JP2016111739A - エンコーダ付きモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】高いラビリンス効果を発揮できて軸受で発生する油性気体を効率良く捕捉することができると共に、軸受に余分なラジアル荷重が働かないようにして軸受寿命を延ばすことのできる、高信頼性のエンコーダ付きモータを提供する。【解決手段】モータシャフト10の外周面におけるエンコーダディスク部材110のハブ部111と転がり軸受41の内輪との間に、スペーサリング20の内周が圧入され、モータケーシング30の内周円筒壁33cに、ストッパ壁33dと協働して転がり軸受42の外輪の位置規制する軸受固定リング38が圧入され、スペーサリング20と軸受固定リング38の対向面間に、転がり軸受41から発生する油性気体の捕捉用のラビリンスが設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、モータシャフトの回転位置や回転速度などを精度良く検出することのできるエンコーダを備えたエンコーダ付きモータに関するものである。
例えば、産業用機械の駆動源として用いられるモータの場合、モータシャフトの回転角度検出を高精度に行う必要があり、高精度の回転角度検出手段として光学式のエンコーダが用いられることが多い。
この種のエンコーダ付きモータでは、通常、モータの反負荷側(モータシャフトから回転出力を取り出す負荷側に対しその反対側)にエンコーダが配置され、そのエンコーダを覆うようにエンコーダカバーが取り付けられている。
ところで、エンコーダを用いる場合、外部からエンコーダ部分に侵入しようとする塵埃等に対する防御の他に、エンコーダに近接配置された軸受から発生するグリスの蒸発成分に対する防御を講じる必要がある。軸受から蒸発する油分がエンコーダディスクに付着すると、エンコーダディスクの情報の読み取り精度が落ちるからである。この油分は、モータ駆動時の発熱によって暖められて蒸発し、エンコーダディスクなどに接触して冷やされて付着することが知られている。
この種の軸受から発生した油分に対する防御対策として、特許文献1に記載された技術が知られている。図12は特許文献1に記載されたエンコーダ付きモータの断面図、図13はその要部拡大図である。
図12に示すように、このエンコーダ付きモータ501は、モータ本体部502と、モータ本体部502の反負荷側(図12中の左側)に配置されたエンコーダ部503と、からなる。
モータ本体部502は、モータケーシング530の内部に、両端を軸受541、542によって回転自在に支持したモータシャフト510を配置したもので、モータケーシング530の軸方向の反負荷側の端部壁533の内周に反負荷側の軸受542が配置されている。そして、軸受542よりも反負荷側にエンコーダ600が配置され、それを覆うようにエンコーダカバー570が配置され、エンコーダ600はカバー内部空間580に収容されている。
図13に示すように、エンコーダ600は、モータシャフト510側に固定されたエンコーダディスク610と、LEDやフォトセンサ等の固定側の読み取り用光学手段602とから構成されている。エンコーダディスク610は、モータシャフト510の反負荷側の端部に嵌合固定したハブ608に固定されており、ハブ608は調整用のシム620を介して、反負荷側の軸受542の内輪を位置規制している。また、軸受542の外輪を固定しているモータケーシング530の反負荷側の端部壁533の内周には、ハブ608の外周に設けた環状鍔608aとの間にラビリンス650を形成する環状壁533aが設けられている。そして、このラビリンス650があることによって、軸受542側で発生する油性気体が、エンコーダ600側に侵入しないように防御している。
特許第5304464号公報
ところで、特許文献1に記載された図12及び図13に示すエンコーダ付きモータ501の場合、軸受542の外輪のスラスト方向の片側を、モータケーシング530の端部壁533に設けた反負荷側の環状壁533aで軸方向に位置規制しているだけなので、モータシャフト510に負荷側への引張力が作用した場合、軸受542が負荷側に動いてしまうおそれがあった。また、そのように軸受542が動いてしまうことを防ぐために、モータケーシング530の端部壁533の貫通孔の内周に軸受542の外輪を圧入嵌合することが考えられるが、そうすると、モータシャフト510の外周に軸受542の内輪を圧入嵌合した場合は、内輪と外輪が両圧入嵌合された状態となり、軸受542に余計なラジアル荷重が常時働くことになり、軸受寿命を短くする原因となる。
また、このエンコーダ付きモータ501の場合、モータケーシング530の端部壁533に直接形成された環状壁533aでラビリンス650を構成するため、相手側の環状鍔608aとの寸法管理が難しくなる。このため、ラビリンス650の間隙を大きく取らざるを得ない可能性があった。