JP2016109967A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】励磁コイルからの磁束を効率良く回収できる定着装置及び画像形成装置を提供する。【解決手段】定着部50が、用紙PにトナーTを定着させる。励磁コイル72が、磁束を生成する。加熱ローラ73が、励磁コイル72が発生する磁束により誘導加熱されて、定着部50が加熱する。消磁コイル74は、励磁コイル72が発生した磁束により誘導電流が流れて、励磁コイル72が生成した磁束を打ち消す。消磁コイル74には、蓄電装置82が接続され、CPU83によりスイッチ83がオンされると消磁コイル74に誘導電流が流れ、この誘導電流が蓄電装置82に蓄電される。【選択図】図2

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
近年、画像形成装置は、省エネルギの観点から、定着装置の加熱速度の短縮化が求められてきている。そこで、従来のハロゲンヒータよりも熱交換効率が高い電磁誘導加熱を利用して発熱ローラや定着ベルトを加熱する定着装置が提案されている。
さらに省エネルギ化を図った定着装置として、例えば特許文献1に示すものが提案されている。この定着装置は、磁束を生成する第1、第2励磁コイルを備えている。そして、定着動作の開始時や起動時など、急速な発熱ローラの昇温が必要なときは、第1、第2励磁コイルに電流を流して、発熱ローラを発熱させる。一方、連続通紙時など発熱ローラの昇温が必要ないときは、第1励磁コイルにだけ電流を流して、発熱ローラを発熱させる。このとき、第2励磁コイルにより第1励磁コイルから漏れる磁束を回収して第2励磁コイルの電源である補助電源を充電することにより省エネルギ化を図っている。
しかしながら、上述した定着装置は、第1励磁コイルからの漏れ磁束を回収するコイルが発熱ローラを加熱する励磁コイルから構成されているため、効率よく磁束を回収することができない、という問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、励磁コイルからの磁束を効率良く回収できる定着装置及び画像形成装置を提案することを目的とする。
上述した課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、記録媒体にトナーを定着させる定着部と、磁束を生成する励磁コイルと、前記励磁コイルにより生成した磁束により誘導加熱され、前記定着部を加熱する発熱部と、前記励磁コイルが生成した磁束により誘導電流が流れて、前記励磁コイルが生成した磁束を打ち消す消磁コイルと、前記消磁コイルに流れる誘導電流により充電される蓄電装置と、前記消磁コイルと前記蓄電装置との間に接続されるスイッチと、前記スイッチをオンオフする制御手段と、を備えたことを特徴とする定着装置である。
請求項1記載の定着装置によれば、励磁コイルの磁束を回収するコイルが、消磁コイルであるので、励磁コイルからの磁束を効率良く回収できる。
本発明の定着装置を組み込んだ画像形成装置の一実施形態を示す構成図である。 第1実施形態における本発明の定着装置を示す構成図である。 図2に示す定着装置を構成する定着ベルトの部分断面図である。 図2に示す励磁コイル及び消磁コイルの配置と、消磁コイル及び加熱制御装置の電気接続と、を説明するための図である。 図2に示す消磁コイルによる消磁効果を説明するための説明図である。 他の実施形態における加熱ローラ、消磁コイル、励磁コイルの断面図である。 他の実施形態における定着装置を示す構成図である。 第2実施形態における消磁コイルの斜視図である。 第3実施形態における定着装置を示す構成図である。 第3実施形態の変形例における定着装置を示す構成図である。 第4実施形態における定着装置を示す構成図である。 図11に示す感温磁性部による昇温抑制効果を説明するための説明図である。 第4実施形態の変形例における定着装置を示す構成図である。 第6実施形態における定着装置を示す構成図である。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。図1に示す画像形成装置は、幅方向サイズの異なる複数種類の用紙(記録媒体)に対して、画像形成できるようになっている。ここで、幅方向サイズの異なる複数種類の用紙とは、JIS寸法のA列やB列における種々の定形サイズの用紙の他に、不定形サイズの用紙も含まれる。
また、幅方向とは、用紙の搬送方向と直交する方向であり、同じ用紙(例えばA4用紙)であっても、長手方向を搬送方向とすると、短手方向が幅方向となり、短手方向を搬送方向とすると、長手方向が幅方向となる。
