手段は、N回目の前記スイッチング期間における前記所定電圧を、N−1回目の前記スイッチング期間における前記スイッチング素子の情報に基づいて、可変に設定する請求項2に記載の電力変換回路の駆動装置。
  4. 前記スイッチング素子の情報は、前記スイッチング素子のミラー電圧の検出値である請求項2又は3に記載の電力変換回路の駆動装置。
  5. 前記スイッチング素子の入力端子及び出力端子を流れる電流を検出する電流検出手段(10、71)と、
    前記電流検出手段により検出された前記電流の検出値が規定値よりも大きくなったことを条件として、前記導通制御端子に印加される電圧の前記所定電圧への制限をフィルタ時間継続するとともに、前記電流の検出値が前記フィルタ時間継続して前記規定値よりも大きい場合に、前記スイッチング素子をオフ状態へ移行させる遮断手段(10,40,60,80)と、を備える請求項1〜4のいずれかに記載の電力変換回路の駆動装置。
  6. 前記設定手段により設定された前記所定電圧に応じて、前記規定値を変える可変手段を備える請求項5に記載の電力変換回路の駆動装置。
  7. 前記スイッチング素子をオフ状態からオン状態へ切替える際に、定電流方式により前記スイッチング素子の容量を充電する請求項1〜6のいずれかに記載の電力変換回路の駆動装置。
  8. 前記開始時点から前記第1時間よりも短い第2時間の経過後に、前記導通制御端子の電圧をミラー電圧として検出する電圧検出手段(10)を備え、
    前記スイッチング素子の情報は、前記電圧検出手段により検出された前記ミラー電圧の検出値である請求項1〜7のいずれかに記載の電力変換回路の駆動装置。
  9. 前記開始時点の後で、前記導通制御端子の電圧の傾きが所定値よりも小さくなった時における前記導通制御端子の電圧をミラー電圧として検出する電圧検出手段(10)を備え、
    前記スイッチング素子の情報は、前記電圧検出手段により検出された前記ミラー電圧の検出値である請求項1〜7のいずれかに記載の電力変換回路の駆動装置。
  10. 前記スイッチング素子の入力端子と出力端子との間には、フリーホイールダイオードが接続されており、
    前記スイッチング素子及び前記フリーホイールダイオードのうち前記スイッチング素子側に電流が流れていると判断される場合に、前記スイッチング素子のオン状態からオフ状態への切替え開始から切替え終了までに発生するミラー電圧を検出する電圧検出手段(10)を備え、
    前記スイッチング素子の情報は、前記電圧検出手段により検出された前記ミラー電圧の検出値である請求項1〜7のいずれかに記載の電力変換回路の駆動装置。
  11. 前記設定手段は、前記所定電圧の初期値を、前記スイッチング素子の入力端子及び出力端子を流れる電流が閾値よりも低いときに発生し得るミラー電圧よりも大きな所定範囲内の値に設定する請求項1〜10のいずれかに記載の電力変換回路の駆動装置。
  12. 前記設定手段は、前記所定電圧の初期値を、前記スイッチング素子の特性に基づき設定する請求項11に記載の電力変換回路の駆動装置。
  13. 前記開始時点から次の前記開始時点までをスイッチング期間とし、
    前記設定手段は、N(Nは自然数)回目の前記スイッチング期間における前記所定電圧を、N−1回目以前の前記スイッチング期間におけるミラー電圧の検出値に対して所定量を増加させた値に設定する請求項1〜12のいずれかに記載の電力変換回路の駆動装置。
  14. 前記開始時点から次の前記開始時点までをスイッチング期間とし、
    前記設定手段は、N(Nは自然数)回目の前記スイッチング期間における前記所定電圧を、N回目の前記スイッチング期間において前記スイッチング素子の入力端子及び出力端子を流れる電流の絶対値が、N−1回目の前記スイッチング期間における前記電流の絶対値から増加するか減少するかの判断に応じて、N−1回目以前の前記スイッチング期間におけるミラー電圧の検出値に対して所定量をそれぞれ増加又は減少させた値に設定する請求項1〜12のいずれかに記載の電力変換回路の駆動装置。
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