また、エンコーダディスク610の位置調整のためのシム620によって、ラビリンス620の間隙の調整も自動的に行われてしまうため、ラビリンス独自の調整ができず、最適なラビリンス効果を持たせることが難しかった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、高いラビリンス効果を発揮できて軸受で発生する油性気体を効率良く捕捉することができると共に、軸受に余分なラジアル荷重が働かないようにして軸受寿命を延ばすことのできる、高信頼性のエンコーダ付きモータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のエンコーダ付きモータは、モータケーシングの軸方向の一端側に、モータシャフトの回転角度を検出するエンコーダを備えたエンコーダ付きモータにおいて、前記モータケーシングの前記軸方向の一端に設けられ、内周側に前記モータシャフトが挿通される円筒壁と、前記円筒壁の内周面に外輪が嵌合されると共に、前記モータシャフトの外周面に内輪が嵌合され、前記モータケーシングに対して前記モータシャフトを回転自在に支持する転がり軸受と、前記モータシャフトの前記転がり軸受よりも前記軸方向の一端側に、前記モータシャフトと一体に回転するように設けられ、前記エンコーダを構成するハブ部と、前記モータシャフトの外周面における前記転がり軸受と前記ハブ部との間に圧入され、前記転がり軸受の内輪を前記軸方向に位置規制すると共に、前記ハブ部を前記軸方向に位置決めするスペーサリングと、前記円筒壁の内周面における前記転がり軸受の前記軸方向の他端に対応する位置に設けられたストッパ壁と、前記円筒壁の内周面における前記転がり軸受の前記軸方向の一端に対応する位置に圧入され、前記ストッパ壁と協働して前記転がり軸受の外輪を前記軸方向に位置規制する軸受固定リングと、を備え、前記スペーサリングと前記軸受固定リングとの対向面間に、前記転がり軸受から前記エンコーダに向けて侵入しようとする油性気体を捕捉するラビリンスを設けたことを特徴とする。
このように構成することで、スペーサリングと軸受固定リングとにより形成されるラビリンスを空気流が通過する際に、転がり軸受から発生する油性気体を効果的に捕捉することができる。即ち、ラビリンスがあることにより、油性気体がエンコーダ側に侵入するまでの距離が長くなると共に圧力損失が増して空気が流れにくくなる。このため、エンコーダに油性分が到達しにくくなり、エンコーダの不具合の発生確率を抑制することができる。
また、転がり軸受の外輪は、軸受固定リングとストッパ壁により軸方向の両側へ位置規制されているので、モータケーシングの円筒壁に圧入する必要がない。つまり、内輪をモータシャフトに圧入嵌合した場合でも、外輪をモータハウジングに圧入嵌合する必要がないので、内輪と外輪の両圧入嵌合の場合に生じるラジアル荷重を軽減することができ、軸受の長寿命化に貢献することができる。従って、ラビリンス効果と相まって、信頼性の高いエンコーダ付きモータを実現することが可能となる。
さらに、ラビリンスは、モータシャフトの外周に圧入嵌合したスペーサリングと、モータケーシングの円筒壁に別部品として圧入嵌合した軸受固定リングとの2つの部品間に形成されるので、寸法確保のためのシム等の余計な寸法調整部材が不要であり且つラビリンス寸法を精度良く設定することができる。これにより、ラビリンスの隙間を小さく設定することが可能になり、油分の捕捉効果を高めることができる。
本発明に係るエンコーダ付きモータは、前記スペーサリング及び前記軸受固定リングを、金属により形成したことを特徴とする。
このように構成することで、ラビリンスを通過する際に油性気体が、金属製のスペーサリングや軸受固定リングの表面に接することで冷やされて凝結しやすくなる。例えば、回転するフランジ部に空気が接触すると、空気はフランジ部によって回転方向に力を受ける。そのため、回転力を受けた空気によって空気の流れが複雑になり、周囲の壁に空気が接触する機会が増えて油性気体の凝結が促進される。その結果、エンコーダに油性分が到達しにくくなり、エンコーダの不具合の発生確率を抑制することができる。
本発明に係るエンコーダ付きモータでは、前記スペーサリングは、前記モータシャフトの外周面に圧入されるリング本体と、該リング本体における前記軸受固定リングよりも前記軸方向の一端側に形成され、径方向外方に延在するフランジ部と、を有する断面L字形の環状体とされ、前記リング本体の外周面は、前記リング本体の内周面と平行な第1のラビリンス形成面として構成され、前記転がり軸受の内輪に当接する前記リング本体の端面は、前記リング本体の外周面及び内周面と直交するスペーサ位置規制面として構成され、前記フランジ部の前記軸受固定リング側の側面は、前記スペーサ位置規制面と平行な第2のラビリンス形成面として構成され、一方、前記軸受固定リングは、矩形断面の環状体とされ、前記軸受固定リングの内周面は、前記軸受固定リングの外周面と平行な第1のラビリンス形成面として構成され、前記転がり軸受の外輪に当接する前記軸受固定リングの端面は、前記軸受固定リングの内周面及び外周面と直交する固定リング位置規制面として構成され、前記軸受固定リングにおける前記軸方向の一端側の端面は、前記固定リング位置規制面と平行な第2のラビリンス形成面として構成され、前記スペーサリングの第1のラビリンス形成面と前記軸受固定リングの第1のラビリンス形成面とが互いに径方向の微小間隔をおいて平行に対向することで、それらの間に第1の狭流路が形成され、前記スペーサリングの第2のラビリンス形成面と前記軸受固定リングの第2のラビリンス形成面とが互いに前記軸方向の微小間隔をおいて平行に対向することで、それらの間に第2の狭流路が形成され、前記第1の狭流路と前記第2の狭流路とが直角に屈曲した連続する狭流路を形成することで、その狭流路により前記ラビリンスが形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、スペーサリングの径方向の第1のラビリンス形成面と軸受固定リングの径方向の第1のラビリンス形成面とを、それぞれ互いに平行な関係にある各圧入面(リング本体の内周面及び軸受固定リングの外周面)を基準にして精度良く同軸加工することができる。