このプリンタは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー像をそれぞれ対応した感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bkの表面上に形成するために電子写真式の4組の画像形成部10Y、10M、10C、10Bkを備えている。これら画像形成部10Y、10M、10C、10Bkの下方には、各画像形成部10Y、10M、10C、10Bkを通して用紙を搬送するための搬送ベルト20が張架されている。
各画像形成部10Y、10M、10C、10Bkの感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bkは、搬送ベルト20にそれぞれ転接配置され、用紙は搬送ベルト20の表面に静電的に吸着される。4組の画像形成部10Y、10M、10C、10Bkは、略同じ構造を有する。よって、ここでは用紙の搬送方向最上流側に配設されたイエロー用の画像形成部10Yについて代表し説明し、他の色用の画像形成部10M、10C、10Bkについては同一符号を付して詳細な説明を省略する。
画像形成部10Yは、その略中央位置に搬送ベルト20に転接された感光体ドラム1Yを有する。感光体ドラム1Yの周囲には、感光体ドラム1Yの表面を所定の電位に帯電させる帯電装置2Y、帯電されたドラム表面を色分解された画像信号に基づいて露光し、ドラム表面上に静電潜像を形成する露光装置3Y、ドラム表面上に形成された静電潜像にイエロートナーを供給して現像する現像装置4Y、搬送ベルト20を介して搬送される用紙上に現像したトナー像を転写する転写ローラ5Y(転写装置)、転写されずにドラム表面に残留した残留トナーを除去するクリーナ6Y、およびドラム表面に残留した電荷を除去する周知の除電ランプが、感光体ドラム1Yの回転方向に沿って順に配設されている。搬送ベルト20の図中右下方には、用紙を搬送ベルト20上に給紙するための給紙機構30が配設されている。
搬送ベルト20の図中左側には、後述する本発明の実施の形態に係る定着装置40が配設されている(この図中では、励磁コイルなどは省略)。搬送ベルト20によって搬送された用紙は、搬送ベルト20から連続して定着装置40を通って延びた搬送路を搬送され、定着装置40を通過する。定着装置40は、搬送された用紙、すなわちその表面上に各色のトナー像が転写された状態の用紙を加熱および加圧する。そして、各色のトナー像を溶融して用紙に浸透させて定着させる。また、定着装置40の搬送経路下流側に排紙ローラを介して排紙する。
(第1実施形態)
次に、第1実施形態における定着装置40を図2〜図5を参照して説明する。定着装置40は、用紙PにトナーTを定着させる定着部50と、定着部50に圧接して配置された加圧ローラ60と、定着部50を加熱する加熱部70と、加熱部70を制御する加熱制御部80と、を備えている。
定着部50は、定着ローラ51と、この定着ローラ51及び後述する加熱ローラ73によって張架された定着ベルト52と、を有している。定着ローラ51は、円柱状又は円筒状に設けられ、その中心軸回りに回転可能に設けられている。定着ローラ51の回転軸方向が用紙Pの幅方向となる。また、定着ローラ51は、例えばステンレス、炭素鋼等の金属から成る円柱状又は円筒状の芯金51a(なお図2に示す例では円柱状)と、耐熱性を有するシリコーンゴム等をソリッド状又は発泡状にして芯金51aを被覆した弾性層51bと、から成る。
定着ベルト52は、帯状のエンドレスベルトであり、後述する加熱ローラ73によって加熱される。定着ベルト52は、図3に示すように、基材52aと、基材52a上に積層された弾性層52bと、弾性層52b上に積層された離型層52cと、を備えている。
基材52aは、例えば絶縁性の耐熱樹脂材料、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、フッ素樹脂等から構成される。
弾性層52bは、光沢ムラのない均一な画像を得るために、定着ベルト52表面に柔軟性を与える目的で形成され、材質としてはシリコーンゴム、フロロシリコーンゴム等が用いられる。
離型層52cは、定着ベルト52表面にトナーTや紙粉などを付着しにくくする目的で形成され、材質としては四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、および四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)などのフッ素樹脂、もしくはこれらの樹脂の混合物、耐熱性樹脂にこれらフッ素系樹脂を分散させたものが挙げられる。
加圧ローラ60は、円柱状又は円筒状に設けられ、その中心軸回りに回転可能に設けられている。加圧ローラ60は、その回転軸方向が定着ローラ51の回転軸方向と平行になるように配置されている。この加圧ローラ60は、加熱された定着ベルト52を介して定着ローラ51に圧接されている。定着部50側にトナーTを向けて定着ローラ51及び定着ベルト52と加圧ローラ60との間に用紙Pを挟んで、定着ローラ51と加圧ローラ60とを回転させると、用紙Pが搬送され定着ベルト52の熱によりトナーTが溶融して定着する。
加圧ローラ60は、金属からなる円柱状又は円筒状の芯金61(なお図2に示す例では円筒状)と、芯金61上に積層された耐熱性の高い弾性層62と、弾性層62上に積層された離型層63と、から構成されている。弾性層62は例えばシリコーンゴムが用いられている。離型層63としては、フッ素樹脂から構成されている。なお、本実施形態では、円柱状の芯金61内には、加圧ローラ60を加熱するハロゲンヒータなどから成るヒータ源90が配置されている。
加熱部70は、磁性体から構成されたコア71と、磁束を生成する励磁コイル72と、加熱ローラ73と、消磁コイル74と、を備えている。
コア71は、例えばMz−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライトなどの磁性体から構成されている。コア71は、加熱ローラ73を覆う断面円弧の樋状に設けられ、励磁コイル72で生成された磁束を効率的に加熱ローラ73に導く。コア71は、加熱ローラ73の回転軸方向の全長を覆うように、設けられている。
励磁コイル72は、図4に示すように、例えばリッツ線を加熱ローラ73の回転軸方向(即ち用紙Pの幅方向)が長尺となる略四角形状に巻き回して形成されている。リッツ線の表面には融着層を備えており、通電加熱又は恒温槽で加熱することで融着層が固化し、巻き回したリッツ線の形状保持が可能となる。また、融着層を保有しないリッツ線を用いてコイルを巻き、それをプレス形成することで形状を与えることも可能である。リッツ線には、定着温度以上の耐熱性が必要であることから、素線の絶縁被膜材にはポリアミドイミド、ポリイミドなどの耐熱性と絶縁性を兼ね備えた樹脂を用いる。巻き終えたコイルはケースにシリコーン接着剤などを用いて接着する。ケースは定着温度以上の耐熱性が必要になるため、耐熱性の高い樹脂であるPETや液晶ポリマ等を用いる。
この励磁コイル72によって形成された略四角形の長手方向の長さは、加熱ローラ73の回転軸方向の長さと略同一であり、加熱ローラ73の回転軸方向の全長に亘って励磁コイル72によって生成された磁束が交差するように設けられている。また、励磁コイル72は、後述する加熱ローラ73のR面に沿って湾曲して設けられている。本実施形態では、励磁コイル72は加熱ローラ73とコア71との間に配置されている。
加熱ローラ73は、円筒状に形成され、その中心軸回りに回転可能に設けられている。加熱ローラ73は、その回転軸方向が定着ローラ51の回転軸方向と平行になるように配置されている。また、加熱ローラ73は、励磁コイル72が生成した磁束により誘導加熱して発熱する導電性の例えばステンレス鋼から構成されている。本実施形態では、ステンレス製の加熱ローラ73全体が発熱部であり、励磁コイル72により磁束が生成されると、加熱ローラ73に渦電流が流れ、加熱される。
なお、加熱ローラ73の表面に銅(Cu)を厚さ3〜20μm程度形成し、発熱効率を高めるようにしてもよい。この場合、Cu表面には防錆目的にNiめっきを施すことも好適である。また、発熱効率を高めるために、加熱ローラ73内部にフェライトコアを配置することも可能である。
消磁コイル74は、励磁コイル72が生成した磁束により誘導電流が流れて、励磁コイル72が生成した磁束を打ち消すためのコイルである。消磁コイル74は、例えばリッツ線を略四角形状に巻き回して形成され、図2に示すように、励磁コイル72とコア71との間に配置される。消磁コイル74は、その中心軸が励磁コイル72の中心軸と略平行になるように配置されている。また、消磁コイル74も、励磁コイル72と同様に、加熱ローラ73のR面に沿って湾曲して設けられている。この消磁コイル74は、図4に示すように、励磁コイル72において用紙Pの幅方向の両端部にそれぞれ配置され、中央には配置されていない。
次に、消磁コイル74の消磁効果について、図5を参照して詳しく説明する。まず、図5(A)に示すように、励磁コイル72に電流を流さなければ、励磁コイル72には磁束が発生しない。一方、図5(B)に示すように、励磁コイル72に電流を流すと加熱ローラ73に向かう磁束φ1が発生する。この磁束φ1により、図5(C)に示すように、消磁コイル74には、励磁コイル72に供給された電流と逆向きの誘導電流が発生し、この誘導電流により磁束φ1と逆向きの磁束φ2が発生する。
この磁束φ2により励磁コイル72で発生した磁束φ1が打ち消されて、結果、加熱ローラ73で発生する渦電流も小さくなり、加熱ローラ73の発熱を抑えることができる。本実施形態では、消磁コイル74は、励磁コイル72の両端部のみに設けられているため、用紙Pが通らない幅方向の両端部のみに消磁効果が働き、両端部が加熱することを防ぐことができる。