また、スペーサリングの軸方向の第2のラビリンス形成面と軸受固定リングの軸方向の第2のラビリンス形成面とを、それぞれ同じ転がり軸受の側面に当接する各端面(スペーサ位置規制面及び固定リング位置規制面)を基準にして精度良く加工することができる。
従って、スペーサリングの第1のラビリンス形成面と軸受固定リングの第1のラビリンス形成面との間に形成される第1の狭流路を精度良く確保することができると共に、スペーサリングの第2のラビリンス形成面と軸受固定リングの第2のラビリンス形成面との間に形成される第2の狭流路を精度良く確保することができる。その結果、ラビリンスの寸法確保を特別なシム調整などを行わずに精度良く行うことができ、ラビリンスの間隙を小さく設定することで、高いラビリンス効果を発揮することが可能になる。
本発明に係るエンコーダ付きモータは、前記スペーサリングの前記フランジ部の表面に、表面積を増大するための凹凸が形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、フランジ部に接触する油性気体を冷やして効果的に凝結させることができる。また、フランジ部が冷却されることで、熱伝導により転がり軸受が冷やされて、グリス油分の蒸発が低減する。そして結果的に、エンコーダ側に侵入しようとする油性分を抑制することができる。
本発明に係るエンコーダ付きモータは、前記スペーサリングの前記フランジ部の表面に、該フランジ部の肉厚を減じる方向の凹部が形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、フランジ部の熱マスが減って熱抵抗が大きくなるため、モータシャフト側からの熱伝導が小さくなる。そのため、径が大きいフランジ部がモータシャフトに比べて温度が低くなる。その結果、飛散グリス油分の冷却に貢献する効果が高まり、油性気体の捕捉率が高くなる。
本発明に係るエンコーダ付きモータは、前記スペーサリングの前記フランジ部またはその近傍に、前記ラビリンスを通過中または通過後の空気流に前記フランジ部の回転によって渦流を発生させる渦流発生手段が設けられていることを特徴とする。
このように構成することで、空気流が周囲の壁に接触する機会を増やすことができ、油性気体を冷やして効果的に凝結させることができる。
本発明に係るエンコーダ付きモータは、前記スペーサリングの前記リング本体及び前記フランジ部の少なくとも何れか一方には、前記ラビリンスを形成する面に、前記ラビリンスを通過中または通過後の油性気体の凝結成分を捕集する油溜まりが設けられていることを特徴とする。
このように構成することで、油分の動きを制限することができ、エンコーダ側への侵入率を減らすことができる。
本発明に係るエンコーダ付きモータは、前記スペーサリングの前記フランジ部の外周端部に、該フランジ部の内周側より肉厚の増大した肉厚増大部が設けられていることを特徴とする。
このように構成することで、フランジ部の熱マスが大きくなり、モータシャフト側からの熱伝導が有る場合にも、フランジ部の温度上昇を抑制できる。従って、グリス油分の冷却効果を高めることができる。
本発明によれば、高いラビリンス効果を発揮できて、軸受で発生する油性気体を効率良く捕捉することができる。また、軸受に余分なラジアル荷重が働かないようにすることができて、軸受寿命を延ばすことができる。その結果、高信頼性を得ることができる。
本発明の第1実施形態におけるエンコーダ付きモータの全体断面図である。 本発明の第1実施形態におけるエンコーダ付きモータの部分拡大断面図である。 本発明の第1実施形態におけるエンコーダ付きモータの部分拡大断面図である。 本発明の第1実施形態におけるエンコーダ付きモータの部分拡大断面図である。 本発明の第2実施形態におけるエンコーダ付きモータの部分拡大断面図である。 本発明の第3実施形態におけるエンコーダ付きモータの部分拡大断面図である。 本発明の第4実施形態におけるエンコーダ付きモータの部分拡大断面図である。 本発明の第5実施形態におけるエンコーダ付きモータの部分拡大断面図である。 本発明の第6実施形態におけるエンコーダ付きモータの部分拡大断面図である。 本発明の第7実施形態におけるエンコーダ付きモータの部分拡大断面図である。 本発明の第8実施形態におけるエンコーダ付きモータの部分拡大断面図である。 従来例として示すエンコーダ付きモータの全体断面図である。 従来例として示すエンコーダ付きモータの部分拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態に係るエンコーダ付きモータを、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態におけるエンコーダ付きモータの断面図、図2〜図4は、図1の部分拡大図である。
図1に示すように、このエンコーダ付きモータ1は、モータ本体部2と、モータ本体部2の反負荷側(図1中の上側)の外部に配置されたエンコーダ部3と、からなる。
(モータ本体部)
モータ本体部2は、ステータ34を内装した中空環状のモータケーシング30に、外周にロータマグネット18を装着した中空のモータシャフト10を回転自在に貫通させたブラシレスモータとして構成されている。