加熱制御部80は、図2に示すように、誘電加熱電源81と、蓄電装置82と、スイッチ83と、充電制御回路84と、制御手段としてのCPU85と、を備えている。誘電加熱電源81は、商用電源を変換して、励磁コイル72に高周波電流を流して磁束を生成させるための電源である。高周波電流の周波数としては、人の可聴域に入らないように20kHz程度に設定されている。
蓄電装置82は、消磁コイル74に発生する誘導電流を蓄電する装置であり、例えば、二次電池から構成されている。スイッチ83は、消磁コイル74と蓄電装置82との間に接続され、メカ方式のリレーや半導体スイッチなどから構成される。このスイッチ83をオフにすると消磁コイル74の両端が開放され、励磁コイル72から磁束が生成されても誘導電流が流れない。一方、スイッチ83をオンすると消磁コイル74の両端が蓄電装置82に接続され、励磁コイル72が磁束を生成すると誘導電流が流れる。
充電制御回路84は、消磁コイル74に発生する誘導電流が交流高周波であることからこれを整流、平滑化して蓄電装置82に充電制御するものである。CPU85は、誘電加熱電源81のオンオフや、スイッチ83のオンオフを制御する。
次に、上述した構成の定着装置40の動作について説明する。まず、CPU85が誘電加熱電源81をオンして励磁コイル72を通電すると、励磁コイル72に磁束が発生する。この磁束により加熱ローラ73に渦電流が発生し、加熱ローラ73が発熱する。そして、加熱ローラ73に接している定着ベルト52が加熱される。CPU85が、スイッチ83をオフしている間は、消磁コイル74に誘導電流が流れないため、上述した消磁効果は働かない。一方、CPU85が、スイッチ83をオンすると、消磁コイル74に誘導電流が流れ、用紙Pが通らない幅方向の両端部のみに上記消磁効果が働き、両端部が加熱することを防ぐことができる。しかも、消磁コイル74に発生した誘導電流は蓄電装置82に蓄電され、回収することができる。
上述した第1実施形態によれば、励磁コイル72の磁束を回収するコイルが、消磁コイル74である。消磁コイル74は、励磁コイル72の磁束を打ち消すために、その中心軸が励磁コイル72の中心軸と平行に配置されるなど、励磁コイル72からの磁束が通過しやすく設けられている。よって、励磁コイル72からの磁束を効率良く回収できる。
なお、上述した第1実施形態では、消磁コイル74を2つ設け、励磁コイル72の両端部のみに配置していたが、これに限ったものではない。例えば、図6に示すように、励磁コイル72と同様に、加熱ローラ73の回転軸方向において、加熱ローラ73の長さと、消磁コイル74の長さと、が略同じに設けるようにしてもよい。これにより、加熱ローラ73の全長に亘って消磁効果を得ることができる。なお、略同じとは、加熱ローラ73と消磁コイル74との長さの差が、加熱ローラ73の長さに対して±5%以内になることである。
また、上述した第1実施形態では、定着ベルト52は定着ローラ51と加熱ローラ73との間に張架された定着装置40を例に説明したが、これに限ったものではない。例えば、図7に示すように定着ベルト52に発熱部を持たせた1軸タイプの定着装置40に適用してもよい。図7に示す例では、定着ベルト52内には加圧ローラ60に対向する定着パッド100が設けられ、この定着パッド100により十分な定着ニップが得られるようになっている。1軸タイプは、加熱ローラ73がなくなり定着装置40の熱容量が低減されることから、端部の温度上昇もしやすくなる。そのため、消磁コイル74の動作時間が長くなることから、より一層電力を回収することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態における定着装置40について図8を参照して説明する。第1実施形態と第2実施形態とで異なる点は、消磁コイル74の構成である。第1実施形態では、消磁コイル74はリッツ線を巻いて設けていたが、これに限ったものではない。例えば、図8に示すように、消磁コイル74は、絶縁シート74a上に形成された導電パターン74bから構成されていてもよい。これによって、消磁コイル74を薄型に形成できる。しかも、励磁コイル72に密着させることができ、より効率よく磁束をとらえることができる。
上記絶縁シート74aとしては、ポリイミド樹脂(PI)やポリエチレンテレフタレート(PET)、液晶ポリマー(LCP)などから構成されている。このような絶縁シート74a上に導体ペーストをスクリーン印刷、導電インクをインクジェットプリンタにて印刷するなどして導電パターン74bを形成する。また、絶縁シート74aとして、フレキシブル基板を用いて銅箔でコイルパターンを形成することも好適である。絶縁シート74aとして上記PIを用いれば耐熱性と柔軟性を有するコイルが得られる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態における定着装置40について図9を参照して説明する。第1実施形態と第3実施形態とで異なる点は、消磁コイル74の位置である。第3実施形態では、発熱部としての加熱ローラ73の内部に消磁コイル74を配置している。これにより、定着装置40の小型化を図ることができる。
消磁コイル74を円筒状の発熱部内に配置することは、第1実施形態と同様に一軸タイプの定着装置40に適用することができる。この場合、定着ベルト52に発熱部が設けられているため、図10に示すように、定着ベルト52の内部に消磁コイル74が配置される。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態における定着装置40について図11を参照して説明する。第4実施形態は、図9に示す第3実施形態の変形例である。第3実施形態と第4実施形態とで異なる点は、加熱ローラの構成である。第4実施形態における加熱ローラ75は、円筒状に設けられた感温磁性部75aと、この感温磁性部75aの励磁コイル72側に表面メッキされた発熱部としての発熱層75bと、を備えている。
感温磁性部75aは、常温では強磁性体であり、励磁コイル72からの磁束を遮蔽し、キュリー温度に達すると強磁性体から非磁性体となり、磁束を透過する。この感温磁性部75aは、発熱層75bと消磁コイル74との間に位置付けられる。発熱層75bは、例えば銅から構成され、感温磁性部75a表面にメッキされている。
このように感温磁性部75aを用いることにより、キュリー温度付近での昇温抑制効果が得られる。その効果を図12で説明する。キュリー温度以下では磁性を有するため、図12(A)に示すように、励磁コイル72からの磁束φ1は加熱ローラ75の感温磁性部75a内を通り発熱効率を高くできる。一方、キュリー温度まで加熱されると感温磁性部75aは非磁性体となり、磁束φ1は加熱ローラ75を通り抜ける。消磁コイル74は感温磁性部75aよりも励磁コイル72から離れた側に配置されている。この加熱ローラ75を通り抜けた磁束φ1により、消磁コイル74に誘導電流が流れ、励磁コイル72が生成した磁束φ1を打ち消すことにより、より一層昇温の抑制が可能となる。なお、この場合も第1実施形態の変形例で説明したように、加熱ローラ75の回転軸方向において、加熱ローラ75の長さと、消磁コイル74の長さと、が略同じに設けるようにしてもよい。
また、本例も1軸タイプへの適用は好適である。特に図13のように発熱層を有する定着ベルト52と消磁コイル74との間に所定のキュリー温度を有する感温磁性部76を配置する。この場合、感温磁性部76は回転させる必要がないため、例えば断面U字状に形成することができる。キュリー点を調整した材料であるため円筒形状に加工すると材料費が高く高コストになるがU字型であれば低コストで構成が可能である。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態における定着装置40について説明する。第5実施形態では、CPU85のスイッチ83のオンオフ制御を詳しく説明する。CPU85は、例えば加熱ローラ73付近に配された温度センサの検出温度に基づいて、加熱ローラ73の温度が低く、定着温度まで昇温させる必要があると判断した立ち上げ時は、誘電加熱電源81をオンし、スイッチ83をオフする。これにより、消磁コイル74の消磁効果による昇温抑制効果が得られないことから、立ち上げ時間(定着温度に達するまでの時間)の短縮を図ることができる。特に、図11や図13に示すように感温磁性部75a、76を有する定着装置40においては、スイッチ83をオフすることで昇温抑制効果が得られないことから、キュリー温度付近での昇温鈍化を抑制して、立ち上げ時間を短縮できる。
一方、CPU85は、加熱ローラ73を昇温させる必要がないと判断したとき、スイッチ83をオンする。これにより、消磁コイル74に誘導電流が発生するようになり、消磁効果が働き、定着部50の過熱を防止できる。第5実施形態によれば、立ち上げ時間短縮と過昇温防止の両立が可能となる。
なお、上述したスイッチ83をオンオフするタイミングは、一例であり、これに限定されるものではない。他に、用紙Pのサイズが小さいときのみスイッチ83をオンし、用紙Pのサイズが大きいときはスイッチ83をオフするようにしてもよい。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について図14を参照して説明する。第1実施形態と第6実施形態とで異なる点は、消磁コイル74の配置位置である。同図に示すように、消磁コイル74は、励磁コイル72と発熱部としての加熱ローラ73との間に配置されている。加熱ローラ73の発熱を最も直接的に消磁できる場所は励磁コイル72と加熱ローラ73間に消磁コイル74を配置することである。消磁効果が高い場所では磁束回収が多くでき電力回収量を増やすことが可能である。