なお、モータケーシング30の両端から突出したモータシャフト10の軸方向両端のうち一端側(図1中の下側)を負荷側とすると共に他端側(図1中の上側)を反負荷側とする。
モータケーシング30は、負荷側のメインハウジング31と、メインハウジング31の円筒壁の反負荷側端の開口を塞ぐように連結された側部ハウジング(軸方向反負荷側端部壁)33とからなる。モータケーシング30を貫通するモータシャフト10は、メインハウジング31と側部ハウジング33の径方向中央の貫通孔31e、33eの内周に嵌合された2つの転がり軸受41、42によって回転自在に支持されている。
反負荷側の側部ハウジング33には、メインハウジング31の反負荷側端部に結合された外周円筒壁33aが設けられている。外周円筒壁33aの反負荷側端部には、径方向内方に垂直に延在する円板壁33bが連設されている。円板壁33bの内周端には、軸方向に平行に負荷側に延在する内周円筒壁33cが連設されている。内周円筒壁33cの負荷側端部には、径方向内方に垂直に折れ曲がるストッパ壁33dが連設されている。
反負荷側の転がり軸受42を嵌合する貫通孔33eは、内周円筒壁33cの内側の空間として形成されており、内周円筒壁33cは、貫通孔33eの周壁として形成されている。
モータケーシング30の内部に収容されたステータ34は、メインハウジング31の円筒壁の内周に嵌合されたステータコア35と、ステータコア35の各ティースにインシュレータ36を介して巻回されたコイル37と、からなる。ロータマグネット18としてのリングマグネットは、モータシャフト10の外周上の各ティースに対応する位置に保持されている。そして、このように構成されたモータ本体部2は、ステータ34のコイル37に通電することで、モータシャフト10をモータケーシング30に対して回転させることができるようになっている。
(軸受)
負荷側の転がり軸受41は、モータシャフト10の外周にロータマグネット18に隣接して嵌合された固定リング44とスペーサリング20とによって挟まれることで、軸方向に位置規制されている。図2に示すように、反負荷側の転がり軸受42は、内輪42aと、外輪42bと、内輪42a及び外輪42b間に挟まれた転動体(玉)42cよりなる。転がり軸受42には、潤滑のためのグリスが注入されている。
内輪42aは、モータシャフト10の外周に圧入嵌合された状態で、モータシャフト10の外周に嵌合された固定リング44と、モータシャフト10の外周に圧入嵌合されたスペーサリング20の負荷側の端面との間に挟まれることで、軸方向に位置規制されている。また、外輪42bは、モータケーシング30の側部ハウジング33の内周円筒壁33cの内周に突設された軸受ストッパ壁33dと、内周円筒壁33cの内周に圧入嵌合された軸受固定リング38との間に挟まれることで、軸方向に位置規制されている。
モータシャフト10の反負荷側の端部は、エンコーダ部3の内部に挿入されている。エンコーダ部3には、エンコーダ100と、モータ本体部2を制御する回路基板50と、それらを覆うようにモータケーシング30の側部ハウジング33にボルトで固定されたエンコーダカバー70とが設けられている。回路基板50は、ステータ34のコイル37に制御信号を与えるためのもので、側部ハウジング33にボルト固定されている。
(エンコーダ)
図1、図2に示すように、エンコーダ100は、中空シャフト10の回転角度検出用の光学式エンコーダである。
エンコーダ100は、中空シャフト10の外周に取り付けられたエンコーダディスク部材110を備えている。エンコーダディスク部材110は、中空シャフト10の小径部12の外周に、スプライン112を介して嵌合された円筒状のハブ部111を有している。ハブ部111の外周面には、ディスク本体部113が一体成形されている。
ディスク本体部113は、円筒状のハブ部111に対して垂直に設けられた厚肉円板部115の外周側に環状の薄肉部として設けられている。ディスク本体部113の負荷側の面、つまり、回路基板50と軸方向で対向する面は、コード形成面114とされている。
回路基板50には、ディスク本体部113と対向する面で、且つコード形成面114に対応する位置に、発光手段・受光手段を備えたコード読み取り用の光学素子(光学読み取り手段)102が実装されている。
(エンコーダカバー)
エンコーダカバー70は、径方向中央の開口の周縁を、モータシャフト10の反負荷側の端部に微小隙間を持って対向させた環状カップ型のカバー部材である。エンコーダカバー70は、モータケーシング30に固定されることで、エンコーダ100を収容したカバー内部空間80を外部から覆っている。
エンコーダカバー70の外周部には、側部ハウジング33に固定するための固定フランジ71が設けられている。固定フランジ71の内周側には、反負荷側に膨らんだ円錐状のカップ壁72が連設されている。そのカップ壁72の内周側には軸方向に垂直な側壁73が設けられ、その側壁73の径方向の中央に、軸線方向に沿って平行に延在する袖筒部74が連設されている。この袖筒部74は、径方向中央の開口の周縁壁として負荷側に向けて延在しており、その先端側の内周面が、モータシャフト10の反負荷側の端部の外周面に微小隙間を持って径方向に対向している。
(スペーサリング)
スペーサリング20は、エンコーダディスク部材110のハブ部111と転がり軸受42の内輪42aとの間のモータシャフト10の外周に圧入嵌合されている。スペーサリング20は、転がり軸受42の内輪42aを軸方向に位置規制すると共に、エンコーダディスク部材110を軸方向に位置決めする役目を果たしている。