また、消磁コイル74を励磁コイル72と加熱ローラ73との間に挿抜可能に配置してもよい。図8に示す構成の消磁コイル74を用いれば簡単に励磁コイル72及び加熱ローラ73間に挿抜することができる。このように消磁コイル74を挿抜可能に設けることにより、消磁コイル74が断線などした場合、簡単に交換できる。しかも、図8に示す構成の消磁コイル74は柔軟性を有するため、励磁コイル72及び加熱ローラ73間に挿入すると加熱ローラ73のR面に沿って湾曲するために、効率よく電力回収ができる。
(第7実施形態)
次に、第7実施形態について説明する。第1実施形態では、蓄電装置82として、二次電池を例に挙げて説明していたが、これに限ったものではない。蓄電装置82としては、電気二重層キャパシタを用いてもよい。キャパシタは内部抵抗が小さいため、同容量の二次電池と比較して高電力の出力が可能となる。特に定着装置40においてハロゲンヒータをヒータ源90とする場合においては数百Wの高出力が必要であることから、キャパシタを用いることでヒータ源90の電源としての使用が可能となる。
これにより、ヒータ源90の電源として、誘電加熱電源81からの電力を割くことなく、立ち上げ時に本ヒータ源90を使用することができる。加圧ローラ60を温めることで通紙開始直後の温度落ち込みを低下できる。それによって立ち上げ完了判断の目標温度を低下させることができ、立ち上げ時間の短縮が可能となる。
なお、前述した各実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の給紙装置の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
40 定着装置
50 定着部
72 励磁コイル
73 加熱ローラ(発熱部)
74 消磁コイル
74a 絶縁シート
74b 導電パターン
75a 感温磁性部
75b 発熱層(発熱部)
76 感温磁性部
82 蓄電装置
83 スイッチ
85 CPU(制御手段)
P 用紙(記録媒体)
T トナー
特許第5272987号公報

Claims (9)

  1. 記録媒体にトナーを定着させる定着部と、
    磁束を生成する励磁コイルと、
    前記励磁コイルにより生成した磁束により誘導加熱され、前記定着部を加熱する発熱部と、
    前記励磁コイルが生成した磁束により誘導電流が流れて、前記励磁コイルが生成した磁束を打ち消す消磁コイルと、
    前記消磁コイルに流れる誘導電流により充電される蓄電装置と、
    前記消磁コイルと前記蓄電装置との間に接続されるスイッチと、
    前記スイッチをオンオフする制御手段と、を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記消磁コイルが、絶縁シート上に形成された導電パターンから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記発熱部は、円筒状に形成され、
    前記消磁コイルが、前記発熱部の内部に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記発熱部と前記消磁コイルとの間に配置され、所定のキュリー温度を有する感温磁性部をさらに備えたことを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記発熱部は、円筒状に形成されると共に回転が自在に設けられ、
    前記発熱部の回転軸方向において、当該発熱部の長さと、前記消磁コイルの長さと、が略同じに設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の定着装置。
  6. 前記制御手段が、前記定着部を定着温度まで加熱させる立ち上げ時には前記スイッチをオフすることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の定着装置。
  7. 前記消磁コイルが、前記発熱部と前記励磁コイルとの間に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  8. 前記蓄電装置が、キャパシタから構成されていることを特徴とする請求項1〜7何れか1項に記載の定着装置。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の定着装置を有する画像形成装置。
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