また、図3に示すように、スペーサリング20は、モータシャフト10の外周に圧入嵌合されるリング本体21と、リング本体21の反負荷側に形成された径方向外方に延在するフランジ部22と、を有する断面L字形の環状体として形成されている。
スペーサリング20のリング本体21の外周面は、リング本体21の内周のモータシャフト10に対するスペーサリング20の圧入嵌合面20aと平行な第1のラビリンス形成面21aとされている。また、転がり軸受42の内輪42aの反負荷側の側面に当接するスペーサリング20のリング本体21の負荷側の端面21bは、圧入嵌合面20aと直交するスペーサ位置規制面とされている。なお、スペーサ位置規制面とは、転がり軸受42の内輪42aの側面に当接することにより、スペーサリング20の軸方向の位置が規制される面のことである。
さらに、スペーサリング20のフランジ部22の軸方向を向いた反負荷側と負荷側の両側面22a、22bのうち、負荷側の側面22bは、リング本体21の負荷側の端面21bに平行な第2のラビリンス形成面22b(負荷側の側面22bとも言うこともある)としされている。なお、スペーサリング20は、熱伝導性の良い金属材(例えば、アルミニウムあるいはアルミニウム合金など)で構成されている。
(軸受固定リング)
一方、軸受固定リング38は、側部ハウジング33の内周円筒壁33cの転がり軸受42よりも軸方向反負荷側の内周に圧入嵌合されている。軸受固定リング38は、転がり軸受42の外輪42bを、内周円筒壁33cの内周に突設されたストッパ壁33dとの間に軸方向に挟んで、外輪42bを軸方向に位置規制する役目を果たしている。換言すれば、軸受固定リング38は、ストッパ壁33dと協働して転がり軸受42の外輪42bの軸方向の位置を規制している。
また、軸受固定リング38は、スペーサリング20のリング本体21の外周側且つフランジ部22の負荷側に配置された矩形断面の環状体とされている。軸受固定リング38の内周面は、内周円筒壁33cの内周に対する軸受固定リング38の圧入嵌合面38aと平行な第1のラビリンス形成面38bとされている。
さらに、転がり軸受42の外輪42bの側面に当接する軸受固定リング38の負荷側の端面38cは、圧入嵌合面38aと直交する固定リング位置規制面とされている。なお、固定リング位置規制面とは、転がり軸受42の外輪42bの側面に当接することにより、軸受固定リング38の軸方向の位置が規制される面のことである。
また、軸受固定リング38の反負荷側の端面は、負荷側の端面38cに平行な第2のラビリンス形成面38dとされている。なお、軸受固定リング38と、この軸受固定リング38を圧入嵌合する側部ハウジング33も、熱伝導性の良い金属材(例えば、アルミニウムあるいはアルミニウム合金など)で構成されている。
スペーサリング20の第1のラビリンス形成面21aと軸受固定リング38の第1のラビリンス形成面38bとは、互いに径方向の微小間隔をおいて平行に対向することで、それらの間に第1の狭流路201を形成している。また、スペーサリング20の第2のラビリンス形成面22bと軸受固定リング38の第2のラビリンス形成面38bとは、互いに軸方向の微小間隔をおいて平行に対向することで、それらの間に第2の狭流路202を形成している。
これら互いに相対回転するスペーサリング20と軸受固定リング38は、共に金属で構成されており、それら両者の対向面間に、転がり軸受42からエンコーダディスク部材110に向けて侵入しようとする油性気体を捕捉するラビリンス200が設けられている。即ち、第1の狭流路201と第2の狭流路202とが直角に屈曲した連続する狭流路を形成することで、その狭流路によりラビリンス200が形成されている。
(作用)
次に作用を述べる。
このエンコーダ付きモータ1は、上述のように構成してあることで、図3に示すように、スペーサリング20の径方向の第1のラビリンス形成面21aと、軸受固定リング38の径方向の第1のラビリンス形成面38bとを、互いに平行な関係にある各圧入嵌合面20a、38aを基準にして、精度良く同軸加工することができる。
つまり、スペーサリング20の第1のラビリンス形成面21aの外径D2は、圧入嵌合面20aの内径D1と同軸加工することができるので、精度良く仕上げることができる。同様に、軸受固定リング38の第1のラビリンス形成面38bの内径D3は、圧入嵌合面38aの外径D4と同軸加工することができるので、精度良く仕上げることができる。
また、スペーサリング20の第2のラビリンス形成面22bと、軸受固定リング38の第2のラビリンス形成面38dは、同じ転がり軸受42の側面に当接する各端面21b、38cを基準Kにして寸法S1、S2を出すことができるので、精度良く加工することができる。
従って、スペーサリング20の第1のラビリンス形成面21aと軸受固定リング38の第1のラビリンス形成面38bとの間に形成される第1の狭流路201の隙間H1を、精度良く確保することができる。また、スペーサリング20の第2のラビリンス形成面22bと軸受固定リング38の第2のラビリンス形成面38dとの間に形成される第2の狭流路202の隙間H2を、精度良く確保することができる。その結果、ラビリンス200の寸法確保を特別なシム調整などを行わずに精度良く行うことができ、ラビリンス200の間隙を小さく設定することで、高いラビリンス効果を発揮することが可能になる。
上述のようにラビリンス200が確保されていることで、ラビリンス200を空気流Fが通過する際に、転がり軸受42から発生する油性気体を効果的に捕捉することができる。即ち、ラビリンス200があることにより、油性気体がエンコーダ100側に侵入するまでの距離が長くなると共に圧力損失が増して空気が流れにくくなる。
また、ラビリンス200を通過する際に油性気体が、金属製のスペーサリング20や軸受固定リング38の表面に接することで冷やされて凝結しやすくなる。例えば、図4に示すように、回転するフランジ部22に空気が接触すると、空気はフランジ部22によって回転方向に力を受ける。そのため、回転力を受けた空気の流れY2と、例えば上昇流Y1とが衝突することで、空気の流れが複雑になり、周囲の壁に空気が接触する機会が増えて油性気体の凝結が促進される。その結果、エンコーダ100側に油性気体が到達しにくくなり、エンコーダディスク部材110のコード成形面114や光学素子102に油分が付着する等、エンコーダ100の不具合の発生確率を抑制することができる。
また、転がり軸受42の外輪42bは、軸受固定リング38とストッパ壁33dとにより軸方向の両側へ位置規制されているので、モータケーシング30の側部ハウジング33の内周円筒壁33cに圧入する必要がない。つまり、内輪42aをモータシャフト10に圧入嵌合した場合であっても、外輪42bをモータケーシング30側に圧入嵌合する必要がないので、図1中の矢印RKで示す、内輪42aと外輪42bの両圧入嵌合の場合に生じるハウジング側(モータケーシング30側)からのラジアル荷重を無くすことができる(図中×で示してある)。よって、転がり軸受42の長寿命化に貢献することができる。従って、ラビリンス効果を相まって、信頼性の高いエンコーダ付きモータ1を実現することが可能となる。なお、モータシャフト10側から転がり軸受42に作用するスラスト荷重を図1中の矢印EAで示すと、その反力や摩擦力EBがそれに対向するものとして生じてスラスト荷重を支える。
また、ラビリンス200は、モータシャフト10の外周に圧入嵌合したスペーサリング20と、モータケーシング30の内周円筒壁33cに別部品として圧入嵌合した軸受固定リング38との2つの部品間に形成されている。このため、従来例のように、寸法確保のためのシム等の余計な寸法調整部材が不要であり、且つ、ラビリンス寸法を精度良く設定することができる。これにより、ラビリンス200の隙間を小さく設定することが可能になり、油分の捕捉効果を高めることができる。
以上のように、本第1実施形態のエンコーダ付きモータ1によれば、高いラビリンス効果を発揮できて、転がり軸受42で発生する油性気体を効率良く捕捉することができる。また、転がり軸受42に余分なラジアル荷重が働かないようにすることができて、軸受寿命を延ばすことができる。その結果、高信頼性を得ることができる。
次にその他の実施形態について説明する。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態におけるエンコーダ付きモータの部分拡大断面図である。
図5に示すように、第2実施形態のスペーサリング20Bのフランジ部22には、外周端の表面に表面積を増大するための凹凸状のフィン23が設けられている。この点、前述の第1実施形態と相違する。
したがって、第2実施形態によれば、前述の第1実施形態と同様の効果に加え、フランジ部22の放熱性を高めることができる。そのため、フランジ部22に接触する油性気体を冷やして効果的に凝結させることができる。また、フランジ部22が冷却されることで、熱伝導により転がり軸受42が冷やされて、グリス油分の蒸発が低減する。そして結果的に、エンコーダ100側に侵入しようとする油性分を抑制することができる。
(第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態におけるエンコーダ付きモータの部分拡大断面図である。
図6に示すように、第3実施形態のスペーサリング20Cのフランジ部22には、第2のラビリンス形成面22bにフランジ部22の肉厚を減じる方向の凹部24が形成されている。この点、前述の第1実施形態と相違する。
したがって、第3実施形態によれば、前述の第1実施形態と同様の効果に加え、フランジ部22の熱マスを減らすことができ、熱抵抗を大きくすることができる。そのため、モータシャフト10側からの熱伝導が小さくなり、径が大きいフランジ部22がモータシャフト10に比べて温度が低くなる。その結果、飛散グリス油分の冷却に貢献する効果が高まって、油性気体の捕捉率が高くなる。
(第4実施形態)
図7は、本発明の第4実施形態におけるエンコーダ付きモータの部分拡大断面図である。
図7に示すように、前述の第3実施形態とこの第4実施形態との相違点は、第3実施形態のスペーサリング20Cには、第2のラビリンス形成面22bに凹部24が形成されているのに対し、第4実施形態のスペーサリング20Dには、フランジ部22の外面側の側面22aに凹部24が設けられている点にある。
ここで、フランジ部22における第2のラビリンス形成面22b側の雰囲気温度よりもフランジ部22における外面側の側面22a側の雰囲気温度が低くなる。このため、フランジ部22における外面側の側面22aに凹部24を設けることにより、フランジ部22の放熱効果を高めることができる。
(第5実施形態)
図8は、本発明の第5実施形態におけるエンコーダ付きモータの部分拡大断面図である。
図8に示すように、第5実施形態のスペーサリング20Eには、フランジ部22またはその近傍に、ラビリンス200を通過中または通過後の空気流にフランジ部22の回転によって渦流を発生させる渦流発生手段が設けられている。この点、前述の第1実施形態と相違する。
渦流発生手段としては、例えば、フランジ部22の外周端22cの端面に螺線凸条25を設けた構造を採用することができる。また、スペーサリング20Eの第2のラビリンス形成面22bに凸部26を設けて、側部ハウジング33Eの円板壁33b等に形成した凹部33fに非接触で挿入する構造を採用することもできる。また、空気の流れを促すために、側部ハウジング33Eの円板壁33bに貫通孔33kを設けた構造を採用することもできる。
したがって、上述の第5実施形態によれば、渦流発生手段(螺線凸条25、凸部26や凹部33f、あるいは、貫通孔33gなど)を設けることで、空気流が周囲の壁に接触する機会を増やすことができ、油性気体を冷やして効果的に凝結させることができる。
(第6実施形態)
図9は、本発明の第6実施形態におけるエンコーダ付きモータの部分拡大断面図である。
図9に示すように、第6実施形態のスペーサリング20Fには、第2のラビリンス形成面22bに凹部27aが設けられていると共に、フランジ部22の外周端22cに負荷側から径方向内側に折り返すように形成されたフック形状部27bが設けられている。これらの点が前述の第1実施形態と相違する。
そして、フック形状部27bの懐部に、凹部27aに連続した油溜まり27cを形成している。この油溜まり27cを形成することにより、ラビリンス200を通過中または通過後の油性気体の凝結成分を、油溜まり27cで捕集できる。
また、フック形状部27cに対向する側部ハウジング33F側の壁面には、フック形状部27cが非接触で収容される凹部33gが形成されている。この凹部33gを形成することにより、ラビリンス200を通過する油性気体の流れに抵抗を与えることができる。
したがって、上述の第6実施形態によれば、フランジ部22に付着した油分の動きを制限することができ、エンコーダ100側に油成分が侵入してしまうことを確実に防止できる。
(第7実施形態)
図10は、本発明の第7実施形態におけるエンコーダ付きモータの部分拡大断面図である。
図10に示すように、第7実施形態のスペーサリング20Gには、フランジ部22の外周端22cに、フランジ部22の内周側よりも肉厚の増大した肉厚増大部28が設けられている。また、その肉厚増大部28に対向する側部ハウジング33G側の壁面に、肉厚増大部28の一部が非接触で入り込む凹部33hが形成されており、油性気体の流れに抵抗を与えるようになっている。これらの点が前述の第1実施形態と相違する。
したがって、上述の第7実施形態によれば、肉厚増大部28によってフランジ部22の熱マスを大きくすることができる。このため、モータシャフト10側からの熱伝導が有る場合にも、フランジ部22の温度上昇を抑制できる。従って、グリス油分の冷却効果を高めることができる。
(第8実施形態)
図11は、本発明の第8実施形態におけるエンコーダ付きモータの部分拡大断面図である。
図11に示すように、第8実施形態のスペーサリング20Hには、フランジ部22とリング本体21の内側の交差部に、ラビリンス200を通過中または通過後の油性気体の凝結成分を捕集する油溜まり29が設けられている。この点、前述の第1実施形態と相違する。
したがって、上述の第8実施形態によれば、油溜まり29を設けることにより、フランジ部22に付着した油分の動きを制限することができる。このため、エンコーダ100側に油成分が侵入してしまうことを確実に防止できる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、モータシャフト10の回転角度を検出するエンコーダ100として、光学式のエンコーダを採用した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、磁気式のエンコーダを採用してもよい。この場合、例えば、エンコーダディスク部材110のディスク本体部113に、リング状のマグネットを配置し、光学素子102に代わって磁気の変化を検出するホール素子等を設ければよい。
また、上述の実施形態では、モータシャフト10として中空状のシャフトを採用した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、モータシャフト10として、中空状のシャフトに代わって中実のシャフトを採用してもよい。
1…エンコーダ付きモータ
2…モータ本体部
3…エンコーダ部
10…モータシャフト
20,20B,20C,20D,20E,20F,20G,20H…スペーサリング
20a…圧入嵌合面
21…リング本体
21a…第1のラビリンス形成面
21b…負荷側の端面(スペーサ位置規制面)
22…フランジ部
22b…第2のラビリンス形成面
22c…外周端
23…凹凸フィン
24…凹部
25…螺旋凸条(渦流発生手段)
26…凸部(渦流発生手段)
27a…凹部
27b…フック形状部
27c…油溜まり
28…肉厚増大部
29…油溜まり
30…モータケーシング
33,33E,33F,33G…側部ハウジング
33c…内周円筒壁(円筒壁)
33d…ストッパ壁
33e…貫通孔
33f…凹部
33g…凹部
33h…凹部
33k…貫通孔(渦流発生手段)
38…軸受固定リング
38a…圧入嵌合面
38b…第1のラビリンス形成面
38c…負荷側の端面(固定リング位置規制面)
38d…第2のラビリンス形成面
42…転がり軸受
42a…内輪
42b…外輪
42c…玉(転動体)
100…エンコーダ
110…エンコーダディスク部材
111…ハブ部
200…ラビリンス
201…第1の狭流路
202…第2の狭流路

Claims (8)

  1. モータケーシングの軸方向の一端側に、モータシャフトの回転角度を検出するエンコーダを備えたエンコーダ付きモータにおいて、
    前記モータケーシングの前記軸方向の一端に設けられ、内周側に前記モータシャフトが挿通される円筒壁と、
    前記円筒壁の内周面に外輪が嵌合されると共に、前記モータシャフトの外周面に内輪が嵌合され、前記モータケーシングに対して前記モータシャフトを回転自在に支持する転がり軸受と、
    前記モータシャフトの前記転がり軸受よりも前記軸方向の一端側に、前記モータシャフトと一体に回転するように設けられ、前記エンコーダを構成するハブ部と、
    前記モータシャフトの外周面における前記転がり軸受と前記ハブ部との間に圧入され、前記転がり軸受の内輪を前記軸方向に位置規制すると共に、前記ハブ部を前記軸方向に位置決めするスペーサリングと、
    前記円筒壁の内周面における前記転がり軸受の前記軸方向の他端に対応する位置に設けられたストッパ壁と、
    前記円筒壁の内周面における前記転がり軸受の前記軸方向の一端に対応する位置に圧入され、前記ストッパ壁と協働して前記転がり軸受の外輪を前記軸方向に位置規制する軸受固定リングと、を備え、
    前記スペーサリングと前記軸受固定リングとの対向面間に、前記転がり軸受から前記エンコーダに向けて侵入しようとする油性気体を捕捉するラビリンスを設けたことを特徴とするエンコーダ付きモータ。
  2. 前記スペーサリング及び前記軸受固定リングを、金属により形成したことを特徴とする請求項1に記載のエンコーダ付きモータ。
  3. 前記スペーサリングは、
    前記モータシャフトの外周面に圧入されるリング本体と、
    該リング本体における前記軸受固定リングよりも前記軸方向の一端側に形成され、径方向外方に延在するフランジ部と、を有する断面L字形の環状体とされ、
    前記リング本体の外周面は、前記リング本体の内周面と平行な第1のラビリンス形成面として構成され、
    前記転がり軸受の内輪に当接する前記リング本体の端面は、前記リング本体の外周面及び内周面と直交するスペーサ位置規制面として構成され、
    前記フランジ部の前記軸受固定リング側の側面は、前記スペーサ位置規制面と平行な第2のラビリンス形成面として構成され、
    一方、前記軸受固定リングは、矩形断面の環状体とされ、
    前記軸受固定リングの内周面は、前記軸受固定リングの外周面と平行な第1のラビリンス形成面として構成され、
    前記転がり軸受の外輪に当接する前記軸受固定リングの端面は、前記軸受固定リングの内周面及び外周面と直交する固定リング位置規制面として構成され、
    前記軸受固定リングにおける前記軸方向の一端側の端面は、前記固定リング位置規制面と平行な第2のラビリンス形成面として構成され、
    前記スペーサリングの第1のラビリンス形成面と前記軸受固定リングの第1のラビリンス形成面とが互いに径方向の微小間隔をおいて平行に対向することで、それらの間に第1の狭流路が形成され、
    前記スペーサリングの第2のラビリンス形成面と前記軸受固定リングの第2のラビリンス形成面とが互いに前記軸方向の微小間隔をおいて平行に対向することで、それらの間に第2の狭流路が形成され、
    前記第1の狭流路と前記第2の狭流路とが直角に屈曲した連続する狭流路を形成することで、その狭流路により前記ラビリンスが形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のエンコーダ付きモータ。
  4. 前記スペーサリングの前記フランジ部の表面に、表面積を増大するための凹凸が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のエンコーダ付きモータ。
  5. 前記スペーサリングの前記フランジ部の表面に、該フランジ部の肉厚を減じる方向の凹部が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のエンコーダ付きモータ。
  6. 前記スペーサリングの前記フランジ部またはその近傍に、前記ラビリンスを通過中または通過後の空気流に前記フランジ部の回転によって渦流を発生させる渦流発生手段が設けられていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のエンコーダ付きモータ。
  7. 前記スペーサリングの前記リング本体及び前記フランジ部の少なくとも何れか一方には、前記ラビリンスを形成する面に、前記ラビリンスを通過中または通過後の油性気体の凝結成分を捕集する油溜まりが設けられていることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載のエンコーダ付きモータ。
  8. 前記スペーサリングの前記フランジ部の外周端部に、該フランジ部の内周側より肉厚の増大した肉厚増大部が設けられていることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載のエンコーダ付きモータ。
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